JP2002050402A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JP2002050402A
JP2002050402A JP2000233135A JP2000233135A JP2002050402A JP 2002050402 A JP2002050402 A JP 2002050402A JP 2000233135 A JP2000233135 A JP 2000233135A JP 2000233135 A JP2000233135 A JP 2000233135A JP 2002050402 A JP2002050402 A JP 2002050402A
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thickness
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electrode
negative electrode
secondary battery
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Masafumi Fujiwara
雅史 藤原
Masahiro Sekino
正宏 関野
Asako Sato
麻子 佐藤
Hiroyuki Hasebe
裕之 長谷部
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エネルギー密度で、かつサイクル特性に優
れた非水電解液二次電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 厚さXが0.3mm以下の外装材1と、
前記外装材1内に収納され、かつ正極6と負極9との間
にセパレータ3を介在した電極群2と、前記電極群2に
含浸された非水電解液とを具備し、下記(1)式〜
(3)式を満足することを特徴とする。 0.36≦T/n≦0.6 (1) 7≦tc/ts≦20 (2) 6≦ta/ts≦16 (3)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解液二次電池
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR、携帯電話、モバイルコン
ピュータ等の各種の電子機器の小型、軽量化に伴い、そ
れらの電源となる二次電池の高エネルギー密度化の要求
が高まり、リチウムを負極活物質とする非水電解液二次
電池の研究が活発に行われている。
【0003】非水電解液二次電池は、正極活物質として
リチウム複合酸化物を含む正極と、リチウム、リチウム
合金またはリチウムイオンを吸蔵・放出する化合物を含
む負極と、プロピレンカーボネート(PC)、エチレン
カーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(E
MC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカ
ーボネート(DEC)、1,2−ジメトキシエタン(D
ME)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、テトラヒド
ロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン
(2−MeTHF)等の非水溶媒中にLiClO4 、L
iBF4 、LiAsF6 、LiPF6 、LiCF3 SO
3 、LiAlCl4 等のリチウム塩(電解質)を溶解し
た非水電解液とを具備する。
【0004】このような非水電解液二次電池のうち、正
極活物質としてLiCoO2 またはLiNiO2 を用い
る二次電池は、起電力が約4Vと高く、しかも理論エネ
ルギー密度が正極活物質当たりほぼ1kWh/kgとい
う大きな値を有する。すでに、LiCoO2を正極活物
質として用いた二次電池は、小型・軽量化が進む携帯電
話をはじめとするモバイル機器用電源として実用化され
ている。
【0005】しかしながら、前述した非水電解液二次電
池において、高エネルギー密度を得るために電極を厚く
すると、初期には高い放電容量が得られるものの、サイ
クル特性がいまだ十分ではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高エ
ネルギー密度で、かつサイクル特性に優れた非水電解液
二次電池を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る非水電解液
二次電池は、厚さが0.3mm以下の外装材と、前記外
装材内に収納され、かつ正極と負極との間にセパレータ
を介在した電極群と、前記電極群に含浸された非水電解
液とを具備し、下記(1)式〜(3)式を満足すること
を特徴とするものである。
【0008】0.36≦T/n≦0.6 (1) 7≦tc/ts≦20 (2) 6≦ta/ts≦16 (3) 但し、前記(1)式において、前記Tは電池厚さで、
0.5mm以上、6mm以下であり、前記nは、前記正
極、前記負極及び前記セパレータが電池厚さ方向に沿っ
て積層されている領域において前記正極、前記セパレー
タ、前記負極及び前記セパレータを1組とした際の積層
数を示す。前記(2)式及び前記(3)式において、前
記tcは前記正極の厚さ(μm)、前記taは前記負極
の厚さ(μm)、前記tsは前記セパレータの厚さ(μ
m)を示す。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係わる非水電解液二次電
池を図1〜図4を参照して説明する。
【0010】図1は本発明に係わる非水電解液二次電池
の一例を示す断面図、図2は図1のA部を示す拡大断面
図、図3は図1の非水電解液二次電池の電極群の別な例
を示す断面図、図4は図1の非水電解液二次電池の電極
群のさらに別な例を示す斜視図である。
【0011】図1に示すように、厚さXが0.3mm以
下の外装材1内には、電極群2が収納されている。前記
電極群2は、正極、セパレータおよび負極からなる積層
物が偏平形状に捲回された構造を有する。前記電極群2
は、例えば、正極、セパレータおよび負極からなる積層
物を偏平形状に捲回した後、加熱プレスを施して正極、
負極及びセパレータを一体化させることにより作製され
る。前記積層物は、図2に示すように、(図の下側か
ら)セパレータ3、正極層4と正極集電体5と正極層4
を備えた正極6、セパレータ3、負極層7と負極集電体
8と負極層7を備えた負極9、セパレータ3、正極層4
と正極集電体5と正極層4を備えた正極6、セパレータ
3、負極層7と負極集電体8を備えた負極9がこの順番
に積層されたものからなる。前記電極群2は、最外層に
前記負極集電体8が位置している。帯状の正極リード1
0は、一端が前記電極群2の前記正極集電体5に接続さ
れ、かつ他端が前記外装材1から延出されている。一
方、帯状の負極リード11は、一端が前記電極群2の前
記負極集電体8に接続され、かつ他端が前記外装材1か
ら延出されている。
【0012】このような二次電池は、下記(1)式〜
(3)式を満足する。
【0013】0.36≦T/n≦0.6 (1) 7≦tc/ts≦20 (2) 6≦ta/ts≦16 (3) 但し、前記(1)式において、電池厚さTは、0.5m
m以上、6mm以下である。また、電池厚さ方向の電極
層数nは、正極6、セパレータ3、負極9及びセパレー
タ3を1組とした際の積層数である。この積層数は、正
極6、負極9及びセパレータ3が電池厚さ方向に沿って
積層されている領域Xを対象にして測定される。前記
(2)式及び前記(3)式において、前記tcは前記正
極の厚さ(μm)、前記taは前記負極の厚さ(μ
m)、前記tsは前記セパレータの厚さ(μm)を示
す。
【0014】まず、正極6、負極9、セパレータ3、非
水電解液及び外装材1について説明する。
【0015】1)正極6 この正極6は、正極活物質を含む正極層と、前記正極層
が担持される集電体とを有する。
【0016】前記正極6は、例えば、正極活物質に導電
剤および結着剤を適当な溶媒に懸濁し、得られた合剤ス
ラリーを集電体である基板の片面もしくは両面に塗布
し、乾燥して薄板状にしたものを、所望する大きさに裁
断することにより作製される。あるいは、正極活物質を
導電剤および結着剤とともに成形したペレット、または
正極活物質を導電材および結着剤とともに混練、シート
化したものを集電体に貼着して前記正極6を作製しても
良い。
【0017】前記正極活物質としては、例えば、二酸化
マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有
ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウ
ム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含有鉄酸化
物、リチウムを含むバナジウム酸化物や、二硫化チタ
ン、二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物などを挙
げることができる。中でも、リチウム含有コバルト酸化
物{例えば、組成がLixCoO2(但し、モル比Xは0
<X≦1である)で表わされるもの}が好ましい。
【0018】前記正極活物質は、電極作製時における基
板との密着性、電気化学特性を鑑みて、平均径D50が
2〜20μmの範囲であることが好ましい。また、前記
正極活物質の比表面積は、0.5〜2m2 /gであるこ
とが好ましい。前記比表面積を0.5m2 /g未満にす
ると、電極作製時において前記正極活物質の充填密度が
低下し、充分な放電容量が得られなくなる可能性があ
る。さらに、反応面積の減少により充放電効率が低下す
る恐れがある。一方、前記比表面積が2m2 /gを超え
ると、反応面積の増加に伴い電解液の分解反応が起こり
やすくなり、さらには正極活物質と電解液との反応によ
り正極活物質の分解反応が進行し、過充電をはじめとす
る電池異常時において電池の異常発熱や破裂・発火とい
った状態を招きやすくなる。
【0019】前記導電剤としては、例えばアセチレンブ
ラック、カーボンブラック、黒鉛等をあげることができ
る。
【0020】前記結着剤としては、例えば、ポリフッ化
ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン−6フッ化
プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオ
ロエチレン−6フッ化プロピレン三元共重合体、フッ化
ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、フッ
化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、
テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル(PFA)−フッ化ビニリデン三元共重合体、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
(FEP)−フッ化ビニリデン三元共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン−フッ化ビニリデン三元共重
合体、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン
共重合体、クロロトリフルオロエチレン−エチレン−フ
ッ化ビニリデン三元共重合体、フッ化ビニル−フッ化ビ
ニリデン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)等を用いることができる。
【0021】前記正極活物質、導電剤および結着剤の配
合割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜2
0重量%、結着剤2〜10重量%の範囲であることが好
ましい。特に、前記正極活物質は正極を作製した状態
で、片面のみの塗布量として100〜300g/m2
範囲にすることが好ましい。より好ましくは片面のみの
塗布量として200〜290g/m2 の範囲である。
【0022】前記集電体としては、例えばアルミニウム
箔、ステンレス箔、チタン箔等を用いることができる
が、アルミニウム箔がもっとも好ましい。アルミニウム
箔からなる集電体は、引っ張り強度及び電気化学的な安
定性を向上することができるばかりか、捲回時の柔軟性
を高くすることができる。前記集電体の厚さは、10μ
m以上、30μm以下であることが好ましい。厚さが1
0μm未満であると、電極としての強度が得られなくな
る恐れがあるばかりか、充放電反応に伴う活物質の膨張
・収縮に対する歪を緩和できなくなって電極が破断する
恐れがある。一方、厚さが30μmを越えると、活物質
の充填量が減少する恐れがあるばかりか、電極の柔軟性
が損なわれて内部短絡を生じ易くなる。
【0023】前記正極の充填密度(集電体を除く)は、
2〜4g/cm3の範囲内にすることが好ましい。より
好ましい範囲は、2.5〜3.5g/cm3である。
【0024】2)負極9 前記負極9は、リチウムイオンを吸蔵・放出する化合物
を含む。
【0025】前記リチウムイオンを吸蔵・放出する化合
物としては、例えば、リチウムイオンをドープすること
が可能なポリアセタール、ポリアセチレン、ポリピロー
ル等の導電性高分子、リチウムイオンをドープすること
が可能な有機物焼結体からなる炭素材等をあげることが
できる。
【0026】前記炭素材には、様々な種類のものを使用
することができる。例えば、黒鉛系炭素、黒鉛結晶部と
非晶部が混在したような炭素、結晶層の積層に規則性の
ない乱層構造をとる炭素材などを挙げることができる。
【0027】前記炭素材を含む負極は、具体的には次の
ような方法により作製される。前記炭素材および結着剤
を適当な溶媒に懸濁し、この合剤スラリーを集電体の片
面もしくは両面に塗布し、乾燥して薄板状にしたもの
を、所望する大きさに裁断して前記負極を作製する。あ
るいは、炭素材を結着剤とともに成形したペレット、ま
たは炭素材を結着剤とともに混練、シート化したものを
集電体に貼着することにより前記負極を作製しても良
い。
【0028】前記結着剤としては、前述した正極で説明
したのと同様なものを挙げることができる。
【0029】前記負極材料、結着剤の配合割合は、負極
材料80〜98重量%、結着剤2〜20重量%の範囲で
あることが好ましい。特に、前記炭素材は負極を作製し
た状態で、片面のみの塗布量として50〜200g/m
2 の範囲にすることが好ましい。
【0030】前記集電体としては、例えば銅箔、ニッケ
ル箔等を用いることができるが、銅箔がもっとも好まし
い。箔からなる集電体は、引っ張り強度及び電気化学的
な安定性を向上することができるばかりか、捲回時の柔
軟性を高くすることができる。前記集電体の厚さは、8
μm以上、20μm以下であることが好ましい。厚さが
8μm未満であると、電極としての強度が得られなくな
る恐れがあるばかりか、充放電反応に伴う活物質の膨張
・収縮に対する歪を緩和できなくなって電極が破断する
恐れがある。一方、厚さが20μmを越えると、活物質
の充填量が減少する恐れがあるばかりか、電極の柔軟性
が損なわれて内部短絡を生じ易くなる。
【0031】前記負極の充填密度(集電体を除く)は、
1〜2g/cm3の範囲内にすることが好ましい。より
好ましい範囲は、1.2〜1.6g/cm3である。
【0032】3)セパレータ3 このセパレータは、多孔質シートから形成される。
【0033】前記多孔質シートとしては、例えば、多孔
質フィルム、もしくは不織布を用いることができる。前
記多孔質シートは、例えば、ポリオレフィン及びセルロ
ースから選ばれる少なくとも1種類の材料からなること
が好ましい。前記ポリオレフィンとしては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。中
でも、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、また
は両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を
向上できるため、好ましい。
【0034】4)非水電解液 前記電解液は非水溶媒に電解質を溶解した組成を有す
る。
【0035】前記非水溶媒としては、例えば、プロピレ
ンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(E
C)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチル
カーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DE
C)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジエトキ
シエタン(DEE)、γ−ブチロラクトン(γ−B
L)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテト
ラヒドロフラン(2−MeTHF)、1,3−ジオキソ
ラン、1,3−ジメトキシプロパン、ビニレンカーボネ
ート(VC)等を挙げることができる。前記非水溶媒に
は、前述した種類の中から選ばれる1種または2種以上
の混合溶媒を使用することができる。
【0036】前記非水溶媒の中でも、エチレンカーボネ
ート(EC)とγ−ブチロラクトン(γ−BL)からな
る非水溶媒a、エチレンカーボネート(EC)とγ−ブ
チロラクトン(γ−BL)とビニレンカーボネート(V
C)からなる非水溶媒b、エチレンカーボネート(E
C)とγ−ブチロラクトン(γ−BL)とプロピレンカ
ーボネート(PC)からなる非水溶媒c、エチレンカー
ボネート(EC)とγ−ブチロラクトン(γ−BL)と
プロピレンカーボネート(PC)とビニレンカーボネー
ト(VC)からなる非水溶媒dが好ましい。特に、前記
非水溶媒b、前記非水溶媒dがより好ましい。また、前
述した非水溶媒a〜非水溶媒dにおいては、γ−ブチロ
ラクトンの体積比率を30体積%以上、90体積%以下
の範囲内にすることが好ましい。
【0037】前記電解質としては、例えば、過塩素酸リ
チウム(LiClO4 )、ホウフッ化リチウム(LiB
4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6 )、六フ
ッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、トリフルオロメタ
スルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )、四塩化アル
ミニウムリチウム(LiAlCl4 )などのリチウム塩
を挙げることができる。前記電解質には、前述した種類
の中から選ばれる1種または2種以上を用いることがで
きる。中でも、ホウフッ化リチウム(LiBF 4 )は、
初充電時におけるガス発生を抑制できるため、好まし
い。
【0038】前記電解質の前記非水溶媒に対する溶解量
は、1.0〜3.0モル/Lにすることが好ましい。よ
り好ましくは2.0〜2.5モル/Lの範囲である。
【0039】5)外装材 前記外装材は、例えば、樹脂層を含むシート、金属板、
金属フィルム等から形成することができる。この外装材
の厚さは、0.3mm以下である。ここで、外装材の厚
さとは、前記シート、前記金属板、前記金属フィルム等
のフィルム材の厚さを意味する。
【0040】前記シートに含まれる樹脂層は、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等から形成することがで
きる。前記シートとしては、金属層と、前記金属層の両
面に配置された保護層とが一体化されたシートを用いる
ことが望ましい。前記金属層は、水分を遮断する役割を
なす。前記金属層は、例えば、アルミニウム、ステンレ
ス、鉄、銅、ニッケル等を挙げることができる。中で
も、軽量で、水分を遮断する機能が高いアルミニウムが
好ましい。前記金属層は、1種類の金属から形成しても
良いが、2種類以上の金属層を一体化させたものから形
成しても良い。前記2つの保護層のうち、外部と接する
保護層は前記金属層の損傷を防止する役割をなす。この
外部保護層は、1種類の樹脂層、もしくは2種類以上の
樹脂層から形成される。一方、内部保護層は、前記金属
層が非水電解液により腐食されるのを防止する役割を担
う。この内部保護層は、1種類の樹脂層、もしくは2種
類以上の樹脂層から形成される。また、かかる内部保護
層の表面に熱可塑性樹脂を配することができる。
【0041】前記金属板及び前記金属フィルムは、例え
ば、鉄、ステンレス、アルミニウムから形成することが
できる。
【0042】前記外装材の厚さを前記範囲に規定する理
由を説明する。電池厚さTが0.5〜6mmの際に外装
材の厚さが0.3mmより厚いと、重量エネルギー密度
を170Wh/kg以上にし、かつ体積エネルギー密度
を320Wh/L以上にすることが困難になる。前記外
装材の厚さは、0.25mm以下にすることが好まし
く、更に好ましい範囲は0.15mm以下で、最も好ま
しい範囲は0.12mm以下である。また、厚さが0.
05mmより薄いと、変形や破損し易くなる。このた
め、厚さの下限値は0.05mmにすることが好まし
い。
【0043】外装材の厚さは、以下に説明する方法で測
定される。すなわち、外装材の封止部(例えばヒートシ
ール部)を除く領域において、互いに1cm以上離れて
存在する3点を任意に選択し、各点の厚さを測定し、平
均値を算出し、この値を外装材の厚さとする。なお、前
記外装材の表面に異物(例えば、樹脂)が付着している
場合、この異物を除去してから厚さの測定を行う。例え
ば、前記外装材の表面にPVdFが付着している場合、
前記外装材の表面をジメチルホルムアミド溶液で拭き取
ることによりPVdFを除去した後、厚さの測定を行
う。
【0044】前述した(1)式について説明する。T/
nを0.36未満にすると、電極群体積における集電体
およびセパレータの体積比率が相対的に増加する、換言
すれば発電要素である活物質の体積比率が相対的に減少
するため、高い体積エネルギー密度を得られなくなる。
一方、T/nが0.6を超えると、高い体積エネルギー
密度を得られるものの、正極および負極の厚さが厚くな
りすぎるために電解液の含浸性が低下する。その結果、
活物質の利用率が低下するため、電流特性を向上するこ
とが困難になる。また、T/nが0.6を超えると、電
極反応面積が減少するため、充放電反応における電極中
のリチウムイオンの拡散が律速となり、充放電サイクル
を繰り返すと充放電効率が低下して著しい容量低下を誘
発する。さらに、電極反応面積が減少すると、放熱特性
が低下するため、大電流を印加した際に発熱し易くな
る。T/nは、0.4≦T/n≦0.55を満たすこと
がより好ましい。
【0045】前述した(2)式及び(3)式について説
明する。tc/tsを7未満にするか、あるいはta/
tsを6未満にすると、電極群体積における集電体およ
びセパレータの体積比率が相対的に増加する、換言すれ
ば発電要素である活物質の体積比率が相対的に減少する
ため、高い体積エネルギー密度を得られなくなる。ま
た、tc/tsを7未満にするか、あるいはta/ts
を6未満にすると、正極または負極の厚さと比較してセ
パレータの厚さが相対的に厚くなるため、電極間距離が
増加し、内部抵抗が大きくなり、電流特性が低下する。
一方、tc/tsが20を超えるか、もしくはta/t
sが16を超えると、高い体積エネルギー密度を得られ
るものの、正極または負極の厚さが厚くなりすぎるため
に電解液の含浸性が低下する。その結果、活物質の利用
率が低下するため、電流特性を向上することが困難にな
る。また、tc/tsが20を超えるか、もしくはta
/tsが16を超えると、電極反応面積が減少するた
め、充放電反応における電極中のリチウムイオンの拡散
が律速となり、充放電サイクルを繰り返すと充放電効率
が低下して著しい容量低下を誘発する。さらに、tc/
tsが20を超えるか、もしくはta/tsが16を超
えると、セパレータの厚さが相対的に薄くなるため、正
極と負極との短絡が生じ易くなって電池の不良率が増加
するばかりか、充放電サイクルを繰り返す間に内部短絡
を誘発し易くなり、電池の漏液や発熱などの異常が起こ
る原因となる。前記正極の厚さtc、前記負極の厚さt
a、前記セパレータの厚さtsの関係は、8≦tc/t
s≦18、かつ7≦ta/ts≦15を満たすことがよ
り好ましい。
【0046】前記正極の厚さtc(μm)は、120≦
tc≦200を満たすことが好ましい。これは次のよう
な理由によるものである。tcを120μm未満にする
と、電極群体積における活物質の体積比率が相対的に低
くなって高い体積エネルギー密度を得られなくなる恐れ
がある。一方、tcが200μmを超えると、高い体積
エネルギー密度が得られやすくなるものの、正極の電解
液の含浸性が低下して高い電流特性を得ることが困難に
なる恐れがある。また、tcが200μmを超えると、
電極反応面積が減少して長寿命を得ることが困難になる
恐れがある。正極の厚さtc(μm)のより好ましい範
囲は、150≦tc≦190である。
【0047】前記負極の厚さta(μm)は、100≦
ta≦160を満たすことが好ましい。これは次のよう
な理由によるものである。taを100μm未満にする
と、電極群体積における活物質の体積比率が相対的に低
くなって高い体積エネルギー密度を得られなくなる恐れ
がある。一方、taが160μmを超えると、高い体積
エネルギー密度が得られやすくなるものの、負極の電解
液の含浸性が低下して高い電流特性を得ることが困難に
なる恐れがある。また、taが160μmを超えると、
電極反応面積が減少して長寿命を得ることが困難になる
恐れがある。負極の厚さta(μm)のより好ましい範
囲は、130≦ta≦150である。
【0048】前記セパレータの厚さts(μm)は、8
≦ts≦30を満たすことが好ましい。これは次のよう
な理由によるものである。tsを8μm未満にすると、
正極と負極との短絡が生じ易くなり、電池の不良率が増
加する恐れがある。また、充放電サイクルを繰り返す間
に内部短絡を誘発し易くなる、つまり電池の漏液や発熱
などの異常が起こる原因となる可能性がある。一方、t
sが30μmを超えると、電極間距離が増加して高い電
流特性を得られなくなる恐れがある。セパレータの厚さ
ts(μm)のより好ましい範囲は、10≦ts≦25
である。
【0049】特に、前記正極の厚さtcを120≦tc
≦200にし、前記負極の厚さtaを100≦ta≦1
60にし、かつ前記セパレータの厚さtsを8≦ts≦
30にすることが好ましい。最も好ましいのは、tc、
ta及びtsが150≦tc≦190、130≦ta≦
150、かつ10≦ts≦25を満たすものである。
【0050】前記正極厚さtcと前記負極厚さtaとの
関係は、下記(4)式を満足することが好ましい。
【0051】1≦tc/ta≦1.3 (4) tc/taを1未満にすると、放電容量を増大させるた
めに必要な正極活物質充填量を得ることが困難になる恐
れがある。一方、tc/taが1.4を超えると、正極
から充電反応によってデインターカレートしたリチウム
イオンが負極中に吸蔵されずに析出してサイクル特性の
低下と、電池の異常反応による発熱などを誘発する可能
性がある。
【0052】なお、前述した図1,2においては、加熱
プレスにより正極、負極及びセパレータを一体化させた
が、加熱プレスの代わりに接着性を有する高分子により
正極、負極及びセパレータを一体化させても良い。
【0053】また、前述した図1,2においては、正極
及び負極をその間にセパレータを介在して偏平形状に捲
回することにより得られる電極群を用いる例を説明した
が、正極と、負極と、前記正極及び前記負極の間に配置
されるセパレータとからなる積層物で構成された電極群
や、正極、負極及び前記正極と前記負極との間に配置さ
れたセパレータからなる積層物が1回以上折り曲げられ
た構造の電極群に適用することができる。この一例を図
3,4に示す。
【0054】図3に示すように、電極群2は、負極集電
体8、負極層7、セパレータ3、正極層4及び正極集電
体5からなる積層物が複数回(例えば5回)折り曲げら
れることにより形成されたものである。なお、正極6、
セパレータ3、負極9及びセパレータ3を1組とした際
の積層数は、正極6、負極9及びセパレータ3が電池厚
さ方向に沿って積層されている領域Xを対象にして測定
される。
【0055】一方、図4に示すように、電極群2は、負
極集電体の片面もしくは両面に負極層が担持された負極
9と、正極集電体の片面もしくは両面に正極層が担持さ
れた正極6とをその間にセパレータ3を介在させながら
交互に積層することにより作製されたものである。な
お、この電極群2では、捲回構造並びに折り曲げ構造の
場合と異なり、正負極及びセパレータが湾曲していない
ため、任意の領域において積層数を測定することが可能
である。
【0056】以上説明した本発明に係る非水電解液二次
電池は、厚さが0.3mm以下の外装材と、前記外装材
内に収納され、かつ正極と負極との間にセパレータを介
在した電極群と、前記電極群に含浸された非水電解液と
を具備し、下記(1)式〜(3)式を満足することを特
徴とする。
【0057】0.36≦T/n≦0.6 (1) 7≦tc/ts≦20 (2) 6≦ta/ts≦16 (3) このような非水電解液二次電池によれば、長寿命を維持
しつつ、エネルギー密度を向上することができる。
【0058】正極活物質として例えばLiCoO2を含
む正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出する材料として
例えばリチウムイオンを吸蔵・放出する炭素材を含む負
極と、厚さが0.3mm以下の外装材を備えた非水電解
液二次電池において、体積エネルギー密度が320Wh
/L以上で、かつ重量エネルギー密度が170Wh/k
g以上の高エネルギー密度を得るためには、放電容量を
規制する電極の活物質充填量を多くすることが重要であ
る。しかしながら、電極の目付量を単純に増やしても、
十分な充放電特性を得ることができない。つまり、電極
を厚くして活物質充填量を増加させるとサイクル特性が
低下し、サイクル特性を向上させると十分なエネルギー
密度を得ることができないといった相反する問題が生じ
る。
【0059】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、前記
正極、前記負極及び前記外装材を備えた非水電解液二次
電池が前述した(1)〜(3)の関係を満足すると、電
池厚さ、正極厚さ、負極厚さおよびセパレータ厚さの関
係が適正化されるため、体積エネルギー密度が320W
h/L以上で、かつ重量エネルギー密度が170Wh/
kg以上の高エネルギー密度にすることができると共
に、優れたサイクル特性を得られることを究明した。す
なわち、本願発明に係る非水電解液二次電池によれば、
発電要素である活物質の体積が十分得られるため、体積
エネルギー密度を向上することができる。また、電解液
の含浸性を確保することができるため、高い活物質利用
率を得ることができ、十分な電流特性が得られる。さら
に、十分な量の電極反応面積を確保することができるた
め、充放電反応における電極中のリチウムイオンの拡散
をスムーズに行うことができる。その結果、充放電サイ
クル特性が飛躍的に改善された高エネルギー密度の非水
電解液二次電池を提供することができる。
【0060】本発明に係る二次電池において、正極厚さ
tc(μm)を120≦tc≦200にするか、負極厚
さta(μm)を100≦ta≦160にするか、ある
いは正極厚さtc及び負極厚さtaの双方を規制するこ
とによって、電解液の含浸性と、電極反応面積と、エネ
ルギー密度とのバランスをより最適化することができる
ため、エネルギー密度及び充放電サイクル特性の双方を
より向上することができる。
【0061】本発明に係る二次電池において、セパレー
タ厚さts(μm)を8≦ts≦30にすることによっ
て、内部短絡発生率をより低くすることができると共
に、電流特性をより向上することができる。
【0062】本発明に係る二次電池において、正極厚さ
tc(μm)を120≦tc≦200にし、負極厚さt
a(μm)を100≦ta≦160にし、かつセパレー
タ厚さts(μm)を8≦ts≦30にすることによっ
て、正極、負極及びセパレータの厚さのバランスを最適
化することができるため、エネルギー密度及び充放電サ
イクル特性の双方をより向上することができる。
【0063】また、本発明に係る二次電池によれば、正
極及び負極の電解液含浸性に優れるため、エチレンカー
ボネートおよびγ−ブチロラクトンを含む高粘性の非水
電解液を均一に浸透させることができる。その結果、高
温貯蔵時に非水電解液が酸化分解するのを抑制してガス
発生量を低減することができるため、高温貯蔵時の外装
材の膨れを小さくすることができる。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0065】実施例1 LiCoO2 粉末を90重量%とアセチレンブラック5
重量%とをボールミルで1時間混合した後、ポリフッ化
ビニリデンが5重量%となるようN−メチル−2−ピロ
リドンに溶解させたものを添加し、合剤スラリーを調製
した。この合剤スラリーを厚さ15μmのアルミニウム
箔に塗布、乾燥、加熱ロールプレスして正極を作製し
た。
【0066】また、メソフェーズピッチ系炭素繊維をア
ルゴンガス雰囲気下で3000℃にて黒鉛化し、さらに
2400℃の塩素ガス雰囲気下で熱処理して黒鉛化炭素
粉末を合成した。続いて、前記黒鉛化炭素粉末94重量
%に、ポリフッ化ビニリデンが6重量%溶解されたN−
メチル−2−ピロリドンを添加し、合剤スラリーを調製
した。この合剤スラリーを厚さ12μmの銅箔に塗布、
乾燥、加熱ロールプレスして負極を作製した。
【0067】あらかじめ正極の集電タブとして厚さ10
0μm、長さ70mmのアルミニウムリボンが所定の位
置に超音波溶接され、かつ短絡防止のためのポリイミド
製保護テープが溶接部位に貼付された前記正極、ポリプ
ロピレン製微多孔フィルムからなるセパレータ、および
あらかじめ負極の集電タブとして厚さ100μm、長さ
70mmの銅リボンが所定の位置に超音波溶接され、か
つ短絡防止のためのポリイミド製保護テープが溶接部位
に貼付された前記負極をそれぞれこの順序で積層した
後、扁平状に捲回し、90℃で30秒間加熱プレスして
電極群を作製した。
【0068】さらに、エチレンカーボネートとγ−ブチ
ロラクトンの混合溶媒(混合体積比率1:3)にLiB
4 を2.0モル/L溶解して、非水電解液を調製し
た。
【0069】一方、アルミニウム箔の両面をポリプロピ
レンで覆った厚さ0.1mmのラミネートフィルムにカ
ップ成型を施すことにより形成した容器を外装材として
用意した。
【0070】前記電極群および前記電解液を前記容器内
に収納し、ヒートシールを施すことにより薄型非水電解
液二次電池(363562サイズ)を組み立てた。注液
工程から密封工程までは、Ar雰囲気下で露点−80℃
以下に制御されたグローブボックス内にて行った。
【0071】組み立てられた二次電池に、20℃で4.
2Vまで140mA(0.2CmA相当)の定電流で、
さらに4.2Vに到達した後は定電圧で合計12時間の
初充電を施した。3.0Vまで140mAの定電流で放
電したときの放電容量を測定し、0.2C放電における
定格容量とし、その結果を下記表2に示す。また、充電
を4.2Vまで定電流140mAで行った後、さらに
4.2Vの定電圧でトータル12時間行い、次いで3.
0Vまで700mAの定電流で放電したときの放電容量
を測定し、1C放電における容量とし、その結果を下記
表2に示す。さらに、平均作動電圧を放電曲線の積分値
から求め、その結果を下記表2に示すと共に、1C放電
時のエネルギー密度を算出した。体積エネルギー密度
は、正極・負極の集電タブを除いた電池最大寸法(電池
最大寸法は、厚さT×幅35mm×高さ62mmで算出
される)から求めた。また、重量エネルギー密度は、集
電タブを含む電池重量から求めた。体積エネルギー密度
及び重量エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0072】容量確認後、電池の厚さTおよび重量を測
定した。電池厚さTの測定方法として、専用厚さ測定装
置デジマチックインジケータ(Mitsutoyo社製
のIDF−130)を用いた。このとき、少なくとも電
池厚さ方向から見た電池投影面積以上の平滑面を持つ班
レイ岩製基盤面と、それに対し平行で上下に移動する少
なくとも電池厚さ方向から見た電池投影面積以上の平滑
面を持つ班レイ岩製測定面の間に測定する電池を設置
し、300g(接触面積に対して約16〜17g/cm
2 )の加重をかけたときの値を電池厚さTとした。その
結果、電池厚さTは3.742mmであった。
【0073】次に、前記グローブボックス内で電池を解
体した。解体は内容物を傷つけないように鋏、あるいは
鋭利な刃物を用いて外装材を開封し、電極群を取り出し
た後、正極、負極、セパレータを厳重に注意して完全に
分離させた。分離後、正極、負極及びセパレータに残存
している巻跡から正極、負極並びにセパレータが電池厚
さ方向に沿って積層されている領域における正極、セパ
レータ、負極及びセパレータを1組とした際の積層数を
計測し、電池厚さ方向の電極層数nを求めた。また、正
極・負極それぞれの塗布量と電極厚さ、および充填密度
を求めた。正極の厚さ(正極集電体を含む)と負極の厚
さ(負極集電体を含む)は、デジマチック標準外測マイ
クロメータ(Mitsutoyo社製MDC−25M)
を用いてそれぞれ測定した。このとき、φ6.35mm
の測定子を1cm毎秒以下の速度で接触させ、異なる5
点について測定し、最大および最小値を除き3点の平均
値を求めた。
【0074】解体の結果、実施例1の二次電池は、電極
層数nが10であった。また、正極については、集電体
片面当りの合剤スラリーの塗布量が197g/m2 で、
充填密度が3.2g/cm3 で、厚さが138μmであ
った。一方、負極については、集電体片面当りの合剤ス
ラリーの塗布量が69g/m2 で、充填密度が1.4g
/cm3 で、厚さが111μmであった。さらに、セパ
レータの厚さは10μmであった。
【0075】実施例2 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0076】実施例2の二次電池は、電池厚さTが3.
634mmで、電池重量が15.3gで、電極層数nが
9であった。また、正極については、集電体片面当りの
合剤スラリーの塗布量が213g/m2 で、充填密度が
3.2g/cm3 で、厚さが148μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が75g/m2 で、充填密度が1.4g/cm3
で、厚さが119μmであった。さらに、セパレータの
厚さは16μmであった。
【0077】また、実施例2の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0078】実施例3 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0079】実施例3の二次電池は、電池厚さTが3.
711mmで、電池重量が15.3gで、電極層数nが
8であった。また、正極については、集電体片面当りの
合剤スラリーの塗布量が238g/m2 で、充填密度が
3.2g/cm3 で、厚さが164μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が83g/m2 で、充填密度が1.4g/cm3
で、厚さが131μmであった。さらに、セパレータの
厚さは20μmであった。
【0080】また、実施例3の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0081】実施例4 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0082】実施例4の二次電池は、電池厚さTが3.
674mmで、電池重量が15.8gで、電極層数nが
7であった。また、正極については、集電体片面当りの
合剤スラリーの塗布量が295g/m2 で、充填密度が
3.2g/cm3 で、厚さが199μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が103g/m2 で、充填密度が1.4g/cm
3 で、厚さが159μmであった。さらに、セパレータ
の厚さは10μmであった。
【0083】また、実施例4の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0084】比較例1 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0085】比較例1の二次電池は、電池厚さTが3.
705mmで、電池重量が14.7gで、電極層数nが
10であった。また、正極については、集電体片面当り
の合剤スラリーの塗布量が173g/m2 で、充填密度
が3.2g/cm3 で、厚さが123μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が60g/m2 で、充填密度が1.4g/cm3
で、厚さが98μmであった。さらに、セパレータの厚
さは25μmであった。
【0086】また、比較例1の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0087】比較例2 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0088】比較例2の二次電池は、電池厚さTが3.
723mmで、電池重量が15.3gで、電極層数nが
7であった。また、正極については、集電体片面当りの
合剤スラリーの塗布量が270g/m2 で、充填密度が
3.2g/cm3 で、厚さが184μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が95g/m2 で、充填密度が1.4g/cm3
で、厚さが148μmであった。さらに、セパレータの
厚さは25μmであった。
【0089】また、比較例2の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0090】比較例3 電池厚さ、電池重量、電極層数n、正極、負極及びセパ
レータの厚さ、正極・負極における合剤スラリーの塗布
量並びに正極・負極の充填密度を下記に説明するように
すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様
な構成の薄型非水電解液二次電池を製造した。
【0091】比較例3の二次電池は、電池厚さTが3.
604mmで、電池重量が15.8gで、電極層数nが
6であった。また、正極については、集電体片面当りの
合剤スラリーの塗布量が305g/m2 で、充填密度が
3.2g/cm3 で、厚さが205μmであった。一
方、負極については、集電体片面当りの合剤スラリーの
塗布量が105g/m2 で、充填密度が1.4g/cm
3 で、厚さが162μmであった。さらに、セパレータ
の厚さは25μmであった。
【0092】また、比較例3の二次電池についての定格
容量、1C放電時容量、平均作動電圧、重量エネルギー
密度及び体積エネルギー密度の結果を下記表2に示す。
【0093】実施例1〜4の二次電池及び比較例1〜2
の二次電池の電池仕様を表1に示す。
【0094】得られた実施例1〜4の二次電池及び比較
例1〜2の二次電池について、充電を4.2Vまで1C
(700mA)の定電流で行った後、さらに4.2Vの
定電圧でトータル3時間行い、3.0Vまで700mA
の定電流で放電する1C/1Cサイクルを繰り返し、1
サイクル目の容量に対する容量維持率が80%に到達し
たときのサイクル数(電池寿命)を測定し、その結果を
下記表2に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】表1及び表2から明らかなように、外装材
を構成するラミネートフィルムの厚さが0.3mm以下
で、かつ前記(1)〜(3)式を満足する実施例1〜4
の二次電池は、重量エネルギー密度が170Wh/kg
以上で、かつ体積エネルギー密度が320Wh/L以上
の高エネルギー密度で、1C放電特性及びサイクル特性
に優れることがわかる。
【0098】これに対し、前記(2)、(3)式を満た
さない比較例1の二次電池は、サイクル特性に優れるも
のの、高エネルギー密度と十分な1C放電特性を得られ
ないことがわかる。一方、前記(3)式を満たさない比較
例2の二次電池と、前記(1)式を満たさない比較例3の
二次電池は、高エネルギー密度と十分な1C放電特性が
得られないばかりか、実施例1〜4に比べてサイクル特
性に劣ることがわかる。
【0099】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、重
量エネルギー密度が170Wh/kg以上で、かつ体積
エネルギー密度が320Wh/L以上の高エネルギー密
度で、放電電圧が高く、大電流充放電特性に優れ、かつ
サイクル特性に優れる非水電解液二次電池を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる非水電解液二次電池の一例を示
す断面図。
【図2】図1のA部を示す拡大断面図。
【図3】図1の非水電解液二次電池の電極群の別な例を
示す断面図。
【図4】図1の非水電解液二次電池の電極群のさらに別
な例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…外装材、 2…電極群、 3…セパレータ、 4…正極層、 5…正極集電体、 6…正極、 7…負極層、 8…負極集電体、 9…負極、 10…正極リード、 11…負極リード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 麻子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 長谷部 裕之 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ05 AK02 AK03 AK05 AL06 AL16 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ04 BJ14 DJ02 DJ04 HJ00 HJ04 HJ08 5H050 AA02 AA07 BA17 CA05 CA07 CA08 CA09 CA11 CB07 CB20 CB21 DA02 DA03 DA19 HA04 HA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さが0.3mm以下の外装材と、前記
    外装材内に収納され、かつ正極と負極との間にセパレー
    タを介在した電極群と、前記電極群に含浸された非水電
    解液とを具備し、 下記(1)式〜(3)式を満足することを特徴とする非
    水電解液二次電池。 0.36≦T/n≦0.6 (1) 7≦tc/ts≦20 (2) 6≦ta/ts≦16 (3) 但し、前記(1)式において、前記Tは電池厚さで、
    0.5mm以上、6mm以下であり、前記nは、前記正
    極、前記負極及び前記セパレータが電池厚さ方向に沿っ
    て積層されている領域において前記正極、前記セパレー
    タ、前記負極及び前記セパレータを1組とした際の積層
    数を示す。前記(2)式及び前記(3)式において、前
    記tcは前記正極の厚さ(μm)、前記taは前記負極
    の厚さ(μm)、前記tsは前記セパレータの厚さ(μ
    m)を示す。
  2. 【請求項2】 前記tcは120≦tc≦200を満足
    することを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電
    池。
  3. 【請求項3】 前記taは100≦ta≦160を満足
    することを特徴とする請求項1ないし2記載の非水電解
    液二次電池。
  4. 【請求項4】 前記tsは8≦ts≦30を満足するこ
    とを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 前記tcは120≦tc≦200を満た
    し、前記taは100≦ta≦160を満たし、かつ前
    記tsは8≦ts≦30を満たすことを特徴とする請求
    項1記載の非水電解液二次電池。
  6. 【請求項6】 前記tc及び前記taは、1≦tc/t
    a≦1.3を満足することを特徴とする請求項1または
    5記載の非水電解液二次電池。
  7. 【請求項7】 前記非水電解液は、エチレンカーボネー
    トおよびγ−ブチロラクトンを含む非水溶媒を備えるこ
    とを特徴とする請求項1、2、4または5記載の非水電
    解液二次電池。
  8. 【請求項8】 前記非水溶媒は、ビニレンカーボネート
    及びプロピレンカーボネートよりなる群から選ばれる少
    なくとも1種類と、エチレンカーボネートと、γ−ブチ
    ロラクトンとを含むことを特徴とする請求項7記載の非
    水電解液二次電池。
  9. 【請求項9】 前記正極は、活物質としてリチウム含有
    コバルト酸化物を含むことを特徴とする請求項1、2、
    4または5記載の非水電解液二次電池。
  10. 【請求項10】 前記正極の充填密度は2〜4g/cm
    3で、かつ前記負極の充填密度は1〜2g/cm3である
    ことを特徴とする請求項1、2、4または5記載の非水
    電解液二次電池。
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