JP2002043701A - 多数個取りセラミック配線基板およびセラミック配線基板 - Google Patents

多数個取りセラミック配線基板およびセラミック配線基板

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JP2002043701A
JP2002043701A JP2000223792A JP2000223792A JP2002043701A JP 2002043701 A JP2002043701 A JP 2002043701A JP 2000223792 A JP2000223792 A JP 2000223792A JP 2000223792 A JP2000223792 A JP 2000223792A JP 2002043701 A JP2002043701 A JP 2002043701A
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ceramic
sealing
metallization layer
ceramic wiring
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JP2000223792A
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Maki Suzuki
真樹 鈴木
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Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数個取りセラミック配線基板を分割溝に沿
ってバリや割れを発生させることなく容易かつ正確に分
割することができ、蓋体を封止した後に封止用メタライ
ズ層が剥離することのない、電子部品を長期間安定して
気密封止できるセラミック配線基板を得る。 【解決手段】 略平板状のセラミック母基板1の主面
に、各々主面外周部に枠状の封止用メタライズ層5が形
成された複数の配線基板領域2を配列形成するととも
に、個々に区切る分割溝3を形成し、分割溝3の両側に
封止用メタライズ層5の非形成部6を設けたことによ
り、分割溝3に沿ってバリや割れを発生させることなく
各々の配線基板領域2を容易かつ正確に分割することが
でき、蓋体を封止した後に封止用メタライズ層5が剥離
することなく、電子部品を長期間安定して気密封止でき
る多数個取りセラミック配線基板を提供することが可能
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれがLS
I,IC等の半導体素子や水晶振動子等の電子部品を搭
載するための配線基板となる多数の配線基板領域を、セ
ラミック母基板中に縦横に一体的に配列形成してなる多
数個取りセラミック配線基板およびそれを個々に分割し
て得られたセラミック配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や水晶振動子等の電子
部品を搭載するためのセラミック配線基板は、例えばそ
の上面の中央部に電子部品が搭載される凹状の搭載部を
有するセラミック製の絶縁基体と、この絶縁基体の搭載
部から外部に導出するメタライズ配線導体と、絶縁基体
の上面外周部に搭載部を取り囲むように枠状に形成され
た封止用メタライズ層とを具備している。
【0003】そして、絶縁基体の搭載部に電子部品を搭
載するとともに、この電子部品の各電極をメタライズ配
線導体に電気的に接続し、しかる後、封止用メタライズ
層に例えば封止用シールリングを介して金属からなる蓋
体を接合させ、絶縁基体と蓋体とからなる容器の内部に
電子部品を気密に封止することによって製品としての電
子装置となる。
【0004】ところでこのようなセラミック配線基板
は、近時における電子装置の小型化の要求に伴い、その
大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきて
いる。そして、それに伴って厚みを薄くするため、封止
用シールリングを用いず封止用メタライズ層に蓋体を直
接溶接する方法がとられている。
【0005】また、このような小型化したセラミック配
線基板は、その取り扱いを容易とするため、さらにまた
セラミック配線基板および電子装置の製作効率をよくす
るために、多数個のセラミック配線基板を1枚の広面積
のセラミック母基板から同時集約的に得るようになし
た、いわゆる多数個取りセラミック配線基板の形態で製
作されている。
【0006】このような多数個取りセラミック配線基板
は、板状の広面積のセラミック母基板中にそれぞれがセ
ラミック配線基板に対応する搭載部およびメタライズ配
線導体ならびに封止用メタライズ層を有する多数の配線
基板領域が縦横に一体的に配列形成されているととも
に、このセラミック母基板の上面に各配線基板領域を区
分する分割溝が縦横に形成されている。そして、各配線
基板領域の搭載部に電子部品を搭載するとともに、封止
用メタライズ層に蓋体を接合した後、セラミック母基板
を分割溝に沿って分割すれば多数個の電子装置が同時集
約的に製作される。
【0007】なお、このような多数個取りセラミック配
線基板は、セラミックグリーンシート積層法によって製
作されており、具体的には、まずセラミック母基板を形
成するための複数枚のセラミックグリーンシートを準備
し、次に、必要に応じてこれらのセラミックグリーンシ
ートに搭載部としての凹部を形成するための貫通孔等を
穿孔するとともにメタライズ配線導体や封止用メタライ
ズ層となる金属ペーストを印刷塗布し、しかる後これら
のセラミックグリーンシートを積層して未焼成セラミッ
ク成形体となし、この未焼成セラミック成形体の上面に
カッター刃やプレス金型により分割溝となる切り込みを
入れ、最後にこの未焼成セラミック成形体を高温で焼成
することによって製作される。さらに分割溝に沿って分
割することにより、個片のセラミック配線基板となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の多数個取りセラミック配線基板によると、シールリ
ングを用いずに封止用メタライズ層に直接蓋体を溶接接
合するため、溶接した後の高温状態から室温への冷却に
より、セラミックスより熱膨張率の大きい金属性蓋体が
セラミックスより大きく収縮する。そのためセラミック
絶縁基体の外周部より中心部に向かって封止用メタライ
ズ層に応力がかかる、その応力により封止用メタライズ
層がセラミック絶縁基体より剥離することがある。
【0009】そこで、封止用メタライズ層を各々セラミ
ック配線基板領域の主面最外周まで施すことにより、セ
ラミック絶縁基体の各辺上面のエッジ部に封止用メタラ
イズ層をかみ込ませ充分な接合強度を得て、封止用メタ
ライズ層とセラミック絶縁基体の剥離を防止していた。
【0010】しかしながら、このように封止用メタライ
ズ層が分割溝に接するように主面最外周まで形成されて
いる場合には、多数個取りセラミック配線基板となる未
焼成セラミック成形体を焼成する際に、分割溝用の切り
込みが閉じるように収縮し、その収縮とともに、分割溝
を挟んで隣合った同士の封止用メタライズ層が、それぞ
れ癒着してしまうことがある。
【0011】このような封止用メタライズ層同士の癒着
は各配線基板領域それぞれの辺の中央部で起こり易く、
このように癒着するとセラミック母基板を分割溝に沿っ
て分割する際により大きな力が必要となり分割が困難と
なるとともに、本来分割される箇所以外の所で割れるた
め、これを分割して得られるセラミック配線基板にバリ
や割れ等が発生して正確に分割できなくなるという問題
点を有していた。
【0012】本発明は上記事情に鑑み完成されたもので
あり、その目的は、多数個取りセラミック配線基板とな
る未焼成セラミック成形体を焼成する際に、この未焼成
セラミック成形体に形成された封止用メタライズ層が分
割溝を挟んで隣合った同士で癒着することを防止し、分
割溝に沿って個々のセラミック配線基板に容易かつ正確
に分割することが可能な多数個取りセラミック配線基板
を提供することにある。
【0013】また、本発明は、多数個取りセラミック配
線基板を分割して得られたセラミック配線基板であっ
て、主面の外周各辺にバリや割れがなく、しかも蓋体の
接合の信頼性が高いセラミック配線基板を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の多数個取りセラ
ミック配線基板は、略平板状のセラミック母基板の主面
に、各々主面外周部に枠状の封止用メタライズ層が形成
された複数の配線基板領域を配列形成するとともに、該
配線基板領域を個々に区切る分割溝が形成された多数個
取りセラミック配線基板であって、前記配線基板領域の
各辺の中央部分に相当する前記分割溝の両側に前記封止
用メタライズ層の非形成部を設けたことを特徴とするも
のである。
【0015】また、本発明の多数個取りセラミック配線
基板は、上記構成において、前記封止用メタライズ層の
非形成部の長さは前記配線基板領域の各辺の長さの50〜
80%であり、かつ非形成部の幅は各辺から80〜100μm
であることを特徴とするものである。
【0016】また、本発明のセラミック配線基板は、セ
ラミック基板の主面外周部に枠状の封止用メタライズ層
が形成された矩形状のセラミック配線基板であって、前
記セラミック基板の主面外周の各辺の中央部分に前記封
止用メタライズ層の非形成部を設けたことを特徴とする
ものである。
【0017】さらに、本発明のセラミック配線基板は、
上記構成において、前記封止用メタライズ層の非形成部
の長さは前記セラミック基板の前記各辺の長さの50〜80
%であり、かつ非形成部の幅は各辺から80〜100μmで
あることを特徴とするものである。
【0018】本発明の多数個取りセラミック配線基板に
よれば、配線基板領域の各辺の中央部分に相当する分割
溝の両側に封止用メタライズ層の非形成部を設けたこと
から、多数個取りセラミック配線基板となる未焼成セラ
ミック成形体を焼成しても、各辺の中央部分では封止用
メタライズ層が分割溝を挟んで隣合った同士で癒着する
ようなことがないので、多数個取りセラミック配線基板
を分割溝に沿って、各々のセラミック配線基板にバリや
割れを発生させることなく容易に分割することが可能と
なる。
【0019】また、この多数個取りセラミック配線基板
を分割して得られる個々のセラミック配線基板によれ
ば、メタライズ層の剥離の起点となる各辺の両側角部に
は封止用メタライズ層の非形成部を設けないことから、
蓋体を接合した後の熱応力に起因する封止用メタライズ
層の剥離が発生しないので、搭載される電子部品を気密
に長期間安定して封止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の多数個取りセラミック配
線基板およびセラミック配線基板について以下に説明す
る。図1は本発明の多数個取りセラミック配線基板の実
施の形態の一例を示す斜視図であり、図2は図1のA−
A断面の一部を拡大して示した要部断面図である。これ
らの図において、1はセラミック母基板、2は配線基板
領域である。
【0021】セラミック母基板1は、例えば酸化アルミ
ニウム(Al23)質焼結体や窒化アルミニウム(Al
N)質焼結体,ムライト(3Al23・2SiO2)質
焼結体,窒化珪素(Si34)質焼結体,ガラスセラミ
ックス等のセラミック材料から成る絶縁層1a・1bが
2層積層されてなる略四角形の平板であり、その中央領
域に各々がセラミック配線基板となる多数の配線基板領
域2が縦横に一体的に配列形成されており、さらに、そ
の主面に各配線基板領域2を個々に区切る分割溝3が縦
横に形成されている。
【0022】この分割溝3は断面形状が略V字状であ
り、セラミック母基板1の厚さや材質などにより異なる
が、その深さは0.05〜1.5mm程度が良く、その開口幅
は0.01〜0.3mm程度が良い。深さが0.05mm未満では
セラミック母基板1を分割するのが困難となる傾向にあ
り、深さが1.5mmを超えると、セラミック母基板1が
不用意に割れ易くなりその取り扱いが難しくなる傾向に
ある。なお、セラミック母基板1の厚さが薄い場合、例
えば1.5mm未満では、分割溝3の深さはセラミック母
基板1の厚さの半分以下とするのが、上記と同様の理由
で好ましい。また、分割溝3の開口幅が0.01mm未満で
は、分割溝3が閉じてしまい易く、0.3mmを超える
と、セラミック母基板1が不用意に割れ易くなる傾向に
ある。
【0023】また、分割溝3の断面形状は略V字状に限
らず、略U字状、略凹型等の形状であっても良い。
【0024】なお、分割溝は、さらに前記主面(例えば
上面)と反対側の主面(下面)側にも形成されていても
良い。
【0025】セラミック母基板1に配列形成された各配
線基板領域2はその上面中央部に電子部品が収容される
搭載部としての凹部2aを有しているとともに、凹部2
aの底面から図示しないビアホールを介して下面に導出
するメタライズ配線導体4を有している。そして凹部2
aの内側には半導体素子や水晶振動子等の電子部品が搭
載されるとともに、メタライズ配線導体4には半導体素
子や電子部品の各電極がボンディングワイヤや半田バン
プ等の電気的接続手段を介して接続される。
【0026】各配線基板領域2は、さらにその上面外周
部に凹部2aを取り囲むようにして封止用メタライズ層
5を有しており、この封止用メタライズ層5には、例え
ば鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合
金等の金属からなる蓋体が金属ろう材や半田等の封止材
を介して接合される。そして凹部2a内に電子部品等が
収容された後各配線基板領域の封止用メタライズ層5に
蓋体を接合することにより、電子部品が気密に封止され
る。
【0027】なお、これらのメタライズ配線導体4およ
び封止用メタライズ層5は、例えばタングステン
(W),モリブデン(Mo),銅(Cu),銀(Ag)
等の金属粉末メタライズからなり、絶縁層1a・1bが
酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結
体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体等の高温焼成
セラミックスからなる場合であれば、W,Moからなる
金属粉末メタライズが採用され、他方絶縁層1a・1b
がガラスセラミックス等の低温焼成セラミックスから成
る場合であれば、Cu,Agからなる金属粉末メタライ
ズが採用される。
【0028】なお、このような多数個取りセラミック配
線基板はセラミックグリーンシート積層法によって製作
されており、例えば絶縁層1a・1bが酸化アルミニウ
ム質燒結体からなる場合であれば、酸化アルミニウム・
酸化ケイ素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原
料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合して
泥しょう状となすとともに、公知のドクターブレード法
を採用してシート状に形成し、必要に応じて、これらの
セラミックグリーンシートに搭載部としての凹部2aを
形成するための貫通孔等を穿孔するとともに、メタライ
ズ配線導体4や封止用メタライズ層5となる金属ペース
トを、公知のスクリーン印刷法等により印刷塗布する、
これらの金属ペーストは、例えばメタライズ配線導体4
および封止用メタライズ層5がタングステンからなる場
合であれば、タングステン粉末に適当な有機バインダ
ー、溶剤を添加混合して所望の粘度に調整したものを用
いればよい。
【0029】しかる後これらのセラミックグリーンシー
トを積層し、さらに加熱圧着して未焼成セラミック成形
体となし、この未焼成セラミック成形体の上面にカッタ
ー刃やプレス金型により分割溝3となる切り込みを入
れ、最後にこの未焼成セラミック成形体を高温で焼成す
ることによって製作される。さらに分割溝3に沿って分
割することにより、個片のセラミック配線基板となる。
【0030】さらに、本発明ではこの封止用メタライズ
層5には、各配線基板領域2の各辺の中央部分に相当す
る箇所において分割溝3の両側に非形成部6を設けてい
る。このように分割溝3の両側に封止用メタライズ層の
非形成部6を設けたことにより、多数個取りセラミック
配線基板となる未焼成セラミック成形体を焼成しても、
各辺の中央部分では、封止用メタライズ層が分割溝3を
挟んで隣合った同士で癒着するようなことがないので、
多数個取りセラミック配線基板を分割溝3に沿って、バ
リや割れを発生させることなく各々の配線基板領域に容
易かつ正確に分割することができる。
【0031】さらに、封止用メタライズ層5の非形成部
6を配線基板領域2の各辺の長さの50〜80%とすること
により、封止用メタライズ層5の剥離の起点となる各辺
の両端部分には封止用メタライズ層5の非形成部を設け
ていないので、封止用メタライズ層5がセラミック絶縁
基体の各辺上面のエッジ部にかみ込むことにより、充分
な接合強度が確保される。そのため蓋体を接合した後の
熱応力に起因する封止用メタライズ層5の剥離も発生す
ることなく、搭載される電子部品を気密に長期間安定し
て封止することができる多数個取りセラミック配線基板
が得られる。
【0032】この封止用メタライズ層5の非形成部6の
長さは各配線基板領域2の各辺の長さの50〜80%程度が
良く、またその幅は各辺から80〜100μm程度が良い。
長さが各辺の50%以下では、分割溝を挟んで向かい合っ
た封止用メタライズ層5が焼成時にその辺の両端部分で
それぞれ癒着する長さが長くなり、癒着により分割溝3
を挟んで向かい合った封止用メタライズ層5同士の接合
強度が強くなるため分割する時により大きな力が必要と
なり、バリや割れが発生しやすくなる傾向にある。ま
た、長さが80%以上になると、セラミック絶縁基体と封
止用メタライズ層との間の残留応力に対応するための接
合強度が弱くなり、蓋体を接合した後の残留応力により
封止用メタライズ層5が剥離し易くなる傾向がある。
【0033】また、封止用メタライズ層5の非形成部6
の幅が配線基板領域2の各辺に相当する分割溝3から80
μm程度未満では、分割溝3を挟んで向かい合った封止
用メタライズ層5が焼成時に癒着してしまうことがあ
り、100μm程度を超えると枠状の封止用メタライズ層
5の幅が狭くなり、蓋体を接合した時の蓋体との間の接
合気密性が悪くなり、密封封止の点で不具合が発生し易
くなる傾向にある。
【0034】そして、各配線基板領域2の凹部2a内に
電子部品が気密に封止されたセラミック母基板1を分割
溝3に沿って分割することにより、多数の電子装置が同
時集約的に製造される。
【0035】かくして、本発明によれば、封止用メタラ
イズ層6の癒着がなく、セラミック母基板1を個々のセ
ラミック配線基板にバリや割れが発生することなく正確
に分割することが可能で、封止用メタライズ層5の剥離
もなく、搭載される電子部品を気密に長期間安定して封
止することができる多数個取りセラミック配線基板を提
供することができる。
【0036】次に、本発明のセラミック配線基板につい
て説明する。図3は本発明のセラミック配線基板の実施
の形態の一例を示す斜視図であり、図4は図3のB−B
断面図である。これらの図において、12はセラミック母
基板を分割して得られる単体のセラミック配線基板、12
aは電子部品搭載部、14はメタライズ配線導体、15は封
止用メタライズ層、16は非形成部である。
【0037】このような本発明のセラミック配線基板
は、図1および図2に示した本発明の多数個取りセラミ
ック配線基板を個々の配線基板領域2に分割することに
より得られるものであり、図3および図4におけるセラ
ミック配線基板12は図1および図2における配線基板領
域2に、電子部品搭載部12aは電子部品搭載部である凹
部2aに、メタライズ配線導体14は同じくメタライズ配
線導体4に、封止用メタライズ層15は同じく封止用メタ
ライズ層5に、非形成部16は同じく非形成部6に相当す
る。
【0038】この封止用メタライズ層15には、外周各辺
の中央部分に相当する箇所において非形成部16を設けて
いる。このように封止用メタライズ層15の非形成部16を
設けたことにより、多数個取りセラミック配線基板より
セラミック配線基板を同時集約的に製作する際に、未焼
成セラミック成形体を焼成しても、各辺の中央部では封
止用メタライズ層15が分割溝3を挟んで隣合った同士で
癒着するようなことがないので、分割溝3に沿って分割
しても、主面の外周各辺にバリや割れ等のないセラミッ
ク配線基板12が得られる。
【0039】さらに、封止用メタライズ層15の剥離の起
点となる各辺の両端部分には、封止用メタライズ層15の
非形成部を設けていないので、封止用メタライズ層15が
セラミック絶縁基体の各辺上面のエッジ部にかみ込み充
分な接合強度が確保される。そのため、蓋体を接合した
後の熱応力に起因する封止用メタライズ層15の剥離も発
生することなく、搭載される電子部品を気密に長期間安
定して封止することができるセラミック配線基板12が得
られる。
【0040】この封止用メタライズ層15の非形成部16は
外周各辺の長さの50〜80%程度が良く、またその幅は80
〜100μm程度が良い。長さが各辺の50%以下では、こ
れを多数個取りセラミック配線基板より同時集約的に製
作する際に、未焼成セラミック成形体を焼成する時、各
辺の中央部分で封止用メタライズ層15が分割溝を挟んで
隣合った同士で癒着するため、これを分割溝に沿って分
割する時に、バリや割れが発生しやすくなる傾向にあ
る。また、長さが80%以上になると、セラミック絶縁基
体と封止用メタライズ層との間の残留応力に対応するた
めの接合強度が弱くなり、蓋体を接合した後の残留応力
により封止用メタライズ層15が剥離し易くなる傾向があ
る。
【0041】また、封止用メタライズ層15の非形成部16
の幅が80μm程度未満では、これを多数個取りセラミッ
ク配線基板により同時集約的に製作する際に、各辺の中
央部分で、封止用メタライズ層15が分割溝を挟んで隣合
った同士で癒着するため、バリや割れが発生し、100μ
m程度を超えると枠状の封止用メタライズ層15の幅が狭
くなり、蓋体を接合した時に蓋体との間の接合気密性が
悪くなり、密封封止の点で不具合が発生し易くなる傾向
にある。
【0042】かくして、本発明によれば、バリや割れが
無く、電子部品を搭載し蓋体を溶接接合した後も、熱応
力に起因する封止用メタライズ層の剥離がなく、搭載さ
れる電子部品を気密に長期間安定して封止することがで
きるセラミック配線基板を提供することができる。
【0043】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更を行なうことは何等差し支えない。例えば、上記
の多数個取りセラミック配線基板の実施の形態の例で
は、セラミック母基板1が2層の絶縁層1a・1bから
成る場合について説明したが、セラミック母基板1は1
層の絶縁層から成るものでも良く、また3層以上の多層
構成であっても構わない。複数層から成る場合、各層に
分割溝を形成しても良く、さらに各層の表裏面(両主
面)に分割溝を形成することもできる。
【0044】さらに、本発明では、蓋体を直接封止用メ
タライズ層5・15に溶接接合する場合について説明した
が、封止用メタライズ層5・15と蓋体との間に、金属製
蓋体とセラミック絶縁基体との間の、熱膨張率の違いに
よる収縮量の差を吸収緩和するための枠状の金属性シー
ルリングを用いる場合にも適応できる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、多数個取りセラミック
配線基板の、各配線基板領域の各辺の中央部分に相当す
る分割溝の両側に封止用メタライズ層の非形成部を設け
たことにより、未焼成セラミック成形体を焼成した時、
各辺の中央部分では、封止用メタライズ層が分割溝を挟
んで隣合った同士で癒着することがないので、分割溝に
沿ってバリや割れを発生させることなく、各々の配線基
板領域を容易かつ正確に分割することが可能で、蓋体を
接合した後の熱応力に起因する封止用メタライズ層の剥
離もなく、搭載される電子部品を気密に長期間安定して
封止することができる多数個取りセラミック基板を提供
することが可能である。
【0046】また本発明によれば、封止用メタライズ層
の非形成部の長さを、配線基板領域の各辺の長さの50〜
80%かつ非形成部の幅を各辺から80〜100μmとしたこ
とにより、未焼成セラミック成形体を焼成した時、各辺
の中央部分では、封止用メタライズ層が分割溝を挟んで
隣合った同士で癒着することがないので、分割溝に沿っ
てバリや割れを発生させることなく、各々の配線基板領
域に容易かつ正確に分割することが可能で、蓋体を接合
した後の熱応力に起因する封止用メタライズ層の剥離も
なく、搭載される電子部品を気密に長期間安定して封止
することができる多数個取りセラミック配線基板を提供
することが可能である。
【0047】また、本発明によれば、セラミック基板の
主面外周の各辺の中央部分に封止用メタライズ層の非形
成部を設けたことにより、多数個取りセラミック配線基
板より同時集約的に製作する際に、未焼成セラミック成
形体を焼成した時、各辺の中央部分では、封止用メタラ
イズ層が分割溝を挟んで隣合った同士で癒着することが
ないので、分割溝に沿って分割しても、主面の外周各辺
にバリや割れ等のないセラミック配線基板が得られる、
さらに蓋体を接合した後の熱応力に起因する封止用メタ
ライズ層の剥離もなく、搭載される電子部品を気密に長
期間安定して封止することができるセラミック配線基板
を提供することが可能である。
【0048】さらにまた本発明によれば、封止用メタラ
イズ層の非形成部の長さを、配線基板領域の各辺の長さ
の50〜80%かつ非形成部の幅を各辺から80〜100μmと
したことにより、多数個取りセラミック配線基板より同
時集約的に製作する際に、未焼成セラミック成形体を焼
成した時、各辺の中央部分では、封止用メタライズ層が
分割溝を挟んで隣合った同士で癒着することがないの
で、分割溝に沿って分割しても、主面の外周各辺にバリ
や割れ等のないセラミック配線基板が得られる、さらに
蓋体を接合した後の熱応力に起因する封止用メタライズ
層の剥離も発生することなく、搭載される電子部品を気
密に長期間安定して封止することができるセラミック配
線基板を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多数個取りセラミック配線基板の実施
の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面における要部断面図である。
【図3】本発明のセラミック配線基板の実施の形態の一
例を示す斜視図である。
【図4】図3のB−B断面における要部断面図である。
【符号の説明】
1:セラミック母基板 1a:絶縁層 1b:絶縁層 2:配線基板領域 2a:凹部(電子部品搭載部) 3:分割溝 4:メタライズ配線導体 5:封止用メタライズ層 6:非形成部 12:セラミック配線基板 12a:電子部品搭載部 14:メタライズ配線導体 15:封止用メタライズ層 16:非形成部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略平板状のセラミック母基板の主面に、
    各々主面外周部に枠状の封止用メタライズ層が形成され
    た複数の配線基板領域を配列形成するとともに、該配線
    基板領域を個々に区切る分割溝が形成された多数個取り
    セラミック配線基板であって、前記配線基板領域の各辺
    の中央部分に相当する前記分割溝の両側に前記封止用メ
    タライズ層の非形成部を設けたことを特徴とする多数個
    取りセラミック配線基板。
  2. 【請求項2】 前記封止用メタライズ層の非形成部の長
    さは前記配線基板領域の各辺の長さの50〜80%であ
    り、かつ非形成部の幅は各辺から80〜100μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の多数個取りセラミッ
    ク配線基板。
  3. 【請求項3】 セラミック基板の主面外周部に枠状の封
    止用メタライズ層が形成された矩形状のセラミック配線
    基板であって、前記セラミック基板の主面外周の各辺の
    中央部分に前記封止用メタライズ層の非形成部を設けた
    ことを特徴とするセラミック配線基板。
  4. 【請求項4】 前記封止用メタライズ層の非形成部の長
    さは前記セラミック基板の前記各辺の長さの50〜80
    %であり、かつ非形成部の幅は各辺から80〜100μ
    mであることを特徴とする請求項3記載のセラミック配
    線基板。
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