JP2002043284A - 堆積膜表面処理方法 - Google Patents

堆積膜表面処理方法

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JP2002043284A
JP2002043284A JP2000219562A JP2000219562A JP2002043284A JP 2002043284 A JP2002043284 A JP 2002043284A JP 2000219562 A JP2000219562 A JP 2000219562A JP 2000219562 A JP2000219562 A JP 2000219562A JP 2002043284 A JP2002043284 A JP 2002043284A
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Japan
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plasma etching
gate electrode
film
silicon
type
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JP2000219562A
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English (en)
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Masamichi Sakaguchi
正道 坂口
Takeshi Saito
剛 斉藤
Motohiko Kikkai
元彦 吉開
Naohiro Yamamoto
直広 山本
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Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Hitachi Kasado Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Industries Co Ltd
Hitachi Kasado Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プラズマエッチング装置によって処理加工す
る際に、シリコン堆積膜を、異方性で、高い加工精度に
よって処理加工することが可能な堆積膜表面処理方法を
提供する。 【解決手段】 加工処理をゲート酸化膜14を露出する
までと、ゲート電極多結晶シリコン部15の側壁及びゲ
ート酸化膜14上の残渣を除去するための複数のステッ
プに分けて行うようにし、前半の少なくとも1つのステ
ップにおいて臭化水素(HBr)ガスまたは臭化水素
(HBr)を含有する混合ガスを用いたプラズマエッチ
ング処理を行い、後半の少なくとも1つのステップにお
いて塩素(Cl2 )と酸素(O2 )の混合ガスを用いて
プラズマエッチング処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、堆積膜表面処理方
法に係わり、特に、プラズマ発生装置を用いて半導体素
子表面のシリコン堆積膜のエッチング処理を行うのに適
した堆積膜表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において
は、半導体素子表面の加工処理、例えば半導体素子の表
面に堆積したシリコン堆積膜をエッチング処理する処理
工程を含んでいる。そして、このシリコン堆積膜のエッ
チング処理には、通常、プラズマエッチング装置を用い
ているもので、エッチング処理すべき半導体素子をプラ
ズマエッチング装置内に入れ、プラズマ雰囲気中で所要
のエッチング処理を行っているものである。
【0003】この場合、半導体素子表面のエッチング処
理に使用されるプラズマエッチング装置には、主として
高い加工精度を得るものとして、米国特許第4,49
0,209号明細書に開示されたプラズマエッチング装
置が知られている。ここに開示されたプラズマエッチン
グ装置は、プラズマとなるガスに臭化水素(HBr)を
添加したもので、臭化水素(HBr)を添加したことに
より、被加工物質であるシリコン(Si)膜を異方性に
エッチング処理することができるものである。
【0004】ところで、近年、各種の情報内容が高密度
化したのに伴い、このような高密度情報を処理する半導
体装置の構成も微細構造のものになっており、半導体装
置内に形成される大規模集積回路(LSI)について
も、配線や電極を加工する際に高い加工精度が要求され
る。
【0005】このような微細構造の半導体装置におい
て、例えば256MBitを超えるメモリ素子を構成す
る場合には、メモリ素子の構成要素となる各MOSトラ
ンジスタのゲート酸化膜の厚さを6nm以下に形成する
必要がある。そして、このようなMOSトランジスタ
は、異方性と下地のゲート酸化膜との選択比がトレード
オフの関係になるため、エッチング処理によって得るこ
とが極めて難しくなってきている。
【0006】これと同時に、近年、半導体装置において
は、高速化及び低消費電力化が要望されるに伴い、nM
OSトランジスタ等のnMOS素子とpMOSトランジ
スタ等のpMOS素子とを組み合わせたCMOS素子が
多く用いられるようになっている。このCMOS素子
は、pMOS側のゲート電極領域となる多結晶シリコン
内にp型不純物をドープし、nMOS側をゲート電極領
域となる多結晶シリコン内にn型不純物をドープしたい
わゆるヂュアルゲート構造を備えるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CMOS素子のよう
に、導電性を異にするゲート電極、すなわちp型ゲート
電極及びn型ゲート電極が混在した相補ゲート電極を備
える場合、その相補ゲート電極部分をエッチングによっ
て形成する際には、単一導電性のゲート電極部分をエッ
チングによってを形成する場合に比べて、以下に述べる
ように、加工上種々の制約が生じることになる。
【0008】すなわち、相補ゲート電極を形成する場
合、例えばリソグラフィ工程を増加して、p型ゲート電
極領域とn型ゲート電極領域とを個別のエッチング処理
によって形成すると、その分処理工程が増えることにな
り、全体の製造コストが増大するようになる。このた
め、p型ゲート電極領域とn型ゲート電極領域とは、ど
うしても同時エッチング処理によって形成する必要があ
る。これに対し、p型ゲート電極領域とn型ゲート電極
領域とを同時エッチング処理によって形成すると、n型
ゲート電極となるn型多結晶シリコン部分のエッチング
速度が、p型ゲート電極となるp型多結晶シリコン部分
のエッチング速度に比べて大きいため、n型ゲート電極
領域近傍の下地ゲート酸化膜が早く露出するようにな
り、露出したゲート酸化膜がエッチング処理され、その
処理部分のゲート酸化膜が薄くなったり、その処理部分
のゲート酸化膜に突き抜けが生じたりする場合があり、
エッチング処理されたn型ゲート電極にサイドエッチが
発生したりする場合もある。
【0009】図3(a)乃至(d)は、n型多結晶シリ
コン部分を既知の表面処理方法によってプラズマエッチ
ング加工し、n型ゲート電極パターンを得る際に、n型
ゲート電極パターンの変化状態を示す断面図であって、
(a)は加工前の状態、(b)乃至(d)は加工後の種
々の状態であり、その中で、(b)はゲート酸化膜上に
エッチング残渣がある状態、(c)はn型ゲート電極パ
ターンにサイドエッチが入った状態、(d)はゲート酸
化膜に突き抜けが生じた状態を示すものである。
【0010】図3(a)乃至(d)において、31はシ
リコン基板、32はゲート酸化膜、33はn型不純物を
ドープしたn型多結晶シリコン部、34はマスク、35
はエッチング残渣、36はサイドエッチ、37はゲート
酸化膜突き抜け部である。
【0011】まず、プラズマエッチング加工前の状態
は、図3(a)に示されるように、シリコン基板31の
一面にゲート酸化膜32が形成され、ゲート酸化膜32
上にn型多結晶シリコン部33が設けられている。ま
た、n型多結晶シリコン部33上のn型ゲート電極パタ
ーン形成部にマスク34が装着されている。
【0012】この場合、既知の表面処理方法において
は、プラズマエッチング加工を行う際に、臭化水素(H
Br)、塩素(Cl2 )及び酸素(O2 )の混合ガスを
用い、エッチング条件として、エッチングトータルガス
流量が50乃至300mL/min、処理圧力が0.2
乃至4.0Pa、マイクロ波電力が400乃至1000
Wで、その混合ガスのガス混合比及び高周波バイアスの
電力値をそれぞれ選ぶことにより、好適なプラズマエッ
チング加工が行われるように設定している。
【0013】しかるに、このようなエッチング条件を設
定したとしても、以下に述べるような種々の加工状態に
なることが多い。
【0014】その第1は、図3(b)に示されるよう
に、ゲート酸化膜32上にエッチング残渣がある加工状
態で、マスク34の装着領域に該当するn型ゲート電極
パターン(n型多結晶シリコン部33)を除いた大部分
のn型多結晶シリコン部33がエッチング除去されてい
るものの、ゲート酸化膜32上に僅かながらエッチング
除去されないn型多結晶シリコン部33のエッチング残
渣35が残留しているものである。
【0015】その第2は、図3(c)に示されるよう
に、加工されたn型ゲート電極パターンにサイドエッチ
36が入った加工状態で、マスク34の装着領域に該当
するn型ゲート電極パターン(n型多結晶シリコン部3
3)を除いた全てのn型多結晶シリコン部33がエッチ
ング除去されているものの、n型ゲート電極パターンの
側壁の保護が不十分であるため、ゲート酸化膜32との
接合領域に近いn型ゲート電極パターンがエッチング除
去され、サイドエッチ36が形成される。
【0016】その第3は、図3(d)に示されるよう
に、ゲート酸化膜32に突き抜け部37が形成された加
工状態で、マスク34の装着領域に該当するn型ゲート
電極パターン(n型多結晶シリコン部33)を除いた全
てのn型多結晶シリコン部33がエッチング除去されて
いるだけでなく、n型ゲート電極パターン周辺のゲート
酸化膜32の露出が早かったため、露出したゲート酸化
膜32が順次エッチング除去されてしまい、ゲート酸化
膜32に突き抜け部37が形成される。
【0017】このように、既知の表面処理方法は、プラ
ズマエッチング加工を行うときのエッチング条件を厳密
に設定しない限り、所要の高い加工精度による処理加工
を行うことが難しいものであった。
【0018】そこで、ゲート電極パターンのエッチング
において、下地のゲート酸化膜が露出した時点で、エッ
チング時のプロセス、例えば臭化水素(HBr)と塩素
(Cl2 )と酸素(O2 )の混合ガスに代えて、臭化水
素(HBr)と酸素(O2 )の混合ガスを用いてオーバ
ーエッチングすることにより残渣やサイドエッチやゲー
ト酸化膜の突き抜けを防止する手段が講じられている。
この場合、例えば混合ガスの流量を100/5(ml/
min)、処理圧力を1.2Pa以上、マイクロ波電力
を0.4乃至1.0KW、バイアス電力を30乃至40
Wとしてオーバーエッチング処理を実行する。
【0019】しかしながら、この手段は、臭化水素(H
Br)と酸素(O2 )の混合ガスによる処理の処理圧力
が高く、処理室内へのデポ物の付着が増大するという問
題があった。
【0020】本発明は、このような技術的背景に鑑みて
なされたもので、その目的は、シリコン堆積膜をプラズ
マ発生装置によって処理加工する際に、シリコン堆積膜
を、異方性で、高い加工精度によって処理加工すること
を可能にした堆積膜表面処理方法を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明による堆積膜表面処理方法は、シリコン堆積
膜をプラズマエッチング装置によって処理加工するもの
であって、加工処理を複数のステップに分けて行うよう
にし、複数のステップの中の前半の少なくとも1つのス
テップにおいて臭化水素(HBr)ガスまたは臭化水素
(HBr)を含有する混合ガスを用いたプラズマエッチ
ング処理を行い、かつ、複数のステップの中の後半の少
なくとも1つのステップにおいて塩素(Cl2 )と酸素
(O2 )の混合ガスを用いてプラズマエッチング処理を
行う手段を具備する。
【0022】前記手段によれば、シリコン堆積膜の下地
のゲート酸化膜が露出するまでは、臭化水素(HBr)
ガスまたは臭化水素(HBr)を含有する混合ガスを用
いた第1のプラズマエッチング処理を行い、この第1の
プラズマエッチング処理によってエッチング残渣がな
く、かつ、ゲート酸化膜に突き抜け部が形成されない状
態のn型ゲート電極パターンを形成することができ、ま
た、シリコン堆積膜の下地のゲート酸化膜が露出した後
は、塩素(Cl2 )と酸素(O2 )の混合ガスを用いた
第2のプラズマエッチング処理を行い、この第2のプラ
ズマエッチング処理によって得られた多くの反応生成物
がn型ゲート電極パターンの側壁に吸着されるので、n
型ゲート電極パターンの側壁が第2のプラズマエッチン
グ処理に対して保護され、サイドエッチが発生しないn
型ゲート電極パターンを形成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0024】図1は、本発明による堆積膜表面処理方法
を実施するのに用いられるプラズマエッチング装置の構
成の概要を示す断面図である。
【0025】図1に示されるように、プラズマエッチン
グ装置は、真空容器1と、真空容器1の一端側開口部を
封止するマイクロ波導入窓2と、真空容器1の他端側に
配置されたガス排気口3と、真空容器1の外周面に沿っ
て設置される電磁石4と、真空容器1の内部に配置さ
れ、表面に絶縁膜6が形成された試料台5と、試料台5
上に載置された試料となる半導体素子基板7と、一端が
マイクロ波導入窓2で終端しているマイクロ波導入部8
と、マイクロ波導入部8の他端に接続されたマイクロ波
発生源9と、試料台5に導電接続された高周波(RF)
バイアス電源10及び可変直流電源11と、真空容器1
内にガスを導入するガス導入部12とからなっている。
また、真空容器1の内部にプラズマ領域Pが形成され
る。
【0026】この場合、マイクロ波導入窓2は、材質が
石英、セラミック等のマイクロ波(電磁波)の透過物質
からなっている。マイクロ波発生源9から出力されたマ
イクロ波は、マイクロ波導入部8を通り、マイクロ波導
入窓2を透過して真空容器1の内部に導入される。ガス
導入部12は、ハロゲンガス等のエッチングガスを真空
容器1の内部に導入する。真空容器1の内部では、この
エッチングガスにマイクロ波が作用し、エッチングガス
によるプラズマ領域Pが形成される。電磁石4は、真空
容器1内に磁場を発生させるものである。電磁石4が発
生する真空容器1内の磁場強度は、真空容器1内に導入
されたマイクロ波周波数と共鳴を起すような値に設定さ
れており、例えばマイクロ波周波数が2.45GHzで
あったとき、磁場強度が0.0875T程度になるよう
に選択される。このような磁場強度に選択されることに
より、プラズマ領域P中の電子のサイクロトロン運動が
マイクロ波周波数と共鳴し、マイクロ波エネルギーが効
率よくプラズマPに供給され、高密度のプラズマPが形
成される。
【0027】半導体素子基板7は、シリコン堆積膜がエ
ッチング処理されるもので、試料台5の上に載置され
る。この試料台5には、表面にセラミックあるいはポリ
マー膜からなる絶縁膜6が形成されている。高周波バイ
アス電源10は、試料台5に高周波バイアスを供給し、
半導体素子基板7に入射するイオンを加速する。また、
可変直流電源11は、直流電圧を試料台5に与え、その
とき発生する静電力によって半導体素子基板7を試料台
5の上に保持させるものである。
【0028】ここで、図1に図示のプラズマエッチング
装置を用い、半導体素子基板7のシリコン堆積膜をエッ
チング加工する場合の動作について説明する。この場
合、シリコン堆積膜は、多結晶シリコン内にn型不純物
をドープして形成したn型多結晶シリコンであって、こ
のn型多結晶シリコンをエッチング加工し、n型ゲート
電極パターンを得るものである。
【0029】図2(a)、(b)は、図1に図示された
プラズマエッチング装置を用い、半導体素子基板7のシ
リコン堆積膜をプラズマエッチング加工してn型ゲート
電極パターンを得る際に、n型ゲート電極パターンの変
化状態を示す断面図であって、(a)は加工前の状態、
(b)は加工後の状態である。
【0030】図2(a)、(b)において、13はシリ
コン基板、14はゲート酸化膜、15はn型不純物をド
ープしたn型多結晶シリコン部及びn型ゲート電極パタ
ーン、16はマスクである。
【0031】そして、プラズマエッチング加工前の状態
は、図2(a)に示されるように、シリコン基板13の
一面にゲート酸化膜14が形成され、ゲート酸化膜14
上にn型多結晶シリコン部15が設けられている。ま
た、n型多結晶シリコン部15上のn型ゲート電極パタ
ーン形成部にマスク16が装着されているもので、図3
(a)に図示された構成と同じ構成のものである。
【0032】ところで、本発明による堆積膜表面処理方
法においては、半導体素子基板7のシリコン堆積膜に対
するプラズマエッチング加工を行う際に、複数のステッ
プを経て所要のプラズマエッチング処理を行うもので、
プラズマエッチング加工によりゲート酸化膜14が露出
するまでの第1のプラズマエッチング処理と、ゲート酸
化膜14が露出した後の第2のプラズマエッチング処理
とに分かれている。
【0033】この場合、第1のプラズマエッチング処理
は、臭化水素(HBr)ガス、または、臭化水素(HB
r)を含有する混合ガスを用いたプラズマエッチング処
理であって、この場合、臭化水素(HBr)、塩素(C
2 )及び酸素(O2 )の混合ガスを用い、例えば流量
を70/30/3〜5(ml/min)、処理圧力を
0.2〜1.0Pa、マイクロ波電力を0.4〜1.0
KW、バイアス電力を30Wとし、ゲート酸化膜14の
大部分が露出するまでこの第1のプラズマエッチング処
理を実行する。第1のプラズマエッチング処理を行った
場合、n型多結晶シリコン部15のマスク16が装着さ
れていない領域は、臭素(Br)、塩素(Cl2 )等の
ハロゲン原子イオン及びラジカルがn型多結晶シリコン
15と反応してエッチング処理が進行し、その処理の結
果、n型ゲート電極パターン15が形成される。第1の
プラズマエッチング処理時に生成された反応生成物の大
部分は排気されるが、反応生成物の一部はn型ゲート電
極パターン15の側壁に吸着する。なお、第1のプラズ
マエッチング処理においては、臭化水素(HBr)に含
まれる水素(H2 )原子がn型ゲート電極パターン15
の側壁に吸着する反応生成物の吸着量を抑制する。この
ため、臭化水素(HBr)ガスの混合率を高くした場合
は、垂直方法のエッチング加工度が向上するものの、n
型ゲート電極パターン15にサイドエッチが生じること
があるので、臭化水素(HBr)ガスの混合率を適宜選
択することが好ましい場合がある。
【0034】また、第2のプラズマエッチング処理は、
塩素(Cl2 )及び酸素(O2 )の混合ガスを用いたプ
ラズマエッチング処理であって、例えば流量を90/1
0(ml/min)、処理圧力を0.3〜1.0Pa、
マイクロ波電力を0.4〜1.0KW、バイアス波電力
を15Wとし、ゲート酸化膜14上にエッチング残渣が
なくなるまでこの第2のプラズマエッチング処理を実行
する。第2のプラズマエッチング処理を行った場合、生
成された反応生成物の多くがn型ゲート電極パターン1
5の側壁に吸着するので、n型ゲート電極パターン15
の加工寸法が僅かに大きくなるものの、n型ゲート電極
パターン15にサイドエッチが生じることがなく、しか
も、エッチング残渣の除去の際に下地のゲート酸化膜1
4に突き抜け部を形成することがなく、異方性の加工が
可能になる。
【0035】その結果、プラズマエッチング加工後の状
態は、図2(b)に示されるように、下地のゲート酸化
膜14上にエッチング残渣がなく、n型ゲート電極パタ
ーン15にサイドエッチが生じておらず、下地のゲート
酸化膜14に突き抜け部も形成されていない状態にな
り、かつ、異方性の加工が可能となるものである。
【0036】この第2のプラズマエッチング処理に用い
る塩素(Cl2 )及び酸素(O2 )の混合ガスは、酸素
(O2 )の混合率が0.5%乃至30%の範囲内に選択
することが好ましい。
【0037】一方、マスク16の構成材料は、炭素を主
成分とするもの、または、炭素を含まないもののいずれ
を用いても同じマスク機能を発揮することができるが、
窒化シリコンや酸化シリコン等からなる炭素を含まない
ものを用いた場合、下地のゲート酸化膜14との選択性
が高くなる。
【0038】なお、前記の説明においては、本発明によ
る堆積膜表面処理方法でプラズマエッチング処理する半
導体素子基板7のシリコン堆積膜がn型多結晶シリコン
部15の単一層である例であったが、本発明による堆積
膜表面処理方法の対象となるシリコン堆積膜は、n型多
結晶シリコン部15の単一層である例に限られず、堆積
膜がp型不純物をドープしたp型ドープ領域とn型不純
物をドープしたn型ドープ領域とを共有するとヂュアル
ゲート膜構造であるもの、シリコン膜上に、タングステ
ン(W)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタ
ン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等の
高融点金属層や、拡散を防ぐバリア膜としてこれらの金
属の窒化物を含む層を積層したもの、あるいは、これら
の金属のシリサイドを有するシリコン膜であっても、同
じようにプラズマエッチング処理を行うことが可能であ
る。
【0039】また、本発明による堆積膜表面処理方法
は、プラズマ生成方法に係わりなく、同様の機能を達成
させることができる。
【0040】以上の実施の形態によれば、従来行われて
いた処理圧力の高い臭化水素(HBr)と酸素(O2
の混合ガスによるオーバーエッチング処理に代えて、処
理圧力の低い塩素(Cl2 )と酸素(O2 )の混合ガス
によるオーバーエッチング処理を実行することにより、
残渣、サイドエッチ、下地のゲート酸化膜の突き抜けも
なく、異方性で高い加工精度のエッチング加工処理がで
きるとともに、処理室へのデポ物の付着を少なくするこ
とができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の堆積膜表面処理
方法によれば、シリコン堆積膜の下地のゲート酸化膜が
露出するまでは、臭化水素(HBr)ガスまたは臭化水
素(HBr)を含有する混合ガスを用いた第1のプラズ
マエッチング処理を行い、この第1のプラズマエッチン
グ処理によってエッチング残渣がなく、かつ、ゲート酸
化膜に突き抜け部が形成されない状態のn型ゲート電極
パターンを形成することができ、また、シリコン堆積膜
の下地のゲート酸化膜が露出した後は、塩素(Cl2
と酸素(O2 )の混合ガスを用いた第2のプラズマエッ
チング処理を行い、この第2のプラズマエッチング処理
によって得られた多くの反応生成物がn型ゲート電極パ
ターンの側壁に吸着されるので、n型ゲート電極パター
ンの側壁が第2のプラズマエッチング処理に対して保護
され、サイドエッチが発生しないn型ゲート電極パター
ンを形成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による堆積膜表面処理方法を実施するの
に用いられるプラズマエッチング装置の構成の概要を示
す断面図である。
【図2】図1に図示されたプラズマエッチング装置を用
い、半導体素子のシリコン堆積膜をプラズマエッチング
加工してn型ゲート電極パターンを得る際に、n型ゲー
ト電極パターンの変化状態を示す断面図である。
【図3】n型多結晶シリコン部分を既知の表面処理方法
によってプラズマエッチング加工し、n型ゲート電極パ
ターンを得る際に、n型ゲート電極パターンの変化状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 マイクロ波導入窓 3 ガス排気口 4 電磁石 5 試料台 6 絶縁膜 7 半導体素子基板(試料) 8 マイクロ波導入部 9 マイクロ波発生源 10 高周波(RF)バイアス電源 12 ガス導入部 13 シリコン基板 14 ゲート酸化膜 15 n型多結晶シリコン部(n型ゲート電極パター
ン) 16 マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/3205 H01L 21/88 P 29/43 Q 29/62 G (72)発明者 坂口 正道 山口県下松市東豊井794番地 日立笠戸エ ンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 斉藤 剛 山口県下松市東豊井794番地 株式会社日 立製作所笠戸事業所内 (72)発明者 吉開 元彦 山口県下松市東豊井794番地 日立テクノ エンジニアリング 株式会社笠戸事業所内 (72)発明者 山本 直広 山口県下松市東豊井794番地 日立笠戸エ ンジニアリング 株式会社内 Fターム(参考) 4M104 BB01 BB29 BB40 CC05 DD65 DD66 DD71 GG10 GG14 GG16 HH20 5F004 BA14 CA01 DA00 DA04 DA26 DB02 DB08 DB10 DB17 DB18 EA03 EA06 EA07 EA28 5F033 HH04 HH07 HH15 HH17 HH18 HH19 HH20 HH25 HH26 HH27 HH28 HH29 HH32 HH33 HH34 LL04 MM05 MM07 QQ08 QQ12 QQ15 QQ21 QQ28 VV06 XX00 XX21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン堆積膜をプラズマエッチング装
    置によって処理加工する堆積膜表面処理方法であって、
    前記加工処理を複数のステップに分けて行うようにし、
    前記複数のステップの中の前半の少なくとも1つのステ
    ップにおいて臭化水素(HBr)ガスまたは臭化水素
    (HBr)を含有する混合ガスを用いたプラズマエッチ
    ング処理を行い、かつ、前記複数のステップの中の後半
    の少なくとも1つのステップにおいて塩素(Cl2 )と
    酸素(O2 )の混合ガスを用いてプラズマエッチング処
    理を行うことを特徴とする堆積膜表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記シリコン堆積膜は、導電性の異なる
    膜を共有するヂュアルゲート膜構造のものであることを
    特徴とする請求項1記載の堆積膜表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコン堆積膜は、高融点金属また
    は高融点金属のシリサイドを有するものであることを特
    徴とする請求項1または2のいずれかに記載の堆積膜表
    面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記塩素(Cl2 )と酸素(O2 )の混
    合ガスは、酸素(O 2 )の混合率が0.5%乃至30%
    の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の堆積膜表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン堆積膜は、加工処理する際
    に用いるマスクの材料として、炭素を主成分とするも
    の、窒化シリコンからなるもの、酸化シリコンからなる
    もの、あるいはこれらを多層にしたものを用いているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の堆積
    膜表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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