JP2002053743A - 吸湿性ポリエステル組成物および該組成物を用いた合成繊維ならびにその製造方法 - Google Patents

吸湿性ポリエステル組成物および該組成物を用いた合成繊維ならびにその製造方法

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JP2002053743A
JP2002053743A JP2000241058A JP2000241058A JP2002053743A JP 2002053743 A JP2002053743 A JP 2002053743A JP 2000241058 A JP2000241058 A JP 2000241058A JP 2000241058 A JP2000241058 A JP 2000241058A JP 2002053743 A JP2002053743 A JP 2002053743A
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polyester
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Yoshitaka Aranishi
義高 荒西
Toshihiro Sasaki
敏弘 佐々木
Yoshitaka Matsumura
由隆 松村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸湿性に優れるため、着用快適性を有する合成
繊維用として特に好適な吸湿性ポリエステル組成物を提
供すること。 【解決手段】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸が1〜10モル%共重合されたポリアルキレンテレ
フタレート系ポリエステル(A)80〜99重量%と、キャ
ピラリーレオメーターを用いて測定した280℃、1000sec
-1における溶融粘度が20〜2000poiseであり、吸湿パラ
メーター(△MR)が10〜100%である吸湿性減粘剤
(B)1〜20重量%とからなることを特徴とする吸湿性
ポリエステル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸湿性を有するポリ
エステル組成物に関する。より詳しくは、吸湿性、耐熱
性、耐候性に優れるため、着用快適性を有する合成繊維
用途や帯電防止性を有する樹脂用途等に特に好適なポリ
エステル組成物ならびに該組成物を用いたポリエステル
繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートをはじめと
するいわゆるポリエステルは、強度や熱安定性、耐薬品
性などに優れるため、繊維やフィルム、成型物などの用
途に広く用いられている。しかし、ポリエチレンテレフ
タレートは本質的に疎水性であるため、きわめて吸湿性
に乏しく、衣服として用いられる場合には、高湿時にお
いて“むれ感”を生じたり、冬場の低湿時には静電気を
生じたりして、着用快適性においては好ましい素材とは
いえない。また、樹脂やフィルムなどとして用いられる
際にも低吸湿性のため帯電し、問題となることがある。
【0003】この欠点を解消するため、例えば、特公昭
59-17224号公報に見られるように、ポリエステル繊維に
アクリル酸やメタアクリル酸をグラフト重合して、それ
らのカルボキシル基をアルカリ金属で置換することによ
り吸湿性を付与する方法が知られている。しかし、耐光
性の低下や経時的な強度低下の問題を有していることか
ら、実用化には至っていない。
【0004】また、繊維用途においては高い吸湿性を有
する吸湿性樹脂を芯部とし、ポリエステルの鞘部で覆っ
た芯鞘型複合繊維が特開平2-99612号公報、特開平4-361
616号公報、特開平4-341617号公報、特開平9-132871号
公報等に提案されている。しかしながら、これら芯鞘型
複合繊維の場合、精練や染色などの熱水処理時に芯部の
吸湿性樹脂が水を含んで大きく膨潤するため、繊維表面
にひび割れ(鞘割れ)が発生し、吸湿性樹脂の外部への
流出や、染色堅牢性の著しい悪化など布帛品位が低下す
る欠点があった。この鞘割れを抑制する目的で、前もっ
て溶融紡糸の段階から吸湿性の芯成分に隣接して中空部
を設ける方法が、特開平9-111579号公報また特開昭52-5
5721号公報により提案されているが、たとえ中空部を有
する形状に繊維化した場合にも繊維に撚糸加工や仮撚加
工を施した場合には中空部の潰れが生じ、その後の熱水
処理によって前述の場合と同じく吸湿ポリマーの膨潤に
起因する鞘割れが生じてしまう欠点があった。
【0005】特開平2-26985号公報には、スルホン酸ナ
トリウム含有ジカルボン酸を共重合し、ナトリウムを特
定の金属塩に置換することによって吸湿性能を発現せし
める方法が、特開昭48-79296号公報には4級アミンで処
理して吸湿性を発現させる方法が、特開平1-279766号公
報には特定の金属塩に置換したポリエステルにさらにカ
ルボン酸系ポリマーを存在させる方法が開示されてい
る。しかし、これらの方法では繊維の成形後に熱水処理
工程を別途設ける必要があるという問題があった。特定
の金属塩に置換するなど特定の処理を行わない場合には
“易染性は与えられるが、吸湿性はさほど改善されな
い”。
【0006】スルホン酸金属塩共重合ポリエステルはカ
チオン染料で染色が可能であることから広く用いられて
いるポリエステルポリマーである。この種のポリエステ
ルポリマーは、スルホン酸金属塩の共重合率が高くなる
と、分子間力よってポリマーの溶融粘度が高くなり、重
合時のトルク上昇により十分に高い分子量を有するポリ
マーが得られない。スルホン酸金属塩共重合ポリマーの
増粘の問題を解消するため、ビスフェノール類の長鎖ア
ルキルエーテル化合物を添加する方法が特開平4-34015
号公報に提案されている。しかし、本特許の目的は溶融
粘度を低下させて製糸性を向上させることのみであっ
て、吸湿性を向上させる目的は含まれていない。そのた
め、得られた組成物は吸湿性能を有さないものであっ
た。また、特開平4-882916号公報には、スルホネート基
を有する変性ポリエステルとポリアミドからなる抄紙用
モノフィラメントが開示されている。しかし、本特許の
目的は吸湿時の寸法変化を抑制することであり、得られ
た繊維は良好な吸湿性能を有するものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を克服して、ポリエステルの優れた特
性を維持しながら、高い吸湿特性を有する組成物および
その製造方法を提供することにある。さらにはこのよう
な高い吸湿特性を有するポリエステル組成物を主体に構
成されてなる合成繊維を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の課題
は、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸成
分が1〜10モル%共重合されたポリアルキレンテレフタ
レート系ポリエステル(A)80〜99重量%と、キャピラ
リーレオメーターを用いて測定した280℃、1000sec-1
おける溶融粘度が20〜2000poiseであり、吸湿パラメー
ター(△MR)が10〜100%である吸湿性減粘剤(B)1〜
20重量%とからなることを特徴とする吸湿性ポリエステ
ル組成物によって達成される。
【0009】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸成分を好適に用いることができる。また、吸湿性減粘
剤(B)としては、オキシアルキレン繰り返し単位を分
子内に有する高分子化合物を好適に用いることができ
る。
【0010】ここで、本発明の吸湿性ポリエステル組成
物は、十分な吸湿性の観点から吸湿パラメーター(△M
R)の値が2〜20%であることが望ましい。また、25℃の
オルソクロロフェノール溶液を用いて測定した固有粘度
ηsol(g/cc)と、キャピラリー型レオメーターを用い
て測定した280℃、1000sec-1における溶融粘度η
melt(poise)との間に下記式1および2の関係が存在
することが、良好な流動特性の観点から好ましい。
【0011】 0.5≦|ηsol|≦2.0 -(1) 0.45|ηsol|+2.2≦log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) さらに、上述した本発明の別の課題は、繊維全体の20〜
100重量%が本発明の吸湿性ポリエステル組成物からな
り、単糸繊度が0.1〜10dtexであって、吸湿パラメータ
ー(△MR)が2〜10%であることを特徴とする吸湿性ポ
リエステル繊維によって達成される。
【0012】また、本発明のポリエステル組成物は、金
属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸成分が1
〜10モル%共重合されたポリアルキレンテレフタレート
系ポリエステル(A)のエステル化或いはエステル交換
反応時、重縮合反応時、重縮合反応終了後溶融紡糸以前
の少なくとも一つの段階において、キャピラリーレオメ
ーターを用いて測定した280℃、1000sec-1における溶融
粘度が20〜2000poiseであり、吸湿パラメーター(△M
R)が10〜100%である吸湿性減粘剤(B)を添加混合
し、その後所望の形状に成形する製造方法によって製造
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。
【0014】本発明におけるポリアルキレンテレフタレ
ート系ポリエステル(A)は、1〜10モル%の金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸成分を共重合さ
れてなる。ここで、金属スルホネート基を有する芳香族
ジカルボン酸成分としては、具体的には、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタ
ル酸、4−ナトリウムスルホフタル酸、4−ナトリウム
スルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびこれ
らのナトリウムを他の金属(カリウム、リチウムなど)
で置換した化合物、およびその誘導体が挙げられるが、
その中でも5−アルカリ金属スルホイソフタル酸が好ま
しく、さらには5−ナトリウムスルホイソフタル酸が好
ましい。
【0015】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸成分を共重合されてなるポリエステルは、金属ス
ルホネート基のイオン性によって、極性の高い吸湿性減
粘剤(B)との相溶性が良好となる効果を有している。
金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の共重
合率が1モル%に満たない場合には、ポリアルキレンテ
レフタレート系ポリエステル(A)が疎水性であるた
め、親水性の吸湿性減粘剤(B)との相溶性が乏しく、
最終的に得られる成形物の強度低下やフィブリル化など
の問題を生じるので好ましくない。
【0016】しかし、金属スルホネート基を有する芳香
族ジカルボン酸の共重合率が高くなるにつれて、ポリエ
ステル分子鎖間の凝集力が高くなり、溶融粘度が著しく
高くなる。金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボ
ン酸の共重合率が10モル%を越える場合には、分子間の
イオン結合に起因するゲル化が著しく、溶融粘度が高く
なりすぎて成形不能となる。金属スルホネート基を有す
る芳香族ジカルボン酸の共重合率は、より望ましくは1.
5〜5モル%である。
【0017】繊維、フィルム、樹脂成型物など成形物の
優れた強度という観点から、本発明のポリアルキレンテ
レフタレート系ポリエステルは、その80モル%以上がア
ルキレンテレフタレート繰り返し単位からなるものであ
ることが望ましい。より好ましくは90モル%以上がアル
キレンテレフタレート繰り返し単位からなるものである
ことがよい。アルキレンテレフタレートとしては、エチ
レンテレフタレート、ブチレンテレフタレート、プロピ
レンテレフタレートなどを好適な例として挙げることが
できる。なかでも、エチレンテレフタレートを主たる繰
り返し単位とするポリエステル系重合体は、強伸度特性
が良好なことから、好ましく用いられるポリエステルポ
リマーである。
【0018】本発明の金属スルホネート基を有する芳香
族ジカルボン酸が1〜10モル%共重合されたポリアルキ
レンテレフタレート系ポリエステルは、本発明の目的を
損なわない範囲で他の第3成分が共重合されていてもよ
い。例えば、テレフタル酸の代わりに用いうる化合物と
しては、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、
ジフェニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、1,
4-シクロヘキサンジカルボン酸等の、芳香族、脂肪族、
脂環族ジカルボン酸およびそれらの誘導体を挙げること
ができる。アルキレングリコール成分としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ールの他、テトラメチレングリコール、1,4-シクロヘキ
サンジメタノール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ポリアルキレングリコール、ビスフェノ
ールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSエ
チレンオキサイド付加物のような芳香族、脂肪族、脂環
族のジオール化合物を用いることができる。なお、これ
らのポリマーには必要に応じて例えば艶消し剤、酸化防
止剤、安定剤、制電剤、消臭剤、微細孔形成剤、染料、
顔料等を含有してもよい。
【0019】本発明における吸湿性減粘剤(B)は、組
成物に吸湿性を付与すると共に、金属スルホネート基を
有するジカルボン酸の共重合によって溶融粘度が高くな
る傾向にあるポリエステル(A)の溶融粘度を低減させ
る効果を発現する必要がある。
【0020】そのため、吸湿性減粘剤(B)は、キャピ
ラリーレオメーターを用いて測定した280℃、1000sec-1
における溶融粘度が、20〜2000poiseであることが重要
である。ここでいう溶融粘度とは、キャピラリー式レオ
メーターにて、使用ダイ長さ10mm、ダイ直径1mm(L/D=1
0)、剪断速度1000sec-1の条件で測定した時の溶融粘度
(poise)をいう。溶融粘度が2000poiseよりも高い場合
には減粘剤の添加によっても減粘効果が得られず、ポリ
エステル(A)の増粘を抑制することができない。ま
た、20poiseよりも低い場合には、ポリエステル(A)
との溶融粘度差が大きすぎて均一な混合が困難となるこ
とがある。吸湿性減粘剤(B)の溶融粘度は、より好ま
しくは100〜600poiseであり、最も好ましくは200〜500p
oiseである。
【0021】また、吸湿性減粘剤(B)は、吸湿性能の
指標である吸湿パラメーター(△MR)が10〜100%であ
ることが重要である。ここで吸湿パラメーター(△MR)
とは20℃×65%R.H.の標準状態で調湿安定化させた試料
を30℃×90%R.H.の高湿状態に移して24時間後の重量増
加量(g)を試料の絶乾重量(g)で除した値(%)を意
味している。△MRの値が大きいほど、吸湿性能が高いこ
とを意味する。ここで、絶乾重量とは、105℃での真空
乾燥を行い、重量変化が見られなくなるまで乾燥した試
料の重量をいう。吸湿性減粘剤(B)の△MRは、より好
ましくは20〜100%であり、最も好ましくは30〜100%で
ある。吸湿パラメーター(△MR)が10%に満たない場合
には組成物の吸湿特性が不十分となることがある。
【0022】本発明における吸湿性減粘剤(B)は、組
成物全体に対し、1〜20重量%であることが重要であ
る。1%に満たない場合には、減粘効果、吸湿性向上効
果が得られない。20重量%を越える場合には、成型物の
強度低下を招くために望ましくない。吸湿性減粘剤
(B)の配合量は、より好ましくは2〜15重量%であ
り、最も好ましくは4〜10重量%である。
【0023】吸湿性減粘剤(B)としては、キャピラリ
ーレオメーターを用いて測定した280℃、1000sec-1にお
ける溶融粘度が20〜2000poiseであり、かつ吸湿パラメ
ーター(△MR)が10〜100%である化合物であれば、特
段の限定はなく、どのような化合物でも用いることがで
きる。減粘効果と吸湿性効果の双方に優れる点から、オ
キシアルキレン繰り返し単位を分子鎖内に有する高分子
化合物を好適な例として挙げることができる。具体的な
化合物としては、ポリエチレングリコール(ポリエチレ
ンオキサイド)とポリエチレンテレフタレートとの共重
合体、ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキサイ
ド)のウレタン共重合体、架橋構造を有するポリエチレ
ングリコール(ポリエチレンオキサイド)、ポリエチレ
ングリコール−プロピレングリコール共重合体、ポリエ
チレングリコール−テトラメチレングリコール共重合
体、ポリエチレングリコール(ポリエチレンオキサイ
ド)と脂肪族二塩基酸との共重合体、ポリエチレングリ
コール(ポリエチレンオキサイド)と芳香族二塩基酸と
の共重合体、ポリエチレングリコール−プロピレングリ
コールと脂肪族二塩基酸との共重合体、ポリエチレング
リコール−プロピレングリコールと芳香族二塩基酸との
共重合体を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0024】本発明の吸湿性ポリエステル組成物は繊
維、フィルム、樹脂等の組成物に好適に用いられるが、
その場合、成形物の吸湿性を十分なものとするために
は、用いる組成物として、吸湿パラメーター(△MR)が
2〜20%以上であることが望ましい。より好ましくは4〜
8%以上である。
【0025】本発明の吸湿性ポリエステル組成物は、25
℃のオルソクロロフェノール溶液を用いて測定した固有
粘度ηsol(g/cc)と、キャピラリー型レオメーターを
用いて測定した280℃、1000sec-1における溶融粘度η
melt(poise)との間に下記式1および2の関係が存在
することが好ましい。
【0026】 0.5≦|ηsol|≦2.0 -(1) log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) 1式に示したように、本発明のポリエステル組成物の固
有粘度ηsolの絶対値|ηsol|は、0.5以上であり2.0以
下であることが好ましい。固有粘度が0.5以上であれ
ば、繊維、フィルム、樹脂成型物などの成形物の靱性が
高く、望ましい機械特性を有するものが得られる。ま
た、2.0以下であれば溶融粘度が著しく高くなることが
なく、成形が容易である。
【0027】また、2式に示したようにポリエステル組
成物の溶融粘度の絶対値の対数log|ηmelt|は、0.45
|ηsol|+2.8以下であることが好ましい。この範囲内
にある時には、ポリエステルの固有粘度から見積もられ
る組成物の溶融粘度よりも、実際の組成物の溶融粘度が
低くなっていることを意味しており、吸湿性減粘剤の添
加による減粘効果が発現していることを意味している。
【0028】本発明の吸湿性ポリエステル組成物を用い
た繊維としては、繊維全体の20〜100重量%が本発明の
吸湿性ポリエステル組成物よりなることが必要である。
20重量%よりも少ない場合には吸湿性を向上させる効果
は不十分である。十分な吸湿性という観点からは、繊維
を構成する組成物の50〜100重量%が本発明の吸湿性ポ
リエステル組成物よりなることがよい。
【0029】また、繊維の繊度は0.1〜10dtexであるこ
とがよい。0.1dtexより細い場合には、糸切れや高次加
工通過性不良の原因となるため好ましくない。10dより
も太い繊維は吸放湿特性が必要とされる衣料用途には適
さない。より好ましい単糸繊度の範囲は0.7〜5dtexであ
る。
【0030】繊維の吸湿性は暑熱時の衣服の快適性を決
定する重要な尺度である。衣料としたときに快適性を与
えうるためには吸湿パラメーター△MRが2〜10%である
ことがよい。△MRは好ましくは3.0%以上、さらには4.0
%以上であることが快適性の観点からより好ましい。
【0031】本発明の吸湿性ポリエステル組成物は、金
属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸成分が1
〜10モル%共重合されたポリアルキレンテレフタレート
系ポリエステル(A)のエステル化或いはエステル交換
反応時、重縮合反応時、重縮合反応終了後溶融紡糸以前
の少なくとも一つの段階において、キャピラリーレオメ
ーターを用いて測定した280℃、1000sec-1における溶融
粘度が20〜2000poiseであり、吸湿パラメーター(△M
R)が10〜100%である吸湿性減粘剤(B)を添加混合
し、その後所望の形状に成形することを特徴とする吸湿
性ポリエステル組成物の製造方法によって製造すること
ができる。
【0032】吸湿性減粘剤(B)を添加する時期に関し
ては、ポリアルキレンテレフタレート系ポリエステル
(A)のエステル交換反応前、エステル交換反応時、エ
ステル交換反応後の任意の段階でエステル交換反応器へ
の添加を行ってもよいし、重縮合反応時に重縮合反応器
への添加を行ってもよいし、さらには重縮合反応が終了
後溶融紡糸以前の段階、すなわち一旦チップ化したポリ
マーを再溶融し、好ましくは2軸のエクストルーダーを
用いて混練する際に混合してもよい。他に溶融紡糸の
際、紡糸パック内にてスタティックミキサーを用いて均
一混合する手法も好適に採用しうる。
【0033】本発明の吸湿性ポリエステルの製造方法に
おいて、吸湿性減粘剤(B)を添加混合した後、溶融状
態で減圧状態を維持することによって液相重合を行うこ
とが好ましく採用できる。この場合、減粘剤の添加でポ
リマーの溶融粘度が低下するが、その後一定トルクまで
重合を進めるとすれば、固有粘度(分子量)の上昇によ
って、より高強度の成形物とすることができる。
【0034】また、吸湿性減粘剤(B)を添加混合した
後、一旦チップ状に成形し、これを減圧下加熱して固相
重合を行うことも好ましく採用できる。この場合にも固
有粘度(分子量)の上昇によって、より高強度の成形物
とすることができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。実施例中の物性値は下記の方法によって求めた。
【0036】A.ポリエステルの固有粘度(ηsol) 25℃のオルソクロロフェノール溶液を用いて常法により
測定した。
【0037】B.溶融粘度 乾燥した試料を用いて、キャピラリーレオメーターであ
る東洋製機(株)のキャピログラフにて、使用ダイ長さ
10mm、ダイ直径1mm(L/D=10)、測定温度280℃の条件で
測定を行い、溶融粘度の剪断速度依存性を求めた。得ら
れた結果より、剪断速度1000sec-1の時の溶融粘度を算
出し、溶融粘度とした。
【0038】C.吸湿パラメーター△MRの測定 測定用試料を1g用意し、その絶乾時の重量(Wd)を測定し
た。この試料を20℃×65%R.H.の状態に調湿された恒温
恒湿機(ナガノ科学機械製 LH-20-11M)中に24時間放置
し、平衡状態となった試料の重量(W20)を測定、その
後、恒温恒湿機の設定を30℃×90%R.H.に変更し、さら
に24時間放置後の重量(W30)から、下記式3により求
めた。
【0039】 吸湿パラメーター(△MR)=(W30 - W20)/Wd (%) −(3) 参考例1 吸湿性減粘剤の重縮合 テレフタル酸ジメチル194部、エチレングリコール113
部、およびテトラブチルチタネート0.05部を加え、140
〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を
行った後、リン酸トリメチル0.1部のエチレングリコー
ル溶液および分子量4000のポリエチレングリコール768
部(70重量%)、抗酸化剤としてIrganox 1010(チバガ
イギー製)0.1部、消泡剤としてシリコーン0.1部および
テトラブチルチタネート0.05部を加え、1.0mmHgの減圧
下250℃の条件下4時間重合を行い、得られたポリマーを
吐出し、細断してチップ状にした。このポリマーを吸湿
性減粘剤B1とする。
【0040】吸湿性減粘剤B1の溶融粘度は320(pois
e)であり、吸湿パラメーター(△MR)の値は40.2%で
あった。
【0041】実施例1〜4 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール7
0重量部および表1に示した量の5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸ジメチルに、酢酸カルシウム0.1重量部お
よび三酸化アンチモン0.03重量部を添加し、常法により
エステル交換反応を行った。
【0042】得られた反応生成物を重合缶へ移行し、参
考例1で得た吸湿性減粘剤B1を添加した。その際、添
加量は表1に示した通りとした。その後、徐々に昇温し
つつ減圧し、最終的に280℃、1mmHg以下で所定のトル
クに到達するまで重合を行い、ストランド状に吐出して
これを細断し、ペレット状のチップを得た。
【0043】得られたチップを乾燥し、溶液粘度ηsol
と溶融粘度ηmeltをそれぞれ測定したところ、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸のモル数が8.0%と高かった
実施例4で溶液粘度ηsolがやや低い値となったもの
の、いずれの水準でも0.5〜2.0の範囲内に入っており、
良好な分子量範囲のポリエステルポリマーが得られてい
た。また、溶液粘度と溶融粘度の間には、下記式2の関
係が成立しており、吸湿性減粘剤B1の添加による減粘
効果が発現していた。
【0044】 log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) さらに得られた乾チップを、プレッシャーメルター型紡
糸機にて280℃で溶融し、0.3mmφ-0.5mmLの口金を通し
て押しだし、1500m/minの紡糸速度で巻き取って未延伸
糸を得た。得られた未延伸糸はホットローラー系の延伸
機を用いて、1HR温度80℃、2HR温度120℃の条件で延伸
を行い、72dtex-36f(単糸繊度2dtex)の延伸糸を得
た。延伸糸は26ゲージの筒編機にて筒編みにし、この筒
編みを試料として△MRを測定した。
【0045】△MRは、吸湿性減粘剤(B1)の添加量が
少なかった実施例2でやや低い値であったが、全ての水
準で2.0%を越える値となっており、良好な吸湿性を示
すことが分かった。
【0046】実施例5〜6 吸湿性減粘剤として参考例1で得たポリマーB1に変え
て、ポリエチレンオキサイド(明成化学(株)製アルコ
ックスE-30、これを吸湿性減粘剤B2とする)を用いる
他は実施例1〜4と同様にしてポリエステル組成物を得
た。なお、B2は溶融粘度が1580poiseであり、△MRは1
5.2%であった。
【0047】得られたチップを乾燥し、溶液粘度ηsol
と溶融粘度ηmeltをそれぞれ測定したところ、溶液粘度
ηsolはすべて0.5〜2.0の範囲内に入っており、良好な
分子量範囲のポリエステルポリマーが得られていた。B
2の溶融粘度が1580poiseと高いために、請求項1〜4
と比較すると減粘効果は小さかったが、いずれの水準に
おいても下記式2の関係が成立しており、吸湿性減粘剤
B2の添加による減粘効果が発現していた。
【0048】 log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) 得られた乾チップを実施例1〜4と同様にして筒編みに
し、△MRを測定したところ、いずれの水準も2.0%以上
であり良好な吸湿特性を示した。
【0049】実施例7〜8 吸湿性減粘剤として参考例1で得たポリマーB1に変え
て、ポリエチレンオキサイド変性物(住友精化(株)製
アクアコークTU、これを吸湿性減粘剤B3とする)を
用いる他は、実施例1〜4と同様にして吸湿性ポリエス
テル組成物を得た。なお、吸湿性減粘剤B2の溶融粘度
は45poiseであり、吸湿パラメーター△MRは35.5%であ
った。
【0050】得られたチップを乾燥し、溶液粘度ηsol
と溶融粘度ηmeltをそれぞれ測定したところ、溶液粘度
ηsolはすべて0.5〜2.0の範囲内に入っており、良好な
分子量範囲のポリエステルポリマーが得られていた。ま
た、いずれの水準においても下記式2の関係が成立して
おり、吸湿性減粘剤B3の添加による減粘効果が発現し
ていた。
【0051】 log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) 得られた乾チップを実施例1〜4と同様にして筒編みに
し、△MRを測定したところ、いずれの水準も2.0%以上
であり良好な吸湿特性を示した。
【0052】比較例1〜2 吸湿性減粘剤B1の添加量を変更する以外は実施例1と
同様にしてポリエステル組成物を得た。比較例1では、
B1の添加量が0%であるため、減粘効果が全く得られ
ず、得られたポリエステル組成物の|ηsol|は0.48、|η
melt|は1120であり下記式2を満足しなかった。
【0053】 log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2) 得られた乾チップを実施例1と同様にして筒編みにし、
△MRを測定したところ、0.4%と不十分なものであっ
た。
【0054】また、B1の添加量を40wt%とした比較例
2では、B1の添加による減粘効果によってηsolの高
いポリエステル組成物が得られたが、△MRの測定のた
め、得られたポリマーの乾チップを用いて製糸を試みた
ものの、押出糸に脈動が生じて製糸不能であった。
【0055】比較例3 5−ナトリウムスルホイソフタル酸の添加量を15モル%
とする他は、実施例1と同様にして吸湿性ポリエステル
組成物を得た。この例では、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸の共重合率が高すぎるため著しく増粘し、得ら
れたポリマーの溶液粘度ηsolが0.32のものしか得られ
なかった。
【0056】△MRの測定のため、得られたポリマーの乾
チップを用いて製糸を試みたが、ポリマーに曳糸性がな
く、製糸できなかった。
【0057】比較例4 減粘剤として溶融粘度が12poiseであり、△MRが0.0%で
あるビスフェノールSジオクチルエーテルを用いる他
は、実施例2と同様にしてポリエステル組成物を得た。
【0058】実施例2と同様に製糸を行ったが、減粘剤
の溶融粘度が低すぎるためポリエステルとの混和性が悪
く、糸切れが多発した。また、筒編みの△MRを測定した
ところ、0.4%と吸湿特性が不十分であった。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】本発明の吸湿性を有するポリエステル組
成物は、ポリエステルの優れた特性を維持しながら高い
吸放湿特性を有するため、着用快適性が要求される繊維
用途や、制電性が要求される樹脂用途などに好適に用い
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:06) C08L 101:06) Fターム(参考) 4J002 CF032 CF102 CF141 CH022 GK01 4J029 AA03 AB01 AB07 AC01 AC02 AD01 AD10 AE02 BA03 BA05 BA08 BA10 BD04A BF09 BF25 BF26 BH02 CA02 CA06 CB05A CB06A CB10A CC06A CH02 DB01 DB07 4L035 AA05 BB33 BB77 BB89 EE05 FF10 HH10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
    ボン酸成分が1〜10モル%共重合されたポリアルキレン
    テレフタレート系ポリエステル(A)80〜99重量%と、
    キャピラリー型レオメーターを用いて測定した280℃、1
    000sec-1における溶融粘度が20〜2000poiseであり、吸
    湿パラメーター(△MR)が10〜100%である吸湿性減粘
    剤(B)1〜20重量%とからなることを特徴とする吸湿
    性ポリエステル組成物。
  2. 【請求項2】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
    ボン酸成分が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸成分
    であることを特徴とする請求項1記載の吸湿性ポリエス
    テル組成物。
  3. 【請求項3】吸湿性減粘剤(B)がオキシアルキレン繰
    り返し単位を分子鎖内に有する高分子化合物であること
    を特徴とする請求項1〜2のいずれか1項記載の吸湿性
    ポリエステル組成物。
  4. 【請求項4】組成物の吸湿パラメーター(△MR)の値が
    2〜20%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の吸湿性ポリエステル組成物。
  5. 【請求項5】25℃のオルソクロロフェノール溶液を用い
    て測定した固有粘度ηso l(g/cc)と、キャピラリー型
    レオメーターを用いて測定した280℃、1000sec-1におけ
    る溶融粘度ηmelt(poise)との間に下記式1および2
    の関係が存在することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項記載の吸湿性ポリエステル組成物。 0.5≦|ηsol|≦2.0 -(1) log|ηmelt|≦0.45|ηsol|+2.8 -(2)
  6. 【請求項6】繊維全体の20〜100重量%が請求項1〜5
    のいずれか1項記載のポリエステル組成物よりなり、単
    糸繊度が0.1〜10dtexであって、吸湿パラメーター(△M
    R)が2〜10%であることを特徴とする吸湿性ポリエステ
    ル繊維。
  7. 【請求項7】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
    ボン酸成分が1〜10モル%共重合されたポリアルキレン
    テレフタレート系ポリエステル(A)のエステル化或い
    はエステル交換反応時、重縮合反応時、重縮合反応終了
    後溶融紡糸以前の少なくとも一つの段階において、キャ
    ピラリーレオメーターを用いて測定した280℃、1000sec
    -1における溶融粘度が20〜2000poiseであり、吸湿パラ
    メーター(△MR)が10〜100%である吸湿性減粘剤
    (B)を添加混合し、その後所望の形状に成形すること
    を特徴とする吸湿性ポリエステル組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084731A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sanyo Chem Ind Ltd 吸湿もしくは吸放湿性付与剤

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