JP2000150179A - パルス発生装置および放電灯点灯装置 - Google Patents

パルス発生装置および放電灯点灯装置

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JP2000150179A
JP2000150179A JP32423798A JP32423798A JP2000150179A JP 2000150179 A JP2000150179 A JP 2000150179A JP 32423798 A JP32423798 A JP 32423798A JP 32423798 A JP32423798 A JP 32423798A JP 2000150179 A JP2000150179 A JP 2000150179A
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俊朗 中村
Takeshi Kamoi
武志 鴨井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2端子電圧応答形のスイッチ素子を用いながら
もほぼ一定のパルス電圧を有したパルスを発生させるこ
とができるパルス発生装置を提供する。 【解決手段】電圧源E1,E2とギャップ素子G1,G
2との直列回路の両端間にパルストランスPTの1次巻
線が接続される。ギャップ素子G1にはトリガ電源Et
とインピーダンス要素Ztとの直列回路が並列接続され
る。各電圧源E1,E2の出力電圧はギャップ素子G
1,G2の応答電圧よりも低く、両電圧源E1,E2の
出力電圧の加算値はギャップ素子G1,G2の応答電圧
を越えるように設定される。トリガ電源Etの出力電圧
はパルス発生時にギャップ素子G1の応答電圧を越える
ように制御される。したがって、ギャップ素子G1の導
通により、ギャップ素子G2には電圧源E1,E2の出
力電圧の加算値が印加され、ギャップ素子G2も導通す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として高圧放電
灯の始動・再始動用の高電圧パルスを発生させるパルス
発生装置およびこのパルス発生装置を用いた放電灯点灯
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、高圧ナトリウムランプやメタル
ハライドランプのようなHIDランプを点灯させる放電
灯点灯装置では、放電を開始させるための高電圧をHI
Dランプに印加するイグナイタとしてのパルス発生装置
が必要である。
【0003】この種の放電灯点灯装置として、たとえ
ば、実開昭59−52599号公報に記載された放電灯
点灯装置があり、大略図24に示す構成を有している。
この放電灯点灯装置1は、交流電源Vs1に接続され放
電灯2に電力を供給するとともに点灯を維持させる安定
器3と、交流電源Vs2に接続され高圧放電灯2を始動
・再始動させるための高電圧を発生させるイグナイタと
してのパルス発生装置4とを備える。また、安定器3の
出力端間にはバイパスコンデンサC10が並列に接続さ
れ、バイパスコンデンサC10と放電灯2とを含む閉ル
ープ内に、パルス発生装置4の出力部であるパルストラ
ンスPTの2次巻線が挿入される。
【0004】パルス発生装置4は、交流電源Vs2を昇
圧・整流するように電力変換して直流高電圧を出力する
直流高圧発生回路5を備え、直流高圧発生回路5の出力
電圧をギャップ素子Gを介してパルストランスPTの1
次巻線に印加する。また、直流高圧発生回路5の出力端
間にはコンデンサC0が接続される。
【0005】この放電灯点灯装置は、次のように動作す
る。まず、交流電源Vs1を電源投入すると安定器3の
2次電圧が高圧放電灯2に印加される。この状態で、交
流電源Vs2を電源投入すると、直流高圧発生回路5か
ら出力が得られてコンデンサC0が充電され、コンデン
サC0の両端電圧Vc0は徐々に上昇する。コンデンサ
C0の両端電圧Vc0がギャップ素子Gの放電を開始さ
せる応答電圧(ブレークオーバ電圧)Vbに達すると、
ギャップ素子Gが絶縁破壊してコンデンサC0に蓄積さ
れた電荷がパルストランスPTの1次巻線およびギャッ
プ素子(放電ギャップ)Gを介して急峻に放出され、こ
のときパルストランスPTの2次巻線には巻比に応じた
パルス電圧が発生する。こうしてパルストランスPTの
2次巻線に発生した高圧パルスを、バイパスコンデンサ
C10を介して高圧放電灯2の両端に印加することによ
り、高圧放電灯2を始動させることができるのである。
ここに、ギャップ素子Gが絶縁破壊してコンデンサC0
の電荷が放出されると、コンデンサC0の両端電圧Vc
0は急激に低下する。
【0006】高圧放電灯2が始動しないときには、図2
5(a)のようにコンデンサC0の充電と放電とが繰り
返される。こうして高圧放電灯2が点灯すれば、交流電
源Vs2の供給を停止させるなどしてパルス発生装置4
の動作を停止させ、図25(b)のようにコンデンサC
0の充放電が停止されて、高圧パルスの発生も停止す
る。
【0007】一般に、高圧放電灯2では、安定点灯後に
消灯し、消灯から短時間のうちに再始動させようとする
と、通常の始動時よりも高い電圧を印加することが必要
になる。高圧放電灯2の発光管が常温である通常の始動
をコールドスタートと呼び、高圧放電灯2の発光管が消
灯直後などで高温であるときの始動(再始動)をホット
スタートと呼ぶ。図24に示したパルス発生装置4を用
い、ギャップ素子Gの応答電圧Vbを数千ボルト、パル
ストランスPTの巻比を1:10程度に設定しておけ
ば、パルストランスPTの2次巻線に数万ボルトの非常
に高い電圧を発生させることが可能になるから、消灯直
後であって再始動し難い状態でも瞬時に再始動させるこ
とが可能になる。
【0008】なお、図24に示した構成例では、パルス
発生装置4として直流高圧発生回路5を備えるものを用
いているが、図26に示すように、交流電源Vs2の電
圧を昇圧する昇圧トランスTからなる高圧発生回路5’
を用いても高圧放電灯2に高圧パルスを印加することが
できる。この構成では、交流電源Vs2の電圧が図27
(a)のような正弦波状であるとして、コンデンサC
0’の両端電圧が、図27(b)のように、交流電源V
s2の電圧波形の半サイクルの間にギャップ素子Gの応
答電圧Vbを複数回越えるように設計してある。しか
も、図27(c)のように、交流電源Vs2の電圧の両
極性の高圧パルスを発生させることができるようなって
いる。
【0009】図24や図26に示した回路構成でホット
スタートを可能とするには、ギャップ素子Gを用いなけ
ればならないが、ギャップ素子Gは応答電圧Vbのばら
つきが大きいという問題がある。ギャップ素子Gには、
空気中で放電するものとガスを封入したものとがあり、
応答電圧Vbは以下のような要因によって変動する。つ
まり、応答電圧Vbの変動要因には、ギャップに存在す
る気体の温度、イオンの状態、残留電子の有無、電極の
温度、電極形状、経年使用による電極の損耗、製造時の
ばらつき、封入ガスの化学的変化などがある。この結
果、ギャップ素子Gの応答電圧Vbは、一般に設計値に
対して±数十%ものばらつきが生じる。たとえば、ジー
メンス(SIEMENS)社のガス封入ギャップ素子で
あるSSG1X−1では、経年使用等を考慮した応答電
圧Vbが、800〜1400V(1100V±27%)
になる。
【0010】したがって、パルス発生装置4にギャップ
素子Gを用いる際には、応答電圧Vbのばらつきを十分
に考慮しなければならない。図24、図26に示した放
電灯点灯装置1では、パルス発生回路4の出力電圧(パ
ルストランスPTの2次巻線の誘起電圧)であるパルス
電圧Vpはギャップ素子Gの応答電圧Vbに比例し、パ
ルス電圧Vpの変動範囲における最小値Vp−minで
も高圧放電灯2を始動可能としなければならないから、
ギャップ素子Gの応答電圧Vbの変動範囲での最小値V
b−minにおいてパルス電圧Vpの最小値Vp−mi
n以上の電圧が得られるように設計する必要がある。
【0011】一方、ギャップ素子Gの応答電圧Vbが変
動範囲の最大値Vb−maxとなるときにはパルス電圧
も最大値Vp−maxになるのであるから、応答電圧V
bの変動範囲が広いと、パルス電圧の最大値Vp−ma
xも非常に高い電圧になり、高圧放電灯2などに過大な
電圧が印加されることになる。たとえば、始動に必要な
電圧が8000Vである高圧放電灯2を用いるものと
し、パルストランスPTの巻比を1:10とすれば、ギ
ャップ素子Gの応答電圧Vbの最小値Vb−minは8
00Vでよいことになる。つまり、上述したジーメンス
社のギャップ素子GであるSSG1X−1を用いること
ができる。一方、このギャップ素子Gは、応答電圧Vb
の最大値Vb−maxが1400Vであるから、応答電
圧Vbが最大値Vb−maxになったときにはパルス発
生回路4から出力されるパルス電圧Vpは14000V
に達することになる。
【0012】上述のように、ギャップ素子Gの応答電圧
Vbのばらつきによって、本来必要なパルス電圧Vpよ
りも相当に高い電圧が発生する可能性があるから、パル
ス発生装置4を含む放電灯点灯装置1の全体(高圧放電
灯2、放電灯用のソケット、器具本体、配線等)の耐圧
を、パルス電圧Vpの最大値Vp−maxを考慮して設
計する必要が生じる。つまり、構成部品に高耐圧のもの
を用い、絶縁距離を広げるなどの対策が必要になるか
ら、結果的に照明器具の大型化や部材費の上昇につなが
ることになる。また、始動時に高圧放電灯2に印加され
る電圧が高くなると、電極の寿命が短くなる可能性もあ
る。
【0013】ところで、図24や図26に示した回路構
成のパルス発生装置4では、高電圧のスイッチングが可
能で大電流を流すことができるスイッチ素子としてギャ
ップ素子Gを用いている。スイッチ素子としてはトライ
アックやサイリスタのような3端子制御型の半導体スイ
ッチ素子が知られているが、上述の回路構成においてこ
の種の半導体スイッチ素子をギャップ素子Gに代えて用
いようとすると、大型かつ高価な半導体スイッチ素子が
必要になる。とくに、ホットスタートを行うことは困難
である。ただし、コールドスタートのみであれば半導体
スイッチ素子を用いることも可能ではある。また、半導
体スイッチ素子として、トライアックやサイリスタのよ
うな3端子制御型の素子を用いるとパルス発生のタイミ
ングやパルスの電圧値を制御するのが比較的容易である
が、価格を考慮するとSSS(Silicon Symmetrical Sw
itch)やトリガ素子(ダイアックなど)のような2端子
電圧応答型の半導体スイッチ素子を用いるほうが有利に
なる。そこで、2端子電圧応答型の半導体スイッチ素子
も使用可能な回路構成が望まれている。ただし、上述し
たパルス発生装置4から出力される高圧パルスのパルス
電圧Vpのばらつきは、ギャップ素子Gだけではなく2
端子電圧応答型の半導体スイッチ素子を用いる場合でも
同様に生じる可能性がある。要するに、図24、図26
に示す回路構成では、スイッチ素子が導通する電圧のば
らつきによって上述のような問題が引き起こされるので
ある。
【0014】ここに、半導体スイッチを用いることを可
能にしたパルス発生装置4としては、図28に示す構成
が提案されている。このパルス発生装置は、高耐圧の半
導体スイッチ素子を用いることなくパルストランスPT
の1次電圧を高くすることを可能としたものである。図
28に示す放電灯点灯装置1は、交流電源Vsにインダ
クタLよりなる安定器3とパルストランスPTの2次巻
線とを介して放電灯2を接続してある。パルストランス
PTは、パルス発生装置4の出力部として設けてあり、
パルストランスPTの2次巻線と高圧放電灯2とを含む
ループ回路内にはバイパス用のコンデンサC10を接続
してある。
【0015】パルス発生装置4は、3個のコンデンサC
21〜C23の両端に各コンデンサC21〜C23への
充電電流を流すように2個ずつのダイオードDx1,D
y1〜Dx3,Dy3をそれぞれ直列接続し、さらに各
コンデンサC21〜C23をスイッチ素子S21〜S2
3を介して直列接続し、コンデンサC21〜C23とス
イッチ素子S21〜S23との直列回路をパルストラン
スPTの1次巻線の両端間に接続してある。また、コン
デンサC21〜C23とダイオードDx1,Dy1〜D
x3,Dy3との各直列回路は互いに並列接続され、こ
の並列回路は抵抗RおよびインダクタLを介して交流電
源Vsに接続される。
【0016】高圧放電灯2の始動前には、各スイッチ素
子S21〜S23は図示しない制御手段によってすべて
オフに制御され、この間に抵抗RおよびダイオードDx
1,Dy1〜Dx3,Dy3を通して各コンデンサC2
1〜C23が充電される。コンデンサC21〜C23の
充電が終了した後に、スイッチ素子S21〜S23を同
時にオンにすると、パルストランスPTの1次巻線には
3個のコンデンサC21〜C23の両端電圧の加算電圧
が印加される。つまり、各コンデンサC21〜C23の
容量を等しいと考えると、各コンデンサC21〜C23
の両端電圧の3倍の電圧がパルストランスPTの1次巻
線に印加されることになる。
【0017】いま、交流電源Vsの電圧が図29(a)
のように正弦波状であるとして、スイッチ素子S21〜
S23を図29(d)のようなタイミングでオンオフす
るものとする。つまり、交流電源Vsの電圧の1サイク
ルごとに電圧のピーク値付近でスイッチ素子S21〜S
23をオンにする。このように制御すれば、スイッチ素
子S21〜S23のオフ期間に各ダイオードDx1,D
y1〜Dx3,Dy3を通してコンデンサC21〜C2
3が充電され、各コンデンサC21〜C23の両端電圧
が図29(b)のように変化する。したがって、高圧放
電灯2への印加電圧は、図29(c)のようになり、高
圧パルスを高圧放電灯2に印加することが可能になるの
である。
【0018】この構成では各スイッチ素子S21〜S2
3への印加電圧は各コンデンサC21〜C23の両端電
圧程度になるから、スイッチ素子S21〜S23の耐圧
を比較的低くすることが可能であり、たとえばMOSF
ET、サイリスタ、トライアックなどを用いることが可
能になると考えられる。しかしながら、各スイッチ素子
S21〜S23には3端子制御型の半導体スイッチ素子
を用いているから、同時にオンオフさせるための制御回
路が必要になる。また、スイッチ素子S21〜S23が
オンになったときにコンデンサC21〜C23の放電電
流がパルストランスPTの1次巻線に流れるから、スイ
ッチ素子S21〜S23には比較的大きな放電電流が流
れることになり、スイッチ素子S21〜S23として大
容量のものを用いなければならない点は図24、図26
に示した回路構成と同様の問題を残している。
【0019】上述のような各種の問題を解決すべく、本
発明者らは図30に示す構成のパルス発生装置4を先に
提案した(特願平9−312832号)。図30におい
てスイッチ素子Sはギャップ素子などの2端子電圧応答
型のスイッチ素子であり、負荷回路8はパルストランス
PTを意味する。スイッチ素子Sはトリガ電源6の出力
電圧によってトリガされてオンになり、スイッチ素子S
がオンになるとエネルギ供給源6から供給されるエネル
ギによって負荷回路8から高圧パルスが出力される。つ
まり、スイッチ素子Sはトリガ電源6の出力電圧に応答
してオンになるが、スイッチ素子Sがオンになるとエネ
ルギ供給源6から負荷回路8にエネルギが供給されるか
ら、負荷回路8の出力電圧はエネルギ供給源6からの供
給エネルギにより決定されることになる。つまり、エネ
ルギ供給源6からの供給エネルギが一定であれば、スイ
ッチ素子Sのオン電圧が変動しても負荷回路8からほぼ
一定電圧の高圧パルスを発生させることが可能になる。
【0020】上述のように、スイッチ素子Sには、ギャ
ップ素子(空気ギャップ、ガスギャップ)、双方向性2
端子サイリスタ(SSSなど)、トリガ素子(ダイアッ
クなど)、ショックレーダイオードのような2端子電圧
応答型のスイッチ素子を用いる。ギャップ素子は、一対
の電極を空気中で離間して設けたもの、あるいは放電補
助用のガスが封入された気密容器内に一対の電極を離間
して設けたものがある。これらの、2端子応答型のスイ
ッチ素子は両端電圧が所定の応答電圧に達するとインピ
ーダンスが急激に低下(オン)し、両端電圧が低下して
電流の通電が継続的に可能となるものである。また、通
過電流が所定の導通保持電流以下になると非導通(オ
フ)になる。
【0021】図30に示した構成を実現する接続形態に
は、図31(a)のように、エネルギ供給源6とトリガ
電源7とを並列的に接続する並列構成と、エネルギ供給
源6とトリガ電源7とを直列的に接続する直列構成とが
ある。まず、並列構成について説明する。
【0022】図31(a)に示すように、並列構成で
は、エネルギ供給源6とインピーダンス要素Zxとの直
列回路と、トリガ電源7とインピーダンス要素Zyとの
直列回路とを互いに並列接続し、この並列回路をスイッ
チ素子Sの両端間に接続してある。たとえば、スイッチ
素子Sとしてギャップ素子Gを用い、負荷回路8として
パルストランスPTを用いるとすると、図32に示す構
成になる。
【0023】このパルス発生装置4では、スイッチ素子
(ギャップ素子G)Sがオンになる応答電圧をVbと
し、エネルギ供給源6の出力電圧をVe1、トリガ電源
7の出力電圧をVe2とするとき、Ve1<Vb<Ve
2の関係を満たすように電圧が設定される。要するに、
図33に示すように、スイッチ素子Sの応答電圧Vbに
は幅があるが、エネルギ供給源6の出力電圧Ve1は応
答電圧Vbの下限値よりも低く設定され、トリガ電源7
の出力電圧Ve2は応答電圧Vbの上限値よりも高く設
定される。したがって、エネルギ供給源6の出力電圧V
e1ではスイッチ素子Sはオンにならないが、トリガ電
源7の出力電圧Ve2ではスイッチ素子Sがオンにな
る。スイッチ素子Sがオンになれば、エネルギ供給源6
の出力電圧Ve1がスイッチ素子Sを通してパルストラ
ンスPTの1次巻線に印加され、負荷回路8から高圧パ
ルスが出力される。
【0024】この回路において、トリガ電源7の出力電
圧Ve2によりスイッチ素子Sがオンになると、トリガ
電源7からスイッチ素子Sと負荷回路8とに電流が流れ
る。しかしながら、トリガ電源7からの電流が負荷回路
8で発生する高圧パルスのパルス電圧に支配的になる
と、ほぼ一定のパルス電圧を得るという目的を達成する
ことができないから、インピーダンス要素Zyのインピ
ーダンスを負荷回路8よりも大きく設定してある。これ
により、負荷回路8で発生する高圧パルスのパルス電圧
に占めるトリガ電源7の出力電流の割合が低減される。
【0025】インピーダンス要素Zxは、負荷回路8で
発生する高圧パルスのパルス電圧に影響を与えない範囲
で設定される。このインピーダンス要素Zxは、トリガ
電源7で発生した電圧がエネルギ供給源6で吸収されな
いようにし、トリガ電源7で発生した電圧をスイッチ要
素Sに印加して確実にオンにさせる機能を持つ。
【0026】インピーダンス要素Zx,Zyには、抵抗
性、容量性、誘導性、非線形性のいずれの素子を用いて
もよい。また、インピーダンス要素Zxは、エネルギ供
給源6の出力電圧の極性に対して順方向に接続されたダ
イオードを含んでいてもよい。ダイオードを用いると、
トリガ電源7の出力電圧Ve2は逆阻止されるからエネ
ルギ供給源6にトリガ電源7からの電流が流れる込むこ
とがなく、トリガ電源7の出力電圧Ve2がスイッチ素
子Sに確実に印加される。その後、エネルギ供給源6か
ら出力電圧Ve1が出力されてもスイッチ素子Sが導通
していなければ、Ve1<Ve2の関係によってダイオ
ードは非導通に保たれ、トリガ電源7の出力電圧Ve2
がエネルギ供給源6に吸収されるのを防止することがで
きる。トリガ電源7の出力電圧Ve2によりスイッチ素
子Sがオンになると、負荷回路8とスイッチ素子Sとの
直列回路のインピーダンスが低下して、ダイオードが導
通し、エネルギ供給源6のエネルギが負荷回路8に供給
される。ここに、インピーダンス要素Zxは少なくとも
一部がエネルギ供給源6に含まれていてもよく、インピ
ーダンス要素Zyは少なくとも一部がトリガ電源7に含
まれていてもよい。
【0027】なお、並列構成には、図34に示すよう
に、トリガ電源7とインピーダンス要素Zyとの直列回
路をパルストランスPTの1次巻線を介さずにスイッチ
素子Sに接続する構成を採用する場合もある。
【0028】エネルギ供給源6の具体例を図35(a)
〜(c)に示し、トリガ電源7の具体例を図36(a)
〜(d)に示す。図35(a)はエネルギ供給源6を直
流電源とし、インピーダンス要素Zxを抵抗とダイオー
ドとの直列回路としたものである。また、図35(b)
はエネルギ供給源6を交流電源とし、インピーダンス要
素Zxをインダクタとしたものであり、図35(c)は
エネルギ供給源6をパルス電源とし、インピーダンス要
素Zxにコンデンサを用いたものである。図に示すエネ
ルギ供給源6は一例であって、高圧パルスを発生させる
のに必要な電圧Ve1とエネルギとを得ることができれ
ばよい。たとえば、図35(b)(c)に示す構成で
は、瞬時値が電圧Ve1の条件を満たしていれば用いる
ことができる。すなわち、高圧パルスを発生させるのに
必要な電圧Ve1に達したときに、トリガ電源7から出
力電圧Ve2を発生させればよい。さらに、図35にお
けるエネルギ供給源6とインピーダンス要素Zxとの組
み合わせは必然的なものではなく、適宜に組み合わせる
ことができる。
【0029】一方、図36(a)はトリガ電源7を直流
電源とスイッチとの直列回路とし、インピーダンス要素
Zyを抵抗としたものであって、図36(b)はトリガ
電源7を交流電源とし、インピーダンス要素Zyをコン
デンサとしたもの、図36(c)はトリガ電源7をパル
ス電源としてインピーダンス要素Zyをインダクタとし
たもの、図36(d)はトリガ電源7を三角波、鋸歯状
波、ランプ波のような波形を発生する電源とし、インピ
ーダンス要素Zyを抵抗としたものをそれぞれ示す。ト
リガ電源7も図示した構成だけではなく、スイッチ要素
Sを短時間だけ導通させることが可能な出力電圧Ve2
を発生させることができればよい。なお、トリガ電源7
がスイッチ要素Sに一定電圧を常に印加する直流電源で
あると、負荷回路8で高圧パルスを発生させることがで
きないから、トリガ電源7としては出力電圧Ve2に時
間変化を伴うものを用いる。図36におけるトリガ電源
7とインピーダンス要素Zyとの組み合わせは必然的な
ものではなく、適宜に組み合わせることができる。ま
た、図35に示したようなエネルギ供給源6と図36に
示したようなトリガ電源7とは適宜に組み合わせて用い
ることが可能である。
【0030】一方、直列構成は、図31(b)に示すよ
うに、エネルギ供給源6とインピーダンス要素Zxとの
直列回路の両端間にスイッチ要素Sが接続され、トリガ
電源7とインピーダンス要素Zyとの直列回路をインピ
ーダンス要素Zxに並列接続された構成してある。たと
えば、スイッチ素子Sとしてギャップ素子Gを用い、イ
ンピーダンス要素Zxとしてダイオードを用い、負荷回
路8としてパルストランスPTを用いるとすると、図3
7に示す構成になる。エネルギ供給源6とトリガ電源7
とは出力電圧が加算されるようにインピーダンス要素Z
yを介して直列に接続される。
【0031】このパルス発生装置4では、スイッチ素子
(ギャップ素子G)Sがオンになる応答電圧をVbと
し、エネルギ供給源6の出力電圧をVe1、トリガ電源
7の出力電圧をVe2とするとき、Ve1<Vb<Ve
1+Ve2の関係を満たすように電圧が設定される。つ
まり、図38に示すように、エネルギ供給源6の出力電
圧Ve1は応答電圧Vbの下限値よりも低く設定され、
エネルギ供給源6の出力電圧Ve1とトリガ電源7の出
力電圧Ve2との加算電圧は応答電圧Vbの上限値より
も高く設定される。したがって、エネルギ供給源6の出
力電圧Ve1ではスイッチ素子Sはオンにならないが、
エネルギ供給源6の出力電圧Ve1とトリガ電源7の出
力電圧Ve2との加算電圧ではスイッチ素子Sがオンに
なる。スイッチ素子Sがオンになれば、エネルギ供給源
6の出力電圧Ve1がスイッチ素子Sを通してパルスト
ランスPTの1次巻線に印加され、負荷回路8から高圧
パルスが出力されるのである。この構成では、トリガ電
源7の出力電圧Ve2を並列構成よりも低く設定するこ
とができる。
【0032】この回路では、エネルギ供給源6の出力電
圧Ve1とトリガ電源7の出力電圧Ve2との加算電圧
によってスイッチ素子Sが導通した後に、負荷回路8に
流れる電流をエネルギ供給源6が支配するように、イン
ピーダンスZx,Zyを設けてある。つまり、スイッチ
素子Sの導通後にはトリガ電源7およびインピーダンス
要素Zyの影響が抑制される。
【0033】なお、エネルギ供給源6、トリガ電源7、
インピーダンス要素Zx,Zyには並列構成と同様のも
のが用いられる。また、インピーダンス要素Zxの少な
くとも一部はエネルギ供給源6に含まれている場合があ
り、インピーダンス要素Zyの少なくとも一部はトリガ
電源7に含まれている場合がある。
【0034】図30のような構成のパルス発生装置4を
用いた放電灯点灯装置1の具体例を図39に示す。図示
例は並列構成であって、交流電源Vsには安定器3を介
してパルストランスPTの2次巻線と高圧放電灯2との
直列回路が接続されている。パルストランスPTはイグ
ナイタとしてのパルス発生装置4の出力部を構成する。
また、安定器3の出力端間にはバイパス用のコンデンサ
C10が接続される。
【0035】パルス発生装置4は、バイパス用のコンデ
ンサC10の両端に入力端を接続したダイオードブリッ
ジなどの整流器DBを備え、整流器DBの出力を平滑コ
ンデンサC1により平滑して直流電源を得ている。
【0036】エネルギ供給源6は、平滑コンデンサC1
の両端間に、フライバックトランスFTの1次巻線とI
GBTよりなるスイッチング素子Q1との直列回路を接
続し、フライバックトランスFTの2次巻線にダイオー
ドD1を介してコンデンサC2を接続した構成を有す
る。つまり、エネルギ供給源6はフライバック形のDC
−DCコンバータを構成しており、スイッチング素子Q
1をドライバDR1により高周波でオンオフさせると、
コンデンサC2の両端電圧がスイッチング素子Q1のオ
ンオフのデューティ比に応じて昇圧された高電圧になる
のである。このコンデンサC2の両端電圧がエネルギ供
給源6の出力電圧となるのであり、コンデンサC2の両
端間にはパルストランスPTの1次巻線とギャップ素子
Gとの直列回路が接続される。ここに、ドライバDR1
は高圧放電灯2のランプ電流に基づいて高圧放電灯2の
点灯/不点灯を検出する点灯検出手段ODTに基づいて
制御され、高圧放電灯2の点灯が検出されるとスイッチ
ング素子Q1をオフにしてコンデンサC2の充電を停止
させる。また、ドライバDR1はエネルギ供給源6の出
力電圧を検出する電圧検出手段VDTによっても制御さ
れている。
【0037】一方、トリガ電源7は、平滑コンデンサC
1の両端間に、抵抗R1と昇圧トランスT0の1次巻線
とIGBTよりなるスイッチング素子Q2との直列回路
を接続し、昇圧トランスT0の2次巻線にコンデンサC
3を介してギャップ素子Gを接続した構成を有する。し
たがって、ドライバDR2によりスイッチング素子Q2
をオンにすると、昇圧トランスT0の1次側に電流が流
れ、2次巻線には昇圧された電圧が発生する。この電圧
がコンデンサC3の両端電圧に加算されてギャップ素子
Gに印加される。コンデンサC3はインピーダンス要素
Z2として機能し、トリガ電源7のドライバDR2は電
圧検出手段VDTによって制御される。
【0038】しかして、交流電源Vsを投入すると、安
定器3を通して高圧放電灯2の両端に交流電源Vsの電
圧が印加される。また、平滑コンデンサC1の両端には
直流電圧が得られるから、エネルギ供給源6では、平滑
コンデンサC1の両端電圧を昇圧し、コンデンサC2の
両端にエネルギ供給源6に必要な出力電圧Ve1を発生
させる。ここに、エネルギ供給源6においてコンデンサ
C2を充電すると、パルストランスPTの1次巻線およ
び昇圧トランスTの2次巻線を通してコンデンサC3に
も充電電流が流れるが、コンデンサC2の容量をコンデ
ンサC3よりも十分に大きくすることによって、コンデ
ンサC3の蓄積エネルギをコンデンサC2よりも十分に
小さくしてある。
【0039】こうしてコンデンサC2の両端電圧が所望
電圧に達すると電圧検出手段VDTはドライバDR1の
動作を停止させ、コンデンサC2の両端電圧が所望電圧
以上に上昇するのを防止する。電圧検出手段VDTによ
りドライバDR1の動作が停止するとドライバDR2の
動作が開始される。つまり、スイッチング素子Q2がオ
ンになり、平滑コンデンサC1から抵抗R1を介して昇
圧トランスTの1次巻線に電流が流れる。したがって、
昇圧トランスT0の2次巻線には平滑コンデンサC1の
両端電圧を昇圧した電圧が誘起される。こうしてコンデ
ンサC3の両端電圧Ve1と昇圧トランスT0の2次巻
線に誘起された電圧との加算電圧がトリガ電源7の出力
電圧Ve2としてギャップ素子Gに印加される。電圧V
e2はギャップ素子Gの応答電圧Vbより高く設定され
るから、ギャップ素子Gは導通し、コンデンサC2の電
荷がパルストランスPTの1次巻線を通して放出され、
パルストランスPTの2次巻線に高圧パルスが発生す
る。こうして高圧放電灯2が始動し、高圧放電灯2が点
灯するのである。
【0040】なお、点灯検出手段ODTは高圧放電灯2
のランプ電流を検出するものであり、高圧放電灯2が点
灯中であるとドライバDR1を停止させるのであって、
高圧放電灯2の点灯中に高圧パルスが発生するのを防止
する。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、エネル
ギ供給源6とトリガ電源7とを各別に設け、トリガ電源
7でスイッチ素子Sをオンにし、スイッチ素子Sがオン
になるとエネルギ供給源6からスイッチ素子Sに電流を
流す構成を採用すれば、エネルギ供給源6の出力エネル
ギを安定化させておけばスイッチ素子Sの応答電圧Vb
にばらつきがあっても負荷回路8から発生するパルス電
圧をほぼ一定に保つことができる。
【0042】ただし、エネルギ供給源6は電圧源であっ
て出力インピーダンスが低いものであるから、トリガ電
源7がスイッチ素子Sをオンにするための電圧を発生さ
せても、その電圧がエネルギ供給源6に吸収されるてス
イッチ素子Sをオンにすることができない場合がある。
【0043】たとえば、図39に示した構成では、トリ
ガ電源7に設けた昇圧トランスT0の2次巻線の誘起電
圧とコンデンサC3の両端電圧との加算電圧がギャップ
素子Gに印加される。ここで、トリガ電源7によってギ
ャップ素子Gに印加される電圧の周波数成分が主として
高周波成分であるとすると、ギャップ素子Gに印加され
る電圧に対してエネルギ供給源6に設けたコンデンサC
2のインピーダンスが低くなり、トリガ電源7から出力
されたエネルギがコンデンサC2に吸収されることにな
る。つまり、ギャップ素子Gに印加される電圧が応答電
圧Vbに達せずギャップ素子Gが導通しないという問題
が生じることがある。このような問題を防止するため
に、上述したように、コンデンサC2の一端(つまり、
エネルギ供給源6の出力端)とパルストランスPTの1
次巻線との間にインピーダンス要素Zxを挿入するので
ある(図40参照)。
【0044】インピーダンス要素Z1を設ける目的から
言えば、トリガ電源7からギャップ素子Gを導通させる
ために発生させる電圧(以下、トリガ電圧という)の周
波数成分に対して高インピーダンスであればよいのであ
るから、インピーダンス要素には、たとえばダイオード
を用いることができる。図40に示す位置にインピーダ
ンス要素Zxとしてダイオードを挿入するとすれば、ダ
イオードのアノードがエネルギ供給源6側になりカソー
ドがパルストランスPT側になる。このように接続すれ
ば、トリガ電源7により発生するトリガ電圧に対して、
インピーダンス要素Zxであるダイオードが逆極性にな
るので、トリガ電圧がコンデンサC2に吸収されるのを
防止することができる。
【0045】つまり、トリガ電圧のエネルギのほぼすべ
てをギャップ素子Gに与えることができ、ギャップ素子
Gを導通させることができる。ギャップ素子Gが導通す
れば、上述したように、エネルギ供給源6のコンデンサ
C2に蓄積された電荷がインピーダンス要素Zxを介し
てパルストランスPTに放出され、パルストランスPT
の2次巻線に高圧パルスを発生させることができるので
ある。
【0046】ただし、インピーダンス要素Zxとしてダ
イオードを用いると、トリガ電源7からトリガ電圧が発
生した後、ギャップ素子Gが導通する間での期間に、ダ
イオードには、トリガ電源7の出力電圧Ve2とエネル
ギ供給源6の出力電圧Ve1との差(Ve2−Ve1)
の逆電圧が印加されることになる。
【0047】上述したように、Ve1<Vb<Ve2の
関係があり、しかもギャップ素子Gの応答電圧Vbには
ばらつきがあるから、エネルギ供給源6の出力電圧Ve
1は応答電圧の最小値以下、トリガ電源7の出力電圧V
e2は応答電圧Vbの最大値以上に設定する必要があ
り、結果的にインピーダンス要素Zxとして用いるダイ
オードの両端間に印加される逆電圧(Ve2−Ve1)
は、応答電圧Vbのばらつき以上の高電圧になる。つま
り、ダイオードには高耐圧のものが要求されることにな
る。
【0048】しかも、ギャップ素子Gの導通後にはエネ
ルギ供給源6からパルストランスPTに向かって大きな
電流が流れるから、インピーダンス要素Zxに用いるダ
イオードには大容量のものが必要になる。結局、インピ
ーダンス要素Zxとしてダイオードを用いるとすれば、
高耐圧・大容量のものが必要になってコスト高につなが
るという問題が生じる。
【0049】一方、インピーダンス要素Zxとして抵抗
を用いるとすると、エネルギ供給源6からパルストラン
スPTに供給する経路で抵抗によるエネルギの損失が生
じるから、パルストランスPTの2次巻線に生じる高圧
パルスに十分なエネルギを与えようとすれば、エネルギ
供給源6に高出力のものが必要になったり、パルストラ
ンスPTの巻比が大きくなったりし、結果的に大型化や
コスト高をまねくことになる。
【0050】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、2端子電圧応答形のスイッチ素子を
用いながらもほぼ一定のパルス電圧を有したパルスを発
生させることができ、しかも構成部品の耐圧を比較的低
くすることができ低損失であるパルス発生装置を提供す
るとともに、このパルス発生装置を用いた放電灯点灯装
置を提供することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、両端
電圧が所定の応答電圧に達すると導通する2端子電圧応
答形のスイッチ素子と出力電圧が前記応答電圧より低い
電圧源との直列回路が複数回路直列接続され、複数個の
スイッチ素子と複数個の電圧源との直列回路の両端間に
負荷が接続され、少なくとも1つのスイッチ素子の両端
に電圧を印加することでこのスイッチ素子を導通させる
トリガ電源を有し、前記電圧源の出力電圧はトリガ電源
により一部のスイッチ素子が導通したときに加算されて
他のスイッチ素子に印加される電圧が応答電圧を越える
ように設定されているものである。
【0052】請求項2の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と出力電圧が前記応答電圧より低い電圧源との直列回
路が複数回路直列接続され、複数個のスイッチ素子と複
数個の電圧源との直列回路の両端間に負荷が接続され、
前記電圧源の出力電圧は加算値が前記スイッチ素子の応
答電圧を越えるように設定され、少なくとも1つのスイ
ッチ素子の両端に印加する電圧を引き下げることにより
他のスイッチ素子に前記電圧源の出力電圧の加算値を印
加させて応答電圧を越えさせるトリガ電源を有している
ものである。
【0053】請求項3の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と出力電圧が前記応答電圧より低い電圧源との直列回
路が複数回路直列接続され、複数個のスイッチ素子と複
数個の電圧源との直列回路の両端間に負荷が接続され、
前記電圧源の出力電圧は加算値が前記スイッチ素子の応
答電圧を越えるように設定され、少なくとも1つのスイ
ッチ素子に並列接続されたインピーダンス要素とスイッ
チとの直列回路を有しているものである。
【0054】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記電圧源がコンデンサであって、
各コンデンサに充電エネルギを与える直流電源と、各コ
ンデンサと各スイッチ素子と負荷との閉ループに含まれ
ず前記直流電源から各コンデンサへの充電経路にそれぞ
れ挿入された複数個のインピーダンス要素とを備えてい
るものである。
【0055】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、前記各インピーダンス要素が、各コンデンサの両端
にそれぞれ接続され、各インピーダンス要素と各コンデ
ンサとの直列回路を並列接続した並列回路が前記直流電
源の両端間に接続されているものである。
【0056】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、一部のコンデンサが前記直流電源の正極側にインピ
ーダンス要素が接続され、残りのコンデンサが前記直流
電源の負極側にインピーダンス要素が接続され、各コン
デンサと各インピーダンス要素との直列回路を並列接続
した並列回路が前記直流電源の両端間に接続されている
ものである。
【0057】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、各コンデンサと各インピーダンス要素との直列回路
を並列接続した並列回路と前記直流電源との間に別のイ
ンピーダンス要素が挿入されているものである。
【0058】請求項8の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と両端電圧が前記応答電圧より低くなるように充電さ
れるコンデンサとの直列回路が複数回路直列接続され、
複数個のスイッチ素子と複数個のコンデンサとの直列回
路の両端間に負荷が接続され、前記コンデンサの両端電
圧は加算値が前記スイッチ素子の応答電圧を越えるよう
に設定され、少なくとも1つのスイッチ素子に第1のイ
ンピーダンス要素が並列接続され、各コンデンサに充電
エネルギを与える直流電源と、各コンデンサと各スイッ
チ素子と負荷との閉ループに含まれず前記直流電源から
各コンデンサへの充電経路にそれぞれ挿入された複数個
の第2のインピーダンス要素と、前記直流電源から各コ
ンデンサへの充電経路に挿入されたスイッチとを備える
ものである。
【0059】請求項9の発明は、前記負荷をパルストラ
ンスとしたものである。
【0060】請求項10の発明は、請求項9記載のパル
ス発生装置を放電灯点灯装置のイグナイタに用いたもの
である。
【0061】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
のパルス発生装置4は、図1に示すように、直流電圧を
発生する電圧源E1,E2を備えるとともに、各電圧源
E1,E2にそれぞれ2端子電圧応答形のスイッチ素子
としてのギャップ素子G1,G2を直列接続し、電圧源
E1,E2とスイッチ素子G1,G2との直列回路の両
端間にパルストランスPTの1次巻線を接続してある。
また、1つのスイッチ素子G1にはトリガ電源Etとイ
ンピーダンス要素Ztとの直列回路を並列接続してあ
る。各電圧源E1,E2とトリガ電源Etとの極性は図
1に示す関係であり、電圧源E1,E2は両者の出力電
圧が加算される極性に接続され、トリガ電源Etは両電
圧源E1,E2に対して出力電圧が減算される極性に接
続される。また、トリガ電源Etは出力電圧が可変にな
っている。
【0062】ギャップ素子G1,G2が導通していなけ
れば、ギャップ素子G1にはインピーダンス要素Ztを
介してトリガ電源Etの出力電圧が印加され、ギャップ
素子G2には電圧源E1,E2の出力電圧の加算値から
トリガ電源Etの出力電圧を減算した電圧が印加され
る。また、ギャップ素子G1が導通すれば、トリガ電源
Etの出力端間がインピーダンス要素Z1を介して短絡
されるから、ギャップ素子G2には2つの電圧源E1,
E2の出力電圧の加算値が印加される。以下では、説明
を簡単にするために2つのギャップ素子G1,G2の仕
様が同じであるものとする。
【0063】いま、ギャップ素子G1,G2の応答電圧
Vbのばらつき範囲の最大値をVb−max、最小値を
Vb−minとし、各電圧源E1,E2とトリガ電源E
tの出力電圧をそれぞれV1,V2,Vtとする。ギャ
ップ素子G1,G2が非導通であるときには、以下の条
件が設定される。 Vt<Vb−min V1+V2−Vt<Vb−min 一方、ギャップ素子G1,G2を導通させるには、まず
トリガ電源Etの出力電圧を上昇させてギャップ素子G
1を導通させる。ギャップ素子G1が導通すればギャッ
プ素子G2には、電圧源E1,E2の出力電圧の加算値
が印加されるから、この電圧をギャップ素子G2の応答
電圧Vbの上限値以上に設定しておけば、ギャップ素子
G2も導通させることができる。つまり、ギャップ素子
G1,G2を導通させるには、以下の条件が設定され
る。 Vt>Vb−max V1+V2>Vb−max 上述した条件が成立するように各電圧源E1,E2とト
リガ電源Etとを設定しておけば、トリガ電源Etの出
力電圧Vtを変化させることで、ギャップ素子G1,G
2を導通させることができるのである。
【0064】すなわち、図2(a)に示すように、トリ
ガ電源Etの電圧を時刻t1において上昇させると図2
(b)のようにギャップ素子G1が導通し、ギャップ素
子G1が導通すれば図2(c)のようにギャップ素子G
2が導通する。したがって、パルストランスPTの1次
巻線に電圧源E1,E2からエネルギが供給され、パル
ストランスPTの2次巻線に図2(d)のように高圧パ
ルスが発生するのである。この動作から明らかなよう
に、電圧源E1,E2の出力電圧をほぼ一定電圧に設定
しておけば、ギャップ素子G1,G2の応答電圧Vbに
ばらつきがあってもパルストランスPTの2次巻線に発
生する高圧パルスのパルス電圧がほぼ一定値に保たれる
ことになる。
【0065】なお、インピーダンス要素Ztは、パルス
トランスPTの1次側のインピーダンスよりも十分に小
さく設定してあり、トリガ電源Etの出力電圧がパルス
トランスの2次側出力に影響しないようにしてある。
【0066】なお、電圧源E1,E2とギャップ素子G
1,G2とを2個ずつ設けた例を示しているが、電圧源
とギャップ素子との組を3組以上設けてもよい。また、
トリガ電源Etとインピーダンス要素Ztとの直列回路
は1個のギャップ素子G1に並列接続するだけではな
く、2個以上のギャップ素子に並列接続してもよい。ま
た、ギャップ素子G1,G2に代えて、SSSのような
他の2端子電圧応答形のスイッチ素子を用いてもよい。
【0067】図1に示した回路構成の具体例を図3に示
す。この構成例では電圧源E1,E2にコンデンサC
1,C2を用いている。また、コンデンサC1,C2を
両端電圧が所望電圧に達するように充電するために、直
流電源Esおよびインピーダンス要素Z11,Z21,
Z12,Z22を設けている。各コンデンサC1,C2
の両端には、それぞれインピーダンス要素Z11,Z2
1,Z12,Z22が直列接続され、コンデンサC1と
インピーダンス要素Z11,Z21との直列回路、およ
びコンデンサC2とインピーダンス要素Z12,Z22
との直列回路がそれぞれ直流電源Esに接続される。な
お、コンデンサC1,C2に接続されているインピーダ
ンス要素Z11,Z21,Z12,Z22は、トリガ電
源Etの出力電圧が直流電源Esに吸収されないように
設定してある。
【0068】上述した構成では、図4のように時刻t0
において電源が投入されると、コンデンサC1,C2の
両端電圧が図4(b)のように上昇し、同時にギャップ
素子G1,G2への印加電圧も図4(c)(d)のよう
に立ち上がる。ギャップ素子G1,G2を導通させる前
には、図4(a)に示すように、ギャップ素子G1,G
2の応答電圧Vbよりもトリガ電源Etの出力電圧Vt
を低く設定しているが、コンデンサC1,C2が充電さ
れた後、時刻t1においてトリガ電源Etの電圧を上昇
させると図4(c)のようにギャップ素子G1が導通す
る。こうしてギャップ素子G1が導通すれば図4(d)
のようにギャップ素子G2が導通する。したがって、パ
ルストランスPTの1次巻線にコンデンサC1,C2か
らエネルギが供給され、パルストランスPTの2次巻線
に図4(e)のように高圧パルスが発生するのである。
【0069】(第2の実施の形態)本実施形態は、図3
に示した第1の実施の形態の具体構成を変形したもので
あり、図5に示すように、コンデンサC1,C2を充電
するためのインピーダンス要素の個数を削減したもので
ある。すなわち、インピーダンス要素Z12,Z21を
省略し、直流電源Esにインピーダンス要素Zsを直列
接続した構成を有する。さらに具体的に説明すると、コ
ンデンサC1は直流電源Esの一方の極(図示例では正
極)との間にインピーダンス要素Zsとインピーダンス
要素Z11との直列回路が挿入され、コンデンサC2は
各一端にインピーダンス要素Zsとインピーダンス要素
Z22とがそれぞれ直列接続され、この直列回路が直流
電源Esの両端間に接続されている。本実施形態はコン
デンサC1,C2の充電経路の構成が第1の実施の形態
とは異なるが、他の構成および動作は同様である。
【0070】(第3の実施の形態)本実施形態は、図6
に示すように、パルス発生装置4を高圧放電灯2の始動
・再始動させるイグナイタに用いた放電灯点灯装置1を
示しており、このパルス発生装置4は、図5に示した第
2の実施の形態の構成を変形した構成を有する。
【0071】高圧放電灯2は交流電源Vsに安定器3お
よびパルストランスPTの2次巻線を介して接続されて
いる。安定器3は交流電源VsとパルスPTの2次巻線
との間に挿入されるインダクタLと交流電源Vsの両端
間に接続される力率改善用のコンデンサCfからなる。
また、安定器3の出力端間にはバイパス用のコンデンサ
C10が接続される。
【0072】バイパスコンデンサC10の両端にはダイ
オードブリッジのような整流器DB1の交流入力端が接
続され、整流器DB1の出力は平滑コンデンサC11に
より平滑され、平滑コンデンサC11の両端電圧はフラ
イバック形のDC−DCコンバータにより電力変換され
る。このDC−DCコンバータは、平滑コンデンサC1
1の両端間に、フライバックトランスFT1の1次巻線
とIGBTよりなるスイッチング素子Q11との直列回
路を接続し、フライバックトランスFT1の2次巻線に
ダイオードD10を介してコンデンサC20を接続した
構成を有する。スイッチング素子Q11はドライバDR
11により高周波でオンオフ駆動され、コンデンサC2
0の両端電圧がスイッチング素子Q11のオンオフのデ
ューティ比に応じて昇圧された高電圧になる。ドライバ
DR11は高圧放電灯2のランプ電流に基づいて高圧放
電灯2の点灯/不点灯を検出する点灯検出手段ODT1
により制御され、高圧放電灯2の点灯が検出されている
期間にはスイッチング素子Q11をオフにしてコンデン
サC20の充電を停止させる。また、ドライバDR11
はコンデンサC20の両端電圧を検出する電圧検出手段
VDT1によっても制御され、コンデンサC20の両端
電圧が所定電圧以上に上昇しないように制御される。
【0073】ところで、第2の実施の形態では、コンデ
ンサC1,C2とギャップ素子G1,G2とパルストラ
ンスPTの1次巻線とが閉ループを形成しており、本実
施形態においても同様に、ギャップ素子G1,G2とコ
ンデンサC1,C2とパルストランスPTの1次巻線と
からなる閉ループが形成されている。ただし、第2の実
施の形態ではパルストランスPTの1次巻線がコンデン
サC1とギャップ素子G2との間に挿入されているのに
対して、本実施形態ではパルストランスPTの1次巻線
がギャップ素子G2とコンデンサC2との間に挿入され
ている。また、パルス発生装置Esに電源を供給する直
流電源Esは上述したコンデンサC20の両端電圧によ
って得られている。直流電源Esの出力であるコンデン
サC20の両端電圧は、インピーダンス要素Zsとして
の抵抗Rsを介してギャップ素子G1,G2を含む上述
の閉ループに接続される。
【0074】ギャップ素子G1を導通させるためのトリ
ガ電源Etは、平滑コンデンサC11の両端電圧を電源
とし、平滑コンデンサC11の両端間に接続された抵抗
R10と昇圧トランスT1の1次巻線とIGBTよりな
るスイッチング素子Q12との直列回路を備える。スイ
ッチング素子Q12は、コンデンサC20の両端電圧が
所定値に達したことを電圧検出手段VDT1が検出し、
スイッチング素子Q11のオンオフが停止された後に、
ドライバDR12により駆動されてオンになる。昇圧ト
ランスT1の2次巻線にはコンデンサCtが直列接続さ
れ、昇圧トランスT1の2次巻線とコンデンサCtとの
直列回路がギャップ素子G2に並列接続される。ここ
に、コンデンサCtはトリガ電源Etの一部を構成する
とともにインピーダンス要素Ztとしても兼用される。
【0075】コンデンサC1は一端が直流電源Esの負
極に接続され、他端がインピーダンス要素Z1としての
ダイオードD11および抵抗R11の直列回路とインピ
ーダンス要素Zsとしての抵抗Rsとを介して直流電源
Esの正極に接続される。また、コンデンサC2は一端
がインピーダンス要素Zsである抵抗Rsを介して直流
電源Esの正極に接続され、他端がインピーダンス要素
Z22である抵抗R22およびダイオードD22の直列
回路を介して直流電源Esの負極に接続されている。つ
まり、これらのインピーダンス要素はコンデンサC1,
C2の充電経路を形成する。
【0076】次に動作を説明する。交流電源Vsを投入
すると、安定器3とパルストランスPTの2次巻線およ
び点灯検出手段ODT1とを通して高圧放電灯2の両端
に交流電源Vsの電圧が印加される。また、安定器3を
介して整流器DB1に交流電源Vsが供給され、DC−
DCコンバータの動作によって図7(a)のようにコン
デンサC20の両端に所望電圧V0が得られ、このと
き、抵抗Rsなどを通してコンデンサC1,C2,Ct
も充電される。ただし、本実施形態ではコンデンサC2
0の容量をコンデンサCtよりも十分に大きく設定して
あり、コンデンサCtの蓄積電荷量はコンデンサC20
よりも十分に小さくなる。さらに、直流電源Esの出力
電圧(つまりコンデンサC20の両端電圧)V0は、ギ
ャップ素子G1,G2の応答電圧の最小値よりも小さ
く、かつ直流電源Esの出力電圧の2倍がギャップ素子
G1,G2の応答電圧の最大値よりも大きい所定電圧に
設定されている。
【0077】コンデンサC20の両端電圧が上昇して時
刻t1において上述の所定電圧V0に達すると電圧検出
手段VDT1は、ドライバDR11を通してスイッチン
グ素子Q11の動作を停止させ、さらにスイッチング素
子Q11の動作停止と同時ないし動作停止に遅れてドラ
イバDR12を通してスイッチング素子Q12をオンに
する。スイッチング素子Q12がオンになると、抵抗R
10を通して昇圧トランスT1の1次巻線に電流が流
れ、昇圧トランスT1の2次巻線に図7(b)のような
パルス状の電圧が発生する。この電圧はコンデンサCt
の両端電圧に加算されてギャップ素子G1に印加され、
図7(c)のようにギャップ素子G1が導通する。
【0078】ギャップ素子G1が導通すれば、パルスト
ランスPTの1次巻線→コンデンサC2→ギャップ素子
G1→コンデンサC1の直列回路から、ギャップ素子G
2の両端間にコンデンサC1,C2の両端電圧を加算し
た電圧が印加されることになる。つまり、ギャップ素子
G2にはコンデンサC1,C2の両端電圧(コンデンサ
C20の両端電圧V0にほぼ等しい)のほぼ2倍の電圧
が印加され、図7(d)のようにギャップ素子G2がオ
ンになる。ギャップ素子G2がオンになれば、コンデン
サC1,C2の電荷はパルストランスPTの1次巻線を
通して放出され、図7(e)のようにパルストランスP
Tの2次巻線には高圧放電灯2の始動・再始動に必要な
程度のパルス電圧を有した高圧パルスが発生する。
【0079】以上の動作によって高圧放電灯2が始動
し、交流電源Vsから安定器3を通して高圧放電灯2に
電流が流れ、高圧放電灯2が点灯する。
【0080】また、点灯検出手段ODT1は高圧放電灯
2のランプ電流を検出しており、高圧放電灯2が点灯中
であると駆動回路DR11を通してスイッチング素子Q
11をオフに保つ。つまり、高圧放電灯2の点灯中にパ
ルス発生装置3から不要なパルスが発生するのを防止す
ることができる。
【0081】以上説明したように、本実施形態では、ギ
ャップ素子G1,G2を用いながらもほぼ一定のパルス
電圧を発生させることが可能になり、しかもパルストラ
ンスPTにエネルギを供給する経路内に基本的にはイン
ピーダンス要素を含んでいないから、高圧パルスを発生
する際の損失がほぼんと生じないのである。また、パル
ストランスPTにエネルギを供給する経路内にインピー
ダンス要素を含まないことによって、インピーダンス要
素の耐圧が問題になることもない。しかも、パルストラ
ンスPTの1次巻線には直流電源Esの出力電圧のほぼ
2倍の電圧が印加されるから、パルストランスPTの昇
圧比を比較的小さく設定することができ、結果的にパル
ストランスPTの大型化を避けることができる。他の構
成および動作は第1の実施の形態と同様である。なお、
直流電源Esは、上述の構成に限定されるものではな
く、ギャップ素子G1,G2の応答電圧に対して上述の
条件を満たすことが可能な出力電圧を得ることができれ
ば、どのような構成を用いてもよい。トリガ電源Etも
同様に直流電源Esの出力電圧が所定電圧に達した後
に、ギャップ素子G1を導通させるのに必要な電圧を発
生させることができる構成であればどのような構成を採
用してもよい。
【0082】(第4の実施の形態)本実施形態は、図1
に示した第1の実施の形態の回路構成と同様の回路を用
いて動作を変更したものである。すなわち、第1の実施
の形態ではインピーダンス要素Ztとの直列回路をギャ
ップ素子G1に並列接続したトリガ電源Etの出力電圧
を上昇させてギャップ素子G1を導通させることによ
り、ギャップ素子G2を導通させてパルストランスPT
の1次巻線にエネルギを供給するように構成していた
が、本実施形態では、図8(a)に示すように、時刻t
1においてトリガ電源Etの出力電圧Vtを引き下げる
ことによってパルストランスPTの1次巻線にエネルギ
を供給するようにしている。
【0083】つまり、ギャップ素子G2の両端には、電
圧源E1,E2の出力電圧V1,V2の加算値から、ト
リガ電源Etの出力電圧Vtを減算した電圧が印加され
ているから、トリガ電源Etの出力電圧Vtを引き下げ
ると、ギャップ素子G2に印加される電圧が上昇する。
そこで、トリガ電源Etの出力電圧Vtを引き下げたと
きに、V1+V2−Vtがギャップ素子G2の応答電圧
Vbの最大値よりも高くなるように設定しておけば、ト
リガ電源Etの出力電圧Vtの引き下げによって図8
(c)のようにギャップ素子G2を導通させることがで
きる。ギャップ素子G2が導通すると、ギャップ素子G
1の両端間には電圧源E1,E2の出力電圧V1,V2
の加算値が印加されるから、図8(b)のようにギャッ
プ素子G1も導通し、パルストランスPTの1次巻線に
電圧源E1,E2からエネルギが供給される。その結
果、パルストランプPTの2次巻線に図8(d)のよう
な高圧パルスが発生するのである。
【0084】ここに、ギャップ素子G1,G2の応答電
圧Vbのばらつき範囲の最大値をVb−max、最小値
をVb−minとすると、ギャップ素子G1,G2が非
導通であるときには、以下の条件が設定される。 Vt<Vb−min V1+V2−Vt<Vb−min この条件は第1の実施の形態と同様である。一方、ギャ
ップ素子G1,G2を導通させるには、まずトリガ電源
Etの出力電圧を引き下げてギャップ素子G2を導通さ
せ、その後にギャップ素子G1を導通させるのであるか
ら、ギャップ素子GG2を導通させる条件は以下のよう
になる。 V1+V2−Vt>Vb−max また、ギャップ素子G1を導通させる条件は以下のよう
になる。 V1+V2>Vb−max 上述した条件が成立するように各電圧源E1,E2とト
リガ電源Etとを設定すれば、トリガ電源Etの出力電
圧Vtを変化させることで、ギャップ素子G1,G2を
導通させることができるのである。他の構成、設定条
件、動作は第1の実施の形態と同様である。
【0085】すなわち、図3に第1の実施の形態の具体
構成として示した構成は本実施形態でも採用することが
できる。本実施形態に図3の回路を適用する場合には、
コンデンサC1,C2の端子電圧がギャップ素子G1,
G2の応答電圧Vbを越えず、両コンデンサC1,C2
の端子電圧の加算値がギャップ素子G1,G2の応答電
圧Vbを越えるように設定する。
【0086】しかして、図9に示すように、時刻t0に
おいて電源が投入されると、コンデンサC1,C2の両
端電圧が図9(b)のように上昇し、同時にギャップ素
子G1,G2への印加電圧も図9(c)(d)のように
立ち上がる。図9(a)に示すように、ギャップ素子G
1,G2の応答電圧Vbよりもトリガ電源Etの出力電
圧Vtを低く設定してあり、コンデンサC1,C2が充
電された後、時刻t1においてトリガ電源Etの電圧を
ほぼ0に引き下げると図9(d)のようにギャップ素子
G2が導通する。こうしてギャップ素子G2が導通すれ
ば図9(c)のようにギャップ素子G1が導通する。し
たがって、パルストランスPTの1次巻線にコンデンサ
C1,C2からエネルギが供給され、パルストランスP
Tの2次巻線に図9(e)のように高圧パルスが発生す
るのである。
【0087】(第5の実施の形態)本実施形態は、図1
0に示すように、図3に示した第1の実施の形態におけ
る直流電源Esとインピーダンス要素Z11,Z12と
の間にスイッチSsを設け、トリガ電源Etを省略した
回路構成を有する。つまり、ギャップ素子G1にはイン
ピーダンス要素Ztのみが並列接続される。他の回路構
成については図3に示した第1の実施の形態と同様であ
る。
【0088】この構成では、図11(a)のようにスイ
ッチSsがオンであると、コンデンサC1,C2が充電
されるが、インピーダンス要素Ztに並列接続されたギ
ャップ素子G1には直流電源Esの出力電圧以下の電圧
しか印加されない。また、コンデンサC1,C2の両端
電圧は、インピーダンス要素Ztの両端電圧以上に上昇
することはない。そこで、図11(b)のようにコンデ
ンサC1,C2の両端電圧がギャップ素子G1,G2の
応答電圧Vbよりも小さくなり、かつ両コンデンサC
1,C2の両端電圧の加算値が応答電圧Vbよりも大き
くなるように設定する。
【0089】この設定により、スイッチSsがオンであ
る期間には図11(c)(d)のようにギャップ素子G
1,G2に印加される電圧は応答電圧を越えることはな
く、ギャップ素子G1,G2が導通することはない。
【0090】時刻t1においてスイッチSsをオフにす
ると、両コンデンサC1,C2の両端電圧の加算値から
インピーダンス要素Ztの電圧降下分を差し引いた電圧
がギャップ素子G2に印加されるようになる。ただし、
コンデンサC1,C2の充電時とは回路条件が変化する
から、インピーダンス要素Ztの両端電圧が各コンデン
サC1,C2の両端電圧よりも下がることになる。その
結果、第4の実施の形態と同様に動作し、ギャップ素子
G2への印加電圧が上昇する。この状態でギャップ素子
G2への印加電圧がギャップ素子G2の応答電圧Vbを
越えるように回路条件を設定しておけば、図11(d)
のようにギャップ素子G2が導通する。ギャップ素子G
2が導通すれば、インピーダンス要素Ztの両端つまり
ギャップ素子G1の両端に両コンデンサC1,C2の両
端電圧の加算値が印加されるようになるから、図11
(c)のようにギャップ素子G1もオンになり、パルス
トランスPTの1次巻線にコンデンサC1,C2からエ
ネルギが供給され、図11(e)のようにパルストラン
スPTの2次巻線に高圧パルスが発生する。他の構成お
よび動作は第4の実施の形態と同様である。
【0091】なお、本実施形態の構成から図12のよう
にインピーダンス要素Z12,Z21を省略しても同様
に動作する。たとえば、インピーダンス要素Z11,Z
22,Ztを抵抗R11,R22,Rtとすれば図12
の回路は図13のように表すことができる。ここで、コ
ンデンサC1,C2は容量が等しく、抵抗R11,R2
2も抵抗値が等しく設定されているものとすると、スイ
ッチSsをオンにしてコンデンサC1,C2を充電した
ときコンデンサC1,C2の両端電圧はほぼ等しくな
る。ここで、図示していない電圧検出手段を用いてコン
デンサC1,C2の両端電圧を検出し、所定電圧に達し
たときにスイッチSsをオフにすれば、コンデンサC1
→パルストランスPTの1次巻線→ギャップ素子G2→
コンデンサC2→抵抗Rtのループが形成されてギャッ
プ素子G2に両コンデンサC1,C2の両端電圧の加算
値が印加される。なお、抵抗Rtは十分に大きく設定し
ておく。こうして、ギャップ素子G2に高電圧が印加さ
れることによってギャップ素子G2が導通し、この電圧
が抵抗Rtとギャップ素子G1との並列回路に印加さ
れ、ギャップ素子G1も導通するのである。このように
して両ギャップ素子G1,G2が導通し、コンデンサC
1,C2の電荷がパルストランスPTの1次巻線に急速
に放出され、パルストランスPTの2次巻線に高圧パル
スが発生するのである。結局、図12、図13に示す構
成も図10に示した構成とほぼ同様に動作するのであっ
て、インピーダンス要素の個数が少なくなった分だけコ
ストの低減が可能になる。
【0092】(第6の実施の形態)本実施形態は、図1
4に示すように、図12に示した第5の実施の形態の回
路構成において、スイッチSsをダイオードDsに置き
換えたものである。この構成の場合には、直流電源Es
の出力電圧が調節可能であって、比較的高い電圧でコン
デンサC1,C2を充電した後、直流電源Esの出力電
圧を引き下げてダイオードDsに逆バイアスがかかるよ
うにする。このように直流電源Esの出力電圧を変化さ
せるとダイオードDsがオフになり、第5の実施の形態
と同様に動作することになる。他の構成および動作は第
5の実施の形態と同様である。
【0093】(第7の実施の形態)本実施形態は、図1
5に示すように、図12に示した第5の実施の形態から
インピーダンス要素Ztを省略し、さらにスイッチSs
に代えてインピーダンス要素Ztを設けたものである。
この構成では、直流電源Esがトリガ電源Etとして機
能するとともに、コンデンサC1,C2の充電にも兼用
されることになる。したがって、直流電源Esによりコ
ンデンサC1,C2を充電した後に、直流電源Esの出
力電圧を引き下げると、第4の実施の形態においてトリ
ガ電源Etの出力電圧を引き下げた動作と同様に、ギャ
ップ素子G2が導通し、その後、ギャップ素子G1が導
通する。他の構成および動作は第4の実施の形態と同様
である。
【0094】(第8の実施の形態)本実施形態は、図1
6に示すように、パルス発生装置4を高圧放電灯2を始
動・再始動させるイグナイタに用いた放電灯点灯装置1
を示しており、このパルス発生装置4は、図14に示し
た第6の実施の形態の構成を変形した構成を有する。ま
た、直流電源Esおよび高圧放電灯2の点灯時に電力を
供給する構成については、図6に示した第3の実施の形
態の構成と同様の構成を採用している。
【0095】すなわち、高圧放電灯2は交流電源Vsに
安定器3およびパルストランスPTの2次巻線を介して
接続されている。安定器3は交流電源VsとパルスPT
の2次巻線との間に挿入されるインダクタLと交流電源
Vsの両端間に接続される力率改善用のコンデンサCf
からなる。また、安定器3の出力端間にはバイパス用の
コンデンサC10が接続される。
【0096】バイパスコンデンサC10の両端にはダイ
オードブリッジのような整流器DB1の交流入力端が接
続され、整流器DB1の出力は平滑コンデンサC11に
より平滑され、平滑コンデンサC11の両端電圧はフラ
イバック形のDC−DCコンバータにより電力変換され
る。このDC−DCコンバータは、平滑コンデンサC1
1の両端間に、フライバックトランスFT1の1次巻線
とIGBTよりなるスイッチング素子Q11との直列回
路を接続し、フライバックトランスFT1の2次巻線に
ダイオードD10を介してコンデンサC20を接続した
構成を有する。スイッチング素子Q11はドライバDR
11により高周波でオンオフ駆動され、コンデンサC2
0の両端電圧がスイッチング素子Q11のオンオフのデ
ューティ比に応じて昇圧された高電圧になる。ドライバ
DR11は高圧放電灯2のランプ電流に基づいて高圧放
電灯2の点灯/不点灯を検出する点灯検出手段ODT1
により制御され、高圧放電灯2の点灯が検出されている
期間にはスイッチング素子Q11をオフにしてコンデン
サC20の充電を停止させる。また、ドライバDR11
はコンデンサC20の両端電圧を検出する電圧検出手段
VDT1によっても制御され、コンデンサC20の両端
電圧が所定電圧(ギャップ素子G1,G2の応答電圧V
bより低く、この電圧の2倍がギャップ素子G1,G2
の応答電圧Vbより高くなる電圧)以上に上昇しないよ
うに制御される。
【0097】第6の実施の形態では、コンデンサC1,
C2とギャップ素子G1,G2とパルストランスPTの
1次巻線とが閉ループを形成しており、本実施形態にお
いても同様に、ギャップ素子G1,G2とコンデンサC
1,C2とパルストランスPTの1次巻線とからなる閉
ループが形成されている。ただし、第6の実施の形態で
はパルストランスPTの1次巻線がコンデンサC1とギ
ャップ素子G2との間に挿入されているのに対して、本
実施形態ではパルストランスPTの1次巻線がギャップ
素子G2とコンデンサC2との間に挿入されている。ま
た、ギャップ素子G1にはインピーダンス要素Ztとし
て抵抗Rtが並列接続され、直流電源Esの出力端であ
るコンデンサC20の両端は、ダイオードDsを介して
ギャップ素子G1と抵抗Rtとの並列回路に接続されて
いる。
【0098】コンデンサC1は一端が直流電源Esの負
極に接続され、他端がインピーダンス要素Z1としての
ダイオードD11および抵抗R11の直列回路とインピ
ーダンス要素Zsとしての抵抗Rsとを介して直流電源
Esの正極に接続される。また、コンデンサC2は一端
がインピーダンス要素Zsである抵抗Rsを介して直流
電源Esの正極に接続され、他端がインピーダンス要素
Z22である抵抗R22およびダイオードD22の直列
回路を介して直流電源Esの負極に接続されている。つ
まり、これらのインピーダンス要素はコンデンサC1,
C2の充電経路を形成する。ここに、コンデンサC1,
C2の容量および抵抗R11,R22の抵抗値はそれぞ
れ等しいものとする。
【0099】次に動作を説明する。交流電源Vsを投入
すると、安定器3とパルストランスPTの2次巻線およ
び点灯検出手段ODT1とを通して高圧放電灯2の両端
に交流電源Vsの電圧が印加される。また、安定器3を
介して整流器DB1に交流電源Vsが供給され、DC−
DCコンバータの動作によってコンデンサC20の両端
に所望電圧が得られ、このとき、ダイオードDsなどを
通してコンデンサC1,C2も充電される。抵抗R1
1,R22の抵抗値およびコンデンサC1,C2の容量
はそれぞれ等しいから、両コンデンサC1,C2の両端
電圧はほぼ等しくなる。電圧検出手段VDT1はコンデ
ンサC20の両端電圧を検出することによりコンデンサ
C1,C2の両端電圧を検出しているから、電圧検出手
段VDT1での検出電圧が所定電圧(ギャップ素子G
1,G2の応答電圧の最小値よりも小さく、かつ直流電
源Esの出力電圧の2倍がギャップ素子G1,G2の応
答電圧の最大値よりも大きい電圧)に達すると、電圧検
出手段VDT1は、ドライバDR11を通してスイッチ
ング素子Q11の動作を停止させる。
【0100】スイッチング素子Q11がオフになればコ
ンデンサC20の両端電圧が低下しダイオードDsがオ
フになるから、第5の実施の形態においてスイッチSs
をオフにしたときと同様に動作し、コンデンサC1→ギ
ャップ素子G2→コンデンサC2→抵抗Rtの閉ループ
で、両コンデンサC1,C2の両端電圧の加算値がギャ
ップ素子G2に印加される。こうしてギャップ素子G2
が導通し、両コンデンサC1,C2の両端電圧の加算値
はギャップ素子G1と抵抗Rtとの並列回路に印加され
る。抵抗Rtを十分に大きく設定しておけば、ギャップ
素子G1が導通し、両コンデンサC1,C2の蓄積電荷
がギャップ素子G1,G2を通してパルストランスPT
に放出される。こうしてパルストランスPTの2次巻線
には高圧放電灯2の始動・再始動に必要な程度のパルス
電圧を有した高圧パルスが発生する。
【0101】以上の動作によって高圧放電灯2が始動
し、交流電源Vsから安定器3を通して高圧放電灯2に
電流が流れ、高圧放電灯2が点灯する。
【0102】また、点灯検出手段ODT1は高圧放電灯
2のランプ電流を検出しており、高圧放電灯2が点灯中
であると駆動回路DR11を通してスイッチング素子Q
11をオフに保つ。つまり、高圧放電灯2の点灯中にパ
ルス発生装置3から不要なパルスが発生するのを防止す
ることができる。
【0103】以上説明したように、本実施形態では、ギ
ャップ素子G1,G2を用いながらもほぼ一定のパルス
電圧を発生させることが可能になり、しかもパルストラ
ンスPTにエネルギを供給する経路内に基本的にはイン
ピーダンス要素を含んでいないから、高圧パルスを発生
する際の損失がほぼんと生じない。また、パルストラン
スPTにエネルギを供給する経路内にインピーダンス要
素を含まないことによって、インピーダンス要素の耐圧
が問題になることもない。しかも、パルストランスPT
の1次巻線には直流電源Esの出力電圧のほぼ2倍の電
圧が印加されるから、パルストランスPTの昇圧比を比
較的小さく設定することができ、結果的にパルストラン
スPTの大型化を避けることができる。他の構成および
動作は第1の実施の形態と同様である。なお、直流電源
Esは、上述の構成に限定されるものではなく、ギャッ
プ素子G1,G2の応答電圧に対して上述の条件を満た
すことが可能な出力電圧を得ることができれば、どのよ
うな構成を用いてもよい。さらに、本実施形態は第3の
実施の形態に比較するとトリガ電源Etが不要であるか
ら構成がより簡単になる。
【0104】(第9の実施の形態)本実施形態は、図1
7に示すように、直流電圧を発生する電圧源E1,E2
を備えるとともに、各電圧源E1,E2にそれぞれ2端
子電圧応答形のスイッチ素子としてのギャップ素子G
1,G2を直列接続し、電圧源E1,E2とスイッチ素
子G1,G2との直列回路の両端間にパルストランスP
Tの1次巻線を接続してある。また、1つのスイッチ素
子G1にはスイッチStとインピーダンス要素Ztとの
直列回路を並列接続してある。各電圧源E1,E2の極
性は図1に示す関係であり、電圧源E1,E2は両者の
出力電圧が加算される極性に接続されている。
【0105】各電圧源E1,E2の出力電圧はギャップ
素子G1,G2(ギャップ素子G1,G2は仕様が同じ
であるものとする)の応答電圧Vbを越えないように設
定される。また、インピーダンス要素Ztはギャップ素
子G1の非導通時のインピーダンスよりも十分に小さく
設定される。
【0106】いま、スイッチStがオフであれば、各電
圧源E1,E2の出力電圧は適当に分圧されてギャップ
素子G1,G2に印加され、この状態では各ギャップ素
子G1,G2への印加電圧は応答電圧Vbより低くなっ
ている。次に、スイッチStがオンになると、ギャップ
素子G1の両端間のインピーダンスが低下するから、電
圧源E1,E2の出力電圧の加算値に相当する電圧がギ
ャップ素子G2に印加される。この電圧がギャップ素子
G2の応答電圧Vbを越えるように設定しておけばギャ
ップ素子G2は導通し、ギャップ素子G2の導通によっ
て電圧源E1,E2の出力電圧の加算値に相当する電圧
はギャップ素子G1とインピーダンス要素Ztとの並列
回路に印加されるようになる。こうしてギャップ素子G
1も導通するから、両電圧源E1,E2から両ギャップ
素子G1,G2を通してパルストランスPTに電流が流
れ、パルストランスPTの2次巻線に高圧パルスが発生
するのである。
【0107】すなわち、図18(a)に示すように、ス
イッチStをオフにした状態では、図18(b)(c)
のように各ギャップ素子G1,G2への印加電圧が応答
電圧Vbを越えないように設定しておき、時刻t1にお
いてスイッチStをオンにすると、図18(c)のよう
にギャップ素子G2が導通し、ギャップ素子G2が導通
すれば図18(b)のようにギャップ素子G1が導通す
る。したがって、パルストランスPTの1次巻線に電圧
源E1,E2からエネルギが供給され、パルストランス
PTの2次巻線に図18(d)のように高圧パルスが発
生するのである。この動作から明らかなように、電圧源
E1,E2の出力電圧をほぼ一定電圧に設定しておけ
ば、ギャップ素子G1,G2の応答電圧Vbにばらつき
があってもパルストランスPTの2次巻線に発生する高
圧パルスのパルス電圧がほぼ一定値に保たれることにな
る。
【0108】なお、インピーダンス要素Ztは、パルス
トランスPTの1次側のインピーダンスよりも十分に大
きく設定してあり、各ギャップ素子G1,G2が確実に
導通するようにしてある。また、インピーダンス要素Z
tを大きな値に設定することによって、スイッチStの
電流ストレスが軽減されることになる。
【0109】なお、電圧源E1,E2とギャップ素子G
1,G2とを2個ずつ設けた例を示しているが、電圧源
とギャップ素子との組を3組以上設けてもよい。また、
ギャップ素子G1,G2に代えて、SSSのような他の
2端子電圧応答形のスイッチ素子を用いてもよい。
【0110】図17に示した回路構成の具体例を図19
に示す。この構成例では電圧源E1,E2にコンデンサ
C1,C2を用いている。また、コンデンサC1,C2
を両端電圧が所望電圧に達するように充電するために、
直流電源Esおよびインピーダンス要素Z11,Z2
1,Z12,Z22を設けている。各コンデンサC1,
C2の両端には、それぞれインピーダンス要素Z11,
Z21,Z12,Z22が直列接続され、コンデンサC
1とインピーダンス要素Z11,Z21との直列回路、
およびコンデンサC2とインピーダンス要素Z12,Z
22との直列回路がそれぞれ直流電源Esに接続され
る。
【0111】図19に示す構成では、図20のように時
刻t0において電源が投入されると、コンデンサC1,
C2の両端電圧が図20(b)のように上昇し、同時に
ギャップ素子G1,G2への印加電圧も図20(c)
(d)のように立ち上がる。図20(b)に示すよう
に、コンデンサC1,C2の両端電圧はギャップ素子G
1,G2の応答電圧Vbよりも低く設定されている。コ
ンデンサC1,C2が充電された後、時刻t1において
スイッチStを投入すると、ギャップ素子G2には両コ
ンデンサC1,C2の両端電圧の加算電圧が印加され、
この電圧はギャップ素子G2の応答電圧Vbよりも高く
なるように設定されているから、図20(d)のように
ギャップ素子G2が導通し、その後、図20(c)のよ
うにギャップ素子G1が導通する。したがって、パルス
トランスPTの1次巻線にコンデンサC1,C2からエ
ネルギが供給され、パルストランスPTの2次巻線に図
20(e)のように高圧パルスが発生する。
【0112】(第10の実施の形態)本実施形態は、図
19に示した第9の実施の形態の具体構成を変形したも
のであり、図21に示すように、コンデンサC1,C2
を充電するためのインピーダンス要素の個数を削減した
ものである。すなわち、インピーダンス要素Z12,Z
21を省略し、直流電源Esにインピーダンス要素Zs
を直列接続した構成を有する。さらに具体的に説明する
と、コンデンサC1は直流電源Esの一方の極(図示例
では正極)との間にインピーダンス要素Zsとインピー
ダンス要素Z11との直列回路が挿入され、コンデンサ
C2は各一端にインピーダンス要素Zsとインピーダン
ス要素Z22とがそれぞれ直列接続され、この直列回路
が直流電源Esの両端間に接続されている。本実施形態
はコンデンサC1,C2の充電経路の構成が第9の実施
の形態とは異なるが、他の構成および動作は同様であ
る。
【0113】ところで、図21に示す構成においてイン
ピーダンス要素Z11、Z22を抵抗R11、R22に
置き換えると、図22に示す回路になる。図22に示す
回路ではインピーダンス要素ZtをコンデンサCtとし
てある。この構成では、コンデンサC1,C2を所定電
圧まで充電した後に、スイッチStをオンにすると、コ
ンデンサCtが充電されるが、コンデンサCtの初期電
圧が0Vであればギャップ素子G1の両端電圧はスイッ
チStのオン直後にほぼ0Vになるから、ギャップ素子
G2にコンデンサC1,C2の両端電圧の加算値が印加
されることになる。こうしてギャップ素子G2が導通し
た後に、コンデンサCtの両端電圧がギャップ素子G1
の応答電圧Vbを越えるとギャップ素子G1も導通す
る。こうして両ギャップ素子G1,G2が導通すると、
コンデンサCtに蓄積されていた電荷は放出され、コン
デンサCtの両端電圧は0Vになる。なお、コンデンサ
Ctの容量はコンデンサC1,C2よりも十分に小さく
設定され、コンデンサC1,C2の両端電圧への影響を
少なくしてある。また、コンデンサCtには抵抗を直列
接続してコンデンサCtへの充電電流を制限するように
してもよい。他の構成および動作は第9の実施の形態と
同様である。
【0114】(第11の実施の形態)本実施形態は、図
23に示すように、パルス発生装置4を高圧放電灯2を
始動・再始動させるイグナイタに用いた放電灯点灯装置
1を示しており、このパルス発生装置4は、図22に示
した第10の実施の形態の構成を変形した構成を有す
る。
【0115】すなわち、高圧放電灯2は交流電源Vsに
安定器3およびパルストランスPTの2次巻線を介して
接続されている。安定器3は交流電源VsとパルスPT
の2次巻線との間に挿入されるインダクタLからなる。
また、安定器3の出力端間にはバイパス用のコンデンサ
C10が接続される。
【0116】バイパスコンデンサC10の両端にはダイ
オードブリッジよりなる整流器DB1の交流入力端が接
続され、整流器DB1の出力は平滑コンデンサC11に
より平滑され、平滑コンデンサC11の両端電圧はフラ
イバック形のDC−DCコンバータにより電力変換され
る。このDC−DCコンバータは、平滑コンデンサC1
1の両端間に、フライバックトランスFT1の1次巻線
とバイポーラトランジスタよりなるスイッチング素子Q
11との直列回路を接続し、フライバックトランスFT
1の2次巻線にダイオードD10を介してコンデンサC
20を接続した構成を有する。スイッチング素子Q11
は高周波でオンオフ駆動され、コンデンサC20の両端
電圧がスイッチング素子Q11のオンオフのデューティ
比に応じて昇圧された高電圧になる。スイッチング素子
Q11のオンオフは、コンデンサC11の両端電圧を検
出して制御信号を出力する充電制御部CCNと、コンデ
ンサC1の両端電圧を検出して制御信号を出力するパル
ス制御部PCNとの出力の論理積を求めるアンド回路A
NDの出力によって制御される。つまり、スイッチング
素子Q11は、平滑コンデンサC11の両端電圧に応じ
て充電制御部CCNの出力によりデューティ比が制御さ
れ、コンデンサC1の両端電圧が所定電圧に達したこと
がパルス制御部PCNで検出されるとオンオフが停止さ
れてオフに保たれる。また、パルス制御部PCNはコン
デンサC1の両端電圧が所定電圧に達するとスイッチS
tとして設けたバイポーラトランジスタよりなるスイッ
チング素子Qtを一定時間だけオンにする機能も備え
る。
【0117】本実施形態は、第10の実施の形態と同様
に、ギャップ素子G1,G2とコンデンサC1,C2と
パルストランスPTの1次巻線とからなる閉ループを備
える。また、スイッチング素子Qtにはインピーダンス
要素Ztとして抵抗Rtが直列接続され、直流電源Es
の出力端であるコンデンサC20の両端は、インピーダ
ンス要素Zsである抵抗Rsを介してギャップ素子G1
に接続されている。
【0118】コンデンサC1は一端が直流電源Esの負
極に接続され、他端がインピーダンス要素Z1としての
ダイオードD11および抵抗R11の直列回路とインピ
ーダンス要素Zsとしての抵抗Rsとを介して直流電源
Esの正極に接続される。また、コンデンサC2は一端
がインピーダンス要素Zsである抵抗Rsを介して直流
電源Esの正極に接続され、他端がインピーダンス要素
Z22である抵抗R22およびダイオードD22の直列
回路を介して直流電源Esの負極に接続されている。つ
まり、これらのインピーダンス要素はコンデンサC1,
C2の充電経路を形成する。ここに、コンデンサC1,
C2の容量および抵抗R11,R22の抵抗値はそれぞ
れ等しいものとする。
【0119】次に動作を説明する。交流電源Vsを投入
すると、安定器3とパルストランスPTの2次巻線とを
通して高圧放電灯2の両端に交流電源Vsの電圧が印加
される。また、安定器3を介して整流器DB1に交流電
源Vsが供給され、DC−DCコンバータの動作によっ
てコンデンサC20の両端に所望電圧が得られ、このと
き、ダイオードD10などを通してコンデンサC1,C
2も充電される。抵抗R11,R22の抵抗値およびコ
ンデンサC1,C2の容量はそれぞれ等しいから、両コ
ンデンサC1,C2の両端電圧はほぼ等しくなる。パル
ス制御部PCNはコンデンサC1の両端電圧を検出して
いるから、パルス制御部PCNでの検出電圧が所定電圧
(ギャップ素子G1,G2の応答電圧の最小値よりも小
さく、かつコンデンサC1の両端電圧の2倍がギャップ
素子G1,G2の応答電圧の最大値よりも大きい電圧)
に達すると、パルス制御部PCNは、スイッチング素子
Q11の動作を停止させ、同時ないしやや遅れてスイッ
チング素子Qtを一定時間だけオンにする。
【0120】スイッチング素子Qtのオン後の動作は第
10の実施の形態と同様であり、両ギャップ素子G1,
G2がオンになるから、両コンデンサC1,C2に蓄積
された電荷がパルストランスPTに放出され、パルスト
ランスPTの2次巻線に高圧放電灯2の始動・再始動に
必要な程度のパルス電圧を有した高圧パルスが発生させ
ることができる。
【0121】以上の動作によって高圧放電灯2が始動
し、交流電源Vsから安定器3を通して高圧放電灯2に
電流が流れ、高圧放電灯2が点灯する。また、高圧放電
灯2の点灯後には高圧放電灯2の両端電圧が低下するか
ら、充電制御部CCNは平滑コンデンサC11の両端電
圧の変化によって高圧放電灯2の点灯状態を検出し、高
圧放電灯2が点灯中であるとスイッチング素子Q11を
オフに保つ。つまり、高圧放電灯2の点灯中にパルス発
生装置3から不要なパルスが発生するのを防止すること
ができる。
【0122】以上説明したように、本実施形態では、ギ
ャップ素子G1,G2を用いながらもほぼ一定のパルス
電圧を発生させることが可能になる。しかも、パルスト
ランスPTの1次巻線には直流電源Esの出力電圧のほ
ぼ2倍の電圧が印加されるから、パルストランスPTの
昇圧比を比較的小さく設定することができ、結果的にパ
ルストランスPTの大型化を避けることができる。他の
構成および動作は第1の実施の形態と同様である。な
お、直流電源Esは、上述の構成に限定されるものでは
なく、ギャップ素子G1,G2の応答電圧に対して上述
の条件を満たすことが可能な出力電圧を得ることができ
れば、どのような構成を用いてもよい。
【0123】
【発明の効果】請求項1の発明は、両端電圧が所定の応
答電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ
素子と出力電圧が応答電圧より低い電圧源との直列回路
が複数回路直列接続され、複数個のスイッチ素子と複数
個の電圧源との直列回路の両端間に負荷が接続され、少
なくとも1つのスイッチ素子の両端に電圧を印加するこ
とでこのスイッチ素子を導通させるトリガ電源を有し、
電圧源の出力電圧はトリガ電源により一部のスイッチ素
子が導通したときに加算されて他のスイッチ素子に印加
される電圧が応答電圧を越えるように設定されているも
のであり、2端子電圧応答形のスイッチ素子を用いなが
らもスイッチ素子の応答電圧のばらつきによらず、ほぼ
一定のパルス電圧を有するパルスを発生させることがで
きるという利点を有する。しかも、パルスを発生させる
際に回路に流れる電流は電圧源とスイッチ素子と負荷と
にしか流れないから、他の構成要素に不要な電流ストレ
スが生じないのであって、構成部品に耐圧が比較的低い
ものを用いることができるとともに比較的低損失になる
という利点がある。
【0124】請求項2の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と出力電圧が応答電圧より低い電圧源との直列回路が
複数回路直列接続され、複数個のスイッチ素子と複数個
の電圧源との直列回路の両端間に負荷が接続され、電圧
源の出力電圧は加算値がスイッチ素子の応答電圧を越え
るように設定され、少なくとも1つのスイッチ素子の両
端に印加する電圧を引き下げることにより他のスイッチ
素子に電圧源の出力電圧の加算値を印加させて応答電圧
を越えさせるトリガ電源を有しているものであり、2端
子電圧応答形のスイッチ素子を用いながらもスイッチ素
子の応答電圧のばらつきによらず、ほぼ一定のパルス電
圧を有するパルスを発生させることができるという利点
を有する。しかも、パルスを発生させる際に回路に流れ
る電流は電圧源とスイッチ素子と負荷とにしか流れない
から、他の構成要素に不要な電流ストレスが生じないの
であって、構成部品に耐圧が比較的低いものを用いるこ
とができるとともに比較的低損失になるという利点があ
る。
【0125】請求項3の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と出力電圧が応答電圧より低い電圧源との直列回路が
複数回路直列接続され、複数個のスイッチ素子と複数個
の電圧源との直列回路の両端間に負荷が接続され、電圧
源の出力電圧は加算値がスイッチ素子の応答電圧を越え
るように設定され、少なくとも1つのスイッチ素子に並
列接続されたインピーダンス要素とスイッチとの直列回
路を有しているものであり、2端子電圧応答形のスイッ
チ素子を用いながらもスイッチ素子の応答電圧のばらつ
きによらず、ほぼ一定のパルス電圧を有するパルスを発
生させることができるという利点を有する。しかも、パ
ルスを発生させる際に回路に流れる電流は電圧源とスイ
ッチ素子と負荷とにしか流れないから、他の構成要素に
不要な電流ストレスが生じないのであって、構成部品に
耐圧が比較的低いものを用いることができるとともに比
較的低損失になるという利点がある。その上、請求項
1、2の構成に比較してトリガ電源が不要であるから、
構成がより簡単なものになる。
【0126】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、電圧源がコンデンサであって、各コ
ンデンサに充電エネルギを与える直流電源と、各コンデ
ンサと各スイッチ素子と負荷との閉ループに含まれず直
流電源から各コンデンサへの充電経路にそれぞれ挿入さ
れた複数個のインピーダンス要素とを備えているもので
あり、電圧源をコンデンサで構成しているから構成が簡
単である。
【0127】請求項8の発明は、両端電圧が所定の応答
電圧に達すると導通する2端子電圧応答形のスイッチ素
子と両端電圧が応答電圧より低くなるように充電される
コンデンサとの直列回路が複数回路直列接続され、複数
個のスイッチ素子と複数個のコンデンサとの直列回路の
両端間に負荷が接続され、コンデンサの両端電圧は加算
値がスイッチ素子の応答電圧を越えるように設定され、
少なくとも1つのスイッチ素子に第1のインピーダンス
要素が並列接続され、各コンデンサに充電エネルギを与
える直流電源と、各コンデンサと各スイッチ素子と負荷
との閉ループに含まれず直流電源から各コンデンサへの
充電経路にそれぞれ挿入された複数個の第2のインピー
ダンス要素と、直流電源から各コンデンサへの充電経路
に挿入されたスイッチとを備えるものであり、2端子電
圧応答形のスイッチ素子を用いながらもスイッチ素子の
応答電圧のばらつきによらず、ほぼ一定のパルス電圧を
有するパルスを発生させることができるという利点を有
する。しかも、パルスを発生させる際に回路に流れる電
流は電圧源とスイッチ素子と負荷とにしか流れないか
ら、他の構成要素に不要な電流ストレスが生じないので
あって、構成部品に耐圧が比較的低いものを用いること
ができるとともに比較的低損失になるという利点があ
る。その上、請求項1、2の構成に比較してトリガ電源
が不要であり、しかもコンデンサの充電電荷を用いてス
イッチ素子を導通させるから構成が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第4の実施の形態を示す概
略回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動作説明図であ
る。
【図3】本発明の第1および第4の実施の形態を示す回
路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における図3の回路
の動作説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の動作説明図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施の形態における図3の回路
の動作説明図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の他の構成例を示す回路図である。
【図13】図12に示す構成の具体例を示す回路図であ
る。
【図14】本発明の第6の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図15】本発明の第7の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図16】本発明の第8の実施の形態を示す具体回路図
である。
【図17】本発明の第9の実施の形態を示す概略回路図
である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の回路図である。
【図20】図19に示した回路の動作説明図である。
【図21】本発明の第10の実施の形態を示す回路図で
ある。
【図22】同上の具体例を示す回路図である。
【図23】本発明の第11の実施の形態を示す具体回路
図である。
【図24】従来例を示す回路図である。
【図25】同上の動作説明図である。
【図26】他の従来例を示す回路図である。
【図27】同上の動作説明図である。
【図28】さらに他の従来例を示す回路図である。
【図29】同上の動作説明図である。
【図30】別の従来例を示すブロック図である。
【図31】同上の構成例を示し、(a)は並列構成を示
すブロック図であり、(b)は直列構成を示すブロック
図である。
【図32】同上の構成例を示す回路図である。
【図33】同上の動作説明図である。
【図34】同上の他の構成例を示す回路図である。
【図35】同上に用いるエネルギ供給源の各種構成例を
示す回路図である。
【図36】同上に用いるトリガ電源の各種構成例を示す
回路図である。
【図37】同上のさらに他の構成例を示す回路図であ
る。
【図38】同上の動作説明図図である。
【図39】同上の具体回路図である。
【図40】同上の具体回路図である。
【符号の説明】
1 放電灯点灯装置 4 パルス発生装置 C1,C2 コンデンサ G ギャップ素子(スイッチ素子) E1,E2 電圧源 Es 直流電源 Et トリガ電源 PT パルストランス Vb 応答電圧 Z11,Z12,Z21,Z22 インピーダンス要素 Zs インピーダンス要素 Zt インピーダンス要素

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端電圧が所定の応答電圧に達すると導
    通する2端子電圧応答形のスイッチ素子と出力電圧が前
    記応答電圧より低い電圧源との直列回路が複数回路直列
    接続され、複数個のスイッチ素子と複数個の電圧源との
    直列回路の両端間に負荷が接続され、少なくとも1つの
    スイッチ素子の両端に電圧を印加することでこのスイッ
    チ素子を導通させるトリガ電源を有し、前記電圧源の出
    力電圧はトリガ電源により一部のスイッチ素子が導通し
    たときに加算されて他のスイッチ素子に印加される電圧
    が応答電圧を越えるように設定されていることを特徴と
    するパルス発生装置。
  2. 【請求項2】 両端電圧が所定の応答電圧に達すると導
    通する2端子電圧応答形のスイッチ素子と出力電圧が前
    記応答電圧より低い電圧源との直列回路が複数回路直列
    接続され、複数個のスイッチ素子と複数個の電圧源との
    直列回路の両端間に負荷が接続され、前記電圧源の出力
    電圧は加算値が前記スイッチ素子の応答電圧を越えるよ
    うに設定され、少なくとも1つのスイッチ素子の両端に
    印加する電圧を引き下げることにより他のスイッチ素子
    に前記電圧源の出力電圧の加算値を印加させて応答電圧
    を越えさせるトリガ電源を有していることを特徴とする
    パルス発生装置。
  3. 【請求項3】 両端電圧が所定の応答電圧に達すると導
    通する2端子電圧応答形のスイッチ素子と出力電圧が前
    記応答電圧より低い電圧源との直列回路が複数回路直列
    接続され、複数個のスイッチ素子と複数個の電圧源との
    直列回路の両端間に負荷が接続され、前記電圧源の出力
    電圧は加算値が前記スイッチ素子の応答電圧を越えるよ
    うに設定され、少なくとも1つのスイッチ素子に並列接
    続されたインピーダンス要素とスイッチとの直列回路を
    有していることを特徴とするパルス発生装置。
  4. 【請求項4】 前記電圧源はコンデンサよりなり、各コ
    ンデンサに充電エネルギを与える直流電源と、各コンデ
    ンサと各スイッチ素子と負荷との閉ループに含まれず前
    記直流電源から各コンデンサへの充電経路にそれぞれ挿
    入された複数個のインピーダンス要素とを設けたことを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    パルス発生装置。
  5. 【請求項5】 前記各インピーダンス要素は、各コンデ
    ンサの両端にそれぞれ接続され、各インピーダンス要素
    と各コンデンサとの直列回路を並列接続した並列回路が
    前記直流電源の両端間に接続されていることを特徴とす
    る請求項4記載のパルス発生装置。
  6. 【請求項6】 一部のコンデンサは前記直流電源の正極
    側にインピーダンス要素が接続され、残りのコンデンサ
    は前記直流電源の負極側にインピーダンス要素が接続さ
    れ、各コンデンサと各インピーダンス要素との直列回路
    を並列接続した並列回路が前記直流電源の両端間に接続
    されていることを特徴とする請求項4記載のパルス発生
    装置。
  7. 【請求項7】 各コンデンサと各インピーダンス要素と
    の直列回路を並列接続した並列回路と前記直流電源との
    間に別のインピーダンス要素が挿入されていることを特
    徴とする請求項6記載のパルス発生装置。
  8. 【請求項8】 両端電圧が所定の応答電圧に達すると導
    通する2端子電圧応答形のスイッチ素子と両端電圧が前
    記応答電圧より低くなるように充電されるコンデンサと
    の直列回路が複数回路直列接続され、複数個のスイッチ
    素子と複数個のコンデンサとの直列回路の両端間に負荷
    が接続され、前記コンデンサの両端電圧は加算値が前記
    スイッチ素子の応答電圧を越えるように設定され、少な
    くとも1つのスイッチ素子に第1のインピーダンス要素
    が並列接続され、各コンデンサに充電エネルギを与える
    直流電源と、各コンデンサと各スイッチ素子と負荷との
    閉ループに含まれず前記直流電源から各コンデンサへの
    充電経路にそれぞれ挿入された複数個の第2のインピー
    ダンス要素と、前記直流電源から各コンデンサへの充電
    経路に挿入されたスイッチとを備えることを特徴とする
    パルス発生装置。
  9. 【請求項9】 前記負荷はパルストランスであることを
    特徴とするパルス発生装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のパルス発生装置をイグ
    ナイタに用いたことを特徴とする放電灯点灯装置。
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