JP2002044957A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP2002044957A
JP2002044957A JP2000224683A JP2000224683A JP2002044957A JP 2002044957 A JP2002044957 A JP 2002044957A JP 2000224683 A JP2000224683 A JP 2000224683A JP 2000224683 A JP2000224683 A JP 2000224683A JP 2002044957 A JP2002044957 A JP 2002044957A
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JP
Japan
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switching element
capacitor
circuit
secondary winding
control signal
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JP2000224683A
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English (en)
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Takahiro Abe
孝弘 阿部
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スイッチング素子と信号源との間をトランスに
より絶縁し、信号源から出力される制御信号のオンデュ
ーティの広い範囲にわたってスイッチング素子を駆動で
き且つスイッチング損失を低減できるインバータ装置を
提供する。 【解決手段】駆動回路2a,2bは、信号源である制御
回路1からの制御信号をスイッチング素子Q1,Q2側
へ伝達する駆動トランスたるパルストランスPT1,P
T2と、パルストランスPT1,PT2の1次巻線に直
列接続され制御信号に応じて充放電されるコンデンサC
41,C42とを有し、パルストランスPT1,PT2
の2次巻線側にスイッチング素子Q1,Q2のターンオ
フ時のスイッチング速度を速くするための引き抜き回路
21,22が設けられている。引き抜き回路21,22
は、パルストランスPTの2次巻線の誘起電圧の極性に
よってスイッチング素子Q1,Q2のオンオフを決める
手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に電力変換して負荷へ供給するインバータ装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、直流電源を矩形波交流に変換
して負荷である高圧放電灯へ供給するインバータ装置と
して、図15に示す回路構成を有するものが知られてい
る。図15に示したインバータ装置は、ハーフブリッジ
型であり、2つのコンデンサC1,C2の直列回路と、
2つのスイッチング素子Q1,Q2の直列回路とを直流
電源Eに接続するとともに、コンデンサC1,C2の接
続点とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間にコ
ンデンサC3とインダクタL1との直列回路からなるフ
ィルタ回路を接続し、コンデンサC3に負荷となる高圧
放電灯Laが並列接続されている。図示例ではスイッチ
ング素子Q1,Q2としてはMOSFETを用いてい
る。
【0003】ところで、スイッチング素子Q1,Q2に
は、後述の制御信号を出力する信号源である制御回路1
が駆動部2を介して接続される。なお、駆動部2は、ス
イッチング素子Q1,Q2を個別に駆動する2つの駆動
回路を備えている。2つのスイッチング素子Q1,Q2
は同時にオンにならず、かつ、交互にオンオフされるの
ではなく、スイッチング素子Q1がオンオフされる期間
と、スイッチング素子Q2がオンオフされる期間とが交
互に繰り返される。つまり、駆動部2の各駆動回路から
スイッチング素子Q1,Q2へはそれぞれ図16(a)
(b)に示すような駆動信号が出力される。ここに、ス
イッチング素子Q1,Q2がオンオフされる期間の制御
信号は矩形波となっている。
【0004】図15に示したインバータ装置では、スイ
ッチング素子Q1がオンしていると、図15に矢印付き
の破線X1で示すように、コンデンサC1−スイッチン
グ素子Q1−インダクタL1−高圧放電灯La−コンデ
ンサC1の経路で電流が流れ、また、スイッチング素子
Q2がオンしていると、図15に矢印付きの破線X2で
示すように、コンデンサC2−高圧放電灯La−インダ
クタL1−スイッチング素子Q2−コンデンサC2の経
路で電流が流れる。ここに、インダクタL1とコンデン
サC3との直列回路よりなるフィルタ回路のフィルタ効
果によって高周波成分がコンデンサC3に流れるので、
高圧放電灯Laに流れる電流ILaは、図16(c)に示
すような矩形波交流電流となる。
【0005】制御回路1は、ランプ電圧やランプ電流を
監視して制御信号のパルス幅(オンオフする期間におけ
る1周期のオンデューティ)をフィードバック制御して
いる。また、上記構成のインバータ装置では、ランプ電
圧やランプ電流を制度良くかつ容易に検出するために、
制御回路1の基準電位をコンデンサC1,C2の接続点
の電位と同電位にしてある。
【0006】さらに、上記構成のインバータ装置は、直
流電源Eの正極側と負極側とにそれぞれスイッチング素
子Q1,Q2が接続されているものであるから、正極側
に接続されたハイサイドのスイッチング素子Q1と負極
側に接続されたローサイドのスイッチング素子Q2とで
基準電位が異なるので、スイッチング素子Q1,Q2に
対する各駆動回路では制御回路1とスイッチング素子Q
1,Q2との間を絶縁する構成が必要になる。
【0007】そこで、駆動回路としては例えば図17に
示すようにパルストランスPTを用いた構成のものが用
いられている。図17に示す駆動回路は、コンプリメン
タリ接続された一対のトランジスタQ5,Q6を備え
(一対のトランジスタQ5,Q6からなるトーテムポー
ル回路を備え)、一対のトランジスタQ5,Q6のベー
スを共通に接続して制御信号を入力している。また、一
対のトランジスタQ5,Q6のエミッタ−コレクタの直
列回路は直流電源Vccの両端間に接続されている。ま
た、コンプリメンタリ接続したトランジスタQ5,Q6
のエミッタ同士の接続点と直流電源Vccの負極との間に
パルストランスPTの1次巻線とコンデンサC4との直
列回路を接続し、パルストランスPTの2次巻線の一端
を抵抗R1を介してスイッチング素子Qのゲートに接続
し、2次巻線の他端をスイッチング素子Qのソースに接
続してある。また、抵抗R1とスイッチング素子Qのゲ
ートとの接続点とスイッチング素子Qのソースとの間に
抵抗R2が接続されている。すなわち、スイッチング素
子QはパルストランスPTを介してパルストランスPT
の1次側と電気的に絶縁されることになる。
【0008】以下、図17に示す構成の駆動回路の動作
について、入力電圧をVin、パルストランスPTの1次
巻線の両端電圧をVPT1、2次巻線の両端電圧(誘起電
圧)をVPT2、コンデンサC4の両端電圧をVC4として
図18を参照しながら説明する。なお、図18(a)は
入力電圧Vinを、同図(b)はコンデンサC4の両端電
圧VC4を、同図(c)はパルストランスPTの1次巻線
の両端電圧VPT1を、同図(d)はパルストランスPT
の2次巻線の両端電圧VPT2を、それぞれ示す。
【0009】上記構成の駆動回路は、図18(a)に示
すように入力電圧VinがHレベルの時には、トランジス
タQ5がオン、トランジスタQ6がオフし、図18
(c)に示すパルストランスPTの1次巻線の両端電圧
PT1は(Vcc−VC4)に略等しくなる。また、入力電
圧VinがLレベルの時には、スイッチング素子Q5がオ
フ、スイッチング素子Q6がオンし、図18(c)に示
すパルストランスPTの1次巻線の両端電圧VPT1は図
18(b)に示すコンデンサC4の両端電圧VC4に略等
しくなる。ここにおいて、コンデンサC4は入力電圧V
inがHレベルの時に充電されLレベルの時に放電される
ものであり、コンデンサC4の両端電圧VC4は入力電圧
Vinのオンデューティの増加に伴い増加するので、入力
電圧Vinのオンデューティが増加すると、結果的にはパ
ルストランスPTの1次巻線の両端電圧VPT1のピーク
値が小さくなって、2次巻線の両端電圧VPT2のピーク
値も小さくなり、スイッチング素子Qを駆動できなくな
る場合がある。
【0010】この種の不具合を解決することができる駆
動回路としては、図19に示す構成のものが提案されて
いる。なお、図17に示した駆動回路と同様の構成要素
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】図19に示した駆動回路は、図17に示し
た駆動回路におけるパルストランスPTの2次巻線と抵
抗R1との間にコンデンサC5を挿入したものである。
なお、スイッチング素子Qのゲート電圧(ゲート・ソー
ス間電圧)をVGとする。
【0012】図19に示した駆動回路では、コンデンサ
C5の両端電圧VC5が入力電圧Vin(図20(a)参
照)のオンデューティの増加に伴って増加し、結局、図
20(b)に示すパルストランスPTの2次巻線の両端
電圧VPT2と図20(c)に示すコンデンサC5の両端
電圧VC5とを加算した電圧がスイッチング素子Qへ図2
0(d)に示すゲート電圧VGとして供給される。した
がって、入力電圧Vinのオンデューティが増加してもス
イッチング素子Qを駆動することが可能となる。しかし
ながら、図19に示した駆動回路では、図17に示した
駆動回路に比べて、スイッチング素子Qのゲート・ソー
ス間容量の放電に要する時間が長くなり、スイッチング
素子のターンオフ時のスイッチング速度が遅くなる(ス
イッチング素子Qの立下りが鈍くなる)ので、スイッチ
ング素子Qのスイッチング時の損失(スイッチングロ
ス)が大きくなってしまうという不具合があった。
【0013】この種の不具合を解決することができる駆
動回路としては、図21に示す構成のものが提案されて
いる。なお、図19に示した駆動回路と同様の構成要素
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0014】図21に示す駆動回路は、図19に示した
駆動回路におけるコンデンサC5と抵抗R1との間にダ
イオードD1を挿入してある。ここに、ダイオードD1
はアノードがコンデンサC5に接続され、カソードが抵
抗R1に接続されている。また、図21に示す駆動回路
は、コレクタがスイッチング素子Qのソースに接続され
るとともにベース・エミッタ間に上記ダイオードD1が
接続されたトランジスタQ7を備えている。
【0015】図21に示した駆動回路では、パルストラ
ンスPTの2次巻線の両端電圧VPT 2の極性が正の場
合、2次巻線の両端電圧VPT2にコンデンサC5の両端
電圧VC5を加算した電圧がスイッチング素子Qのゲート
へ印加されるからスイッチング素子Qはオンする。この
時、コンデンサC5は、コンデンサC5−ダイオードD
1−スイッチング素子Qのゲート−スイッチング素子Q
のソース−パルストランスPTの2次巻線の経路で放電
する。
【0016】一方、パルストランスPT2の2次巻線の
両端電圧VTP2の極性が負であり、かつ、VC5+VTP2
トランジスタQ7のエミッタ電位よりも低い場合にはト
ランジスタQ7がオンし、スイッチング素子Qのゲート
の電荷が引き抜かれる。この時、コンデンサC5は、パ
ルストランスPTの2次巻線−トランジスタQ7のコレ
クタ−トランジスタQ7のベース−コンデンサC5の経
路、パルストランスPTの2次巻線−スイッチング素子
Qのソース−スイッチング素子Qのゲート−トランジス
タQ7のエミッタ−トランジスタQ7のベース−コンデ
ンサC5の経路で充電される。
【0017】したがって、図21に示した駆動回路にお
いて図22(a)に示すように入力電圧Vinのオンデュ
ーティが比較的大きい場合、パルストランスPTの2次
巻線の両端電圧VPT2、コンデンサC5の両端電圧
C5、スイッチング素子Qのゲート電圧VGはそれぞれ
図22(b)〜(d)に示すようになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図21
に示した駆動回路では、制御信号(つまり、入力電圧V
in)のオンデューティが急変した場合、特に図22
(a)に示すように入力電圧Vinのオンデューティが比
較的大きな状態から図23(a)、図24(a)に示す
ように入力電圧Vinのオンデューティが比較的小さな状
態へ変動した場合に、スイッチング素子Qのゲート静電
容量に蓄積された電荷を引き抜くことがきないことがあ
った。これは、入力電圧Vinの波形が図22(a)から
図23(a)、図24(a)に示すように変動した場
合、図24(c)に示すようにコンデンサC5の両端電
圧VC5が入力電圧Vinのオンデューティの低下に伴って
低下すれば、図24(d)に示すようにスイッチング素
子Qのゲートに蓄積された電荷が引き抜かれるが、図2
3(c)に示すようにコンデンサC5の両端電圧VC5
入力電圧Vinのオンデューティの急激な変化に追従しき
れずに、図23(d)に示すようにスイッチング素子Q
のゲート電圧VGが全体的に浮いてしまうためである。
【0019】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、スイッチング素子と信号源との間を
トランスにより絶縁し、信号源から出力される制御信号
のオンデューティの広い範囲にわたってスイッチング素
子を駆動でき且つスイッチング損失を低減できるインバ
ータ装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、直流電源をスイッチング素子で
スイッチングすることにより交流電力を負荷へ供給する
インバータ装置であって、制御信号を出力する信号源
と、信号源からの制御信号に応じてスイッチング素子を
駆動する駆動回路とを備え、駆動回路は、信号源からの
制御信号を電気的に絶縁してスイッチング素子側へ伝達
する駆動トランスと、上記駆動トランスの1次巻線に直
列接続され上記制御信号に応じて充放電されるコンデン
サとを有し、上記駆動トランスの2次巻線がスイッチン
グ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され、スイッ
チング素子のターンオフ時のスイッチング速度を速くす
るための引き抜き手段と、上記駆動トランスの2次巻線
の誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオフ
を決める手段とが設けられてなることを特徴とするもの
であり、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧の極性
によってスイッチング素子のオンオフを決める手段が設
けられていることにより、制御信号のオンデューティが
大きくなって上記コンデンサの充電電圧が大きくなって
上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧が小さくなって
もスイッチング素子を確実に駆動することができ、オン
デューティが急激に変化してもスイッチング素子を確実
に駆動することができるので、スイッチング素子のオン
デューティの広い範囲にわたってスイッチング素子を駆
動でき、また、スイッチング素子のターンオフ時のスイ
ッチング速度を速くするための引き抜き手段が設けられ
ていることにより、スイッチング素子のターンオフ時の
スイッチング速度を速くすることができてスイッチング
損失を低減できる。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記駆動回路は、上記2次巻線とスイッチング素子
の制御端子との間に挿入されるコンデンサと、該コンデ
ンサに制御端子への上記2次巻線の誘起電圧の印加を阻
止しない向きで並列接続されたダイオードとを備え、上
記引き抜き手段は、スイッチング素子の制御端子と基準
端子との間に接続された半導体スイッチ素子と、半導体
スイッチ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され上
記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチング素
子をオフさせる極性のときに半導体スイッチ素子をオン
させる極性の電圧が誘起される上記駆動トランスの3次
巻線とからなるので、上記2次巻線とスイッチング素子
の制御端子との間にコンデンサが挿入されていることに
より、制御信号のオンデューティが大きくなってもスイ
ッチング素子を確実に駆動することができ、また、引き
抜き手段が、スイッチング素子の制御端子と基準端子と
の間に接続された半導体スイッチ素子と、半導体スイッ
チ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され上記駆動
トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチング素子をオ
フさせる極性のときに半導体スイッチ素子をオンさせる
極性の電圧が誘起される上記駆動トランスの3次巻線と
からなることにより、半導体スイッチ素子が2次巻線の
誘起電圧の極性反転によってスイッチングされるから、
制御信号のオンデューティが急激に変化した場合にでも
スイッチング素子を確実に駆動することができる。
【0022】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記駆動回路は、上記駆動トランスの2次巻線とス
イッチング素子の制御端子との間に挿入されるコンデン
サを備え、上記引き抜き手段は、該コンデンサのスイッ
チング素子側の電位により駆動され、上記駆動トランス
の2次巻線の誘起電圧がスイッチング素子をオフさせる
極性に反転したときにスイッチング素子のスイッチング
速度を速めるバッファ回路で構成されるので、上記駆動
トランスの2次巻線とスイッチング素子の制御端子との
間に挿入されるコンデンサを備えることにより、制御信
号のオンデューティが大きくなってもスイッチング素子
を確実に駆動することができ、上記引き抜き手段が、該
コンデンサのスイッチング素子側の電位により駆動さ
れ、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチ
ング素子をオフさせる極性に反転したときにスイッチン
グ素子のスイッチング速度を速めるバッファ回路で構成
されることにより、スイッチング素子のターンオフ時の
スイッチング速度を速くすることができ、スイッチング
損失を少なくすることができる。
【0023】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記引き抜き手段は、上記駆動トランスの2次巻線
の両端が非反転入力端子、反転入力端子それぞれに接続
され、出力端子がスイッチング素子の制御端子に接続さ
れた比較器からなるので、スイッチング素子の駆動エネ
ルギを比較器の電源から供給することができ、駆動トラ
ンスを小型化することができる。
【0024】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記引き抜き手段は、上記駆動トランスの2次巻線
の一端にカソードが接続されたダイオードと、上記ダイ
オードのアノードと上記駆動トランスの2次巻線の他端
との間に挿入された抵抗と、上記ダイオードのアノード
が反転入力端子に接続されるとともにカソードが非反転
入力端子に接続され出力端子がスイッチング素子の制御
端子に接続された比較器とにより構成されているので、
スイッチング素子の駆動エネルギを比較器の電源から供
給することができ、駆動トランスを小型化することがで
きる。
【0025】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記信号源は、上記制御信号のオン
デューティを0%以上100%未満の範囲で調節する機
能を有するので、上記制御信号のオンデューティを0%
以上100%未満の範囲で変化させることができる。
【0026】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記駆動トランスが、パルストラン
スよりなるので、駆動トランスを小型化することが可能
となる。
【0027】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記駆動回路は、スイッチング素子
を駆動する信号の電圧値を制御信号の電圧値と略同じに
するので、駆動トランスは制御信号のみを伝達すればよ
く、駆動トランスを小型化することができる。
【0028】請求項9の発明は、直流電源と、直流電源
の両端間に接続される第1のコンデンサと第2のコンデ
ンサとの直列回路と、直流電源の両端間に接続される第
1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子との直
列回路と、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接
続点と第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素
子との接続点との間に接続されるインダクタと第3のコ
ンデンサとからなるフィルタ回路と、第3のコンデンサ
に並列接続される負荷と、第1のコンデンサと第2のコ
ンデンサとの接続点の電位を基準電位として制御信号を
出力する制御回路と、制御回路からの制御信号に応じて
第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子をそ
れぞれ駆動する2つの駆動回路とを備え、駆動回路は、
制御回路からの制御信号を電気的に絶縁してスイッチン
グ素子側へ伝達する駆動トランスと、上記駆動トランス
の1次巻線に直列接続され上記制御信号に応じて充放電
されるコンデンサとを有し、上記駆動トランスの2次巻
線がスイッチング素子の制御端子と基準端子との間に挿
入され、スイッチング素子のターンオフ時のスイッチン
グ速度を速くするための引き抜き手段と、上記駆動トラ
ンスの2次巻線の誘起電圧の極性によってスイッチング
素子のオンオフを決める手段とが設けられてなることを
特徴とするものであり、上記駆動トランスの2次巻線の
誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオフを
決める手段が設けられていることにより、制御信号のオ
ンデューティが大きくなって上記コンデンサの充電電圧
が大きくなって上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧
が小さくなってもスイッチング素子を確実に駆動するこ
とができ、オンデューティが急激に変化してもスイッチ
ング素子を確実に駆動することができるので、スイッチ
ング素子のオンデューティの広い範囲にわたってスイッ
チング素子を駆動でき、また、スイッチング素子のター
ンオフ時のスイッチング速度を速くするための引き抜き
手段が設けられていることにより、スイッチング素子の
ターンオフ時のスイッチング速度を速くすることができ
てスイッチング損失を低減できる。
【0029】請求項10の発明は、直流電源と、直流電
源の両端間に接続される第1のスイッチング素子と第2
のスイッチング素子との直列回路と、直流電源の両端間
に接続される第3のスイッチング素子と第4のスイッチ
ング素子との直列回路と、第1のスイッチング素子と第
2のスイッチング素子との接続点と第3のスイッチング
素子と第4のスイッチング素子との接続点との間に接続
されるインダクタとコンデンサとからなるフィルタ回路
と、コンデンサに並列接続される負荷と、第1のスイッ
チング素子と第2のスイッチング素子との接続点の電位
を基準電位として制御信号を出力する制御回路と、制御
回路からの制御信号に応じて上記各スイッチング素子を
それぞれ駆動する4つの駆動回路とを備え、駆動回路
は、制御回路からの制御信号を電気的に絶縁してスイッ
チング素子側へ伝達する駆動トランスと、上記駆動トラ
ンスの1次巻線に直列接続され上記制御信号に応じて充
放電されるコンデンサとを有し、上記駆動トランスの2
次巻線がスイッチング素子の制御端子と基準端子との間
に挿入され、スイッチング素子のターンオフ時のスイッ
チング速度を速くするための引き抜き手段と、上記駆動
トランスの2次巻線の誘起電圧の極性によってスイッチ
ング素子のオンオフを決める手段とが設けられてなるこ
とを特徴とするものであり、上記駆動トランスの2次巻
線の誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオ
フを決める手段が設けられていることにより、制御信号
のオンデューティが大きくなって上記コンデンサの充電
電圧が大きくなって上記駆動トランスの2次巻線の誘起
電圧が小さくなってもスイッチング素子を確実に駆動す
ることができ、オンデューティが急激に変化してもスイ
ッチング素子を確実に駆動することができるので、スイ
ッチング素子のオンデューティの広い範囲にわたってス
イッチング素子を駆動でき、また、スイッチング素子の
ターンオフ時のスイッチング速度を速くするための引き
抜き手段が設けられていることにより、スイッチング素
子のターンオフ時のスイッチング速度を速くすることが
できてスイッチング損失を低減できる。
【0030】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10の発明において、上記負荷が、高圧放電灯よりな
ることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態のイン
バータ装置の基本構成は図15に示した従来構成と略同
じであって、図1に示すように、ハーフブリッジ型であ
り、2つのコンデンサC1,C2の直列回路と、2つの
スイッチング素子Q1,Q2の直列回路とを直流電源E
に接続するとともに、コンデンサC1,C2の接続点と
スイッチング素子Q1,Q2の接続点との間にコンデン
サC3とインダクタL1との直列回路を接続し、コンデ
ンサC3に負荷となる高圧放電灯Laが並列接続されて
いる。図示例ではスイッチング素子Q1,Q2としては
MOSFETを用いている。
【0032】スイッチング素子Q1,Q2は、信号源た
る制御回路1により駆動回路2a,2bを介してオンオ
フされる。ただし、2つのスイッチング素子Q1,Q2
は同時にオンにならず、かつ、交互にオンオフされるの
ではなく、スイッチング素子Q1がオンオフされる期間
と、スイッチング素子Q2がオンオフされる期間とが交
互に繰り返される。つまり、駆動回路2a,2bからは
従来例で説明した図16(a)(b)に示すような矩形
波信号が出力され、スイッチング素子Q1,Q2はPW
M制御される。
【0033】制御回路1は、ランプ電圧やランプ電流を
監視して所定の電力が高圧放電灯Laへ供給されるよう
に制御信号のパルス幅(オンオフする期間における1周
期のオンデューティ)をフィードバック制御している。
また、上記構成のインバータ装置では、ランプ電圧やラ
ンプ電流を制度良くかつ容易に検出するために、制御回
路1の基準電位をコンデンサC1,C2の接続点の電位
と同電位にしてある。
【0034】ところで、本実施形態では、ハイサイドの
スイッチング素子Q1を駆動する駆動回路2aとして、
図2に示すような回路を用いている点に特徴がある。な
お、ローサイドのスイッチング素子Q2を駆動する駆動
回路2bの回路構成は駆動回路2aと同様である。
【0035】図2に示す駆動回路2aは、コンプリメン
タリ接続された一対のトランジスタQ51,Q61を備
え、一対のトランジスタQ51,Q61のベースを共通
に接続して制御信号を入力している。また、一対のトラ
ンジスタQ51,Q61のエミッタ−コレクタの直列回
路は直流電源Vcc1の両端間に接続されている。また、
コンプリメンタリ接続したトランジスタQ51,Q61
のエミッタ同士の接続点と直流電源Vcc1の負極との間
に駆動トランスたるパルストランスPT1の1次巻線と
コンデンサC41との直列回路を接続し、パルストラン
スPT1の2次巻線の一端をコンデンサC51と抵抗R
11との直列回路を介してスイッチング素子Q1の制御
端子たるゲートに接続し、2次巻線の他端をスイッチン
グ素子Q1の基準端子たるソースに接続してある。ま
た、抵抗R11とスイッチング素子Q1のゲートとの接
続点とスイッチング素子Q1のソースとの間に抵抗R2
1が接続されている。すなわち、スイッチング素子Q1
はパルストランスPT1を介してパルストランスPT1
の1次側と電気的に絶縁されることになる。
【0036】さらに、駆動回路2aは、コンデンサC5
1の両端にダイオードD1が並列に接続されている。こ
こにダイオードD1は、カソードが抵抗R11に接続さ
れアノードがパルストランスPT1の2次巻線に接続さ
れている。言い換えれば、ダイオードD1は、コンデン
サC51に、2次巻線の誘起電圧の印加を阻止しない向
きに並列接続されている。また、駆動回路2aは、パル
ストランスPT1の3次巻線と、スイッチング素子Q1
のゲート静電容量に蓄積された電荷を引き抜くためのト
ランジスタQ91を備え、トランジスタQ91のコレク
タが抵抗R11とコンデンサC51との接続点に接続さ
れ、エミッタがスイッチング素子Q1のソースに接続さ
れ、トランジスタQ91のベースがパルストランスPT
1の3次巻線を介してスイッチング素子Q1のソースに
接続されている。ここにおいて、パルストランスPT1
は3次巻線の極性を、2次巻線の両端電圧VPT21が負の
極性になるとき、トランジスタQ91をオンさせるよう
な極性にしてある。つまり、トランジスタQ91が図2
に示すようにnpn形のトランジスタであれば、2次巻
線と逆極性となるように、また、トランジスタQ91と
してpnp形のトランジスタを用いる場合にはパルスト
ランスPT1の2次巻線と順極性になるように構成すれ
ばよい。ここに、図2におけるトランジスタQ91は、
スイッチング素子Q1のターンオフ時のスイッチング速
度を速くするための引き抜き手段を構成しており、図1
中には引き抜き回路21として記載してある。また、図
2におけるパルストランスPT1の3次巻線は、パルス
トランスPT1の2次巻線の誘起電圧の極性によってス
イッチング素子Q1のオンオフを決める手段を構成して
いる。
【0037】駆動回路2bの構成は駆動回路2aと同様
であって、コンプリメンタリ接続された一対のトランジ
スタQ52,Q62を備え、一対のトランジスタQ5
2,Q62のベースを共通に接続して制御信号を入力し
ている。また、一対のトランジスタQ52,Q62のエ
ミッタ−コレクタの直列回路は直流電源Vcc2の両端間
に接続されている。また、コンプリメンタリ接続したト
ランジスタQ52,Q62のエミッタ同士の接続点と直
流電源Vcc2の負極との間にパルストランスPT2の1
次巻線とコンデンサC42との直列回路を接続し、パル
ストランスPT2の2次巻線の一端をコンデンサC52
と抵抗R12との直列回路を介してスイッチング素子Q
2のゲートに接続し、2次巻線の他端をスイッチング素
子Q2のソースに接続してある。また、抵抗R12とス
イッチング素子Q2のゲートとの接続点とスイッチング
素子Q2のソースとの間に抵抗R22が接続されてい
る。すなわち、スイッチング素子Q2はパルストランス
PT2を介してパルストランスPT2の1次側と電気的
に絶縁されることになる。以上説明した駆動回路2bの
構成は基本構成であって、具体的には図2に示したスイ
ッチング素子Q1の駆動回路2aと同様の回路構成を有
している。
【0038】以下、駆動回路2aの動作について、入力
電圧をVin1、パルストランスPT1の1次巻線の両端
電圧をVPT11、2次巻線の両端電圧をVPT21、コンデン
サC41の両端電圧をVC41、コンデンサC51の両端
電圧をVC51、トランジスタQ91のベース電圧を
b1、スイッチング素子Q1のゲート電圧をVG1として
図3〜図5を参照しながら説明する。なお、図3〜図5
の(a)は入力電圧Vin1を、(b)はパルストランス
PTの2次巻線の両端電圧(誘起電圧)VPT21を、
(c)はコンデンサC51の両端電圧VC51を、(d)
はトランジスタQ91のベース電圧Vb1、(e)はスイ
ッチング素子Q1のゲート電圧VG1を、それぞれ示す。
【0039】上記構成の駆動回路2aは、図13(a)
に示すように入力電圧Vin1がHレベルの時には、トラ
ンジスタQ51がオン、トランジスタQ61がオフし、
パルストランスPT1の1次巻線の両端電圧VPT11
(Vcc1−VC41)に略等しくなる。また、入力電圧Vin
1がLレベルの時には、スイッチング素子Q51がオ
フ、スイッチング素子Q61がオンし、パルストランス
PT1の1次巻線の両端電圧VPT11はコンデンサC41
の両端電圧VC41に略等しくなる。ここにおいて、コン
デンサC41の両端電圧VC41は入力電圧Vin1のオンデ
ューティの増加に伴い増加するので、入力電圧Vin1
オンデューティが増加すると、結果的にはパルストラン
スPTの1次巻線の両端電圧VPT11のピーク値が小さく
なって、2次巻線の両端電圧VPT21のピーク値も小さく
なるが、コンデンサC51の両端電圧VC51が入力電圧
Vin1のオンデューティの増加に伴って増加し、図3
(b)に示すパルストランスPT1の2次巻線の両端電
圧VPT21と図3(c)に示すコンデンサC51の両端電
圧VC51とを加算した電圧がスイッチング素子Q1へ図
3(e)に示すゲート電圧VG1として供給される。した
がって、入力電圧Vin1のオンデューティが増加しても
スイッチング素子Q1を駆動することが可能となる。ま
た、パルストランスPT1の2次巻線の両端電圧VPT21
の極性が正の場合、2次巻線の両端電圧VPT21にコンデ
ンサC51の両端電圧VC51を加算した電圧がスイッチ
ング素子Q1のゲートへ印加されるからスイッチング素
子Q1はオンする。この時、コンデンサC51は、コン
デンサC51−抵抗R11−スイッチング素子Q1のゲ
ート−スイッチング素子Q1のソース−パルストランス
PT1の2次巻線の経路で放電する。
【0040】一方、パルストランスPT1の2次巻線の
両端電圧VTP21の極性が負の場合、トランジスタQ91
がオンし、スイッチング素子Q1のゲート電荷が引き抜
かれる。
【0041】また、図2に示した駆動回路2aにおいて
図3(a)に示すように入力電圧Vin1のオンデューテ
ィが比較的大きい状態から図4(a)、図5(a)に示
すように入力電圧Vin1のオンデューティが比較的小さ
な状態へ変動した場合、図5(c)に示すようにコンデ
ンサC51の両端電圧VC51が入力電圧Vin1のオンデュ
ーティの低下に伴って低下したときには図5(d)に示
すようにスイッチング素子Q1のゲートの電荷がトラン
ジスタQ91を通して引き抜かれてスイッチング素子Q
1のゲート電圧VG1が略零になってスイッチング素子Q
1がオフし、また、図4(c)に示すようにコンデンサ
C51の両端電圧VC51が十分に低下していないときに
も図4(d)に示すようにスイッチング素子Q1のゲー
トの電荷がトランジスタQ91を通して引き抜くことが
できる。以上説明した動作はスイッチング素子Q2を駆
動する駆動回路2bも同様である。要するに、本実施形
態では、制御回路1からの制御信号のオンデューティが
急激に変化した場合でもスイッチング素子Q1,Q2が
駆動できなくなるという不具合の発生を防止することが
できるのである。
【0042】なお、本実施形態では、上述のように、図
1に示した引き抜き回路21が、スイッチング素子Q1
のターンオフ時のスイッチング速度を速くするための引
き抜き手段と、パルストランスPTの2次巻線の誘起電
圧の極性によってスイッチング素子Q1のオンオフを決
める手段を構成している。また、トランジスタQ91
が、スイッチング素子Q1の制御端子(ゲート)と基準
端子(ソース)との間に挿入される半導体スイッチ素子
を構成し、パルストランスPT1の3次巻線は、トラン
ジスタQ91の制御端子たるベースと基準端子たるエミ
ッタとの間に挿入され、パルストランスPT1の2次巻
線の誘起電圧がスイッチング素子Q1をオフさせる極性
のときにトランジスタQ91をオンさせる極性の電圧が
誘起されるように構成されている。
【0043】しかして、本実施形態では、パルストラン
スPT1,PT2の2次巻線の誘起電圧の極性によって
スイッチング素子Q1,Q2のオンオフを決める手段が
設けられていることにより、制御信号のオンデューティ
が大きくなってコンデンサC41,C42の充電電圧が
大きくなってパルストランスPT1,PT2の2次巻線
の誘起電圧が小さくなってもスイッチング素子Q1,Q
2を確実に駆動することができ、オンデューティが急激
に変化してもスイッチング素子Q1,Q2を確実に駆動
することができるので、スイッチング素子Q1,Q2の
オンデューティの広い範囲にわたってスイッチング素子
Q1,Q2を駆動でき、また、スイッチング素子Q1,
Q2のターンオフ時のスイッチング速度を速くするため
の引き抜き手段が設けられていることにより、スイッチ
ング素子Q1,Q2のターンオフ時のスイッチング速度
を速くすることができてスイッチング損失を低減でき
る。
【0044】(実施形態2)本実施形態のインバータ装
置の基本構成は図1に示した実施形態1の基本構成と同
じであって、図6に示す駆動回路2aの構成が図2に示
した実施形態1の駆動回路2aと相違する。なお、実施
形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を
省略する。また、本実施形態においても、スイッチング
素子Q2を駆動する駆動回路2bの構成はスイッチング
素子Q1を駆動する駆動回路2aと同様なので図示およ
び説明を省略する。
【0045】本実施形態における駆動回路2aの基本構
成は、実施形態1と略同じであって、パルストランスP
T1の2次側に、コンプリメンタリ接続された一対のト
ランジスタQ71,Q81を備え、一対のトランジスタ
Q71,Q81のベースを共通に接続してコンデンサC
51に接続し、エミッタ同士の接続点を抵抗R11に接
続している点が相違する。ここに、トランジスタQ71
はnpn形のトランジスタ、トランジスタQ81はpn
p形のトランジスタであり、一対のトランジスタQ7
1,Q81のエミッタ−コレクタの直列回路は直流電源
Vcc3の両端間に接続されている。要するに、コンプリ
メンタリ接続したトランジスタQ71,Q81のベース
同士の接続点と直流電源Vcc3の負極との間にコンデン
サC51とパルストランスPT1の2次巻線との直列回
路が接続され、エミッタ同士の接続点が抵抗R11を介
してスイッチング素子Q1のゲートに接続され、直流電
源Vcc3の負極がスイッチング素子Q1のソースに接続
されている。
【0046】本実施形態では、直流電源Vcc3と一対の
トランジスタQ71,81とにより、スイッチング素子
Q1のゲート(ゲート静電容量)の電荷を引き抜くため
の引き抜き回路21を構成している。本実施形態におけ
る引き抜き回路21は、入力電圧(トランジスタQ7
1,Q81の共通接続されたベースとトランジスタQ8
1のコレクタとの間の電圧)がHレベルの時には、トラ
ンジスタQ71がオン、トランジスタQ81がオフし、
スイッチング素子Q1のゲート電圧VG1が直流電源Vcc
3の電圧に略等しくなるので、スイッチング素子Q1が
オンする。また、引き抜き回路21は、上記入力電圧が
Lレベルの時には、トランジスタQ71がオフ、トラン
ジスタQ81がオンし、スイッチング素子Q1のゲート
の電荷がトランジスタQ81を通して引き抜かれる。な
お、本実施形態では、引き抜き回路21が、パルストラ
ンスPT1の2次巻線の誘起電圧の極性によってスイッ
チング素子Q1のオンオフを決める手段と、スイッチン
グ素子Q1のターンオフ時のスイッチング速度を速くす
るための引き抜き手段とを構成している。
【0047】図7に各部の動作波形の一例を示す。図7
において、(a)は駆動回路2aの入力電圧Vin1を、
(b)はパルストランスPT1の2次巻線の両端電圧
(誘起電圧)VPT21を、(c)はコンデンサC51の両
端電圧VC51を、(d)はスイッチング素子Q1のゲー
ト電圧VG1を、それぞれ示す。
【0048】しかして、本実施形態では、従来に比べて
スイッチング素子Q1のスイッチング速度が改善され、
スイッチング損失を低減することができる。また、上記
各従来例における各駆動回路ではパルストランスPTに
よりスイッチング素子Q1の駆動エネルギを伝達してい
るので、パルストランスPTが比較的大きくなってしま
うが、本実施形態においては、スイッチング素子Q1を
駆動する駆動エネルギがパルストランスPT1の2次側
に設けられた直流電源Vcc3から供給されるので、パル
ストランスPTが駆動エネルギを伝達する機能を有する
必要がなくて信号を伝達する機能を有していればよいか
ら、パルストランスPT1を小型化することができる。
なお、スイッチング素子Q2を駆動する駆動回路2bの
構成はスイッチング素子Q1を駆動する駆動回路2aと
同様の構成を有するから、駆動回路2bについても駆動
回路2aと同様の効果が得られる。
【0049】(実施形態3)本実施形態のインバータ装
置の基本構成は図1に示した実施形態1の基本構成と同
じであって、図8に示す駆動回路2aの構成が図2に示
した実施形態1の駆動回路2aと相違する。なお、実施
形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を
省略する。また、本実施形態においても、スイッチング
素子Q2を駆動する駆動回路2bの構成はスイッチング
素子Q1を駆動する駆動回路2aと同様なので図示およ
び説明を省略する。
【0050】本実施形態における駆動回路2aの基本構
成は、実施形態1と略同じであって、図1における引き
抜き回路21を、図8に示すように、両電源タイプの比
較器CPと、比較器CPの電源である直流電源Vcc3
Vcc4と、抵抗R31とにより構成し、実施形態1にお
ける駆動回路2aからコンデンサC51、ダイオードD
1、トランジスタQ91、パルストランスPT1の3次
巻線を省略したものである。すなわち、本実施形態にお
ける駆動回路2aは、パルストランスPT1の2次巻線
の一端を比較器CPの非反転入力端子に接続し、2次巻
線の他端を比較器CPの反転入力端子に接続し、比較器
CPに正の直流電源Vcc3、負の直流電源Vcc4を接続
し、比較器CPの出力端子を抵抗R11を介してスイッ
チング素子Q1のゲートに接続するとともに、比較器C
Pの出力端子を抵抗R31を介して直流電源Vcc3の正
極に接続してある。要するに、比較器CPの非反転入力
端子と反転入力端子との間にパルストランスPT1の2
次巻線が接続され、比較器CPの出力端子が抵抗R11
を介してスイッチング素子Q1のゲートに接続され、直
流電源Vcc3の負極がスイッチング素子Q1のソースに
接続されている。ここに、比較器CPが、スイッチング
素子Q1のターンオフ時のスイッチング速度を速くする
ための引き抜き手段と、パルストランスPT1の2次巻
線の誘起電圧によってスイッチング素子Q1のオンオフ
を決める手段とを構成している。
【0051】本実施形態における引き抜き回路21は、
比較器CPの入力端間に入力されるパルストランスPT
1の2次巻線の両端電圧VPT21の極性が正の時には、比
較器CPの出力端子の電位が直流電源Vcc3の電位に略
等しくなるので、スイッチング素子Q1がオンする。ま
た、引き抜き回路21は、比較器CPの入力端間に入力
されるパルストランスPT1の2次巻線の両端電圧V
PT21の極性が負の時には、比較器CPの出力端子の電位
が直流電源Vcc4の電位に略等しくなるので、スイッチ
ング素子Q1がオフする。つまり、比較器CPは、入力
電圧の極性の正負に応じて出力電圧の極性の正負が反転
する。また、比較器CPは、パルストランスPT1の2
次巻線の両端電圧VPT21の極性を検出するので、2次巻
線の両端電圧VPT21の極性が同じ場合にはピーク値の大
小に関わらず一定の出力が得られるから、2次巻線の両
端電圧VPT21のピーク値が小さくなっても問題がない。
すなわち、広い範囲のオンデューティに対応することが
できる。また、上記各従来例における各駆動回路ではパ
ルストランスPTによりスイッチング素子Qの駆動エネ
ルギを伝達しているので、パルストランスPTが比較的
大きくなってしまうが、本実施形態においては、スイッ
チング素子Q1を駆動する駆動エネルギがパルストラン
スPT1の2次側に設けられた直流電源Vcc3,Vcc4
ら供給されるので、パルストランスPT1が駆動エネル
ギを伝達する機能を有する必要がなくて信号を伝達する
機能を有していればよいから、パルストランスPT1を
小型化することができる。
【0052】図9に各部の動作波形の一例を示す。図9
において、(a)は駆動回路2aの入力電圧Vin1を、
(b)はパルストランスPT1の2次巻線の両端電圧V
PT21を、(c)はスイッチング素子Q1のゲート電圧V
G1を、それぞれ示す。
【0053】(実施形態4)本実施形態のインバータ装
置の基本構成は図1に示した実施形態1の基本構成と同
じであって、図10に示す駆動回路2aの構成が図2に
示した実施形態1の駆動回路2aと相違する。なお、実
施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明
を省略する。また、本実施形態においても、スイッチン
グ素子Q2を駆動する駆動回路2bの構成はスイッチン
グ素子Q1を駆動する駆動回路2aと同様なので図示お
よび説明を省略する。
【0054】本実施形態における駆動回路2aの基本構
成は、実施形態1と略同じであって、引き抜き回路21
を、図10に示すように、単電源タイプの比較器CP
と、比較器CPの電源である直流電源Vcc3と、抵抗R
31とにより構成し、実施形態1における駆動回路2a
からコンデンサC51、ダイオードD1、トランジスタ
Q91、パルストランスPT1の3次巻線を省略したも
のである。すなわち、本実施形態における駆動回路2a
は、パルストランスPTの2次巻線の一端にダイオード
D31のカソードを接続し、ダイオードD31のアノー
ドとパルストランスPT1の2次巻線の他端との間に抵
抗R41を挿入してある。言い換えると、パルストラン
スPT1の2次巻線の両端間にダイオードD31と抵抗
R41との直列回路を接続してある。また、ダイオード
D31のアノードを比較器CPの反転入力端子へ、カソ
ードを比較器CPの非反転入力端子へ、それぞれ接続し
てある。
【0055】また、比較器CPに正の直流電源Vcc3
接続し、比較器CPの出力端子を抵抗R11を介してス
イッチング素子Q1のゲートに接続するとともに、比較
器CPの出力端子を抵抗R31を介して直流電源Vcc3
の正極に接続してある。要するに、比較器CPの非反転
入力端子と反転入力端子との間にダイオードD31が接
続され、比較器CPの出力端子が抵抗R11を介してス
イッチング素子Q1のゲートに接続されている。ここ
に、比較器CPが、スイッチング素子Q1のターンオフ
時のスイッチング速度を速くするための引き抜き手段
と、パルストランスPT1の2次巻線の誘起電圧によっ
てスイッチング素子Q1のオンオフを決める手段とを構
成している。
【0056】本実施形態における引き抜き回路21は、
パルストランスPT1の2次巻線の両端電圧VPT21の極
性が正の時には、比較器CPの入力端間には2次巻線の
両端電圧VPT21と略等しい電圧が入力され、比較器CP
の出力端子の電位が直流電源Vcc3の電位に略等しくな
るので、スイッチング素子Q1がオンする。また、引き
抜き回路21は、パルストランスPT1の2次巻線の両
端電圧VPT21の極性が負の時には、比較器CPの入力端
間に接続されたダイオードD41に順方向の電圧がかか
るので、パルストランスPT1の2次巻線−抵抗R41
−ダイオードD31−パルストランスPT1の2次巻線
の経路で電流が流れる。このため、比較器CPの入力端
子間の電圧VCOMPとしては、ダイオードD31の電圧降
下分の微小な負の電圧が生じるので、比較器CPが保護
される。ここに、比較器CPでは、微小な電圧の極性も
検出するので、比較器CPの出力端子の電位がスイッチ
ング素子Q1のソースの電位に略等しくなり、スイッチ
ング素子Q1がオフする。つまり、比較器CPは、入力
端子間に印加される電圧の極性の正負に応じて出力電圧
の極性の正負が反転する。また、比較器CPは、パルス
トランスPT1の2次巻線の両端電圧VPT21の極性を検
出するので、2次巻線の両端電圧VPT21の極性が同じ場
合にはピーク値の大小に関わらず一定の出力が得られる
から、2次巻線の両端電圧VPT21のピーク値が小さくな
っても問題がない。すなわち、広い範囲のオンデューテ
ィに対応することができる。また、上記各従来例におけ
る各駆動回路ではパルストランスPTによりスイッチン
グ素子Q1の駆動エネルギを伝達しているので、パルス
トランスPTが比較的大きくなってしまうが、本実施形
態においては、スイッチング素子Q1を駆動する駆動エ
ネルギがパルストランスPT1の2次側に設けられた直
流電源Vcc3から供給されるので、パルストランスPT
1が駆動エネルギを伝達する機能を有する必要がなくて
信号を伝達する機能を有していればよいから、パルスト
ランスPT1を小型化することができる。
【0057】図11に各部の動作波形の一例を示す。図
11において、(a)は駆動回路2aの入力電圧Vin1
を、(b)はパルストランスPT1の2次巻線の両端電
圧VP T21を、(c)は比較器CPの入力端子間の電圧V
COMPを、(d)はスイッチング素子Q1のゲート電圧V
G1を、それぞれ示す。
【0058】ところで、上記各実施形態では、制御回路
1の基準電位をコンデンサC1,C2の接続点からとっ
ていたが、上述のように基準電位の異なるスイッチング
素子Q1,Q2へ信号を伝達することができるので、制
御回路1の基準電位は、コンデンサC1,C2の接続点
に限らず、図12に示すように、直流電源Eの正極側、
直流電源Eの負極側、スイッチング素子Q1の高電位側
のいずれからとっても、スイッチング素子Q1,Q2を
オンデューティの広い範囲にわたって少ないスイッチン
グ損失で確実に駆動することができる。
【0059】(実施形態5)本実施形態のインバータ装
置は、図13に示すようなフルブリッジ型であり、各2
個ずつのスイッチング素子Q1,Q2、Q3,Q4をそ
れぞれ直列接続した一対の直列回路をそれぞれ直流電源
Eの両端間に接続した構成を有する。スイッチング素子
Q1,Q2の接続点とスイッチング素子Q3,Q4の接
続点との間には、インダクタL1とコンデンサC3との
直列回路からなるフィルタ回路が接続され、コンデンサ
C3に負荷となる高圧放電灯Laが並列接続されてい
る。図示例ではスイッチング素子Q1〜Q4としてはM
OSFETを用いている。
【0060】スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4
は、制御回路1により駆動回路2a,2b,2c,2d
を介してオンオフされる。ここに、4個のスイッチング
素子Q1〜Q4は直列接続された2個のスイッチング素
子Q1,Q2およびQ3,Q4は同時にオンにならない
ようにオンオフされ、かつ、対角位置のスイッチング素
子Q1,Q4、Q2,Q3は同時にオンになる期間が設
けられる。ただし、対角位置の一方の組のスイッチング
素子Q1,Q4をオンオフさせる期間と他方の組のスイ
ッチング素子Q2,Q3をオンオフさせる期間とを、交
互に設けてある。つまり、駆動回路2a,2b,2c,
2dからは図14(a)(b)(c)(d)に示すよう
な矩形波信号が出力され、スイッチング素子Q1〜Q4
はPWM制御される。したがって、スイッチング素子Q
1,Q4がオンしていると、図13に矢印付きの一点鎖
線X1で示すように、直流電源E−スイッチング素子Q
1−インダクタL1−高圧放電灯La−スイッチング素
子Q4−直流電源Eの経路で電流が流れ、また、スイッ
チング素子Q2,Q3がオンしていると、図13に矢印
付きの破線X2で示すように、直流電源E−スイッチン
グ素子Q3−高圧放電灯La−インダクタL1−スイッ
チング素子Q2−直流電源Eの経路で電流が流れる。こ
こに、インダクタL1とコンデンサC3との直列回路に
よるフィルタ効果によって高周波成分がコンデンサC3
に流れるので、高圧放電灯Laに流れる電流ILaは、図
13(e)に示すような矩形波交流電流となる。
【0061】制御回路1は、ランプ電圧やランプ電流を
監視して制御信号のパルス幅(オンオフする期間におけ
る1周期のオンデューティ)をフィードバック制御して
いる。また、上記構成のインバータ装置では、ランプ電
圧やランプ電流を制度良くかつ容易に検出するために、
制御回路1の基準電位をスイッチング素子Q3,Q4の
接続点の電位と同電位にしてある。なお、スイッチング
素子Q1〜Q4は一定周期でオンオフされる。
【0062】ところで、本実施形態では、スイッチング
素子Q1を駆動する駆動回路2aとして、実施形態1で
説明した図2の駆動回路2aを採用し、残りの駆動回路
2b,2c,2dを当該駆動回路2aと同様の構成にし
てある。
【0063】しかして、本実施形態のインバータ装置に
おいても、実施形態1と同様に、制御回路1からの制御
信号のオンデューティが急激に変化した場合でもスイッ
チング素子Q1,Q2が駆動できなくなるという不具合
の発生を防止することができるとともに、スイッチング
素子Q1〜Q4のスイッチング損失を低減することがで
きる。
【0064】本実施形態においても上述の駆動回路2a
を採用していることによって、基準電位の異なるスイッ
チング素子Q1,Q2、Q3,Q4へ信号を伝達するこ
とができるので、制御回路1の基準電位を、スイッチン
グ素子Q3,Q4の接続点に限らず、直流電源Eの正極
側、直流電源Eの負極側、スイッチング素子Q1の高電
位側のいずれからとっても、スイッチング素子Q1〜Q
4をオンデューティの広い範囲にわたって少ないスイッ
チング損失で確実に駆動することができる。
【0065】なお、駆動回路2aとして、実施形態2な
いし実施形態4のいずれかで説明した駆動回路2aを採
用して、残りの駆動回路2b,2c,2dを当該駆動回
路2aと同様の構成にしてもよい。
【0066】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記目的を達成する
ために、直流電源をスイッチング素子でスイッチングす
ることにより交流電力を負荷へ供給するインバータ装置
であって、制御信号を出力する信号源と、信号源からの
制御信号に応じてスイッチング素子を駆動する駆動回路
とを備え、駆動回路は、信号源からの制御信号を電気的
に絶縁してスイッチング素子側へ伝達する駆動トランス
と、上記駆動トランスの1次巻線に直列接続され上記制
御信号に応じて充放電されるコンデンサとを有し、上記
駆動トランスの2次巻線がスイッチング素子の制御端子
と基準端子との間に挿入され、スイッチング素子のター
ンオフ時のスイッチング速度を速くするための引き抜き
手段と、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧の極性
によってスイッチング素子のオンオフを決める手段とが
設けられてなるものであり、上記駆動トランスの2次巻
線の誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオ
フを決める手段が設けられていることにより、制御信号
のオンデューティが大きくなって上記コンデンサの充電
電圧が大きくなって上記駆動トランスの2次巻線の誘起
電圧が小さくなってもスイッチング素子を確実に駆動す
ることができ、オンデューティが急激に変化してもスイ
ッチング素子を確実に駆動することができるので、スイ
ッチング素子のオンデューティの広い範囲にわたってス
イッチング素子を駆動でき、また、スイッチング素子の
ターンオフ時のスイッチング速度を速くするための引き
抜き手段が設けられていることにより、スイッチング素
子のターンオフ時のスイッチング速度を速くすることが
できてスイッチング損失を低減できるという効果があ
る。
【0067】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記駆動回路は、上記2次巻線とスイッチング素子
の制御端子との間に挿入されるコンデンサと、該コンデ
ンサに制御端子への上記2次巻線の誘起電圧の印加を阻
止しない向きで並列接続されたダイオードとを備え、上
記引き抜き手段は、スイッチング素子の制御端子と基準
端子との間に接続された半導体スイッチ素子と、半導体
スイッチ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され上
記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチング素
子をオフさせる極性のときに半導体スイッチ素子をオン
させる極性の電圧が誘起される上記駆動トランスの3次
巻線とからなるので、上記2次巻線とスイッチング素子
の制御端子との間にコンデンサが挿入されていることに
より、制御信号のオンデューティが大きくなってもスイ
ッチング素子を確実に駆動することができ、また、引き
抜き手段が、スイッチング素子の制御端子と基準端子と
の間に接続された半導体スイッチ素子と、半導体スイッ
チ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され上記駆動
トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチング素子をオ
フさせる極性のときに半導体スイッチ素子をオンさせる
極性の電圧が誘起される上記駆動トランスの3次巻線と
からなることにより、半導体スイッチ素子が2次巻線の
誘起電圧の極性反転によってスイッチングされるから、
制御信号のオンデューティが急激に変化した場合にでも
スイッチング素子を確実に駆動することができるという
効果がある。
【0068】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記駆動回路は、上記駆動トランスの2次巻線とス
イッチング素子の制御端子との間に挿入されるコンデン
サを備え、上記引き抜き手段は、該コンデンサのスイッ
チング素子側の電位により駆動され、上記駆動トランス
の2次巻線の誘起電圧がスイッチング素子をオフさせる
極性に反転したときにスイッチング素子のスイッチング
速度を速めるバッファ回路で構成されるので、上記駆動
トランスの2次巻線とスイッチング素子の制御端子との
間に挿入されるコンデンサを備えることにより、制御信
号のオンデューティが大きくなってもスイッチング素子
を確実に駆動することができ、上記引き抜き手段が、該
コンデンサのスイッチング素子側の電位により駆動さ
れ、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチ
ング素子をオフさせる極性に反転したときにスイッチン
グ素子のスイッチング速度を速めるバッファ回路で構成
されることにより、スイッチング素子のターンオフ時の
スイッチング速度を速くすることができ、スイッチング
損失を少なくすることができるという効果がある。
【0069】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、上記引き抜き手段は、上記駆動トランスの2次巻線
の両端が非反転入力端子、反転入力端子それぞれに接続
され、出力端子がスイッチング素子の制御端子に接続さ
れた比較器からなるので、スイッチング素子の駆動エネ
ルギを比較器の電源から供給することができ、駆動トラ
ンスを小型化することができるという効果がある。
【0070】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記引き抜き手段は、上記駆動トランスの2次巻線
の一端にカソードが接続されたダイオードと、上記ダイ
オードのアノードと上記駆動トランスの2次巻線の他端
との間に挿入された抵抗と、上記ダイオードのアノード
が反転入力端子に接続されるとともにカソードが非反転
入力端子に接続され出力端子がスイッチング素子の制御
端子に接続された比較器とにより構成されているので、
スイッチング素子の駆動エネルギを比較器の電源から供
給することができ、駆動トランスを小型化することがで
きるという効果がある。
【0071】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記信号源は、上記制御信号のオン
デューティを0%以上100%未満の範囲で調節する機
能を有するので、上記制御信号のオンデューティを0%
以上100%未満の範囲で変化させることができるとい
う効果がある。
【0072】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記駆動トランスが、パルストラン
スよりなるので、駆動トランスを小型化することが可能
となるという効果がある。
【0073】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、上記駆動回路は、スイッチング素子
を駆動する信号の電圧値を制御信号の電圧値と略同じに
するので、駆動トランスは制御信号のみを伝達すればよ
く、駆動トランスを小型化することができるという効果
がある。
【0074】請求項9の発明は、直流電源と、直流電源
の両端間に接続される第1のコンデンサと第2のコンデ
ンサとの直列回路と、直流電源の両端間に接続される第
1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子との直
列回路と、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接
続点と第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素
子との接続点との間に接続されるインダクタと第3のコ
ンデンサとからなるフィルタ回路と、第3のコンデンサ
に並列接続される負荷と、第1のコンデンサと第2のコ
ンデンサとの接続点の電位を基準電位として制御信号を
出力する制御回路と、制御回路からの制御信号に応じて
第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子をそ
れぞれ駆動する2つの駆動回路とを備え、駆動回路は、
制御回路からの制御信号を電気的に絶縁してスイッチン
グ素子側へ伝達する駆動トランスと、上記駆動トランス
の1次巻線に直列接続され上記制御信号に応じて充放電
されるコンデンサとを有し、上記駆動トランスの2次巻
線がスイッチング素子の制御端子と基準端子との間に挿
入され、スイッチング素子のターンオフ時のスイッチン
グ速度を速くするための引き抜き手段と、上記駆動トラ
ンスの2次巻線の誘起電圧の極性によってスイッチング
素子のオンオフを決める手段とが設けられてなるもので
あり、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧の極性に
よってスイッチング素子のオンオフを決める手段が設け
られていることにより、制御信号のオンデューティが大
きくなって上記コンデンサの充電電圧が大きくなって上
記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧が小さくなっても
スイッチング素子を確実に駆動することができ、オンデ
ューティが急激に変化してもスイッチング素子を確実に
駆動することができるので、スイッチング素子のオンデ
ューティの広い範囲にわたってスイッチング素子を駆動
でき、また、スイッチング素子のターンオフ時のスイッ
チング速度を速くするための引き抜き手段が設けられて
いることにより、スイッチング素子のターンオフ時のス
イッチング速度を速くすることができてスイッチング損
失を低減できるという効果がある。
【0075】請求項10の発明は、直流電源と、直流電
源の両端間に接続される第1のスイッチング素子と第2
のスイッチング素子との直列回路と、直流電源の両端間
に接続される第3のスイッチング素子と第4のスイッチ
ング素子との直列回路と、第1のスイッチング素子と第
2のスイッチング素子との接続点と第3のスイッチング
素子と第4のスイッチング素子との接続点との間に接続
されるインダクタとコンデンサとからなるフィルタ回路
と、コンデンサに並列接続される負荷と、第1のスイッ
チング素子と第2のスイッチング素子との接続点の電位
を基準電位として制御信号を出力する制御回路と、制御
回路からの制御信号に応じて上記各スイッチング素子を
それぞれ駆動する4つの駆動回路とを備え、駆動回路
は、制御回路からの制御信号を電気的に絶縁してスイッ
チング素子側へ伝達する駆動トランスと、上記駆動トラ
ンスの1次巻線に直列接続され上記制御信号に応じて充
放電されるコンデンサとを有し、上記駆動トランスの2
次巻線がスイッチング素子の制御端子と基準端子との間
に挿入され、スイッチング素子のターンオフ時のスイッ
チング速度を速くするための引き抜き手段と、上記駆動
トランスの2次巻線の誘起電圧の極性によってスイッチ
ング素子のオンオフを決める手段とが設けられてなるも
のであり、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧の極
性によってスイッチング素子のオンオフを決める手段が
設けられていることにより、制御信号のオンデューティ
が大きくなって上記コンデンサの充電電圧が大きくなっ
て上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧が小さくなっ
てもスイッチング素子を確実に駆動することができ、オ
ンデューティが急激に変化してもスイッチング素子を確
実に駆動することができるので、スイッチング素子のオ
ンデューティの広い範囲にわたってスイッチング素子を
駆動でき、また、スイッチング素子のターンオフ時のス
イッチング速度を速くするための引き抜き手段が設けら
れていることにより、スイッチング素子のターンオフ時
のスイッチング速度を速くすることができてスイッチン
グ損失を低減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の基本構成を示す回路図である。
【図2】同上における駆動回路の具体回路図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】実施形態2における駆動回路の具体回路図であ
る。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】実施形態3における駆動回路の具体回路図であ
る。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】実施形態4における駆動回路の具体回路図で
ある。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】実施形態5を示す回路図である。
【図13】実施形態6を示す回路図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】従来例1を示す回路図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上における駆動回路の回路図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】従来例2における駆動回路の回路図である。
【図20】同上の動作説明図である。
【図21】従来例3における駆動回路の回路図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【図24】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 制御回路 2a,2b 駆動回路 21,22 引き抜き回路 E 直流電源 La 高圧放電灯 C1,C2 コンデンサ C41,C42 コンデンサ PT1、PT2 パルストランス Q1,Q2 スイッチング素子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源をスイッチング素子でスイッチ
    ングすることにより交流電力を負荷へ供給するインバー
    タ装置であって、制御信号を出力する信号源と、信号源
    からの制御信号に応じてスイッチング素子を駆動する駆
    動回路とを備え、駆動回路は、信号源からの制御信号を
    電気的に絶縁してスイッチング素子側へ伝達する駆動ト
    ランスと、上記駆動トランスの1次巻線に直列接続され
    上記制御信号に応じて充放電されるコンデンサとを有
    し、上記駆動トランスの2次巻線がスイッチング素子の
    制御端子と基準端子との間に挿入され、スイッチング素
    子のターンオフ時のスイッチング速度を速くするための
    引き抜き手段と、上記駆動トランスの2次巻線の誘起電
    圧の極性によってスイッチング素子のオンオフを決める
    手段とが設けられてなることを特徴とするインバータ装
    置。
  2. 【請求項2】 上記駆動回路は、上記2次巻線とスイッ
    チング素子の制御端子との間に挿入されるコンデンサ
    と、該コンデンサに制御端子への上記2次巻線の誘起電
    圧の印加を阻止しない向きで並列接続されたダイオード
    とを備え、上記引き抜き手段は、スイッチング素子の制
    御端子と基準端子との間に接続された半導体スイッチ素
    子と、半導体スイッチ素子の制御端子と基準端子との間
    に挿入され上記駆動トランスの2次巻線の誘起電圧がス
    イッチング素子をオフさせる極性のときに半導体スイッ
    チ素子をオンさせる極性の電圧が誘起される上記駆動ト
    ランスの3次巻線とからなることを特徴とする請求項1
    記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動回路は、上記駆動トランスの2
    次巻線とスイッチング素子の制御端子との間に挿入され
    るコンデンサを備え、上記引き抜き手段は、該コンデン
    サのスイッチング素子側の電位により駆動され、上記駆
    動トランスの2次巻線の誘起電圧がスイッチング素子を
    オフさせる極性に反転したときにスイッチング素子のス
    イッチング速度を速めるバッファ回路で構成されること
    を特徴とする請求項1記載のインバータ装置。
  4. 【請求項4】 上記引き抜き手段は、上記駆動トランス
    の2次巻線の両端が非反転入力端子、反転入力端子それ
    ぞれに接続され、出力端子がスイッチング素子の制御端
    子に接続された比較器からなることを特徴とする請求項
    1記載のインバータ装置。
  5. 【請求項5】 上記引き抜き手段は、上記駆動トランス
    の2次巻線の一端にカソードが接続されたダイオード
    と、上記ダイオードのアノードと上記駆動トランスの2
    次巻線の他端との間に挿入された抵抗と、上記ダイオー
    ドのアノードが反転入力端子に接続されるとともにカソ
    ードが非反転入力端子に接続され出力端子がスイッチン
    グ素子の制御端子に接続された比較器とにより構成され
    てなることを特徴とする請求項1記載のインバータ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記信号源は、上記制御信号のオンデュ
    ーティを0%以上100%未満の範囲で調節する機能を
    有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいず
    れかに記載のインバータ装置。
  7. 【請求項7】 上記駆動トランスは、パルストランスよ
    りなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいず
    れかに記載のインバータ装置。
  8. 【請求項8】 上記駆動回路は、スイッチング素子を駆
    動する信号の電圧値を制御信号の電圧値と略同じにする
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載のインバータ装置。
  9. 【請求項9】 直流電源と、直流電源の両端間に接続さ
    れる第1のコンデンサと第2のコンデンサとの直列回路
    と、直流電源の両端間に接続される第1のスイッチング
    素子と第2のスイッチング素子との直列回路と、第1の
    コンデンサと第2のコンデンサとの接続点と第1のスイ
    ッチング素子と第2のスイッチング素子との接続点との
    間に接続されるインダクタと第3のコンデンサとからな
    るフィルタ回路と、第3のコンデンサに並列接続される
    負荷と、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの接続
    点の電位を基準電位として制御信号を出力する制御回路
    と、制御回路からの制御信号に応じて第1のスイッチン
    グ素子、第2のスイッチング素子をそれぞれ駆動する2
    つの駆動回路とを備え、駆動回路は、制御回路からの制
    御信号を電気的に絶縁してスイッチング素子側へ伝達す
    る駆動トランスと、上記駆動トランスの1次巻線に直列
    接続され上記制御信号に応じて充放電されるコンデンサ
    とを有し、上記駆動トランスの2次巻線がスイッチング
    素子の制御端子と基準端子との間に挿入され、スイッチ
    ング素子のターンオフ時のスイッチング速度を速くする
    ための引き抜き手段と、上記駆動トランスの2次巻線の
    誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオフを
    決める手段とが設けられてなることを特徴とするインバ
    ータ装置。
  10. 【請求項10】 直流電源と、直流電源の両端間に接続
    される第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素
    子との直列回路と、直流電源の両端間に接続される第3
    のスイッチング素子と第4のスイッチング素子との直列
    回路と、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング
    素子との接続点と第3のスイッチング素子と第4のスイ
    ッチング素子との接続点との間に接続されるインダクタ
    とコンデンサとからなるフィルタ回路と、コンデンサに
    並列接続される負荷と、第1のスイッチング素子と第2
    のスイッチング素子との接続点の電位を基準電位として
    制御信号を出力する制御回路と、制御回路からの制御信
    号に応じて上記各スイッチング素子をそれぞれ駆動する
    4つの駆動回路とを備え、駆動回路は、制御回路からの
    制御信号を電気的に絶縁してスイッチング素子側へ伝達
    する駆動トランスと、上記駆動トランスの1次巻線に直
    列接続され上記制御信号に応じて充放電されるコンデン
    サとを有し、上記駆動トランスの2次巻線がスイッチン
    グ素子の制御端子と基準端子との間に挿入され、スイッ
    チング素子のターンオフ時のスイッチング速度を速くす
    るための引き抜き手段と、上記駆動トランスの2次巻線
    の誘起電圧の極性によってスイッチング素子のオンオフ
    を決める手段とが設けられてなることを特徴とするイン
    バータ装置。
  11. 【請求項11】 上記負荷は、高圧放電灯よりなること
    を特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記
    載のインバータ装置。
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