JP2002051938A - 合成樹脂製便器 - Google Patents

合成樹脂製便器

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昇三 笠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は物入れやペーパーロールホルダーが取
付けられる合成樹脂製便器を射出成形によって簡単に製
造することを課題とする。 【解決手段】便器本体２の一方または両方の側面に上面
から物入れ凹部５を形成する。このような便器１の物入
れ凹部５は、射出成形金型の上型に物入れ凹部成形部を
設けておけばよく、中子等を設ける必要はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂製便器に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】合成樹脂製便器は、合成樹脂を射出成形
することによって製造されるが、両側面には物入れある
いはペーパーロール支持具が取付けられる。従来、物入
れあるいはペーパーロールホルダーを取付けるには、図
１２に示すように便器本体(41)の両面に開口部(42)を設
け、該開口部(42)に物入れ(43)あるいはペーパーロール
ホルダー(44)を取付ける。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
便器本体(41)の両面に開口部(42)を設けるために、射出
成形金型には中子を設けなければならず、金型構造が複
雑になって金型製作費が高くなると云う問題点がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、合成樹脂を射出成形する
ことによって製造される便器(1) であって、便器本体
(2) の一方または両方の側面には上面から物入れ凹部
(5) を形成した合成樹脂製便器(1) を提供するものであ
る。該物入れ凹部(5) の上面開口部(51)には蓋板(33)が
被着されることが望ましい。また該物入れ凹部(5) には
蓋(12)またはペーパーロールホルダー(14)が取付けられ
ることが望ましい。
【０００５】
【作用】本発明の便器(1) の本体(2) には一方または両
方の側面に上面から物入れ凹部(5) が設けられる。該物
入れ凹部(5) には脱臭剤や消毒液のビン等を収納する
か、ペーパーロールホルダー(14)等を取付ける。該物入
れ凹部(5) は上型(20)の物入れ凹部成形部(21)によって
形成されるから、中子等を設ける必要はない。
【０００６】
【実施例】本発明を図１〜図１１に示す一実施例によっ
て説明すれば、合成樹脂製便器(1) は便器本体(2) と、
該便器本体(2) の上面両側に着脱可能に取付けられてい
るアームレスト(3) と、該便器本体(2) の上面後部に取
つけられている背もたれ(4) とからなる。該便器本体
(2) の両方の側面には上面から物入れ凹部(5) が設けら
れており、該物入れ凹部(5) は奥壁(5A)と周壁(5B)とに
よって画定され、上方および側方に開放され、かつ双方
の物入れ凹部(5) の側面下部には覆い(5C)が設けられて
いる。一方アームレスト(3) は肘掛け部(31)と、該肘掛
け部(31)の下面前後端部から垂設されている支柱(32)
と、該支柱(32)根端を支持する基板(33)と、該基板(33)
の下面前後端部から垂設されている取付け枠(34)とから
なる。そして該便器本体(2) の上面両側において、該物
入れ凹部(5) の上面開口部(51)の前後には該アームレス
ト(3) の基板(33)の嵌着凹部(6,7) および該アームレス
ト(3) の取付け枠(34)の取付け孔(8,9) が設けられてお
り、更に該物入れ凹部(5) の両側面両端には蓋(12)また
はペーパーロールホルダー(14)を取付けるための取付け
凹部(10,10) が設けられており、該取付け凹部(10,10)
の底面には軸受け凹部(11,11) が形成されている。
【０００７】該物入れ凹部(5) の一方には図３に示すよ
うな蓋(12)が被着される。該蓋(12)は蓋本体(121) と、
蓋本体(121) の上面両側から突設される取付けブラケッ
ト(122) と、該取付けブラケット(122) から外側に突設
される大径軸(123) および小径軸(124) とからなり、図
４に示すように該蓋(12)には両側の小径軸(124) を該物
入れ凹部(5) の両側面の取付け凹部(10,10) の軸受け凹
部(11,11) に懸架することによって、該物入れ凹部(5)
に小径軸(124) を枢軸として取付けられ、図５に示すよ
うに該物入れ凹部(5) 内に収納されている消臭剤や消毒
液等のビン(13)の上半部を被覆する。
【０００８】更に該物入れ凹部(5) の他方にはペーパー
ロールホルダー(14)が取付けられる。該ホルダー(14)は
図６に示すように天板(141) と、該天板(141) の一方か
ら垂設される支持枠(142) と、該支持枠(142) の下端か
ら差出されるロール支持棒(143) と、該ロール支持棒(1
43) の端末に設けられている抜止め防止片(144) と、該
天板(141) の両側に立設されている取付けブラケット(1
45.145) と、該取付けブラケット(145) から外側に差出
されている軸棒(146) とからなり、図７に示すように該
ホルダー(14)は両側の軸棒(146) を物入れ凹部(5) の両
側面の取付け凹部(10,10) の軸受け凹部(11,11) に懸架
することによって、該物入れ凹部(5) に軸棒(146) を枢
軸として取付けられ、図８に示すように該ホルダー(14)
のロール支持棒(143) にはペーパーロール(15)が支持さ
れる。
【０００９】上記したように該便器本体(2) の物入れ凹
部(5) に蓋(12)やペーパーロールホルダー(14)を取付け
ておいてから、アームレスト(3) の取付け枠(34)を該便
器本体(2) の取付け孔(8,9) に嵌着すると共に基板(33)
を該便器本体(2) の嵌着凹部(6,7) に嵌着する。そして
固定棒(16)を便器本体(2) の側面に設けられている前後
一対の貫通孔(17,17) を介して該取付け孔(8,9) に嵌着
されているアームレスト(3) の取付け枠(34)の係合孔(3
5)に係合し、アームレスト(3) を固定する。このように
してアームレスト(3) が便器本体(2) の上面両側に取付
けられるが、この状態で該アームレスト(3) の基板(33)
は便器本体(2) の物入れ凹部(5) の上面開口部(51)の蓋
板として機能する。
【００１０】更に図９に示すように該アームレスト(3)
の基板(33)の下面からは下端に軸押え凹部(37)を形成し
た軸押えブラケット(36)が垂設されており、該アームレ
スト(3) を便器本体(2) に取付けた状態で、該軸押えブ
ラケット(36)の軸押え凹部(37)は蓋(12)の小径軸(124)
あるいはホルダー(14)の軸棒(146) を上から押えつけ
て、該小径軸(124) あるいは該軸棒(146) を該物入れ凹
部(5) の取付け凹部(10)の軸受け凹部(11)に固定する。
【００１１】更に該便器(1) にあっては使用者が側方か
ら便器(1) に移乗する場合には、その側のアームレスト
(3) を取りはずす。この場合にはアームレスト(3) を取
りはずした後に、図１０に示すように蓋板(18)を被着す
る。該蓋板(18)は本体(181)と、該本体(181) の下面前
後端部から垂設されている取付け枠(182,182) とからな
り、該取付け枠(182,182) にはアームレスト(3) と同様
固定棒(16)を嵌着するための取付け孔(183,183) が設け
られている。該蓋板(18)は取付け枠(182,182)を便器本
体(2) の取付け孔(8,9) に嵌着し、固定棒(16)で固定す
る。
【００１２】
【発明の効果】本発明の合成樹脂製便器(1) は、便器本
体(2) の一方または両方の側面に上面から物入れ凹部
(5) を設けるので、図１１に示すように下型(19)と上型
(20)とからなる射出成形金型(22)において、上型(20)に
物入れ凹部(5) の成形部(21)を設けておけば、射出成形
と同時に該物入れ凹部(5) が形成され、該射出成形金型
(22)には中子等を設ける必要がなく、金型構造が極めて
簡単になり、金型製作費が安くなる。
【図面の簡単な説明】
図１〜図１１は本発明の一実施例を示すものである。
【図１】全体斜視図
【図２】物入れ凹部部分分解斜視図
【図３】蓋の斜視図
【図４】蓋の取付け状態部分平面図
【図５】蓋の取付け状態部分斜視図
【図６】ペーパーロールホルダーの斜視図
【図７】ペーパーロールホルダーの取付け状態部分平面
図
【図８】ペーパーロールホルダーの取付け状態部分斜視
図
【図９】アームレスト基板の裏側斜視図
【図１０】蓋板取付け状態説明図
【図１１】成形状態説明図
【図１２】従来例の斜視図
【符号の説明】
1 合成樹脂便器 2 便器本体 5 物入れ凹部 12 蓋 14 ペーパーロールホルダー 33 基板（蓋板） 51 上面開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】合成樹脂を射出成形することによって製造
    される便器であって、便器本体の一方または両方の側面
    には上面から物入れ凹部を形成したことを特徴とする合
    成樹脂製便器
  2. 【請求項２】該物入れ凹部の上面開口部には蓋板が被着
    される請求項１に記載の合成樹脂製便器
  3. 【請求項３】該物入れ凹部には蓋またはペーパーロール
    ホルダーが取付けられる請求項１または２に記載の合成
    樹脂製便器
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