JP2002056550A - 光ピックアップ、該ピックアップを用いた情報記録再生装置および情報記録再生方法 - Google Patents

光ピックアップ、該ピックアップを用いた情報記録再生装置および情報記録再生方法

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JP2002056550A
JP2002056550A JP2000237535A JP2000237535A JP2002056550A JP 2002056550 A JP2002056550 A JP 2002056550A JP 2000237535 A JP2000237535 A JP 2000237535A JP 2000237535 A JP2000237535 A JP 2000237535A JP 2002056550 A JP2002056550 A JP 2002056550A
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light emitting
optical pickup
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Inventor
Tetsuo Kamiyama
徹男 上山
Keiji Sakai
啓至 酒井
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2波長半導体レーザ素子を用いた光ピックア
ップにおいて、検出器上で2つの光ビームが完全に分離
できないほど発光点が近接配置されている場合であって
も、共通の検出器を用いて正常なサーボ信号を検出す
る。 【解決手段】 いずれかの波長の光を選択して発生させ
る第1の発光素子1Aと第2の発光素子1Bとを近接配
置した2波長複合の光源と、分割線34l,34m,3
4nにより6個の受光部に分割した共通の検出器14と
を有し、第1の情報記録媒体からの第1の発光素子1A
の光の戻り光20の中心を検出器14上の分割線34l
と34nとの交点34Pに、また、第2の情報記録媒体
からの第2の発光素子1Bの光の戻り光21の中心を分
割線34lと34mとの交点34Qに一致するように入
射させ、かつ、いずれの波長の光を発生させたかによ
り、受光部34Eと34Fの出力の極性を切り替えて、
非点収差法によるフォーカス誤差信号を生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光カ
ード等の情報記録媒体に対して光学的に情報を記録また
は再生する光ピックアップ、該光ピックアップを有する
情報記録再生装置およびその情報記録再生方法とに関す
るものである。特に、異なる波長の光ビームを用いて記
録再生する異なる規格の情報記録媒体に対応できる複数
波長に互換性を有する光ピックアップと該光ピックアッ
プを用いた情報記録再生装置および情報記録再生方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクは多量の情報信号を高
密度で記録することができるため、オーディオ,ビデオ
あるいはコンピュータ等の多くの分野において利用が進
められている。また、光ディスクにおいては、CD,C
D−RやDVDなど種々の異なる規格の情報記録媒体が
市販されており、かかる異なる規格の情報記録媒体に対
しても単一の光ピックアップで記録または再生できる互
換性が要求されている。具体的な光ビームの波長に関し
ては、CDやCD−Rでは、波長780nmの赤外光ビ
ームに対して基板や情報記録媒体の特性が最適化されて
おり、一方、DVDでは、波長650nm付近の赤色光
ビームに対して最適化されている。また、400nm前
後の青色光ビームを用いて記録または再生を行う光ディ
スクの開発も進められている。
【0003】かかるごとき異なる波長で記録または再生
される光ディスクに対して、単一のピックアップで記録
または再生が可能な互換性のある光ピックアップについ
ては様々な形態が提案されている。その中で、特に、1
つのパッケージに2つの異なる波長の半導体レーザチッ
プを搭載した2波長複合レーザダイオードを用いること
により、小型化,低コスト化を図った光ピックアップと
しては、たとえば、特開平11−149657号公報
「情報記録再生装置および方法、並びに光学ピックアッ
プ」に示されるような光ピックアップが開示されてい
る。
【0004】該公報において開示されている光ピックア
ップ光学系の概略構成図について、図19に示す。図1
9に示す該光ピックアップにおいて、650nmのレー
ザ光を発生する第1のレーザチップ1Aが対物レンズ7
の光軸上に配置され、一方、780nmのレーザ光を発
生する第2のレーザチップ1Bが光軸外に配置されてい
る。DVDを再生する場合には、第1のレーザチップ1
Aから発生した波長650nmの第1の光ビーム20
が、ビームスプリッタ5を透過してコリメータレンズ4
で平行光にされ、立ち上げミラー11で反射された後、
ホログラム素子13を透過して対物レンズ7で光ディス
ク8Aの情報記録面に集光される。そして、該光ビーム
の戻り光20は対物レンズ7,ホログラム素子13,立
ち上げミラー11,およびコリメータレンズ4を通過し
た後、ビームスプリッタ5で反射されて、マルチレンズ
12により検出器14に集光される。
【0005】一方、CDを再生する場合には、第2のレ
ーザチップ1Bから発生した波長780nmの第2の光
ビーム21が、グレーティング3で3ビームに分割さ
れ、同じくビームスプリッタ5,コリメータレンズ4を
通って、立ち上げミラー11で反射された後、ホログラ
ム素子13で収差補正がなされて、対物レンズ7により
光ディスク8Bの情報記録面に集光される。前記のホロ
グラム素子13は、たとえば、光ディスクの厚さが0.
6mmのDVDに対して設計された対物レンズ7を用い
た場合においても、1.2mmの厚さのCDに対して発
生する球面収差を補正するとともに、光軸外の光ビーム
に対してコマ収差を補正する機能も有している。
【0006】また、前記のホログラム素子13は第1の
レーザチップからの光ビーム20の波長650nmに対
しては0次回折光として透過し、第2のレーザチップか
らの光ビーム21の波長780nmに対しては−1次回
折光(+1次回折光でもよい)が発生するように設計さ
れている。光ディスク8Bからの第2の光ビームの戻り
光21は同じくビームスプリッタ5で反射された後、マ
ルチレンズ12により第1の光ビームの戻り光20の場
合と同じ検出器14に集光される。マルチレンズ12で
は、第1の光ビームの戻り光20および第2の光ビーム
の戻り光21のいずれの光ビームに対しても非点収差が
与えられ、検出器14の受光素子の出力の演算により非
点収差法によるフォーカス誤差信号(FES:Focus Er
ror Signal)が検出される。
【0007】ここで、検出器14の受光素子すなわちフ
ォトディテクタ形状は、図20に示すように、DVD用
の第1の光ビームの戻り光20を受光する4分割フォト
ディテクタ30(30A〜30D)とCD用の第2の光
ビームの戻り光21を受光する4分割フォトディテクタ
31(31A〜31D)および32,33とにより構成
されている(以下、検出器14のフォトディテクタの各
受光部30A〜30D,31A〜31Dおよび32,3
3からの出力をそれぞれS30A〜S30D,S31A
〜S31DおよびS32,S33で記す)。
【0008】DVD再生時においては、{(S30A+
S30C)−(S30B+S30D)}の演算により、
非点収差法によるフォーカス誤差信号(FES)を生成
する。また、{(S30A+S30C)+(S30B+
S30D)}と{(S30A+S30C)−(S30B
+S30D)}との位相差から位相差法すなわちDPD
(Differential Phase Detection)法によるトラッキン
グ誤差信号(TES:Tracking Error Signal)を生成
する。
【0009】一方、CD再生時においては、グレーティ
ング3で3ビームに分割された第2の光ビームの戻り光
21はそれぞれ4分割フォトディテクタ31(31A〜
31D)および32,33に入射している。したがっ
て、{(S31A+S31C)−(S31B+S31
D)}の演算により、非点収差法によるフォーカス誤差
信号FESを生成する。また、(S32−S33)の演
算により、3ビーム法によるトラッキング誤差信号TE
Sを生成する。なお、DVDのデータ検出信号は(S3
0A+S30B+S30C+S30D)の演算により求
められ、一方、CDのデータ検出信号は(S31A+S
31B+S31C+S31D)の演算により求められ
る。
【0010】上述のごとく、DVDの再生用の第1の光
ビーム20を発生する第1のレーザチップ1Aを対物レ
ンズ7の光軸上に配置し、CDの再生用の第2の光ビー
ム21を発生する第2のレーザチップ1Bを対物レンズ
7の光軸外に、すなわち、第1のレーザチップと離れた
位置に配置することにより、両者の戻り光20および2
1の光軸がずれて、検出器14上の離れた位置に分離さ
れて受光させることができる。また、かかる第1および
第2のレーザチップ1Aおよび1Bを単一のパッケージ
にまとめて搭載することにより、光ピックアップの小型
化,低コスト化を実現できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ごとく、従来の光ピックアップにおいては、第1および
第2のレーザチップ1Aおよび1Bの相互の距離を離し
て配置させることにより、両者の光ビームの戻り光2
0,21を検出器14上で十分分離させて受光させて、
それぞれのレーザチップからの戻り光20,21を異な
る受光素子で検出させているものである。したがって、
第1および第2のレーザチップ1Aおよび1Bの距離を
離すために、対物レンズ7の光軸からずらして配置した
一方のレーザチップすなわち第2のレーザチップ1Bか
らの光ビーム21に対しては、ホログラム素子13によ
りコマ収差を補正する必要があり、また、光ディスクか
らの戻り光を受光する受光素子や該受光素子で受光され
た戻り光の出力を演算する演算回路もそれぞれ別に設け
る必要がある。
【0012】さらに、光軸ずれに基づくコマ収差の補正
を不要とするために、第1および第2のレーザチップ間
の距離を非常に小さくして複合レーザダイオードを作製
すると、受光素子上で両者の光ビームが十分に分離でき
ないので、各光ビームの戻り光を別々の受光素子で独立
して受光する構成を採用することができない。また、逆
に、両者の戻り光を共通の受光素子で受光できたとして
も、一方の光ビームに対しては最適な位置調整ができて
も、もう一方の光ビームに対しては、レーザチップ間の
距離に対応した距離だけ検出器上の受光位置がずれてし
まうため、正常なサーボ信号を検出することができな
い。
【0013】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、異なる波長の光ビームを用いて記録再生する
異なる規格の光ディスクに対応でき、特に、単一のパッ
ケージ内に2つの異なる波長の発光素子(たとえば、半
導体レーザ素子)を搭載した2波長複合発光チップ(た
とえば、2波長複合半導体レーザダイオード)を用いた
光ピックアップを提供し、かつ、本発明にかかる光ピッ
クアップが、光軸ずれに基づくコマ収差の補正を不要と
するために、第1および第2の発光素子(たとえば、半
導体レーザ素子)の発光点間の間隔を非常に狭くし、か
つ、双方に共通の受光素子を用いる場合であっても、各
発光素子(たとえば、半導体レーザ素子)からのそれぞ
れの光ビームの戻り光に対して正常なサーボ信号を検出
することができる手段を備えているものである。したが
って、2つの光ビームの戻り光に対しても1つの受光素
子を共通に使用でき、かつ、光軸ずれに基づくコマ収差
補正用の部品も不要となるため、部品点数を削減した経
済的な、かつ、小型化された光ピックアップや情報記録
再生装置を実現することができる。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ピックアップは、以下のごとき手段から
なっている。第1の解決手段は、第1または第2の発光
素子からそれぞれ発生される互いに波長が異なる第1ま
たは第2の光ビームを第1または第2の情報記録媒体に
集光させて、前記第1または第2の情報記録媒体からの
前記第1または第2の光ビームの戻り光を複数個の受光
部からなる共通の受光素子で検出することにより、前記
第1または第2の情報記録媒体の情報の記録再生を行う
光ピックアップにおいて、前記戻り光が前記第1,第2
の光ビームのいずれの戻り光であるかに基づいて、複数
個からなる前記受光部の各出力信号の演算方法を変更さ
せて、サーボ信号を生成させることを特徴としたもので
ある。
【0015】第2の解決手段は、第1の解決手段におい
て、前記サーボ信号が、非点収差法を用いたフォーカス
誤差信号であることを特徴としたものである。
【0016】第3の解決手段は、第1の解決手段におい
て、前記サーボ信号が、スポットサイズ法を用いたフォ
ーカス誤差信号であることを特徴としたものである。
【0017】第4の解決手段は、第1の解決手段におい
て、前記第1の発光素子の発光点と前記第2の発光素子
の発光点との間隔が、数μmから100μmまでの距離
で近接配置され、前記第1および第2の光ビームの各戻
り光が前記受光素子上で一部重なる光学配置であること
を特徴としたものである。
【0018】第5の解決手段は、第1の解決手段におい
て、前記第1の発光素子と第2の発光素子が、650n
m帯の赤色レーザ素子、780nm帯または830nm
帯の赤外レーザ素子あるいは400nm帯の青色レーザ
素子のうちの任意の2つの組合せであることを特徴とし
たものである。
【0019】第6の解決手段は、第1または第2の発光
素子からそれぞれ発生される互いに波長が異なる第1ま
たは第2の光ビームを第1または第2の情報記録媒体に
集光させて、前記第1または第2の情報記録媒体からの
前記第1または第2の光ビームの戻り光を複数個の受光
部からなる共通の受光素子で検出することにより、前記
第1または第2の情報記録媒体の情報の記録再生を行う
光ピックアップにおいて、サーボ信号の演算の際、前記
第1の光ビームの戻り光と前記第2の光ビームの戻り光
とでは、前記受光素子上における各戻り光の集光位置が
異なることを利用して、前記サーボ信号の演算部への前
記受光部の各出力信号のうち、一部の出力信号の極性の
切替が行われる切替え受光部を前記受光素子に備えてい
ることを特徴としたものである。
【0020】第7の解決手段は、第6の解決手段におい
て、前記切替え受光部の大きさが、前記受光素子上にお
いて、前記第1の光ビームの戻り光の集光位置と前記第
2の光ビームの戻り光の集光位置との間隔にほぼ一致し
ていることを特徴としたものである。
【0021】第8の解決手段は、第1または第6の解決
手段において、前記第1の発光素子の発光点の位置と、
前記第2の発光素子の発光点の位置とが、前記第1の発
光素子の光ビームの光軸と直交する面上の任意の方向に
ずれていることを特徴としたものである。
【0022】第9の解決手段は、解決手段1乃至8のい
ずれかの解決手段の光ピックアップを有することを特徴
としたものである。
【0023】第10の解決手段は、第1の波長と第2の
波長の2種類の光ビームを、それぞれ第1の情報記録媒
体と第2の情報記録媒体とに集光させて、情報の記録再
生を行う情報記録再生方法において、前記第1の波長の
光ビームを発生させる発光点と前記第2の波長の光ビー
ムを発生させる発光点とを近接させて配置し、前記第1
の波長と第2の波長の光ビームの戻り光を検出する共通
の受光素子を複数の受光部に分割し、前記戻り光が前記
第1の波長、第2の波長いずれの光ビームの戻り光であ
るかにより、複数個からなる前記受光部の各出力信号の
演算方法を変更させて、サーボ信号を生成させることを
特徴としたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の光ピックアップの実施例
について図を用いて詳細に説明する。なお、従来例の図
19および20で示した構成要素と同じ構成要素は以下
の図においても同一の符号で示している。
【0025】(実施例1)本発明の光ピックアップにお
ける第1の実施例の光学系の概略構成図を図1に示す。
図1に示すごとく、本発明の第1の実施例における光ピ
ックアップは、650nm帯で発振する第1の発光素子
である半導体レーザ素子1Aと、780nm帯で発振す
る第2の発光素子である半導体レーザ素子1Bとが、1
つのパッケージ内に近接配置された2波長複合発光チッ
プである2波長複合半導体レーザチップ2を光源として
いる。該2波長複合半導体レーザチップ2のチップの構
造としては、図3(A)に示すように、GaAs基板上
に形成された780nm帯のレーザ素子の上面に、さら
に、650nm帯のレーザ素子を直接形成したモノリシ
ックタイプの1チップ2波長複合半導体レーザや、図3
(B)に示すように、780nm帯のレーザチップ1B
と650nm帯のレーザチップとの双方の発光面側を接
着したハイブリッド型2チップ2波長複合半導体レーザ
などがあげられる。前記の従来例として図19に示した
2波長複合レーザダイオードの場合、2つのレーザチッ
プ間の発光点間隔は、各チップにおいて、発光点を中心
からずらして片側に寄せて、2つの発光点同士を近づけ
たとしても100μm程度は離れてしまい、通常の単体
チップを用いると200μm程度は離れてしまう。
【0026】逆に、従来例においては、検出器の受光素
子を別々に分離して設置する必要があるため、通常の検
出器の形状から判断すると、2つのレーザチップ間の間
隔を最低でも100μm以上は離す必要がある。一方、
図3(A)や(B)に示すレーザ素子では、2つの発光
点の間隔を数μmから20μm程度と非常に小さくする
ことができる。本実施例の2波長複合半導体レーザチッ
プにおいては、2つの発光点間隔がラジアル方向に数μ
mから20μm程度離れている2波長半導体レーザチッ
プを用いている。ただし、20μm程度以上に離れてい
る場合であっても、検出器14上で2つの光ビームを完
全には分離できない100μm程度まで離したとして
も、本実施例を十分に適用することができる。
【0027】次に、本光ピックアップの光学系について
詳細に説明する。光ディスクの基板厚さが0.6mmの
DVDを再生する場合には、第1の半導体レーザ素子1
Aから発生した第1の光ビーム20は、グレーティング
3を透過して、コリメータレンズ4で平行光にされ、ビ
ームスプリッタ5および波長選択アパーチャ6を透過し
た後、対物レンズ7で光ディスク8Aの情報記録面に集
光される。該光ビームの戻り光20は対物レンズ7およ
び波長選択アパーチャ6を透過して、ビームスプリッタ
5で検出器14の方へ反射される。そして、集光レンズ
9とシリンドリカルレンズ10を経由して検出器14に
集光される。
【0028】一方、光ディスクの基板厚さが1.2mm
のCDを再生する場合には、第2の半導体レーザ素子1
Bから発生した第2の光ビーム21が、グレーティング
3で3ビームに分割され、コリメータレンズ4で平行光
にされ、ビームスプリッタ5を透過して、波長選択アパ
ーチャ6で開口制限が加えられた後、対物レンズ7で光
ディスク8Bの情報記録面に集光される。該光ビームの
戻り光21も、前述の光ビームの戻り光20の場合と同
様に、対物レンズ7,波長選択アパーチャ6を透過した
後、ビームスプリッタ5で反射され、集光レンズ9とシ
リンドリカルレンズ10を経由して検出器14に集光さ
れる。
【0029】ここで、3ビーム用のグレーティング3
は、たとえば、石英ガラスを用いた場合(すなわち、波
長650nmの光ビームの屈折率n=1.457,波長
780nmの光ビームの屈折率n=1.454の石英ガ
ラスの場合)、溝の深さを1.4μmにすることによ
り、波長780nmの光に対しては、メインビーム(す
なわち、0次透過率)72%、サブビーム(すなわち、
±1次回折効率)12%となり、サブビーム:メインビ
ーム:サブビーム=1:6:1の光量比となる3ビーム
の光が出力される。また、一方の650nmの光に対し
ては、回折効率はほぼ0%であり、サブビームはほとん
ど生ぜず、メインビームだけがほとんど影響を受けず
に、透過してしまう。
【0030】また、波長選択アパーチャ6は、波長選択
膜により構成され、たとえば、650nmの光に対して
は透過するが、780nmの光に対しては、対物レンズ
7の開口数NAが0.45になるように開口制限され
る。
【0031】また、対物レンズ7は、基本的には、波長
650nm、開口数NA0.6の光に対して、光ディス
クの基板厚さが0.6mmで球面収差が十分小さくなる
ような非球面形状になっているが、波長780nmの光
に対しては収差の大きい開口数NA0.45付近の領域
の光線に対してだけ、基板厚さ1.2mmの光ディスク
に対して集光されるよう一部の形状を補正している。し
たがって、2つの異なる波長の光ビームを発生するレー
ザチップからの光に対して十分球面収差が小さくなるよ
うに構成することができる。
【0032】次に、検出器14のフォトディテクタ形状
とフォトディテクタの出力信号の検出方法について説明
する。図2は第1の実施例のフォトディテクタの形状を
示す図である。フォトディテクタは、図2に示すよう
に、6分割フォトディテクタ34とその両側にフォトデ
ィテクタ35および36とを備えている。フォトディテ
クタ34は、光ディスクの半径方向すなわちラジアル方
向(図2のY方向)に相当する方向の分割線34lと、
接線方向すなわちタンジェンシャル方向(図2のX方
向)に相当する方向の分割線34mおよび34nとによ
り、34Aから34Fの6個の受光部に分割されてい
る。以下、各受光部34A〜34Fからの出力をそれぞ
れS34A〜S34Fと記す。
【0033】DVDを再生する場合に、第1の半導体レ
ーザ素子1Aからの第1の光ビームの戻り光20の中心
が、図2の実線の円マークで示すごとく、分割線34l
と34nとの交点34Pに一致するように、検出器14
の位置の調整が行われる。すなわち、図4(A)に示す
ごとく、対物レンズ7の集光ビームが光ディスク8Aの
情報記録面にジャストフォーカスされている場合には、
戻り光20が交点34Pを中心とする円形ビームになる
ように調整することにより、対物レンズ7が光ディスク
8Aから遠ざかった位置にある場合、図4(B)のよう
に、戻り光20は分割線34lに対して+45°方向に
傾斜した楕円ビームとなり、逆に、対物レンズ7が光デ
ィスク8Aに近づいた位置になった場合、図4(C)の
ように、分割線34lに対して−45°方向に傾斜した
楕円ビームになる。
【0034】よって、DVD再生時におけるフォーカス
誤差信号FES(DVD)は既知の非点収差法を用いて、次
の式(1) FES(DVD)=(S34A+S34E+S34C)−(S34B+S34 F+S34D) (1) により検出される。また、DVD再生時におけるトラッ
キング誤差信号TES(D VD)は位相差法(DPD法)を
用いて、(S34A+S34E+S34C)と(S34
B+S34F+S34D)との位相の差から検出され
る。一方、DVDの再生時におけるデータ検出信号DS
(DVD)は、(S34A+S34B+S34C+S34D
+S34E+S34F)として検出される。
【0035】次に、CDを再生する場合について説明す
る。前述のごとく、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点が第1の半導体レーザ素子1Aの発光点から光ディス
クのラジアル方向に相当する方向(Y方向)にわずかに
ずれているので、図2の破線の円マークで示すように、
第2の半導体レーザ素子1Bからの第2の光ビームの戻
り光21のメインビームの中心はフォトディテクタ34
上では分割線34mの方向に距離tだけずれて入射す
る。一方、戻り光21の各サブビームはそれぞれ光ディ
スクのタンジェンシャル方向に配設されているフォトデ
ィテクタ35および36に入射する。
【0036】一般に、非点収差法においては、戻り光2
1のメインビームの中心がフォトディテクタ34上の分
割線34lと34nとの交点34Pからシフトしている
場合、該戻り光21におけるフォーカス誤差信号FES
とデフォーカス量との関係を示すS字形のFESカーブ
が、図5(A)のごとき正常な曲線に対して、図5
(B)に示すように感度,振幅や線形性が正常なS字形
カーブから変化してしまい、正常なフォーカス誤差信号
FESを検出することができなくなる。また、フォーカ
ス誤差信号FESに光ディスクの情報記録面にあるピッ
トや溝の回折パターンの影響が現れ、ノイズ成分を発生
させる。
【0037】そこで、本発明においては、図2に示すよ
うに、前記発光点のずれによりフォトディテクタ34上
で戻り光21のメインビームの中心が戻り光20の中心
34Pから34Qの位置までシフトしている量をtとし
た場合、該シフト量tに相当する大きさすなわち幅のフ
ォトディテクタ領域として受光部34Eと34Fとを設
けることとし、フォーカス誤差信号FESの演算におい
て、該受光部34Eと34Fの出力S34EとS34F
の符号を戻り光20の場合と異なる符号に切り替えて演
算を行わしめれば、正常なFESカーブを検出すること
ができる。ここで、戻り光21の中心は、分割線34l
と34mとの交点34Qに一致する状態にある。
【0038】また、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点の光軸方向位置は第1の半導体レーザ素子1Aの発光
点とほぼ同じであるので、対物レンズ7の集光ビームが
光ディスク8Bの情報記録面にジャストフォーカスされ
ている場合には、戻り光21の各ビームは、図6(A)
に示すごとく、円形ビームになり、対物レンズ7が光デ
ィスク8Bから遠ざかった位置になった場合、図6
(B)のように、分割線34lに対して+45°方向に
傾斜した楕円ビームになり、逆に、対物レンズ7が光デ
ィスク8Bに近づいた位置になった場合、図6(C)の
ように、分割線34lに対して−45°方向に傾斜した
楕円ビームになる。
【0039】よって、CD再生時におけるフォーカス誤
差信号FES(CD)は、既知の非点収差法を用いて、次の
式(2) FES(CD)=(S34A+S34F+S34C)−(S34B+S34E +S34D) (2) により検出することができる。なお、本実施例において
は、CD再生時におけるトラッキング誤差信号TES
(CD)は、3ビーム法により、フォトディテクタ35と3
6の出力S35とS36を用いて、(S35−S36)
として検出される。また、CD再生時におけるデータ検
出信号DS(CD)は、DVD再生時と同様、(S34A+
S34B+S34C+S34D+S34E+S34F)
として検出される。
【0040】演算切替領域である受光部34Eと34F
とを含む6分割フォトディテクタ34について、各受光
部の出力S34A〜S34Fからフォーカス誤差信号F
ESを生成する演算回路を模式的に図7に示している。
すなわち、第1の半導体レーザ素子1Aを発光させるD
VD再生時の場合には、図7(A)のように、受光部3
4Eと34Fの各出力を電気回路系においてスイッチ5
0,51によりDVD側に切り替えて、受光部34Eと
34Fの各出力を、それぞれ受光部34A,34Cと3
4B,34Dの出力と同一の符号側に切り替えさせるこ
とにより、前記式(1)の演算を行なわしめ、一方、第
2の半導体レーザ素子1Bを発光させるCD再生時の場
合には、図7(B)のように、受光部34Eと34Fの
出力を、スイッチ50,51によりCD側に切り替え
て、逆に、受光部34Eと34Fの各出力を、それぞれ
受光部34B,34Dと34A,34Cの出力と同一の
符号側に切り替えさせることにより、前記式(2)の演
算を行わしめて、フォーカス誤差信号FESを生成す
る。
【0041】かくのごとく、2つの半導体レーザ素子1
A,1Bの発光点が非常に近接した2波長複合半導体レ
ーザチップ2を用いた光ピックアップにおいて、検出器
14上で2つの戻り光20,21を完全に分離できない
場合であっても、フォーカス誤差信号FES演算におい
て、フォトディテクタの一部の受光部出力の極性を切り
替えさせる演算切替領域を設けた多分割受光素子を用
い、かつ、いずれの半導体レーザ素子1A,1Bを発光
させるかによって前記演算切替領域すなわち一部の受光
部の出力を切り替えさせることにより、共通の検出器1
4を用いても正常なサーボ信号を検出させることがで
き、さらに、正常なデータ検出信号を得ることができ
る。
【0042】上記の第1の実施例においては、半導体レ
ーザ素子1A,1Bの2つの発光点位置が光ディスクの
ラジアル方向に数μmから20μm程度離れている2波
長複合半導体レーザチップを用いる場合を示した。しか
し、これに限るものではなく、光ピックアップの構造に
より、発光点位置を光ディスクのタンジェンシャル方向
にわずかに離す場合においては、図8のフォトディテク
タの形状に示すように、検出器14上で戻り光21が戻
り光20からシフトするタンジェンシャル方向に、シフ
ト量tに相当する幅の受光部34E,34Fを各出力の
極性を切り替えさせる前記演算切替領域として設けるこ
とにすればよい。
【0043】(実施例2)次に、図9から図12を用い
て、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実
施例で示す光ピックアップは、基本的には、第1の実施
例の場合と同じであるが、検出器14と2波長複合発光
チップである2波長複合半導体レーザチップ2の構造が
異なる。すなわち、第1の実施例においては、2波長複
合半導体レーザチップ2の2つの発光点位置がラジアル
方向またはタンジェンシャル方向の一方向にのみずれて
いるものを想定していたが、図3(A)に示すようなモ
ノリシックタイプにおいては、発光点位置が、ラジアル
方向にもタンジェンシャル方向にも双方の方向にずらせ
て形成される場合がある。本実施例においては、発光点
がラジアル方向にもタンジェンシャル方向にもわずかに
離れている2波長複合半導体レーザチップを用いた場合
においてもサーボ信号を正常に検出できる光ピックアッ
プの実施例を示すものである。
【0044】光ピックアップの光学系の構成は第1の実
施例において説明した図1と全く同じであるので、説明
は省略する。以下には、第1の実施例の場合と構造が異
なる検出器14のフォトディテクタ形状とフォトディテ
クタの出力信号の検出方法について説明する。
【0045】図9は第2の実施例のフォトディテクタの
形状を示す図である。フォトディテクタは、図9に示す
ように、9分割フォトディテクタ37とその両側にフォ
トディテクタ38および39とを備えている。フォトデ
ィテクタ37は、光ディスクのラジアル方向(図9のY
方向)に相当する方向の分割線37lおよび37o、さ
らに、タンジェンシャル方向(図9のX方向)に相当す
る方向の分割線37mおよび37nによって、37Aか
ら37Iまでの9個の受光部に分割されている。以下、
各受光部37A〜37Iからの出力を、それぞれS37
A〜S37Iと記す。
【0046】DVDを再生する場合に、第1の半導体レ
ーザ素子1Aからの第1の光ビームの戻り光20の中心
は、図9の実線の円マークで示すごとく、37lと37
nとの交点37Pに一致するように、検出器14の位置
の調整が行われる。すなわち、図10(A)に示すごと
く、対物レンズ7の集光ビームが光ディスク8Aの情報
記録面にジャストフォーカスされている場合には、戻り
光20が交点37Pを中心とする円形ビームになるよう
に調整することにより、対物レンズ7が光ディスク8A
から遠ざかった位置にある場合、図10(B)のよう
に、戻り光20は分割線37lに対して+45°方向に
傾斜した楕円ビームとなり、逆に、対物レンズ7が光デ
ィスク8Aに近づいた位置になった場合、図10(C)
のように、分割線37lに対して−45°方向に傾斜し
た楕円ビームになる。
【0047】よって、DVD再生時におけるフォーカス
誤差信号FES(DVD)は、既知の非点収差法を用いて、
次の式(3) FES(DVD)=(S37A+S37E+S37G+S37I+S37C)−(S 37B+S37F+S37H+S37D) (3) により検出される。また、DVD再生時におけるトラッ
キング誤差信号TES(D VD)は位相差法(DVD法)を
用いて、(S37A+S37E+S37G+S37I+
S37C)と(S37B+S37F+S37H+S37
D)との位相の差から検出される。また、DVD再生時
におけるデータ検出信号DS(DVD)は、(S37A+S
37B+S37C+S37D+S37E+S37F+S
37G+S37H+S37I)として検出される。
【0048】次に、CDを再生する場合について説明す
る。前述のごとく、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点が第1の半導体レーザ1Aの発光点から光ディスクの
ラジアル方向およびタンジェンシャル方向(Y方向およ
びX方向)に相当する双方の方向にわずかずつずれてい
るので、図9の破線の円マークで示すごとく、第2の半
導体レーザ素子1Bからの第2の光ビームの戻り光21
のメインビームの中心はフォトディテクタ37上では分
割線37mの方向に距離sおよび分割線37oの方向に
距離tだけずれて入射する。したがって、前述の第1の
実施例の場合と同様に、このままでは、正しくサーボ信
号を検出することができない。なお、戻り光21の各サ
ブビームはそれぞれ光ディスクのタンジェンシャル方向
に配設されているフォトディテクタ38および39に入
射する。
【0049】そこで、本発明においては、図9に示すよ
うに、前記発光点のずれによりフォトディテクタ37上
で戻り光21のメインビームの中心が戻り光20の中心
37Pから37Qの位置までシフトしている量をs(ラ
ジアル方向)およびt(タンジェンシャル方向)とした
場合、該シフト量sおよびtに相当する大きさすなわち
幅のフォトディテクタ領域として、受光部37F,37
E,37Iおよび37G,37H,37Iとを設けるこ
ととし、フォーカス誤差信号FESの演算において、受
光部37E,37F,37Gおよび37Hの出力S37
E,S37F,S37GおよびS37Hの符号を戻り光
20の場合と異なる符号に切り替えて演算を行わしめれ
ば、正常なFESカーブを検出することができる。ここ
で、戻り光21の中心は分割線37mと37oとの交点
37Qに一致する状態にある。
【0050】また、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点の光軸方向位置は第1の半導体レーザ素子1Aの発光
点とほぼ同じであるので、対物レンズ7の集光ビームが
光ディスク8Bの情報記録面にジャストフォーカスされ
ている場合には、戻り光21の各ビームは、図11
(A)に示すごとく、円形ビームになり、対物レンズ7
が光ディスク8Bから遠ざかった位置になった場合、図
11(B)のように、分割線37oに対して+45°方
向に傾斜した楕円ビームになり、逆に、対物レンズ7が
光ディスク8Bに近づいた位置になった場合、図11
(C)のように、分割線37oに対して−45°方向に
傾斜した楕円ビームになる。
【0051】よって、CD再生時におけるフォーカス誤
差信号FES(CD)は既知の非点収差法を用いて、次の式
(4) FES(CD)=(S37A+S37F+S37I+S37H+S37C)−(S 37B+S37G+S37E+S37D) (4) により検出することができる。なお、受光部37Iの出
力S37Iは該フォーカス誤差信号FES(CD)の演算に
おいては、常に受光部37A,37Cの出力S37A,
S37Cと同じ極性となるので、切り替える必要はな
く、常にS37AまたはS37Cに加えることになる。
また、CD再生時におけるトラッキング誤差信号TES
(CD)は、3ビーム法により、フォトディテクタ38と3
9の出力S38とS39とを用いて、(S38−S3
9)として検出される。また、CD再生時におけるデー
タ検出信号DS(CD)は、DVD再生時と同様、(S37
A+S37B+S37C+S37D+S37E+S37
F+S37G+S37H+S37I)として検出され
る。
【0052】演算切替領域である受光部37E,37
F,37Gおよび37Hを含む9分割ディテクタについ
て、各受光部の出力S37A〜S37Iからフォーカス
誤差信号FESを生成する演算回路を模式的に図12に
示している。すなわち、第1の半導体レーザ素子1Aを
発光させるDVD再生時の場合には、図12(A)のよ
うに、受光部37E,37F,37Gおよび37Hの出
力を電気回路系においてスイッチ52,53によりDV
D側に切り替えて、受光部37E,37Gの出力を37
A,37Cの出力と、また、受光部37F,37Hの出
力を受光部37B,37Dの出力とそれぞれ同一の符号
側に切り替えさせることにより、前記式(3)の演算を
行わしめ、一方、第2の半導体レーザ素子1Bを発光さ
せるCD再生時の場合には、図12(B)のように、受
光部37E,37F,37G,37Hの出力を電気回路
系においてスイッチ52,53によりCD側に切り替え
て、受光部37E,37Gの出力を受光部37B,37
Dの出力と、また、受光部37F,37Hの出力を37
A,37Cの出力とそれぞれ同一の符号側に切り替えさ
せることにより、前記式(4)の演算を行わしめて、フ
ォーカス誤差信号FESを生成する。
【0053】かくのごとく、2つの半導体レーザ素子1
A,1Bの発光点が非常に近接した2波長複合半導体レ
ーザチップ2を用いた光ピックアップにおいて、検出器
14上でラジアルおよびタンジェンシャル方向の双方に
2つの戻り光20,21の検出ビームの位置がずれるよ
うな構成で、かつ、2つの検出ビームを完全に分離でき
ない場合であっても、フォーカス誤差信号FES演算に
おいて、フォトディテクタの一部の受光部出力の極性を
切り替えさせる演算切替領域をラジアルおよびタンジェ
ンシャルの各方向に設けた多分割受光素子を用い、か
つ、いずれの半導体レーザ素子1A,1Bを発光させる
かによって前記演算切替領域すなわち一部の受光部の出
力を切り替えさせることにより、共通の検出器14を用
いても正常なサーボ信号を検出させることができ、さら
に、正常なデータ検出信号を得ることができる。
【0054】(実施例3)次に、図13から図17を用
いて、本発明の第3の実施例について説明する。本実施
例は、スポットサイズ法を用いたフォーカス誤差信号F
ES検出においても、正常なサーボ信号の検出ができる
光ピックアップの構成を示すものである。図13は本発
明の光ピックアップにおける第3の実施例の光学系の概
略構成を示す図であり、第1および第2の実施例の場合
と同様、650nm帯で発振する第1の発光素子である
半導体レーザ素子1Aと、780nm帯で発振する第2
の発光素子である半導体レーザ素子1Bとが、1つのパ
ッケージ内に近接配置された2波長複合発光チップであ
る2波長複合半導体レーザチップ2を光源としている。
また、第1の半導体レーザ素子1Aと、第2の半導体レ
ーザ素子1Bの2つの発光点の位置は実施例2の場合と
同様、ラジアル方向およびタンジェンシャル方向の双方
の方向にわずかずつ離れている。
【0055】次に、本光ピックアップの光学系について
説明する。光ディスクの基板厚さが0.6mmのDVD
を再生する場合には、第1の半導体レーザ素子1Aから
発生した第1の光ビーム22は、グレーティング3およ
び第1のビームスプリッタ5aを透過して、コリメータ
レンズ4で平行光にされ、波長選択アパーチャ6を透過
した後、対物レンズ7で光ディスク8Aの情報記録面に
集光される。該第1の光ビームの戻り光22は、対物レ
ンズ7、波長選択アパーチャ6およびコリメータレンズ
4を透過して、第1のビームスプリッタ5aで反射され
る。該反射光は第2のビームスプリッタ15で2つのビ
ームに分割され、検出器16に集光される。
【0056】一方、光ディスクの基板厚さが1.2mm
のCDを再生する場合には、第2の半導体レーザ素子1
Bから発生した第2の光ビーム23が、グレーティング
3で3ビームに分割され、第1のビームスプリッタ5a
を透過して、コリメータレンズ4で平行光にされ、波長
選択アパーチャ6で開口制限が加えられた後、対物レン
ズ7で光ディスク8Bの情報記録面に集光される。該第
2の光ビームの戻り光23は対物レンズ7、波長選択ア
パーチャ6およびコリメータレンズ4を透過して、第1
のビームスプリッタ5aで反射され、第2のビームスプ
リッタ15で、さらに、ラジアル方向(図13のY方
向)に2つのビームに分割され、検出器16に集光され
る。ここで、3ビーム用のグレーティング3、波長選択
アパーチャ6および対物レンズ7は、実施例1の場合と
同様の構造である。
【0057】次に、第2のビームスプリッタ15と検出
器16のフォトディテクタ形状およびフォトディテクタ
の出力信号の検出方法について説明する。まず、フォト
ディテクタの形状を説明する。図14は第3の実施例の
フォトディテクタの形状を示す図である。フォトディテ
クタは、図14に示すように、5分割フォトディテクタ
41,10分割フォトディテクタ40と該フォトディテ
クタ40の両側にフォトディテクタ42および43とを
備えている。フォトディテクタ40は、光ディスクのラ
ジアル方向(図14のY方向)に相当する方向の分割線
401,40m、40nおよび40oと、タンジェンシ
ャル方向(図14のX方向)に相当する方向の分割線4
0pとにより40Aから40Jまでの10個の受光部に
分割されている。以下、各受光部40A〜40Jからの
出力をS40A〜S40Jと記す。また、フォトディテ
クタ41は光ディスクのラジアル方向(図14のY方
向)に相当する方向の分割線41l,41m,41nお
よび41oにより、フォトディテクタ40上の分割線4
0l,40m,40nおよび40oと同じ間隔で分割さ
れ、41Aから41Eまでの5個の受光部に分割されて
いる。以下、各受光部41A〜41Eからの出力をS4
1A〜S41Eと記す。
【0058】次に、第2のビームスプリッタ15につい
て記す。スポットサイズ法によるFES検出を行うため
に、第2のビームスプリッタ15によって、集光する前
のビーム(前側焦点)と、集光してからさらに拡がった
ビーム(後側焦点)との2つのビームに分割され、それ
ぞれのビームはフォトディテクタ40とフォトディテク
タ41とに入射される。たとえば、DVDを再生する場
合には、第1の半導体レーザ素子1Aからの第1の光ビ
ームの戻り光22のうち前側焦点のビームの中心は、図
14の実線の円マークで示すごとく、フォトディテクタ
40上の分割線40mと40pとの交点40Pに一致す
るように、検出器16の位置の調整が行われる。該調整
により、分割されたもう一方のビームすなわち後側焦点
のビームの中心位置は、フォトディテクタ41上の分割
線41m上にある状態になる。
【0059】図15(A)に示すごとく、対物レンズ7
の集光ビームが光ディスク8Aの情報記録面にジャスト
フォーカスされている場合には、フォトディテクタ40
および41とにそれぞれ集光される戻り光22の各検出
ビームのスポットサイズがほぼ同じ大きさの円形ビーム
になるように調整することにより、対物レンズ7が光デ
ィスク8Aから遠ざかった位置にある場合、図15
(B)のように、フォトディテクタ40側の検出ビーム
のスポットサイズがジャストフォーカス時よりも小さく
なり、逆に、フォトディテクタ41側の検出ビームのス
ポットサイズは大きくなる。また、対物レンズ7が光デ
ィスク8Aに近づいた位置になった場合、図15(C)
のように、検出ビームのスポットサイズの大きさは逆転
する。
【0060】よって、DVD再生時におけるフォーカス
誤差信号FES(DVD)は、既知のスポットサイズ法を用
いて、次の式(5) FES(DVD)=(S40A+S40B+S40E+S40F+S40G+S4 0J)+(S41C+S41D)−(S40C+S40D+S40H+S40I )−(S41B+S41A+S41E) (5) により検出される。また、DVD再生時におけるトラッ
キング誤差信号TES(D VD)は位相差法(DPD法)を
用いて、(S40A+S40E+S40D+S40G+
S40H)と(S40I+S40J+S40F+S40
B+S40C)との位相の差から検出される。また、D
VD再生時におけるデータ検出信号DS(D VD)は、受光
部40A〜40Jの出力の総和(S40A+S40B+
…+S40I+S40J)として検出される。
【0061】次に、CDを再生する場合について説明す
る。前述のごとく、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点が第1の半導体レーザ素子1Aの発光点から光ディス
クのラジアル方向およびタンジェンシャル方向(Y方向
およびX方向)に相当する双方の方向にわずかずつずれ
ているので、図14の破線の円マークで示すごとく、第
2の半導体レーザ素子1Bからの第2の光ビームの戻り
光23のメインビームの中心はフォトディテクタ40上
では分割線40mと40pとの交点40Pからずれた位
置に入射する。スポットサイズ法によるFES検出の場
合においては、戻り光23のメインビームの中心が図1
4のY方向(ラジアル方向)にずれても影響はないが、
X方向(タンジェンシャル方向)にずれると、フォーカ
ス誤差信号FESのS字形のFESカーブが変化し、正
常なサーボ信号が得られなくなる。
【0062】したがって、X方向(タンジェンシャル方
向)に戻り光23のメインビームの中心が分割線40m
から分割線40nまでシフトする距離をtとすると、該
シフト量tに相当する大きさすなわち幅のフォトディテ
クタ領域として、フォトディテクタ40上には受光部4
0E,40Jと40C,40Hおよびフォトディテクタ
41上に受光部41Eと41Cを設けることとし、フォ
ーカス誤差信号FESの演算において、受光部40E,
40J,40C,40H,41Eおよび41Cの出力S
40E,S40J,S40C,S40H,S41Eおよ
びS41Cの符号を戻り光22の場合と異なる符号に切
り替えて演算を行わしめれば、正常なFESカーブを検
出することができる。
【0063】また、第2の半導体レーザ素子1Bの発光
点の光軸方向位置は第1の半導体レーザ素子1Aの発光
点とほぼ同じであるので、対物レンズ7の集光ビームが
光ディスク8Bの情報記録面にジャストフォーカスされ
ている場合には、フォトディテクタ40と41とに集光
される戻り光23の各検出ビームとは、図16(A)に
示すように、それぞれフォトディテクタ40の分割線4
0n上とフォトディテクタ41の41n上に中心位置が
あり、双方の検出ビームのスポットサイズがほぼ同じ大
きさの円形ビームになる。対物レンズ7が光ディスク8
Bから遠ざかった位置になった場合、図16(B)のよ
うに、フォトディテクタ40側の検出ビームのスポット
サイズがジャストフォーカス時よりも小さくなり、逆
に、フォトディテクタ41側の検出ビームのスポットサ
イズは大きくなる。また、対物レンズ7が光ディスク8
Bに近づいた位置になった場合、図16(C)のよう
に、検出ビームのスポットサイズの大きさは逆転する。
【0064】よって、CD再生時におけるフォーカス誤
差信号FES(CD)は既知のスポットサイズ法を用いて、
次の式(6) FES(CD)=(S40A+S40B+S40C+S40F+S40G+S40H )+(S41D+S41E)−(S40D+S40E+S40I+S40J)− (S41A+S41B+S41C) (6) により検出することができる。なお、受光部40H,4
0Iおよび40Jは、それぞれ受光部40C,40Dお
よび40Eと、電気回路的に、常に接続されているもの
とする。また、CD再生時におけるトラッキング誤差信
号TES(CD)は3ビーム法により、フォトディテクタ4
2と43の出力S42とS43とを用いて、(S42−
S43)として検出される。また、CD再生時における
データ検出信号DS(CD)は、DVD再生時と同様、受光
部40A〜40Jの出力の総和(S40A+S40B+
…+S40I+S40J)として検出される。
【0065】演算切替領域である受光部40C,40
E,40H,40Jと41C,41Eとを含む10分割
フォトディテクタ40と5分割フォトディテクタ41に
ついて、各受光部の出力S40A〜S40JとS41A
〜S41Eからフォーカス誤差信号FESを生成する演
算回路を模式的に図17に示している。すなわち、図1
7(A)に示すように、第1の半導体レーザ素子1Aを
発光させるDVD再生時の場合には、受光部40C,4
0H,40E,40J,41C,41Eの各出力を、電
気回路系において、スイッチ54,55により、DVD
側に切り替えて、受光部40E,40Jの出力を受光部
40A,40B,40F,40Gの出力と、また、受光
部40C,40Hの出力を受光部40D,40Iの出力
と、さらに、受光部41Eの出力を受光部41A,41
Bの出力と、また、受光部41Cの出力を受光部41D
の出力とそれぞれ同一の符号側に切り替えさせることに
より、前記式(5)の演算を行わしめ、フォーカス誤差
信号FESを生成する。
【0066】一方、第2の半導体レーザ素子1Bを発光
させるCD再生時の場合には、受光部40C,40H,
40E,40J,41C,41Eの各出力を、電気回路
系において、スイッチ54,55により、CD側に切り
替えて、受光部40E,40Jの出力を受光部40D,
40Iの出力と、受光部40C,40Hの出力を受光部
40A,40B,40F,40Gの出力と、さらに、受
光部41Eの出力を受光部41Dの出力と、また、受光
部41Cの出力を受光部41A,41Bの出力とそれぞ
れ同一の符号側に切り替えさせることにより、前記式
(6)の演算を行わしめ、フォーカス誤差信号FESを
生成する。
【0067】かくのごとく、2つの半導体レーザ素子1
A,1Bの発光点が非常に近接した2波長複合半導体レ
ーザチップ2を用いた光ピックアップにおいて、検出器
14上でラジアルおよびタンジェンシャル方向に2つの
戻り光22,23の検出ビームの位置がずれるような構
成で、かつ、2つの検出ビームを完全に分離できない場
合であっても、フォーカス誤差信号FES演算におい
て、フォトディテクタの一部の受光部出力の極性を切り
替えさせる演算切替領域をタンジェンシャル方向にのみ
設けた多分割受光素子を用い、かつ、いずれの半導体レ
ーザ素子1A,1Bを発光させるかによって前記演算切
替領域すなわち一部の受光部の出力を切り替えることに
より、スポットサイズ法を用いた正常なフォーカス誤差
信号FESを検出させることができ、さらに、正常なデ
ータ検出信号を得ることができる。
【0068】なお、上記の各実施例(実施例1〜3)に
おいては、第1の半導体レーザ素子として650nm帯
の赤色レーザ、第2の半導体レーザ素子として780n
m帯の赤外レーザを用いた場合の光学系を示したが、特
に、これに限る必要はなく、830nm帯の赤外レーザ
や400nm帯の青色レーザを含めたいずれか2つの半
導体レーザ素子の組合わせにおいても、問題なく、本発
明による光ピックアップを適用することができる。ま
た、たとえば、CD,DVD,CD−Rなどのごとく、
再生専用の低出力半導体レーザと記録再生用の高出力半
導体レーザとの組合わせにおいても、全く問題なく適用
することができる。
【0069】次に、前述した本発明の光ピックアップを
用いた情報記録再生装置の構成の一実施例を図18に示
す。図18において、光ピックアップ61は、制御回路
64からの指示を受けた光源切替回路68の指定した光
源(たとえば、図1における半導体レーザ素子1Aまた
は1B)から所定の波長のレーザ光を光学系を介して放
射し、光ディスク60A(たとえば、DVD)または光
ディスク60B(たとえば、CD)上に集光させ、光デ
ィスク60Aまたは60Bで反射された戻り光を、光ピ
ックアップ61内の複数の受光部を有する検出器(たと
えば、図1における検出器14)で検出させて、各受光
部の出力信号をPD出力信号として演算回路62に出力
するものである。
【0070】演算回路62は、前記PD出力信号に基づ
いて、光ディスク60Aまたは60Bに記録されている
情報を再生するデータ検出信号、非点収差法あるいはス
ポットサイズ法により光軸方向におけるフォーカスのず
れを示すフォーカス誤り信号FESを算出するととも
に、さらに、位相差法(DVD法)等によりトラッキン
グ誤り信号TESを算出して、データ検出信号を再生回
路63に、また、FESとTESの各信号を制御回路6
4に出力するものである。
【0071】再生回路63は、前記データ検出信号をイ
コライズした後、デジタル信号化し、さらに、エラー訂
正しながら復調した記号を再生信号として、外部に出力
するものである。
【0072】制御回路64は、演算回路62からのFE
S信号に基づいて、フォーカスサーボアクチュエータ6
6を制御して、光ピックアップ61の対物レンズ(たと
えば、図1における対物レンズ7)を光軸方向に移動さ
せ、光ディスク60Aまたは60Bの情報記録面上への
照射光のフォーカスを調整する。また、演算回路62か
らのTES信号に基づいて、トラッキングサーボアクチ
ュエータ67を制御して、光ピックアップ61の対物レ
ンズの位置を光ディスク60Aまたは60Bの半径方向
に移動させ、光ディスク60Aまたは60Bの情報記録
面上のトラックとの位置関係を調整するようトラッキン
グ制御を行うものである。
【0073】また、制御回路64は、入力装置65から
の指示を受けて、光源切替回路68を制御して、光ディ
スク60Aを再生する場合は半導体レーザ素子1A(図
1)からレーザ光を発生させ、光ディスク60Bを再生
する場合は半導体レーザ素子1B(図1)からレーザ光
を発生させるとともに、モータ69を制御して、光ディ
スク60A,60Bを所定の速度で回転させる。
【0074】
【発明の効果】本発明に基づく光ピックアップ、情報記
録再生装置および情報記録再生方法によれば、異なる波
長の光ビームを用いて記録再生する複数の異なる規格の
光ディスクに対応でき、特に、1つのパッケージに異な
る波長の発光素子(たとえば、半導体レーザ素子)を配
設させた2波長複合発光チップ(たとえば、2波長複合
半導体レーザダイオード)を用いた光ピックアップに対
して、光軸ずれに基づくコマ収差の補正を不要とするた
めに、第1および第2の発光素子(たとえば、半導体レ
ーザ素子)の発光点間の間隔を非常に狭くし、双方に共
通の受光素子を用いる場合であっても、各発光素子(た
とえば、半導体レーザ素子)からのそれぞれの光ビーム
の戻り光に対して正常なサーボ信号を検出することがで
きる。
【0075】したがって、2つのビームの戻り光に対し
ても1つの受光素子を共通に使用でき、かつ、光軸ずれ
に基づくコマ収差補正用の部品も不要となるので、部品
点数を削減することができる。したがって、光ピックア
ップ、情報記録再生装置を小型化,低コスト化できるだ
けでなく、確実に情報の記録あるいは再生を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
の光学系を示す概略構成図である。
【図2】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
のフォトディテクタの形状を示す図である。
【図3】本発明の光ピックアップにおける2波長複合半
導体レーザチップのチップ構造を示す概略図である。
【図4】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
におけるDVD再生時のビーム形状を示す図である。
【図5】本発明の光ピックアップにおけるフォーカス誤
差信号FESとデフォーカス量との関係を示す図であ
る。
【図6】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
におけるCD再生時のビーム形状を示す図である。
【図7】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
のフォトディテクタの受光部の出力からフォーカス誤差
信号FESを生成する演算回路を模式的に示した図であ
る。
【図8】本発明の光ピックアップにおける第1の実施例
のうち、別の配置のフォトディテクタの形状を示す図で
ある。
【図9】本発明の光ピックアップにおける第2の実施例
のフォトディテクタの形状を示す図である。
【図10】本発明の光ピックアップにおける第2の実施
例におけるDVD再生時のビーム形状を示す図である。
【図11】本発明の光ピックアップにおける第2の実施
例におけるCD再生時のビーム形状を示す図である。
【図12】本発明の光ピックアップにおける第2の実施
例のフォトディテクタの受光部の出力からフォーカス誤
差信号FESを生成する演算回路を模式的に示した図で
ある。
【図13】本発明の光ピックアップにおける第3の実施
例の光学系を示す概略構成図である。
【図14】本発明の光ピックアップにおける第3の実施
例のフォトディテクタの形状を示す図である。
【図15】本発明の光ピックアップにおける第3の実施
例におけるDVD再生時のビーム形状を示す図である。
【図16】本発明の光ピックアップにおける第3の実施
例におけるCD再生時のビーム形状を示す図である。
【図17】本発明の光ピックアップにおける第3の実施
例のフォトディテクタの受光部の出力からフォーカス誤
差信号FESを生成する演算回路を模式的に示した図で
ある。
【図18】本発明の光ピックアップを用いた情報記録再
生装置の構成を示すブロック図である。
【図19】従来例の光ピックアップ光学系を示す概略構
成図である。
【図20】従来例のフォトディテクタの形状を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…複合レーザダイオード、1A…第1のレーザチップ
(第1の半導体レーザ素子)、1B…第2のレーザチッ
プ(第2の半導体レーザ素子)、2…2波長複合半導体
レーザチップ、3…グレーティング(3ビーム用回折格
子)、4…コリメータレンズ、5…ビームスプリッタ、
5a…第1のビームスプリッタ、6…波長選択アパーチ
ャ、7…対物レンズ、8A,8B…光ディスク、9…集
光レンズ、10…シリンドリカルレンズ、11…立ち上
げミラー、12…マルチレンズ、13…ホログラム素
子、14…検出器、15…第2のビームスプリッタ、1
6…検出器、20…第1の光ビーム、21…第2の光ビ
ーム、22…第1の光ビーム、23…第2の光ビーム、
30〜43…フォトディテクタ、50〜55…スイッ
チ、60A,60B…光ディスク、61…光ピックアッ
プ、62…演算回路、63…再生回路、64…制御回
路、65…入力装置、66…フォーカスサーボアクチュ
エータ、67…トラッキングサーボアクチュエータ、6
8…光源切替回路、69…モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/40 H01L 31/10 A Fターム(参考) 5D118 AA26 BA01 BB02 BF02 BF03 CA11 CA23 CD02 CD03 CD08 CF02 CF06 CF08 CF16 CF17 CG02 CG04 CG07 CG24 CG27 CG33 CG44 DA03 DA17 5D119 AA04 AA41 BA01 DA01 DA05 EA02 EA03 EC47 FA09 JA08 JA24 KA02 KA16 KA20 5F049 NB08 RA02 UA01 UA16 5F073 AB06 BA04 CB02 EA04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1または第2の発光素子からそれぞれ
    発生される互いに波長が異なる第1または第2の光ビー
    ムを第1または第2の情報記録媒体に集光させて、前記
    第1または第2の情報記録媒体からの前記第1または第
    2の光ビームの戻り光を複数個の受光部からなる共通の
    受光素子で検出することにより、前記第1または第2の
    情報記録媒体の情報の記録再生を行う光ピックアップに
    おいて、前記戻り光が前記第1,第2の光ビームのいず
    れの戻り光であるかに基づいて、複数個からなる前記受
    光部の各出力信号の演算方法を変更させて、サーボ信号
    を生成させることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 前記サーボ信号が、非点収差法を用いた
    フォーカス誤差信号であることを特徴とする請求項1に
    記載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 前記サーボ信号が、スポットサイズ法を
    用いたフォーカス誤差信号であることを特徴とする請求
    項1に記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 前記第1の発光素子の発光点と前記第2
    の発光素子の発光点との間隔が、数μmから100μm
    までの距離で近接配置され、前記第1および第2の光ビ
    ームの各戻り光が前記受光素子上で一部重なる光学配置
    であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアッ
    プ。
  5. 【請求項5】 前記第1の発光素子と第2の発光素子
    が、650nm帯の赤色レーザ素子、780nm帯また
    は830nm帯の赤外レーザ素子あるいは400nm帯
    の青色レーザ素子のうちの任意の2つの組合せであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  6. 【請求項6】 第1または第2の発光素子からそれぞれ
    発生される互いに波長が異なる第1または第2の光ビー
    ムを第1または第2の情報記録媒体に集光させて、前記
    第1または第2の情報記録媒体からの前記第1または第
    2の光ビームの戻り光を複数個の受光部からなる共通の
    受光素子で検出することにより、前記第1または第2の
    情報記録媒体の情報の記録再生を行う光ピックアップに
    おいて、サーボ信号の演算の際、前記第1の光ビームの
    戻り光と前記第2の光ビームの戻り光とでは、前記受光
    素子上における各戻り光の集光位置が異なることを利用
    して、前記サーボ信号の演算部への前記受光部の各出力
    信号のうち、一部の出力信号の極性の切替が行われる切
    替え受光部を前記受光素子に備えていることを特徴とす
    る光ピックアップ。
  7. 【請求項7】 前記切替え受光部の大きさが、前記受光
    素子上において、前記第1の光ビームの戻り光の集光位
    置と前記第2の光ビームの戻り光の集光位置との間隔に
    ほぼ一致していることを特徴とする請求項6に記載の光
    ピックアップ。
  8. 【請求項8】 前記第1の発光素子の発光点の位置と、
    前記第2の発光素子の発光点の位置とが、前記第1の発
    光素子の光ビームの光軸と直交する面上の任意の方向に
    ずれていることを特徴とする請求項1または請求項6に
    記載の光ピックアップ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の光ピ
    ックアップを有することを特徴とする情報記録再生装
    置。
  10. 【請求項10】 第1の波長と第2の波長の2種類の光
    ビームを、それぞれ第1の情報記録媒体と第2の情報記
    録媒体とに集光させて、情報の記録再生を行う情報記録
    再生方法において、前記第1の波長の光ビームを発生さ
    せる発光点と前記第2の波長の光ビームを発生させる発
    光点とを近接させて配置し、前記第1の波長と第2の波
    長の光ビームの戻り光を検出する共通の受光素子を複数
    の受光部に分割し、前記戻り光が前記第1の波長、第2
    の波長いずれの光ビームの戻り光であるかにより、複数
    個からなる前記受光部の各出力信号の演算方法を変更さ
    せて、サーボ信号を生成させることを特徴とする情報記
    録再生方法。
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