JP2002045899A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents

汚泥の脱水方法

Info

Publication number
JP2002045899A
JP2002045899A JP2000155788A JP2000155788A JP2002045899A JP 2002045899 A JP2002045899 A JP 2002045899A JP 2000155788 A JP2000155788 A JP 2000155788A JP 2000155788 A JP2000155788 A JP 2000155788A JP 2002045899 A JP2002045899 A JP 2002045899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
monomer
mol
polymer
dewatering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000155788A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryosuke Yonemoto
亮介 米本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hymo Corp
Original Assignee
Hymo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hymo Corp filed Critical Hymo Corp
Priority to JP2000155788A priority Critical patent/JP2002045899A/ja
Publication of JP2002045899A publication Critical patent/JP2002045899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難脱水性汚泥を脱水する場合、通常四級アン
モニウム塩基含有アクリル型高分子とアニオン性高分子
凝集剤を併用することにより処理されているが、前記四
級アンモニウム塩基含有高分子では親水性が高いため脱
水ケ−キ含水率が十分低下しない。本発明の目的は、ア
ニオン性高分子凝集剤と併用する際のカチオン性高分子
を検討し、脱水ケ−キ含水率が十分低下する処方を提供
する。 【解決手段】 有機性汚泥に対し、一級アミノ基含有ア
クリル型単量体を必須成分とする単量体(混合物)を重
合することからなる一級アミノ基含有(共)重合体とア
ニオン性水溶性高分子を併用し、該有機性汚泥を凝集さ
せた後、脱水機により脱水することによって達成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚泥の脱水方法に関
するものであり、詳しくは一級アミノ基含有(共)重合
体とアニオン性水溶性高分子とを併用して、難脱水性の
汚泥を処理する汚泥の脱水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機質汚泥を脱水剤としては、カ
チオン性高分子凝集剤が使用されてきた。しかし、高濃
度汚泥の場合、すなわち全SS濃度として2.0重量%
以上であると、汚泥中に添加した凝集剤が拡散し難く、
その結果、凝集状態が不完全になり固液分離の不良や、
特にベルトプレスやフィルタ−プレスで脱水する際、濾
布からの剥離の悪化がみられ、汚泥脱水処理プロセスの
効率を低下させてしまうことがしばしばであった。
【0003】この点を改良するためカチオン性高分子の
分子量を低下させた処方が開示されている。たとえば特
開平11−47800号公報は、無機凝集剤と縮合系ポ
リアミンを使用し、カチオン物質の溶液粘度を低下さ
せ、公知のカチオン性、ノニオン性またはアニオン性高
分子凝集剤、あるいはこれらの混合物と組み合わせ使用
している。しかし、この場合、カチオン物質の分子量が
低すぎ処理効率は必ずしも向上しないと推定される。ま
た、高分子量カチオン性または両性凝集剤と低分子量ア
ニオン性凝集剤を組み合わせた処方も開示されているが
(特開平10−249399号公報)、アニオン性凝集
剤の分子量が低く十分な処理が行えない。すなわちこれ
らは、分散性を向上させるため分子量を下げたが、結果
的には効果不足となったものである。
【0004】一方、ポリビニルアミン系やポリビニルア
ミジン系高分子汚泥脱水剤は、弱酸性〜中性付近では、
脱水後のケ−キ含水率が、同じ汚泥と添加条件下ではア
クリル系高分子に較べ低下するとされている(それぞれ
特開昭59−39399号公報、特願昭63−2187
18号公報)。従来一級アミノ基を有する高分子を合成
するには、N−ビニルカルボン酸アミドを重合した後、
あるいはポリアミジンはN−ビニルカルボン酸アミドと
アクリロニトリルとの共重合の後、それぞれ側鎖のN−
アシル基を酸またはアルカリによって加水分解し、一級
アミノ基あるいはアミジン基を生成させていた。しか
し、この方法は、重合後でなければ加水分解反応ができ
ないため、どうしても反応条件が過酷になる。ところ
で、分子内に一級アミノ基を有するアクリル型単量体
は、米国特許3、037、969号公報や米国特許3、
336、358号公報によって製造することができる。
アクリル型単量体であるため、他のアクリル型単量体と
の共重合が良好であり、分子量も一定以上の重合体が生
成し、重合後の加水分解も必要ない。一級アミノ基を有
する高分子は、分子内に多数の一級アミノ基が存在する
ため他の高分子に較べ、種々の特異な性質を有する。特
に親水性微粒子への吸着性が高いため、例えば色素定着
性が高い、汚泥脱水用凝集剤として使用すると、脱水ケ
−キの含水率が低下するなどの性能を有する。またその
他、金属表面への吸着性が高い、他の水溶性高分子との
相溶性が比較的高い、官能基を有する他の有機化合物と
反応して高分子変性が可能であるなどの性質も有する。
また、一級アミンであるため水素結合力が高く、合成し
た高分子の接着力が高く、紙力増強剤などへの応用が期
待できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】難脱水性の汚泥を脱水
する場合、現在、カチオン性高分子凝集剤とアニオン性
高分子凝集剤を併用することにより処理されている。し
かし、カチオン性高分子凝集剤として四級アンモニウム
塩基含有アクリル型高分子では、脱水ケ−キの含水率が
低下せず、ポリビニルアミン系やポリビニルアミジン系
高分子重合体では、製造法が非常に煩雑である。本発明
の目的は、脱水ケ−キの含水率を低下させるため、アニ
オン性高分子凝集剤と併用する場合の製造方法が容易で
あるカチオン性高分子凝集剤を検討し、脱水処方を開発
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、以下に述べる発明に到
達した。即ち本発明の請求項1の発明は、有機性汚泥に
対し、下記一般式(1)で表される単量体を必須成分と
する単量体(混合物)を重合することからなる一級アミ
ノ基含有(共)重合体とアニオン性水溶性高分子を併用
し、該有機性汚泥を凝集させた後、脱水機により脱水す
ることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化1】 Rは水素またはメチル基、Aは酸素原子またはNH、B
はC2〜C3のアルキレン基またはアルコキシレン基、
Xは陰イオン
【0007】請求項2の発明は、単量体(混合物)が前
記一般式(1)で表される単量体を10〜100モル%
と下記一般式(2)で表わされるアニオン性単量体0〜
30モル%とアクリルアミド0〜90モル%からなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水方法であ
る。
【化2】 R2は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、Aは
SO3、C6H4SO3、CONHC(CH3)2CH
2SO3あるいはCOO、Yは水素または陽イオンR3
は水素または陽イオン、あるいはCOOZ、Zは水素ま
たは陽イオン
【0008】請求項3の発明は、単量体混合物が前記一
般式(1)で表される単量体を10〜95モル%、三級
アミノ基あるいは四級アンモニウム基含有ビニル系単量
体及びその塩の中から選ばれた少なくとも一種の単量体
5〜30モル%、前記一般式(2)で表わされるアニオ
ン性単量体0〜30モル%及びアクリルアミド0〜85
モル%からなることを特徴とする請求項1に記載の汚泥
の脱水方法である。
【0009】請求項4の発明は、前記一般式(1)で表
される単量体が、2−アミノエチルメタクリレ−トの有
機酸あるいは無機酸の塩であることを特徴とする請求項
1〜3に記載の汚泥の脱水方法である。
【0010】請求項5の発明は、前記一級アミノ基含有
(共)重合体の分子量が、10万〜1000万であるこ
とを特徴とする請求項1〜4に記載の汚泥の脱水方法で
ある。
【0011】請求項6の発明は、前記アニオン性水溶性
高分子が、前記一般式(2)で表わされるアニオン性単
量体5〜60モル%とアクリルアミド40〜95モル%
との重合体からなることを特徴とする請求項1に記載の
汚泥の脱水方法である。
【0012】請求項7の発明は、アニオン性水溶性高分
子の分子量が、100万〜2000万であることを特徴
とする請求項1あるいは6に記載の汚泥の脱水方法であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用するカチオン性
(共)重合体は、一般式(1)で表わされるように分子
内に一級アミノ基を持ったアクリル型カチオン性(共)
重合体である。この重合体は、一級アミノ基を持ったア
クリル型単量体の単独重合あるいは共重合反応によって
製造することができる。単量体の製造法方としては、公
告38−8310号公報、米国特許公報3、037、9
69(1962年)記載されているにアクリロキシアル
キルケチミンあるいはアクリロキシアルキルアルジミン
の酸加水分解、あるいは米国特許公報3、336、35
8(1967年)のようにエチレンイミンと(メタ)ア
クリル酸との反応物を酸加水分解することによって該当
する酸の塩の形で取り出すことが可能である。例えば単
量体として、2−アミノエチルアクリレ−ト、2−アミ
ノエチルメタアクリレ−ト、3−アミノプロピルアクリ
レ−ト、3−アミノプロピルメタアクリレ−トなどの有
機酸や無機酸の塩が上げられる。
【0014】アクリル型の単量体であるため種々の単量
体と良好な共重合反応が可能である。例えば、非イオン
性単量体の(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド
などがあげられ、非イオン性の単量体のうちから一種ま
たは二種以上と組み合わせ共重合することも可能であ
る。最も好ましい非イオン性単量体の例としては、アク
リルアミドである。また、アニオン性単量体のビニルス
ルフォン酸、スチレンスルフォン酸、アクリルアミド2
−メチルプロパンスルフォン酸、アクリル酸、メタアク
リル酸、イタコン酸あるいはマレイン酸などとも共重合
可能であり、この場合は両性となる。さらに三級アミノ
基や四級アンモニウム基含有単量体とも共重合可能であ
る。三級アミノ基含有単量体の例としては、(メタ)ア
クリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミドなどである。また、四級アン
モニウム基単量体の例としては、前記三級アミノ基含有
単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物であ
る(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロ
キシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)
アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩
化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベン
ジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ
2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム
塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチル
ベンジルアンモニウム塩化物などがあげられる。さらに
ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などとも共重合可
能である。これら四級アンモニウム基含有単量体と非イ
オン性単量体と本発明で使用するカチオン性重合体中で
必須成分となる一級アミノ基含有アクリル型単量体から
なる三元共重合体も本発明の汚泥の脱水方法において使
用可能である。
【0015】これら一級アミノ基含有重合体中の一般式
(1)で表わされる一級アミノ基含有単量体の共重合モ
ル%としては、10〜100モル%であり、好ましくは
20〜100モル%である。10モル%以下であると、
イオン強度が低く、その結果として凝集力が低下し実用
にならない。両性の場合、アニオン性単量体のモル%と
しては、0〜30モル%であり、好ましくは5〜20モ
ル%である。また三級アミノ基や四級アンモニウム基含
有単量体を共重合する場合、一般式(1)で表わされる
一級アミノ基含有単量体は全カチオン性単量体に対して
50モル%以上含有するほうが好ましい。一級アミノ基
含有単量体が全カチオン性単量体に対して50モル%未
満であると、脱水ケ−キ含水率が低下せず好ましくな
い。
【0016】これら一級アミノ基含有重合体の分子量
は、10万〜1000万であるが、好ましくは100万
〜1000万である。10万以下では凝集力が不足し歩
留率が低下し、また1000万以上になると溶液粘度が
高くなり過ぎ分散性も悪くなるので好ましくない。ま
た、本発明で使用するカチオン性水溶性重合体の製品形
態としては、特に制限はなく、油中水型エマルジョン重
合法、油中型分散重合法、塩水溶液中分散重合法、水溶
液重合法など任意の重合法により合成し重合体を得て、
使用方法に合わせ目的に使用する。
【0017】次ぎに具体的に重合方法を述べる。本発明
で使用する一級アミノ基含有重合体を製造するにはま
ず、一般式(1)で表わされるカチオン性単量体、ある
いは共重合する場合は、共重合する単量体を共存させた
水溶液を調製し、pHを2.0〜6.0に調節した後、
窒素置換により反応系の酸素を除去しラジカル重合性開
始剤を添加することによって重合を開始させ、重合体を
製造することができる。一般式(1)で表わされるカチ
オン性単量体の例としては、2−アミノエチルアクリレ
−ト、2−アミノエチルメタアクリレ−ト、3−アミノ
プロピルアクリレ−ト、3−アミノプロピルメタアクリ
レ−トなどの有機酸や無機酸の塩があげられる。これら
の単量体は、普通、無機あるいは有機の酸塩の形でのみ
存在が可能であるので、塩の形で保存される。重合方法
は、既知の重合法である水溶液重合法、油中水型エマル
ジョン重合法、油中水型分散重合法、塩水溶液中分散重
合法などにより合成することが可能であり、そのため重
合濃度としては、5〜60重量%の範囲実施が可能であ
り、好ましくは20〜50重量%で行うのが適当であ
る。また、反応の温度としては、10〜100℃の範囲
で行うことができる。
【0018】重合の機構としては、ラジカル重合開始剤
を使用した一般的なラジカル重合によって重合体を生成
することができる。即ち開始剤としては、アゾ系、過酸
化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能で
ある。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−ア
ゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シク
ロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2
−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−
メチルプロピオネ−ト)などがあげられ、水混溶性溶剤
に溶解し添加する。水溶性アゾ系開始剤の例としては、
2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化
物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、
4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられ
る。またレドックス系の例としては、ペルオキシ二硫酸
アンモニウムあるいはカリウムと亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチル
エチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さ
らに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニ
ウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロ
イルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サ
クシニックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エ
チルヘキサノエ−トなどをあげることができる。こらの
なかで特に好ましい開始剤としては、水溶性のアゾ系開
始剤である2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二
塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル
−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素
化物などである。
【0019】本発明で使用するアニオン性水溶性高分子
は、アニオン性単量体を含有する水溶性単量体混合物
を、定法により共重合した共重合体である。具体的な重
合方法としては、水溶液重合、油中水型エマルジョン重
合、有機溶媒中での分散重合などによって製造した粉末
品、水溶液品、塩水溶液中分散液品あるいはエマルジョ
ン品など使用可能である。使用するアニオン性単量体と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸マレイ
ン酸、ビニルスルフォン酸、アクリルアミド2−メチル
プロパンスルフォン酸、ベンゼンスルフォン酸などであ
る。また、共重合する他の非イオン性の単量体として
は、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリ
ルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジ
アセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどがあ
げられ、これらアニオン性単量体あるいは非イオン性の
単量体のうちから一種または二種以上と組み合わせた共
重合が可能である。最も好ましい組み合わせとしては、
アクリル酸とアクリルアミドである。これらアニオン性
単量体が(共)重合体中でしめる割合は5〜60モル%
であり、好ましくは10〜50モル%である。5モル%
未満ではアニオン性重合体としての機能が発現せず、6
0モル%以上では脱水ケ−キの含水率が低下せず好まし
くない。
【0020】アニオン性水溶性高分子の分子量として
は、100万〜2000万であり、好ましくは、300
万〜2000万である。100万以下では凝集力が不足
し歩留率が低下し、2000万以上では溶液粘度が高く
なり過ぎ分散性も悪くなるほか、水溶液の取り扱いも悪
くなる。
【0021】処理対象となる汚泥としては、下水、し尿
あるいは各種産業排水の生物処理汚泥であるが、カチオ
ン性高分子凝集剤単独では処理できない難脱水性の汚泥
において特に効果を発揮する。また、高濃度汚泥の処理
時にも効果を発揮する。一般的な汚泥濃度である800
0〜10000mmg/Lでも処理は行えるが、100
00〜15000mg/Lと高くなるにつれその効果が
顕著となる。したがって、汚泥濃度が20000〜70
000mg/Lにおいても十分効率良く脱水処理を行う
ことが可能である。こうした場合は、特にアニオン性高
分子凝集剤の分子量を比較的低分子量のタイプ、例えば
分子量で300万〜700万程度のアニオン性高分子を
用いることにより分散性を改善し適用可能となる。
【0022】一級アミノ基含有カチオン性あるいは両性
重合体の添加量としては、汚泥の固形分に対し、0.2
重量パ−セント〜2.0重量パ−セント、好ましくは
0.5重量パ−セント〜2.0重量パ−セント、特に好
ましくは0.8〜1.5パ−セントである。アニオン性
水溶性高分子の汚泥に対する添加量としては、汚泥中の
全ssに対し0.1重量パ−セント〜1.0重量パ−セ
ント、好ましくは0.3重量パ−セント〜0.8重量パ
−セントである。
【0023】脱水機は、デカンタ−、フィルタ−プレ
ス、ベルトプレスあるいはスクリュ−プレスなど従来か
らの機種を用いて脱水処理が行えが、好ましくはフィル
タ−プレス、スクリュ−プレスあるいはベルトプレスな
どの時十分な効果を発揮する。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に制約されるものではない。
【0025】
【合成例1〜8】一級アミノ基含有単量体を必須成分と
するカチオン性あるいは両性重合体を合成した。表1に
示されたようなモル比で各単量体を仕込み、25%水溶
液を調製し、10%塩酸溶液により水溶液のpHを3.
0〜3.5の範囲に調節した。水溶液の温度を30℃に
なるよう外部から加熱し、30分間窒素置換した後、
2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物を対単量体
0.15%添加した。重合開始20分後、外部温度を8
0℃にし、12時間その温度に保持した。重合後、20
%溶液粘度と静的光散乱法による分子量測定器(大塚電
子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定
した。結果を表1に示す。
【0026】
【比較合成例1〜4】合成例1〜8と同様に一級アミノ
基含有単量体の含有率が少ない場合、及び四級アンモニ
ウム基含有アクリル型単量体を共重合したカチオン性あ
るいは両性重合体を合成した。結果を表2に示す。
【0027】
【実施例1〜8】化学工場余剰汚泥(pH7.00、全
ss分26、500mg/L)200mLをポリビ−カ
−に採取し、表1の一級アミノ基含有カチオン性あるい
は両性重合体P−1〜8を対液500ppm添加し、ビ
−カ−移し変え攪拌10回行った後、エマルジョン型ア
ニオン性水溶性高分子0.1%水溶液(V−320、ア
ニオン化度20モル%、分子量1200万、ハイモ社
製)をそれぞれ対液を150ppm添加し、ビ−カ−移
し変え攪拌10回を行った後、T−1179Lの濾布
(ナイロン製)により濾過し、45秒後の濾液量を測定
した。また濾過した汚泥をプレス圧2Kg/m2で1分
間脱水する。その後ケ−キ自己支持性(脱水ケ−キの硬
さ、含水率と関係)、ケ−キ含水率(105℃で20h
r乾燥)および濾布剥離を測定した。結果を表3に示
す。
【0028】
【比較例1〜4】表2の比較合成例H−1〜4の四級ア
ンモニウム塩基含有カチオン性あるいは両性重合体を用
いた他は、実施例1〜8と同様な試験操作により行っ
た。結果を表3に示す。
【0029】
【実施例9〜16】下水混合生汚泥(pH6.67、全
ss分24、770mg/L)200mLをポリビ−カ
−に採取し、表1の一級アミノ基含有カチオン性あるい
は両性重合体P−1〜8を対液650ppm添加し、ビ
−カ−移し変え攪拌10回行った後、エマルジョン型ア
ニオン性水溶性高分子0.1%水溶液(V−320、ア
ニオン化度20モル%、分子量1200万、ハイモ社
製)を180ppm添加し、ビ−カ−移し変え攪拌10
回を行った後、T−1179Lの濾布(ナイロン製)に
より濾過し、45秒後の濾液量を測定した。また濾過し
た汚泥をプレス圧2Kg/m2で1分間脱水する。その
後ケ−キ自己支持性(脱水ケ−キの硬さ、含水率と関
係)、ケ−キ含水率(105℃で20hr乾燥)および
濾布剥離を測定した。結果を表4に示す。
【0030】
【比較例5〜8】表2の比較合成例H−1〜6の四級ア
ンモニウム塩基含有カチオン性あるいは両性重合体を用
いた他は、実施例9〜16と同様な試験操作により行っ
た。結果を表4に示す。
【0031】
【実施例17〜24】食品加工廃水余剰汚泥(pH6.
85、全ss13,000mg/mL)を100ml加
え、表1の一級アミノ基含有カチオン性あるいは両性重
合体P−1〜8をそれぞれ対液75ppm加え、ビ−カ
−移し変え攪拌20回行った後、エマルジョン型アニオ
ン性水溶性高分子0.1%水溶液(V−310、アニオ
ン化度10モル%、分子量1200万、ハイモ社製)を
180ppm添加し、ビ−カ−移し変え攪拌15回行っ
た後、T−1179Lの濾布(ナイロン製)により濾過
し、60秒後の濾液量を測定した後プレス圧2Kg/m
2で1分間脱水する。その後ケ−キ自己支持性(脱水ケ
−キの硬さ、含水率と関係)、ケ−キ含水率(105℃
で20hr乾燥)および脱色率を測定した。結果を表5
に示す。
【0032】
【比較例9〜12】表2の比較合成例H−1〜4の四級
アンモニウム塩基含有カチオン性あるいは両性重合体を
用いた他は、実施例17〜24と同様な試験操作により
行った。結果を表5に示す。
【0033】
【表1】 2EMA:2−アミノエチルメタクリレ−ト、AAC:
アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DMQ:アクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、D
MC:メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウム塩化物
【0034】
【表2】 2EMA:2−アミノエチルメタクリレ−ト、AAC:
アクリル酸、AAM:アクリルアミド、DMQ:アクリ
ロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物
【0035】
【表3】 濾液量:mL、ケ−キ含水率:重量%、ケ−キ支持性及
び濾布剥離性:○;良、△;やや不良、×;不良
【0036】
【表4】 濾液量:mL、ケ−キ含水率:重量%、ケ−キ支持性及
び濾布剥離性:○;良、△;やや不良、×;不良
【0037】
【表5】 濾液量:mL、ケ−キ含水率:重量%、ケ−キ支持性及
び濾布剥離性:○;良、△;やや不良、×;不良
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D015 BA05 BA09 BA11 BA19 BB08 BB14 CA03 CA12 DB07 DB16 DB23 DB30 DC02 DC06 DC07 EA39 4D059 AA01 AA03 BE08 BE15 BE16 BE26 BE38 BE57 BE59 DB14 DB24 DB25 DB26 4J100 AB07R AG04Q AJ02R AJ08R AJ09R AL03Q AL08P AL08S AL09Q AM02Q AM15Q AM19Q AM21Q AM21R AM21S AN04Q AP01R AQ08Q BA03S BA12Q BA31P BA31S BA32S BA35Q BA56R BC43S CA05 CA06 JA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性汚泥に対し、下記一般式(1)で
    表される単量体を必須成分とする単量体(混合物)から
    なる一級アミノ基含有(共)重合体とアニオン性水溶性
    高分子を併用し、該有機性汚泥を凝集させた後、脱水機
    により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。 【化1】 R1は水素またはメチル基、Aは酸素原子またはNH、
    BはC2〜C3のアルキレン基またはアルコキシレン
    基、Xは陰イオン
  2. 【請求項2】 単量体(混合物)が前記一般式(1)で
    表される単量体を10〜100モル%と下記一般式
    (2)で表わされるアニオン性単量体0〜30モル%と
    アクリルアミド0〜90モル%からなることを特徴とす
    る請求項1に記載の汚泥の脱水方法。 【化2】 R2は水素、メチル基またはカルボキシメチル基、Aは
    SO3、C6H4SO3、CONHC(CH3)2CH
    2SO3あるいはCOO、Yは水素または陽イオンR3
    は水素または陽イオン、あるいはCOOZ、Zは水素ま
    たは陽イオン
  3. 【請求項3】 単量体混合物が前記一般式(1)で表さ
    れる単量体を10〜95モル%、三級アミノ基あるいは
    四級アンモニウム基含有ビニル系単量体及びその塩の中
    から選ばれた少なくとも一種の単量体5〜30モル%、
    前記一般式(2)で表わされるアニオン性単量体0〜3
    0モル%及びアクリルアミド0〜85モル%からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水方法。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)で表される単量体が、
    2−アミノエチルメタクリレ−トの有機酸あるいは無機
    酸の塩であることを特徴とする請求項1〜3に記載の汚
    泥の脱水方法。
  5. 【請求項5】 前記一級アミノ基含有(共)重合体の分
    子量が、10万〜1000万であることを特徴とする請
    求項1〜4に記載の汚泥の脱水方法。
  6. 【請求項6】 前記アニオン性水溶性高分子が、前記一
    般式(2)で表わされるアニオン性単量体5〜60モル
    %とアクリルアミド40〜95モル%との重合体からな
    ることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の脱水方法。
  7. 【請求項7】 アニオン性水溶性高分子の分子量が、1
    00万〜2000万であることを特徴とする請求項1あ
    るいは6に記載の汚泥の脱水方法。
JP2000155788A 2000-05-26 2000-05-26 汚泥の脱水方法 Pending JP2002045899A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000155788A JP2002045899A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 汚泥の脱水方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000155788A JP2002045899A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 汚泥の脱水方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002045899A true JP2002045899A (ja) 2002-02-12

Family

ID=18660671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000155788A Pending JP2002045899A (ja) 2000-05-26 2000-05-26 汚泥の脱水方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002045899A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072866A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Kurita Water Ind Ltd 湿式塗装ブース循環水の処理方法
JP2015150534A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 ハイモ株式会社 凝集処理剤及びそれを用いた汚泥の脱水方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072866A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Kurita Water Ind Ltd 湿式塗装ブース循環水の処理方法
JP2015150534A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 ハイモ株式会社 凝集処理剤及びそれを用いた汚泥の脱水方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1236748A1 (en) Polymer flocculents and preparation thereof
WO2002100944A1 (en) Amphoteric water-soluble polymer dispersion and use thereof
JP4126931B2 (ja) 高分子凝集剤及び汚泥の脱水方法
RU2351614C2 (ru) Порошкообразная водорастворимая катионная полимерная композиция, способ ее получения и ее применение
JP3712946B2 (ja) 両性水溶性高分子分散液
JP3819766B2 (ja) 製紙スラッジの脱水方法
JP3886098B2 (ja) 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法
JP2009039652A (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP2009039653A (ja) 汚泥脱水方法
JP2009039650A (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP3714612B2 (ja) 汚泥脱水方法
JP2009039651A (ja) 汚泥脱水剤および汚泥脱水方法
JP2002045899A (ja) 汚泥の脱水方法
JP4213320B2 (ja) 製紙白水中の有価物回収方法
JP3651669B2 (ja) 両性水溶性高分子分散液
JP3731740B2 (ja) 汚泥の脱水方法
JP4425406B2 (ja) 製紙スラッジの脱水方法
JP4433434B2 (ja) 有機質汚泥の脱水方法
JP3352835B2 (ja) 両性高分子凝集剤
JP4380047B2 (ja) 一級アミノ基含有重合体分散液からなる凝集剤
JP2004057927A (ja) 水溶性重合体分散液の使用方法
JP4142319B2 (ja) 高分子凝集剤組成物
JP2004059748A (ja) 水溶性高分子エマルジョン及びその使用方法
JP2002166299A (ja) 汚泥の脱水方法
JP3871321B2 (ja) 水溶性重合体分散液とその製造方法