JP2002046410A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Abstract
ーカスの内側に配置されるフィルムであって、前記フィ
ルムが熱可塑性樹脂よりなり、前記熱可塑性樹脂フィル
ムが下記(a)〜(d)の特性を有することを特徴とす
る。(a)切断伸度が80%以上である;(b)5%伸
び時の幅1cm当りの張力が1500g以下である;
(c)50%伸び時の張力が5%伸び時の張力の100
%以下である;(d)気体透過係数が5.0×10-12c
m3・cm・cm2・s・cmHg以下である。
Description
し、特に、内圧を保持性を損なうことなく、タイヤの軽
量化を図る技術に関する。
ら、自動車用タイヤの重量低減が求められている。一
方、空気入リタイヤの内面には、エアー漏れを防止し
て、タイヤの内圧低下を抑制するために、従来より、ハ
ロゲン化ブチルゴム等のガスバリア性の高いゴムから成
るインナーライナーが設けられており、このインナーラ
イナーについても、重量低減が必要となっている。
チルゴム等よりなるインナーライナーを薄くすると、こ
れに伴って、ガスバリア性も低下し、必要な内圧保持性
が損なわれる。この対策として、熱可塑性エラストマー
中に、熱可塑性樹脂を分散させ、ガスバリア性を向上し
たゴム組成物等よりなるインナーライナーが数多く提案
されている。
ガスバリア性が極めて高いため、理論的には、薄くても
内圧を保持でき、その結果として、大幅なタイヤ軽量化
が可能なはずである。しかしながら、タイヤ製造中の張
力等に耐え得るだけの強度等が備わっていなければ、製
造プロセス中、皺、ピンホール等が生じてしまうため、
ある程度厚くせざるをえない。このために、その高いガ
スバリア性から予測される程の軽量化が実現できていな
いのが現状である。そこで、本発明は、現状の製造プロ
セスにおいても、重量を十分に低減できる空気入りタイ
ヤを提案することを目的する。
め、本発明の空気入りタイヤは以下の構成とする。 (1)一対のビード間にわたって形成されるカーカスの
内側に配置されるフィルムであって、前記フィルムが熱
可塑性樹脂よりなり、前記熱可塑性樹脂フィルムが下記
(a)〜(d)の特性を有することを特徴とする。 (a)切断伸度が80%以上である; (b)5%伸び時の幅1cm当りの張力が1500g以
下である; (c)50%伸び時の張力が5%伸び時の張力の100
%以下である; (d)気体透過係数が5.0×10-12cm3・cm・c
m2・s・cmHg以下である。
度が90%以上であることを特徴とする。 (3)前記熱可塑性樹脂フィルムの5%伸び時の幅1c
m当りの張力が1400g以下であることを特徴とす
る。 (4)前記熱可塑性樹脂フィルムの50%伸び時の張力
が5%伸び時の張力の95%以下であることを特徴とす
る。 (5)前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系、ナイロン
系、ポリニトリル系、ポリビニル系、およびポリオレフ
ィン系の樹脂から選択されることを特徴とする。 (6)前記熱可塑性樹脂フィルムがインナーライナー部
材であることを特徴とする。
可塑性樹脂フィルムの切断伸度が80%未満では、タイ
ヤ製造工程での部材の拡張に当該フィルムが追随でき
ず、インナーライナー等である熱可塑性樹脂フィルムに
欠損を生じ、この結果、フィルムが不連続になり、タイ
ヤの内圧保持性が低下する。同様の観点から、当該フィ
ルムの切断伸度は、好ましくは、90%以上である。ま
た、前記熱可塑性樹脂フィルムの5%伸び時の幅1cm
当りの張力が1500gより大きいと、タイヤの材料の
準備工程あるいは成型工程中、タイヤ構成部材の大部分
を占めているゴムあるいはエラストマーに比べて、伸び
難くなるため、作業性が大幅に低下する。同様の観点か
ら、当該フィルムの5%伸び時の幅1cm当りの張力
は、好ましくは、1400g以下である。
伸び時の張力が5%伸び時の張力の100%より大きい
と、タイヤ成型後、加硫までの過程でフィルムがタイヤ
内面方向に剥れ、正常なタイヤが得られなくなる。同様
の観点から、当該熱可塑性樹脂フィルムの50%伸び時
の張力は5%伸び時の張力の、好ましくは、95%以下
である。さらに、前記熱可塑性樹脂フィルムの気体透過
係数が5.0×10−12cm3・cm/cm2・s・c
mHgを超えると、タイヤの内圧保持性が低下する。
は、特に制限されないが、ポリエステル系、ナイロン
系、ポリニトリル系、ポリビニル系、ポリオレフィン系
等の樹脂を例示できる。これらの樹脂を単独で、あるい
は併用して使用でき、さらに、これらの樹脂を構成する
モノマーを共重合させたものでも使用できる。
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート;ナイロン系とし
ては、6−ナイロン、6,6−ナイロン;ポリニトリル
系としては、ポリアクリロニトリル;ポリビニル系とし
ては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン;ポリオレ
フィン系としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を
例示できる。
る方法は特に制限されるわけではないが、たとえば、ケ
ムロック234B(ロード・ファーイースト社製)等の
接着剤を使用して、隣接部材(カーカスプライ)との接
着性を高めたり、あるいは、カーカスプライに圧着処理
するなどして、ハンドリング性、製造工数の面から、適
宜、好適な方法を選択して使用する。
も、表1記載のインナーライナー素材から形成したシー
トをインナーライナーとして使用して、195/65R
15サイズのタイヤを、通常の方法に従って作成した。 加工性 「問題なし」:上記通常の製造工程中、特に問題なく、
通常と変わりない場合 「フィルム切断」:製造工程中、フィルムが1箇所でも
切断した場合 「成形困難」:張力が大き過ぎ、成形し難い場合 「加硫前剥がれ」:成形はできたものの、加硫前にイン
ナーライナーがカーカスプライから剥がれた場合 タイヤ質量 比較例1のタイヤ質量を100とし、各タイヤ質量を指
数表示した。
し、25±1℃で48時間放置し、再度、内圧を2.0k
g/cm2に調整し直し、さらに25±1℃で60日間
放置し、この60日間におけるタイヤ内圧の低下率を下
式より算出し、その結果を比較例1のタイヤを100と
して指数表示した。数値は大きい方が内圧保持性が高く
良好であることを示す。 エア漏れ性={(P1−P0)/P0}×100 (式中、P0は初期内圧、(2.0kg/cm2)を表
し、P1は60日間放置後のタイヤ内圧を表す。)
部)、カーボンブラック(GPFを55重量部)等含有 厚さ:比較例1は1mm、その他の例は数ミクロンであ
る。 インナーライナーの接着:各例とも接着剤(ケムロック
234B)によりカーカスプライに接着した。 切断伸度および張力:JIS K6301−1995に
準拠して測定 空気透過係数:JIS K7126−1987に準拠し
て測定
内圧を保持しつつ、タイヤの軽量化を図ることができ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 一対のビード間にわたって形成されるカ
ーカスの内側に配置されるフィルムであって、前記フィ
ルムが熱可塑性樹脂よりなり、前記熱可塑性樹脂フィル
ムが下記(a)〜(d)の特性を有することを特徴とす
る空気入りタイヤ。 (a)切断伸度が80%以上である; (b)5%伸び時の幅1cm当りの張力が1500g以
下である; (c)50%伸び時の張力が5%伸び時の張力の100
%以下である; (d)気体透過係数が5.0×10-12cm3・cm・c
m2・s・cmHg以下である。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂フィルムの切断伸度が
90%以上であることを特徴とする請求項1記載の空気
入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂フィルムの5%伸び時
の幅1cm当りの張力が1400g以下であることを特
徴とする請求項1または2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂フィルムの50%伸び
時の張力が5%伸び時の張力の95%以下であることを
特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の空
気入りタイヤ。 - 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂が、ポリエステル系、
ナイロン系、ポリニトリル系、ポリビニル系、およびポ
リオレフィン系の樹脂から選択されることを特徴とする
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂フィルムがインナーラ
イナー部材であることを特徴とする請求項1〜5のうち
いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
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JP2000238236A JP4990428B2 (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 空気入りタイヤ |
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JP2002046410A true JP2002046410A (ja) | 2002-02-12 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4990428B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005047025A1 (ja) * | 2003-11-17 | 2005-05-26 | Akihiro Yamamoto | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0740702A (ja) * | 1993-07-31 | 1995-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
JPH09165469A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-06-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
-
2000
- 2000-08-07 JP JP2000238236A patent/JP4990428B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0740702A (ja) * | 1993-07-31 | 1995-02-10 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
JPH09165469A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-06-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
WO2005047025A1 (ja) * | 2003-11-17 | 2005-05-26 | Akihiro Yamamoto | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
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