JP2002047354A - ポリイミドスリーブの製造方法 - Google Patents

ポリイミドスリーブの製造方法

Info

Publication number
JP2002047354A
JP2002047354A JP2000231095A JP2000231095A JP2002047354A JP 2002047354 A JP2002047354 A JP 2002047354A JP 2000231095 A JP2000231095 A JP 2000231095A JP 2000231095 A JP2000231095 A JP 2000231095A JP 2002047354 A JP2002047354 A JP 2002047354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeve
core
polyimide
heat
elastic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000231095A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinobu Asai
敏信 浅井
Takayuki Yamazaki
高之 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Priority to JP2000231095A priority Critical patent/JP2002047354A/ja
Publication of JP2002047354A publication Critical patent/JP2002047354A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質のポリイミドスリーブを簡便にかつ歩
留まりよく製造することができるポリイミドスリーブの
製造方法を提供する。 【解決手段】 芯体10の外周面にポリイミド前駆体溶
液20を塗布し、次いで加熱によりポリイミド前駆体を
イミド化してポリイミドを主体とするスリーブを形成し
た後、このポリイミドスリーブを芯体10から離型する
ポリイミドスリーブの製造方法において、芯体10とし
て、外周面に耐熱弾性体層12が形成された芯体を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機な
どの熱定着部での使用に適したポリイミドスリーブの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機、ファクシミリ、レーザ
ビームプリンタなどの複写・印刷機器においては、電子
写真、静電記録、磁気記録などの画像形成プロセスによ
り、加熱溶融性の樹脂などからなるトナーの画像を記録
紙上に形成し、これを熱により定着させる熱定着方式が
一般に採用されている。
【0003】このような熱定着方式で使用される定着装
置としては、従来、加熱ヒータを内蔵した熱定着ローラ
と加圧ローラの2つのローラ間にトナー像が形成された
記録紙を送り込んで定着させるヒートローラ方式が一般
的であったが、近年、熱定着ローラに代えて、ポリイミ
ドやポリアミドイミド等からなるフィルム状のシームレ
ススリーブ(ポリイミドスリーブ)、あるいは、その外
周面にフッ素樹脂などを被覆したスリーブを使用するフ
ィルム定着方式が開発され、広く用いられつつある。
【0004】すなわち、この方式による定着装置は、ポ
リイミドスリーブの内側に加熱ヒータを配置し、加熱ヒ
ータにポリイミドスリーブを圧接するとともに、加熱ヒ
ータに圧接した部分の外側に加圧ローラを圧接させ、こ
れらの加熱ヒータに圧接した部分のポリイミドスリーブ
と加圧ローラとの間に、トナー像を形成した記録紙を通
過させ、記録紙をポリイミドスリーブを介して加熱する
ことにより、未定着のトナー像を記録紙上に熱定着させ
るものである。
【0005】この方式では、薄いフィルムからなるポリ
イミドスリーブの熱容量が小さいため、電源を入れると
ほぼ同時に熱定着ができるとともに、加熱に要するエネ
ルギーも小さくすることができるという特徴を有してい
る。
【0006】また、最近では、加圧ローラに代えて、上
記のようなポリイミドスリーブを用いる定着装置も開発
されている。
【0007】すなわち、この定着装置は、加熱ヒータを
内蔵した熱定着ローラの外側表面に、複数のローラ間に
懸架したポリイミドスリーブを圧接させ、これらの熱定
着ローラとポリイミドスリーブとを回転させながら、そ
れらの間にトナー像を形成した記録紙を通過させて熱定
着させるものである。
【0008】この方式では、記録紙の搬送速度を大きく
しても十分な定着時間を確保することができ、機器の高
速化を図ることができるなどの特徴を有している。
【0009】ところで、このような定着方式に用いられ
るシームレスのポリイミドスリーブの製造方法として
は、円筒状の金属芯体の外周面に、ポリアミド酸溶液の
ようなポリイミド前駆体溶液を塗布し、加熱により乾燥
およびイミド化した後、スリーブ状物を芯体から離型す
る方法が、代表的な方法として知られている。
【0010】しかしながら、ポリイミド前駆体溶液を塗
布し、加熱によりイミド化すると、ポリイミドスリーブ
は収縮して芯体に強く密着または接着するため、芯体か
ら分離する際に裂けたりシワが発生しやすく、歩留まり
が悪いという問題があった。
【0011】そこで、このような芯体からの離型を容易
にするため、様々な方法が提案されている。例えば、特
開平3‐110137号公報には、ポリイミド前駆体溶
液を芯体に塗布した後、溶剤が1%〜30%残存した時点
で芯体から離型し、次いでそのスリーブの内径よりも小
径の芯体に再挿入し、その後焼成してイミド化し、芯体
からスリーブを離型する方法が記載されている。
【0012】また、特開平6‐143512号公報、特
開平6‐344360号公報、特開平6‐298952
号公報などには、芯体に小孔を設けておき、芯体にポリ
イミド前駆体溶液を塗布後、芯体の内側から小孔を通し
て空気を圧送し、芯体からスリーブを離型する方法が記
載されている。
【0013】さらには、芯体とスリーブをスムーズに分
離するため、芯体の表面に離型性の良好な材料を被覆す
る方法も考案されており、例えば特開平6‐23770
号公報には、芯体の表面にシリコーンオイルを塗布する
方法が記載されている。
【0014】しかしながら、外径の異なる2種類の芯体
を使用する方法では、完全にイミド閉環したときのポリ
イミドスリーブの内径を予想して第2の芯体のサイズを
設定する必要があり、工程が煩雑で、しかも、イミド化
の途中でスリーブの離型と再挿入を行うため、製品の歩
留まりも低下するという難点があった。
【0015】また、芯体に小孔を設ける方法では、芯体
の製造コストが高くなるうえ、スリーブの収縮力に逆ら
って空気を圧送することになるため、膜の剥がれや折れ
曲がりが生じ生じやすくなり、品質が低下し歩留まりも
不良となる難点があった。
【0016】さらに、離型性材料を被覆する方法では、
芯体からのスリーブの分離は容易になるものの、芯体表
面自体はぬれ難くなるため、ポリイミド前駆体溶液を塗
布する際に、はじき現象や流れ現象が生じ、所望の厚さ
にむらなく塗布することが困難になるという新たな問題
を生じた。
【0017】なお、この問題については、例えば特開平
3‐261518号公報では、芯体表面に接触角が小さ
い耐熱性樹脂で被覆することにより、また、特開平7‐
76025号公報では、芯体表面に無機コーティング層
を設けることにより、それぞれ芯体からのスリーブの分
離を容易にするとともにはじき現象などの発生を起き難
くする方法も提案されているが、いずれも被覆層の表面
強度や芯体との接着強度が十分とはいえず、傷が付いた
り剥がれたりしやすいという問題があった。わずかでも
傷が付いたりすると、ポリイミドスリーブにピンホール
や傷痕が生じ、品質の低下を招く。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ポリ
イミドスリーブを芯体から容易に離型させるため、従来
より様々な改良が試みられているが、それぞれ難点があ
り、未だ高品質のポリイミドスリーブを簡便にかつ歩留
まりよく製造する技術は確立されていない。
【0019】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、高品質のポリイミドスリーブを簡便にかつ歩留まり
よく製造することができるポリイミドスリーブの製造方
法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、請求項1に記載したように、芯体の外周
面にポリイミド前駆体溶液を塗布し、次いで加熱により
前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドを主体
とするスリーブを形成した後、このポリイミドスリーブ
を前記芯体から離型するポリイミドスリーブの製造方法
において、前記芯体として、外周面に耐熱弾性体層が形
成された芯体を用いたことを特徴とするポリイミドスリ
ーブの製造方法である。
【0021】上記構成のポリイミドスリーブの製造方法
においては、外周面に耐熱弾性体層が形成された芯体を
用いたことにより、ポリイミドスリーブを傷付けたりす
ることなく芯体から容易に離型させることが可能とな
る。しかも、従来のように、工程が煩雑化することはな
く、また、離型前の成型過程でのポリイミドスリーブの
損傷のおそれもない。さらに、芯体の作製にあたって困
難な加工技術を要することもないため、芯体の作製コス
トが大幅に上昇することもない。加えて、ポリイミド前
駆体溶液を塗布する際にはじき現象や流れ現象が生じる
こともない。したがって、高品質のポリイミドスリーブ
を簡便にかつ歩留まりよく製造することができる。
【0022】本発明において、上記耐熱弾性体層は、請
求項2に記載したように、厚さが0.1mm〜1mmであること
が好ましい。厚さが0.1mm未満では、ポリイミドスリー
ブの芯体からの離型が困難になり、逆に1mmを超える
と、ポリイミドスリーブの成型過程でシワが生じるおそ
れがある。
【0023】本発明において、芯体は、請求項3に記載
したように、上記耐熱弾性体層の外周面にさらに離型性
樹脂層が設けられていてもよい。
【0024】本発明は、請求項4に記載したように、厚
さが0.01mm〜0.2mmのポリイミドスリーブの製造に適用
した場合に特に顕著な効果が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明に使用される芯体の一例を
示す横断面図である。
【0027】図1に示すように、この芯体10は、アル
ミやステンレスなどの金属あるいはセラミックスなどの
耐熱性材料からなる円筒体または円柱体11の外周面
に、耐熱弾性体層12を設けた構造を有する。円筒体ま
たは円柱体11の両端には、取り扱いを容易にするため
に、芯体把持部13が一体に設けられている。なお、図
示は省略したが、本発明においては、耐熱弾性体層12
上に、さらに離型性樹脂層を設けるようにしてもよい。
【0028】耐熱弾性体層12を構成する材料として
は、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどが適しているが、
パーティングラインの存在は不適であることから、特に
液状のシリコーンゴムの使用が好ましい。また、この耐
熱弾性体層12の層厚としては、0.1mm〜1mmの範囲が適
当であり、0.3mm〜0.8mmの範囲であるとさらに好まし
い。耐熱弾性体層12の層厚が0.1mm未満では、ポリイ
ミドスリーブの芯体からの離型が困難になり、逆に1mm
を超えると、加熱工程でポリイミド膜と芯体との間に歪
みが生じ、ポリイミドスリーブにシワが発生しやすくな
る。
【0029】また、このような耐熱弾性体層12上に設
ける離型性樹脂層を構成する離型性樹脂としては、PT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラ
フルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニ
リデンフルオライド)、ETFE(エチレン・テトラフ
ルオロエチレン共重合体)などのフッ素樹脂が好適であ
り、離型性樹脂層は、このようなフッ素樹脂を被覆し焼
成することにより形成することができる。フッ素樹脂を
被覆するにあたっては、フッ素樹脂ディスパージョンを
塗布する方法、フッ素樹脂粉体を静電塗装する方法、フ
ッ素樹脂フィルムやスリーブを装着する方法などが用い
られる。
【0030】このような離型性樹脂層の層厚としては、
2μm〜40μmの範囲が適当であり、10μm〜30μmで
あるとさらに好ましい。層厚が2μm未満では、平滑な
離型性樹脂層が得られず、また、40μmを超えると、均
一な層が得られず、ポリイミドスリーブの芯体からの離
型が困難になる。
【0031】なお、前述したように、本発明において、
離型性樹脂層は必ずしも設ける必要はないが、これを設
けることによって、ポリイミドスリーブの芯体からの離
型作業がより容易となる。
【0032】本発明においては、円筒体または円柱体1
1と耐熱弾性体層12間、あるいは耐熱弾性体層12と
離型性樹脂層間の密着性を高めるために、円筒体または
円柱体11の表面、あるいは耐熱弾性体層12の表面に
接着剤をそれぞれ塗布するようにしてもよい。その場
合、円筒体または円柱体11には、予めブラスト処理お
よび洗浄脱脂処理を施しておくことが好ましい。
【0033】本発明は、このような芯体を用いて例えば
次のように実施される。
【0034】まず、上記芯体の外周面にポリイミド前駆
体溶液を塗布する。
【0035】ポリイミド前駆体としては、例えば3,3′-
ジメチル-4,4′-ジアミノビフェニル、3,3′-ジアミノ
ジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルエーテ
ル、p-フェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンと、3,
3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロ
メリット酸二無水物、ベンゾフェノン-3,3′,4,4′-テ
トラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸
とを、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミドなどの有機極性溶剤
中で反応させて得られるものなどが挙げられる。これら
は溶剤に溶解され芯体に塗布しやすい粘度に調製されて
使用される。
【0036】このように調製されたポリイミド前駆体溶
液の芯体への塗布方法は、特に限定されるものではない
が、図2に示すように、ポリイミド前駆体溶液20を収
容するとともに、上部に余剰の溶液20を除去するため
のダイス21を装着した浸漬槽22内に、芯体10を直
立に保持して浸漬させ、浸漬槽22内に圧搾空気を供給
しつつ、芯体10をダイス21に通して上方に引き上げ
る、いわゆる引上げ法により行うことが望ましく、ポリ
イミド前駆体溶液20を芯体10の外周面に均一な所望
の厚さに容易に塗布することができる。
【0037】このようにポリイミド前駆体溶液を芯体の
外周面に塗布した後、これを加熱炉に入れるなどして加
熱し、ポリイミド前駆体をイミド化させる。ここで、イ
ミド化とは、ポリイミド前駆体が加熱により脱水閉環し
てポリイミドとなる縮合反応をいい、イミド化は、常温
付近ではほとんど進行せず、通常ポリイミドのガラス転
移温度付近にまで段階的に加熱することにより完結する
とされている。
【0038】本発明においては、まず、溶剤を揮発させ
てポリイミド前駆体からなる膜を形成した後、ポリイミ
ド前駆体がイミド化する温度にまで昇温して加熱する、
いわゆるステップ加熱法を用いることが望ましい。この
ような方法を採ることによって、緻密で均一な厚さのポ
リイミドスリーブの成型が可能となる。
【0039】このようにして、芯体上にポリイミドを主
体とするスリーブを形成した後、芯体を加熱炉から取り
出し、ほぼ室温にまで冷却したところで、表面に形成さ
れたポリイミドを主体とするスリーブを、芯体から離型
する。芯体の表面には、耐熱弾性体層、または耐熱弾性
体層および離型性樹脂層が設けられているため、ポリイ
ミドを主体とするスリーブは、芯体から容易に離型する
ことができる。
【0040】なお、本発明においては、必要に応じて、
スリーブ離型後にさらに加熱してポリイミド前駆体を完
全イミド化するようにしてもよい。このようにスリーブ
離型前にポリイミド前駆体のイミド化を完結せず、離型
後に完結させるようにすることにより、スリーブ離型前
の加熱条件を緩和することができ、耐熱弾性体層の熱劣
化を抑制することができる。
【0041】本発明のポリイミドスリーブの製造方法
は、厚さが0.01mm〜0.2mmのポリイミドスリーブの製造
に適している。
【0042】また、本発明の製造方法は、ポリイミドス
リーブの上に、例えばフッ素樹脂層を有するような複合
構造のスリーブの製造にも適用可能である。この場合、
芯体上にポリイミドを主体とするスリーブを形成した
後、例えばフッ素樹脂ディスパージョンを塗布し焼成す
るなどの方法によりフッ素樹脂層を形成し、次いで芯体
から離型するようにすればよい。フッ素樹脂層が形成さ
れたスリーブは、耐熱弾性体層、または耐熱弾性体層お
よび離型性樹脂層が設けられた芯体から容易に離型する
ことができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を記載する。 実施例1 内径39mm、長さ400mm、肉厚0.5mmのステンレス鋼(SUS 3
04)管の外表面にプライマー18B(信越化学工業社製 商
品名)を塗布し、その上に硬度(JIS A)60度のシリコー
ンゴムを1.5mm厚に加硫接着させた後、円筒研削盤を用
いて表面を研削して、0.5mm厚のシリコーンゴム層を形
成した。次いで、このシリコーンゴム層の表面にPTF
Eディスパージョン(ダイキン工業社製 商品名ポリフ
ロンPTFEエナメル)を20μm厚に塗付し焼成してPTF
E層を形成し、外径40mm(PTFE層形成時にシリコー
ンゴム層が若干縮径したものと考えられる。)の芯体を
作製した。
【0044】得られた芯体の外周面上に、ポリイミド樹
脂ワニス(宇部興産社製 商品名Uワニス-S;固形分18
% 溶剤NMP)を、図2に示したような引上げ法によ
り100μm厚に塗付し、150℃で1時間、220℃で1時間、
および250℃で1時間の熱処理を施した。その後、室温に
まで冷却し、芯体からポリイミドスリーブを離型したと
ころ、軽く衝撃を付与しただけで容易に離型することが
できた。
【0045】得られたポリイミドスリーブは、内径40.2
mm、肉厚25μmで、傷やシワ、うねりなども認められな
かった。
【0046】実施例2 シリコーンゴム層の厚さを2mmとした以外は、実施例1
と同様にしてポリイミドスリーブを製造を試みたとこ
ろ、熱処理工程(250℃で1時間の加熱段階)で、ポリイ
ミドスリーブと芯体との間でわずかに歪みが発生し、離
型後のポリイミドスリーブに若干のしわが認められた。
【0047】比較例 芯体として、内径39.5mm、長さ400mm、肉厚0.5mmのステ
ンレス鋼(SUS 304)管を用いた以外は、実施例1と同様
にしてポリイミドスリーブの製造を試みたが、ポリイミ
ドスリーブは芯体に強固に密着しており、離型は困難で
あった。
【0048】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のポリイミドスリーブの製造方法によれば、芯体と
して外周面に薄肉の耐熱弾性体層を設けたものを用いる
ようにしたので、ポリイミドスリーブの芯体からの離型
が容易で、高品質のポリイミドスリーブを簡便にかつ歩
留まりよく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される芯体の一例を示す断面図。
【図2】本発明に係るポリイミド前駆体溶液の芯体への
塗布方法の一例を示す概略図。
【符号の説明】
10………芯体 12………耐熱弾性体層 20………ポリイミド前駆体溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 23:00 B29L 23:00 C08L 79:08 C08L 79:08 Fターム(参考) 2H033 AA31 BA25 BE03 4D075 BB26Z CA07 CA17 DA10 DA29 DB04 DB07 DB14 EA35 EB16 EB39 EB42 4F071 AA60 AH16 BA02 BB02 BC01 BC05 BC12 4F205 AA40 AC05 AG08 AJ03 AJ05 AJ11 AM32 AR12 GA08 GB01 GC01 GE01 GF23 GN13 GN24 GN28

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯体の外周面にポリイミド前駆体溶液を
    塗布し、次いで加熱により前記ポリイミド前駆体をイミ
    ド化してポリイミドを主体とするスリーブを形成した
    後、このポリイミドスリーブを前記芯体から離型するポ
    リイミドスリーブの製造方法において、 前記芯体として、外周面に耐熱弾性体層が形成された芯
    体を用いたことを特徴とするポリイミドスリーブの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記耐熱弾性体層は、厚さが0.1mm〜1mm
    であることを特徴とする請求項1記載のポリイミドスリ
    ーブの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記芯体は、前記耐熱弾性体層の外周面
    にさらに離型性樹脂層が設けられていることを特徴とす
    る請求項1または2記載のポリイミドスリーブの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記ポリイミドスリーブは、厚さが0.01
    mm〜0.2mmであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項記載のポリイミドスリーブの製造方法。
JP2000231095A 2000-07-31 2000-07-31 ポリイミドスリーブの製造方法 Withdrawn JP2002047354A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000231095A JP2002047354A (ja) 2000-07-31 2000-07-31 ポリイミドスリーブの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000231095A JP2002047354A (ja) 2000-07-31 2000-07-31 ポリイミドスリーブの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002047354A true JP2002047354A (ja) 2002-02-12

Family

ID=18723968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000231095A Withdrawn JP2002047354A (ja) 2000-07-31 2000-07-31 ポリイミドスリーブの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002047354A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176160A (ja) * 2005-12-01 2007-07-12 Ist Corp 多層ポリイミド管状物及びその製造方法並びに樹脂管状物の製造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176160A (ja) * 2005-12-01 2007-07-12 Ist Corp 多層ポリイミド管状物及びその製造方法並びに樹脂管状物の製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2111754C (en) Polyimide composite tube and method of manufacturing the same
JP5076284B2 (ja) 無端ベルトの製造方法
JP3667661B2 (ja) ポリイミドスリーブの製造方法
JP2002047354A (ja) ポリイミドスリーブの製造方法
JP4071651B2 (ja) 複合ベルト及びその製造方法
JP5101137B2 (ja) ポリイミドベルト及びその製造方法
JPH07186162A (ja) シームレス樹脂フィルム及びその製造方法
JP2008200954A (ja) Pfa被覆ポリイミドチューブ、その製造方法、及び該pfa被覆ポリイミドチューブからなる加圧ベルト
JP4849359B2 (ja) 多層ポリイミド管状物及びその製造方法並びに樹脂管状物の製造装置
JP3808585B2 (ja) カラー画像定着用複合管状体およびその製法
JP2009025422A (ja) 画像形成装置に用いられる多層弾性ベルト
JPH10138264A (ja) 複合フィルムの製造方法
JP2007296839A (ja) 円筒状芯体および円筒状芯体を用いた無端ベルトの製造方法
JP2002225051A (ja) シームレスベルト及びその製造方法
JP4396096B2 (ja) ポリイミド樹脂製無端ベルトの製造方法、及びポリイミド樹脂製無端ベルト
JP2002040834A (ja) 定着部用スリーブ
JPH0243046A (ja) 複合管状物およびその製法
JP4261042B2 (ja) 定着ベルト及び定着装置
JP2002014560A (ja) ポリイミド製管状物
JP2008100523A (ja) 複合ベルトの製造方法
KR20180053305A (ko) 화상 형성 장치용 전사 부재
JP2007296838A (ja) 円筒状芯体および円筒状芯体を用いた無端ベルトの製造方法
JPH05154963A (ja) 複合管状物およびその製法
JP4768249B2 (ja) 脱型したポリアミド酸円筒状塗布膜からポリイミド円筒状硬化膜を形成する円筒状硬化成形型、及び、それを用いたポリイミド円筒状硬化膜の製造方法
JP2002178422A (ja) 複合管状体

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060425

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060616

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060831

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080206