JP2002059318A - 圧縮機用ピストンの製造方法 - Google Patents

圧縮機用ピストンの製造方法

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JP2002059318A JP2000246980A JP2000246980A JP2002059318A JP 2002059318 A JP2002059318 A JP 2002059318A JP 2000246980 A JP2000246980 A JP 2000246980A JP 2000246980 A JP2000246980 A JP 2000246980A JP 2002059318 A JP2002059318 A JP 2002059318A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧縮機用ピストンの中空円筒状部の厚肉部を容
易に形成する。 【解決手段】圧縮機用ピストンを製造するためのピスト
ン用素材160を鍛造により製造する。その際、有底中
空円筒状部164の内周面200および底面202はサ
イドパンチにより成形する。ピストン用素材160の底
面202および突出部172にそれぞれセンタ穴21
0,212を形成し、スピニング加工装置ののマンドレ
ル310がセンタ穴210に係合し、センタ318がセ
ンタ穴212に係合する。このようにピストン用素材1
60を心出しして両側から支持した状態で、3個のスピ
ニングローラ224が同期して接近し、中空円筒状部1
66の開口側端部を縮径させる。中空円筒状部166に
縮径部130と非縮径部132とを形成した後、外周面
328の切削加工により、非縮径部132の外径が縮径
部130の外径と同じになり、中空円筒状部166の開
口側端部に厚肉部130を形成する。厚肉部130の外
周面に円環状のピストンリング溝を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜板式圧縮機等の
圧縮機に用いられるピストンの製造方法に関するもので
あり、特に、シリンダボアに嵌合される頭部が中空であ
るものを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧縮機用のピストンは、一般に、シリン
ダハウジングのシリンダボアに摺動可能に嵌合され、シ
リンダハウジングと共同して圧縮室を形成する頭部と、
駆動装置と係合する係合部とを一体に備えたものとされ
る。そして、頭部は、軽量化の要求を満たすために中空
とされることが多い。また、係合部は、例えば、斜板式
圧縮機においては、互いに平行に延びる一対のアーム部
と、それらアーム部の基端同士を連結する連結部とを備
えたものとされ、一対のアーム部がそれぞれシューを介
して斜板の外周部の両摺動面に係合させられる。
【0003】上記中空頭部は中空円筒状部を有するもの
とされることが多いが、この中空円筒状部の軸方向の一
部を他の部分より厚肉とすることが必要になる場合があ
る。例えば、中空頭部の外周面にピストンリング溝,油
溝等の円環状溝を形成するため、あるいは強度を向上さ
せるため等の目的で、厚肉とすることが必要になるので
ある。しかし、圧縮機用ピストンは前述のように軽量化
の要求が強いため、中空円筒状部全体の厚さを厚くする
ことは望ましくない。また、中空頭部は、内周面が円筒
面であるシリンダボアと嵌合する必要上、外周面が概し
て円筒面とされることが必要である。そのため、中空円
筒状部の軸方向の一部を厚肉とする必要がある場合に
は、内周面側に突出させざるを得ない。
【0004】一方、圧縮機用ピストンの素材は、鍛造,
鋳造等によって製造されることが多く、ピストン用素材
の中空円筒状部の内周面は、鍛造の場合はパンチによ
り、鋳造の場合には中子により形成される。したがっ
て、成形後、パンチや中子を中空円筒状部から抜き出す
ことが必要であり、中空円筒状部の内周面は、パンチや
中子の先端側ほど直径が小さいことが不可欠である。軸
方向の一部を厚肉部とするために、内周面の軸方向の中
間部や開口側端部に内周側へ突出した円環状の突部を形
成すれば、パンチや中子を中空円筒状部内から抜き出す
ことができないのである。そのため、内周面の軸方向の
中間部や開口側端部に内周側へ突出した円環状の突部を
形成する必要がある場合には、従来、中空円筒状部の内
周面を切削加工することが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】しかし、中空円筒状部の内周面を切削加工すること
は望ましいことではない。すなわち、中空頭部の外周面
は、シリンダボアに精度良く嵌合する必要があるため、
切削加工を始めとする機械加工を施すことが不可欠であ
るため、内周面と外周面との両方を機械加工することが
必要となり、製造コストが増大する。また、内周面の切
削加工は一般に外周面に比較して大変である。
【0006】本発明は、以上の事情を背景とし、中空円
筒状部を備えた圧縮機用ピストンであって、中空円筒状
部の軸方向の一部に他の部分より厚肉の部分を有するも
のの製造を容易にすることを課題としてなされたもので
あり、本発明によって、下記各態様の圧縮機用ピストン
の製造方法が得られる。各態様は請求項と同様に、項に
区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号
を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明
の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術
的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のも
のに限定されると解釈されるべきではない。また、一つ
の項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の
事項を常に一緒に採用しなければならないわけではな
い。一部の事項のみを選択して採用することも可能なの
である。
【0007】(1)中空円筒状部を備えたピストン用素
材を成形する成形工程と、そのピストン用素材の中空円
筒状部の軸方向の一部を塑性加工により縮径させる縮径
工程と、その縮径工程の後に、ピストン用素材の外周面
を切削加工することにより、縮径部の外径を非縮径部と
同じにする切削加工工程とを含むことを特徴とする圧縮
機用ピストンの製造方法(請求項1)。このように、中
空円筒状部を備えたピストン用素材を成形し、その成形
品の中空円筒状部の軸方向の一部を塑性加工により縮径
させれば、切削加工によることなく、中空円筒状部の内
周面に他の部分より内周側へ円環状に突出した部分を形
成することができる。その後、外周面を切削加工するこ
とにより、縮径部の外径を非縮径部と同じにすれば、中
空円筒状部の軸方向の一部に厚肉部を、内周面の切削加
工を行うことなく形成することができる。上記のよう
に、縮径部の外径を非縮径部と同じにするためには、非
縮径部の取り代を従来より多くすることが必要になる場
合が多いが、それでも、外周面の切削加工に要する時間
はそれほど変わらないことが多い。外周面の切削加工は
一般に、荒加工と仕上加工とにより行われ、荒加工の取
り代も比較的小さいことが多いため、外周面の取り代が
従来より大きくなっても、そのために、荒加工の実行回
数を増加させる必要が生じることは少ないからである。
また、万一、荒加工の実行回数が増加しても、外周面の
切削加工は内周面のそれに比較して容易であり、加工に
要する時間の総計を短縮することができる。 (2)前記縮径工程が、スピニング加工により前記中空
円筒状部の軸方向の一部を縮径させる工程である (1)項
に記載の圧縮機用ピストンの製造方法(請求項2)。縮
径工程をスピニング加工により実施すれば、中空円筒状
部の軸方向の一部を容易に縮径させることができる。ス
ピニング加工は、非回転型の加工具(へら)を回転中の
ピストン用素材の外周面に押し付けることによっても行
い得るが、ローラ等回転部材の外周面を中空円筒状部の
外周面に押し付ける方が容易であり、かつ、縮径部の寸
法精度も高くなることが多い。スピニングローラは複数
個用い、中空円筒状部の外周面の周方向に隔たった複数
個所に同時に押し付けることが望ましい。等角度間隔に
配設した3個以上のスピニングローラを、互いに同期さ
せて、中空円筒状部の中心線に接近する向き(中心向き
と称する)に移動させることが望ましい。しかし、等角
度間隔に配設することも、同期させることも不可欠では
ない。後者の場合、例えば、各スピニングローラを個別
に中心向きに移動可能とし、それぞればね部材,エアシ
リンダ等の付勢手段によって中心向きに付勢してもよい
のである。 (3)前記縮径工程が、金型を用いたプレス加工により
前記中空円筒状部の軸方向の一部を縮径させる工程であ
る (1)項に記載の圧縮機用ピストンの製造方法。上記金
型としては、例えば、大径穴部と小径穴部とを有する絞
り穴を備えた縮径ダイスを含むものを使用することがで
きる。その縮径ダイスの大径穴部に、ピストン用素材の
中空円筒状部を開口側端部側から挿入し、縮径ダイスの
軸方向に移動可能な押込部材により小径穴部側へ軸方向
に押し込むことにより、開口側端部を縮径させるのであ
る。押込部材はプレス機等に備えられた駆動装置により
駆動すればよい。ピストン用素材の中空円筒状部の周囲
を囲む複数の型部材を有する分割型と、それら型部材を
半径方向に移動させて分割型の内側に形成される型穴を
拡径,縮径させる拡縮装置とを備えた金型を使用して縮
径工程を実施することもできる。分割型の分割数は、縮
径工程における縮径量が小さい場合には2にすることも
可能であるが、3以上が望ましく、4以上がさらに望ま
しい。縮径は一挙に行っても、複数段階に分けて行って
もよい。 (4)前記中空円筒状部の少なくとも縮径させるべき部
分の内周側に、マンドレル等の心部材を配設し、それの
外周面により縮径部の縮径限度を規定する (2)項または
(3)項に記載の圧縮機用ピストンの製造方法。心部材は
不可欠ではないが、使用する方が寸法精度の高い縮径部
を形成し得る。 (5)前記ピストン用素材が、前記中空円筒状部の一端
が閉塞され、他端が開口した有底中空円筒状部を含み、
前記縮径工程が、その有底中空円筒状部の開口側端部を
縮径させる工程である (1)項ないし (4)項のいずれか一
つに記載の圧縮機用ピストンの製造方法(請求項3)。
このように、有底中空円筒状部の開口側端部を縮径さ
せ、厚肉部を形成すれば、有底中空円筒状部の開口を閉
塞する閉塞部材との結合強度を向上させ得ることが多
い。例えば、上記結合を溶接により行う場合には、溶接
面を広くすることができ、溶接強度を増すことができる
のである。 (6)前記縮径部の外周面に切削加工により円環状溝を
形成する (1)項ないし (5)項のいずれか一つに記載の圧
縮機用ピストンの製造方法(請求項4)。厚肉部に、ピ
ストンリング溝や油溝等の円環状溝を形成すれば、中空
頭部の強度低下および重量増加を回避しつつ円環状溝を
形成することができる。 (7)前記成形工程が、前記ピストン用素材を鍛造によ
り製造する工程を含む (1)項ないし (6)項のいずれか一
つに記載の圧縮機用ピストンの製造方法。 (8)前記成形工程が、前記ピストン用素材を鋳造によ
り製造する工程を含む (1)項ないし (6)項のいずれか一
つに記載の圧縮機用ピストンの製造方法。 (9)前記有底中空円筒状部の前記開口側端部の内周面
に、閉塞部材の一端面に形成された嵌合部をその嵌合部
の外周面において嵌合させた状態で、前記閉塞部材を前
記有底中空円筒状部に固定することにより、中空頭部を
形成する工程を含む (1)項ないし (8)項のいずれか一つ
に記載の圧縮機用ピストンの製造方法。 (10)肉厚がほぼ一定でかつ直径が互いに異なる大径
部および小径部を有する中空円筒状部を備えたピストン
用素材を成形する成形工程と、そのピストン用素材の外
周面を切削加工することにより、前記大径部と前記小径
部との外径を同じにする切削加工工程とを含むことを特
徴とする圧縮機用ピストンの製造方法。前記 (1)項にお
けるように、一旦成形したピストン用素材の中空円筒状
部の軸方向の一部を縮径させることにより、肉厚がほぼ
一定でかつ直径が互いに異なる大径部および小径部を有
する中空円筒状部を備えたピストン用素材を得る方法の
他に、次項に記載のように、軸方向の一部を残して他の
部分を拡径することにより同様な形状の中空円筒状部を
備えたピストン用素材を得ることも、また、当初から大
径部と小径部とを有する中空円筒状部を成形することも
可能である。前記(3)項ないし (9)項に記載の特徴を本
項の製造方法にも適用することができる。ただし、その
場合には「縮径部」を「小径部」と読み替えるものとす
る。 (11)前記成形工程が、有底の中空円筒状部を備えた
ピストン用素材を成形する第一成形工程と、その第一成
形工程で成形されたピストン用素材の中空円筒状部の少
なくとも一部を内周側から外周側に向かって拡径させる
拡径工程とを含む(10)項に記載の圧縮機用ピストンの製
造方法。 (12)前記拡径工程が、開閉可能な複数の金型を備
え、閉状態で内部に大径穴部と小径穴部とを有するキャ
ビティを形成する拘束型に、前記第一成形工程で成形さ
れたピストン用素材の中空円筒状部を外側から拘束さ
せ、その状態で中空円筒状部の内周面に流体圧を作用さ
せることにより、その中空円筒状部の少なくとも一部を
膨らますバルジ工程を含む(11)項に記載の圧縮機用ピス
トンの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
車両用エアコンディショナに用いられる斜板式圧縮機用
ピストンの製造を例に取り、図面に基づいて詳細に説明
する。図1に本実施形態における斜板式圧縮機を示す。
図1において、10はシリンダブロックであり、シリン
ダブロック10の中心軸線回りの一円周上には、軸方向
に延びる複数のシリンダボア12が形成されている。シ
リンダボア12の各々には、片頭ピストン14(以下、
ピストン14と略称する)が往復運動可能に配設されて
いる。シリンダブロック10の軸方向の一端面(図1の
左側の端面であり、前端面と称する)には、フロントハ
ウジング16が取り付けられ、他方の端面(図1の右側
の端面であり、後端面と称する)には、リヤハウジング
18がバルブプレート20を介して取り付けられてい
る。フロントハウジング16,リヤハウジング18,シ
リンダブロック10等により斜板式圧縮機のハウジング
が構成されている。リヤハウジング18とバルブプレー
ト20との間には、吸入室22,吐出室24が形成さ
れ、それぞれ、吸入ポート26,供給ポート28を経
て、図示しない冷凍回路に接続される。バルブプレート
20には、吸入孔32,吸入バルブ34,吐出孔36,
吐出バルブ38等が設けられている。
【0009】上記ハウジング内には、回転軸50が、シ
リンダブロック10の中心軸線を回転軸線として回転可
能に設けられている。回転軸50は、その両端部におい
てそれぞれフロントハウジング16,シリンダブロック
10にベアリングを介して回転可能に支持されている。
シリンダブロック10の中心部には、支持穴56が形成
されており、その支持穴56において上記ベアリングを
介して支持されているのである。回転軸50のフロント
ハウジング16側の端部は、図示しない駆動源の一種で
ある外部駆動源としての車両エンジンに、電磁クラッチ
等のクラッチ機構を介して連結されている。したがっ
て、車両エンジンの作動時に、クラッチ機構によって回
転軸50が車両エンジンに接続されれば、回転軸50が
自身の軸線まわりに回転させられる。
【0010】回転軸50には、斜板60が軸方向に相対
移動可能かつ傾動可能に取り付けられている。斜板60
には、中心線を通る貫通穴61が形成され、この貫通穴
61に回転軸50が貫通している。貫通穴61は、両端
開口側ほど図1における上下方向に内のり寸法が漸増さ
せられ、それら両端部の横断面形状が長穴をなしてい
る。回転軸50には、また、回転伝達部材としての回転
板62が固定され、スラストベアリング64を介してフ
ロントハウジング16に係合させられている。斜板60
は、ヒンジ機構66により、回転軸50と一体的に回転
させられるとともに、軸方向の移動を伴う傾動を許され
る。ヒンジ機構66は、回転板62に固定的に設けられ
た支持アーム67と、斜板60に固定的に設けられ、支
持アーム67のガイド穴68にスライド可能に嵌合され
たガイドピン69と、斜板60の貫通穴61と、回転軸
50の外周面とを含むものである。本実施形態において
は、斜板60,回転軸50,ヒンジ機構66等がピスト
ン14を往復運動させる駆動装置を構成している。
【0011】前記ピストン14は、中空ピストンの一種
であり、斜板60と係合させられる係合部70と、係合
部70と一体に設けられ、シリンダボア12に嵌合され
る中空頭部としての頭部72とを備えている。頭部7
2,シリンダボア12およびバルブプレート20が共同
して圧縮室を形成している。係合部70に一対の半球状
のシュー76を介して斜板60の外周部が係合させられ
ている。ピストン14の形状についての詳細な説明は後
に行う。
【0012】斜板60の回転運動は、シュー76を介し
てピストン14の往復直線運動に変換される。ピストン
14が上死点から下死点へ移動する吸入行程において、
吸入室22内の冷媒ガスが吸入孔32,吸入バルブ34
を経てシリンダボア12内の圧縮室に吸入される。ピス
トン14が下死点から上死点へ移動する圧縮行程におい
て、シリンダボア12内の圧縮室の冷媒ガスが圧縮さ
れ、吐出孔36,吐出バルブ38を経て吐出室24に吐
出される。冷媒ガスの圧縮に伴ってピストン14には、
軸方向の圧縮反力が作用する。圧縮反力は、ピストン1
4,斜板60,回転板62およびスラストベアリング6
4を介して、シリンダブロック10,フロントハウジン
グ16,リヤハウジング18等から成るハウジングに受
けられる。ピストン14の係合部70には、回転規制部
が一体的に設けられている。回転規制部は、フロントハ
ウジング16の内周面に接触する状態とされ、ピストン
14の中心軸線回りの回転を規制し、ピストン14と斜
板60との衝突を回避する。
【0013】シリンダブロック10を貫通して給気通路
80が設けられている。この給気通路80により、吐出
室24と、フロントハウジング16とシリンダブロック
10との間に形成された斜板室86とが接続されてい
る。給気通路80の途中には、電磁制御弁90が設けら
れている。電磁制御弁90のソレノイド92はコンピュ
ータを主体とする制御装置(図示省略)により励磁,消
磁され、冷房負荷等の情報に応じて供給電流量が制御さ
れて電磁制御弁90の開度が調節される。
【0014】回転軸50の内部には、排出通路100が
設けられている。排出通路100は、一端において前記
支持穴56に開口させられるとともに、他端においてフ
ロントハウジング16内空間に開口させられ、その開口
を経て斜板室86に連通させられている。支持穴56は
排出ポート104を経て吸入室22に連通させられてい
る。
【0015】本斜板式圧縮機は可変容量型であり、高圧
源としての吐出室24と低圧源としての吸入室22との
圧力差を利用して斜板室86内の圧力が制御されること
により、ピストン14の前後に作用するシリンダボア1
2内の圧力と斜板室86の圧力との差が調節され、斜板
60の傾斜角度が変更されてピストン14のストローク
が変更され、圧縮機の吐出容量が調節される。具体的に
は、電磁制御弁90の励磁,消磁の制御により、斜板室
86が吐出室24に連通させられたり、遮断されたりす
ることによって、斜板室86の圧力が制御される。
【0016】シリンダブロック10およびピストン14
は、金属の一種であるアルミニウム合金製のものとさ
れ、ピストン14の外周面には、フッ素樹脂のコーティ
ングが施されている。フッ素樹脂でコーティングすれ
ば、同種金属との直接接触を回避して焼付きを防止しつ
つシリンダボア12との嵌合隙間を可及的に狭くするこ
とができる。なお、シリンダブロック10およびピスト
ン14は、アルミニウム珪素系合金製のもの等とするこ
とが望ましい。ただし、シリンダブロック10やピスト
ン14の材料、コーティング層の材料等は、上述の材料
に限らず、他の材料であってもよい。
【0017】ピストン14をさらに詳細に説明する。ピ
ストン14の係合部70は、概してU字形をなし、頭部
72の中心軸線に直交する方向に互いに平行に延び出す
一対のアーム部108,110と、これらアーム部10
8,110の基端同士を連結する連結部112とを備え
ている。アーム部108,110の互いに対向する側面
には、それぞれ凹部114が形成されている。これら凹
部114の内面は凹球面状をなし、2つの凹球面が一球
面上に位置している。前記一対のシュー76は、球面部
において凹部114に摺動可能に保持され、平面部にお
いて斜板60の外周部の表裏両面(両摺動面)に接触
し、斜板60の外周部を両側から挟持している。
【0018】ピストン14の頭部72は、一端が開口
し、他端が閉塞された有底の中空円筒状をなす有底中空
円筒状部120と、有底中空円筒状部120に固定さ
れ、有底中空円筒状部120の開口を閉塞する閉塞部材
としてのキャップ122とを備えている。有底中空円筒
状部120は、底壁124と、底壁124の外周部から
頭部72の中心軸線に平行な方向に延び出す中空円筒状
部126とを備え、底壁124において係合部70のア
ーム部110側と一体に形成されている。これら有底中
空円筒状部120および係合部70が一体の本体部材1
28を構成している。中空円筒状部126の開口側端部
には、中空円筒状部126の他の部分より厚肉の厚肉部
が形成されている。以下、開口側端部を厚肉部130と
称する。中空円筒状部126の外周面は単純な円筒面と
されており、厚肉部130は、その内周面132が中空
円筒状部126の他の部分の内周面134より半径方向
内向きに突出することにより厚肉とされている。中空円
筒状部126の外周面の厚肉部130に対応する部分に
円環状溝であるピストンリング溝140が形成されてピ
ストンリング142が嵌合されている。
【0019】キャップ122は、段付きの有底円筒状を
なし、底壁部146と、底壁部146の一方の端面14
8の外周部から、キャップ122の中心線に平行に延び
る嵌合部150とを備えている。嵌合部150の先端面
152には、凹部154が形成され、キャップ122の
重量が軽減されている。キャップ122は、端面148
が有底中空円筒状部120の開口側端面158と当接さ
せられる深さまで、嵌合部150の外周面が中空円筒状
部126の厚肉部130の内周面132に嵌合され、適
宜の固定手段により両部材が固定されている。例えば、
互いに合わせられた開口側端面158と端面148とを
溶接面として溶接により接合されている。
【0020】上記のように構成されたピストン14の本
体部材128を製造するためのピストン用素材160
は、図4に示すように、係合部となるべき部分である係
合部形成部162と、係合部形成部162と一体に形成
された有底中空円筒状部120となるべき部分(有底中
空円筒状部164と称する)とを備えている。有底中空
円筒状部164も、肉厚がほぼ一定の中空円筒状部16
6の一端が底壁168によって閉塞され、他端が開口す
る有底中空円筒状をなしている。係合部形成部162
は、図11に示すように、横断面形状が概してU字形を
なし、Uの字の上部が外周側となり、かつ、有底中空円
筒状部164の中心軸線に対して偏心した状態で設けら
れている。横断面形状が概して台形状をなし、台形の底
部が外周側となるようにされてもよい。係合部形成部1
62の有底中空円筒状部120側とは反対側の端面17
0において、有底中空円筒状部120の中心線に対応す
る位置には、突出部172が突設されている。突出部1
72は、図11に示すように、横断面形状が概して円形
をなし、その外周面から互いに逆方向に延び出す2つの
耳部174が一体的に設けられている。
【0021】ピストン用素材160は、金属の一種であ
るアルミニウム合金製であって、本実施形態においては
鍛造により製造される。その鍛造(成形)工程を図3に
基づいて説明する。図3には、ピストン用素材160の
製造に使用される鍛造装置の主要部を構成する鍛造型の
一例が示されている。この鍛造型180は、互いに接
近,離間させられることにより開閉される可動型182
および固定型184と、サイドパンチ186とを備えて
いる。可動型182は、図示しない保持板に保持され、
可動盤(図示省略)に着脱可能に取り付けられている。
固定型184も、図示しない保持板に保持され、固定盤
(図示省略)に着脱可能に取り付けられている。可動型
182が、駆動装置により固定型184に対して接近,
離間させられる。
【0022】可動型182および固定型184は、互い
に対向する側の面であるパーティング面190,192
において互いに当接可能である。各パーティング面19
0,192の互いに対応する位置に型面194,196
がそれぞれ形成され、これら型面194,196により
ピストン用素材160の外形に対応する形状のキャビテ
ィが画定される。パーティング面190,192は、ピ
ストン用素材160の有底中空円筒状部164を形成す
べき部分においては、有底中空円筒状部164の中心線
を含む水平面をなし、係合部形成部162を形成すべき
部分においては、有底中空円筒状部164の中心線に対
して直交する方向である幅方向の寸法が最も大きい部分
(製品としてのピストン14において連結部112とな
るべき部分)の厚さ方向(上記中心線方向および幅方向
に直交する方向)の中間位置を通る水平面をなす段付き
の平面とされている。可動型182の型面194は、係
合部形成部162の一対のアーム部108,110とな
るべき部分と連結部112となるべき部分のアーム部1
08,110側の部分とを形成する型面を有する。固定
型184の型面196は、連結部112となるべき部分
のアーム部108,110側とは反対側の部分を形成す
る型面を有する。可動型182は、固定型184に対し
て、上記厚さ方向であり、有底中空円筒状部164の直
径方向である方向(本実施形態の場合垂直方向)に接
近,離間させられる。
【0023】サイドパンチ186は、固定型184の側
面に近接して、可動型182の接近,離間方向と直交す
る方向(本実施形態の場合水平方向)に接近,離間可能
に設けられている。サイドパンチ186は、可動型18
2の移動と連動して軸方向に移動させられるようになっ
ており、固定型184と可動型182との接近離間運動
を、サイドパンチ186の軸方向の運動に変換する運動
変換装置が設けられている。あるいは、サイドパンチ1
86専用の駆動装置を設け、可動型182の固定型18
4への接近,離間に連動して両型182,184に接
近,離間させられるように制御されてもよい。
【0024】固定型184と可動型182とが開かれた
状態で、固定型184の型面196上にアルミニウム合
金の鍛造素材が載置される。そして、駆動装置の作動に
より可動型182が固定型184に接近させられ、上記
鍛造素材に当接し、鍛造素材の塑性変形が開始される。
可動型182と固定型184とのパーティング面19
0,192が当接した状態では、両型面194,196
により係合部形成部162の成形が終了する。その状態
でサイドパンチ186が、可動型182と固定型184
とにより拘束されている中間製品内に突入し、型面19
4,196とサイドパンチ186とにより有底中空円筒
状部164が成形される。有底中空円筒状部164の単
純な円筒面をなす内周面200と底面202とが、円柱
状をなすサイドパンチ186の外周面および先端面によ
り成形されるのである。ピストン用素材160の成形終
了後、可動型182および固定型184によりピストン
用素材160が拘束された状態でサイドパンチ186が
有底中空円筒状部164から離脱させられた後、可動型
182が固定型184から離間させられ、ピストン用素
材160が取り出される。
【0025】このようにして成形されたピストン用素材
160の中空円筒状部166の開口側端部が、塑性加工
により縮径させられる。この縮径工程の一形態であるス
ピニング加工工程について説明する。なお、ピストン用
素材160の有底中空円筒状部164の底面202の中
心と、突出部172とにはそれぞれ、図4に示すように
センタ穴210,212が予め形成されているものとす
る。本スピニング加工工程において使用される塑性加工
装置の一種であるスピニング加工装置220の主要部を
図7〜図10に示す。スピニング加工装置220は、図
7に示すように、三つ爪チャックに類似の構成を有し、
装置本体222の中心軸線を対称軸とし、互いに軸対称
に接近,離間可能な複数個(本実施形態の場合3個)の
スピニングローラ224を有する。スピニングローラ2
24は、回転部材の一形態である。3個のスピニングロ
ーラ224は、等角度間隔で設けられている。装置本体
222には、上記中心軸線と直交する直線に沿って移動
可能に3個の移動部材228が保持され、これら移動部
材228に支持軸230を介してスピニングローラ22
4が回転可能に支持されている。
【0026】スピニング加工装置220は、ローラ移動
装置234を備えている。装置本体222は、図8に示
すように、概して有底中空円筒状をなす本体部236
と、本体部236の一端の開口を閉塞する閉塞板238
とを備えている。本体部236内には収容凹部239が
形成され、この収容凹部239の開口が閉塞板238に
より閉塞されることにより形成される内部空間にローラ
移動装置234が配設されている。収容凹部239は、
閉塞板238に閉塞された側が大径となる段付穴であ
り、大径穴240と小径穴242とを有する。ローラ移
動装置234は、回転盤244と回転盤244を回転駆
動する回転駆動装置246とを含むものである。回転盤
244は、概して円板状をなし、本体部236の大径穴
240に回転可能に嵌合されている。本体部236の小
径穴242には、中空軸248が同軸に、かつ、ベアリ
ング247を介して回転可能に保持され、その中空軸2
48の一端部(閉塞板238側の端部)に回転盤244
が一体的に設けられている。回転盤244の一方(閉塞
板238側)の側面250には、回転盤244と一体の
ものとして機能し、回転盤244の外径より小径の円環
状をなす溝形成部252が設けられており、その溝形成
部252に渦巻状の溝254が形成されている。移動部
材228のスピニングローラ224が取り付けられた側
とは反対側の面には、上記溝254と噛み合う複数の歯
258(図8参照)が形成されている。移動部材228
は、図9に示すように、厚さ方向(装置本体222の中
心軸線に平行な方向)の中間部分が他の部分よりも幅
(上記厚さ方向および長手方向と直交する方向の寸法)
が狭くされて、案内部262とされている。閉塞板23
8には、等角度間隔に隔たった3箇所にそれぞれ半径方
向に延びる案内溝264が形成されている。移動部材2
28は、案内部262において案内溝264と軸方向に
抜け出し不能かつ周方向に実質的に移動不能に係合して
いる。したがって、回転盤244が回転操作されるのに
伴って、3個の移動部材228が案内溝264に案内さ
れて同期して装置本体222の直径方向に移動させら
れ、それにより3個のスピニングローラ224が互いに
軸対称の関係を保って接近,離間させられる。
【0027】回転駆動装置246は、図10に示すよう
に、ウォームギヤ280と、ウォームギヤ280を駆動
する駆動源としての油圧モータ282とを備えている。
回転盤244は外周面に複数の歯が形成されることによ
り、外周部がウォームホイール284とされている。ウ
ォームホイール284にはウォーム286が噛み合わさ
れている。ウォーム286の軸方向両端部に突出する小
径の支持軸288,290は、それぞれベアリング29
2,294を介して本体部236に回転可能に支持され
ている。ウォーム286を収容する収容凹部296は、
大径穴240と部分的に干渉し合う状態で形成されてい
る。一方の支持軸290は、支持軸288よりも軸方向
に長く延び、その先端がスプライン軸300とされ、油
圧モータ282の出力軸302に設けられたスプライン
穴304に相対回転不能に嵌合されている。油圧モータ
282には、モータの油圧力を検出する検出装置として
の油圧センサ306(図12参照)が設けられており、
油圧力を精度良く制御することができる。なお、油圧モ
ータ282に代えて電動モータを採用することも可能で
ある。
【0028】本体部236には、図8に示すように、心
部材としてのマンドレル310が本体部236の中心軸
線を回転軸線として回転可能に保持されている。マンド
レル310は、中空軸248内部に同軸にかつベアリン
グ312を介して回転可能に嵌合されており、軸方向に
延び出し、閉塞板238を貫通して突出する側の部分が
他の部分より大径の大径部314とされている。なお、
大径部314の外周面316は、ピストン用素材160
の内周面200の内径よりもやや小さい外径を有する。
【0029】また、装置本体222の外部に、マンドレ
ル310に同軸に対向する状態で、センタ318が設け
られている(図5(a)参照)。本実施形態において
は、センタ318は可動センタであり、センタ移動装置
319(図12参照)によりマンドレル310に対して
軸方向に接近,離間させられる。また、センタ318の
外周側には、回転駆動装置(図示省略)が設けられ、マ
ンドレル310の大径部314およびセンタ318によ
りピストン用素材160の心出しがなされた状態では、
上記回転駆動装置の回転トルク伝達部材320(図11
参照)が、ピストン用素材160の耳部174の一側面
に近接させられた状態となる。そして、上記回転駆動装
置が起動されれば、その回転(図11に矢印で示す)
が、回転トルク伝達部材320と耳部174の側面との
係合によりピストン用素材160に伝達される。本実施
形態においては、回転駆動装置は駆動源としての駆動モ
ータの一種である油圧モータ322(図12参照)を含
むものとされる。この油圧モータ322にも油圧力を検
出する検出装置としての油圧センサ324が設けられて
おり、油圧力を精度良く制御することができる。
【0030】本スピニング加工装置220は、図12に
示す制御装置326により制御される。制御装置326
は、コンピュータを主体とするものであり、前記油圧モ
ータ282,322の各油圧センサ306,324等が
コンピュータの入力部に接続されるとともに、コンピュ
ータの出力部に、駆動回路を介して油圧モータ282,
油圧モータ322およびセンタ移動装置319等(厳密
にはこれらの制御弁装置)が接続されている。
【0031】スピニング加工工程において、図5(a)
に示すように、上記スピニング加工装置220のマンド
レル310の大径部314の先端が底面202のセンタ
穴210に係合させられた後、センタ318がマンドレ
ル310に接近させられ、センタ318の先端が突出部
172のセンタ穴212に係合させられることにより、
鍛造により成形されたピストン用素材160が心出しが
なされた状態で両側から支持される。そして、センタ3
18側に設けられた上記回転駆動装置が起動され、ピス
トン用素材160が回転させられる。ピストン用素材1
60が回転させられた状態で、回転駆動装置246の起
動により回転盤244が回転させられ、3個のスピニン
グローラ224が、ピストン用素材160の中空円筒状
部166の中心線に接近する向きに同期して移動させら
れ、中空円筒状部166の開口側端部の外周面328に
接触させられる。回転駆動装置246のさらなる駆動に
よりスピニングローラ224が外周面328に押し付け
られ、中空円筒状部166の開口側端部が塑性変形によ
り縮径させられる。この時、開口側端部の縮径限度がマ
ンドレル310の外周面316により規定される。マン
ドレル310の外周面316が縮径限度規定装置として
機能している。
【0032】回転駆動装置246の油圧モータ282の
油圧力が、設定された上限値に達したことが油圧センサ
306により検出されれば、スピニングローラ224の
押付力がそのままの状態で保持され、かつ、ピストン用
素材160が一定量回転させられる。本実施形態におい
てはピストン用素材160が一周させられる。このこと
により、中空円筒状部166の開口側端部が周方向にわ
たって縮径させられる。このようにスピニングローラ2
24による押付力が一定値に保持された状態でピストン
用素材160が一定量回転させられることは、不可欠で
はないが、中空円筒状部166の開口側端部を全周にわ
たって確実に縮径させるためには、望ましい。ピストン
用素材160が一周させられたことが検出されれば、上
記回転駆動装置の油圧モータ322が停止させられて、
ピストン用素材160の回転が止められる。続いて、回
転盤244が逆方向に回転させられて3個のスピニング
ローラ224が互いに離間させられ、中空円筒状部16
6への押付けが解除される。そして、センタ318がマ
ンドレル310から離間させられ、ピストン用素材16
0が取り出される。このようにして、中空円筒状部16
6の軸方向の一部(本実施形態の場合開口側端部)にそ
の他の部分より直径の小さい縮径部330が形成され、
その他の部分が非縮径部332とされる。
【0033】次に、中空円筒状部166の外周面328
に切削加工が行われる。この切削加工工程について図5
(b)に基づいて説明する。両センタ穴210,212
に一対のセンタ338,340が係合させられて心出し
がなされた状態でピストン用素材160が両側から支持
され、切削工具としてのバイト342によって中空円筒
状部166の外周面328を含む部分の切削加工が行わ
れる。一対のセンタ338,340は、図示しない移動
装置により共に軸方向に移動可能とされてもよいが、本
実施形態では、一方のセンタが移動させられ、他方のセ
ンタは固定とされている。上記切削加工によって、非縮
径部332の外径が縮径部330の外径と同じになり、
縮径部330に対応する部分に、半径方向内向きに突出
する厚肉部130が形成される。なお、縮径部330の
内周面に心部材を嵌合させ、センタ穴212に係合した
センタと共同してピストン用素材160が両側から支持
された状態で、切削加工を行ってもよい。
【0034】また、有底中空円筒状部164へのキャッ
プ122の嵌合に先立って、厚肉部130の内周面およ
び開口側端面に機械加工が施される。切削加工が行われ
た中空円筒状部166の外周面328が図示しない治具
により保持された状態で、内周面132および開口型端
面158が加工工具により加工され、製品としてのピス
トン14になった場合の有底中空円筒状部120が形成
される(図6参照)。本実施形態においては、キャップ
122も鍛造により製造される。なお、図6に示すよう
に、キャップ122の底壁部146の嵌合部150が形
成された側とは反対側の端面の中心には、突出部346
が一体的に設けられている。突出部346には、予めセ
ンタ穴348が形成されている。
【0035】キャップ122の嵌合部150側が先端部
とされ、有底中空円筒状部120の開口へ、同軸に位置
決めされた状態で挿入され、嵌合部150の外周面が厚
肉部130の内周面132に嵌合される。有底中空円筒
状部120の開口側端面158と、キャップ122の端
面148とが当接させられて嵌合深さが規定された状態
で、有底中空円筒状部120とキャップ122とが、開
口側端面158と端面148とを溶接面として溶接によ
り固定される。そして、両センタ穴212,348にそ
れぞれセンタ(図5(b)のセンタ338,340参
照)が係合されて心出しがなされた状態で両側から支持
され、厚肉部130(縮径部330)の外周面に円環状
のピストンリング溝140が形成され、ピストンリング
142(図2参照)が嵌合される。この後、必要に応じ
て、中空円筒状部126の外周面の仕上加工が行われて
もよい。なお、ピストンリング溝140の加工は、有底
中空円筒状部120とキャップ122とが固定される前
に行ってもよい。このようにして中空の頭部72が形成
される。
【0036】そして、少なくとも頭部72の外周面に塗
装が行われ、コーティング層が形成される。また、突出
部172,346が除去されるとともに各端面が切削加
工される。ピストン用素材160の係合部形成部162
にも機械加工が施される。図6に二点鎖線で示すよう
に、係合部形成部162の軸方向のほぼ中央部に底壁を
残して切削加工が行われて溝350が形成されることに
より、一対のアーム部108,110および連結部11
2が形成される。また、ピストン14となった際にシュ
ー76を保持する凹部114が形成され、係合部70が
完成する。このようにして図2に示すピストン14が得
られる。
【0037】本実施形態によれば、ピストン用素材16
0の中空円筒状部166の開口側端部を塑性変形により
縮径し、その後外周面328を切削加工して縮径部33
0と非縮径部332との外径を同じにすることによって
厚肉部130を形成することができ、従来のように中空
円筒状部の内周面の切削加工により厚肉部を形成するの
に比較して、厚肉部の形成が容易となる。ピストン14
の頭部72の外周面は、シリンダボア内周面に精度良く
嵌合させられる必要があることから、切削加工が不可欠
である。この切削加工の際に縮径部330と非縮径部3
32との外径を同じとなるように切削加工すれば、切削
加工に要する時間を短縮でき、作業能率が向上する。ま
た、サイドパンチ186により有底中空円筒状部164
の内周面200および底面202を形成すれば、キャッ
プ122の嵌合される厚肉部130の内周面以外の内周
面の機械加工が不要となるか、あるいは取り代が少なく
て済み、この点からも作業能率が向上し、また、材料の
無駄が少なくて済むため製造コストを低減できる。さら
に、本実施形態のように有底中空円筒状部120とキャ
ップ122とを溶接により固定する場合には、厚肉部1
30の形成により開口側端面158と端面148とから
なる溶接面の面積を大きくすることができ、溶接強度が
向上する。このようにピストンリング溝140を形成す
る部分のみ厚肉とし、他の部分は薄肉とすることによ
り、ピストン14の軽量化を図ることができる。
【0038】本実施形態においては、縮径部の外周面に
形成される円環状溝の一例として、ピストンリング溝1
40について説明したが、縮径部の外周面に潤滑油保持
用の円環状溝を形成してもよい。また、縮径工程におい
て縮径させるのは、中空円筒状部の開口側端部に限ら
ず、中空円筒状部の軸方向の中間部等、軸方向の一部で
あればよく、縮径部に円環状溝を形成することは不可欠
ではない。円環状溝を形成しない場合でも、開口側端部
に厚肉部を形成することにより、有底中空円筒状部と閉
塞部材とを溶接により結合する場合には、上述のように
溶接面の面積を大きくすることができ、接着により結合
する場合には、接着面積を大きくすることができるた
め、いずれにしても結合強度が増す利点が得られる。
【0039】ピストン用素材は、鋳造により製造しても
よい。この場合、図3に示した鍛造装置とほぼ同じ構成
を有する鋳造装置を使用できる。鋳造装置は、一対の金
型と中子とを備えるものとし、一対の金型によりピスト
ン用素材の外形を成形し、スライドコアの外周面により
ピストン用素材の内周面および底面を成形するのであ
る。また、閉塞部材も鋳造により製造してもよい。
【0040】縮径工程を、金型を用いたプレス加工によ
り実施してもよい。その一実施形態を図13に基づいて
説明する。プレス機の本体400には金型402が固定
されている。金型402内部には、開口側が大径穴部4
06、本体400側が小径穴部408とされた絞り穴4
10が形成されている。本体400内部には、心部材と
してのマンドレル412が同軸に設けられ、その先端が
絞り穴410の大径穴部406まで延びている。大径穴
部406は、ピストン用素材160の中空円筒状部16
6の外径より僅かに大きい内径を有している。マンドレ
ル412の外周面は、小径穴部408の内径より僅かに
小さくされ、小径穴部408の内周面とマンドレル41
2の外周面とで規定される空間は、中空円筒状部166
の周壁より僅かに大きい厚さを有する。本体400内に
は、突出し部材416がマンドレル412と同軸にかつ
軸方向に移動可能に保持され、小径穴部408の内周面
とマンドレル412の外周面とで規定される空間内を摺
動可能である。突出し部材416は、油圧シリンダ等の
駆動装置により前進,後退させられる。金型402と同
軸に対向する状態で、押込部材としてのポンチ418が
軸方向に移動可能に設けられている。ポンチ408は、
プレス機の図示しないラムに取り付けられ、ラムの前
進,後退によって金型402に対して接近,離間させら
れる。前述のようにして鍛造または鋳造されたピストン
用素材160が、開口側端部側から金型402の大径穴
部406に挿入される。その状態で、ポンチ418が前
進させられ、ポンチ418の端面に形成された凹部42
0と係合部形成部162とが嵌合された状態で、ピスト
ン用素材160が絞り穴410内部にさらに深く押し込
まれる。それにより、開口側端部が小径穴部408内に
押し込まれ、塑性変形により縮径させられる。ピストン
用素材160の開口側端面と突出し部材416の端面と
が当接するより前にラムおよびポンチ418の前進が停
止させられる。このようにしてピストン用素材160の
開口側端部が縮径させられた後、ポンチ408が後退さ
せられ、突出し部材416が前進させられることによ
り、ピストン用素材160が金型402から離脱させら
れ、取り出される。以上の説明から明らかなように、金
型402は縮径ダイスとなっている。
【0041】金型を用いたプレス加工による中空円筒状
部の縮径工程の別の実施形態を図14および図15に基
づいて説明する。本実施形態においても、金型502が
使用されるが、その構成が異なっている。金型502
は、周方向に複数に分割(図示の例においては等角度間
隔で6個の型部材503に分割)され、縮径,拡径が可
能な分割型504と、分割型504の外周側に嵌合され
たアウタリング506とを備えているのである。分割型
504の内周面が共同して、大径穴部510と小径穴部
514とから成る型穴516を形成している。拡径状態
にある分割型504の小径穴部514に、ピストン用素
材160の中空円筒状部166が嵌合可能である。小径
穴部515の開口側端部の内周面からフランジ部が半径
方向内向きに延び出させられ、肩面520が形成されて
いる。分割型504の外周面はテーパ外周面522とさ
れ、アウタリング506の内周面はそのテーパ外周面5
22に対応するテーパ内周面524とされている。スト
ッパリング526等のストッパ装置により、分割型50
4のアウタリング506からの抜け出しが防止されてい
る。分割型504の軸方向の両側に、互いに対向する状
態で第一ポンチ530と第二ポンチ532とが設けられ
ている。第一ポンチ530はプレス機の図示しないラム
により、また、第二ポンチ532は、プレス機の本体5
34内に配設された図示しない油圧シリンダ等の駆動装
置により、それぞれ金型502の軸方向に前進,後退さ
せられる。第一ポンチ530および第二ポンチ532
は、金型502に接近させられる方向が共に前進方向で
あり、離間させられる方向が後退方向である。第一ポン
チ530の第二ポンチ532に対向する側の面には、ピ
ストン用素材160の係合部形成部162を収容可能な
凹部536が形成されている。第二ポンチ532は、概
して円筒状をなし、その内周側に心部材としてのマンド
レル540が同軸に設けられ、分割型504の型穴51
6の大径穴部510内に達する長さを有している。複数
の型部材503の互いに対向する側面には、図15に示
すように、それぞれ凹部542が形成されている。凹部
542は分割型504の軸方向に隔たった複数箇所に形
成されており、互いに対向する2つずつの凹部542に
跨がって、それぞれ1個ずつの拡径部材546が配設さ
れている。拡径部材は、ゴム部材,スプリング等の弾性
部材とすることができ、本実施形態においては、ゴム部
材とされている。型部材503および拡径部材546が
分割型504を構成している。
【0042】ピストン用素材160の中空円筒状部16
6を縮径させる縮径工程において、鍛造または鋳造によ
り製造されたピストン用素材160が、中空円筒状部1
66を先端側にして分割型504の型穴516内に挿入
される。中空円筒状部166の開口側端部が型穴516
の小径穴部514に嵌合され、開口側端面と肩面520
とが当接することにより、ピストン用素材160の嵌入
限度が規定される。その後、第一ポンチ530が前進さ
せられ、凹部536に係合部形成部162が収容される
とともに、第一ポンチ530の先端面が分割型504の
開口側端面に当接させられる。その結果、分割型504
が第二ポンチ532側に押されることにより、アウタリ
ング506内で縮径させられ、それに伴って中空円筒状
部166の開口側端部が縮径させられる。その縮径に伴
って、分割型504の型部材503間に配設された拡径
部材546が弾性変形させられる。開口側端部の縮径限
度は、マンドレル540の外周面により規定される。開
口側端部の縮径が完了すれば、第一ポンチ530が後退
させられるとともに、第二ポンチ532が前進させら
れ、分割型504とピストン用素材160とが押されて
第一ポンチ530側に移動させられる。それに伴って、
拡径部材546の弾性力により分割型504が拡径させ
られ、ピストン用素材160が解放され、取り出され
る。第一ポンチ530が押込部材として、第二ポンチ5
32が突出し部材としてそれぞれ機能し、上記アウタリ
ング506,第一ポンチ530および第二ポンチ532
が拡縮装置を構成している。
【0043】本発明のピストン用素材を成形する成形工
程のさらに別の実施形態について、図16に基づいて説
明する。本実施形態における成形工程は、鍛造または鋳
造によりピストン用素材を成形する第一成形工程と、そ
のピストン用素材の中空円筒状部の一部を残して他の部
分を拡径させる拡径工程とを含むものである。ピストン
用素材を鍛造または鋳造により成形する工程について
は、前に説明したため、ここでは説明を省略する。拡径
工程に使用される成形装置は、開閉可能な一対の金型6
02,604を備える。一対の金型602,604が合
わされた状態では、内部にピストン用素材160の外形
に対応するキャビティ606が形成される。ただし、キ
ャビティ606の中空円筒状部166の外形に対応する
部分であって、開口側端部以外の部分は、中空円筒状部
166の外径よりもやや大きい内径を有する大径穴部6
10とされている。キャビティ606の、中空円筒状部
166の開口側端部に対応する部分を小径穴部612と
称する。鍛造または鋳造により製造されたピストン用素
材160が金型602,604に収容された状態で金型
602,604が型締めされ、ピストン用素材160の
開口側内周面には、円筒状の加圧管616が嵌合され
る。加圧管616の開口側端部近傍の外周面には、Oリ
ング等のシール部材618が配設されて、加圧管616
内部および中空円筒状部166内部により形成される空
間内の液密が保持されている。加圧管616を経て中空
円筒状部166内部の空間に流体圧(液体圧または気体
圧)が供給される(高速で供給されることが望ましい)
ことにより、中空円筒状部166の開口側端部以外の周
壁が外周側に膨らまされる。つまり、本実施形態におい
ては、バルジ法により拡径工程が行われるのである。上
記膨張の限度は、大径穴部610の内周面により規定さ
れる。金型602,604が中空円筒状部166を外側
から拘束する拘束型を構成している。このように開口側
端部以外の部分を外周側に膨張させて大径にすることに
より、結局、中空円筒状部166の開口側端部が他の部
分より小径となる。そして、前記図5(b)で説明した
のと同様にして、切削加工工程において、中空円筒状部
166の外周面が切削加工されることにより、中空円筒
状部166の小径部である開口側端部と、それ以外の部
分である大径部との外径が同じにされる。なお、バルジ
工程は、中空円筒状部内に液体を充満させ、その中空円
筒状部の開口内にプランジャを押し込むことにより液圧
を上昇させて行ってもよい。
【0044】ピストン用素材は、係合部となるべき部分
同士が連結された二連素材や、頭部となるべき部分と係
合部となるべき部分とが連結された二連素材としてもよ
いし、3個以上のピストン用素材が直列に連結された多
連素材とすることも可能である。
【0045】ピストン用素材と閉塞部材とは、溶接以外
の固定方法、例えば、接着,しまり嵌合,螺合等または
それらの組み合わせを含むその他の固定方法によって固
定してもよい。ピストン用素材と閉塞部材との少なくと
も一方を、アルミニウム合金以外の金属材料、例えばマ
グネシウム合金により形成してもよい。ピストン用素材
と閉塞部材とを接着,かしめにより固定する場合には、
閉塞部材はそれらの固定方法に好適な樹脂により形成し
てもよい。閉塞部材は円板等単純な形状であれば、市販
の棒材等汎用素材の機械加工により製造してもよい。
【0046】ピストンは、閉塞部材と係合部とが一体に
形成され、頭部の主要部分を構成する有底中空円筒状部
材の開口が閉塞部材により閉塞される形態としてもよ
く、あるいは、ピストンが頭部の軸方向の中央部で分割
されて係合部を備えた側と備えない側とを有する形態と
してもよい。本発明を、固定容量型斜板式圧縮機用の片
頭ピストンや、斜板との係合部の両側に頭部を有する両
頭ピストンに適用することも可能である。
【0047】以上、本発明の実施形態を詳細に説明した
が、これは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決
しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記
載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種
々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である圧縮機用ピストンの
製造方法により製造されたピストンを備える圧縮機を示
す正面断面図である。
【図2】上記ピストンの正面断面図である。
【図3】上記製造方法の成形工程を説明するための正面
断面図である。
【図4】上記成形工程において成形されたピストン用素
材を示す正面断面図である。
【図5】上記製造方法の縮径工程および切削加工工程を
説明するための正面断面図である。
【図6】上記ピストン用素材に閉塞部材が嵌合された状
態を示す正面断面図である。
【図7】上記縮径工程において使用されるスピニング加
工装置の主要部を示す正面図である。
【図8】上記スピニング加工装置の側面断面図である。
【図9】上記スピニング加工装置の一部を示す側面断面
図である。
【図10】上記スピニング加工装置の一部を示す正面断
面図である。
【図11】上記ピストン用素材を示す側面図である。
【図12】上記スピニング加工装置を制御する制御装置
のうち、本発明に関連の深い部分を示すブロック図であ
る。
【図13】本発明の別の実施形態である圧縮機用ピスト
ンの製造方法の縮径工程を説明するための正面断面図で
ある。
【図14】本発明のさらに別の実施形態である圧縮機用
ピストンの製造方法の縮径工程を説明するための正面断
面図である。
【図15】図14のP−P断面図である。
【図16】本発明のさらに別の実施形態である圧縮機用
ピストンの製造方法の成形工程を説明するための正面断
面図である。
【符号の説明】
14:片頭ピストン 72:頭部 120:有底中
空円筒状部 122:キャップ 126:中空円筒
状部 130:開口側端部(厚肉部) 132:内
周面 140:ピストンリング溝 142:ピスト
ンリング 150:嵌合部 160:ピストン用素
材 164:有底中空円筒状部 166:中空円筒
状部 220:スピニング加工装置 224:スピ
ニングローラ 310:マンドレル 328:外周
面 330:縮径部 332:非縮径部 40
2:金型 410:絞り穴 412:マンドレル
502:金型 503:型部材 504:分割型
506:アウタリング 516:型穴 540:マンドレル 602,60
4:金型 606:キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04B 39/00 107 F04B 27/08 K (72)発明者 平松 修 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AB07 AC03 CB00 3H076 AA06 BB38 BB41 BB50 CC31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状部を備えたピストン用素材を
    成形する成形工程と、そのピストン用素材の中空円筒状
    部の軸方向の一部を塑性加工により縮径させる縮径工程
    と、 その縮径工程の後に、ピストン用素材の外周面を切削加
    工することにより、縮径部の外径を非縮径部と同じにす
    る切削加工工程とを含むことを特徴とする圧縮機用ピス
    トンの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記縮径工程が、スピニング加工により
    前記中空円筒状部の軸方向の一部を縮径させる工程であ
    る請求項1に記載の圧縮機用ピストンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ピストン用素材が、前記中空円筒状
    部の一端が閉塞され、他端が開口した有底中空円筒状部
    を含み、前記縮径工程が、その有底中空円筒状部の開口
    側端部を縮径させる工程である請求項1または2に記載
    の圧縮機用ピストンの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記縮径部の外周面に切削加工により円
    環状溝を形成する請求項1ないし3のいずれか一つに記
    載の圧縮機用ピストンの製造方法。
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