JP2002056972A - 有機発光素子の製造方法および有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子の製造方法および有機発光素子

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JP2002056972A
JP2002056972A JP2000240090A JP2000240090A JP2002056972A JP 2002056972 A JP2002056972 A JP 2002056972A JP 2000240090 A JP2000240090 A JP 2000240090A JP 2000240090 A JP2000240090 A JP 2000240090A JP 2002056972 A JP2002056972 A JP 2002056972A
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organic
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emitting device
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Kimitaka Ohata
公孝 大畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い信頼性と高い表示品位を備えた有機
発光素子を、より簡便に製造する方法を提供する。 【解決手段】 支持基板に、隔壁および発光層を含む有
機層と、この有機層を挟んで第一電極と第二電極とを有
する有機発光素子を製造するに際し、第一電極とその上
に隔壁と有機層とを形成した後、第二電極膜を積層し、
前記隔壁にエネルギーを付加して隔壁を膨張させること
により第二電極膜を分離して第二電極を形成する工程を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光素子の製
造方法に関し、特にマトリックス状に配置された電極を
有する有機発光素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機発光素子(有機EL〔エレクトロル
ミネッセンス〕素子)は、電気信号に対する高速応答性
を有し、自発光であるため視認性が高く、また有機材料
を主たる原料としているために分子設計が幅広く行える
とともに多色化が容易であるという利点を有する。ま
た、完全固体素子であるため、耐衝撃性に優れるととも
に取り扱いが容易であるなどの優れた特性を有し、面光
源やディスプレイあるいはプリンターの光源への応用が
進められている。
【0003】有機発光素子は、有機層が第一電極および
第二電極からなる電極対で挟持された基本構成を有し、
有機発光素子を製造する際は、基板上に複数のストライ
プ状の第一電極を形成し、次いで、隔壁を第一電極上に
形成した後、ドライプロセスやウェットプロセスにより
有機層が形成される。さらに、有機層の上に第二電極が
形成される。有機層を形成する有機材料は、一般に湿気
や熱に対する耐久性が低いため、有機層を封止する構造
とすることにより、有機発光素子の動作の信頼性の向上
を図っている。このような有機発光素子では、例えば、
ストライプ状の第一電極と、第一電極と直交する複数の
ストライプ状の第二電極とがマトリックスを形成し、画
像信号に基づいてマトリックスの交点に形成された有機
層を画素として順次発光させることにより、画像表示装
置とすることができる。
【0004】基板上に形成される第一電極は、フォトリ
ソグラフィーなどの公知の方法においてパターニングを
行なうことができるが、有機層を成膜した後に行なわれ
る第二電極のパターニングは、有機層が酸素、水分、有
機溶媒や、紫外線などの光で劣化するため、パターニン
グの方法が限られる。第二電極のパターニングの方法と
しては、シャドーマスク法による方法(特開平11−6
7455号公報)や、隔壁にオーバーハングを形成する
方法(特開平8−315981号公報)などが開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】シャドーマスク法によ
り第二電極を各有機層上に分離して形成する場合、マス
クの強度を確保するために設定されるシャドーマスクの
幅等の制約により、画素の高精細化が困難となる。ま
た、マスクの位置合わせに高い精度を必要とするため、
製造工程が複雑になる。一方、隔壁にオーバーハングを
形成する方法では、下部が上部に比べて小さいために機
械的強度が低く、隔壁が倒れてしまう可能性がある。ま
た、電極材料の回り込みにより電極同士がリークする可
能性もある。
【0006】この発明は、上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、高い信頼性と高い表示品位を備えた有機
発光素子を、より簡便に製造する方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、支持
基板に、隔壁および発光層を含む有機層と、この有機層
を挟んで第一電極と第二電極とを有する有機発光素子を
製造するに際し、第一電極とその上に隔壁と有機層とを
形成した後、第二電極膜を積層し、前記隔壁にエネルギ
ーを付加して隔壁を膨張させることにより第二電極膜を
分離して第二電極を形成する工程を含むことからなる有
機発光素子の製造方法が提供される。
【0008】すなわち、マトリックス状の電極対を有す
る有機発光素子を製造するにあたり、例えば光あるいは
熱などのエネルギーにより体積変化を生じ得る材料を含
む隔壁材料で第一電極上に隔壁を形成するとともに、隔
壁で囲まれた有機層上に第二電極膜を積層する。このと
き、第二電極膜は、隔壁を含む有機層上の全面に、つま
り隔壁上と有機層上を区別することなく積層することが
できる。次いで、例えば光あるいは熱などのエネルギー
を隔壁に加えることによって、隔壁を膨張させ、それに
よって第二電極膜を隔壁で分離し、各有機層上に分離さ
れた第二電極を形成することができる。
【0009】したがって、第二電極を形成する際のシャ
ドーマスクの位置合わせが不要となり、また画素の高精
細化への障害が排除される。さらに、従来の隔壁と形状
を変えることなく、隔壁を形成することができる。よっ
て、第二電極の形成工程が大幅に簡略化される。
【0010】また、第二電極は容易にかつ確実に隔壁上
で物理的に分離されるので、電極どうしのリークや、画
素間のクロストークを防止し、動作時の高い信頼性と高
い表示品位を備えた有機発光素子をより簡便な工程を用
いて製造することができる。
【0011】この発明における隔壁の膨張とは、隔壁材
料が少なくとも第二電極膜と接する部分で、体積膨張を
生じて、隣接する有機層上に分離された第二電極を形成
するための、第二電極膜の分離の駆動力となる隔壁の体
積の変化を意味する。隔壁の膨張を生じさせる駆動力と
なるものには、発泡による膨張が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1から図5を参照して、
この発明の有機発光素子の製造方法の実施の形態を説明
するが、この実施の形態によってこの発明が限定される
ものではない。図1は、有機発光素子の実施の一形態を
示す。
【0013】図1において、有機発光素子10は、基板
1、第一電極2(例えば、陽極)、有機層4、第二電極
5(例えば、陰極)が、この順に積層されてなり、有機
層4および第二電極5が隔壁3によって区画形成され、
1つの画素(ピクセル)を形成する。素子10は封止材
6で封止されている。
【0014】基板1としては、石英、ソーダガラス等の
無機材料からなる基板、あるいはポリイミド、ポリエス
テル等の高分子材料からなるプラスチック基板等が使用
されるが、従来の有機発光素子に使用されているもので
あればよく、これらに限定されない。 基板1および封
止材6は、有機発光素子10を支持および/または封止
し、少なくとも第一電極2あるいは第二電極5のいずれ
かの片側に配設される。基板1および封止材6により、
外気中の水分や酸素が有機層4に侵入するのを防ぐだけ
でなく、電圧印加時に発生するジュール熱を拡散するこ
とにより有機層4が劣化するのを防止する。
【0015】第一電極2は、第二電極5とともに陰陽両
極を形成する電極対の一方であり、これら電極対の少な
くとも一方の電極は透明性導電性材料からなるものが好
ましい。透明電極の材料としては、インジウム−錫酸化
物(ITO)、SnO2 、Au薄膜等の無機材料や、ポ
リアニリン薄膜、ポリチオフェン薄膜などの有機材料が
挙げられる。他方の電極としては、特に限定するもので
はなく、例えば、銀、マグネシウム、アルミニウム、リ
チウム、カルシウム、金などの金属単体もしくは合金あ
るいは金属を含む積層構造が好ましいが、これに限定さ
れるものではない。隔壁3により分離される側の電極の
厚さは特に限定されないが、3μm以下が好ましく、5
00nm〜2μmが特に好ましい。電極の膜厚が薄すぎ
ると電極抵抗が高くなるだけでなく、電極の膜厚が均一
でないことによる発光ムラが生じる。また、電極の膜厚
が3μm以上であると電極分離が不十分となる可能性が
あり、好ましくない。
【0016】隔壁3は、両電極2、5間のリークやクロ
ストークを防止する絶縁材として、また画素間における
有機層4材料の混合を防ぐブロック膜として、あるいは
フォトマスクを用いた蒸着時の基台として機能し、その
大きさ、形状は特に限定されるものではない。隔壁3
は、その一部が電極2、5の一部と接していてもよい
し、電極2、5の一部を完全に囲む形状であってもよ
い。また、隔壁3は、その機能に応じて、材料の種類や
その数あるいは形状を変えることが好ましく、それぞれ
が単層あるいは多層からなる構成とすることができる。
【0017】図1では、隔壁3が、第一電極2上に形成
された下部隔壁31と上部隔壁32とからなる。この隔
壁3の構成では、膨張材料を含む上部隔壁32が、光ま
たは熱により発泡して体積変化を生じ膨張する材料を含
むものが好ましい。下部隔壁31は隣接する有機層4ど
うしを実質的に分離する隔壁として形成され、上部隔壁
32は第二電極5どうしを絶縁し、かつ自らが体積変化
を生じて隣接する第二電極5どうしを実質的に分離する
ための隔壁として形成される。したがって、上部隔壁3
2のみが第二電極5の分離に関わり、下部隔壁31は体
積変化を生じないので、有機層4に対して圧力を加えた
り有機層4との間に隙間を開けたりすることがない。
【0018】しかし、図1上方の第二電極5側から光お
よび/または熱エネルギーを付加する際、そのエネルギ
ーが実質的に上部隔壁32のみに付与され、下部隔壁3
1に及ばないようにすれば、体積変化を生じ膨張する材
料を両隔壁31、32に用いることができ、1種類の隔
壁材料のみで隔壁3を形成することもできる。
【0019】下部隔壁31は、両電極2、5間のリーク
やクロストークを防ぐために電気的絶縁性に優れた材料
を用いることが好ましい。下部隔壁31の材料として
は、例えば、SiO2 、SiNx、Al2 O3 、Y2 O
3 、Ta2 O5 などの無機材料や、ポリイミド、フォト
レジストなどの有機材料が挙げられる。
【0020】上部隔壁32には、光の照射または加熱に
より、膨張する材料が少なくとも隔壁材料に含まれる。
このような膨張を生じさせる材料としては、熱発泡性材
料、紫外線硬化型熱発泡性材料、熱膨張性マイクロカプ
セルおよび光発泡性材料が挙げられる。
【0021】熱エネルギーにより発泡して体積変化を生
じる熱発泡性材料としては、アゾジカルボンアミド、ア
ゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニル
ヒドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド、ポリ
シロキサン、重炭酸ソーダ、熱膨張性マイクロカプセル
などが挙げられる。前記の発泡材料は、1種類だけ用い
てもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。ま
た、これらの材料をフォトポリマーなどの高分子材料あ
るいは無機材料からなる公知の隔壁材料に分散させても
よい。この場合、その分散量は特に限定されない。さら
に、前記の発泡材料に、発泡促進剤、光重合開始剤、形
成フォーム剤あるいは増量剤(充填剤)などを添加して
もよい。
【0022】発泡促進剤あるいは光重合開始剤となる触
媒としては、尿素、アゾビスイソブチロニトリル、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン、メトキシアセトフェノン、α
−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、β
−ジケトン白金錯体などが挙げられる。形成フォーム剤
あるいは増量剤としては、フェームドシリカ、コロイド
シリカ、ポリビニルピロリドン、炭酸カルシウム、酸化
チタン、クレー、ガラスバルン、アルミナバルン、セラ
ミックバルン、ナイロンビーズ、シリコンビーズ、アク
リルビーズ、塩化ビニリデンバルン、アクリルバルン、
ポリエステル、レーヨン、ナイロンなどが挙げられる。
【0023】上部隔壁32を発泡させるガスは、有機層
4や電極2、5にダメージを与えるのを防ぐため、有機
層4や電極2、5の材料に対して不活性なガスが用いら
れる。このようなガスとしては、窒素、二酸化炭素、ア
ルゴン、ネオンなどの不活性ガス、あるいはプロパン、
ペンタン、イソブタンなどの低沸点炭化水素、または水
素が好ましい。
【0024】さらに、発泡時に生じたガスが、第二電極
5を上部隔壁32上で分離した後、経時的に上部隔壁3
2から抜け出し、一度分離した第二電極5が再度接触し
て導通が生じる可能性があるので、発泡時に生じたガス
を上部隔壁32中に保持することが好ましい。発泡時に
生じたガスを上部隔壁32中に保持するためには、上部
隔壁32を形成する材料のゲル分率を30〜70%、さ
らに好ましくは、40〜60%とするのが好ましい。前
記のゲル分率が30%以下であれば、発泡時に発泡ガス
の脱泡現象が生じて均一な発泡が起こらず、第二電極5
の分離が不十分となる。一方、前記のゲル分率が70%
を超える場合には、発泡後、経時的に脱泡が起こり、上
部隔壁32が縮小してしまう。そのため、分離したはず
の第二電極5が再度接触してリークが生じる可能性があ
る。発泡による膨張体積(嵩の変化量)は特に限定され
ないが、第二電極5を上部隔壁32により分離するに
は、膨張による体積変化量が、少なくとも上部隔壁32
上に塗布する第二電極5の塗膜の厚さよりも大きくなる
ことが好ましく、例えば、分離する第二電極5の厚さの
1.1〜100倍が好ましい。
【0025】上部隔壁32は、発泡して第二電極5を分
離した後、多孔質層を形成する。多孔質層中には、二酸
化炭素、窒素ガス、不活性ガス、低沸点炭化水素などを
含むので、有機層4や電極2、5にダメージを与えな
い。
【0026】有機層4は、必要に応じて、単層あるいは
積層とすることができ、そのうちの少なくとも1層をウ
エットプロセスにて成膜する場合、有機層4は隔壁3内
に注入された塗液が固化して形成される。有機層4の構
成としては、例えば、第一電極/キャリア輸送性発光層
/第二電極、または第一電極/ホール輸送層/電子輸送
性発光層/第二電極、あるいは第一電極/ホール輸送層
/発光層/電子輸送層/第二電極などの構造が挙げられ
る。また、有機層4中に電荷注入材料あるいは電荷制限
材料などの無機材料を挿入することもできる。
【0027】有機層4は、少なくとも有機材料を含み、
有機材料は低分子のみ、高分子のみ、あるいは高分子と
低分子からなる公知の有機発光素子用材料を用いること
ができる。有機層4を形成するための好ましい材料のう
ち、低分子材料としては、8−ヒドロキシキノリロール
誘導体、チアゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導
体、キナクリドン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、
ペリレン誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、トリアゾール誘導体、トリフェニルアミン誘
導体、蛍光性金属錯体などが挙げられる。また、高分子
材料としては、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)
誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリフル
オレン誘導体、ポリチオフェン誘導体などが挙げられ
る。また、これらの材料を組み合わせたり、ドーパント
材料(例えば、クマリン誘導体やキナクリドン誘導体、
公知のレーザー用色素など)のような添加剤を組み合わ
せてもよい。
【0028】なお、ホール注入層、ホール輸送層、電子
輸送層は、無機材料でもよく、例えば、p型半導体材
料、n型半導体材料などが挙げられる。
【0029】図2および図3に基づいて、この発明の有
機発光素子の製造方法の具体例を説明する。なお、図2
および図3の各(a)〜(f)図は、有機発光素子の各
製造工程を示す縦断面図である。なお、図2は隔壁3を
熱により膨張させる具体例を示し、図3は隔壁3を光に
より膨張させる具体例を示す。
【0030】図2および図3の各(a)において、ま
ず、基板1上に第一電極2としてITOなどの透明電極
をスパッタ法や真空蒸着法、塗布法など公知の方法で成
膜する。次いで、フォトリソグラフィー法など公知の方
法で第一電極2をパターニングする。第一電極2のパタ
ーニングは、ストライプ状などの所定の形状・サイズに
設定される。
【0031】次いで、隔壁3を形成する。まず、下部隔
壁31を真空蒸着法、スパッタ法、フォトリソグラフィ
ー法、ロールコート法、ラミネート法、印刷法等の公知
の方法を用いて形成する。なお、有機層4の成膜時に隣
接する有機層4の材料どうしが混合するのを防ぐため、
有機層4を成膜する前に下部隔壁31を作製することが
好ましい。下部隔壁31を積層構造にするのであれば、
前記の下部隔壁31の形成方法を所定の回数繰り返し行
ってもよいし、それらを組み合わせて行ってもよい。
【0032】下部隔壁31の形成位置や形状は特に限定
されないが、電気的絶縁性を高め、有機層4の上下リー
クやクロストークをなくすために、下部隔壁31は、第
二電極5の縁側を囲むような形状であることが好まし
い。下部隔壁31の膜厚は特に限定されないが、メタル
マスクなどにより有機層4をパターニングする場合に、
メタルマスクにより有機層4がダメージを受けるのを避
けるため、少なくとも有機層4の膜厚よりも厚いことが
好ましい。また、下部隔壁31は、基板1あるいは第一
電極2の上、またはこれら両者の上に跨がって形成され
る。
【0033】次いで、前記のような発泡材料を含んだ隔
壁材料を用いて下部隔壁31上に上部隔壁32を形成す
る。膨張前の上部隔壁32を図中では32aで表す。上
部隔壁32の形成方法は、特に限定されず、下部隔壁3
1と同様に公知の方法で行うことができる。上部隔壁3
2の形成位置、形状、高さは特に限定されないが、上部
隔壁32が有機層4に影を形成し、その影により有機層
4の膜厚にばらつきが生じる可能性があるため、膨張前
の上部隔壁32aのトータル膜厚(高さ)は30μm以
下が好ましい。
【0034】次いで、基板の洗浄を行なう。基板の洗浄
は、超音波洗浄、シャワー洗浄、蒸気洗浄、UVオゾン
洗浄、プラズマ洗浄などの公知の方法で行う。この基板
の洗浄工程は、この発明では必須ではないが、少なくと
も一回洗浄することが好ましい。
【0035】次に、図2および図3の(b)に示すよう
に、有機層4の成膜を行う。有機層4の成膜は、真空蒸
着法などの乾式法、スピンコート法、インクジェット
法、印刷法などの塗布法など、公知の方法で行われる。
有機層4を積層構造にするのであれば、上記の有機層4
の形成方法を所定の回数繰り返し行ってもよいし、それ
らを組み合わせて行ってもよい。また、有機層4を構成
する材料にLiFなどの無機材料を組み合わせてもよ
い。次に、図2および図3の(c)に示すように、第二
電極5を真空蒸着法やスパッタ法、塗布法などの公知の
方法で成膜する。成膜した第二電極膜を図中では第二電
極膜5aとして表す。
【0036】次いで、図2および図3の(d)に示すよ
うに、上部隔壁3を熱または光で処理する。図2(d)
のE1 は熱エネルギー、図3(d)のE2 は光エネルギ
ーをそれぞれ表す。これらのエネルギーの照射により上
部隔壁32aが発泡する。上部隔壁32aが発泡する
と、第二電極膜5aは発泡した上部隔壁32上で分離
し、隔壁3の形状に沿ってパターニングされ、隣接する
有機層4上の各第二電極膜5aは互いに電気的に分離さ
れる。
【0037】熱処理で上部隔壁32aを発泡させる場
合、熱エネルギーE1 源としてはホットプレート、オー
ブン、温風の吹き付けが挙げられる。処理温度は有機層
4のダメージを避けるために有機層4の材料の融点以下
の温度が好ましく、処理時間は特に限定されない。熱処
理は、酸素および水分の少ない条件下で行うことが好ま
しく、乾燥窒素あるいは乾燥不活性ガス下で行うことが
好ましい。
【0038】また、電極2および電極5を真空プロセス
により形成する場合には、上部隔壁32aによる分離
を、真空を破るときに行ってもよい。あるいは、真空蒸
着法にて電極2および電極5を成膜した後、基板を第二
電極膜5aの分離温度、つまり上部隔壁32aが発泡す
る温度に加温しながら、真空を破るためのリークを行う
ことにより、素子10の取り出しと第二電極膜5aの分
離とを同時に行ってもよい。あるいは、真空蒸着法で電
極2および電極5を成膜した後、真空を破るためのリー
クガスをあらかじめ加温しておき、温めたリークガスに
より第二電極膜5aの分離を行ってもよい。一方、光処
理で上部隔壁32aを発泡させる場合は、光エネルギー
E2 源として、例えば紫外線などの短波長の光を用い
る。有機層4がこれらの短波長の光により劣化するの
で、画素部分に直接、光を当てないために、図3(d)
に示すように、上部隔壁32a上の第二電極膜5aのみ
に光エネルギーE2 を照射するためのマスク11を使用
するのが好ましい。一方、可視光以上の波長の光を用い
る場合には、有機層4へのダメージが小さいので、画素
部に直接、光を当てないための手段は格別必要ではな
い。
【0039】図2および図3の(e)に示すように、第
二電極膜5aが分離されると、上部隔壁32には発泡に
より生じた多孔質Pからなる部分が形成される。次い
で、図2および図3の(f)に示すように、公知の方法
で封止材6を形成し、素子の封止を行う。封止材6は、
図2(f)に示すように第二電極5との間に空間を有す
るものであってもよいし、図3(f)に示すように第二
電極5と密着して素子を覆うものであってもよい。な
お、この製造方法では、第一電極2側から有機発光素子
10を作製したが、第二電極5側から素子10を作製し
てもよい。
【0040】図4は、製造された有機発光素子10から
なる有機発光ディスプレイ30の平面図である。この例
では、有機層4が、赤色(R)発光画素21、緑色
(G)発光画素22及び青色(B)発光画素23の3種
類からなる画素構成を有する。
【0041】次に、図5および図6の平面図を参照しな
がら、有機発光ディスプレイを形成するための前記の画
素の配置について説明する。前記の画素21、22およ
び23は、所定の配置パターンで、あるいはランダムパ
ターンで、マトリックス状に配置して構成される。
【0042】図5(a)は、各色の発光画素がストライ
プ状に配列されてなる〔ストライプ配列〕。図5(b)
は、各色の発光画素が斜行してモザイク状に配列されて
なる〔モザイク配列〕。図5(c)は、各色の発光画素
が千鳥状に配列されてなる〔デルタ配列〕。さらに、図
5(d)は各色の発光画素が規則的に配列されてなる
〔スクウェア配列〕。これらの発光画素の配列におい
て、画素21、22および23は、それぞれの配列数
が、必ずしも、1:1:1の比でなくともよい。また、
各画素の面積は、同一であってもよいし、各画素間で異
なっていてもよい。図5において下部隔壁31は、画素
の周囲にあることが好ましいが、特に画素の周囲に限定
されるものではない。上部隔壁32は陰極と平行方向に
パターニングされる。図5においては下部隔壁31と上
部隔壁32とを設けた例を示したが、図6に示すよう
に、上部隔壁32のみを設ける構成としてもよい。
【0043】図7〜図13に基づいて、この発明の有機
発光素子の製造方法の他の具体例を説明する。図2およ
び図3で説明した具体例では、各図中1列の発光画素を
封止してなる有機発光素子の製造工程を示したが、ここ
では複数列の発光画素を封止してなる有機発光素子の製
造工程を示す。製造工程は図2および図3で説明した具
体例と共通するので、それぞれの具体例の詳細な説明は
省略する。
【0044】図2および図3で説明した具体例では、上
部隔壁32aが下部隔壁31上に形成されたが、図7で
は、上部隔壁32aが有機層4上に形成される(c)。
すなわち、第二電極膜5aは発泡により膨張した上部隔
壁32aの形状に沿って区画されパターニングされる
が、それぞれの第二電極膜5aの下地となっている有機
層4は共用される。また、図8および図9では、それぞ
れの第二電極膜5aの下地となっている有機層4は共用
されることなく、個別に形成される。
【0045】図10では、一部の下部隔壁31が間隙S
を有して形成され、一部の上部隔壁32aが前記間隙S
に入り込むように基板1上に形成される。図11では、
一部の下部隔壁31が間隙Sを有して形成され、一部の
上部隔壁32aが前記間隙Sによって離間した下部隔壁
31の一方の上に形成される。さらに、図12では、一
部の下部隔壁31が間隙Sを有して形成され、一部の上
部隔壁32aが前記間隙Sによって離間した下部隔壁3
1のそれぞれの上に形成される。
【0046】図13では、有機層4および第二電極膜5
aを、上部隔壁32aを越えて上部隔壁32aの上方ま
で形成し、エネルギーE1 により発泡し膨張した上部隔
壁32aで前記の有機層4および第二電極膜5aを上部
隔壁32a上で分離し、上部隔壁32aの形状に沿って
区画されパターニングされる。
【0047】
【実施例】以下、実施の形態を具体例で示すが、これら
の実施例により本発明が限定されるものではない。 実施例1 まず、厚さ1.4mmのガラス基板1上に第一電極2と
してITOをスパッタ法で成膜(200nm)した後、
フォトリソグラフィー法でストライプ状にパターニング
を行った。続いて、下部隔壁31として感光性ポリイミ
ド(膜厚1μm)をフォトリソグラフィー法でITOに
対し平行になるようガラス基板1上に成膜した。
【0048】次いで、ITOに対し垂直方向に上部隔壁
32aをフォトリソグラフィー法を用いて形成した。上
部隔壁32aの材料として、アゾジカルボンアミドおよ
び尿素を含むフォトポリマーを用いた。上部隔壁32a
を形成する際の焼成温度は80℃であり、形成された上
部隔壁32aの膜厚は0.5μmであった。次いで、基
板のUV−オゾン洗浄を15分間行った後、真空蒸着機
にセットし、有機層4のホール輸送層としてのα−NP
Dを40nm、電子輸送層としてのAlqを60nm、
続いてLiFを0.5nm、それぞれ隔壁3内に蒸着し
た。さらに、第二電極5としてAlを200nm、有機
層4および上部隔壁32aの全面に蒸着した。
【0049】第二電極5の蒸着を行った後、基板を真空
蒸着機から取り出し、窒素中で130℃の乾燥窒素ガス
を5分間、第二電極膜5a側から上部隔壁32aに向か
って吹きかけた。これにより、上部隔壁32aは発泡し
て膨張し、その膜厚は3μmとなった。最後に封止材6
を形成して有機EL素子10を作成した。
【0050】この素子10からは、Alqから1200
0cd/m2 の発光が得られ、発泡による電極分離を行
わない従来の方法で製造した有機EL素子と比較して、
何ら遜色のないものであった。また、第二電極5の分離
も完全に行われていた。さらに、上部隔壁32を切断し
たところ、上部隔壁32は略全面にわたって多孔質であ
った。
【0051】〔比較例1〕上部隔壁32をアゾジカルボ
ンアミドおよび尿素を含まないフォトポリマーを材料と
して用い、それ以外は実施例1と同様の条件で有機発光
素子を形成した。この有機発光素子では、発光特性は実
施例1と同等であったが、第二電極5の分離が不完全で
あり、部分的に導通が確認された。さらに、形成された
有機発光素子を上部隔壁32に対して垂直方向に切断し
たところ、多孔質でなかった。
【0052】〔比較例2〕陰極(第二電極5)を形成し
た後、第二電極膜5aを分離するために130℃の乾燥
窒素を上部隔壁32aに吹きかけなかった。それ以外は
実施例1と同様の条件で有機発光素子を形成した。この
有機発光素子では、Alqの発光が得られたが、第二電
極5の分離が不十分であり、部分的に導通が確認され
た。
【0053】実施例2 150℃に昇温したホットプレート中、窒素気流下で第
二電極膜5aの分離を試みた。それ以外は実施例1と同
様の条件で有機発光素子を形成した。この有機発光素子
では、第二電極5は分離されており、発光特性も実施例
1の発光素子と比べて何ら遜色のないものであった。
【0054】実施例3 まず、厚さ1.4mmのガラス基板1上に第一電極2と
してITOをスパッタ法で成膜(200nm)した後、
フォトリソグラフィー法でストライプ状にパターニング
を行った。続いて、下部隔壁31として感光性ポリイミ
ド(膜厚1μm)をフォトリソグラフィー法でITOに
対して平行になるようガラス基板1上に成膜した。次
に、基板のUV−オゾン洗浄を15分間行った後、ポリ
パラフィニレンビニレン(PPV)の前駆体をスピンコ
ート法で成膜した後、150℃の窒素気流下で8時間処
理し有機層4としてPPV膜(100nm)を得た。
【0055】次いで、実施例1と同様に、高さ0.5μ
mの上部隔壁32aをスクリーン印刷法により形成し
た。さらに、真空蒸着法で第二電極5としてAl電極を
2000Åの厚さで有機層4および上部隔壁32aの全
面に成膜した。続いて、ベルジャーのリークを乾燥窒素
で行った。ベルジャーの真空度が10-2torrを超えるま
でリークを行った後、基板を130℃に加熱しながらリ
ークを続けた。形成された上部隔壁32の膜厚を測定し
たところ、3μmであった。最後に封止材6を形成して
有機発光素子10を作成した。
【0056】この素子10からは、PPVから100c
d/m2 の発光が得られ、発泡による電極分離を行わな
い従来の方法で製造した有機発光素子と比較して何ら遜
色のないものであった。また、第二電極5の分離も完全
に行われていた。さらに、上部隔壁32を切断したとこ
ろ、上部隔壁32は略全面にわたって多孔質であった。
【0057】実施例4 まず、厚さ1.4mmのガラス基板1上に第一電極2と
してITOをスパッタ法で成膜(200nm)した後、
フォトリソグラフィー法でストライプ状にパターニング
を行った。続いて、下部隔壁31として感光性ポリイミ
ド(膜厚1μm)をフォトリソグラフィー法でITOに
対して平行になるようガラス基板1上に成膜した。次
に、基板をプラズマ洗浄した後、下部隔壁31上に、ジ
ヒドロキシポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリ
シロキサンおよびアセチルアセトネート白金混合ポリマ
ーを材料として印刷法でITOに対し垂直方向に上部隔
壁32aを形成した。このとき、上部隔壁32aの膜厚
は0.5μmであった。続いて、スピンコート法でポリ
ビニルカルバゾールを50nmの厚みで成膜した後、基
板を真空蒸着機にセットし、抵抗加熱法で有機層4の電
子輸送層としてAlqを50nm、続いてLiFを0.
5nm、それぞれ隔壁3内に蒸着した。さらに、第二電
極5としてAlを200nm、有機層4および上部隔壁
32aの全面に蒸着した。
【0058】前記の蒸着を行った後、基板を真空蒸着機
から取り出し、乾燥窒素中で第二電極膜5a側から上部
隔壁32aに向かって365nmの紫外線を100mW
/cm2 照射した。これにより、上部隔壁32aは発泡
して膨張し、その膜厚は3μmとなった。最後に封止材
6を形成して有機EL素子10を作成した。
【0059】この素子10からは、Alqから1500
0cd/m2 の発光が得られ、発泡による電極分離を行
わない従来の方法で製造した有機EL素子と比較して何
ら遜色のないものであった。また、第二電極5の分離も
完全に行われていた。さらに、上部隔壁32を切断した
ところ、上部隔壁32は略全面にわたって多孔質であっ
た。
【0060】実施例5 まず、厚さ1.4mmのガラス基板1上に第一電極2と
してITOをスパッタ法で成膜(200nm)した後、
フォトリソグラフィー法でストライプ状にパターニング
を行った。続いて、下部隔壁31として感光性ポリイミ
ド(膜厚1μm)をフォトリソグラフィー法でITOに
対して平行になるようガラス基板1上に成膜した。次
に、ポリパラフィニレンビニレン(PPV)の前駆体を
スピンコート法で成膜した後、150℃の窒素気流下で
8時間処理することにより、有機層4としてPPV膜
(100nm)を得た。
【0061】次いで、凸版印刷法で熱膨張性マイクロカ
プセル(平均粒径:8μm)を含むポリマーをITOに
対し垂直に成膜し、膜厚20μmの上部隔壁32aを形
成した。続いて、第二電極5としてAgを含むエポキシ
樹脂をスピンコート法で1μm成膜した。続いて、15
0℃に加温した乾燥窒素ガスを基板に吹き付けた。これ
により、上部隔壁32aは発泡して膨張し、その膜厚は
40μmとなった。最後に封止材6を形成して有機EL
素子10を作成した。
【0062】この素子10では、第二電極5の分離が完
全に行われていた。さらに、上部隔壁32を切断したと
ころ、上部隔壁32は略全面にわたって多孔質であっ
た。
【0063】実施例6 発光層として、赤、青、緑色発光層をマスク蒸着法で塗
り分けて成膜し、それ以外はすべて実施例1と同様の条
件で有機発光素子10を形成した。この有機発光素子か
らは赤、青、緑それぞれの発光が得られ、その発光特性
は従来の製造方法で製造された有機発光素子と比べて何
ら遜色のないものであった。また、第二電極5は略完全
に分離されていた。これらのことから、この有機発光素
子10をフルカラーディスプレイとして作製した場合に
問題がないことが分かった。
【0064】実施例7 カラーフィルタ付きガラス基板1上に第一電極2として
ITOをスパッタ法で成膜(200nm)した後、フォ
トリソグラフィー法によりカラーフィルタが発光層の位
置と一致するようにストライプ状にパターニングを行っ
た。続いて、下部隔壁31として感光性ポリイミド(膜
厚1μm)をフォトリソグラフィー法でITOに対し平
行になるようガラス基板1上に成膜した。
【0065】次いで、ITOに対し垂直方向に上部隔壁
32aをフォトリソグラフィー法を用いて形成した。上
部隔壁32aの材料として、アゾジカルボンアミドおよ
び尿素を含むフォトポリマーを用いた。上部隔壁32a
を形成する際の焼成温度は80℃であり、形成された上
部隔壁32aの膜厚は0.5μmであった。次いで、基
板のUV−オゾン洗浄を15分間行った後、真空蒸着機
にセットし、有機層4のホール輸送層としてのNPDを
60nm、白色発光層としてのジフェニルアントラセン
誘導体に蒸着し、スチリルアリーレン誘導体ドープ層お
よびジフェニルアントラセン誘導体にナフタセン誘導体
ドープ層を蒸着した。さらに、電子輸送層としてAlq
を40nm、LiFを0.9nmおよび第二電極5とし
てAlを100nm、有機層4および上部隔壁32aの
全面に蒸着した。
【0066】第二電極5の蒸着を行った後、基板を真空
蒸着機から取り出し、窒素中で130℃の乾燥窒素ガス
を5分間、第二電極膜5a側から上部隔壁32aに向か
って吹きかけた。これにより、上部隔壁32aは発泡し
て膨張し、その膜厚は3μmとなった。最後に封止材6
を形成して有機EL素子10を作成した。この素子10
は、発泡による電極分離を行わない従来の方法で製造し
た有機EL素子と比較して、何ら遜色のないものであっ
た。
【0067】なお、前記の各実施例を含むこの発明の説
明は本発明の構成の例示であり、したがってこの発明
は、本発明の目的に反しない限り、これらの例示に限定
されることはない。
【0068】
【発明の効果】この発明では、隔壁材料に、光あるいは
熱などのエネルギーを加えることによって隔壁の体積を
変化させ、それによって第二電極膜を隔壁で分離し、各
有機層上に分離された第二電極を形成することができる
ので、第二電極を形成する際のシャドーマスクの位置合
わせが不要となり、また画素の高精細化への障害が排除
される。さらに、従来の隔壁と形状を変えることなく、
隔壁を形成することができる。よって、第二電極の形成
工程が大幅に簡略化される。また、第二電極が容易にか
つ確実に隔壁で物理的に分離されるので、電極どうしの
リークや、画素間のクロストークを防止し、動作時の高
い信頼性と高い表示品位を備えた有機発光素子をより簡
便な工程を用いて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造された有機発光素子の縦断面
図。
【図2】本発明の有機発光素子の製造方法における一つ
の実施形態を示す縦断面図。
【図3】本発明の有機発光素子の製造方法における他の
実施形態を示す縦断面図。
【図4】本発明により製造された有機発光素子を用いて
製造された有機発光ディスプレイの平面図。
【図5】図4の有機発光ディスプレイにおける画素の配
置を説明する平面図。
【図6】図4の有機発光ディスプレイにおける画素の他
の配置を説明する平面図。
【図7】本発明の有機発光素子の製造方法における他の
実施形態を示す縦断面図。
【図8】本発明の有機発光素子の製造方法における他の
実施形態を示す縦断面図。
【図9】本発明の有機発光素子の製造方法における他の
実施形態を示す縦断面図。
【図10】本発明の有機発光素子の製造方法における他
の実施形態を示す縦断面図。
【図11】本発明の有機発光素子の製造方法における他
の実施形態を示す縦断面図。
【図12】本発明の有機発光素子の製造方法における他
の実施形態を示す縦断面図。
【図13】本発明の有機発光素子の製造方法における他
の実施形態を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 基板 2 第一電極 3 隔壁 4 有機層 5 第二電極 5a 第二電極膜 6 封止材 10 有機発光素子 11 フォトマスク 21 赤色発光層 22 緑色発光層 23 青色発光層 30 有機発光ディスプレイ 31 下部隔壁 32 上部隔壁 32a 固化する前の上部隔壁 E1 熱エネルギー E2 光エネルギー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板に、隔壁および発光層を含む有
    機層と、この有機層を挟んで第一電極と第二電極とを有
    する有機発光素子を製造するに際し、第一電極とその上
    に隔壁と有機層とを形成した後、第二電極膜を積層し、
    前記隔壁にエネルギーを付加して隔壁を膨張させること
    により第二電極膜を分離して第二電極を形成する工程を
    含むことからなる有機発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 隔壁が膨張材料を含み、エネルギーの付
    加が光の照射または加熱による請求項1に記載の有機発
    光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 隔壁が下部隔壁と上部隔壁とからなり、
    上部隔壁が膨張材料を含む請求項1または2に記載の有
    機発光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上部隔壁が、不活性ガス、低沸点炭化水
    素、水素から選ばれた発泡剤の作用によって発泡する請
    求項3に記載の有機発光素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 上部隔壁が、ゲル分率30〜70%、好
    ましくは40〜60%を示す隔壁材料で形成される請求
    項3または4に記載の有機発光素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1つに記載の
    有機発光素子の製造方法を用いて製造される有機発光素
    子。
  7. 【請求項7】 隔壁の少なくとも一部が、膨張時に形成
    された気孔を有する請求項6に記載の有機発光素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004117689A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Hitachi Ltd 表示装置
US7368868B2 (en) 2003-02-13 2008-05-06 Fujifilm Corporation Active matrix organic EL display panel
JP2012226021A (ja) * 2011-04-16 2012-11-15 Mitsuteru Kimura 添加物入りフォトレジストとこれを用いた構造体
JP5096641B1 (ja) * 2011-09-05 2012-12-12 パイオニア株式会社 有機elパネル及びその製造方法

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