JP2002050447A - プラグキャップ及びスパークプラグユニット - Google Patents

プラグキャップ及びスパークプラグユニット

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JP2002050447A
JP2002050447A JP2000232512A JP2000232512A JP2002050447A JP 2002050447 A JP2002050447 A JP 2002050447A JP 2000232512 A JP2000232512 A JP 2000232512A JP 2000232512 A JP2000232512 A JP 2000232512A JP 2002050447 A JP2002050447 A JP 2002050447A
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lead wire
plug
pressure sensor
spark plug
plug cap
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JP2000232512A
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Koji Okazaki
浩二 岡崎
Masayoshi Matsui
正好 松井
Takahiro Suzuki
隆博 鈴木
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力センサから取り出されるリード線の周
方向における延出位置を、例えばノッキング検出装置等
の所定の位置(方向)に容易に位置合わせでき、リード
線の損傷・断線等も発生しにくいプラグキャップと、そ
のプラグキャップと圧力センサ付スパークプラグとを備
えたスパークプラグユニットとを提供する。 【解決手段】 筒状部41の一端側をスパークプラグ
10の主体金具11(六角部11d)に係合するととも
に、筒状部41の工具係合部41cにねじ部11aの締
め付け用工具(プラグレンチ等)を係合して、筒状部4
1と主体金具11とを一体的に回転すると、主体金具1
1と同心状に配置された環状の圧力センサ20がリード
線23とともにシリンダヘッドCHに取り付けられる。
この状態で、回転部43を回転させるだけで、圧力セン
サ20からの電気的出力を取り出すリード線23の、筒
状部41の工具係合部41c側の端部における周方向の
延出位置を容易に位置合わせすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
の圧力を検出する圧力センサ付スパークプラグに装着さ
れるプラグキャップと、そのプラグキャップと圧力セン
サ付スパークプラグとを備えたスパークプラグユニット
とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関の燃焼室の圧力(筒
内圧)を測定することにより、例えばノッキング検出、
燃焼圧のピーク位置検出、失火検出等を行い、内燃機関
の運転制御に役立てられている。そして、筒内圧の測定
には環状の圧電セラミック等の圧電素子を備えた圧力セ
ンサが用いられることがある。このような圧力センサは
スパークプラグの主体金具に配置され、主体金具に形成
されるねじ部をシリンダヘッドのねじ部に締め付けて装
着される。燃焼圧によってスパークプラグが押し上げら
れ、スパークプラグのシリンダヘッドへの締め付け荷重
が変動するので、この荷重変動に応じて圧電素子が発す
る電気的出力をリード線を介して外部へ取り出すことに
より、筒内圧が測定される。
【0003】上記のような圧力センサ付スパークプラグ
の一例として、特開平6−290853号公報の図1に
示されるような圧力センサ内蔵タイプがある。このタイ
プは、圧電素子、電極板等をセンサケースに収容した圧
力センサを主体金具の取付座部に一体的に取り付け、主
体金具先端部のねじ部(おねじ)をシリンダヘッドのね
じ部(めねじ)に締め付けて装着する方式である。一
方、上記公報の図8に示されるような圧力センサ単独タ
イプも知られている。このタイプは、圧電素子、電極板
等をセンサケースに収容して一体の圧力センサを構成
し、主体金具の取付座部(ガスケット)とシリンダヘッ
ドとの間に圧力センサを配置して、主体金具のねじ部を
シリンダヘッドのねじ部に締め付けて装着する方式であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】いずれのタイプも、筒
内圧の変動を正確に測定するため、圧力センサはシリン
ダヘッドの奥部側に燃焼室と近接して配置され、筒内圧
に応じた電気的出力を取り出すリード線は、主体金具に
対して圧力センサ配置側(燃焼室側)とは反対側に延出
される。ところで、一般的に、主体金具のねじ部(おね
じ)とシリンダヘッドのねじ部(めねじ)との間で、周
方向におけるねじの切り始め位置は内燃機関毎にまちま
ちである。したがって、六角部に締め付け用工具を係合
してスパークプラグを所定トルクでシリンダヘッドにね
じ込んだとしても、圧力センサから取り出されるリード
線の周方向における延出位置は、所定位置(例えば検出
装置や制御装置等の設置方向)に定まらずまちまちとな
る。このため、このような圧力センサ付スパークプラグ
に、例えばリード線を外部側(シリンダヘッド頭頂部側)
に取り出すためのプラグキャップを装着した後、リード
線を迂回させて所定位置に配線するための余分なスペー
スや取付部材を要し、作業工程が煩雑になったり製造コ
ストがアップしたりするおそれがある。また、迂回配線
の余裕長さとその配置スペースが十分でないとリード線
の損傷・断線等が発生する可能性もある。
【0005】本発明の課題は、圧力センサから取り出さ
れるリード線の周方向における延出位置を、例えばノッ
キング検出装置等の所定の位置(方向)に容易に位置合
わせでき、リード線の損傷・断線等も発生しにくいプラ
グキャップと、そのプラグキャップと圧力センサ付スパ
ークプラグとを備えたスパークプラグユニットとを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のプラグキャップは、内燃機
関の燃焼室の圧力に基づく電気的出力を取り出すための
リード線を有する圧力センサをスパークプラグの主体金
具に配置し、該主体金具の先端部に形成されたねじによ
り内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられることが予
定された圧力センサ付スパークプラグに装着されるプラ
グキャップであって、一端側が前記主体金具に同心状に
係合し、前記圧力センサ付スパークプラグを前記シリン
ダヘッドに取り付ける際に、該主体金具と一体的に回転
する筒状部に対してその軸線回りに相対回転可能で、か
つ周方向の所定位置に前記リード線を配設するリード線
配設部を有する回転部を配置したことを特徴とする。
【0007】また、本発明のスパークプラグユニット
は、上記のプラグキャップが上記の圧力センサ付スパー
クプラグに装着されていることを特徴とする。
【0008】すなわち、これらの発明においては、筒状
部に対してその軸線回りに相対回転可能で、かつ周方向
の所定位置にリード線を配設するリード線配設部を有す
る回転部を配置している。したがって、筒状部の一端側
をスパークプラグの主体金具に係合するとともに、筒状
部の他端側に工具係合部を形成しておいてねじの締め付
け用工具(プラグレンチ等)を係合して、筒状部と主体
金具とを一体的に回転すると、主体金具と同心状に配置
された環状の圧力センサがリード線とともにシリンダヘ
ッドに取り付けられる。この状態で、上記回転部を回転
させるだけで、圧力センサからの電気的出力を取り出す
リード線の、筒状部の他端側(工具係合部側)における
周方向の延出位置を容易に位置合わせすることができ
る。実際には、リード線の延出位置の調整は、正逆方向
にそれぞれ180゜(±180゜)の範囲で可能であ
る。このため、リード線を大きく迂回させて配線せずに
すむので、省スペース化が図れ、作業工程の簡略化や製
造コストの低減も可能となる。しかも、リード線の損傷
・断線等の発生も防止できる。
【0009】そして、筒状部の長手方向の少なくとも一
部区間において、リード線が筒状部の内側を通るととも
に、そのリード線を筒状部の他端側に形成された開口部
から取り出すようにしてもよい。このようにリード線が
筒状部の内側を通ることによって、外部からのノイズ抑
制のためにリード線を覆うステンレス等の金属製のメッ
シュ(シールド線)がプラグホールの内壁を削り取るこ
とがない。このため、スパークプラグとシリンダヘッド
との間にこの削りカスが挟み込まれてねじが破損した
り、燃焼室に対する気密性が低下したりすることが防止
される。したがって、圧力センサ付スパークプラグの取
り付け・取り外し作業に支障を来したり、リード線に損
傷を与えたりすることも防止できる。
【0010】上記回転部の外周面には、少なくとも周方
向の一部を径方向外側に突出させた鍔部を形成し、この
鍔部にリード線配設部を形成すれば、リード線配設部へ
のリード線の止め付けが容易に行える。また、この鍔部
をプラグキャップ上部に搭載する点火コイルユニット等
の取付座として有効利用することができる。なお、鍔部
の形成に伴い、回転部の外周面と筒状部との間に形成さ
れる空間領域は、筒状部の周方向におけるリード線の延
出位置を位置合わせする際の、リード線の巻取分の収納
空間となる。
【0011】ここで回転部を構成するに当たっては、筒
状部の内側にスパークプラグへの高電圧供給部を絶縁す
る絶縁部材を配置し、この絶縁部材における筒状部の他
端側に、回転部を相対回転可能に支持する支持部を形成
することができる。高電圧供給部に対する絶縁機能を有
する絶縁部材を利用して支持部を形成することにより回
転部の回転を容易にすることができる。さらに具体的に
は、絶縁部材の支持部が挿入される挿通孔を回転部に形
成すると、一層回転部の回転が容易になる。なお、絶縁
部材(支持部)として合成樹脂材料やゴム材料(例えば
シリコンゴム)を用いて絶縁性を確保し、回転部には合
成樹脂材料(例えばポリフェニレンスルフィド(以下、
PPSと略記する)樹脂やポリエステル樹脂)を用いて
スムーズな回転を実現することができる。
【0012】さらに、回転部と支持部との間には、軸線
回りの回転は許容し、軸線方向の移動は規制する係合部
を形成することで、スムーズに回転しかつ外れにくい構
造が実現できる。この場合、係合部の凹凸形態は、支持
部側を凸状、回転部側を凹状としても、その逆であって
もよい。
【0013】次に、筒状部の内側に配置される絶縁部材
と筒状部との間に、軸線回りでの相対回転を規制する摩
擦接触部が形成されていることが望ましい。主体金具の
先端部に形成されたねじにより圧力センサ付スパークプ
ラグをシリンダヘッドに取り付けた後、回転部を回転さ
せるとき回転部と絶縁部材(の支持部)とが一体となっ
て回ってしまうことがないように、絶縁部材と筒状部と
の間に摩擦接触部を形成している。これによって、回転
部だけを確実に回転させて、リード線の周方向における
延出位置を容易に位置合わせすることができる。
【0014】そして、絶縁部材の少なくとも長手方向1
箇所において、筒状部の内側に位置するリード線の周方
向位置を定めるリード線位置決め部を形成すれば、この
リード゛線位置決め部でリード線の周方向位置を長手方
向の中間部で一旦定めておくことになる。したがって、
回転部を回転させてリード線の周方向における延出位置
を位置合わせする際に、その回転力が圧力センサからの
リード線引き出し始端位置に直接作用してリード線の抜
けや接触不良が発生するのを防止できる。
【0015】ここで、リード線配設部を回転部の周縁に
開口するスリット状に形成して、リード線配設部に対す
るリード線の脱着を容易にしている。そして、望ましく
は、リード線配設部は、リード線の線径よりも小なる開
口幅にて開口するとともに、リード線径よりも大なる収
容幅を有する収容空間を備えることにより、リード線導
入開口でのリード線の脱落を防ぐとともに、リード線収
容空間でのリード線の回転によりねじれを解消すること
ができる。
【0016】なお、回転部は、筒状部の他端側に形成さ
れた開口部の軸直交断面における外形線よりも内側に位
置しているので、回転部を絶縁部材の支持部に載置した
状態でプラグレンチ等の締め付け用工具を筒状部の他端
側に形成する工具係合部に被せて締め付け操作が行え
る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は本発明の第
一実施例にかかるスパークプラグユニットをシリンダヘ
ッドに取り付けた状態にて表わす部分断面図であり、図
2は図1のX−X矢視断面図である。ここで、スパーク
プラグユニット50は、圧力センサ内蔵スパークプラグ
1(圧力センサ付スパークプラグ)にプラグキャップ4
0が装着されて構成される。そして、圧力センサ内蔵ス
パークプラグ1は、スパークプラグ10と、スパークプ
ラグ10の主体金具11に一体的に取り付けられた圧力
センサ20とを有する。
【0018】圧力センサ内蔵スパークプラグ1は、内燃
機関のシリンダヘッドCHに形成されたプラグホールP
Hの最奥部において、筒状部41により圧力センサ20
とともに、スパークプラグ10の主体金具11先端部の
ねじ部11a(おねじ)をシリンダヘッドCHのねじ部
(めねじ)に締め付けて装着される。高電圧供給部30
を介して点火コイルユニットICで発生した高電圧をス
パークプラグ10に印加すると、燃焼室CR内で火花放
電を発生して混合気を燃焼させる。このときの燃焼室C
Rの圧力(筒内圧)を圧力センサ20で測定して、例え
ばノッキング検出、燃焼圧のピーク位置検出、失火検出
等を行い、内燃機関の運転制御に役立てられている。な
お、以下の記載において、圧力センサ内蔵スパークプラ
グ1の燃焼室CRに向かう側を「前方側」(又は「前端
側」)、これと反対方向に向かう側を「後方側」(又は
「後端側」)と称する。
【0019】スパークプラグ10において、筒状に形成
された主体金具11の内側に、アルミナ、窒化アルミニ
ウム等のセラミック焼結体により構成された絶縁体12
が嵌め込まれ、絶縁体12の先端側に形成される脚長部
12bが主体金具11から前方へ突出している。一方、
絶縁体12の後部は主体金具11の後端から突出して後
端側にコルゲーション部12aを形成し、その後端から
は端子電極13が後方に突出している。端子電極13と
電気的に接続された中心電極14が脚長部12bの先端
から前方へ突出している。主体金具11の先端に一端を
接合された接地電極15の他端側が側方に曲げ返され、
その側面が中心電極14の先端面と対向して、火花放電
ギャップgを形成している。主体金具11は前方側か
ら、スパークプラグ10をシリンダヘッドCHに装着す
るためのねじ部11a、燃焼ガスの漏洩をシールするた
めのガスケット11b、座面に圧力センサ20を固定し
た取付座部11c及びプラグレンチ等の工具を嵌合して
ねじ部11aのねじ込み操作を行う六角部11dを有し
ている。
【0020】圧力センサ20の断面L字状のセンサケー
ス21が、主体金具11の取付座部11c(座面)とガ
スケット11bとの間に設置され、取付座部11cに同
心状に接合されている。センサケース21の内部には、
従来と同様に、下方(前方)から各々環状の板パッキ
ン、圧電素子、電極板及び絶縁板が積層され、樹脂又は
シリコンゴム等で充填されている(図示略)。環状の電
極板の外周縁に形成される端子22から後方側にリード
線23が延出される。
【0021】高電圧供給部30において、点火コイルユ
ニットICの高電圧端子HVで発生する高電圧が導電性
スプリング31を介してスパークプラグ10の端子電極
13に供給される。そして、ゴム(例えばシリコンゴ
ム)製の絶縁部材42が、この高電圧供給部30全体、
とりわけ高電圧端子HVと端子電極13とを覆い、絶縁
する機能を有している。
【0022】また、圧力センサ内蔵スパークプラグ1に
装着されるプラグキャップ40は、上記絶縁部材42の
ほか、筒状部41及び回転部43を有している。金属製
の筒状部41は、その前方側で、主体金具11の六角部
11dに同心状に係合する正六角形状の主体金具係合部
41bが形成され、後方側では、主体金具11のねじ部
11aをシリンダヘッドCHのねじ部に締め付けるため
の締め付け用工具が同心状に係合する正六角形状の工具
係合部41cが形成される。両端部41b,41cを除
いた中間部は円筒状の本体部41aを構成している。し
たがって、プラグレンチ等の締め付け用工具が工具係合
部41cに係合されることによって筒状部41は主体金
具11と一体的に回転する。圧力センサ20のリード線
23が筒状部41の内側を通り、筒状部41の後端部に
形成された開口部41dから取り出される(図3(a)
参照)。筒状部41の工具係合部41cにねじ部11a
の締め付け用工具を係合して、筒状部41と主体金具1
1とを一体的に回転して締め付けるとき、リード線23
が筒状部41の内側を通っていることから、リード線2
3を覆うステンレス等の金属製のメッシュ(シールド
線)がプラグホールPHの内壁を削り取ることがない。
【0023】次に、プラグキャップ40を構成する絶縁
部材42と回転部43との組立構造について、図3(a)
に平面図、同(b)に斜視図を示し、また図4(a)に半断
面図、同(b)に一部を断面で表わす分解斜視図を示して
いる。ゴム製の絶縁部材42の後端部に、合成樹脂(例
えばPPS樹脂やポリエステル樹脂)製の回転部43を
相対回転可能に支持する支持部42bを形成し、この支
持部42bは、回転部43の本体部43aに形成される
挿通孔43bに挿入される。回転部43の挿通孔43b
(本体部43a)に形成される内周面と、絶縁部材42
の支持部42bに形成される外周面との間には、対向す
る両面の軸方向接触長さのほぼ中間位置において、図4
に示す係合部42c,43cを形成している。具体的に
は、挿通孔43b(本体部43a)の内周面には凸状の
回転部側係合部43cを、一方支持部42bの外周面に
は回転部側係合部43cと嵌り合う凹状の支持部側係合
部42cを、それぞれ全周にわたって形成し、軸線回り
にはスムーズに回転(回転は許容)し、軸線方向には外
れにくい(移動は規制)構造としている。係合部42
c,43cの嵌合は、主としてゴムと合成樹脂との弾性
変形を利用している。
【0024】なお、図4の構造は図5のように変更して
実施してもよい。図5(a)では、凹状の支持部側係合
部42cは図3と同様に全周にわたって形成している
が、凸状の回転部側係合部43cは周方向に断続状に形
成している。係合部42c,43cの抵抗が小さくな
り、回転部43が滑らかに回転するようになると考えら
れる。また、図5(b)では、挿通孔43b(本体部4
3a)の内周面には凹状の回転部側係合部43cを、一
方支持部42bの外周面には回転部側係合部43cと嵌
り合う凸状の支持部側係合部42cを、それぞれ全周に
わたって形成している。
【0025】図6にはさらに別の変形例を示し、回転部
43の本体部43aに形成される外周面と、絶縁部材4
2の支持部42bに形成される内周面との間に、係合部
42c’,43c’を形成する場合を例示している。図
6(a)(b)では、本体部43aの外周面には凸状の
回転部側係合部43c’を全周にわたって形成し、一方
支持部42bの内周面には回転部側係合部43c’と嵌
り合う凹状の支持部側係合部42c’を周方向に断続的
に形成している。また、図6(c)(d)では、本体部
43aの外周面には凸状の回転部側係合部43c’を、
一方支持部42bの内周面には回転部側係合部43c’
と嵌り合う凹状の支持部側係合部42c’を、それぞれ
全周にわたって形成している。
【0026】なお、係合部の断面形状は適宜定めること
ができ、軸線方向に複数形成することもできる。また、
凸状の係合部は周方向において断続的に形成することが
でき、その形状・配置間隔・配置個数等は適宜変更でき
る。
【0027】図3(b)に戻り、上記回転部43におい
て、円筒状の本体部43aの後端部外周面には、全周に
わたって径方向外側に突出させた鍔部43dを形成し、
この鍔部43dの周方向の所定位置にリード線23を配
設することのできるリード線配設部43eを形成してい
る。この鍔部43dの形成によって、リード線配設部4
3eへのリード線23の止め付けが容易となり、また、
この鍔部43dは点火コイルユニットIC(図1参照)
等の取付座としても使用できる。なお、鍔部43dの形
成に伴い、回転部43の外周面と筒状部41(図1参
照)との間に形成される空間領域は、筒状部41の周方
向におけるリード線23の延出位置を位置合わせする際
の、リード線23の巻取分の収納空間となる。したがっ
て、回転部43の回転に伴い、開口部41d(図1参
照)から突出するリード線23の長さは、回転部43の
回転量に伴って変化することになる。なお、鍔部43d
は、全周でなく周方向の一部にのみ形成してもよい(図
7(e)参照)。
【0028】次に、回転部43のリード線配設部43e
は、図7(a)に示すように、回転部43の周縁に開口
するリード線入口部43fと、そのリード線入口部43
fに続いて径方向内側に形成されるリード線収容部43
gとが一体化されたスリット状に形成する。リード線配
設部43eに対するリード線23の脱着を容易にしてい
る。そして、リード線入口部43fの両側開口縁を接近
させて開口幅w1をリード線23の線径dよりも小(w1
≦d)とし、一方リード線収容部43gには収容幅w2
がリード線23の線径dよりも大(d≦w2)となる収
容空間を備えて、リード線入口部43fでのリード線2
3の脱落を防ぎ、リード線収容部43gでのリード線2
3の回転によりねじれが解消される。
【0029】ところで、リード線配設部43eの構造は
種々変形可能であり、例えば図7(b)のように鍵孔形
状に設定してもよい。また、図7(c)のようにリード
線入口部43fとリード線収容部43gとでリード線2
3の挿入方向を約90゜変えるようにすると、リード線
入口部43fでのリード線23の脱落防止効果が一層高
くなる。なお、製作コスト等の観点から、リード線配設
部を貫通孔43e’(図7(d)参照)としても差し支
えない。
【0030】再び図2において、絶縁部材42の外周面
は筒状部41の本体部41aの内周面と密着して、軸線
回りでの相対回転が規制される。すなわち、絶縁部材4
2の外周面には軸線回りでの相対回転を規制する摩擦接
触部42dが形成されている。回転部43を回転させる
とき回転部43と絶縁部材42の支持部42bとが一体
となって回ってしまうことがないように、回転部43だ
けを確実に回転させて、リード線23の周方向における
延出位置を容易に位置合わせすることができる。なお、
摩擦接触部は筒状部41側に形成してもよい。
【0031】さらに、絶縁部材42には、その長手方向
ほぼ全長にわたってリード線23を収容保持し、かつリ
ード線23の周方向位置を定める機能を有するリード線
位置決め部42aが形成されている。リード゛線位置決
め部42aでリード線23の周方向位置を長手方向にお
いて一旦定めておくことになる。したがって、回転部4
3を回転させてリード線23の周方向における延出位置
を位置合わせする際に、その回転力が圧力センサ20か
らのリード線引き出し始端位置に直接作用してリード線
23の抜けや接触不良が発生するのを防止できる。な
お、リード線位置決め部42aは、絶縁部材42の少な
くとも長手方向1箇所に形成されればよい。
【0032】次に、圧力センサ内蔵スパークプラグ1を
内燃機関のシリンダヘッドCHに装着する方法について
説明する。まず、圧力センサ20のリード線23を絶縁
部材42のリード線位置決め部42aに収容保持しなが
ら筒状部41の内側に押し込み収納し、筒状部41の後
端開口部41dから出たリード線23の先端を高電圧端
子HV収納空間(組立時に高電圧端子HVが収納される
空間)に仮に入れておく。また、筒状部41前端部の主
体金具係合部41bをスパークプラグ10の主体金具1
1の六角部11aに嵌合させておく。
【0033】ねじ部11aの締め付け用工具(例えばプ
ラグレンチ)を筒状部41の工具係合部41cに嵌合さ
せて締め付ける。締め付け完了時において、圧力センサ
20から取り出されるリード線23の周方向における延
出位置が、所定位置(例えば検出装置や制御装置等の設
置方向;図3(a)のY)とは別位置(図3(a)の
X)となった場合、回転部43を所定位置まで回転させ
るだけの操作で、リード線23の延出位置の調整(位置
合わせ)が完了する。ねじ部11aの締め付け操作にあ
たり、回転部43は筒状部41の開口部41dの軸直交
断面における外形線よりも内側に位置しているので、回
転部43を絶縁部材42の支持部42bに取り付けたま
ま締め付け操作を行うことができるが、締め付け操作後
に回転部43を絶縁部材42の支持部42bに取り付け
てもよい。
【0034】次に、本発明の第二実施例にかかるスパー
クプラグユニットをシリンダヘッドに取り付けた状態に
て表わす部分断面図を図8に、図8のY−Y矢視断面図
を図9にそれぞれ示す。この実施例では、図1の絶縁部
材42を3分割し、ゴム製の第一及び第二絶縁部材42
A,42Bと樹脂製の第三絶縁部材42Cとから構成し
ている。この実施例によれば、高電圧発生源である高電
圧端子HV及び端子電極13は、絶縁性の高いゴム製の
第一及び第二絶縁部材42A,42Bで被覆されるの
で、絶縁破壊のおそれが小さい。一方、樹脂製の回転部
43の挿通孔43b内周面と樹脂製の第三絶縁部材42
Cの支持部42b外周面との間に係合部42c,43c
が形成されるので、両者間の回転がよりスムーズに行わ
れる。さらに、一般に樹脂よりも単価の高いゴム(特に
シリコンゴム)の使用量を減らしてコストダウンを図る
こともできる。
【0035】なお、第一絶縁部材42Aの外周面と第三
絶縁部材42Cの内周面との間に形成される係止部44
によって両絶縁部材42A,42Cは一体回転するよう
に固定されるのが望ましい。これによって、回転部43
と第三絶縁部材42Cの支持部42bとが一体となって
回ってしまうことがなくなり、摩擦接触部42d(図9
参照)が有効に機能する。
【0036】さらに、本発明の第三実施例にかかるスパ
ークプラグユニットをシリンダヘッドに取り付けた状態
にて表わす部分断面図を図10に、図10のZ−Z矢視
断面図を図11にそれぞれ示す。この実施例では、図1
の絶縁部材42の外径を小径化しているので、第二実施
例よりもさらにゴム(特にシリコンゴム)の使用量を減
らしてコストダウンを図れる特徴を有する。なお、図1
1に示すように、この場合の摩擦接触部42dは、絶縁
部材42の外周面から周方向に所定間隔で突出する複数
(図11では、リード線位置決め部42aとの兼用形態
を含め3個)の角状突起として形成され、先端が筒状部
41の本体部41aの内周面と密着して、軸線回りでの
相対回転を規制している。
【0037】第二実施例及び第三実施例において、第一
実施例と共通する部分には、同一符号を付して説明を省
略した。
【0038】以上の説明は、内蔵タイプの圧力センサ付
スパークプラグの実施例についてのみ行ったが、本発明
は単独タイプの圧力センサ付スパークプラグにも適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例にかかるスパークプラグユ
ニットをシリンダヘッドに取り付けた状態にて表わす部
分縦断面図。
【図2】図1のX−X矢視断面図。
【図3】(a)は図1の平面図、(b)は絶縁部材と回
転部との構成を表す斜視図。
【図4】図3(b)の半断面図及び一部断面分解斜視
図。
【図5】図4の変形例を示す一部断面分解斜視図。
【図6】図4の他の変形例を示す半断面図及び一部断面
分解斜視図。
【図7】リード線配設部及び鍔部の実施態様を示す説明
図。
【図8】本発明の第二実施例にかかるスパークプラグユ
ニットをシリンダヘッドに取り付けた状態にて表わす部
分縦断面図。
【図9】図8のY−Y矢視断面図。
【図10】本発明の第三実施例にかかるスパークプラグ
ユニットをシリンダヘッドに取り付けた状態にて表わす
部分縦断面図。
【図11】図10のZ−Z矢視断面図。
【符号の説明】
1 圧力センサ内蔵スパークプラグ(圧力センサ付
スパークプラグ) 10 スパークプラグ 11 主体金具 11a ねじ部 20 圧力センサ 40 プラグキャップ 41 筒状部 41c 工具係合部 41d 開口部 42 絶縁部材 42a リード線位置決め部 42b 支持部 42c 支持部側係合部(係合部) 42d 摩擦接触部 43 回転部 43b 挿通孔 43c 回転部側係合部(係合部) 43d 鍔部 43e リード線配設部 43f リード線入口部 43g リード線収容部 50 スパークプラグユニット CH シリンダヘッド CR 燃焼室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆博 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 3G019 KA12 KA23 KA28 KB09 5G059 JJ16 JJ19 KK03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室の圧力に基づく電気的
    出力を取り出すためのリード線を有する圧力センサをス
    パークプラグの主体金具に配置し、該主体金具の先端部
    に形成されたねじにより内燃機関のシリンダヘッドに取
    り付けられることが予定された圧力センサ付スパークプ
    ラグに装着されるプラグキャップであって、 一端側が前記主体金具に同心状に係合し、前記圧力セン
    サ付スパークプラグを前記シリンダヘッドに取り付ける
    際に、該主体金具と一体的に回転する筒状部に対してそ
    の軸線回りに相対回転可能で、かつ周方向の所定位置に
    前記リード線を配設するリード線配設部を有する回転部
    を配置したことを特徴とするプラグキャップ。
  2. 【請求項2】 前記筒状部の長手方向の少なくとも一部
    区間において、前記リード線が該筒状部の内側を通ると
    ともに、そのリード線は前記筒状部の他端側に形成され
    た開口部から取り出される請求項1記載のプラグキャッ
    プ。
  3. 【請求項3】 前記回転部の外周面には、少なくとも周
    方向の一部を径方向外側に突出させた鍔部を形成し、こ
    の鍔部に前記リード線配設部が形成されている請求項1
    又は2記載のプラグキャップ。
  4. 【請求項4】 前記筒状部の内側に前記スパークプラグ
    への高電圧供給部を絶縁する絶縁部材が配置され、この
    絶縁部材における前記筒状部の他端側に、前記回転部を
    相対回転可能に支持する支持部が形成されている請求項
    1ないし3のいずれかに記載のプラグキャップ。
  5. 【請求項5】 前記回転部には、前記支持部が挿入され
    る挿通孔が形成されている請求項4記載のプラグキャッ
    プ。
  6. 【請求項6】 前記回転部と前記支持部との間に、軸線
    回りの回転は許容し、軸線方向の移動は規制する係合部
    が形成されている請求項4又は5記載のプラグキャッ
    プ。
  7. 【請求項7】 前記絶縁部材と前記筒状部との間に、軸
    線回りでの相対回転を規制する摩擦接触部が形成されて
    いる請求項4ないし6のいずれかに記載のプラグキャッ
    プ。
  8. 【請求項8】 前記絶縁部材の少なくとも長手方向1箇
    所において、前記筒状部の内側に位置する前記リード線
    の周方向位置を定めるリード線位置決め部が形成されて
    いる請求項4ないし7のいずれかに記載のプラグキャッ
    プ。
  9. 【請求項9】 前記リード線配設部は、前記回転部の周
    縁に開口するスリット状に形成されている請求項1ない
    し8のいずれかに記載のプラグキャップ。
  10. 【請求項10】 前記リード線配設部は、前記リード線
    の線径よりも小なる開口幅にて開口するとともに、前記
    線径よりも大なる収容幅を有する収容空間を備えている
    請求項9記載のプラグキャップ。
  11. 【請求項11】 前記回転部は、前記筒状部の他端側に
    形成された開口部の軸直交断面における外形線よりも内
    側に位置する請求項1ないし10のいずれかに記載のプ
    ラグキャップ。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載
    のプラグキャップが前記圧力センサ付スパークプラグに
    装着されていることを特徴とするスパークプラグユニッ
    ト。
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