JP2002050497A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
放電灯点灯装置Info
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Abstract
を図る。 【解決手段】 それぞれ異なる電位を有する電圧を2つ
の配線より出力するDC−DCコンバータ2と、入力端
子が上記2つ配線に接続され、出力端子が放電灯6の一
方の電極に接続されたスイッチング回路部5と、一方の
電極端子が放電灯6のもう一方の電極に接続され、他方
の電極端子が上記DC−DCコンバータ2の2つの配線
のうちのどちらか一方に接続されたコンデンサ10とに
より構成され、さらに、上記スイッチング回路部5は、
2つの配線のうちの一方の配線と出力端子との接続を制
御するスイッチング素子5bにより構成され、他方の配
線と出力端子とが接続された構成とする。
Description
は投射型のディスプレイ等の光源として用いられる放電
灯点灯装置に関するものである。
報に示された従来の放電灯点灯装置を示す回路構成図で
ある。図において、1はバッテリー等の直流電源、2は
直流電源1から供給された電力を調整出力するDC−D
Cコンバータであり、そのDC−DCコンバータ2にお
いて、2aはトランス、2bはFET(Field E
ffect Transistor)、2cはダイオー
ドである。3はアース、4は放電灯電流IL検出用のシ
ャント抵抗、50はFET50a〜50dによりH型に
構成され、DC−DCコンバータ2により調節された直
流電力を交流電力に変換するフルブリッジ回路(以下、
Hブリッジと記す)、6はそのHブリッジ50により変
換された交流電力により駆動される放電灯である。ま
た、7はDC−DCコンバータ2の出力の陰極側から放
電灯電圧VLを入力すると共に、シャント抵抗4のHブ
リッジ50側から放電灯電流ILを入力するインタフェ
ース(以下、I/Fと言う)、8はI/F7を介して逐
次検出される放電灯電圧VL、放電灯電流IL、および予
め設定された回路インピーダンス固定値に基づいて放電
灯6に供給される電力が所定値になるようにDC−DC
コンバータ2のFET2bを制御するマイクロコンピュ
ータ(以下、マイコンと言う)である。
灯始動時には、直流電源1から供給された電力をDC−
DCコンバータ2により調整出力し、さらに、Hブリッ
ジ50により直流電力を交流電力に変換して放電灯6を
駆動する。ここで、DC−DCコンバータ2の出力の陰
極側から検出される放電灯電圧VLは、図19に示すよ
うに−400Vまで昇圧され、さらに、ピークでおおよ
そ20kVまで昇圧されてから放電灯6が点灯し、その
後、−90Vで点灯安定状態となる。これらの制御はマ
イコン8により、I/F7を介して逐次検出される放電
灯電圧VLおよび放電灯電流ILに基づいて放電灯6に供
給される電力が所定値になるようにDC−DCコンバー
タ2のFET2bを制御することによって行われる。放
電灯6が点灯した後、Hブリッジ50のFET50aと
FET50dをON、FET50bとFET50cをO
FFとしたスイッチ状態と、FET50aとFET50
dをOFF、FET50bとFET50cをONとした
スイッチ状態を繰り返すことにより交流電圧を放電灯6
に印加する。ところで、点灯安定状態における放電灯6
に供給される放電灯電力は、34Wが望ましいとされて
いる。しかしながら、単にマイコン8により放電灯電圧
VLおよび放電灯電流ILに基づいて放電灯6に供給され
る電力を34Wに制御したのでは、Hブリッジ50のF
ET50a〜50dのオン抵抗分の電圧降下による損失
があるため、実際に放電灯6に供給される電力は34W
よりも低下してしまう。そこで、Hブリッジ50のFE
T50a〜50dのオン抵抗分を予め見込んで回路イン
ピーダンス固定値を設定しておき、マイコン8により放
電灯電圧VL、放電灯電流IL、および予め設定された回
路インピーダンス固定値に基づいて、Hブリッジ50の
FET50a〜50dのオン抵抗分による電力損失があ
っても放電灯6に供給される電力が34Wになるように
制御している。
は以上のように構成され、Hブリッジ50には最大40
0Vの高電圧が印加されることから、Hブリッジ50を
構成するFETは400Vに耐えうる高耐電圧性を要求
される。このような高耐電圧性を有するFETは単価が
高く、しかも上記従来構成ではこのような単価の高い上
記FETを4個も使用している。従って、上記のような
Hブリッジによるインバータ回路構成は、コンパクト
化、低コスト化を図る上で、一つの弊害となっており、
Hブリッジ50のFET素子個数の削減、あるいは、H
ブリッジに印加される電圧の低減は、放電灯点灯装置の
課題となっていた。
めになされたものであり、直流電圧を交流電圧に変換し
て放電灯を駆動する放電灯駆動手段(インバータ回路部
分)を構成する素子数の削減、あるいは、上記放電灯駆
動手段に印加される電圧の低減を図ることにより、コン
パクト化、低コスト化を図ることを目的とする。
る放電灯点灯装置は、電源から供給される電力を調整し
て、それぞれ異なる電位を有する電圧を2つの配線より
出力する電力調整手段と、1つのスイッチング素子によ
り構成され、入力端子が上記電力調整手段の2つの配線
に接続されると共に、上記入力端子のうちの一方の入力
端子が放電灯の一方の電極に接続され、出力端子が上記
放電灯の他方の電極に接続されたスイッチング回路部
と、上記スイッチング回路部の一方の入力端子と上記放
電灯と上記スイッチング回路部の出力端子とを接続する
回路中に、上記放電灯と直列に接続したコンデンサとを
備えたものである。
灯装置は、第1の構成において、電力調整手段から放電
灯へ電流を供給するとともに、コンデンサへの充電を行
なう過程と、上記電力調整手段の動作を停止させ、上記
コンデンサから上記放電灯へ逆方向の電流を供給する過
程とを繰り返すことにより、上記放電灯を交流駆動する
ものである。
灯装置は、第1または第2の構成において、点灯準備を
する待機期間と、少なくともコンデンサの電圧Vcを検
知し、放電灯が点灯後、上記電圧Vcが所定の電圧にな
るまで、上記放電灯の電極を放電灯電流によって加熱す
る電極加熱期間と、上記放電灯に交流電流を流し、放電
を持続させるAC放電期間とを備えたものである。
灯装置は、第1ないし第3のいずれかの構成において、
スイッチング回路部は、一方の入力端子がスイッチング
素子を介して出力端子に接続され、他方の入力端子が出
力端子に直接接続されているものである。
灯装置は、第1ないし第4のいずれかの構成において、
スイッチング素子は放電灯電流が所定値になるように制
御電圧を調節する手段を備えたものである。
灯装置は、第1ないし第5のいずれかの構成において、
電力調整手段より出力される電圧を平滑化するととも
に、放電開始時に放電灯に電流を供給する電圧平滑・初
期電流供給手段をするものである。
灯装置は、第6の構成において、放電灯の交流駆動にあ
たって、電力調整手段の動作を停止する期間とスイッチ
ング素子のオフ期間とを重ねた不感期間を設けたもので
ある。
灯装置は、第6の構成において、電圧平滑・初期電流供
給手段は、抵抗とダイオードとの並列回路および第1の
コンデンサを直列接続した回路と、第2のコンデンサと
を並列に配置することにより構成したものである。
灯装置は、電源から供給される電力を調整して、正、負
2値の電圧を2つの配線より出力する電力調整手段と、
第1および第2のスイッチング素子により構成され、上
記電力調整手段の2つの配線と放電灯の一方の電極との
接続を制御するスイッチング回路部とを備え、上記放電
灯のもう一方の電極が、上記正、負2値の電圧の中心電
圧レベルになるように構成されたものである。
点灯装置は、第9の構成において、電力調整手段の2つ
の配線のうちの一方の配線とスイッチング回路部との間
に第3のスイッチング素子を配置し、点灯準備をする待
機期間には、上記第3のスイッチング素子をオフ状態と
したものである。
点灯装置は、第9の構成において、電力調節手段は、正
の電圧とアース電圧と負の電圧を出力する3つの端子を
有し、アース電圧を出力するアース端子と、正または負
のどちらか一方の電圧を出力する電圧端子との間に、電
圧クランプ素子を接続したものである。
点灯装置は、第11の構成において、正の電圧とアース
電圧と負の電圧とからなる3つの電圧レベルは、2個の
トランスを用いることにより形成したものである。
点灯装置は、第11の構成において、正の電圧とアース
電圧と負の電圧とからなる3つの電圧レベルは、コアの
一方の端部に1次巻線と2次巻線とを配置し、もう一方
の端部にもう一つの1次巻線と3次巻線を配置した一体
型のトランスを用いることにより形成したものである。
点灯装置は、電源から供給される電力を調整して、それ
ぞれ異なる電位を有する電圧を4つの配線より出力する
電力調整手段と、上記電力調整手段の4つの配線のうち
の2つの配線と上記放電灯の電極との接続を制御する4
つのスイッチング素子により構成されたスイッチング回
路部と、上記スイッチング回路部の出力端子間に接続さ
れ、放電開始時に上記放電灯に電流を供給するコンデン
サとを備え、上記電力調整手段の4つの配線のうちの残
りの2つの配線を、上記コンデンサのそれぞれの電極に
接続し、点灯準備をする待機期間には、上記4つのスイ
ッチング素子をオフ状態としたものである。
点灯装置は、第1ないし第14のいずれかの構成におい
て、放電灯はイグナイター回路を有するものである。
施の形態1を図を用いて説明する。図1はこの発明の実
施の形態1による放電灯点灯装置を示す回路構成図であ
る。図において、1はバッテリー等の直流電源、2は直
流電源1から供給された電力を調整出力するDC−DC
コンバータ(電力調整手段)であり、トランス2a、F
ET2b、ダイオード2c、コンデンサ2dにより構成
される。コンデンサ2dは放電開始時に放電灯に電流を
流しこむ機能と出力電圧を平滑化する機能を有する(電
圧平滑・初期電流供給手段)。3はアース、4は放電灯
電流IL検出用のシャント抵抗、5はスイッチング回路
であり、入力端子がDC−DCコンバータの2つの配線
に接続されるとともに、一方の入力端子がスイッチング
素子(FET)5bを介して出力端子に接続され、他方
の入力端子が出力端子に直接接続され、かつ上記出力端
子が放電灯6の一方の電極に接続されたスイッチング回
路である。7はI/F、8はマイコンである。9は放電
開始時に20kV程度の高電圧を放電灯に印加する機能
を備えたイグナイター回路であり、巻線比1:100の
パルストランス9a、放電開始のエネルギーを蓄積する
コンデンサ9b、400Vで導通するギャップスイッチ
9c、スイッチオンから放電開始までの時間を決めてい
る10kΩ抵抗9e、逆流防止のダイオード9f、およ
び放電開始時に放電灯6に高ピーク、短パルスの電流を
流すためのコンデンサ9dにより構成されている。10
は電解タイプの充分に容量の大きなコンデンサであり、
DCパルス電圧を放電灯6の電極間で交流電圧パルスに
変換するためのDCパルス/ACパルス変換用コンデン
サである。コンデンサ10はスイッチング回路5の一方
の入力端子(FET5b側の入力端子)とイグナイター
回路9とを接続する回路中に、放電灯6と直列に設置さ
れている。また、コンデンサ10には、コンデンサ10
と並列に、コンデンサ10に逆極性電圧が印加されない
ようにダイオード12、保護用に10kΩ〜1MΩの抵
抗11が接続されている。
る。図1において、直流電源1のプラス側は、トランス
2aの1次巻線の巻き終わり側に接続され、一次巻線の
巻き始め側はFET2bのドレインに接続されている。
アース3はFET2bのソース、および直流電源1のマ
イナス側に接続されている。FET2bのゲートには、
マイコン8からの信号Sig.3が入力される。トラン
ス2aの2次巻線の巻き始め側は、ダイオード2cのア
ノードに接続され、巻き終わり側はアース3に接続され
ている。ダイオード2cのカソードは、コンデンサ2d
の一方の電極と、スイッチング回路5の他方の入力端子
と接続されている。スイッチング回路5の他方の入力端
子は出力端子と直接接続されるとともに、FET5bの
ドレインと接続され、さらに、FET5bのソースは、
シャント抵抗4を介してアース3に接続されている。F
ET5bのゲートには、マイコンからの信号Sig.2
が入力される。スイッチング回路5の出力端子は放電灯
6の一方の電極に接続され、さらに、イグナイター回路
9のコンデンサ9d、ダイオード9fのアノードに接続
されている。ダイオード9fのカソードは、抵抗9eを
介してコンデンサ9b、ギャップスイッチ9cの一方の
電極に接続される。ギャップスイッチ9cのもう一方の
電極は、パルストランス9aの一次巻線を介してコンデ
ンサ9b、9dのもう一方の電極に接続され、さらに、
パルストランス9aの二次巻線を介して放電灯6のもう
一方の電極に接続されている。コンデンサ9b、9d、
パルストランス9aの一次巻線には、コンデンサ10の
アノード、抵抗11、およびダイオード12のカソード
が接続され、コンデンサ10のカソード、抵抗11の他
方の電極、およびダイオード12のアノードは、シャン
ト抵抗4を介してアース3に接続されている。また、ス
イッチング回路5の他方の入力端子(出力端子と直接接
続された入力端子)の電圧VLと、シャント抵抗4から
検出される放電灯電流ILと、DCパルス/ACパルス
変換用のコンデンサ10の電圧Vcは、I/F7を介し
てマイコン8に入力される。マイコン8内で予め設定さ
れた値に従って、コントロール信号Sig.2、Si
g.3により、FET2b、5bが制御される。
ル信号Sig.2、Sig.3の入力信号と、VL、Vc
の電圧、放電灯電流の出力波形が示されたタイミング図
である。まず、電源1のスイッチがオンされると、信号
Sig.3にパルス信号が発生することにより、DC/
DCコンバータ2が動作し、信号Sig.2がロウにな
ることにより、FET5bがOFFになる。Sig.3
は、100kHzのパルス信号であり、電圧V L値と予
め設定された電圧値とを比較しながらそのパルス信号は
制御され、DC/DCコンバータ2のFET2bのゲー
ト信号がコントロールされることにより、電圧VLが4
00Vまで単調に上昇し、コンデンサ2dを充電する。
スイッチング回路5の他方の入力端子と出力端子とは直
接接続されているため、そのとき同時にギャップスイッ
チ9cに並列に接続されたコンデンサ9b、そしてコン
デンサ9dも充電することになる。この期間は点灯準備
をする期間であり、待機期間と呼ぶ。
電圧が400Vに達すると、ギャップスイッチ9cが導
通し、パルストランス9aの一次巻線に大きな電流が流
れ、パルストランス9aの2次巻線に約20kVの高電
圧が発生し、放電灯6に高ピーク、短パルス幅の電流
(ブレークダウン電流)が流れ、放電が開始する。放電
により放電灯6の電極間の電圧が急激に低下すると同時
に、DC/DCコンバータ2のコンデンサ2dに蓄えら
れていた電荷がスイッチング回路5の他方の入力端子と
出力端子を介して放電灯6に流れ込み、放電を持続させ
る(放電成長電流)。それ以降は、DC/DCコンバー
タ2により、1A程度の電流が放電灯6に供給され続け
る。放電灯6が放電し始めると、コンデンサ10が放電
灯6を介して充電され、電圧Vcが上昇し始める。電圧
Vcがマイコン8内で設定されている値の140V程度
に上昇するまで、このDC的に放電灯6に電流を流し続
ける過程は続く。この期間を電極加熱期間と呼ぶ。この
電極加熱期間は、放電灯の電極を加熱し放電電圧を十分
低下させるためのものであり、また、FET5bのスイ
ッチング状態を逆転させたときの放電灯6に印加させる
電圧を、放電するのに十分な値まで上昇させるためのも
のでもある。その電圧は、実験より100V以上が好ま
しいことが分かっている。
0Vになったら、Sig.3のパルス信号を停止して、
DC/DCコンバータ2を停止させ、Sig.2をハイ
にして、FET5bをON状態にして、コンデンサ10
に蓄えられていた電荷を放電灯6に供給する。前期間と
は逆方向の電流が放電灯に流れる。電極加熱期間におい
て、放電電圧が40V〜90Vに低下した状態で、14
0Vもの電圧が放電灯に印加されるので、前期間よりも
大きな電流が流れるが、DCパルス/ACパルス変換用
コンデンサ10の容量値が十分大きいので、電圧Vcの
電圧降下はそれほど大きくない。ある一定時間コンデン
サ10から放電灯6に電流を供給したら、再び、Si
g.3のパルス信号をON、Sig.2をロウとして、
DC/DCコンバータ2を動作させ、FET5bをOF
F状態にして、DC/DCコンバータ2から放電灯6へ
電荷を供給する。この繰り返し周期は、200Hz以上
である。この期間をAC放電期間と呼ぶ。電流出力
IL、電圧出力VLとマイコン8の設定値を比較すること
により、電力制御を行い、AC放電期間になった後は速
やかに電力34Wを保持するように、DC/DCコンバ
ータ2のFET2bを信号Sig.3によりコントロー
ルする。
来のスイッチング回路がHブリッジ構成で4つのFET
を使用していたのに対して、1つのFETの使用で済む
ため、各FETのゲートコントロール回路も含めると、
コンデンサ10が追加されたとしてもコストの削減がで
き、コンパクト化が可能となることが分かる。
圧Vcを検知してスイッチング回路部におけるスイッチ
ングのタイミングを制御しているので、安定した放電発
光が得られるようになる。即ち、放電灯が点灯後、コン
デンサの電圧Vcが所定の電圧になるまで放電灯の電極
を放電灯電流によって加熱するように制御しているた
め、スイッチング状態を逆転させたとき、放電灯に印加
させる電圧が十分な値まで上昇しており、これにより安
定した放電発光が得られるようになる。
ンデンサ10、およびコンデンサ10と並列に設けられ
た抵抗11とダイオード12の位置は、スイッチング回
路5の一方の入力端子(FET5b側の入力端子)とイ
グナイター回路9とを接続する回路中に、放電灯6と直
列に設置したが、スイッチング回路5の出力端子側、即
ちスイッチング回路5の出力端子とイグナイター回路9
とを接続する回路中に、放電灯6と直列に設置してもよ
い。
態2に係わるスイッチング回路部分を示す回路構成図で
ある。DCパルス/ACパルス変換用のコンデンサ10
の容量値は、実施の形態1と比較して1/10程度にな
っている。更なるコンパクト化、低コスト化を考えた場
合、コンデンサ10の容量値は、小さければ小さい方が
良いからである。この実施の形態2では、コンデンサ容
量を低下させた場合の回路構成、制御方法を述べる。
構成が実施の形態1と異なっている。本実施の形態にお
いては、FET5bのゲート−ソース間に抵抗5dが接
続され、FET5bのゲートと抵抗5dの接続点とI/
F7の間に可変抵抗5cが配置されている。FET5b
のゲート電圧は、可変抵抗5cの抵抗値を変化させるこ
とにより調節することができる。FET5bのゲート電
圧を絞ることにより、ある一定以上の電流は流れなくな
る。実施の形態1では十分大きな容量のコンデンサを用
いていたが、本発明の形態2ではこの容量値が小さくな
っているため、大電流が短時間のうちに流れてしまうと
電圧降下が大きくなり、放電電圧不足が原因となり放電
が立ち消えてしまう。このような回路構成にした理由
は、ゲート電圧を調節して2.5A以上の電流が流れな
いようにすることにより、DCパルス/ACパルス変換
用コンデンサ10から放電灯6へ電流を流す期間に発生
する電圧降下をできるだけ小さくするためである。な
お、DCパルス/ACパルス変換用コンデンサ10に並
列に逆極性電圧防止用のダイオード12が接続されてい
るが、コンデンサ10をフィルムコンデンサ等の極性が
ないものを使用した場合は、ダイオード12は必要ない
ことは言うまでもない。
g.2、Sig.3の信号波形と、VL、Vcの電圧、放
電灯電流の出力波形を示す。実施の形態1と異なる期間
は、電極加熱期間とAC放電期間の始めである。待機期
間は上記実施の形態1と同じである。電極加熱期間にな
ると、同様に、ブレークダウン電流、放電成長電流が流
れる。そして、DC/DCコンバータ2を動作させるこ
とにより、放電灯6を介してコンデンサ10を充電す
る。コンデンサ10の電圧Vcがマイコン8に予め設定
してある電圧(140V程度)になったら、DC/DC
コンバータ2の動作を停止させ、FET5bをオンさせ
放電灯6に逆方向の電流を流す。コンデンサ10の電荷
は放電灯6へ放出され、放電が持続する。その時、やは
りマイコン8の制御によって、電圧Vcが放電灯の放電
電圧(前放電サイクルのDC/DCコンバータ動作時に
検出されたV L−Vc の値)になるまでスイッチの状態は
保持される。Vcが放電灯の放電電圧になったら、DC
/DCコンバータ2を動作させ、FET5bをOFFに
し、DC/DCコンバータから再び放電灯6へ電荷を供
給し放電を持続させる。このときも電圧Vcが140V
までスイッチ状態は保持される。このサイクルがシャン
ト抵抗4により検出される放電灯電流ILの積分値が6
0mAs(60mC)になるまで繰り返される。電極加
熱期間に複数回このサイクルを繰り返すのは、実施の形
態1に対してコンデンサ10の容量値が小さいためであ
り、電極加熱に放電灯に与えるべき総電荷量をマイコン
8で設定したある規定値に達せさせるために複数回必要
であるということである。
ゲート電圧を絞り、FET5bがONした時に流れる電
流を制限しているため、コンデンサ10の電圧降下が抑
えられ、コンデンサ10の容量値が実施の形態1の1/
10程度と小さいにも関わらず、コンデンサ10から放
電灯6へ電流を供給する時間をある程度とることができ
ている。
後、AC放電期間に移行する。DC/DCコンバータ2
を動作させ、FET5bをOFF状態で移行する場合
は、放電灯の放電電圧(前放電サイクルのDC/DCコ
ンバータ動作時に検出され、マイコン8に記憶されたV
L−Vc)を2倍した値と電圧VLが等しくなったらAC
放電期間に移行する。DC/DCコンバータ2を停止さ
せ、FET5bをON状態で移行する場合は、放電灯の
放電電圧と電圧Vcとが等しくなったらAC放電期間に
移行する。AC放電期間は、実施の形態1と同様に20
0Hz以上で駆動され、電極加熱期間同様、DC/DC
コンバータ2を動作、FET5bをOFFとする過程
と、DC/DCコンバータを停止、FET5bをONと
する過程の繰り返しで放電灯6をAC放電点灯させる。
定常放電時の電力は、同様に34Wに制御されている。
の形態1、2においては、電圧平滑化、放電開始時の電
流源としての役割をもつコンデンサ2dがDC/DCコ
ンバータ2内に配置されている。もし、何の工夫もなく
スイッチング動作を行ったとすると、スイッチFET5
bをONしたとき、DC/DCコンバータ動作時にコン
デンサ2dに蓄えられた電荷をすべてスイッチFET5
bのON抵抗で消費することになり、大きな電力損失を
発生させてしまう。そのときの電力損失を見積もる。定
常時の34W動作時の放電灯6に印加される電圧は約8
5Vであり、例えば、コンデンサ容量値1μF、1kH
zでAC放電させたとすると、電力損失Pは、 P=(1/2)×(1μF)×(85V×2)2×(1
kHz)=14.45W にもなってしまう。本実施の形態3では、スイッチング
の工夫を行い、この電力損失を抑えるようにしたもので
あり、図5は本実施の形態3による放電灯点灯装置のA
C放電期間における信号波形のタイミングを示す図であ
る。AC放電期間において、スイッチの切り替え時のF
ET5bをONする直前に、DC/DCコンバータ停止
期間とFET5bのOFF期間とを重ねた両OFF期間
(図中、不感期間)を設けている。このスイッチの不感
期間は、コンデンサ2dに蓄えられていた電荷を、放電
灯電圧が放電が立ち消えしない程度のゼロに近い値でに
なるまで供給するための期間である。例えば、VL電圧
170V(85V×2)がVc電圧である85Vになる
手前の100Vになるまでの期間を不感期間とし、上記
の条件とすると、電力損失P’は、 P’=(1/2)×(1μF)×(100V)2×(1
kHz)=5W まで低下できる。
4による放電灯点灯装置の回路構成図であり、図5で説
明した実施の形態3とは別の電力損失を抑えた回路構成
の放電灯点灯装置である。DC/DCコンバータ内のコ
ンデンサ2dが配置されていた位置に、コンデンサ10
2d(第2のコンデンサ)を設け、さらに抵抗102f
とダイオード102gとを並列接続し、コンデンサ10
2e(第1のコンデンサ)を直列接続したものを、上記
コンデンサ102dと並列に接続している。ダイオード
102gのカソードはダイオード2cのカソードに接続
され、アノードはコンデンサ102eに接続されてい
る。動作は、実施の形態2とまったく同じである。
滑化と放電開始時の電流の供給源の役割をもつコンデン
サ2dの機能を分離し、平滑化はコンデンサ102d
に、放電開始時の電流の供給源はコンデンサ102e
に、役割を分担させている。本実施の形態では、コンデ
ンサ102dの容量値は、電力損失がそれほど大きくな
らず電圧平滑化がある程度できる値、コンデンサ102
eの容量値は、実施の形態1〜3のコンデンサ102d
と同程度の放電開始時の電流が供給できる程度の値、抵
抗102fの抵抗値は、コンデンサ102eとの容量値
から定まる時定数がAC放電期間の周期に比べて充分大
きくなるような値にしている。このような回路構成にす
ることによって、FET5bがONした場合の電力損失
を抑えることができる。コンデンサ102eへの充電
は、400Vまで緩やかに時間をかけて(AC放電期間
の周期よりも十分長い)行う待機期間のみになる。AC
放電期間は、待機期間よりも非常に早い充放電(200
Hz以上)になるため、抵抗102fの存在によりほと
んど充電されないために、電力損失は非常に小さくな
る。また、平滑化用コンデンサ102dの容量値を小さ
な値に抑えているため、このコンデンサによる電力損失
も小さい。例えば、AC放電周波数1kHz、放電灯放
電電圧85Vとし、VL電圧が170Vから100Vに
なるまでの電荷は放電灯に供給し、コンデンサ102d
の容量値を0.1μFとした場合、コンデンサ102d
による電力損失Pは、上記のように蓄積電荷を放電灯電
流に有効に使用するとして、 P=(1/2)×(0.1μF)×(100V)2×
(1kHz)=0.5W になる。コンデンサ102eによる電力損失はゼロに近
いため、損失は0.5Wに抑えられる。
サ10に実施の形態1で述べたような大きな容量値のも
のを用いた場合、実施の形態1と同様にFET5bのゲ
ートに接続した抵抗5c、5dを取り外し、図2に示し
たような動作をさせても問題なく放電灯6を点灯できる
ことは言うまでもない。また、本実施の形態では不感期
間を設けた場合を示したが、不感期間を設けないで、図
6の構成とするだけでも電力損失が低減される効果があ
る。
トリウムイオンの管壁への拡散(ナトリウムの損失)を
嫌って、放電灯をアースにし、印加電圧をマイナスにす
ることがある。そのような放電灯の点灯は、実施の形態
1〜4において非常に簡単に実現できる。その回路構成
について、実施の形態4を例にして示す。図7は、実施
の形態4において、アース電位を基準としてマイナスパ
ルスで放電灯6を点灯する場合の回路構成が示されてい
る。回路構成はプラスとマイナスが入れ替わっただけで
ある。
と異なる点について述べる。DC/DCコンバータ2の
ハイ側出力電圧がアース3に接続され、スイッチング回
路5のFET5b、抵抗5c、5dがDC/DCコンバ
ータ2のハイ側出力に配置され、ロウ側はスイッチング
回路5の出力端子に接続されている。スイッチング回路
5の出力パルスがアースを基準としたマイナス電圧パル
スになっているので、DCパルス/ACパルス変換用コ
ンデンサ10に並列に接続されているダイオード12の
方向が逆向きになっている。出力電圧VL、Vcがマイナ
ス方向になるだけで、放電灯電流、入力信号Sig.
2、Sig.3は、図4、図5に示した波形と変わらな
い。従って、動作は実施の形態4と同じである。
6による放電灯点灯装置の回路構成図である。実施の形
態1〜5のDC/DCコンバータ2の出力電圧は、正ま
たは負の電圧値VLとアースといった、ハイとロウの2
つのレベルの電圧だけだったのに対して、本実施の形態
6では、正および負の2値の電圧値とアース電圧といっ
た、ハイとロウとそれらの中心レベルの3値が出力でき
るようになっている。したがって、DC/DCコンバー
タ2の構成が上述の実施の形態とは異なる。DCパルス
/ACパルス変換用コンデンサも必要なくなっている。
ー回路9、放電灯6、直流電源1、I/F7、マイコン
8、シャント抵抗4は、上記実施の形態1〜5と同じで
ある。スイッチング回路5の構成は、FET5a(第1
のスイッチング素子)とFET5b(第2のスイッチン
グ素子)の2個のスイッチング素子からなるハーフブリ
ッジ回路であり、FET5a、5bのゲートには、マイ
コンからの信号Sig.1、Sig.2が入力される。
FET5aのドレインにはアースを基準としてハイ電圧
VH、FET5bのソースにはアースを基準としてロウ
電圧VKが供給される。スイッチング回路5の出力端子
は、放電灯6の片側の電極に接続され、放電灯6のもう
一方の電極は、イグナイター回路9のパルストランス9
aとシャント抵抗4を介してアース3に接続され、ハイ
電圧VHとロウ電圧VKの中心電圧レベルになるように構
成されている。
aは、実施の形態1〜5とは異なり、1次、2次、3次
巻線から構成されている。ハイ電圧を出力する2次巻線
の一方には、ダイオード2cのアノードが接続され、も
う一方にはアース3が接続されている。ダイオード2c
のカソードは、FET5aのドレインと、電圧平滑化お
よび放電開始時の電流供給源として機能するコンデンサ
2dが接続され、コンデンサ2dのもう一方はアース3
に接続されている。また、トランス202aのロウ側電
圧を出力する3次巻線の一方には、ダイオード202h
のアノードが接続され、もう一方にはFET5bのソー
スが接続されている。ダイオード202hのカソード
は、アース3と、電圧平滑化として機能するコンデンサ
202iが接続され、コンデンサ202iのもう一方は
FET5bのソースに接続されている。本実施の形態6
ではハイ側の電圧VH、ロウ側の電圧VK、放電灯電流I
Lを検知し、マイコン8により比較処理されることによ
り、放電灯6の点灯が制御される。
T5a、FET5b、FET2bのゲート入力波形と、
電圧VH、VKの波形と、放電灯電流波形を示す。待機期
間において、電圧VHは400Vまで上昇し、電圧VKは
−400Vまで低下する。FET5aがON、FET5
bがOFF状態であるので、イグナイター回路9内のコ
ンデンサ9bも400Vまで充電され、ギャップスイッ
チ9cが導通し、放電灯6間には20kV程度のパルス
電圧が印加され、放電が開始する。放電が開始すると、
ブレークダウン電流が放電灯6に流れ、コンデンサ2d
に蓄積された400V分の電荷を放電開始時の電流とし
て放電灯6に供給する。
は待機期間の状態が保持され、一方向の電流が放電灯6
に供給され続ける。電流ILを検知することにより、流
れた電荷量が30mCに達したら、FET5aをOF
F、FET5bをON状態とし、逆方向の電流を放電灯
6に流す。やはり、30mCに達したら、AC放電期間
に移行する。
0Hz〜20kHzの交流駆動により、点灯制御され
る。そのときのトランス202aの2次巻線、3次巻線
の出力電圧は、絶対値で言うと40V〜90Vである。
定常状態では、上述のように34Wの電力が維持され
る。
チング回路では4つのFETを使用していたのに対し
て、2つのFETで済む点である。また、実施の形態1
〜5において使用されたDCパルス/ACパルス変換用
コンデンサが必要なくなる。従って、コンパクト化およ
び低コスト化にメリットがある。
示すように待機期間において、FET5bのドレイン−
ソース間に最大800Vの電圧が印加されることにな
る。高耐圧部品は、サイズが大きく、単価も高いため、
印加電圧が下げられるのであれば、スイッチをもう一つ
追加しても、コンパクト化および低コスト化にメリット
がでる。図10は、この発明の実施の形態7による放電
灯点灯装置を示す回路構成図である。実施の形態6と異
なる点は、トランス202aの3次巻線とFET5bの
間にFET302jが配置されているのみである。FE
T302jのゲートには、マイコン8より信号Sig.
4が入力される。
ETゲート入力波形動作Sig.1、Sig.2、Si
g.3、Sig.4、および、出力波形電圧VH、Vk、
放電灯電流波形が示されている。実施の形態6(図9)
と異なるのは待機期間だけであり、待機期間において、
電圧VKは、FET302jをOFF状態としているた
め電圧ゼロになっている。待機期間にFET302jを
OFF状態としたことにより、FET5bに印加される
電圧が最大400Vになるため、実施の形態6で用いる
スイッチング素子よりも低耐電圧のものを使用できるの
で、コンパクト化および低コスト化が図れる。
形態8による放電灯点灯装置を示す回路構成図であり、
実施の形態7と同様に、実施の形態6のFET5bに最
大800V印加されることを、スイッチを追加しないで
解決したものである。DC/DCコンバータ2以外は、
実施の形態6、7と同じである。DC/DCコンバータ
2において、1次、2次、3次巻線を有するトランスが
1次、2次巻線を有するトランス402a、402kの
2個に置き換わり、コンデンサ202iに並列に電圧ク
ランプ素子402lを接続した点が、実施の形態6と異
なる。クランプ素子402lは、抵抗、ツエナーダイオ
ードが考えられる。本実施の形態において、クランプ素
子402lは、150Vのツエナーダイオードを用い
た。
Tゲート入力波形Sig.1、Sig.2、Sig.3
と、出力電圧波形VH、Vk、放電灯電流波形を示す。実
施の形態6(図9)と異なるのは、FET5bがONす
るまで(待機期間、電極加熱期間の前半)であり、その
期間、クランプ素子402lが働き、電圧Vkが−15
0Vに保持されている。よって、FET5bには、最大
550Vの電圧が印加されることになり、実施の形態6
よりも低耐電圧のスイッチング素子が使用可能となるこ
とが分かる。
形態9による放電灯点灯装置を示す回路構成図である。
実施の形態8とは、DC/DCコンバータ2のトランス
が異なるだけで、他は同じである。トランス502a
は、一体型構造になっており、図15に示すような構造
になっている。601はコア、602、603は一次巻
線、604は2次巻線、605は3次巻線である。通
常、トランスはコアの中心にすべての巻線が巻かれる
が、本実施の形態のトランスはコアの端部分に1次巻線
と2次巻線、もう一方の端部分に1次巻線と3次巻線が
巻かれた構成になっている。こうようなトランス構造に
することにより、3次巻線の出力を−150Vでクラン
プしても2次巻線の出力電圧を上昇させることができ
る。
形は、図13に示した実施の形態8と同じであり、動作
も同じである。
雑、あるいはFET素子の耐電圧性が要求されることに
なるが、従来のスイッチング回路がスイッチング素子を
4つ必要としていたのと比較して2つに減るので、コン
パクト化、低コスト化に対してメリットがある。
の形態10による放電灯点灯装置を示す回路構成図であ
る。実施の形態1〜9までは、スイッチング回路5を構
成するFETの個数を削減する実施の形態であったが、
本実施の形態では、FETの個数は従来と同じ4つで、
各素子の耐電圧を低下させ、コンパクト化、低コスト化
を図るものである。
抵抗4、I/F7は、実施の形態1〜9と同じである。
マイコン8は、制御すべきFETの個数が増加したた
め、信号Sig.1〜Sig.5の5本の信号が出力さ
れる。DC/DCコンバータ2のトランス702aは、
1入力、2出力の3つの巻線から構成されている。1次
巻線は、実施の形態1〜9と同様にFET2bにより電
流が流される。2次巻線の一方はダイオード2cのアノ
ードに接続され、もう一方はスイッチング回路5のFE
T5fのソースに接続されている。このFET5fのソ
ースの電圧を検知する電圧VLとしている。ダイオード
2cのカソードは、電圧平滑用のコンデンサ2dに接続
され、またシャント抵抗4を介してスイッチング回路5
のダイオード5iのアノードに接続されており、アース
3にも接続されている。シャント抵抗4より電流ILを
検知する。また、3次巻線の一方はダイオード702m
のアノードに、もう一方はスイッチング回路5の出力端
子のパルストランス9a側に接続されている。ダイオー
ド702mのカソードと3次巻線間に電圧平滑用コンデ
ンサ702nが接続され、ダイオード702mのカソー
ドは抵抗702oを介して、もう一方のスイッチング回
路5の出力端子に接続されている。トランス702aの
2次巻線と3次巻線の巻線比は、1:4になっており、
2次巻線が−100Vを出力しているとき、3次巻線は
400Vを出力している。コンデンサ2dおよび702
nは、電圧平滑化の機能のみを要求されているので、こ
の実施の形態では0.1μFになっている。抵抗702
oは、定常時3次巻線が発生する電圧による電力損失を
抑えるために高い抵抗値が必用であり、この実施の形態
においては100kΩとなっている。スイッチング回路
5は、従来例と同じくHブリッジ回路となっいる。ハイ
電圧を切り替えるのにFET5aとFET5eが動作
し、ロウ電圧を切り替えるのにFET5bとFET5f
が動作する。FET5aのドレインには、ダイオード5
iのカソードが接続され、FET5fのドレインにダイ
オード5jのカソードが接続されている。また、FET
5bに並列に100kΩの抵抗5gが、FET5eに並
列に100kΩの抵抗5hが接続されている。FET5
aのソースとFET5bのドレインの接続点は、スイッ
チング回路5の出力端子となり、放電灯6の一方の電極
に接続されている。また、FET5eのソースとダイオ
ード5jのアノードとの接続点はもう一方の出力端子と
なり、パルストランス9aの1次巻線と接続される。ス
イッチング回路5の出力端子間には、コンデンサ13が
接続されている。これは、放電開始時に放電灯に電流を
供給するための初期電流供給手段としての役割をもって
いる。この実施の形態においては、1μFにしている。
このように、本実施の形態10では、放電開始時の電流
供給源(コンデンサ13)をスイッチング回路5の出力
端子に配置し、待機期間になされるコンデンサ13とコ
ンデンサ9bの400Vまでの充電を、トランス702
aの3次巻線を使って行っている。
力信号波形Sig.1〜Sig.5、および、コンデン
サ13の電圧、VLの電圧波形と、放電灯電流波形を示
す。待機期間において、Sig.1、Sig.2、Si
g.4、Sig.5はOFF状態で、DC/DCコンバ
ータのみがパルス幅制御によってコントロールされる。
このとき、電圧VLは−150Vに制御され、コンデン
サ13、コンデンサ9bの電圧は400Vまで上昇す
る。このとき、FET5a、5b、5e、5fのドレイ
ン−ソース間には最大275Vの電圧しか印加されな
い。電圧が400Vに達すると、ギャップスイッチ9c
が導通し、20kV程度のパルス電圧が放電灯6に印加
され、放電が開始する。放電が開始すると、ブレークダ
ウン電流が放電灯6に流れ、コンデンサ13に蓄積され
た電荷は放電開始時の電流として放電灯6に供給され
る。ブレークダウンを電流ILにより検知したら、FE
T5aとFED5fをON、FET5bとFED5eを
OFF状態とし、DC/DCコンバータ2より電流を一
定方向に流し続ける(電極加熱期間)。移動電荷量(電
流ILの積分値)が30mCになったら、FET5aと
FET5fをOFF、FET5bとFET5eをON状
態として、逆方向に電流を流し続ける。この方向におい
ても30mCの電荷を供給したら、AC放電期間に移行
する。AC放電期間では、200Hz〜20kHzの交
流電流を放電灯6に流し、点灯を持続させる。定常放電
時の電力は34Wにコントロールされている。
れる電荷量は、FETのON抵抗によって無駄に消費さ
れてしまう(電力損失)。これを抑えるために、実施の
形態3で述べた方法を本実施の形態でも使用している。
本実施の形態では、コンデンサ13に蓄えられる電荷を
放電灯6に供給してから、スイッチを切り替えている。
すなわち、FET5a、5fと、FET5b、5eのO
N−OFF切り換えにスイッチの不感期間を設けてい
る。
グ回路5を構成するFETの個数は4個と従来と同じで
あるが、各素子には最大275Vしか印加されないた
め、従来使用していたFETを低耐電圧素子のものに置
き換えることができる。低耐電圧素子は、高耐電圧素子
と比較して安価であるため低コスト化が図れる。
6がイグナイター回路9を有するものを示したが、イグ
ナイター回路9が無くてもよい。
よれば、電源から供給される電力を調整して、それぞれ
異なる電位を有する電圧を2つの配線より出力する電力
調整手段と、1つのスイッチング素子により構成され、
入力端子が上記電力調整手段の2つの配線に接続される
と共に、上記入力端子のうちの一方の入力端子が放電灯
の一方の電極に接続され、出力端子が上記放電灯の他方
の電極に接続されたスイッチング回路部と、上記スイッ
チング回路部の一方の入力端子と上記放電灯と上記スイ
ッチング回路部の出力端子とを接続する回路中に、上記
放電灯と直列に接続したコンデンサとにより放電灯点灯
装置を構成したので、スイッチング回路部を構成するス
イッチング素子を1個で構成できるようになり、低コス
ト化、コンパクト化が可能となる。
の構成において、電力調整手段から放電灯へ電流を供給
するとともに、コンデンサへの充電を行なう過程と、上
記電力調整手段の動作を停止させ、上記コンデンサから
上記放電灯へ逆方向の電流を供給する過程とを繰り返す
ことにより、上記放電灯を交流駆動するので、スイッチ
ング回路部を構成するスイッチング素子の数が少なくて
も放電灯を交流駆動できるので、放電灯点灯装置の低コ
スト化、コンパクト化が可能となる。
または第2の構成において、点灯準備をする待機期間
と、少なくともコンデンサの電圧Vcを検知し、放電灯
が点灯後、上記電圧Vcが所定の電圧になるまで、上記
放電灯の電極を放電灯電流によって加熱する電極加熱期
間と、上記放電灯に交流電流を流し、放電を持続させる
AC放電期間とを備えたので、点灯失敗のない安定した
放電発光が得られる。
ないし第3のいずれかの構成において、スイッチング回
路部は、一方の入力端子がスイッチング素子を介して出
力端子に接続され、他方の入力端子が出力端子に直接接
続されているので、スイッチング回路部を構成するスイ
ッチング素子が1個になるため、低コスト化、コンパク
ト化が可能となる。
ないし第4のいずれかの構成において、スイッチング素
子は、放電灯電流が所定値になるように制御電圧を調節
する手段を備えたので、最大放電電流値を抑えることが
でき、コンデンサの容量値が小さなものを使用しても、
電圧降下が小さくて済むため、点灯の安定性が増すだけ
ではなく、コンデンサも小型化できる。
ないし第5のいずれかの構成において、電力調整手段よ
り出力される電圧を平滑化するとともに、放電開始時に
放電灯に電流を供給する電圧平滑・初期電流供給手段を
有するので、放電を安定に持続させる効果がある。
の構成において、放電灯の交流駆動にあたって、電力調
整手段の動作を停止する期間とスイッチング素子のオフ
期間とを重ねた不感期間を設けたので、電圧平滑・初期
電流供給手段として用いるコンデンサに蓄積されている
電荷を放電に有効に利用することができ、無効電力を抑
えることができる。
の構成において、電圧平滑・初期電流供給手段は、抵抗
とダイオードとの並列回路および第1のコンデンサを直
列接続した回路と、第2のコンデンサとを並列に配置す
ることにより構成したので、待機期間時には第1のコン
デンサへ放電開始に必要な電荷量の蓄積ができ、AC放
電期間時には、その繰り返し周波数が高いため第1のコ
ンデンサへの充放電がごくわずかになるため、放電開始
時に必要な電流は確保しつつ、AC放電期間時の電力損
失を抑えることができる。
から供給される電力を調整して、正、負2値の電圧を2
つの配線より出力する電力調整手段と、第1および第2
のスイッチング素子により構成され、上記電力調整手段
の2つの配線と放電灯の一方の電極との接続を制御する
スイッチング回路部とで放電灯点灯装置を構成し、上記
放電灯のもう一方の電極が、上記正、負2値の電圧の中
心電圧レベルになるようにしたので、スイッチング回路
部を構成するスイッチング素子が2個になるため、低コ
スト化、コンパクト化が可能となる。
9の構成において、電力調整手段の2つの配線のうちの
一方の配線とスイッチング回路部との間に第3のスイッ
チング素子を配置し、点灯準備をする待機期間には、上
記第3のスイッチング素子をオフ状態としたので、スイ
ッチング回路部を構成するスイッチング素子に印加され
る電圧が第3のスイッチング素子を設けないものより低
くなるため、低耐電圧のスイッチング素子を使用でき、
低コスト化、コンパクト化が可能となる。
9の構成において、電力調節手段は、正の電圧とアース
電圧と負の電圧を出力する3つの端子を有し、アース電
圧を出力するアース端子と、正または負のどちらか一方
の電圧を出力する電圧端子との間に、電圧クランプ素子
を接続したので、スイッチング回路部を構成するスイッ
チング素子に印加される電圧が電圧クランプ素子を設け
ないものより低くなるため、低耐電圧のスイッチング素
子を使用でき、低コスト化、コンパクト化が可能とな
る。
11の構成において、正の電圧とアース電圧と負の電圧
とからなる3つの電圧レベルは、2個のトランスを用い
ることにより形成したので、待機期間において、片方の
電圧を一定に保ちつつ、もう一方の電圧を所定の電圧ま
で上昇させることができる。
11の構成において、正の電圧とアース電圧と負の電圧
とからなる3つの電圧レベルは、コアの一方の端部に1
次巻線と2次巻線とを配置し、もう一方の端部にもう一
つの1次巻線と3次巻線を配置した一体型のトランスを
用いることにより形成したので、待機期間において、片
方の電圧を一定に保ちつつ、もう一方の電圧を所定の電
圧まで上昇させることができる。
源から供給される電力を調整して、それぞれ異なる電位
を有する電圧を4つの配線より出力する電力調整手段
と、上記電力調整手段の4つの配線のうちの2つの配線
と上記放電灯の電極との接続を制御する4つのスイッチ
ング素子により構成されたスイッチング回路部と、上記
スイッチング回路部の出力端子間に接続され、放電開始
時に上記放電灯に電流を供給するコンデンサとで放電灯
点灯装置を構成し、上記電力調整手段の4つの配線のう
ちの残りの2つの配線を、上記コンデンサのそれぞれの
電極に接続し、点灯準備をする待機期間には、上記4つ
のスイッチング素子をオフ状態としたので、スイッチン
グ素子に印加される最大電圧を低下させることができる
ため、従来よりスイッチング素子の耐電圧が低いものを
使用することができ、低コスト化が可能となる。
1ないし第14のいずれかの構成において、放電灯はイ
グナイター回路を有するので、安定して放電開始する効
果がある。
置を示す回路構成図である。
置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を示す
波形図である。
置を示す回路構成図である。
置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を示す
波形図である。
置のAC放電期間における信号波形のタイミングを示す
図である。
置を示す回路構成図である。
置を示す回路構成図である。
置を示す回路構成図である。
置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を示す
波形図である。
装置を示す回路構成図である。
装置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を示
す波形図である。
装置を示す回路構成図である。
装置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を示
す波形図である。
装置を示す回路構成図である。
構成を示す構成図である。
灯装置を示す回路構成図である。
灯装置の信号波形、電圧波形、および放電灯電流波形を
示す波形図である。
る。
圧波形を示す波形図である。
2a,402a,402k,502a,702a トラ
ンス、2b,5a,5b,5e,5f,50a,50
b,50c,50d,302j FET、2c,5i,
5j,9f,12,102g,202h,702m ダ
イオード、2d,9b,9d,10,102e,202
i,702n コンデンサ、3 アース、4 シャント
抵抗、5スイッチング回路、6 放電灯、7 I/F、
8 マイコン、9 イグナイター回路、9a パルスト
ランス、9c ギャップスイッチ、9e,11,5d,
5g,5h,102f,702o 抵抗、50 Hブリ
ッジ,5c 可変抵抗、402l 電圧クランプ素子、
601 コア、602 1次巻線、603 1次巻線、
604 2次巻線、605 3次巻線。
Claims (15)
- 【請求項1】 電源から供給される電力を調整して、そ
れぞれ異なる電位を有する電圧を2つの配線より出力す
る電力調整手段と、1つのスイッチング素子により構成
され、入力端子が上記電力調整手段の2つの配線に接続
されると共に、上記入力端子のうちの一方の入力端子が
放電灯の一方の電極に接続され、出力端子が上記放電灯
の他方の電極に接続されたスイッチング回路部と、上記
スイッチング回路部の一方の入力端子と上記放電灯と上
記スイッチング回路部の出力端子とを接続する回路中
に、上記放電灯と直列に接続したコンデンサとを備えた
ことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の放電灯点灯装置におい
て、電力調整手段から放電灯へ電流を供給するととも
に、コンデンサへの充電を行なう過程と、上記電力調整
手段の動作を停止させ、上記コンデンサから上記放電灯
へ逆方向の電流を供給する過程とを繰り返すことによ
り、上記放電灯を交流駆動することを特徴とする放電灯
点灯装置。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の放電灯点灯装置
において、点灯準備をする待機期間と、少なくともコン
デンサの電圧Vcを検知し、放電灯が点灯後、上記電圧
Vcが所定の電圧になるまで、上記放電灯の電極を放電
灯電流によって加熱する電極加熱期間と、上記放電灯に
交流電流を流し、放電を持続させるAC放電期間とを備
えたことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の放
電灯点灯装置において、スイッチング回路部は、一方の
入力端子がスイッチング素子を介して出力端子に接続さ
れ、他方の入力端子が出力端子に直接接続されているこ
とを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の放
電灯点灯装置において、スイッチング素子は放電灯電流
が所定値になるように制御電圧を調節する手段を備えた
ことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の放
電灯点灯装置において、電力調整手段より出力される電
圧を平滑化するとともに、放電開始時に放電灯に電流を
供給する電圧平滑・初期電流供給手段を有することを特
徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の放電灯点灯装置におい
て、放電灯の交流駆動にあたって、電力調整手段の動作
を停止する期間とスイッチング素子のオフ期間とを重ね
た不感期間を設けたことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項8】 請求項6記載の放電灯点灯装置におい
て、電圧平滑・初期電流供給手段は、抵抗とダイオード
との並列回路および第1のコンデンサを直列接続した回
路と、第2のコンデンサとを並列に配置することにより
構成したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項9】 電源から供給される電力を調整して、
正、負2値の電圧を2つの配線より出力する電力調整手
段と、第1および第2のスイッチング素子により構成さ
れ、上記電力調整手段の2つの配線と放電灯の一方の電
極との接続を制御するスイッチング回路部とを備え、上
記放電灯のもう一方の電極が、上記正、負2値の電圧の
中心電圧レベルになるように構成されたことを特徴とす
る放電灯点灯装置。 - 【請求項10】 請求項9記載の放電灯点灯装置におい
て、電力調整手段の2つの配線のうちの一方の配線とス
イッチング回路部との間に第3のスイッチング素子を配
置し、点灯準備をする待機期間には、上記第3のスイッ
チング素子をオフ状態としたことを特徴とする放電灯点
灯装置。 - 【請求項11】 請求項9記載の放電灯点灯装置におい
て、電力調節手段は、正の電圧とアース電圧と負の電圧
を出力する3つの端子を有し、アース電圧を出力するア
ース端子と、正または負のどちらか一方の電圧を出力す
る電圧端子との間に、電圧クランプ素子を接続したこと
を特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項12】 請求項11記載の放電灯点灯装置にお
いて、正の電圧とアース電圧と負の電圧とからなる3つ
の電圧レベルは、2個のトランスを用いることにより形
成したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項13】 請求項11記載の放電灯点灯装置にお
いて、正の電圧とアース電圧と負の電圧とからなる3つ
の電圧レベルは、コアの一方の端部に1次巻線と2次巻
線とを配置し、もう一方の端部にもう一つの1次巻線と
3次巻線を配置した一体型のトランスを用いることによ
り形成したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 【請求項14】 電源から供給される電力を調整して、
それぞれ異なる電位を有する電圧を4つの配線より出力
する電力調整手段と、上記電力調整手段の4つの配線の
うちの2つの配線と上記放電灯の電極との接続を制御す
る4つのスイッチング素子により構成されたスイッチン
グ回路部と、上記スイッチング回路部の出力端子間に接
続され、放電開始時に上記放電灯に電流を供給するコン
デンサとを備え、上記電力調整手段の4つの配線のうち
の残りの2つの配線を、上記コンデンサのそれぞれの電
極に接続し、点灯準備をする待機期間には、上記4つの
スイッチング素子をオフ状態としたことを特徴とする放
電灯点灯装置。 - 【請求項15】 請求項1ないし14のいずれかに記載
の放電灯点灯装置において、放電灯はイグナイター回路
を有することを特徴とする放電灯点灯装置。
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