JP2002058902A - 蒸留装置 - Google Patents
蒸留装置Info
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- JP2002058902A JP2002058902A JP2000250777A JP2000250777A JP2002058902A JP 2002058902 A JP2002058902 A JP 2002058902A JP 2000250777 A JP2000250777 A JP 2000250777A JP 2000250777 A JP2000250777 A JP 2000250777A JP 2002058902 A JP2002058902 A JP 2002058902A
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- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】蒸留装置の占有面積を小さくすることができ、
コストを低くすることができるようにする。 【解決手段】塔本体と、該塔本体内を分割する中仕切り
と、第1の蒸留部と、第2の蒸留部と、第3の蒸留部
と、低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮させる凝縮器81
と、ベントガスを吸引する負圧発生手段と、ベントガス
を冷却するガスクーラ92と、塔サイドに接続され、融
点の高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排出する
ための第1の排出系と、塔底に接続され、融点の高い材
料から成る高沸点成分に富んだ液体を排出するための第
2の排出系とを有する。前記第1の排出系は第1の固化
防止手段を備え、第2の排出系は第2の固化防止手段を
備える。この場合、塔頂から低沸点成分に富んだ蒸気が
排出され、かつ、低沸点成分が融点の低い材料から成る
ので、各種の補機が不要になる。
コストを低くすることができるようにする。 【解決手段】塔本体と、該塔本体内を分割する中仕切り
と、第1の蒸留部と、第2の蒸留部と、第3の蒸留部
と、低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮させる凝縮器81
と、ベントガスを吸引する負圧発生手段と、ベントガス
を冷却するガスクーラ92と、塔サイドに接続され、融
点の高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排出する
ための第1の排出系と、塔底に接続され、融点の高い材
料から成る高沸点成分に富んだ液体を排出するための第
2の排出系とを有する。前記第1の排出系は第1の固化
防止手段を備え、第2の排出系は第2の固化防止手段を
備える。この場合、塔頂から低沸点成分に富んだ蒸気が
排出され、かつ、低沸点成分が融点の低い材料から成る
ので、各種の補機が不要になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸留装置に関する
ものである。
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の成分を含有する原液を蒸留
して各成分を分離させ、所定の成分を製品として回収す
るために各種の蒸留装置が提供されている。
して各成分を分離させ、所定の成分を製品として回収す
るために各種の蒸留装置が提供されている。
【0003】例えば、三つの成分A〜Cを含有する原液
において、成分Aが成分Bより、該成分Bが成分Cより
沸点が低く、前記成分Aによって低沸点成分が、成分B
によって中間成分が、成分Cによって高沸点成分が構成
される場合、次のような蒸留装置によって原液が蒸留さ
れ、各成分A〜Cが分離させられる。
において、成分Aが成分Bより、該成分Bが成分Cより
沸点が低く、前記成分Aによって低沸点成分が、成分B
によって中間成分が、成分Cによって高沸点成分が構成
される場合、次のような蒸留装置によって原液が蒸留さ
れ、各成分A〜Cが分離させられる。
【0004】図2は従来の蒸留装置の概念図である。
【0005】図において、201は第1の蒸留塔、20
2は第2の蒸留塔、203、205は蒸発器、204、
206は凝縮器である。前記第1の蒸留塔201は、塔
頂から塔底に向けて順に形成された第1セクション21
1〜第5セクション215から成り、そのうちの第2セ
クション212及び第4セクション214には、図示さ
れない充填(てん)物エレメントが配設され、それぞれ
濃縮部及び回収部が形成される。また、前記第2の蒸留
塔202は、塔頂から塔底に向けて順に形成された第1
セクション216〜第5セクション220から成り、そ
のうちの第2セクション217及び第4セクション21
9には、前記充填物エレメントが配設され、それぞれ濃
縮部及び回収部が形成される。
2は第2の蒸留塔、203、205は蒸発器、204、
206は凝縮器である。前記第1の蒸留塔201は、塔
頂から塔底に向けて順に形成された第1セクション21
1〜第5セクション215から成り、そのうちの第2セ
クション212及び第4セクション214には、図示さ
れない充填(てん)物エレメントが配設され、それぞれ
濃縮部及び回収部が形成される。また、前記第2の蒸留
塔202は、塔頂から塔底に向けて順に形成された第1
セクション216〜第5セクション220から成り、そ
のうちの第2セクション217及び第4セクション21
9には、前記充填物エレメントが配設され、それぞれ濃
縮部及び回収部が形成される。
【0006】そして、例えば、三つの成分A〜Cを含有
する原液Mが第1の蒸留塔201の第3セクション21
3に供給されると、成分Aに富んだ蒸気が第1の蒸留塔
201の塔頂から排出されて凝縮器204に送られ、該
凝縮器204において凝縮されて成分Aに富んだ液体に
なり、該成分Aに富んだ液体は留出液として凝縮器20
4から排出される。また、前記留出液の一部が還流液と
して第1の蒸留塔201内に還流されるとともに、前記
留出液の残りが外部に排出される。
する原液Mが第1の蒸留塔201の第3セクション21
3に供給されると、成分Aに富んだ蒸気が第1の蒸留塔
201の塔頂から排出されて凝縮器204に送られ、該
凝縮器204において凝縮されて成分Aに富んだ液体に
なり、該成分Aに富んだ液体は留出液として凝縮器20
4から排出される。また、前記留出液の一部が還流液と
して第1の蒸留塔201内に還流されるとともに、前記
留出液の残りが外部に排出される。
【0007】一方、成分B、Cに富んだ液体は第1の蒸
留塔201の塔底から缶出液として排出される。そし
て、該缶出液の一部は、蒸発器203に送られ、該蒸発
器203において加熱されて成分B、Cに富んだ蒸気に
なり、該成分B、Cに富んだ蒸気は第1の蒸留塔201
に循環させられ、前記缶出液の残りは第2の蒸留塔20
2の第3セクション218に供給される。
留塔201の塔底から缶出液として排出される。そし
て、該缶出液の一部は、蒸発器203に送られ、該蒸発
器203において加熱されて成分B、Cに富んだ蒸気に
なり、該成分B、Cに富んだ蒸気は第1の蒸留塔201
に循環させられ、前記缶出液の残りは第2の蒸留塔20
2の第3セクション218に供給される。
【0008】前記缶出液が第3セクション218に供給
されると、成分Bに富んだ蒸気が第2の蒸留塔202の
塔頂から排出されて凝縮器206に送られ、該凝縮器2
06において凝縮されて成分Bに富んだ液体になり、該
成分Bに富んだ液体は留出液として凝縮器206から排
出される。そして、前記留出液の一部が還流液として第
2の蒸留塔202内に還流されるとともに、前記留出液
の残りが外部に排出される。
されると、成分Bに富んだ蒸気が第2の蒸留塔202の
塔頂から排出されて凝縮器206に送られ、該凝縮器2
06において凝縮されて成分Bに富んだ液体になり、該
成分Bに富んだ液体は留出液として凝縮器206から排
出される。そして、前記留出液の一部が還流液として第
2の蒸留塔202内に還流されるとともに、前記留出液
の残りが外部に排出される。
【0009】一方、成分Cに富んだ液体は第2の蒸留塔
202の塔底から缶出液として排出される。そして、該
缶出液の一部は、蒸発器205に送られ、該蒸発器20
5において加熱されて成分Cに富んだ蒸気になり、該成
分Cに富んだ蒸気は第2の蒸留塔202に循環させら
れ、前記缶出液の残りは外部に排出される。
202の塔底から缶出液として排出される。そして、該
缶出液の一部は、蒸発器205に送られ、該蒸発器20
5において加熱されて成分Cに富んだ蒸気になり、該成
分Cに富んだ蒸気は第2の蒸留塔202に循環させら
れ、前記缶出液の残りは外部に排出される。
【0010】次に、成分B及びCが融点の高い材料から
成る場合の蒸留装置について説明する。
成る場合の蒸留装置について説明する。
【0011】図3は中間成分及び高沸点成分が融点の高
い材料から成る場合の従来の蒸留装置の概念図である。
い材料から成る場合の従来の蒸留装置の概念図である。
【0012】図において、Mは三つの成分A〜Cを含有
する原液、201は第1の蒸留塔、202は第2の蒸留
塔、203、205は蒸発器、204、206は凝縮器
である。
する原液、201は第1の蒸留塔、202は第2の蒸留
塔、203、205は蒸発器、204、206は凝縮器
である。
【0013】この場合、前記第2の蒸留塔202の塔頂
から排出された成分Bに富んだ蒸気を凝縮器206にお
いて凝縮させるに当たり、凝縮器206において成分B
に富んだ蒸気を冷却するための冷却媒体として通常の冷
却水を使用すると、冷却水の温度より成分Bの融点が高
い(例えば、冷却水の温度が30〜35〔°〕であるの
に対して、成分Bの融点が30〜35〔°〕より高い)
場合、蒸留装置の運転が開始された後、成分Bに富んだ
蒸気の温度が十分に高くなるまでの間は、成分Bに富ん
だ蒸気を凝縮させることができず、凝縮器206内にお
いて成分Bに富んだ蒸気が固化してしまう。したがっ
て、成分Bに富んだ液体を留出液として得ることができ
なくなってしまう。
から排出された成分Bに富んだ蒸気を凝縮器206にお
いて凝縮させるに当たり、凝縮器206において成分B
に富んだ蒸気を冷却するための冷却媒体として通常の冷
却水を使用すると、冷却水の温度より成分Bの融点が高
い(例えば、冷却水の温度が30〜35〔°〕であるの
に対して、成分Bの融点が30〜35〔°〕より高い)
場合、蒸留装置の運転が開始された後、成分Bに富んだ
蒸気の温度が十分に高くなるまでの間は、成分Bに富ん
だ蒸気を凝縮させることができず、凝縮器206内にお
いて成分Bに富んだ蒸気が固化してしまう。したがっ
て、成分Bに富んだ液体を留出液として得ることができ
なくなってしまう。
【0014】そこで、蒸留装置の運転が開始された後、
所定の時間が経過するまで、前記凝縮器206に接続さ
れた冷却系225において、前記冷却媒体として、前記
成分Bの融点以上の温度に加熱された固化防止用の媒
体、例えば、温水、冷熱媒油、水蒸気等を使用し、凝縮
器206内において成分Bに富んだ蒸気が固化するのを
防止するようにしている。また、凝縮器206から留出
液が排出されるラインL11、前記留出液の一部を第2
の蒸留塔202内に還流するためのラインL12、及び
前記留出液の残りを排出するためのラインL13内にお
いて留出液が固化するのを防止するために、ラインL1
1〜L13は二重管構造を有する。
所定の時間が経過するまで、前記凝縮器206に接続さ
れた冷却系225において、前記冷却媒体として、前記
成分Bの融点以上の温度に加熱された固化防止用の媒
体、例えば、温水、冷熱媒油、水蒸気等を使用し、凝縮
器206内において成分Bに富んだ蒸気が固化するのを
防止するようにしている。また、凝縮器206から留出
液が排出されるラインL11、前記留出液の一部を第2
の蒸留塔202内に還流するためのラインL12、及び
前記留出液の残りを排出するためのラインL13内にお
いて留出液が固化するのを防止するために、ラインL1
1〜L13は二重管構造を有する。
【0015】そして、第2の蒸留塔202の塔底から成
分Cに富んだ液体を缶出液としてラインL15に排出
し、かつ、缶出液の一部をラインL16を介して蒸発器
205に送り、缶出液の残りをラインL17を介して排
出するに当たり、外気の温度より成分Cの温度が高い場
合、ラインL15〜L17内において缶出液が固化する
のを防止するために、前記ラインL15〜L17は二重
管構造を有する。なお、二重管構造は、同心状に配設さ
れた内管及び外管から成り、内管と外管との間に加熱媒
体としての蒸気が流され、該蒸気によって内管内を流れ
る留出液及び缶出液が固化するのを防止するようになっ
ている。なお、前記加熱媒体として蒸気を使用するよう
になっているが、該蒸気に代えて熱媒油等を使用するこ
ともできる。また、前記二重管構造に代えてトレース配
管構造を使用することもできる。該トレース配管構造
は、並列に配設された主管及び副管から成り、副管内に
加熱媒体としての蒸気、熱媒油等が流され、該蒸気、熱
媒油等によって主管内を流れる留出液及び缶出液が固化
するのを防止する。
分Cに富んだ液体を缶出液としてラインL15に排出
し、かつ、缶出液の一部をラインL16を介して蒸発器
205に送り、缶出液の残りをラインL17を介して排
出するに当たり、外気の温度より成分Cの温度が高い場
合、ラインL15〜L17内において缶出液が固化する
のを防止するために、前記ラインL15〜L17は二重
管構造を有する。なお、二重管構造は、同心状に配設さ
れた内管及び外管から成り、内管と外管との間に加熱媒
体としての蒸気が流され、該蒸気によって内管内を流れ
る留出液及び缶出液が固化するのを防止するようになっ
ている。なお、前記加熱媒体として蒸気を使用するよう
になっているが、該蒸気に代えて熱媒油等を使用するこ
ともできる。また、前記二重管構造に代えてトレース配
管構造を使用することもできる。該トレース配管構造
は、並列に配設された主管及び副管から成り、副管内に
加熱媒体としての蒸気、熱媒油等が流され、該蒸気、熱
媒油等によって主管内を流れる留出液及び缶出液が固化
するのを防止する。
【0016】ところで、蒸発器203、205において
各缶出液を加熱する際に消費されるエネルギーを少なく
するために、蒸発器203、205の温度を低くするの
が好ましいが、蒸発器203、205の温度を低くする
と、缶出液を蒸気にするのがその分困難になる。そこ
で、凝縮器204、206にそれぞれ真空発生装置22
7、228が接続され、該真空発生装置227、228
によって第1、第2の蒸留塔201、202内に負圧を
発生させるようにしている。したがって、缶出液を容易
に蒸気にすることができ、第1、第2の蒸留塔201、
202内で発生したベントガスを吸引し、大気中に放出
することができる。
各缶出液を加熱する際に消費されるエネルギーを少なく
するために、蒸発器203、205の温度を低くするの
が好ましいが、蒸発器203、205の温度を低くする
と、缶出液を蒸気にするのがその分困難になる。そこ
で、凝縮器204、206にそれぞれ真空発生装置22
7、228が接続され、該真空発生装置227、228
によって第1、第2の蒸留塔201、202内に負圧を
発生させるようにしている。したがって、缶出液を容易
に蒸気にすることができ、第1、第2の蒸留塔201、
202内で発生したベントガスを吸引し、大気中に放出
することができる。
【0017】ところが、前記凝縮器206と真空発生装
置228とを直接接続すると、成分Bに富んだ蒸気の一
部が、前記ベントガス内に混入し、凝縮器206から真
空発生装置228に送られ、該真空発生装置228にお
いて固化し、真空発生装置228を破損させてしまう。
そこで、凝縮器206と真空発生装置228との間にベ
ントガス処理装置230を配設し、該ベントガス処理装
置230によってベントガス内に混入した成分Bに富ん
だ蒸気を除去するようにしている。前記ベントガス処理
装置230は、コンデンサ231、232を備え、該コ
ンデンサ231、232においてベントガスと成分Bに
富んだ蒸気とが分離させられる。そして、凝縮器206
とコンデンサ231、232とを接続するラインL21
〜L23、コンデンサ231、232と真空発生装置2
28とを接続するラインL24〜L26、及びコンデン
サ231、232に接続されたドレーン用のラインL2
7〜L29はスチームトレース構造を有する。該スチー
ムトレース構造は、並列に配設された主管及び副管から
成り、副管内に加熱媒体としての蒸気が流され、該蒸気
によって主管内を流れる成分Bに富んだ蒸気が固化する
のを防止するようになっている。
置228とを直接接続すると、成分Bに富んだ蒸気の一
部が、前記ベントガス内に混入し、凝縮器206から真
空発生装置228に送られ、該真空発生装置228にお
いて固化し、真空発生装置228を破損させてしまう。
そこで、凝縮器206と真空発生装置228との間にベ
ントガス処理装置230を配設し、該ベントガス処理装
置230によってベントガス内に混入した成分Bに富ん
だ蒸気を除去するようにしている。前記ベントガス処理
装置230は、コンデンサ231、232を備え、該コ
ンデンサ231、232においてベントガスと成分Bに
富んだ蒸気とが分離させられる。そして、凝縮器206
とコンデンサ231、232とを接続するラインL21
〜L23、コンデンサ231、232と真空発生装置2
28とを接続するラインL24〜L26、及びコンデン
サ231、232に接続されたドレーン用のラインL2
7〜L29はスチームトレース構造を有する。該スチー
ムトレース構造は、並列に配設された主管及び副管から
成り、副管内に加熱媒体としての蒸気が流され、該蒸気
によって主管内を流れる成分Bに富んだ蒸気が固化する
のを防止するようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の蒸留装置においては、各種の補機が必要になるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
来の蒸留装置においては、各種の補機が必要になるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
【0019】図4は従来の冷却系を説明する図である。
なお、図3と同じ構造を有する部分については、同じ符
号を付与することによって説明を省略する。
なお、図3と同じ構造を有する部分については、同じ符
号を付与することによって説明を省略する。
【0020】第2の蒸留塔202からラインL31に排
出された成分Bに富んだ蒸気は、凝縮器206において
凝縮され、留出液としてラインL11に排出される。そ
して、凝縮器206内において成分Bに富んだ蒸気が固
化するのを防止するために、冷却媒体として、前記成分
Bの融点以上の温度に加熱された温水が凝縮器206に
供給される。
出された成分Bに富んだ蒸気は、凝縮器206において
凝縮され、留出液としてラインL11に排出される。そ
して、凝縮器206内において成分Bに富んだ蒸気が固
化するのを防止するために、冷却媒体として、前記成分
Bの融点以上の温度に加熱された温水が凝縮器206に
供給される。
【0021】そのために、冷却系225は、温水溜
(た)め235、冷却器236、ポンプ237、バルブ
238、239等を備え、蒸留装置の運転が開始される
前に、バルブ238が開放され、冷却系225を立ち上
げるために必要な容量、すなわち、ホールドアップ容量
を満たすだけの冷却水が図示されない所定のライン及び
ラインL32を介して温水溜め235にあらかじめ充填
される。また、蒸留装置の運転が開始されてから所定の
時間だけ、バルブ238が開放され、ラインL32を介
して温水溜め235に水蒸気が供給される。
(た)め235、冷却器236、ポンプ237、バルブ
238、239等を備え、蒸留装置の運転が開始される
前に、バルブ238が開放され、冷却系225を立ち上
げるために必要な容量、すなわち、ホールドアップ容量
を満たすだけの冷却水が図示されない所定のライン及び
ラインL32を介して温水溜め235にあらかじめ充填
される。また、蒸留装置の運転が開始されてから所定の
時間だけ、バルブ238が開放され、ラインL32を介
して温水溜め235に水蒸気が供給される。
【0022】そして、温水溜め235において前記水蒸
気によって前記成分Bの融点以上の温度に加熱された温
水が、ラインL36、ポンプ237及びラインL35を
介して冷却器236に送られ、該冷却器236において
低温の水によって冷却されて所定の温度にされ、所定の
温度の温水がラインL34を介して凝縮器206に供給
され、該凝縮器206において成分Bに富んだ蒸気を凝
縮させる。したがって、成分Bに富んだ蒸気が固化する
のが防止され、融点以上の温度の留出液を得ることがで
きる。また、凝縮器206において加熱された温水は、
ラインL33を介して温水溜め235に送られる。な
お、前記バルブ238は、温水溜め235内の温水の温
度が設定温度以上である場合に閉鎖され、温水溜め23
5内の温水の温度が設定温度より低い場合に開放され
る。
気によって前記成分Bの融点以上の温度に加熱された温
水が、ラインL36、ポンプ237及びラインL35を
介して冷却器236に送られ、該冷却器236において
低温の水によって冷却されて所定の温度にされ、所定の
温度の温水がラインL34を介して凝縮器206に供給
され、該凝縮器206において成分Bに富んだ蒸気を凝
縮させる。したがって、成分Bに富んだ蒸気が固化する
のが防止され、融点以上の温度の留出液を得ることがで
きる。また、凝縮器206において加熱された温水は、
ラインL33を介して温水溜め235に送られる。な
お、前記バルブ238は、温水溜め235内の温水の温
度が設定温度以上である場合に閉鎖され、温水溜め23
5内の温水の温度が設定温度より低い場合に開放され
る。
【0023】このように、冷却系225に温水溜め23
5、冷却器236等を補機として配設する必要があるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
5、冷却器236等を補機として配設する必要があるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
【0024】図5は従来の他の冷却系を説明する図であ
る。なお、図4と同じ構造を有する部分については、同
じ符号を付与することによって説明を省略する。
る。なお、図4と同じ構造を有する部分については、同
じ符号を付与することによって説明を省略する。
【0025】この場合、凝縮器206内において成分B
に富んだ蒸気が固化するのを防止するために、冷却媒体
として、前記成分Bの融点以上の温度に加熱された冷熱
媒油が凝縮器206に供給される。
に富んだ蒸気が固化するのを防止するために、冷却媒体
として、前記成分Bの融点以上の温度に加熱された冷熱
媒油が凝縮器206に供給される。
【0026】そのために、冷却系241は、油溜め24
2、冷却器236、ポンプ237、バルブ238、23
9等を備え、蒸留装置の運転が開始される前に、バルブ
238が開放され、冷却系241のホールドアップ容量
を満たすだけの、融点以上に加熱された冷熱媒油がライ
ンL32を介して油溜め242に供給される。そして、
油溜め242において前記冷熱媒油が、ラインL36、
ポンプ237及びラインL35を介して冷却器236に
送られ、該冷却器236において低温の水によって冷却
されて所定の温度にされ、所定の温度の冷熱媒油がライ
ンL34を介して凝縮器206に供給され、該凝縮器2
06において成分Bに富んだ蒸気を凝縮させる。
2、冷却器236、ポンプ237、バルブ238、23
9等を備え、蒸留装置の運転が開始される前に、バルブ
238が開放され、冷却系241のホールドアップ容量
を満たすだけの、融点以上に加熱された冷熱媒油がライ
ンL32を介して油溜め242に供給される。そして、
油溜め242において前記冷熱媒油が、ラインL36、
ポンプ237及びラインL35を介して冷却器236に
送られ、該冷却器236において低温の水によって冷却
されて所定の温度にされ、所定の温度の冷熱媒油がライ
ンL34を介して凝縮器206に供給され、該凝縮器2
06において成分Bに富んだ蒸気を凝縮させる。
【0027】したがって、成分Bに富んだ蒸気が固化す
るのが防止され、融点以上の温度の留出液を得ることが
できる。また、凝縮器206において加熱された冷熱媒
油は、ラインL33を介して油溜め242に送られる。
なお、前記バルブ238は、油溜め242内の冷熱媒油
の温度が設定温度以上である場合に閉鎖され、油溜め2
42内の冷熱媒油の温度が設定温度より低い場合に開放
される。
るのが防止され、融点以上の温度の留出液を得ることが
できる。また、凝縮器206において加熱された冷熱媒
油は、ラインL33を介して油溜め242に送られる。
なお、前記バルブ238は、油溜め242内の冷熱媒油
の温度が設定温度以上である場合に閉鎖され、油溜め2
42内の冷熱媒油の温度が設定温度より低い場合に開放
される。
【0028】このように、冷却系241に冷却器23
6、油溜め242等を補機として配設する必要があるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
6、油溜め242等を補機として配設する必要があるの
で、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでなく、コス
トが高くなってしまう。
【0029】図6は従来の更に他の冷却系を説明する図
である。
である。
【0030】図において、252は第2の蒸留塔、25
6は該第2の蒸留塔252内に配設された凝縮器であ
り、該凝縮器256内において成分Bに富んだ蒸気が固
化するのを防止するために、冷却媒体として、前記成分
Bの融点以上の温度に加熱された温水が凝縮器256に
供給される。
6は該第2の蒸留塔252内に配設された凝縮器であ
り、該凝縮器256内において成分Bに富んだ蒸気が固
化するのを防止するために、冷却媒体として、前記成分
Bの融点以上の温度に加熱された温水が凝縮器256に
供給される。
【0031】そのために、冷却系261は、温水溜め2
62、バルブ263〜266等を備え、蒸留装置の運転
が開始されてから所定の時間だけ、バルブ263が開放
され、ラインL41を介して温水溜め262に水蒸気が
供給される。そして、温水溜め262において気水が分
離させられ、前記成分Bの融点より高い温度に加熱され
た温水が、ラインL42を介して凝縮器256に供給さ
れ、該凝縮器256において成分Bに富んだ蒸気を凝縮
させる。したがって、成分Bに富んだ蒸気が固化するの
が防止され、融点以上の温度の留出液を得ることができ
る。また、凝縮器256において加熱された温水(純
水)は、凝縮器256内のプロセス蒸気温度に対応させ
られて加圧熱水になり、該加圧熱水はラインL43を介
して温水溜め262に送られる。なお、この間バルブ2
64〜266は閉鎖された状態に保持される。
62、バルブ263〜266等を備え、蒸留装置の運転
が開始されてから所定の時間だけ、バルブ263が開放
され、ラインL41を介して温水溜め262に水蒸気が
供給される。そして、温水溜め262において気水が分
離させられ、前記成分Bの融点より高い温度に加熱され
た温水が、ラインL42を介して凝縮器256に供給さ
れ、該凝縮器256において成分Bに富んだ蒸気を凝縮
させる。したがって、成分Bに富んだ蒸気が固化するの
が防止され、融点以上の温度の留出液を得ることができ
る。また、凝縮器256において加熱された温水(純
水)は、凝縮器256内のプロセス蒸気温度に対応させ
られて加圧熱水になり、該加圧熱水はラインL43を介
して温水溜め262に送られる。なお、この間バルブ2
64〜266は閉鎖された状態に保持される。
【0032】そして、蒸留装置が定常状態で運転される
ようになると、温水溜め262に供給された加圧熱水
は、温水溜め262において水蒸気と熱水とに分離させ
られる。続いて、バルブ263を閉鎖し、バルブ264
〜266を開放すると、純水がラインL44を介して温
水溜め262に供給され、該温水溜め262内の温水が
ラインL42を介して凝縮器256に供給される。な
お、温水溜め262内の蒸気はラインL45を介して排
出され、温水溜め262内の温水は定期的にラインL4
6及びバルブ266を介してブローされて排出される。
この場合、温水をブローすることによって冷却系261
内が洗浄される。
ようになると、温水溜め262に供給された加圧熱水
は、温水溜め262において水蒸気と熱水とに分離させ
られる。続いて、バルブ263を閉鎖し、バルブ264
〜266を開放すると、純水がラインL44を介して温
水溜め262に供給され、該温水溜め262内の温水が
ラインL42を介して凝縮器256に供給される。な
お、温水溜め262内の蒸気はラインL45を介して排
出され、温水溜め262内の温水は定期的にラインL4
6及びバルブ266を介してブローされて排出される。
この場合、温水をブローすることによって冷却系261
内が洗浄される。
【0033】このように、冷却系261に温水溜め26
2を補機として配設する必要があるので、蒸留装置の占
有面積が大きくなるだけでなく、コストが高くなってし
まう。
2を補機として配設する必要があるので、蒸留装置の占
有面積が大きくなるだけでなく、コストが高くなってし
まう。
【0034】図7は従来のベントガス処理装置を説明す
る図である。なお、図3と同じ構造を有する部分につい
ては、同じ符号を付与することによって説明を省略す
る。
る図である。なお、図3と同じ構造を有する部分につい
ては、同じ符号を付与することによって説明を省略す
る。
【0035】この場合、ベントガス処理装置230は、
スイッチコンデンサ方式で作動させられる。そのため
に、凝縮器206に対して二つのコンデンサ231、2
32が並列に配設され、二つのコンデンサ231、23
2のうちの一方、例えば、コンデンサ231を運転し、
他方、例えば、コンデンサ232を待機させる。そし
て、運転中のコンデンサ231に冷媒を供給し、ベント
ガスに混入した成分Bに富んだ蒸気を、冷却して融点以
下の温度にし、コンデンサ231内において固化させて
成分Bに富んだ固形物にする。
スイッチコンデンサ方式で作動させられる。そのため
に、凝縮器206に対して二つのコンデンサ231、2
32が並列に配設され、二つのコンデンサ231、23
2のうちの一方、例えば、コンデンサ231を運転し、
他方、例えば、コンデンサ232を待機させる。そし
て、運転中のコンデンサ231に冷媒を供給し、ベント
ガスに混入した成分Bに富んだ蒸気を、冷却して融点以
下の温度にし、コンデンサ231内において固化させて
成分Bに富んだ固形物にする。
【0036】固化に伴って、コンデンサ231における
伝熱面積が小さくなり、該伝熱面積が許容値より小さく
なると、コンデンサ231を待機させ、コンデンサ23
2を運転する。また、前記コンデンサ231に圧縮空気
を供給することによってコンデンサチューブ内の冷媒を
ブローした後、コンデンサ231に水蒸気を供給するこ
とによって、コンデンサ231内の成分Bに富んだ固形
物を溶融させて成分Bに富んだ液体にし、該成分Bに富
んだ液体をラインL28、L29を介して排出すること
ができる。一方、水蒸気は凝縮させられて蒸気コンデン
セートになる。そして、成分Bに富んだ液体が排出され
た後、コンデンサ231に冷媒が供給され、コンデンサ
231は予冷される。
伝熱面積が小さくなり、該伝熱面積が許容値より小さく
なると、コンデンサ231を待機させ、コンデンサ23
2を運転する。また、前記コンデンサ231に圧縮空気
を供給することによってコンデンサチューブ内の冷媒を
ブローした後、コンデンサ231に水蒸気を供給するこ
とによって、コンデンサ231内の成分Bに富んだ固形
物を溶融させて成分Bに富んだ液体にし、該成分Bに富
んだ液体をラインL28、L29を介して排出すること
ができる。一方、水蒸気は凝縮させられて蒸気コンデン
セートになる。そして、成分Bに富んだ液体が排出され
た後、コンデンサ231に冷媒が供給され、コンデンサ
231は予冷される。
【0037】このように、ベントガス処理装置230に
コンデンサ231、232を補機として配設する必要が
あるので、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでな
く、コストが高くなってしまう。
コンデンサ231、232を補機として配設する必要が
あるので、蒸留装置の占有面積が大きくなるだけでな
く、コストが高くなってしまう。
【0038】図8は従来の他のベントガス処理装置を説
明する図である。
明する図である。
【0039】この場合、凝縮器206とベントガス処理
装置270とがラインL71によって接続され、真空発
生装置228とベントガス処理装置270とがラインL
74によって接続される。前記ベントガス処理装置27
0はベントスクラバ方式で作動させられる。そのため
に、前記ベントガス処理装置270は、ベントスクラバ
271、ポンプ273、熱交換器274、バルブ27
5、276等を備え、前記ベントスクラバ271は釜
(かま)部281及び充填塔部282を備える。
装置270とがラインL71によって接続され、真空発
生装置228とベントガス処理装置270とがラインL
74によって接続される。前記ベントガス処理装置27
0はベントスクラバ方式で作動させられる。そのため
に、前記ベントガス処理装置270は、ベントスクラバ
271、ポンプ273、熱交換器274、バルブ27
5、276等を備え、前記ベントスクラバ271は釜
(かま)部281及び充填塔部282を備える。
【0040】そして、ベントガスを成分Bに富んだ蒸気
と共に吸着させるための溶液が、ポンプ273によって
循環させられる。すなわち、前記溶液は、釜部281か
らラインL72に排出されると、ポンプ273及びライ
ンL73を介して熱交換器274に送られ、更にライン
L77を介して充填塔部282に供給され、塔頂から散
布され、下方に移動させられる。ベントガスは、ライン
L71を介して釜部281に供給された後、充填塔部2
82内を上方に移動させられ、前記溶液に吸着される。
ベントガスを吸着した溶液は、ラインL72に排出され
た後、所定のタイミングでラインL75を介して図示さ
れない処理装置に送られる。なお、L76は溶液を補給
するためのラインである。また、前記溶液としては、融
点の高い成分Bに富んだ蒸気を十分に吸着することがで
きる特性を有するものが使用される。
と共に吸着させるための溶液が、ポンプ273によって
循環させられる。すなわち、前記溶液は、釜部281か
らラインL72に排出されると、ポンプ273及びライ
ンL73を介して熱交換器274に送られ、更にライン
L77を介して充填塔部282に供給され、塔頂から散
布され、下方に移動させられる。ベントガスは、ライン
L71を介して釜部281に供給された後、充填塔部2
82内を上方に移動させられ、前記溶液に吸着される。
ベントガスを吸着した溶液は、ラインL72に排出され
た後、所定のタイミングでラインL75を介して図示さ
れない処理装置に送られる。なお、L76は溶液を補給
するためのラインである。また、前記溶液としては、融
点の高い成分Bに富んだ蒸気を十分に吸着することがで
きる特性を有するものが使用される。
【0041】このように、ベントガス処理装置270に
ベントスクラバ271、熱交換器274等を補機として
配設する必要があるので、蒸留装置の占有面積が大きく
なるだけでなく、コストが高くなってしまう。しかも、
溶液として、融点の高い成分Bに富んだ蒸気を十分に吸
着することができる特性を有するものを使用する必要が
あるので、蒸留装置のコストが高くなってしまう。
ベントスクラバ271、熱交換器274等を補機として
配設する必要があるので、蒸留装置の占有面積が大きく
なるだけでなく、コストが高くなってしまう。しかも、
溶液として、融点の高い成分Bに富んだ蒸気を十分に吸
着することができる特性を有するものを使用する必要が
あるので、蒸留装置のコストが高くなってしまう。
【0042】本発明は、前記従来の蒸留装置の問題点を
解決して、占有面積を小さくすることができ、コストを
低くすることができる蒸留装置を提供することを目的と
する。
解決して、占有面積を小さくすることができ、コストを
低くすることができる蒸留装置を提供することを目的と
する。
【0043】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の蒸
留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分割し、互
いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中仕切り
と、フィードノズルを介して原液が供給され、前記フィ
ードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前記フィ
ードノズルより下方に形成された回収部を備えた第1の
蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該上端よ
り上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下方に形
成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の濃
縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、前記第
1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に形成さ
れ、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の回収部
と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成された
回収部を備えた第3の蒸留部と、塔頂に接続され、塔頂
から排出された低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮させる凝
縮器と、該凝縮器に接続され、負圧を発生させ、塔本体
内で発生したベントガスを吸引する負圧発生手段と、前
記凝縮器と負圧発生手段との間に配設され、ベントガス
を冷却するガスクーラと、塔サイドに接続され、融点の
高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排出するため
の第1の排出系と、塔底に接続され、融点の高い材料か
ら成る高沸点成分に富んだ液体を排出するための第2の
排出系とを有する。
留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分割し、互
いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中仕切り
と、フィードノズルを介して原液が供給され、前記フィ
ードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前記フィ
ードノズルより下方に形成された回収部を備えた第1の
蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該上端よ
り上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下方に形
成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の濃
縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、前記第
1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に形成さ
れ、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の回収部
と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成された
回収部を備えた第3の蒸留部と、塔頂に接続され、塔頂
から排出された低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮させる凝
縮器と、該凝縮器に接続され、負圧を発生させ、塔本体
内で発生したベントガスを吸引する負圧発生手段と、前
記凝縮器と負圧発生手段との間に配設され、ベントガス
を冷却するガスクーラと、塔サイドに接続され、融点の
高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排出するため
の第1の排出系と、塔底に接続され、融点の高い材料か
ら成る高沸点成分に富んだ液体を排出するための第2の
排出系とを有する。
【0044】そして、前記第1の排出系は、中間成分に
富んだ液体が固化するのを防止するための第1の固化防
止手段を備える。また、前記第2の排出系は、高沸点成
分に富んだ液体が固化するのを防止するための第2の固
化防止手段を備える。
富んだ液体が固化するのを防止するための第1の固化防
止手段を備える。また、前記第2の排出系は、高沸点成
分に富んだ液体が固化するのを防止するための第2の固
化防止手段を備える。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0046】図1は本発明の実施の形態における蒸留装
置の概念図、図9は本発明の実施の形態における結合型
蒸留塔の概念図である。
置の概念図、図9は本発明の実施の形態における結合型
蒸留塔の概念図である。
【0047】図において、10は結合型蒸留塔であり、
該結合型蒸留塔10は、第1セクション11、第2セク
ション12、第3セクション13、第4セクション1
4、第5セクション15、第6セクション16、第7セ
クション17、第8セクション18及び第9セクション
19から成る。
該結合型蒸留塔10は、第1セクション11、第2セク
ション12、第3セクション13、第4セクション1
4、第5セクション15、第6セクション16、第7セ
クション17、第8セクション18及び第9セクション
19から成る。
【0048】そして、前記結合型蒸留塔10の塔本体
は、前記第4セクション14、第5セクション15及び
第6セクション16において、それぞれ平板状の中仕切
り22〜24によって第1室14A〜16Aと第2室1
4B〜16Bとに区分され、第1室14A〜16Aと第
2室14B〜16Bとは互いに隣接させられる。また、
前記第1室14A〜16Aによって第1の蒸留部25
が、前記第1セクション11、第2セクション12、第
3セクション13及び第2室14Bによって第2の蒸留
部26が、前記第2室15B、16B、第7セクション
17、第8セクション18及び第9セクション19によ
って第3の蒸留部27がそれぞれ形成される。
は、前記第4セクション14、第5セクション15及び
第6セクション16において、それぞれ平板状の中仕切
り22〜24によって第1室14A〜16Aと第2室1
4B〜16Bとに区分され、第1室14A〜16Aと第
2室14B〜16Bとは互いに隣接させられる。また、
前記第1室14A〜16Aによって第1の蒸留部25
が、前記第1セクション11、第2セクション12、第
3セクション13及び第2室14Bによって第2の蒸留
部26が、前記第2室15B、16B、第7セクション
17、第8セクション18及び第9セクション19によ
って第3の蒸留部27がそれぞれ形成される。
【0049】なお、前記中仕切り22〜24を断熱材に
よって形成したり、中仕切り22〜24の内部を真空に
したりして、中仕切り22〜24を断熱構造にすること
もできる。この場合、第1室14Aと第2室14Bとの
間、第1室15Aと第2室15Bとの間、及び第1室1
6Aと第2室16Bとの間の熱伝達をそれぞれ少なくす
ることができるので、蒸留の効率を高くすることができ
る。
よって形成したり、中仕切り22〜24の内部を真空に
したりして、中仕切り22〜24を断熱構造にすること
もできる。この場合、第1室14Aと第2室14Bとの
間、第1室15Aと第2室15Bとの間、及び第1室1
6Aと第2室16Bとの間の熱伝達をそれぞれ少なくす
ることができるので、蒸留の効率を高くすることができ
る。
【0050】そして、結合型蒸留塔10の高さ方向にお
けるほぼ中央に前記第5セクション15が配設され、塔
サイドの第1室15Aにフィードノズル41が、同様に
塔サイドの第2室15Bにサイドカットノズル42がそ
れぞれ形成される。また、結合型蒸留塔10の塔頂に前
記第1セクション11が配設され、該第1セクション1
1に、凝縮器81に接続させて蒸気出口43及び還流液
入口44がそれぞれ形成される。さらに、結合型蒸留塔
10の塔底に第9セクション19が配設され、該第9セ
クション19に、蒸発器82に接続させて缶出液出口4
5及び蒸気入口46がそれぞれ形成される。
けるほぼ中央に前記第5セクション15が配設され、塔
サイドの第1室15Aにフィードノズル41が、同様に
塔サイドの第2室15Bにサイドカットノズル42がそ
れぞれ形成される。また、結合型蒸留塔10の塔頂に前
記第1セクション11が配設され、該第1セクション1
1に、凝縮器81に接続させて蒸気出口43及び還流液
入口44がそれぞれ形成される。さらに、結合型蒸留塔
10の塔底に第9セクション19が配設され、該第9セ
クション19に、蒸発器82に接続させて缶出液出口4
5及び蒸気入口46がそれぞれ形成される。
【0051】前記構成の結合型蒸留塔10において、三
つの成分A〜Cを含有する原液Mが、ラインL51を介
して前記フィードノズル41に供給される。なお、成分
Aは成分Bより、該成分Bは成分Cより沸点が低く、前
記成分Aによって低沸点成分が、成分Bによって中間成
分が、成分Cによって高沸点成分が構成される。また、
成分B及びCは融点の高い材料から成る。
つの成分A〜Cを含有する原液Mが、ラインL51を介
して前記フィードノズル41に供給される。なお、成分
Aは成分Bより、該成分Bは成分Cより沸点が低く、前
記成分Aによって低沸点成分が、成分Bによって中間成
分が、成分Cによって高沸点成分が構成される。また、
成分B及びCは融点の高い材料から成る。
【0052】前記第1の蒸留部25内において、前記フ
ィードノズル41より上方に配設された第1室14Aに
よって濃縮部AR1が、フィードノズル41より下方に
配設された第1室16Aによって回収部AR2がそれぞ
れ形成される。そして、前記第2の蒸留部26は前記第
1の蒸留部25の上端に接続され、該上端より上方に配
設された第2セクション12によって濃縮部AR3が、
前記第1の蒸留部25の上端より下方において、前記濃
縮部AR1と隣接させて配設された第2室14Bによっ
て回収部AR4がそれぞれ形成される。さらに、前記第
3の蒸留部27は前記第1の蒸留部25の下端に接続さ
れ、該下端より上方において、前記回収部AR2と隣接
させて配設された第2室16Bによって濃縮部AR5
が、前記第1の蒸留部25の下端より下方に配設された
第8セクション18によって回収部AR6がそれぞれ形
成される。
ィードノズル41より上方に配設された第1室14Aに
よって濃縮部AR1が、フィードノズル41より下方に
配設された第1室16Aによって回収部AR2がそれぞ
れ形成される。そして、前記第2の蒸留部26は前記第
1の蒸留部25の上端に接続され、該上端より上方に配
設された第2セクション12によって濃縮部AR3が、
前記第1の蒸留部25の上端より下方において、前記濃
縮部AR1と隣接させて配設された第2室14Bによっ
て回収部AR4がそれぞれ形成される。さらに、前記第
3の蒸留部27は前記第1の蒸留部25の下端に接続さ
れ、該下端より上方において、前記回収部AR2と隣接
させて配設された第2室16Bによって濃縮部AR5
が、前記第1の蒸留部25の下端より下方に配設された
第8セクション18によって回収部AR6がそれぞれ形
成される。
【0053】このように、第1の蒸留部25の上端が第
2の蒸留部26の高さ方向におけるほぼ中央に、第1の
蒸留部25の下端が第3の蒸留部27の高さ方向におけ
るほぼ中央にそれぞれ接続される。
2の蒸留部26の高さ方向におけるほぼ中央に、第1の
蒸留部25の下端が第3の蒸留部27の高さ方向におけ
るほぼ中央にそれぞれ接続される。
【0054】そして、前記回収部AR2においては、フ
ィードノズル41から供給された原液Mが気液分離させ
られ、上方において成分A及びBに富んだ蒸気を、下方
になるに従って成分B及びCに富んだ、蒸気及び液体か
ら成る流体を発生させ、第1の蒸留部25の下端から第
3の蒸留部27に前記流体が供給される。
ィードノズル41から供給された原液Mが気液分離させ
られ、上方において成分A及びBに富んだ蒸気を、下方
になるに従って成分B及びCに富んだ、蒸気及び液体か
ら成る流体を発生させ、第1の蒸留部25の下端から第
3の蒸留部27に前記流体が供給される。
【0055】さらに、該流体は、第3の蒸留部27内に
おいて加熱されて成分B及びCに富んだ蒸気になり、該
成分B及びCに富んだ蒸気は、前記回収部AR2内を上
方に移動させられる間に原液Mと接触させられる。これ
に伴って、該原液Mのうちの成分Aが下方に移動するの
が防止され、成分Aが回収されるので、第3の蒸留部2
7に成分Aが混入するのが防止される。
おいて加熱されて成分B及びCに富んだ蒸気になり、該
成分B及びCに富んだ蒸気は、前記回収部AR2内を上
方に移動させられる間に原液Mと接触させられる。これ
に伴って、該原液Mのうちの成分Aが下方に移動するの
が防止され、成分Aが回収されるので、第3の蒸留部2
7に成分Aが混入するのが防止される。
【0056】続いて、該成分A及びBに富んだ蒸気は、
濃縮部AR1内を上方に移動し、前記第1の蒸留部25
の上端から第2の蒸留部26に供給される。さらに、前
記成分A及びBに富んだ蒸気は、第2の蒸留部26内に
おいて冷却されて凝縮され、成分A及びBに富んだ液体
になる。
濃縮部AR1内を上方に移動し、前記第1の蒸留部25
の上端から第2の蒸留部26に供給される。さらに、前
記成分A及びBに富んだ蒸気は、第2の蒸留部26内に
おいて冷却されて凝縮され、成分A及びBに富んだ液体
になる。
【0057】そして、該成分A及びBに富んだ液体の一
部は、濃縮部AR1に還流され、該濃縮部AR1内を上
方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気と接触さ
せられる。
部は、濃縮部AR1に還流され、該濃縮部AR1内を上
方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気と接触さ
せられる。
【0058】このようにして、第1の蒸留部25の上端
から第2の蒸留部26に成分A及びBに富んだ蒸気を供
給することができる。
から第2の蒸留部26に成分A及びBに富んだ蒸気を供
給することができる。
【0059】前記回収部AR6においては、成分B及び
Cに富んだ液体が下方に移動し、上方において成分Bに
富んだ蒸気を、下方になるに従って成分Cに富んだ液体
をそれぞれ発生させる。したがって、成分Cに富んだ液
体は缶出液として缶出液出口45からラインL52に排
出される。
Cに富んだ液体が下方に移動し、上方において成分Bに
富んだ蒸気を、下方になるに従って成分Cに富んだ液体
をそれぞれ発生させる。したがって、成分Cに富んだ液
体は缶出液として缶出液出口45からラインL52に排
出される。
【0060】また、前記缶出液の一部はラインL53を
介して蒸発器82に送られ、該蒸発器82によって加熱
されて成分Cに富んだ蒸気になる。該成分Cに富んだ蒸
気は、ラインL54を介して蒸気入口46に送られ、該
蒸気入口46から第9セクション19に供給され、該第
9セクション19内及び前記回収部AR6内を上方に移
動させられる間に、成分B及びCに富んだ液体と接触
し、該成分B及びCに富んだ液体から成分Bに富んだ蒸
気を発生させる。また、前記缶出液の残りは、ラインL
55を介して図示されない缶出液収容部に供給される。
介して蒸発器82に送られ、該蒸発器82によって加熱
されて成分Cに富んだ蒸気になる。該成分Cに富んだ蒸
気は、ラインL54を介して蒸気入口46に送られ、該
蒸気入口46から第9セクション19に供給され、該第
9セクション19内及び前記回収部AR6内を上方に移
動させられる間に、成分B及びCに富んだ液体と接触
し、該成分B及びCに富んだ液体から成分Bに富んだ蒸
気を発生させる。また、前記缶出液の残りは、ラインL
55を介して図示されない缶出液収容部に供給される。
【0061】続いて、前記成分Bに富んだ蒸気の一部
は、濃縮部AR5内を上方に移動し、第3の蒸留部27
の上端において第2の蒸留部26からの成分Bに富んだ
液体と接触し、成分Bに富んだ液体になる。このように
して、前記第3の蒸留部27の上端において得られた成
分Bに富んだ液体は、サイドカットノズル42からサイ
ドカット液としてラインL56に排出され、図示されな
いサイドカット液収容部に供給される。なお、前記ライ
ンL56によって第1の排出系が構成される。
は、濃縮部AR5内を上方に移動し、第3の蒸留部27
の上端において第2の蒸留部26からの成分Bに富んだ
液体と接触し、成分Bに富んだ液体になる。このように
して、前記第3の蒸留部27の上端において得られた成
分Bに富んだ液体は、サイドカットノズル42からサイ
ドカット液としてラインL56に排出され、図示されな
いサイドカット液収容部に供給される。なお、前記ライ
ンL56によって第1の排出系が構成される。
【0062】一方、前記第2の蒸留部26の回収部AR
4においては、成分A及びBに富んだ液体が下方に移動
し、上方において成分Aに富んだ蒸気を、下方になるに
従って成分Bに富んだ液体をそれぞれ発生させる。この
ようにして、前記第2の蒸留部26の下端において得ら
れた成分Bに富んだ液体は、前記サイドカット液として
サイドカットノズル42からラインL56に排出され
る。
4においては、成分A及びBに富んだ液体が下方に移動
し、上方において成分Aに富んだ蒸気を、下方になるに
従って成分Bに富んだ液体をそれぞれ発生させる。この
ようにして、前記第2の蒸留部26の下端において得ら
れた成分Bに富んだ液体は、前記サイドカット液として
サイドカットノズル42からラインL56に排出され
る。
【0063】そして、前記成分Aに富んだ蒸気は、濃縮
部AR3内を上方に移動して前記蒸気出口43からライ
ンL57に排出されて前記凝縮器81に送られ、該凝縮
器81によって凝縮されて成分Aに富んだ液体になり、
留出液としてラインL58に排出される。また、成分A
の蒸留の効率を高くするために、前記留出液の一部は、
ラインL59を介して還流液入口44に送られ、該還流
液入口44から濃縮部AR3に還流され、該濃縮部AR
3内を上方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気
と接触させられる。そして、前記留出液の残りは、ライ
ンL60を介して図示されない留出液収容部に供給され
る。
部AR3内を上方に移動して前記蒸気出口43からライ
ンL57に排出されて前記凝縮器81に送られ、該凝縮
器81によって凝縮されて成分Aに富んだ液体になり、
留出液としてラインL58に排出される。また、成分A
の蒸留の効率を高くするために、前記留出液の一部は、
ラインL59を介して還流液入口44に送られ、該還流
液入口44から濃縮部AR3に還流され、該濃縮部AR
3内を上方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気
と接触させられる。そして、前記留出液の残りは、ライ
ンL60を介して図示されない留出液収容部に供給され
る。
【0064】このようにして、成分A及びBに富んだ蒸
気は、前記第2の蒸留部26によって成分Aに富んだ蒸
気と成分Bに富んだ液体とに分離させられ、成分Aに富
んだ蒸気は塔頂から排出され、前記凝縮器81によって
凝縮されて成分Aに富んだ液体になり、成分Bに富んだ
液体はサイドカット液としてサイドカットノズル42か
ら排出される。また、成分B及びCに富んだ液体は、前
記第3の蒸留部27によって成分Bに富んだ液体と成分
Cに富んだ液体とに分離させられ、成分Bに富んだ液体
はサイドカット液としてサイドカットノズル42から排
出され、成分Cに富んだ液体は塔底から排出される。
気は、前記第2の蒸留部26によって成分Aに富んだ蒸
気と成分Bに富んだ液体とに分離させられ、成分Aに富
んだ蒸気は塔頂から排出され、前記凝縮器81によって
凝縮されて成分Aに富んだ液体になり、成分Bに富んだ
液体はサイドカット液としてサイドカットノズル42か
ら排出される。また、成分B及びCに富んだ液体は、前
記第3の蒸留部27によって成分Bに富んだ液体と成分
Cに富んだ液体とに分離させられ、成分Bに富んだ液体
はサイドカット液としてサイドカットノズル42から排
出され、成分Cに富んだ液体は塔底から排出される。
【0065】ところで、前記成分B及びCの融点は外気
より高いので、ラインL56内においてサイドカット液
が固化するのを防止するために、また、ラインL52、
L53、L55内において缶出液が固化するのを防止す
るために、ラインL52、L53、L55、L56は二
重管構造を有する。なお、前記ラインL52、L53、
L55によって第2の排出系が構成される。また、ライ
ンL56が有する二重管構造によって第1の固化防止手
段が、ラインL52、L53、L55が有する二重管構
造によって第2の固化防止手段が構成される。前記二重
管構造は、同心状に配設された内管及び外管から成り、
内管と外管との間に加熱媒体としての蒸気が流され、該
蒸気によって内管内を流れる缶出液及びサイドカット液
が固化するのを防止する。本実施の形態においては、第
1、第2の固化防止手段として二重管構造が使用される
が、該二重管構造に代えてスチームトレース構造を使用
することもできる。該スチームトレース構造は、並列に
配設された主管及び副管から成り、副管内に加熱媒体と
しての蒸気が流され、該蒸気によって主管内を流れる缶
出液及びサイドカット液が固化するのを防止する。
より高いので、ラインL56内においてサイドカット液
が固化するのを防止するために、また、ラインL52、
L53、L55内において缶出液が固化するのを防止す
るために、ラインL52、L53、L55、L56は二
重管構造を有する。なお、前記ラインL52、L53、
L55によって第2の排出系が構成される。また、ライ
ンL56が有する二重管構造によって第1の固化防止手
段が、ラインL52、L53、L55が有する二重管構
造によって第2の固化防止手段が構成される。前記二重
管構造は、同心状に配設された内管及び外管から成り、
内管と外管との間に加熱媒体としての蒸気が流され、該
蒸気によって内管内を流れる缶出液及びサイドカット液
が固化するのを防止する。本実施の形態においては、第
1、第2の固化防止手段として二重管構造が使用される
が、該二重管構造に代えてスチームトレース構造を使用
することもできる。該スチームトレース構造は、並列に
配設された主管及び副管から成り、副管内に加熱媒体と
しての蒸気が流され、該蒸気によって主管内を流れる缶
出液及びサイドカット液が固化するのを防止する。
【0066】前記各濃縮部AR1、AR3、AR5及び
各回収部AR2、AR4、AR6は、一つの節から成る
充填物によって形成されるようになっているが、蒸留し
ようとする各成分間の比揮発度によっては、蒸留に必要
な理論段数を確保するために、使用される充填物の特性
に対応させて複数の節から成る充填物によって形成する
こともできる。また、各節間にディストリビュータを配
設することもできる。さらに、フィードノズル41及び
サイドカットノズル42を必ずしも同じ高さに配設する
必要はない。
各回収部AR2、AR4、AR6は、一つの節から成る
充填物によって形成されるようになっているが、蒸留し
ようとする各成分間の比揮発度によっては、蒸留に必要
な理論段数を確保するために、使用される充填物の特性
に対応させて複数の節から成る充填物によって形成する
こともできる。また、各節間にディストリビュータを配
設することもできる。さらに、フィードノズル41及び
サイドカットノズル42を必ずしも同じ高さに配設する
必要はない。
【0067】このようにして、複数の蒸留塔を使用する
ことなく、原液Mを各成分A〜Cに分離させることがで
きる。
ことなく、原液Mを各成分A〜Cに分離させることがで
きる。
【0068】また、複数の蒸留塔において加熱及び冷却
をそれぞれ繰り返す必要がないので、凝縮器、蒸発器、
ポンプ等の計装品を多数配設する必要がなくなる。した
がって、蒸留装置の占有面積を小さくすることができる
だけでなく、ユーティリティの使用量及び消費エネルギ
ーを少なくすることができ、蒸留装置のコストを低くす
ることができる。
をそれぞれ繰り返す必要がないので、凝縮器、蒸発器、
ポンプ等の計装品を多数配設する必要がなくなる。した
がって、蒸留装置の占有面積を小さくすることができる
だけでなく、ユーティリティの使用量及び消費エネルギ
ーを少なくすることができ、蒸留装置のコストを低くす
ることができる。
【0069】なお、前記結合型蒸留塔10は、全体とし
て約30〜100段の理論段数を有し、第4セクション
14及び第6セクション16にそれぞれ5〜30段程度
を当てるようにするのが好ましい。
て約30〜100段の理論段数を有し、第4セクション
14及び第6セクション16にそれぞれ5〜30段程度
を当てるようにするのが好ましい。
【0070】ところで、第3セクション13にコレクタ
54及びチャンネル型のディストリビュータ61が配設
され、前記コレクタ54によって集められた液体は、前
記ディストリビュータ61によって所定の分配比率で第
4セクション14の第1室14Aと第2室14Bとに異
なる量ずつ分配される。
54及びチャンネル型のディストリビュータ61が配設
され、前記コレクタ54によって集められた液体は、前
記ディストリビュータ61によって所定の分配比率で第
4セクション14の第1室14Aと第2室14Bとに異
なる量ずつ分配される。
【0071】また、第5セクション15の第1室15A
におけるフィードノズル41の直上にコレクタ62が、
直下にチューブラ型のディストリビュータ63が配設さ
れ、前記コレクタ62によって集められた液体は、前記
フィードノズル41を介して供給された原液Mと共に、
ディストリビュータ63によって第6セクション16の
第1室16Aに供給される。
におけるフィードノズル41の直上にコレクタ62が、
直下にチューブラ型のディストリビュータ63が配設さ
れ、前記コレクタ62によって集められた液体は、前記
フィードノズル41を介して供給された原液Mと共に、
ディストリビュータ63によって第6セクション16の
第1室16Aに供給される。
【0072】一方、第5セクション15の第2室15B
におけるサイドカットノズル42の直上にチムニーハッ
ト型のコレクタ65が、直下にチューブラ型のディスト
リビュータ66が配設され、前記コレクタ65によって
集められた液体は、サイドカット液として前記サイドカ
ットノズル42から排出されるとともに、ディストリビ
ュータ66によって第6セクション16の第2室16B
に供給される。
におけるサイドカットノズル42の直上にチムニーハッ
ト型のコレクタ65が、直下にチューブラ型のディスト
リビュータ66が配設され、前記コレクタ65によって
集められた液体は、サイドカット液として前記サイドカ
ットノズル42から排出されるとともに、ディストリビ
ュータ66によって第6セクション16の第2室16B
に供給される。
【0073】さらに、第7セクション17にコレクタ6
7及びチューブラ型のディストリビュータ68が配設さ
れ、第6セクション16から下方に移動してきた液体
は、前記コレクタ67によって集められた後、ディスト
リビュータ68によって前記第8セクション18に供給
される。
7及びチューブラ型のディストリビュータ68が配設さ
れ、第6セクション16から下方に移動してきた液体
は、前記コレクタ67によって集められた後、ディスト
リビュータ68によって前記第8セクション18に供給
される。
【0074】ところで、本実施の形態においては、塔頂
から排出された成分Aに富んだ蒸気を凝縮器81におい
て凝縮させるに当たり、凝縮器81において成分Aに富
んだ蒸気を冷却するための冷却媒体として通常の冷却水
を使用しているが、冷却水の温度より成分Aの融点が低
い(例えば、冷却水の温度が30〜35〔°〕であるの
に対して、成分Aの融点が30〜35〔°〕より低い)
ので、成分Aに富んだ蒸気を十分に凝縮させることがで
き、凝縮器81内において成分Aに富んだ蒸気が固化す
ることがない。
から排出された成分Aに富んだ蒸気を凝縮器81におい
て凝縮させるに当たり、凝縮器81において成分Aに富
んだ蒸気を冷却するための冷却媒体として通常の冷却水
を使用しているが、冷却水の温度より成分Aの融点が低
い(例えば、冷却水の温度が30〜35〔°〕であるの
に対して、成分Aの融点が30〜35〔°〕より低い)
ので、成分Aに富んだ蒸気を十分に凝縮させることがで
き、凝縮器81内において成分Aに富んだ蒸気が固化す
ることがない。
【0075】したがって、冷却媒体として、温水、冷熱
媒油、水蒸気等を使用する必要がない。その結果、前記
凝縮器81に冷却系を接続する必要がなくなる。
媒油、水蒸気等を使用する必要がない。その結果、前記
凝縮器81に冷却系を接続する必要がなくなる。
【0076】また、蒸発器82において缶出液を加熱す
る際に消費されるエネルギーを少なくするために、蒸発
器82の温度を低くするのが好ましいが、蒸発器82の
温度を低くすると、缶出液を蒸気にするのがその分困難
になる。そこで、凝縮器81に負圧発生手段としての真
空発生装置91が接続され、該真空発生装置91によっ
て結合型蒸留塔10内に負圧を発生させるようにしてい
る。したがって、缶出液を容易に蒸気にすることがで
き、結合型蒸留塔10内で発生したベントガスを吸引
し、大気中に放出することができる。
る際に消費されるエネルギーを少なくするために、蒸発
器82の温度を低くするのが好ましいが、蒸発器82の
温度を低くすると、缶出液を蒸気にするのがその分困難
になる。そこで、凝縮器81に負圧発生手段としての真
空発生装置91が接続され、該真空発生装置91によっ
て結合型蒸留塔10内に負圧を発生させるようにしてい
る。したがって、缶出液を容易に蒸気にすることがで
き、結合型蒸留塔10内で発生したベントガスを吸引
し、大気中に放出することができる。
【0077】この場合、凝縮器81と真空発生装置91
との間にガスクーラ92を配設し、真空発生装置91に
よって吸引されたベントガスをガスクーラ92によって
冷却するようにしている。なお、凝縮器81とガスクー
ラ92とがラインL61によって、ガスクーラ92と真
空発生装置91とがラインL62によって接続される。
したがって、前記ベントガス内に混入した成分Aに富ん
だ蒸気が、凝縮器81からガスクーラ92に送られる
と、ガスクーラ92によってベントガスが冷却されるの
に伴って成分Aに富んだ蒸気は液体になり、成分Aに富
んだ液体はベントガスから除去される。その結果、凝縮
器81と真空発生装置91との間にベントガス処理装置
を配設する必要がなくなる。なお、前記ガスクーラ92
において、冷却媒体として通常の冷却水を使用すること
ができる。また、前記蒸留装置は、前記塔本体、中仕切
り22〜24、第1〜第3の蒸留部25〜27、凝縮器
81、真空発生装置91、ガスクーラ92及びラインL
52、L53、L55、L56によって構成される。
との間にガスクーラ92を配設し、真空発生装置91に
よって吸引されたベントガスをガスクーラ92によって
冷却するようにしている。なお、凝縮器81とガスクー
ラ92とがラインL61によって、ガスクーラ92と真
空発生装置91とがラインL62によって接続される。
したがって、前記ベントガス内に混入した成分Aに富ん
だ蒸気が、凝縮器81からガスクーラ92に送られる
と、ガスクーラ92によってベントガスが冷却されるの
に伴って成分Aに富んだ蒸気は液体になり、成分Aに富
んだ液体はベントガスから除去される。その結果、凝縮
器81と真空発生装置91との間にベントガス処理装置
を配設する必要がなくなる。なお、前記ガスクーラ92
において、冷却媒体として通常の冷却水を使用すること
ができる。また、前記蒸留装置は、前記塔本体、中仕切
り22〜24、第1〜第3の蒸留部25〜27、凝縮器
81、真空発生装置91、ガスクーラ92及びラインL
52、L53、L55、L56によって構成される。
【0078】このように、塔頂から成分Aに富んだ蒸気
が排出され、かつ、成分Aが融点の低い材料から成るの
で、温水溜め、冷却器、油溜め、コンデンサ、ベントス
クラバ等の各種の補機が不要になる。したがって、蒸留
装置の占有面積を小さくすることができるだけでなく、
コストを低くすることができる。
が排出され、かつ、成分Aが融点の低い材料から成るの
で、温水溜め、冷却器、油溜め、コンデンサ、ベントス
クラバ等の各種の補機が不要になる。したがって、蒸留
装置の占有面積を小さくすることができるだけでなく、
コストを低くすることができる。
【0079】本実施の形態においては、凝縮器81と真
空発生装置91との間にガスクーラ92が配設されるよ
うになっているが、ガスクーラ92に代えてベントスク
ラバ方式のベントガス処理装置を配設することもでき
る。その場合、使用される溶液としては、融点の高い材
料から成る成分Bに富んだ蒸気を十分に吸着することが
できる特性を有するものを使用する必要がないので、蒸
留装置のコストを低くすることができる。
空発生装置91との間にガスクーラ92が配設されるよ
うになっているが、ガスクーラ92に代えてベントスク
ラバ方式のベントガス処理装置を配設することもでき
る。その場合、使用される溶液としては、融点の高い材
料から成る成分Bに富んだ蒸気を十分に吸着することが
できる特性を有するものを使用する必要がないので、蒸
留装置のコストを低くすることができる。
【0080】また、本実施の形態においては、成分Aに
富んだ蒸気が蒸気出口43からラインL57に排出さ
れ、凝縮器81に送られるようになっているが、凝縮器
を塔本体の第1セクション内に配設することによって、
塔頂と凝縮器とを接続することもできる。
富んだ蒸気が蒸気出口43からラインL57に排出さ
れ、凝縮器81に送られるようになっているが、凝縮器
を塔本体の第1セクション内に配設することによって、
塔頂と凝縮器とを接続することもできる。
【0081】なお、前記構成の蒸留装置においては、炭
化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、脂肪
酸類、フェノール類、窒素化合物類、香料等の有機化合
物を蒸留によって分離させることができる。そして、炭
化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ビ
フェニール、ナフタリン等を分離させ、アルコール類と
しては、メタノール、エタノール、ブタノール、ヘプタ
ノール、オクタノール等を分離させ、ケトン類として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等を分離させ、エステル類としては、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸メチン、アクリル酸ブチル等を分
離させ、脂肪酸類としては、酢酸、酪酸、脂肪酸類、高
級アルコール類等を分離させ、フェノール類としては、
フェノール、クレゾール、キシレノール等を分離させ、
窒素酸化物としては、ジメチルアミン、トリエチルアミ
ン、アニリン、ピリジン、ピコリン、キノリン等を分離
させ、香料としては、アンスラニル酸メチル、安息香酸
メチル、イソオイゲノール、カプロン酸エチル、オイゲ
ノール、グラニオール等を分離させることができる。
化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、脂肪
酸類、フェノール類、窒素化合物類、香料等の有機化合
物を蒸留によって分離させることができる。そして、炭
化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ビ
フェニール、ナフタリン等を分離させ、アルコール類と
しては、メタノール、エタノール、ブタノール、ヘプタ
ノール、オクタノール等を分離させ、ケトン類として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等を分離させ、エステル類としては、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸メチン、アクリル酸ブチル等を分
離させ、脂肪酸類としては、酢酸、酪酸、脂肪酸類、高
級アルコール類等を分離させ、フェノール類としては、
フェノール、クレゾール、キシレノール等を分離させ、
窒素酸化物としては、ジメチルアミン、トリエチルアミ
ン、アニリン、ピリジン、ピコリン、キノリン等を分離
させ、香料としては、アンスラニル酸メチル、安息香酸
メチル、イソオイゲノール、カプロン酸エチル、オイゲ
ノール、グラニオール等を分離させることができる。
【0082】特に、本実施の形態においては、少量多品
種の香料、油脂、脂肪酸類等であって、炭素数がC8〜
C22程度の高沸点材料を、減圧下で分離させる場合に
好適である。
種の香料、油脂、脂肪酸類等であって、炭素数がC8〜
C22程度の高沸点材料を、減圧下で分離させる場合に
好適である。
【0083】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0084】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、蒸留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分
割し、互いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中
仕切りと、フィードノズルを介して原液が供給され、前
記フィードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前
記フィードノズルより下方に形成された回収部を備えた
第1の蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該
上端より上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下
方に形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留
部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、
前記第1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に
形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の
回収部と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成
された回収部を備えた第3の蒸留部と、塔頂に接続さ
れ、塔頂から排出された低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮
させる凝縮器と、該凝縮器に接続され、負圧を発生さ
せ、塔本体内で発生したベントガスを吸引する負圧発生
手段と、前記凝縮器と負圧発生手段との間に配設され、
ベントガスを冷却するガスクーラと、塔サイドに接続さ
れ、融点の高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排
出するための第1の排出系と、塔底に接続され、融点の
高い材料から成る高沸点成分に富んだ液体を排出するた
めの第2の排出系とを有する。
れば、蒸留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分
割し、互いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中
仕切りと、フィードノズルを介して原液が供給され、前
記フィードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前
記フィードノズルより下方に形成された回収部を備えた
第1の蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該
上端より上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下
方に形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留
部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、
前記第1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に
形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の
回収部と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成
された回収部を備えた第3の蒸留部と、塔頂に接続さ
れ、塔頂から排出された低沸点成分に富んだ蒸気を凝縮
させる凝縮器と、該凝縮器に接続され、負圧を発生さ
せ、塔本体内で発生したベントガスを吸引する負圧発生
手段と、前記凝縮器と負圧発生手段との間に配設され、
ベントガスを冷却するガスクーラと、塔サイドに接続さ
れ、融点の高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排
出するための第1の排出系と、塔底に接続され、融点の
高い材料から成る高沸点成分に富んだ液体を排出するた
めの第2の排出系とを有する。
【0085】そして、前記第1の排出系は、中間成分に
富んだ液体が固化するのを防止するための第1の固化防
止手段を備える。また、前記第2の排出系は、高沸点成
分に富んだ液体が固化するのを防止するための第2の固
化防止手段を備える。
富んだ液体が固化するのを防止するための第1の固化防
止手段を備える。また、前記第2の排出系は、高沸点成
分に富んだ液体が固化するのを防止するための第2の固
化防止手段を備える。
【0086】この場合、塔頂から低沸点成分に富んだ蒸
気が排出され、かつ、低沸点成分が融点の低い材料から
成るので、温水溜め、冷却器、油溜め、コンデンサ、ベ
ントスクラバ等の各種の補機が不要になる。
気が排出され、かつ、低沸点成分が融点の低い材料から
成るので、温水溜め、冷却器、油溜め、コンデンサ、ベ
ントスクラバ等の各種の補機が不要になる。
【0087】したがって、蒸留装置の占有面積を小さく
することができるだけでなく、コストを低くすることが
できる。
することができるだけでなく、コストを低くすることが
できる。
【図1】本発明の実施の形態における蒸留装置の概念図
である。
である。
【図2】従来の蒸留装置の概念図である。
【図3】中間成分及び高沸点成分が融点の高い材料から
成る場合の従来の蒸留装置の概念図である。
成る場合の従来の蒸留装置の概念図である。
【図4】従来の冷却系を説明する図である。
【図5】従来の他の冷却系を説明する図である。
【図6】従来の更に他の冷却系を説明する図である。
【図7】従来のベントガス処理装置を説明する図であ
る。
る。
【図8】従来の他のベントガス処理装置を説明する図で
ある。
ある。
【図9】本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の概
念図である。
念図である。
10 結合型蒸留塔 14A、15A、16A 第1室 14B、15B、16B 第2室 22〜24 中仕切り 25〜27 第1〜第3の蒸留部 41 フィードノズル 81 凝縮器 91 真空発生装置 92 ガスクーラ AR1、AR3、AR5 濃縮部 AR2、AR4、AR6 回収部 L52、L53、L55、L56 ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D076 AA13 AA22 AA23 AA24 BB04 BB13 BB27 CA02 CA11 CA13 CD22 DA02 DA21 DA25 EA05Y EA14Y FA31 FA35 FA37 JA03
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)塔本体と、(b)該塔本体内を分
割し、互いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中
仕切りと、(c)フィードノズルを介して原液が供給さ
れ、前記フィードノズルより上方に形成された濃縮部、
及び前記フィードノズルより下方に形成された回収部を
備えた第1の蒸留部と、(d)該第1の蒸留部の上端に
接続され、該上端より上方に形成された濃縮部、及び前
記上端より下方に形成され、かつ、中仕切りを介して前
記第1の蒸留部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2
の蒸留部と、(e)前記第1の蒸留部の下端に接続さ
れ、該下端より上方に形成され、かつ、中仕切りを介し
て前記第1の蒸留部の回収部と隣接する濃縮部、及び前
記下端より下方に形成された回収部を備えた第3の蒸留
部と、(f)塔頂に接続され、塔頂から排出された低沸
点成分に富んだ蒸気を凝縮させる凝縮器と、(g)該凝
縮器に接続され、負圧を発生させ、塔本体内で発生した
ベントガスを吸引する負圧発生手段と、(h)前記凝縮
器と負圧発生手段との間に配設され、ベントガスを冷却
するガスクーラと、(i)塔サイドに接続され、融点の
高い材料から成る中間成分に富んだ液体を排出するため
の第1の排出系と、(j)塔底に接続され、融点の高い
材料から成る高沸点成分に富んだ液体を排出するための
第2の排出系とを有するとともに、(k)前記第1の排
出系は、中間成分に富んだ液体が固化するのを防止する
ための第1の固化防止手段を備え、(l)前記第2の排
出系は、高沸点成分に富んだ液体が固化するのを防止す
るための第2の固化防止手段を備えることを特徴とする
蒸留装置。
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EP01107603A EP1181964A1 (en) | 2000-08-22 | 2001-03-27 | Distillation apparatus and distillation method |
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-
2000
- 2000-08-22 JP JP2000250777A patent/JP2002058902A/ja active Pending
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