JP2002043324A - 高周波半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

高周波半導体装置およびその製造方法

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JP2002043324A
JP2002043324A JP2000226617A JP2000226617A JP2002043324A JP 2002043324 A JP2002043324 A JP 2002043324A JP 2000226617 A JP2000226617 A JP 2000226617A JP 2000226617 A JP2000226617 A JP 2000226617A JP 2002043324 A JP2002043324 A JP 2002043324A
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electrode
emitter
region
emitter electrode
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Hiroyasu Ishida
裕康 石田
Hirotoshi Kubo
博稔 久保
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来は絶縁膜上に広がる第1エミッタ電極が、
隣接するベース電極とショートを起すのを防ぐために、
ベースコンタクト領域とエミッタ領域の間隔をレジスト
解像限度よりも充分広く設けていた。さらに第1エミッ
タ電極の膜厚も薄いため、エミッタ接合容量やコレクタ
接合容量が低減できず、高周波特性の向上や、歩留まり
の低下に限界があった。 【解決手段】本発明に依れば、コンタクト孔にポリシリ
コンを埋め込むことにより、隣接するエミッタ電極とベ
ース電極間のショートが防げる。さらにショート防止の
ためのマージンを取る必要がなくなるのでエミッタ接合
容量およびコレクタ接合容量が低減でき、高周波特性が
向上する。また、ショートの防止は歩留まりの向上にも
つながり、工程数を増やさずに高周波半導体装置を製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波半導体装置お
よびその製造方法に係り、特にベース電極およびエミッ
タ電極間のショートを防ぎ、またエミッタ接合容量を低
減して高周波特性を向上できる高周波半導体装置および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、GHZ帯を扱う高周波回路では化
合物半導体素子を用いていた。しかし化合物半導体素子
は製造プロセス、技術も異なり、高価格であるので、量
産性に富みかつ既存の製造ラインで製造できるシリコン
半導体素子の開発が望まれていた。
【0003】バイポーラトランジスタの高周波特性は、
利得帯域幅積(トランジション周波数)fTなどで示さ
れる。
【0004】一般的にバイポーラトランジスタのfT
数1に表される。
【0005】
【数1】 ここでτE:エミッタ時定数 τB:ベース走行時間 τ
C:コレクタ時定数τX:コレクタ空乏層走行時間 であ
る。
【0006】数1の中のτEは数2に表される。
【0007】
【数2】 ここでγe:エミッタ抵抗 CE:エミッタ接合容量 で
ある。
【0008】また数1の中のτCは数3に表される。
【0009】
【数3】 ここでγcs:コレクタ領域直列抵抗 CC:コレクタ接
合容量 である。
【0010】従って、fTを向上するためには、様々の
パラメータの改善が要求されるが、エミッタ接合容量C
Eおよびコレクタ接合容量CCの低減が大きなキーポイン
トとなる。
【0011】図11に従来の高周波トランジスタの断面
図を示す。なお、ベースパッド電極とエミッタパッド電
極は省略してある。
【0012】この高周波トランジスタは、コレクタ領域
となる一導電型の半導体基板21と、半導体基板21表
面に設けた逆導電型のベース領域26と、ベース領域2
6に交互に設けた一導電型のエミッタ領域31および逆
導電型のベースコンタクト領域32と、各エミッタ領域
31にコンタクトする第1エミッタ電極29と、第1エ
ミッタ電極29にコンタクトする第2エミッタ電極33
と、各ベースコンタクト領域32にコンタクトするベー
ス電極34と、半導体基板21上に設けられ第2エミッ
タ電極33から延在されるエミッタパッド電極(図示せ
ず)と、半導体基板21上に設けられベース電極34か
ら延在されるベースパッド電極(図示せず)とから構成
される。
【0013】半導体基板21はN+型半導体基板にN-
エピタキシャル層を積層してコレクタ領域とする。
【0014】ベース領域26は、半導体基板21に、P
型のボロン(B+)をイオン注入して形成する。
【0015】エミッタ領域31は第1エミッタ電極29
を介して高濃度の砒素(As+)をイオン注入後、ベー
ス領域26表面に拡散して形成し、ベース領域26上で
約4.0μmの等間隔で複数配置される。
【0016】ベースコンタクト領域32はベース領域2
6とベース電極34の接触抵抗を下げるために高濃度の
ボロン(B+)をイオン注入後、ベース領域26表面に
拡散して形成する。ベースコンタクト領域32は、ベー
ス領域26上でエミッタ領域31と交互に複数配置され
る。
【0017】第1エミッタ電極29はポリシリコンをエ
ミッタ領域31上に堆積後、エッチングして形成し、窒
化膜24上に広がって設けられる。
【0018】第2エミッタ電極33は第1エミッタ電極
29上に金属をスパッタ後、ミリングによりエッチング
して電極を形成し、エミッタパッド電極(図示せず)ま
で延在される。
【0019】ベース電極34はベースコンタクト領域3
2上に金属をスパッタ後、ミリングによりエッチングし
て電極を形成し、ベースパッド電極(図示せず)まで延
在される。
【0020】図12から図18に従来の実施の形態を詳
細に示す。
【0021】高周波半導体装置は一導電型の半導体基板
21表面に逆導電型のベース領域26を形成する工程
と、ベース領域26表面にコンタクト孔27を形成後全
面にポリシリコン28を堆積して一導電型の不純物を導
入する工程と、予定のベースコンタクト領域となる半導
体基板21を露出して逆導電型の不純物を導入する工程
と、不純物をベース領域26に拡散してエミッタ領域3
1とベースコンタクト領域32を形成する工程と、電極
33、34、36を形成する工程とから構成される。
【0022】図12から図14に一導電型の半導体基板
表面に逆導電型のベース領域を形成する工程を示す。
【0023】図12はN+型半導体基板21にN-型エピ
タキシャル層を積層してコレクタ領域とし、全面に酸化
膜23を形成し、予定のベース領域に窒化膜24を堆積
する。その後窒化膜24をマスクとしてLOCOS酸化
膜25を形成する。
【0024】図13は予定のベース領域上の酸化膜23
および窒化膜24を除去して半導体基板21を露出さ
せ、再度酸化膜23を生成し、全面にP型のボロン
(B)をイオン注入する。
【0025】図14は全面に保護のために窒化膜24を
1000Å程度堆積させて、熱処理によりボロンイオンを半
導体基板21表面に拡散して、P型のベース領域26を
形成する。
【0026】図15は、ベース領域表面にコンタクト孔
を形成後全面にポリシリコンを堆積して一導電型の不純
物を導入する工程を示す。べース領域26上の予定のベ
ースコンタクト領域および予定のエミッタ領域上の酸化
膜23および窒化膜24を幅0.5〜0.6μmで複数本エ
ッチングして半導体基板21を露出させる。
【0027】このとき予定のエミッタ領域の間隔を約4.
0μmとし、それと交互に予定のベースコンタクト領域
となるようにコンタクト孔27を形成する。予定のベー
スコンタクト領域上には半導体基板21が後の工程でエ
ッチングされるのを防ぐストッパーを形成する。
【0028】その後、全面にノンドープのポリシリコン
28を2000Åの厚みに堆積し、裏面に回り込んだポリシ
リコンをウエットエッチングにより除去する。その後、
+型の砒素イオンを全面に注入する。
【0029】図16は、予定のベースコンタクト領域と
なる半導体基板を露出して逆導電型の不純物を導入する
工程を示す。予定のエミッタ領域上のポリシリコン28
が残るようにレジスト膜PRによるマスクをかけてエッ
チングして第1エミッタ電極29を形成し、予定のベー
スコンタクト領域となる半導体基板21を露出させる。
レジスト膜PRを残したまま全面にP+型のボロンをイ
オン注入する。
【0030】図17は、不純物をベース領域に拡散して
エミッタ領域とベースコンタクト領域を形成する工程を
示す。第1エミッタ電極29上のレジスト膜PRを除去
して、熱拡散することにより第1エミッタ電極29中の
砒素イオンをベース領域26表面に拡散してエミッタ領
域31を形成する。
【0031】この熱拡散で同時に予定のベースコンタク
ト領域上のボロンイオンをベース領域26に拡散してベ
ースコンタクト領域32を形成する。
【0032】図18は、電極を形成する工程を示す。金
属(Ti-Pt-Au)を蒸着し、ミリングあるいはエッチング
により所望の電極が残るように除去して、アロイにより
特性を安定化して第1エミッタ電極29上に第2エミッ
タ電極33を、ベースコンタクト領域32上にベース電
極34を形成する。その後外部からの汚染を防ぐパッシ
ベーション膜35を形成し、裏面にはコレクタ電極36
を形成する。
【0033】数1から数3に示すようにトランジスタの
高周波特性fTの値を向上させるには、エミッタ接合容
量CEおよびコレクタ接合容量CCを低減する必要があ
る。
【0034】このエミッタ接合容量とは、第2エミッタ
電極33−エミッタ領域31間の接合容量と、エミッタ
領域31−ベース領域26間の接合容量と、エミッタパ
ッド電極下のMOS容量の和であり、コレクタ接合容量
とはベース領域26−コレクタ領域(半導体基板21)
の間の接合容量である。
【0035】エミッタパッド電極をLOCOS酸化膜上
に形成することで、エミッタパッド電極下のMOS容量
の低減を図っているが、それ以外の接合容量は、第1エ
ミッタ電極29とベース電極34間のショートを防ぐた
めにマージンを取る必要があるなど、ベースコンタクト
領域32およびエミッタ領域31の配置でほぼ決定して
しまうので、接合容量の低減にも限界がある。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】従来の構造では、ベー
ス電極34および第2エミッタ電極33を形成する際
に、マスクの合わせずれがあると第1エミッタ電極29
と隣接するベース電極34がショートしてしまう。この
ため、合わせずれを考慮して第2エミッタ電極33は第
1エミッタ電極29上で左右に0.1〜0.2μmのマージン
をとって形成している。このため第1エミッタ電極29
は周辺の窒化膜24上に広がり、第2エミッタ電極33
とベース電極34はレジストの解像度の限界よりも充分
広い(約0.7μm)間隔であった。
【0037】第2エミッタ電極33とベース電極34の
間隔が広いと、それにコンタクトするエミッタ領域31
とベースコンタクト領域32の間隔が広くなり、必然的
に実動作領域であるベース領域26の面積が大きくなる
ためベース−コレクタ間接合容量の低減が困難となる。
【0038】さらに第1エミッタ電極29は厚みが約20
00Åと薄いため、エミッタ領域31−第2エミッタ電極
33間の接合容量の低減も困難となる。
【0039】従ってエミッタ接合容量とコレクタ接合容
量の低減には限界があり、高周波特性が向上できない大
きな要因となっていた。
【0040】また、従来の製造方法ではベース電極34
と第1エミッタ電極29のショートにより歩留まりが低
下する問題もあった。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題に鑑
みてなされ、一導電型のコレクタ領域となる半導体基板
と該基板表面に設けた逆導電型のベース領域と該ベース
領域上に隣接して設けた一導電型のエミッタ領域および
逆導電型のベースコンタクト領域とを備え、前記基板表
面を被覆する厚い絶縁膜と、前記エミッタ領域および前
記ベースコンタクト領域上の前記厚い絶縁膜に設けたコ
ンタクト孔と、該コンタクト孔に埋設したポリシリコン
より成る第1エミッタ電極および第1ベース電極と、該
第1エミッタ電極および第1ベース電極とコンタクトし
前記厚い絶縁膜上に広がる第2エミッタ電極と第2ベー
ス電極とを具備することを特徴とするもので、コレクタ
接合容量およびエミッタ接合容量を低減して高周波特性
を向上し、さらにポリシリコンより成る第1エミッタ電
極と隣接する第2ベース電極間のショートを防ぐ高周波
半導体装置を実現できる。
【0042】また、一導電型の半導体基板の予定のベー
ス領域表面に厚い絶縁膜を形成し、前記基板表面に逆導
電型のベース領域を形成する工程と、前記ベース領域上
の前記厚い絶縁膜にコンタクト孔を形成し、該コンタク
ト孔にポリシリコンを埋め込む工程と、前記ポリシリコ
ンより成る第1エミッタ電極および第1ベース電極を形
成し、前記第1エミッタ電極に一導電型の不純物を導入
後、前記第1ベース電極に逆導電型の不純物を導入する
工程と、前記各電極中の一導電型および逆導電型不純物
をベース領域に拡散してエミッタ領域およびベースコン
タクト領域を形成する工程と、前記第1エミッタ電極上
に第2エミッタ電極を形成し、前記第1ベース電極上に
第2ベース電極を形成する工程とを具備することを特徴
とするもので、特別な工程を増やさずに高周波特性を向
上し、ショートによる歩留まりの低下を防ぐ高周波半導
体装置の製造方法を実現できる。
【0043】
【発明の実施の形態】図1に本発明の高周波トランジス
タの断面図を示す。
【0044】この高周波トランジスタは、一導電型のコ
レクタ領域となる半導体基板1と、基板1表面に設けた
逆導電型のベース領域6と、ベース領域6上に隣接して
設けた一導電型のエミッタ領域11および逆導電型のベ
ースコンタクト領域12と、基板1表面を被覆する厚い
酸化膜3と、エミッタ領域11およびベースコンタクト
領域12上の厚い酸化膜3に設けたコンタクト孔7と、
コンタクト孔7に埋設したポリシリコンより成る第1エ
ミッタ電極9および第1ベース電極10と、第1エミッ
タ電極9および第1ベース電極10とコンタクトし厚い
酸化膜3および窒化膜4上に広がる第2エミッタ電極1
3および第2ベース電極14と、半導体基板1上に設け
られ第2エミッタ電極13から延在されるエミッタパッ
ド電極(図示せず)と、半導体基板1上に設けられ第2
ベース電極14から延在されるベースパッド電極(図示
せず)とから構成される。
【0045】半導体基板1はN+型半導体基板にN-型エ
ピタキシャル層を積層してコレクタ領域とする。
【0046】ベース領域6は、半導体基板1表面に、P
型のボロン(B+)をイオン注入して形成する。
【0047】エミッタ領域11は第1エミッタ電極9を
介して高濃度の砒素(As+)をイオン注入後、ベース
領域6表面に拡散して幅0.5〜0.6μmに形成し、ベース
領域6上で等間隔に複数配置される。
【0048】第1エミッタ電極9はコンタクト孔7に埋
め込まれているので、第1エミッタ電極9と第2ベース
電極14間のショート防止のためのマージンを取る必要
がないため、隣接するエミッタ領域11の間隔は約3.4
μmとなる。
【0049】ベースコンタクト領域12はベース領域6
と第2ベース電極14の接触抵抗を下げるために設けら
れ、第1ベース電極10を介して高濃度のボロン
(B+)をベース領域6表面にイオン注入後拡散して形
成する。このベースコンタクト領域12の幅はエミッタ
領域11と同じ0.5〜0.6μmで、ベース領域6上でエミ
ッタ領域11と隣接して交互に配置される。
【0050】酸化膜3は、半導体基板表面に4000Åの厚
みに堆積する。その後、全面に窒化膜4を1000Å堆積す
る。
【0051】コンタクト孔7は、予定のエミッタ領域お
よび予定のベースコンタクト領域上の酸化膜3および窒
化膜4をエッチングにより除去して形成する。コンタク
ト孔7の幅は約0.5μmとし、ベース領域6上に等間隔
に複数本設ける。
【0052】第1エミッタ電極9および第1ベース電極
10はコンタクト孔7にポリシリコンを埋設して形成す
る。この電極の厚みは夫々約5000Åとなり、コンタクト
孔7に埋め込まれているのでポリシリコンが窒化膜4上
に広がることはない。
【0053】第2エミッタ電極13は全面に金属をスパ
ッタ後、ミリングによりエッチングして形成し、第1エ
ミッタ電極9とコンタクトしてエミッタパッド電極(図
示せず)まで延在される。第2エミッタ電極13の一部
は厚い酸化膜3および窒化膜4の上に広がり、幅は金属
のレジスト解像限界の1.2μmに形成される。
【0054】第2ベース電極14は全面に金属をスパッ
タ後、ミリングによりエッチングして形成し、第1ベー
ス電極10とコンタクトしてベースパッド電極(図示せ
ず)まで延在される。第2ベース電極14の一部は厚い
酸化膜3および窒化膜4の上に広がり、幅は金属のレジ
スト解像限界の1.2μmに形成される。
【0055】本発明の特徴はコンタクト孔7に埋め込ん
だポリシリコンより成る第1エミッタ電極9および第1
ベース電極10にある。
【0056】これにより、第1に従来の第1エミッタ電
極の窒化膜に広がった部分がなくなるので、第1エミッ
タ電極9と、隣接する第2ベース電極14とのショート
が防止できる。
【0057】第2に、金属電極形成の際に第1エミッタ
電極とのマスクの合わせずれを考慮しなくてよく、ショ
ート防止のためのマージンを取る必要がなくなるので、
第2ベース電極14と第2エミッタ電極13の間隔をレ
ジストの解像度の限界まで縮小できる。さらに、金属電
極の幅もレジスト解像度の限界の値にすることにより、
具体的には隣接する1組の第2ベース電極14と第2エ
ミッタ電極13の間隔をおよそ0 .2μm程度縮小でき
る。
【0058】これにより、必然的にベースコンタクト領
域12およびエミッタ領域11間隔が縮小できるのでベ
ース領域6の面積が低減し、ベース−コレクタ接合容量
の低減に大きく寄与できる。
【0059】第3に、第1エミッタ電極9は約5000Åの
厚みがあるので、エミッタ領域11−第2エミッタ電極
13間のエミッタ接合容量が従来より70%低減できる。
【0060】従ってコレクタ接合容量とエミッタ接合容
量が大幅に低減できるので、高周波特性の向上に大きく
寄与できる。
【0061】図2から図10を参照して本発明の製造方
法の実施の形態を詳細に説明する。
【0062】高周波半導体装置は、一導電型の半導体基
板1の予定のベース領域表面に厚い酸化膜3を形成し、
基板1表面に逆導電型のベース領域6を形成する工程
と、ベース領域6上の厚い酸化膜3にコンタクト孔7を
形成し、コンタクト孔7にポリシリコンを埋め込む工程
と、ポリシリコンより成る第1エミッタ電極9および第
1ベース電極10を形成し、第1エミッタ電極9に一導
電型の不純物を導入後、第1ベース電極10に逆導電型
の不純物を導入する工程と、各電極中の一導電型および
逆導電型不純物をベース領域6に拡散してエミッタ領域
11およびベースコンタクト領域12を形成する工程
と、第1エミッタ電極9上に第2エミッタ電極13を形
成し、第1ベース電極10上に第2ベース電極14を形
成する工程とから構成される。
【0063】図2から図4を参照して、本発明の第1の
工程である一導電型の半導体基板の予定のベース領域表
面に厚い絶縁膜を形成し、前記基板表面に逆導電型のベ
ース領域を形成する工程を説明する。
【0064】図2はN+型半導体基板にN-型エピタキシ
ャル層を積層してコレクタ領域となる半導体基板1を形
成した後、全面に酸化膜3を形成し、予定のベース領域
に窒化膜4を堆積する。その後窒化膜4をマスクとして
LOCOS酸化膜5を形成する。
【0065】図3は予定のベース領域上の酸化膜3およ
び窒化膜4を除去して半導体基板1を露出させ、再度酸
化膜3を4000Åの厚みに生成し、全面にP型のボロン
(B)をイオン注入する。注入条件は1〜2×1014c
m-2、加速電圧十数KeV程度とする。
【0066】図4は全面に保護のために窒化膜4を1000
Å程度堆積させて、熱処理によりボロンイオンを半導体
基板表面に拡散して、P型のベース領域6を形成する。
【0067】図5は、本発明の第2の工程であるベース
領域上の前記厚い絶縁膜に、コンタクト孔を形成し、コ
ンタクト孔にポリシリコンを埋め込む工程を示す。ベー
ス領域6上で、予定のエミッタ領域および予定のベース
コンタクト領域上の酸化膜3および窒化膜4を幅0.5〜
0.6μmで複数本エッチングして半導体基板1を露出さ
せる。
【0068】全面にノンドープのポリシリコン8を約30
00Åの厚みに堆積し、裏面に回り込んだポリシリコン8
をウエットエッチングにより除去し、コンタクト孔7に
ポリシリコン8を埋め込む。
【0069】図6から図8は本発明の特徴となる第3の
工程であるポリシリコンより成る第1エミッタ電極およ
び第1ベース電極を形成し、第1エミッタ電極に一導電
型の不純物を導入後、第1ベース電極に逆導電型の不純
物を導入する工程を示す。
【0070】図6は全面をエッチバックして3000Åのポ
リシリコンを除去してコンタクト孔7のみにポリシリコ
ンを残し、予定のエミッタ領域上に第1エミッタ電極9
を形成し、予定のベースコンタクト領域上に第1ベース
電極10を形成する。
【0071】図7は第1エミッタ電極9が露出するよう
にレジスト膜PRによるマスクをかけて、全面にN+
の砒素イオンを注入後、レジスト膜PRを除去する。イ
オン注入条件はドーズ量5〜6×1015cm-2、加速電圧は
1 00KeV程度とする。
【0072】図8は第1エミッタ電極9上にレジスト膜
PRをかけて、第1ベース電極10を露出させ、全面に
+型のボロンをイオン注入し、レジスト膜PRを除去
する。イオン注入条件はドーズ量1〜2×1015cm-2、加
速電圧は40〜50KeVとする。
【0073】図9は、本発明の第4の工程である各電極
中の一導電型および逆導電型不純物をベース領域に拡散
してエミッタ領域およびベースコンタクト領域を形成す
る工程を示す。第1エミッタ電極9上のレジスト膜PR
を除去した後、熱拡散により第1エミッタ電極9中の砒
素イオンをベース領域6表面に拡散してエミッタ領域1
1を形成し、同時に第1ベース電極10中のボロンイオ
ンをベース領域6に拡散してベースコンタクト領域12
を形成する。
【0074】第1エミッタ電極9を埋め込んで形成する
ことにより、隣接するエミッタ領域11の間隔は約3.4
μmまで縮小できる。
【0075】図10は、本発明の第5の工程である第1
エミッタ電極上に第2エミッタ電極を形成し、第1ベー
ス電極上に第2ベース電極を形成する工程を示す。全面
に金属(Ti-Pt-Au)を蒸着し、ミリングあるいはエッチ
ングにより所望の電極が残るように除去して、アロイに
より特性を安定化して、第1エミッタ電極9上に第2エ
ミッタ電極13を、第1ベース電極10上に第2ベース
電極14を形成する。その後外部からの汚染を防ぐパッ
シベーション膜15を形成し、裏面にはコレクタ電極1
6を形成する。
【0076】本発明の製造方法による特徴は、第1に従
来のように第1エミッタ電極が窒化膜上に広がらないの
で、第1エミッタ電極と隣接する第2ベース電極とのシ
ョートを防げ、歩留まりが大幅に向上する。
【0077】第2に、コンタクト孔7にポリシリコン8
を埋め込むことにより、第1エミッタ電極9形成時の合
わせ精度も±0μmとなる。
【0078】さらに、特別な工程を工程数を増やさずに
高周波半導体装置の製造が実現でき、従来の第1エミッ
タ電極を形成する際のフォトレジスト工程および金属電
極形成のマスク合わせなどがなくなるのでフローを簡素
化できる。
【0079】
【発明の効果】本発明の構造に依れば、第1に従来の第
1エミッタ電極の窒化膜上の広がりがなくなるので、隣
接する第2ベース電極とのショートがなくなる。
【0080】第2に、従来のように第1エミッタ電極と
ベース電極のショート防止のマージンを取る必要がなく
なるので、第2ベース電極14および第2エミッタ電極
13の間隔をレジスト解像限度まで縮小できる。さらに
第2エミッタ電極13および第2ベース電極14の幅も
レジスト解像限度の最小値にすることにより、ベースコ
ンタクト領域12とエミッタ領域11間が従来に比べて
1組あたり約0.2μm縮小できる。これによりベース領
域6の面積が低減できるので、ベース−コレクタ間接合
容量が低減できる。
【0081】第3に厚い酸化膜3に埋め込んだ第1エミ
ッタ電極9によりエミッタ領域11と第2エミッタ電極
13の間の膜厚が従来より厚くできるため、エミッタ接
合容量が70%低減できる。
【0082】つまり、隣接する第1エミッタ電極9と第
2ベース電極14間でのショートがなくなり、エミッタ
接合容量CEとコレクタ接合容量CCが低減するので高周
波特性の向上に大きく寄与する。
【0083】また、本発明の製造方法に依れば、第1
に、第1エミッタ電極9と隣接する第2ベース電極14
とのショートを防げるので歩留まりが大幅に向上する。
【0084】第2に、コンタクト孔7にポリシリコン8
を埋め込むことにより、第1エミッタ電極9を形成する
際の合わせ精度も±0μmとなる。
【0085】さらに、特別な工程を増やさずに高周波半
導体装置の製造が実現でき、第1エミッタ電極9形成の
フォトレジストや金属電極形成のマスク合わせの工程が
省略でき、フローを簡素化できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に依る半導体装置を説明する断面図であ
る。
【図2】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図3】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図4】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図5】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図6】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図7】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図8】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図9】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明する
断面図である。
【図10】本発明に依る半導体装置の製造方法を説明す
る断面図である。
【図11】従来の半導体装置を説明する断面図である。
【図12】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図13】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図14】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図15】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図16】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図17】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
【図18】従来の半導体装置の製造方法を説明する断面
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 BB01 BB40 CC01 DD55 DD78 DD92 GG06 GG15 HH20 5F003 AP02 AP05 BA13 BA97 BB06 BB07 BB08 BB09 BB90 BE07 BE09 BE90 BH02 BH06 BH08 BH16 BH18 BH94 BH99 BP06 BP94 BP96

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型のコレクタ領域となる半導体基
    板と該基板表面に設けた逆導電型のベース領域と該ベー
    ス領域上に隣接して設けた一導電型のエミッタ領域およ
    び逆導電型のベースコンタクト領域とを備え、 前記基板表面を被覆する厚い絶縁膜と、前記エミッタ領
    域および前記ベースコンタクト領域上の前記厚い絶縁膜
    に設けたコンタクト孔と、該コンタクト孔に埋設したポ
    リシリコンより成る第1エミッタ電極および第1ベース
    電極と、該第1エミッタ電極および第1ベース電極とコ
    ンタクトし前記厚い絶縁膜上に広がる第2エミッタ電極
    と第2ベース電極とを具備することを特徴とする高周波
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2ベース電極と前記第2エミッタ
    電極の間をレジスト解像が可能な限界まで接近して設け
    ることを特徴とする請求項1に記載の高周波半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 一導電型の半導体基板の予定のベース領
    域表面に厚い絶縁膜を形成し、前記基板表面に逆導電型
    のベース領域を形成する工程と、 前記ベース領域上の前記厚い絶縁膜にコンタクト孔を形
    成し、該コンタクト孔にポリシリコンを埋め込む工程
    と、 前記ポリシリコンより成る第1エミッタ電極および第1
    ベース電極を形成し、前記第1エミッタ電極に一導電型
    の不純物を導入後、前記第1ベース電極に逆導電型の不
    純物を導入する工程と、 前記各電極中の一導電型および逆導電型不純物をベース
    領域に拡散してエミッタ領域およびベースコンタクト領
    域を形成する工程と、 前記第1エミッタ電極上に第2エミッタ電極を形成し、
    前記第1ベース電極上に第2ベース電極を形成する工程
    とを具備することを特徴とする高周波半導体装置の製造
    方法。
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