JP2002048926A - 光ファイバグレーティングの製造方法 - Google Patents

光ファイバグレーティングの製造方法

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JP2002048926A JP2000233633A JP2000233633A JP2002048926A JP 2002048926 A JP2002048926 A JP 2002048926A JP 2000233633 A JP2000233633 A JP 2000233633A JP 2000233633 A JP2000233633 A JP 2000233633A JP 2002048926 A JP2002048926 A JP 2002048926A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆層除去にかかる時間を短縮し、作業効率
を向上させることができる光ファイバグレーティングの
製造方法を提供する。 【解決手段】 裸光ファイバ3と、その上に設けられた
被覆層4とを備えた光ファイバ素線5の側面の一方向か
ら紫外光を照射して光ファイバグレーティングを製造す
る方法であって、被覆層4の紫外光照射面側を、その下
の裸光ファイバ3に紫外光が到達するように加工した後
に連続発振レーザを用いて紫外光を照射して光ファイバ
グレーティングを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバグレー
ティングの製造方法に関し、特に光ファイバの被覆層の
除去が容易で製造効率が高いものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバグレーティングは、光ファイ
バの長手方向に屈折率やコア径などの周期的な構造変化
を形成したもので、特定波長の光を反射、あるいはクラ
ッドモードと結合させて、選択的に損失させる特性を備
えた光部品である。光ファイバグレーティングは、波長
選択性フィルタや、光増幅器の利得等価器、波長分散補
償器など、光通信の幅広い分野で用いられている。
【0003】一般的な光ファイバグレーティングは屈折
率の周期的な変化を利用したものであって、例えば紫外
光の照射によってゲルマニウム添加石英ガラスの屈折率
が上昇する現象を利用して製造することができる。光フ
ァイバは、図7に示したように、通常、コア1とその周
囲に設けられたクラッド2とからなる裸光ファイバ3の
上に、機械的強度を確保する観点から、紫外線硬化型樹
脂などのプラスチックからなる被覆層4が設けられた光
ファイバ素線5として製品化されている。あるいは、さ
らにこの光ファイバ素線5の上にナイロンなどのプラス
チックからなる光ファイバ心線も提供されている。
【0004】したがって、このままでは被覆層4によっ
て紫外光が吸収され、裸光ファイバ3に到達しないた
め、図8に示したように光ファイバ素線5の長手方向の
一部の被覆層4を裸光ファイバ3の円周方向全体にわた
って除去し、この除去した部分に、光ファイバ素線5の
側面の一方向から紫外光を照射する。被覆層4を除去す
る方法としては、切削治具を用いて物理的に被覆層4を
引き剥がして除去する機械的な方法、硫酸溶液などに含
浸し、化学的に被覆層4を除去する化学的な方法などが
挙げられる。
【0005】このとき例えばコア1がゲルマニウム添加
石英ガラスから形成されていると、紫外光が照射された
部分の屈折率が上昇する。したがって、紫外光を光ファ
イバ素線5(裸光ファイバ3)の長手方向に所定の周期
で照射することにより、コア1の屈折率の周期的な変化
が形成される。その後、必要に応じて裸光ファイバ3が
露出した部分に再び被覆層を設けるなどして補強し、光
ファイバグレーティングが得られる。紫外光を周期的に
照射する方法としては、図9に示した干渉法、図10に
示した位相マスク法、図11に示した強度変調マスク
法、図12に示したステップバイ ステップ(Step by
Step)法などが用いられている。一般的には位相マスク
法が広く用いられている。
【0006】また、最近ではコア1とクラッド2の両方
の屈折率を変化させた光ファイバグレーティングや、ク
ラッド2のみの屈折率を変化させた光ファイバグレーテ
ィングなども提案されている。
【0007】一方、光ファイバグレーティングを量産す
る方法としては、図13(a)〜図13(d)に示した
ように光ファイバテープ心線を用い、複数の裸光ファイ
バに一括して紫外光を照射する方法が有効である。ま
ず、図13(a)、図13(b)に示したように複数本
の光ファイバ素線5、5…が並列され、これらがナイロ
ンなどのプラスチックからなる一括被覆層6で一括被覆
された光ファイバテープ心線7を用意する。ついで、図
13(c)に示したように、光ファイバテープ心線7の
長手方向の一部の一括被覆層6および光ファイバ素線
5、5…のそれぞれの被覆層を除去し、複数本の裸光フ
ァイバ3、3…を露出させる。そして、これら複数本の
裸光ファイバ3、3…に一括して紫外光を照射し、それ
ぞれの裸光ファイバ3、3…に一度にグレーティング部
8、8…を形成する。この後、必要に応じて光ファイバ
素線5、5…を切り離して複数本の光ファイバグレーテ
ィングを得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被覆層
の除去において、機械的な方法では切削治具の刃が裸光
ファイバに接触することなどにより、光ファイバ(裸光
ファイバ)の強度が低下するという問題があった。ま
た、化学的な方法では作業性が低く、製造効率が低いと
いう問題があった。特に光ファイバテープ心線を用いた
場合は、機械的な方法では隣接する裸光ファイバ間の被
覆層の除去が非常に困難であった。また、このとき裸光
ファイバが傷つきやすいという問題があった。さらに、
除去する被覆層の量が多いため、化学的な方法では全て
の被覆層を除去するために長時間を要するという問題が
あった。なお、被覆層の一部が残存すると、紫外光照射
後に裸光ファイバの強度が劣化することがわかっている
ため、紫外光を照射する部分の被覆層は、裸光ファイバ
の円周全体にわたって全て除去しなければならない。
【0009】また、図10に示した位相マスク法におい
ては、位相マスクと裸光ファイバ3とを例えば数μm〜
数100μm程度の距離に近接させて配置して紫外光の
照射を行う。そのため、位相マスクの下に被覆層の一部
が残存していると、被覆層の材料によっては紫外光の照
射によってこの残存した被覆層から揮発性のガスが発生
し、これにより位相マスクに汚れが付着する。位相マス
クの裸光ファイバ3との対向面には複数の微細な溝が形
成されているため、汚れが付着すると洗浄に時間がかか
る。したがって、連続露光を行うことができず、量産化
の妨げになっていた。
【0010】一方、被覆層を紫外光透過率が比較的高い
プラスチックから形成した光ファイバ素線などを用い
て、被覆層の上から紫外光を照射して光ファイバグレー
ティングを製造する方法も提案されている。しかしなが
ら、この被覆層の紫外光透過率は10〜20%程度であ
るため、コアに添加するゲルマニウム濃度を高濃度と
し、光感受性を向上させておかなければ効率よく屈折率
を上昇させることができない。このような光ファイバ
は、通常の光ファイバや分散シフト光ファイバとモード
フィールドが大きく異なるため、これらの通常の光ファ
イバとの接続損失が大きくなる場合があった。また、特
開平10−82919号公報には、ごく薄い膜を光ファ
イバの被覆層として用いる方法も提案されているが、こ
のように薄い膜を被覆することは技術的に難しく、さら
に広く一般に用いられているファイバ構造とは異なるた
め、製造コストも高くなるという問題があった。
【0011】本発明の前記事情に鑑てなされたもので、
被覆層除去にかかる時間を短縮し、作業効率を向上させ
ることができる光ファイバグレーティングの製造方法を
提供することを目的とする。また、製造課程で光ファイ
バの強度低下などの問題が発生しにくい光ファイバグレ
ーティングの製造方法を提供することを目的とする。さ
らには、位相マスク法などにおいて、効率よく、作業を
行うことができる光ファイバグレーティングの製造方法
を提供することを目的とする。具体的には紫外光の照射
により、残留被覆層から発生する揮発性のガスの影響を
受けにくい光ファイバグレーティングの製造方法を提供
することを課題とする。そして、好ましくは光ファイバ
テープ心線を用いた場合にこれらの課題を解決すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の光ファイバグレーティングの製造方法は、
裸光ファイバと、その上に設けられた被覆層とを備えた
光ファイバの側面の一方向から紫外光を照射して光ファ
イバグレーティングを製造する光ファイバグレーティン
グの製造方法であって、被覆層の紫外光照射面側を、そ
の下の裸光ファイバに紫外光が到達するように加工した
後に連続発振レーザを用いて紫外光を照射することを特
徴とする。この方法においては紫外光を照射する部分に
被覆層が残留していても問題なく光ファイバグレーティ
ングを製造することができる。このとき被覆層は削りと
って加工すると好ましく、被覆層の加工部分の紫外光透
過率が20%以上であると好ましい。これらの製造方法
を光ファイバテープ心線に適用すると、大量生産に適し
た光ファイバグレーティングの製造方法を提供すること
ができる。また、紫外光の照射は位相マスクを介して行
うことができる。このとき、位相マスクと光ファイバと
の間に紫外光を透過する板を配置して紫外光を照射する
と好ましい。この板は石英板であると好ましい。また、
この板の片面あるいは両面に反射防止膜が設けられてい
ると好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(a)は本発明の光ファイバ
グレーティングの製造方法の説明図である。まず、光フ
ァイバ素線5の長手方向において、グレーティング部を
形成する被覆層4の紫外光照射面を削りとり、紫外光が
透過するように加工する。このとき、カンナのような一
枚刃を備えた切削治具を用いて、裸光ファイバ3に刃が
当たらないように削りとると好ましい。紫外光照射面の
被覆層4は完全に除去する必要はなく、紫外光の透過率
が20%以上となるように加工すればよい。特に限定す
るものではないが、被覆層4がシリコーン樹脂からなる
場合は例えば15μm以下の厚さになるように加工す
る。また、被覆層4の加工部分の長さは屈折率を変化さ
せる部分の長さ(グレーティング長)にあわせて設定す
る。
【0014】本発明においては被覆層4を完全に除去し
なくてもよいため、切削治具の刃が裸光ファイバ3に当
たりにくく、加工時の裸光ファイバ3の強度の低下を防
ぐことができる。また、場合によっては被覆層4に1回
刃を入れて削るだけの操作で所定の範囲の被覆層4を除
去することができ、作業効率が著しく向上する。なお、
被覆層4は完全に除去してもよいし、その一部のみが完
全に除去され、部分的に裸光ファイバ3が露出した状態
となっていてもよいことは言うまでもないが、紫外光の
照射強度を均一にするためには、加工部分の被覆層の厚
さが略均一であると好ましい。
【0015】ついで、連続発振(CW)レーザを用い
て、干渉法、位相マスク法、スリット法、ピンポイント
法などによって紫外光を裸光ファイバ3の長手方向に所
定の周期で照射する。従来は光源としてパルスレーザを
用いていたが、本発明者らの検討により、連続発振レー
ザを用いると、被覆層4の一部が残留していても裸光フ
ァイバ3の強度低下の問題が生じないことがわかった。
連続発振レーザとしてはアルゴンレーザの二倍波、ヤグ
レーザの四倍波などを例示することができる。
【0016】すなわち、パルスレーザにおいてはレーザ
のパワーの尖頭値(瞬間的なパワーの最大値)が非常大
きくなってしまうため、瞬間的なレーザのパワーは連続
発振レーザの数億倍に達する。そのため、残留した被覆
層4が非常に強いレーザの照射によって劣化し、そのと
きの化学的な変化や熱などによって裸光ファイバ3に影
響を与え、裸光ファイバ3の強度が低下する。これに対
して連続発振レーザにおいては、レーザのパワーは時間
的に一定で瞬間的な最大値が低いため、被覆層4が残留
していても、被覆層4に急激な変化を生じせしめること
がなく、裸光ファイバ3にも影響はない。そのため、上
述のように被覆層4が残留していても、裸光ファイバ3
の強度を低下させずに紫外光を照射してグレーティング
を形成することができる。この方法は光ファイバなどに
紫外光を照射する他の方法にも応用可能である。
【0017】図1(b)に示したように位相マスク10
を用いる場合は、上述のように被覆層4の材料によって
は紫外光の照射によって揮発性のガスが発生し、位相マ
スク10の光ファイバ素線5との対向面に形成された複
数の微細な溝11、11…に汚れが付着する場合があ
る。そこで、光ファイバ素線5と位相マスク10との間
に紫外光を透過する板12を配置して、この揮発性のガ
スが位相マスク10に付着するのを防ぐと好ましい。
【0018】このように板12を配置することにより、
紫外光は位相マスク10および板12を介して光ファイ
バ素線5に照射される。そして、残留する被覆層4から
揮発性のガスが発生しても、位相マスク10に到達する
前に板12に阻止され、位相マスク10への汚れの付着
を完全に防ぐことができる。その結果、位相マスク10
の連続使用が可能となり、作業効率が向上する。また、
高価な位相マスク10の寿命が長くなる。また、板12
は位相マスク10と比べて格段に安価であるため、簡単
に交換できる。また、通常は板12の表面は殆ど平滑で
あるため、簡単に洗浄して繰り返し使用することができ
る。
【0019】板12としてはグレーティング露光に用い
るレーザ波長における吸収が小さく、また表面を平滑に
鏡面研磨することによって散乱も抑制することができる
ことから、石英板を用いると好ましい。板12の厚さは
紫外光の強度を大きく低下させることがなければ特に限
定しないが、例えば50〜500μm程度とされる。ま
た、紫外光が板12にて反射され、光ファイバ素線5に
到達する前にその強度が低下するのを防ぐと同時に板の
両面および位相マスク面との多重反射を防ぐために、板
の片面、あるいは両面に反射防止膜を形成すると好まし
い。反射防止膜は例えば透電体多層膜などを板12の片
面あるいは両面に塗布して形成することができる。反射
防止膜の厚さは1μm程度とされる。このように位相マ
スクと光を照射する対象物との間に光を透過する板を配
置する方法は、他の位相マスク法を用いる全ての方法に
応用することができる。
【0020】上述の例においては光ファイバ素線を例と
して説明したが、これに限定するものではなく、光ファ
イバ素線の上にさらに被覆層が設けられた光ファイバ心
線、また、光ファイバ素線を複数並列して一括被覆した
光ファイバテープ心線などにも適用することができる。
光ファイバ心線の場合は、例えば光ファイバ心線の被覆
層と同時にその下の光ファイバ素線の被覆層を削ること
により、上述の場合と同様にして加工を施す。光ファイ
バテープ心線の場合は、例えばテープの片面の一括被覆
層と、その下の光ファイバ素線の被覆層を同時に加工す
ることにより、一度に複数本の裸光ファイバについて、
紫外線照射面の加工を行うことができる。特に光ファイ
バテープ心線においては、隣接する裸光ファイバ間の被
覆層を除去しなくてもよいため、被覆層の除去操作の作
業効率が格段に向上し、大量生産に最適である。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示した本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例1)まず、ゲルマニウム添加石英ガラスからな
るコアと、純粋石英ガラスからなるクラッドにシリコー
ン樹脂系の紫外線硬化型樹脂からなる被覆層が設けられ
てなり、裸光ファイバの外径が125μm、被覆層外径
が250μmの光ファイバ素線を用意した。そして、そ
の紫外線照射面の被覆層を、長さ約15mm、幅約25
0μmの範囲にわたって厚さ15μm程度の被覆層が残
留するように一枚刃のカンナを用いて1回刃を入れて除
去した。ついで、位相マスクを介して波長244nmの
連続発振レーザまたは波長248nmのパルスレーザを
用いて紫外光を所定の周期で照射して光ファイバグレー
ティングを形成した。このときの紫外線照射面の被覆層
の紫外光透過率は50%であった。なお、連続発振レー
ザとしてはアルゴンレーザの二倍波を用いた。パルスレ
ーザとしてはエキシマレーザを用いた。そして、この光
ファイバグレーティングの破断強度を破断試験で測定
し、結果を、図2に通常、ワイブルプロットと呼ばれる
グラフで示した。グラフの横軸は破断強度、縦軸は累積
破断確率の対数表示である。このグラフからわかるよう
に、パルスレーザを用いた場合は露光(照射)前と比較
して破断強度が大きく劣化したのに対し、連続発振レー
ザを用いた場合は照射前と同じ結果となった。したがっ
て、連続発振レーザを用いることにより、被覆層が残留
していても光ファイバの強度が低下することはないこと
が確認できた。
【0022】(実施例2)被覆層が残留した状態で紫外
光を照射した場合に、光学特性にどのように影響するか
を測定した。図3は実施例1と同様の光ファイバ素線
に、連続発振レーザを用いて被覆層が残留しない状態で
紫外光を照射して製造した光ファイバグレーティングの
反射光のスペクトルを示したグラフである。図4は厚さ
100μmの石英板の両面に誘電体多層膜からなる厚さ
1μmの反射防止膜を施した板を位相マスクと光ファイ
バ素線の間に配置して連続発振レーザを用いて被覆層が
残留しない状態で紫外光を照射して製造した光ファイバ
グレーティングの反射光のスペクトルを示したグラフで
ある。図5は、被覆層が残留した状態で紫外光を照射し
た以外は同様に位相マスクと石英板を用いて製造した光
ファイバグレーティングの反射光のスペクトルを示した
グラフである。このとき、被覆層は長さ約15mm、幅
約250μmの範囲を15μm程度の厚さの被覆層が残
留するように除去した。なお、この光ファイバグレーテ
ィングと被覆層除去前の光ファイバ素線の破断強度を示
したのが図6のグラフである。破断強度も変化せず、連
続発振レーザの使用により、被覆層が残留していても強
度の低下が生じないことが確認できた。。
【0023】図3〜図5のスペクトルは殆ど同様であ
り、紫外光照射時に被覆層が残留していたり、石英板が
配置されていても所望の光学特性を備えた光ファイバグ
レーティングが得られることが明らかになった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
グレーティングにおいては、連続発振レーザを光源とし
て用いるため、被覆層が残留した状態でも光ファイバの
強度を低下させずに紫外光を照射して光ファイバグレー
ティングを製造することができる。このため、被覆層の
除去量が小さく、作業効率が向上する。また、切削治具
の刃が裸光ファイバに当たることを防ぐことができるた
め、被覆層を除去する過程で裸光ファイバの強度が低下
することを防ぐことができる。特に光ファイバテープ心
線においてはテープの片面を加工することによって一度
に複数本の光ファイバグレーティングを製造することが
できるため、大量生産に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の光ファイバグレーティ
ングの製造方法の説明図、図1(b)は位相マスク法を
用いた本発明の光ファイバグレーティングの製造方法の
説明図である。
【図2】 実施例1において、連続発振レーザとパルス
レーザを用いたときの破断強度の比較を行ったグラフで
ある。
【図3】 実施例2において、連続発振レーザを用いて
被覆層が残留しない状態で位相マスクを用いて紫外光を
照射して製造した光ファイバグレーティングの反射光の
スペクトルを示したグラフである。
【図4】 実施例2において、連続発振レーザを用いて
被覆層が残留しない状態で位相マスクと石英板を用いて
紫外光を照射して製造した光ファイバグレーティングの
反射光のスペクトルを示したグラフである。
【図5】 実施例2において、被覆層が残留した状態で
位相マスクと石英板を用いて紫外光を照射して製造した
光ファイバグレーティングの反射光のスペクトルを示し
たグラフである。
【図6】 図5に示した光ファイバグレーティングの破
断強度を示したグラフである。
【図7】 従来の光ファイバグレーティングの製造方法
の説明図である。
【図8】 従来の光ファイバグレーティングの製造方法
の説明図である。
【図9】 光ファイバに紫外光を周期的に照射する方法
の一例として干渉法を示した説明図である。
【図10】 光ファイバに紫外光を周期的に照射する方
法の一例として位相マスク法を示した説明図である。
【図11】 光ファイバに紫外光を周期的に照射する方
法の一例として強度変調マスク法を示した説明図であ
る。
【図12】 光ファイバに紫外光を周期的に照射する方
法の一例としてステップ バイ ステップ法を示した説
明図である。
【図13】 光ファイバテープ心線を用いた光ファイバ
グレーティングの製造方法の説明図であって、図13
(a)は光ファイバテープ心線の平面図、図13(b)
は光ファイバテープ心線の断面図、図13(b)は光フ
ァイバテープ心線の被覆層を除去した状態を示した平面
図、図13(d)はグレーティング部を形成した状態を
示した平面図である。
【符号の説明】
1…コア、2…クラッド、3…裸光ファイバ、4…被覆
層、5…光ファイバ素線(光ファイバ)、10…位相マ
スク、12…板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥出 聡 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 Fターム(参考) 2H049 AA02 AA06 AA33 AA45 AA51 AA62 2H050 AA07 AC84 AD16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裸光ファイバと、その上に設けられた被
    覆層とを備えた光ファイバの側面の一方向から紫外光を
    照射して光ファイバグレーティングを製造する光ファイ
    バグレーティングの製造方法であって、 被覆層の紫外光照射面側を、その下の裸光ファイバに紫
    外光が到達するように加工した後に連続発振レーザを用
    いて紫外光を照射することを特徴とする光ファイバグレ
    ーティングの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光ファイバグレーティ
    ングの製造方法において、紫外光を照射する部分に被覆
    層が残留していることを特徴とする光ファイバグレーテ
    ィングの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光ファイバグ
    レーティングの製造方法において、被覆層を削りとって
    加工することを特徴とする光ファイバグレーティングの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光
    ファイバグレーティングの製造方法において、被覆層の
    加工部分の紫外光透過率が20%以上であることを特徴
    とする光ファイバグレーティングの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光
    ファイバグレーティングの製造方法において、光ファイ
    バが光ファイバテープ心線であることを特徴とする光フ
    ァイバグレーティングの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光
    ファイバグレーティングの製造方法において、位相マス
    クを介して紫外光を照射することを特徴とする光ファイ
    バグレーティングの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光ファイバグレーティ
    ングの製造方法において、位相マスクと光ファイバとの
    間に紫外光を透過する板を配置して紫外光を照射するこ
    とを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記板が石英板であることを特徴とする
    請求項7に記載の光ファイバグレーティングの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記板の片面あるいは両面に反射防止膜
    が設けられていることを特徴とする請求項7または8に
    記載の光ファイバグレーティングの製造方法。
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