JP2002042620A - 保護素子 - Google Patents
保護素子Info
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- JP2002042620A JP2002042620A JP2000227093A JP2000227093A JP2002042620A JP 2002042620 A JP2002042620 A JP 2002042620A JP 2000227093 A JP2000227093 A JP 2000227093A JP 2000227093 A JP2000227093 A JP 2000227093A JP 2002042620 A JP2002042620 A JP 2002042620A
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- metal case
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- compression spring
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 感温素子を有する保護素子において、温度過
昇時に回路を開いて保護し、異常状態が解消されると繰
り返し使用ができ、しかも異常状態が解消されない場合
は、永久的に回路を開放する保護素子を提供する。 【解決手段】 金属製ケース1の一端にリード2を固定
し、他端開口部を絶縁ブッシング3で閉止し、絶縁ブッ
シング3を貫通するリード4の内方端に固定接点5を設
け、前記金属製ケース1内に、特定温度で記憶形状に復
帰する形状記憶機能を有する感温素子としての形状記憶
合金よりなる板ばね11と、強圧縮ばね12と、異常状
態が解消されない場合に前記特定温度よりも高い温度で
非復帰型の形状変化をする永久変形機能を有する感温素
子としての感温ペレット8と、可動接点13と、弱圧縮
ばね14とを収容した。
昇時に回路を開いて保護し、異常状態が解消されると繰
り返し使用ができ、しかも異常状態が解消されない場合
は、永久的に回路を開放する保護素子を提供する。 【解決手段】 金属製ケース1の一端にリード2を固定
し、他端開口部を絶縁ブッシング3で閉止し、絶縁ブッ
シング3を貫通するリード4の内方端に固定接点5を設
け、前記金属製ケース1内に、特定温度で記憶形状に復
帰する形状記憶機能を有する感温素子としての形状記憶
合金よりなる板ばね11と、強圧縮ばね12と、異常状
態が解消されない場合に前記特定温度よりも高い温度で
非復帰型の形状変化をする永久変形機能を有する感温素
子としての感温ペレット8と、可動接点13と、弱圧縮
ばね14とを収容した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度の過昇から電
子機器等を保護する保護素子に関し、特に特定温度にお
いて回路を開いて電子機器等を保護し、周囲温度の低下
によって再び回路を閉成して繰り返し使用できるととも
に、前記動作温度よりも高い温度において永久的に回路
を開いて電子機器等を保護する複合型の保護素子に関す
る。
子機器等を保護する保護素子に関し、特に特定温度にお
いて回路を開いて電子機器等を保護し、周囲温度の低下
によって再び回路を閉成して繰り返し使用できるととも
に、前記動作温度よりも高い温度において永久的に回路
を開いて電子機器等を保護する複合型の保護素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器等を過熱損傷から保護したり、
電子機器の過熱に起因する火災を未然に防止するため
に、温度ヒューズが用いられている。この種の温度ヒュ
ーズは大別すると、感温素子に特定の温度で溶融する可
溶合金を用いた可溶合金型温度ヒューズと、絶縁性の化
学物質よりなる感温ペレットを用いた感温ペレット型温
度ヒューズとがある。前者は、例えば実公昭60−17
775号公報に、また後者は、例えば実公昭60−69
82号公報に開示されている。
電子機器の過熱に起因する火災を未然に防止するため
に、温度ヒューズが用いられている。この種の温度ヒュ
ーズは大別すると、感温素子に特定の温度で溶融する可
溶合金を用いた可溶合金型温度ヒューズと、絶縁性の化
学物質よりなる感温ペレットを用いた感温ペレット型温
度ヒューズとがある。前者は、例えば実公昭60−17
775号公報に、また後者は、例えば実公昭60−69
82号公報に開示されている。
【0003】以下、後者の感温ペレット型温度ヒューズ
の典型的な構造および動作について説明する。図7は、
感温ペレット型温度ヒューズEの動作前の断面図であ
る。図7において、81は銅等よりなる円筒状の金属ケ
ースで、一端に銅製の第1のリード82がかしめ固定さ
れており、他端の開口部にはセラミック等よりなる絶縁
ブッシング83がかしめ固定されて閉止されている。こ
の絶縁ブッシング83の中心孔を貫通して、銅製の第2
のリード84が固定されている。この第2のリード84
の内方端には固定接点85が形成されており、この固定
接点85の近傍に膨大部86を、また絶縁ブッシング8
3の外方端に接する部分に膨大部87を備えている。前
記内方側の膨大部86は、後述する圧縮ばねの弾性力に
よりリード84が外方に抜けるのを防止し、前記外方側
の膨大部87は外力によりリード84が内部に抜けるの
を防止している。前記金属ケース81の内部には、特定
温度で溶融する絶縁性の化学物質からなる円柱状の感温
ペレット88と、この感温ペレット88および後述する
可動接点92に後述する強圧縮ばね91の弾性力を分散
して与えるための銅製等の円板89および90と、これ
らの両円板89および90間に圧縮状態で介在されてい
る強圧縮ばね91と、周辺部が金属ケース81の内面に
弾性的に接触している銀−銅合金等よりなる可動接点9
2と、前記絶縁ブッシング83と可動接点92との間に
介在された弱圧縮ばね93とが収容されている。ここ
で、前記強圧縮ばね91の圧縮状態での弾性力は、弱圧
縮ばね93の圧縮状態での弾性力よりも大きく、また、
強圧縮ばね91の伸長状態での弾性力は弱圧縮ばね93
の圧縮状態での弾性力よりも小さく設定されている。9
4は絶縁ブッシング83の外面に塗付されたエポキシ樹
脂等の封止樹脂、95は第2のリード84に挿通されて
いるセラミック等よりなる絶縁筒体で、封止樹脂94の
沿面距離を増大するためのものである。ここで、上記保
護素子Eを、電子機器の異常時に温度が上昇する個所に
取り付けておき、第1のリード2および第2のリード8
4を電子機器に直列に接続することにより、リード82
−金属製ケース81―可動接点92−固定接点85−リ
ード84の経路で、電子機器に通電できる。
の典型的な構造および動作について説明する。図7は、
感温ペレット型温度ヒューズEの動作前の断面図であ
る。図7において、81は銅等よりなる円筒状の金属ケ
ースで、一端に銅製の第1のリード82がかしめ固定さ
れており、他端の開口部にはセラミック等よりなる絶縁
ブッシング83がかしめ固定されて閉止されている。こ
の絶縁ブッシング83の中心孔を貫通して、銅製の第2
のリード84が固定されている。この第2のリード84
の内方端には固定接点85が形成されており、この固定
接点85の近傍に膨大部86を、また絶縁ブッシング8
3の外方端に接する部分に膨大部87を備えている。前
記内方側の膨大部86は、後述する圧縮ばねの弾性力に
よりリード84が外方に抜けるのを防止し、前記外方側
の膨大部87は外力によりリード84が内部に抜けるの
を防止している。前記金属ケース81の内部には、特定
温度で溶融する絶縁性の化学物質からなる円柱状の感温
ペレット88と、この感温ペレット88および後述する
可動接点92に後述する強圧縮ばね91の弾性力を分散
して与えるための銅製等の円板89および90と、これ
らの両円板89および90間に圧縮状態で介在されてい
る強圧縮ばね91と、周辺部が金属ケース81の内面に
弾性的に接触している銀−銅合金等よりなる可動接点9
2と、前記絶縁ブッシング83と可動接点92との間に
介在された弱圧縮ばね93とが収容されている。ここ
で、前記強圧縮ばね91の圧縮状態での弾性力は、弱圧
縮ばね93の圧縮状態での弾性力よりも大きく、また、
強圧縮ばね91の伸長状態での弾性力は弱圧縮ばね93
の圧縮状態での弾性力よりも小さく設定されている。9
4は絶縁ブッシング83の外面に塗付されたエポキシ樹
脂等の封止樹脂、95は第2のリード84に挿通されて
いるセラミック等よりなる絶縁筒体で、封止樹脂94の
沿面距離を増大するためのものである。ここで、上記保
護素子Eを、電子機器の異常時に温度が上昇する個所に
取り付けておき、第1のリード2および第2のリード8
4を電子機器に直列に接続することにより、リード82
−金属製ケース81―可動接点92−固定接点85−リ
ード84の経路で、電子機器に通電できる。
【0004】電子機器の異常等によって周囲温度が上昇
して感温ペレット88の融点に達すると、感温ペレット
88が溶融して、強圧縮ばね91の弾性力の阻止ができ
なくなる。すると、図8に示すように強圧縮ばね91が
伸長し、その弾性力が弱まるため、弱圧縮ばね93の弾
性力が強圧縮ばね91の弾性力を凌駕して、弱圧縮ばね
93が伸長する結果、可動接点92を固定接点85から
開離させる。これに伴って回路が開放されて、電子機器
への通電が遮断される。それによって周囲温度が下降し
ても、一旦溶融した感温ペレット88aは図7に示す元
の円柱状の形状には復帰しないので、電子機器はそれ以
上の過熱による損傷が防止されると共に、電子機器の過
熱に起因する火災発生も防止される。
して感温ペレット88の融点に達すると、感温ペレット
88が溶融して、強圧縮ばね91の弾性力の阻止ができ
なくなる。すると、図8に示すように強圧縮ばね91が
伸長し、その弾性力が弱まるため、弱圧縮ばね93の弾
性力が強圧縮ばね91の弾性力を凌駕して、弱圧縮ばね
93が伸長する結果、可動接点92を固定接点85から
開離させる。これに伴って回路が開放されて、電子機器
への通電が遮断される。それによって周囲温度が下降し
ても、一旦溶融した感温ペレット88aは図7に示す元
の円柱状の形状には復帰しないので、電子機器はそれ以
上の過熱による損傷が防止されると共に、電子機器の過
熱に起因する火災発生も防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の感温ペレット型
温度ヒューズEにおいては、周囲温度の過昇によって感
温ペレット88が一度溶融して動作すると、周囲温度が
低下しても、感温ペレット88は再び元の円柱状には復
帰しないので、温度ヒューズEを再利用することができ
ないため、不便であるとともに、資源の有効活用の観点
からも問題があった。一方、バイメタルスイッチのよう
な可復帰型の保護素子もあるが、電子機器の異常原因が
除去されないと、オン,オフ動作を繰り返して、ついに
は接点溶着を起こして、再び温度が過昇するという問題
があった。なお、上記の温度ヒューズEと、バイメタル
スイッチとを併用すれば、電子機器の異常時に可復帰型
のバイメタルスイッチが動作して回路を開放して保護す
るとともに、バイメタルスイッチの接点溶着時には非復
帰型の温度ヒューズが動作して回路を開放して保護する
ことができる。しかしながら、このように2種類の保護
素子を組み合わせて用いることは、電子機器への組み込
みが面倒であるのみならず、大きな組み込みスペースが
必要になり、さらに高価であるという各種の問題点があ
った。そこで、本発明は、電子機器の異常時等に回路を
開放して保護するとともに、異常状態が解消されたら繰
り返し使用可能であり、万一異常状態が解消されない場
合は、永久的に回路を開放して保護し得るようにした複
合型の保護素子を提供することを目的とする。
温度ヒューズEにおいては、周囲温度の過昇によって感
温ペレット88が一度溶融して動作すると、周囲温度が
低下しても、感温ペレット88は再び元の円柱状には復
帰しないので、温度ヒューズEを再利用することができ
ないため、不便であるとともに、資源の有効活用の観点
からも問題があった。一方、バイメタルスイッチのよう
な可復帰型の保護素子もあるが、電子機器の異常原因が
除去されないと、オン,オフ動作を繰り返して、ついに
は接点溶着を起こして、再び温度が過昇するという問題
があった。なお、上記の温度ヒューズEと、バイメタル
スイッチとを併用すれば、電子機器の異常時に可復帰型
のバイメタルスイッチが動作して回路を開放して保護す
るとともに、バイメタルスイッチの接点溶着時には非復
帰型の温度ヒューズが動作して回路を開放して保護する
ことができる。しかしながら、このように2種類の保護
素子を組み合わせて用いることは、電子機器への組み込
みが面倒であるのみならず、大きな組み込みスペースが
必要になり、さらに高価であるという各種の問題点があ
った。そこで、本発明は、電子機器の異常時等に回路を
開放して保護するとともに、異常状態が解消されたら繰
り返し使用可能であり、万一異常状態が解消されない場
合は、永久的に回路を開放して保護し得るようにした複
合型の保護素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、感温素子とし
て、特定温度で記憶形状に復帰する形状記憶機能と、特
定温度よりも高い温度で非復帰型の形状変化をする永久
的形状変化機能とを有するものを用い、電子機器の異常
時等には、形状記憶機能に基づいて記憶形状に復帰して
回路を開放するとともに、電子機器の異常状態が解消さ
れると、感温素子の形状復帰によって繰り返し使用が可
能になり、万一電子機器の異常状態が解消されない場合
は、永久的形状変化機能に基づいて回路を永久的に開放
するようにしたものである。
て、特定温度で記憶形状に復帰する形状記憶機能と、特
定温度よりも高い温度で非復帰型の形状変化をする永久
的形状変化機能とを有するものを用い、電子機器の異常
時等には、形状記憶機能に基づいて記憶形状に復帰して
回路を開放するとともに、電子機器の異常状態が解消さ
れると、感温素子の形状復帰によって繰り返し使用が可
能になり、万一電子機器の異常状態が解消されない場合
は、永久的形状変化機能に基づいて回路を永久的に開放
するようにしたものである。
【0007】以下、本発明の各種態様と作用効果につい
て説明する。本発明の請求項1記載の発明は、感温素子
を有し、この感温素子の変形によって可動接点が固定接
点から開離動作する保護素子において、前記感温素子と
して特定温度において記憶している形状に復帰する形状
記憶機能と、前記記憶形状への復帰温度よりも高い温度
で非復帰型の変形をする永久変形機能とを有するものを
用いたことを特徴とする保護素子である。上記の構成に
よれば、電子機器の異常時等に、感温素子の形状記憶機
能によって回路を開放して保護するとともに、異常状態
が解消されて周囲温度が低下すると、形状記憶機能によ
って再び元の形状に復帰して繰り返し使用が可能にな
り、万一異常状態が解消されないと、永久変形機能によ
って感温素子が永久的な変形を起こして回路を開放する
結果、電子機器等を保護することができる。
て説明する。本発明の請求項1記載の発明は、感温素子
を有し、この感温素子の変形によって可動接点が固定接
点から開離動作する保護素子において、前記感温素子と
して特定温度において記憶している形状に復帰する形状
記憶機能と、前記記憶形状への復帰温度よりも高い温度
で非復帰型の変形をする永久変形機能とを有するものを
用いたことを特徴とする保護素子である。上記の構成に
よれば、電子機器の異常時等に、感温素子の形状記憶機
能によって回路を開放して保護するとともに、異常状態
が解消されて周囲温度が低下すると、形状記憶機能によ
って再び元の形状に復帰して繰り返し使用が可能にな
り、万一異常状態が解消されないと、永久変形機能によ
って感温素子が永久的な変形を起こして回路を開放する
結果、電子機器等を保護することができる。
【0008】本発明の請求項2記載の発明は、前記感温
素子が、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の保護素子である。上記
の構成によれば、形状記憶合金または形状記憶ポリマの
特定温度における形状復帰機能によって回路を開放して
保護できるとともに、周囲温度が低下すると元の形状に
復帰して、繰り返し使用が可能になる。また、万一異常
状態が解消されない場合は、永久変形機能によって感温
素子が永久的な変形を起こして回路を開放する結果、電
子機器等を保護することができる。
素子が、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の保護素子である。上記
の構成によれば、形状記憶合金または形状記憶ポリマの
特定温度における形状復帰機能によって回路を開放して
保護できるとともに、周囲温度が低下すると元の形状に
復帰して、繰り返し使用が可能になる。また、万一異常
状態が解消されない場合は、永久変形機能によって感温
素子が永久的な変形を起こして回路を開放する結果、電
子機器等を保護することができる。
【0009】本発明の請求項3記載の発明は、前記感温
素子が、特定温度において記憶している形状に復帰する
形状記憶機能を有する形状記憶素子と、この形状記憶素
子の記憶形状への復帰温度よりも高い温度で非復帰型の
変形をする永久変形素子とで構成されていることを特徴
とする請求項1または2のいずれかに記載の保護素子で
ある。上記の構成によれば、形状記憶機能を有する形状
記憶素子と、非復帰型の変形をする永久変形素子とを用
いたので、それぞれの機能を有する最適な感温素子を組
み合わせることができ、より確実な動作特性の保護素子
が得られる。
素子が、特定温度において記憶している形状に復帰する
形状記憶機能を有する形状記憶素子と、この形状記憶素
子の記憶形状への復帰温度よりも高い温度で非復帰型の
変形をする永久変形素子とで構成されていることを特徴
とする請求項1または2のいずれかに記載の保護素子で
ある。上記の構成によれば、形状記憶機能を有する形状
記憶素子と、非復帰型の変形をする永久変形素子とを用
いたので、それぞれの機能を有する最適な感温素子を組
み合わせることができ、より確実な動作特性の保護素子
が得られる。
【0010】本発明の請求項4記載の発明は、前記形状
記憶素子が形状記憶合金または形状記憶ポリマで構成さ
れ、前記永久変形素子が絶縁性化学物質で構成されてい
ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
の保護素子である。上記の構成によれば、形状記憶素子
が形状記憶合金または形状記憶ポリマによる記憶形状と
元の形状への可復帰型の形状変化により繰り返し使用が
可能であるし、異常状態が解消されない場合は、絶縁性
化学物質よりなる永久変形素子の永久的形状変化によっ
て、回路を開放して保護することができる。
記憶素子が形状記憶合金または形状記憶ポリマで構成さ
れ、前記永久変形素子が絶縁性化学物質で構成されてい
ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
の保護素子である。上記の構成によれば、形状記憶素子
が形状記憶合金または形状記憶ポリマによる記憶形状と
元の形状への可復帰型の形状変化により繰り返し使用が
可能であるし、異常状態が解消されない場合は、絶縁性
化学物質よりなる永久変形素子の永久的形状変化によっ
て、回路を開放して保護することができる。
【0011】本発明の請求項5記載の発明は、金属製の
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、少なくともその一部が金属ケースに接触する
とともに前記固定接点に接触する可動接点と、この可動
接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている弱圧縮ば
ねとを有することを特徴とする請求項4に記載の保護素
子である。上記の構成によれば、単一の金属製ケース内
に、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、絶縁性化学物質からなる永久変形素子とを収
容したので、温度過昇時には形状記憶合金または形状記
憶ポリマからなる形状記憶素子が変形して回路を開いて
保護し、異常状態が解消されると形状記憶素子が再び元
の形状に復帰して繰り返し使用可能であるし、異常状態
が解消されない場合は、絶縁性化学物質からなる永久変
形素子が永久的に変形して回路を開いて保護するとい
う、コンパクトな構造および小さな寸法で所期の動作を
する保護素子が得られる。
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、少なくともその一部が金属ケースに接触する
とともに前記固定接点に接触する可動接点と、この可動
接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている弱圧縮ば
ねとを有することを特徴とする請求項4に記載の保護素
子である。上記の構成によれば、単一の金属製ケース内
に、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、絶縁性化学物質からなる永久変形素子とを収
容したので、温度過昇時には形状記憶合金または形状記
憶ポリマからなる形状記憶素子が変形して回路を開いて
保護し、異常状態が解消されると形状記憶素子が再び元
の形状に復帰して繰り返し使用可能であるし、異常状態
が解消されない場合は、絶縁性化学物質からなる永久変
形素子が永久的に変形して回路を開いて保護するとい
う、コンパクトな構造および小さな寸法で所期の動作を
する保護素子が得られる。
【0012】本発明の請求項6記載の発明は、金属製の
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、強圧縮ばねと、少なくともその一部が金属ケースに
接触するとともに前記固定接点に接触する可動接点と、
この可動接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている
形状記憶合金からなる弱圧縮ばねとを有することを特徴
とする請求項4に記載の保護素子。上記の構成によれ
ば、形状記憶合金からなる弱圧縮ばねにより、温度過昇
時に回路を開いて保護するとともに、異常状態が解消さ
れると形状記憶合金からなる弱圧縮ばねが再び元の収縮
状態に復帰して繰り返し使用可能であるし、異常状態が
解消されない場合は、絶縁性化学物質からなる永久変形
素子が変形して永久的に回路を開いて保護する。
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、強圧縮ばねと、少なくともその一部が金属ケースに
接触するとともに前記固定接点に接触する可動接点と、
この可動接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている
形状記憶合金からなる弱圧縮ばねとを有することを特徴
とする請求項4に記載の保護素子。上記の構成によれ
ば、形状記憶合金からなる弱圧縮ばねにより、温度過昇
時に回路を開いて保護するとともに、異常状態が解消さ
れると形状記憶合金からなる弱圧縮ばねが再び元の収縮
状態に復帰して繰り返し使用可能であるし、異常状態が
解消されない場合は、絶縁性化学物質からなる永久変形
素子が変形して永久的に回路を開いて保護する。
【0013】本発明の請求項7記載の発明は、金属製の
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、少なくともその一部が金属ケースに接触する
とともに前記固定接点に接触する可動接点と、この可動
接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている形状記憶
合金からなる弱圧縮ばねとを有することを特徴とする請
求項4に記載の保護素子。上記の構成によれば、形状記
憶合金または形状記憶ポリマ形状記憶素子からなる形状
記憶素子および形状記憶合金からなる弱圧縮ばねによ
り、温度過昇時に回路を開いて保護するとともに、異常
状態が解消されると前記形状記憶素子および形状記憶合
金からなる弱圧縮ばねが再び元の形状に復帰して繰り返
し使用可能であるし、異常状態が解消されない場合は、
絶縁性化学物質からなる永久変形素子が変形して永久的
に回路を開いて保護する。
ケースと、この金属製ケースの一端に固着されたリード
と、金属製ケースの他端開口部を閉止する絶縁ブッシン
グと、この絶縁ブッシングを貫通するリードと、このリ
ードの内方端に形成された固定接点と、金属ケースの内
部に収容された絶縁性化学物質からなる永久変形素子
と、形状記憶合金または形状記憶ポリマからなる形状記
憶素子と、少なくともその一部が金属ケースに接触する
とともに前記固定接点に接触する可動接点と、この可動
接点と前記絶縁ブッシング間に介在されている形状記憶
合金からなる弱圧縮ばねとを有することを特徴とする請
求項4に記載の保護素子。上記の構成によれば、形状記
憶合金または形状記憶ポリマ形状記憶素子からなる形状
記憶素子および形状記憶合金からなる弱圧縮ばねによ
り、温度過昇時に回路を開いて保護するとともに、異常
状態が解消されると前記形状記憶素子および形状記憶合
金からなる弱圧縮ばねが再び元の形状に復帰して繰り返
し使用可能であるし、異常状態が解消されない場合は、
絶縁性化学物質からなる永久変形素子が変形して永久的
に回路を開いて保護する。
【0014】本発明の請求項8記載の発明は、前記固定
接点と可動接点との間に、PTC素子を介在したことを
特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の保護素
子である。上記の構成よれば、上記の各請求項5ないし
7に記載した作用効果を奏するのみならず、過電流に対
してPTC素子がその抵抗値を増大することによって、
電流値を抑制して保護することができるという作用効果
をも奏する。
接点と可動接点との間に、PTC素子を介在したことを
特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の保護素
子である。上記の構成よれば、上記の各請求項5ないし
7に記載した作用効果を奏するのみならず、過電流に対
してPTC素子がその抵抗値を増大することによって、
電流値を抑制して保護することができるという作用効果
をも奏する。
【0015】
【第1実施形態】以下、本発明の実施形態を図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1の実施形態における
保護素子Aの断面図で、図2は温度過昇時の動作後の断
面図を示し、図3は異常原因が解消されない場合の動作
後の断面図を示す。図1において、1は銅等よりなりニ
ッケルめっきや銀めっき等を施された円筒状の金属ケー
スで、一端に銅製ではんだめっき等を施された第1のリ
ード2がかしめ固定されており、他端の開口部にはセラ
ミック等よりなる絶縁ブッシング3がかしめ固定されて
閉止されている。この絶縁ブッシング3の中心孔を貫通
して、銅製ではんだめっき等を施された第2のリード4
が固定されている。この第2のリード4の内方端には固
定接点5が形成されており、この固定接点5の近傍に膨
大部6を、また絶縁ブッシング3の外方端に接する部分
に膨大部7を備えている。前記内方側の膨大部6は、後
述する圧縮ばねの弾性力によりリード4が外方に抜ける
のを防止し、前記外方側の膨大部7は外力によりリード
4が内方に向かって抜けるのを防止している。前記金属
ケース1の内部には、永久的変形素子の一例としての特
定温度で溶融する絶縁性の化学物質からなる円柱状の感
温ペレット8と、この感温ペレット8および後述する可
動接点13に後述する強圧縮ばね12の弾性力を分散し
て与えるための銅製等の円板9および10と、これらの
両円板9および10間に圧縮状態で介在されている形状
記憶合金からなる板ばね11と、強圧縮ばね12とが収
容されている。また、前記円板10と固定接点5との間
には、周辺部が金属ケース1の内面に弾性的に接触して
いる銀−銅合金等の良導電性材料よりなり銀めっき等を
施した可動接点13が介在されている。この可動接点1
3は、図7に示す従来の保護素子Eにおける可動接点9
2と相違して、周縁に形成された多数の舌片が一つおき
に図示右方と左方の両方に交互に折り曲げられており、
図示右方および左方のいずれの方向にも移動可能に形成
されている。前記絶縁ブッシング3と可動接点13との
間には弱圧縮ばね14が介在されている。ここで、前記
板ばね11および強圧縮ばね12の圧縮状態での弾性力
は、弱圧縮ばね14の圧縮状態での弾性力よりも大き
く、また、前記板ばね11および強圧縮ばね12の伸長
状態での弾性力は弱圧縮ばね14の圧縮状態での弾性力
よりも小さく設定されている。15は絶縁ブッシング3
の外面に塗付されたエポキシ樹脂等の封止樹脂、16は
第2のリード4に挿通されているセラミック等よりなる
絶縁筒体で、封止樹脂15の沿面距離を増大するための
ものである。
して説明する。図1は本発明の第1の実施形態における
保護素子Aの断面図で、図2は温度過昇時の動作後の断
面図を示し、図3は異常原因が解消されない場合の動作
後の断面図を示す。図1において、1は銅等よりなりニ
ッケルめっきや銀めっき等を施された円筒状の金属ケー
スで、一端に銅製ではんだめっき等を施された第1のリ
ード2がかしめ固定されており、他端の開口部にはセラ
ミック等よりなる絶縁ブッシング3がかしめ固定されて
閉止されている。この絶縁ブッシング3の中心孔を貫通
して、銅製ではんだめっき等を施された第2のリード4
が固定されている。この第2のリード4の内方端には固
定接点5が形成されており、この固定接点5の近傍に膨
大部6を、また絶縁ブッシング3の外方端に接する部分
に膨大部7を備えている。前記内方側の膨大部6は、後
述する圧縮ばねの弾性力によりリード4が外方に抜ける
のを防止し、前記外方側の膨大部7は外力によりリード
4が内方に向かって抜けるのを防止している。前記金属
ケース1の内部には、永久的変形素子の一例としての特
定温度で溶融する絶縁性の化学物質からなる円柱状の感
温ペレット8と、この感温ペレット8および後述する可
動接点13に後述する強圧縮ばね12の弾性力を分散し
て与えるための銅製等の円板9および10と、これらの
両円板9および10間に圧縮状態で介在されている形状
記憶合金からなる板ばね11と、強圧縮ばね12とが収
容されている。また、前記円板10と固定接点5との間
には、周辺部が金属ケース1の内面に弾性的に接触して
いる銀−銅合金等の良導電性材料よりなり銀めっき等を
施した可動接点13が介在されている。この可動接点1
3は、図7に示す従来の保護素子Eにおける可動接点9
2と相違して、周縁に形成された多数の舌片が一つおき
に図示右方と左方の両方に交互に折り曲げられており、
図示右方および左方のいずれの方向にも移動可能に形成
されている。前記絶縁ブッシング3と可動接点13との
間には弱圧縮ばね14が介在されている。ここで、前記
板ばね11および強圧縮ばね12の圧縮状態での弾性力
は、弱圧縮ばね14の圧縮状態での弾性力よりも大き
く、また、前記板ばね11および強圧縮ばね12の伸長
状態での弾性力は弱圧縮ばね14の圧縮状態での弾性力
よりも小さく設定されている。15は絶縁ブッシング3
の外面に塗付されたエポキシ樹脂等の封止樹脂、16は
第2のリード4に挿通されているセラミック等よりなる
絶縁筒体で、封止樹脂15の沿面距離を増大するための
ものである。
【0016】ここで、上記保護素子Aを、電子機器の異
常時に温度が上昇する個所に取り付けておき、第1のリ
ード2および第2のリード4を電子機器に直列に接続す
ることにより、リード2−金属製ケース1―可動接点1
3−固定接点5−リード4の経路で、電子機器に通電で
きる。
常時に温度が上昇する個所に取り付けておき、第1のリ
ード2および第2のリード4を電子機器に直列に接続す
ることにより、リード2−金属製ケース1―可動接点1
3−固定接点5−リード4の経路で、電子機器に通電で
きる。
【0017】上記保護素子Aによれば、電子機器の異常
等によって周囲温度が上昇して形状記憶合金からなる板
ばね11の形状復帰温度に達すると、板ばね11が記憶
形状に復帰(収縮)する。すると、強圧縮ばね12が伸
長し、それらの弾性力が弱まる結果、弱圧縮ばね14の
弾性力が板ばね11および強圧縮ばね12の弾性力を凌
駕して、図2に示すように弱圧縮ばね14が伸長して、
可動接点13を固定接点5から開離させる。これに伴っ
て回路が開放され、電子機器への通電が遮断され、電子
機器はそれ以上の過熱による損傷が防止されると共に、
電子機器の過熱に起因する火災発生も防止される。
等によって周囲温度が上昇して形状記憶合金からなる板
ばね11の形状復帰温度に達すると、板ばね11が記憶
形状に復帰(収縮)する。すると、強圧縮ばね12が伸
長し、それらの弾性力が弱まる結果、弱圧縮ばね14の
弾性力が板ばね11および強圧縮ばね12の弾性力を凌
駕して、図2に示すように弱圧縮ばね14が伸長して、
可動接点13を固定接点5から開離させる。これに伴っ
て回路が開放され、電子機器への通電が遮断され、電子
機器はそれ以上の過熱による損傷が防止されると共に、
電子機器の過熱に起因する火災発生も防止される。
【0018】また、異常状態が解消されて周囲温度が形
状記憶合金からなる板ばね11の図1に示す元の状態へ
の形状復帰温度以下になると、板ばね11が再び図1の
元の伸長形状に復帰する。すると、板ばね11および強
圧縮ばね12の弾性力が弱圧縮ばね14の弾性力を凌駕
する結果、板ばね11および強圧縮ばね12の弾性力に
よって可動接点13が再び図示右方に移動させられて図
1に示すように固定接点5に押圧接触されて回路が閉成
されるので、繰り返し使用が可能になる。
状記憶合金からなる板ばね11の図1に示す元の状態へ
の形状復帰温度以下になると、板ばね11が再び図1の
元の伸長形状に復帰する。すると、板ばね11および強
圧縮ばね12の弾性力が弱圧縮ばね14の弾性力を凌駕
する結果、板ばね11および強圧縮ばね12の弾性力に
よって可動接点13が再び図示右方に移動させられて図
1に示すように固定接点5に押圧接触されて回路が閉成
されるので、繰り返し使用が可能になる。
【0019】さらに、もし異常状態が解消されない場合
は、周囲温度がさらに上昇して絶縁性化学物質からなる
感温ペレット8の溶融温度に達すると、永久変形素子と
しての感温ペレット8が溶融する。すると、図3に示す
ように、強圧縮ばね12が伸長してその弾性力がなくな
るため、弱圧縮ばね14が伸長して可動接点13を固定
接点5から開離させるので、永久的に回路を開いて保護
する。
は、周囲温度がさらに上昇して絶縁性化学物質からなる
感温ペレット8の溶融温度に達すると、永久変形素子と
しての感温ペレット8が溶融する。すると、図3に示す
ように、強圧縮ばね12が伸長してその弾性力がなくな
るため、弱圧縮ばね14が伸長して可動接点13を固定
接点5から開離させるので、永久的に回路を開いて保護
する。
【0020】以上のように、上記保護素子Aによれば、
温度過昇時に板ばね11の記憶形状への復帰によって回
路を開いて保護するとともに、異常状態が解消されると
再び回路を閉成して繰り返し使用が可能になり、異常状
態が解消されない場合は、感温ペレット8が変形して保
護するという複合型の動作を営む。
温度過昇時に板ばね11の記憶形状への復帰によって回
路を開いて保護するとともに、異常状態が解消されると
再び回路を閉成して繰り返し使用が可能になり、異常状
態が解消されない場合は、感温ペレット8が変形して保
護するという複合型の動作を営む。
【0021】
【第2実施形態】次に、本発明の第2実施形態の保護素
子Bについて説明する。この第2実施形態の保護素子B
は、図1に示す保護素子Aにおける形状記憶合金からな
る板ばね11および通常の強圧縮ばね12を省略すると
ともに、形状記憶合金からなる強圧縮ばねを用いたもの
である。図4は、保護素子Bの断面図を示す。図4にお
いて、図1に示す構成部品と同一の部品には、第10位
の桁に「2」または「3」を付して、第1位の桁の符号
を図1に示す符号と対応させている。すなわち,例え
ば、図1における金属製ケース1に対応させて、図4で
は金属製ケース21としており、以下、22は第1のリ
ード、23は絶縁ブッシング、24は第2のリード、2
5は固定接点、26,27は膨大部、28は感温ペレッ
ト、29,30は円板、33は可動接点、34は弱圧縮
ばね、35は封止樹脂、36は絶縁筒体と、同様の符号
を付しているので、その説明を省略する。この第2実施
形態の保護素子Bは、図1の保護素子Aにおける形状記
憶合金からなる板ばね11および通常の強圧縮ばね12
を省略するとともに、形状記憶合金からなる強圧縮ばね
37を用いている。すなわち,この第2実施形態の保護
素子Bは、図1における形状記憶合金からなる板ばね1
1と強圧縮ばね12とを、形状記憶合金からなる1個の
強圧縮ばね37で兼用させているものである。
子Bについて説明する。この第2実施形態の保護素子B
は、図1に示す保護素子Aにおける形状記憶合金からな
る板ばね11および通常の強圧縮ばね12を省略すると
ともに、形状記憶合金からなる強圧縮ばねを用いたもの
である。図4は、保護素子Bの断面図を示す。図4にお
いて、図1に示す構成部品と同一の部品には、第10位
の桁に「2」または「3」を付して、第1位の桁の符号
を図1に示す符号と対応させている。すなわち,例え
ば、図1における金属製ケース1に対応させて、図4で
は金属製ケース21としており、以下、22は第1のリ
ード、23は絶縁ブッシング、24は第2のリード、2
5は固定接点、26,27は膨大部、28は感温ペレッ
ト、29,30は円板、33は可動接点、34は弱圧縮
ばね、35は封止樹脂、36は絶縁筒体と、同様の符号
を付しているので、その説明を省略する。この第2実施
形態の保護素子Bは、図1の保護素子Aにおける形状記
憶合金からなる板ばね11および通常の強圧縮ばね12
を省略するとともに、形状記憶合金からなる強圧縮ばね
37を用いている。すなわち,この第2実施形態の保護
素子Bは、図1における形状記憶合金からなる板ばね1
1と強圧縮ばね12とを、形状記憶合金からなる1個の
強圧縮ばね37で兼用させているものである。
【0022】上記の保護素子Bによれば、周囲温度の過
昇時に、形状記憶合金からなる強圧縮ばね37が記憶形
状に収縮復帰してその弾性力が減少する結果、それに応
じて弱圧縮ばね34の弾性力が強圧縮ばね37の弾性力
を凌駕して、可動接点33を固定接点25から開離させ
て回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態が解消
されて周囲温度が形状記憶合金からなる強圧縮ばね37
の元の形状への復帰温度以下に低下すると、強圧縮ばね
37が再び図4の伸長状態に復帰して、強圧縮ばね37
の弾性力が弱圧縮ばね34の弾性力を凌駕する結果、可
動接点33が再び固定接点25に押圧接触されて、回路
が閉成される。したがって、繰り返し使用が可能になる
(図4参照)。さらに、異常状態が解消されない場合
は、感温ペレット28が溶融し、応じて強圧縮ばね37
が伸長し、それによって弱圧縮ばね34の弾性力が強圧
縮ばね37の弾性力を凌駕する結果、弱圧縮ばね34が
伸長して可動接点33を固定接点25から開離させて回
路を開放させて保護する(図示省略)。このように、こ
の第2実施形態の保護素子Bも、第1実施形態の保護素
子Aと同様に複合型の動作を営む。
昇時に、形状記憶合金からなる強圧縮ばね37が記憶形
状に収縮復帰してその弾性力が減少する結果、それに応
じて弱圧縮ばね34の弾性力が強圧縮ばね37の弾性力
を凌駕して、可動接点33を固定接点25から開離させ
て回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態が解消
されて周囲温度が形状記憶合金からなる強圧縮ばね37
の元の形状への復帰温度以下に低下すると、強圧縮ばね
37が再び図4の伸長状態に復帰して、強圧縮ばね37
の弾性力が弱圧縮ばね34の弾性力を凌駕する結果、可
動接点33が再び固定接点25に押圧接触されて、回路
が閉成される。したがって、繰り返し使用が可能になる
(図4参照)。さらに、異常状態が解消されない場合
は、感温ペレット28が溶融し、応じて強圧縮ばね37
が伸長し、それによって弱圧縮ばね34の弾性力が強圧
縮ばね37の弾性力を凌駕する結果、弱圧縮ばね34が
伸長して可動接点33を固定接点25から開離させて回
路を開放させて保護する(図示省略)。このように、こ
の第2実施形態の保護素子Bも、第1実施形態の保護素
子Aと同様に複合型の動作を営む。
【0023】
【第3実施形態】次に、本発明の第3実施形態の保護素
子Cについて説明する。この第3実施形態の保護素子C
は、図4に示す保護素子Bにおける形状記憶合金からな
る強圧縮ばね37に代えて通常の強圧縮ばねを用いると
ともに、弱圧縮ばね34に代えて形状記憶合金からなる
弱圧縮ばねを用いたものである。図5は、保護素子Cの
断面図を示す。図5において、図4に示す構成部品と同
一の部品には、第10位の桁に「4」または「5」を付
して、第1位の桁の符号を図4に示す符号と対応させて
いる。すなわち,例えば、図4における金属製ケース2
1に対応させて、図5では金属製ケース41としてお
り、以下、42は第1のリード、43は絶縁ブッシン
グ、44は第2のリード、45は固定接点、46,47
は膨大部、48は感温ペレット、49,50は円板、5
2は通常の強圧縮ばね、53は可動接点、55は封止樹
脂、56は絶縁筒体と、同様の符号を付しているので、
その説明を省略する。この第3実施形態の保護素子C
は、図4の保護素子Bにおける形状記憶合金からなる強
圧縮ばね37に代えて、通常の圧縮ばねからなる強圧縮
ばね52を用いるとともに、通常の弱圧縮ばね34に代
えて、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね57を用いてい
る。
子Cについて説明する。この第3実施形態の保護素子C
は、図4に示す保護素子Bにおける形状記憶合金からな
る強圧縮ばね37に代えて通常の強圧縮ばねを用いると
ともに、弱圧縮ばね34に代えて形状記憶合金からなる
弱圧縮ばねを用いたものである。図5は、保護素子Cの
断面図を示す。図5において、図4に示す構成部品と同
一の部品には、第10位の桁に「4」または「5」を付
して、第1位の桁の符号を図4に示す符号と対応させて
いる。すなわち,例えば、図4における金属製ケース2
1に対応させて、図5では金属製ケース41としてお
り、以下、42は第1のリード、43は絶縁ブッシン
グ、44は第2のリード、45は固定接点、46,47
は膨大部、48は感温ペレット、49,50は円板、5
2は通常の強圧縮ばね、53は可動接点、55は封止樹
脂、56は絶縁筒体と、同様の符号を付しているので、
その説明を省略する。この第3実施形態の保護素子C
は、図4の保護素子Bにおける形状記憶合金からなる強
圧縮ばね37に代えて、通常の圧縮ばねからなる強圧縮
ばね52を用いるとともに、通常の弱圧縮ばね34に代
えて、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね57を用いてい
る。
【0024】上記の保護素子Cによれば、周囲温度の過
昇時に、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね57が記憶形
状に伸長復帰して、その弾性力が強圧縮ばね52の弾性
力を凌駕する結果、可動接点53を固定接点45から開
離させて回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態
が解消されて周囲温度が形状記憶合金からなる弱圧縮ば
ね57の元の形状への復帰温度以下になると、弱圧縮ば
ね57が図5の圧縮状態に復帰して、強圧縮ばね52の
弾性力によって、可動接点53が再び固定接点45に押
圧接触されて、回路が閉成される。したがって、繰り返
し使用が可能になる(図5参照)。さらに、異常状態が
解消されない場合は、感温ペレット48が溶融して、強
圧縮ばね52が伸長し、応じて形状記憶合金からなる弱
圧縮ばね57の弾性力が強圧縮ばね52の弾性力を凌駕
する結果、弱圧縮ばね57がその弾性力によって伸長し
て可動接点53を固定接点45から開離させて回路を開
放させて保護する(図示省略)。このように、この第3
実施形態の保護素子Cも、第1、第2実施形態の保護素
子A,Bと同様に複合型の動作を営む。
昇時に、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね57が記憶形
状に伸長復帰して、その弾性力が強圧縮ばね52の弾性
力を凌駕する結果、可動接点53を固定接点45から開
離させて回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態
が解消されて周囲温度が形状記憶合金からなる弱圧縮ば
ね57の元の形状への復帰温度以下になると、弱圧縮ば
ね57が図5の圧縮状態に復帰して、強圧縮ばね52の
弾性力によって、可動接点53が再び固定接点45に押
圧接触されて、回路が閉成される。したがって、繰り返
し使用が可能になる(図5参照)。さらに、異常状態が
解消されない場合は、感温ペレット48が溶融して、強
圧縮ばね52が伸長し、応じて形状記憶合金からなる弱
圧縮ばね57の弾性力が強圧縮ばね52の弾性力を凌駕
する結果、弱圧縮ばね57がその弾性力によって伸長し
て可動接点53を固定接点45から開離させて回路を開
放させて保護する(図示省略)。このように、この第3
実施形態の保護素子Cも、第1、第2実施形態の保護素
子A,Bと同様に複合型の動作を営む。
【0025】
【第4実施形態】次に、本発明の第4実施形態の保護素
子Dについて説明する。この第4実施形態の保護素子D
は、図5示す保護素子Cにおける通常の強圧縮ばね52
に代えて形状記憶合金からなる強圧縮ばねを用いるとと
もに、形状記憶合金からなる弱圧縮ばねを用いたもので
ある。図6は、保護素子Dの断面図を示す。図6におい
て、図5に示す構成部品と同一の部品には、第10位の
桁に「6」または「7」を付して、第1位の桁の符号を
図5に示す符号と対応させている。すなわち,例えば、
図5における金属製ケース41に対応させて、図6では
金属製ケース61としており、以下、62は第1のリー
ド、63は絶縁ブッシング、64は第2のリード、65
は固定接点、66,67は膨大部、68は感温ペレッ
ト、69,70は円板、73は可動接点、75は封止樹
脂、76は絶縁筒体と、同様の符号を付しているので、
その説明を省略する。この第4実施形態の保護素子D
は、図5の保護素子Cにおける通常の強圧縮ばね52に
代えて、形状記憶合金からなる強圧縮ばね77を用いる
とともに、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね78を用い
ている。
子Dについて説明する。この第4実施形態の保護素子D
は、図5示す保護素子Cにおける通常の強圧縮ばね52
に代えて形状記憶合金からなる強圧縮ばねを用いるとと
もに、形状記憶合金からなる弱圧縮ばねを用いたもので
ある。図6は、保護素子Dの断面図を示す。図6におい
て、図5に示す構成部品と同一の部品には、第10位の
桁に「6」または「7」を付して、第1位の桁の符号を
図5に示す符号と対応させている。すなわち,例えば、
図5における金属製ケース41に対応させて、図6では
金属製ケース61としており、以下、62は第1のリー
ド、63は絶縁ブッシング、64は第2のリード、65
は固定接点、66,67は膨大部、68は感温ペレッ
ト、69,70は円板、73は可動接点、75は封止樹
脂、76は絶縁筒体と、同様の符号を付しているので、
その説明を省略する。この第4実施形態の保護素子D
は、図5の保護素子Cにおける通常の強圧縮ばね52に
代えて、形状記憶合金からなる強圧縮ばね77を用いる
とともに、形状記憶合金からなる弱圧縮ばね78を用い
ている。
【0026】上記の保護素子Dによれば、周囲温度の過
昇時に、形状記憶合金からなる強圧縮ばね77が記憶形
状に収縮復帰するとともに、弱圧縮ばね78が記憶形状
に伸長復帰して、可動接点73を固定接点65から開離
させて回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態が
解消されて周囲温度が形状記憶合金からなる強圧縮ばね
77および弱圧縮ばね78の元の形状への復帰温度以下
になると、強圧縮ばね77および弱圧縮ばね78が図6
の圧縮状態に復帰して、強圧縮ばね77の弾性力が弱圧
縮ばね78の弾性力を凌駕して、可動接点73が再び固
定接点65に押圧接触されて、回路が閉成される。した
がって、繰り返し使用が可能になる(図6参照)。さら
に、異常状態が解消されない場合は、感温ペレット68
が溶融して、強圧縮ばね77の弾性力が減少するため、
応じて形状記憶合金からなる弱圧縮ばね78の弾性力が
強圧縮ばね75の弾性力を凌駕する結果、弱圧縮ばね7
8が伸長して可動接点73を固定接点65から開離させ
て回路を開放させて保護する(図示省略)。このよう
に、この第4実施形態の保護素子Dも、第1、第2,第
3実施形態の保護素子A,B,Cと同様に複合型の動作
を営む。
昇時に、形状記憶合金からなる強圧縮ばね77が記憶形
状に収縮復帰するとともに、弱圧縮ばね78が記憶形状
に伸長復帰して、可動接点73を固定接点65から開離
させて回路を開いて保護する(図示省略)。異常状態が
解消されて周囲温度が形状記憶合金からなる強圧縮ばね
77および弱圧縮ばね78の元の形状への復帰温度以下
になると、強圧縮ばね77および弱圧縮ばね78が図6
の圧縮状態に復帰して、強圧縮ばね77の弾性力が弱圧
縮ばね78の弾性力を凌駕して、可動接点73が再び固
定接点65に押圧接触されて、回路が閉成される。した
がって、繰り返し使用が可能になる(図6参照)。さら
に、異常状態が解消されない場合は、感温ペレット68
が溶融して、強圧縮ばね77の弾性力が減少するため、
応じて形状記憶合金からなる弱圧縮ばね78の弾性力が
強圧縮ばね75の弾性力を凌駕する結果、弱圧縮ばね7
8が伸長して可動接点73を固定接点65から開離させ
て回路を開放させて保護する(図示省略)。このよう
に、この第4実施形態の保護素子Dも、第1、第2,第
3実施形態の保護素子A,B,Cと同様に複合型の動作
を営む。
【0027】
【第5実施形態】以上の実施形態の保護素子A,B,
C,Dは、いずれも形状記憶素子として、形状記憶合金
を用いる場合について説明したが、形状記憶合金に代え
て形状記憶ポリマを用いることができる。
C,Dは、いずれも形状記憶素子として、形状記憶合金
を用いる場合について説明したが、形状記憶合金に代え
て形状記憶ポリマを用いることができる。
【0028】
【第6実施形態】また、図1に示す第1実施形態の保護
素子Aにおいて、形状記憶合金からなる板ばね11を省
略するとともに、感温ペレット8に代えて形状記憶合金
または形状記憶ポリマからなる形状記憶素子を用いても
よい。
素子Aにおいて、形状記憶合金からなる板ばね11を省
略するとともに、感温ペレット8に代えて形状記憶合金
または形状記憶ポリマからなる形状記憶素子を用いても
よい。
【0029】
【第7実施形態】以上の実施形態の保護素子は、形状記
憶素子としての形状記憶合金または形状記憶ポリマと、
それらの形状記憶素子の記憶形状への復帰温度よりも高
い温度で永久的な変形を起こす永久変形素子としての感
温ペレットとを併用する場合について説明したが、形状
記憶合金または形状記憶ポリマよりなる形状記憶素子の
記憶形状への形状記憶機能を利用して、温度過昇時に回
路を開いて保護し、また、周囲温度が形状記憶素子の元
の形状への復帰温度以下になることによって形状記憶素
子が保護素子としての元の形状へ復帰することを利用し
て繰り返し使用を可能にするとともに、その復帰温度よ
りも高い温度域においては形状記憶素子が、完全には記
憶形状に復帰しない性質を利用して、形状記憶素子に永
久的な変形を残存させることによって、回路を永久的に
開くようにすることもできる。このような場合、永久変
形素子としての感温ペレットを省略することもできる。
憶素子としての形状記憶合金または形状記憶ポリマと、
それらの形状記憶素子の記憶形状への復帰温度よりも高
い温度で永久的な変形を起こす永久変形素子としての感
温ペレットとを併用する場合について説明したが、形状
記憶合金または形状記憶ポリマよりなる形状記憶素子の
記憶形状への形状記憶機能を利用して、温度過昇時に回
路を開いて保護し、また、周囲温度が形状記憶素子の元
の形状への復帰温度以下になることによって形状記憶素
子が保護素子としての元の形状へ復帰することを利用し
て繰り返し使用を可能にするとともに、その復帰温度よ
りも高い温度域においては形状記憶素子が、完全には記
憶形状に復帰しない性質を利用して、形状記憶素子に永
久的な変形を残存させることによって、回路を永久的に
開くようにすることもできる。このような場合、永久変
形素子としての感温ペレットを省略することもできる。
【0030】
【他の実施形態】上記各実施態様の保護素子A,B,
C,D等において、固定接点5,25,45,65と、
可動接点13,33,53,73との間に、正の抵抗−
温度特性を有するPTC素子を介在させてもよい。この
ような構成によれば、過電流が流れた際にはPTC素子
が自己発熱によってその抵抗値を増大して電流値を抑制
し、もって電子機器を過電流から保護することができ
る。また、PTC素子のトリップ温度を、形状記憶機能
素子11,37,57,77,78の記憶形状への復帰
温度よりも低く設定しておけば、周囲温度がトリップ温
度に達すると、PTC素子がその抵抗値を増大して電流
値を抑制し、もって電子機器を保護することができる。
C,D等において、固定接点5,25,45,65と、
可動接点13,33,53,73との間に、正の抵抗−
温度特性を有するPTC素子を介在させてもよい。この
ような構成によれば、過電流が流れた際にはPTC素子
が自己発熱によってその抵抗値を増大して電流値を抑制
し、もって電子機器を過電流から保護することができ
る。また、PTC素子のトリップ温度を、形状記憶機能
素子11,37,57,77,78の記憶形状への復帰
温度よりも低く設定しておけば、周囲温度がトリップ温
度に達すると、PTC素子がその抵抗値を増大して電流
値を抑制し、もって電子機器を保護することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
感温素子を有し、この感温素子の変形によって可動接点
が固定接点から開離動作する保護素子において、前記感
温素子として特定温度において記憶している形状に復帰
する形状記憶機能と、前記記憶形状への復帰温度よりも
高い温度で非復帰型の変形をする永久変形機能とを有す
るものを用いたことを特徴とする保護素子であるから、
温度過昇時には感温素子の形状記憶機能によって、回路
を開いて保護することができ、異常状態が解消されて周
囲温度が低下すると、感温素子の形状記憶機能によっ
て、再び回路を閉成して繰り返し使用できるとともに、
異常状態が解消されない場合は、感温素子の永久変形機
能によって回路を開いて保護できるという効果を奏す
る。また、PTC素子を組み合わせて用いると、過電流
に対してPTC素子がその抵抗値を増大して電流値を抑
制することによって、保護できるという効果をも奏す
る。
感温素子を有し、この感温素子の変形によって可動接点
が固定接点から開離動作する保護素子において、前記感
温素子として特定温度において記憶している形状に復帰
する形状記憶機能と、前記記憶形状への復帰温度よりも
高い温度で非復帰型の変形をする永久変形機能とを有す
るものを用いたことを特徴とする保護素子であるから、
温度過昇時には感温素子の形状記憶機能によって、回路
を開いて保護することができ、異常状態が解消されて周
囲温度が低下すると、感温素子の形状記憶機能によっ
て、再び回路を閉成して繰り返し使用できるとともに、
異常状態が解消されない場合は、感温素子の永久変形機
能によって回路を開いて保護できるという効果を奏す
る。また、PTC素子を組み合わせて用いると、過電流
に対してPTC素子がその抵抗値を増大して電流値を抑
制することによって、保護できるという効果をも奏す
る。
【図1】 本発明の第1実施態様の保護素子Aにおける
断面図
断面図
【図2】 図1の保護素子Aにおける形状記憶機能を有
する感温素子(形状記憶合金よりなる板ばね)の形状復
帰動作後の断面図
する感温素子(形状記憶合金よりなる板ばね)の形状復
帰動作後の断面図
【図3】 図1の保護素子Aにおける永久変形機能素子
(感温ペレット)の溶融後の断面図
(感温ペレット)の溶融後の断面図
【図4】 本発明の第2実施態様の保護素子Bにおける
断面図
断面図
【図5】 本発明の第3実施態様の保護素子Cにおける
断面図
断面図
【図6】 本発明の第4実施態様の保護素子Dにおける
断面図
断面図
【図7】 従来の保護素子Eの断面図
【図8】 従来の保護素子Eの動作後における断面図
1、21、41、61 金属製ケース 2、22、42、62 第1のリード 3、23、43、63 絶縁ブッシング 4、24、44、64 第2のリード 5、25、45、65 固定接点 6、7、26、27、46、47、66、67 膨大部 8、28、48、68 永久変形機能を有する感温素子
(感温ペレット) 9、10、29、30、49、50、69、70 円板 11 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶合金よ
りなる板ばね) 12、52 強圧縮ばね 13、33、53、73 可動接点 14、34 弱圧縮ばね 15、35、55、75 封止樹脂 16、36、56、76 絶縁筒体 37、77 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶
素子)(形状記憶合金よりなる強圧縮ばね) 57、78 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶
素子)(形状記憶合金よりなる弱圧縮ばね)
(感温ペレット) 9、10、29、30、49、50、69、70 円板 11 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶合金よ
りなる板ばね) 12、52 強圧縮ばね 13、33、53、73 可動接点 14、34 弱圧縮ばね 15、35、55、75 封止樹脂 16、36、56、76 絶縁筒体 37、77 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶
素子)(形状記憶合金よりなる強圧縮ばね) 57、78 形状記憶機能を有する感温素子(形状記憶
素子)(形状記憶合金よりなる弱圧縮ばね)
フロントページの続き Fターム(参考) 5E034 AA10 AB01 AC09 AC11 DB03 DC02 DC10 5G041 AA08 CA02 CB09 CE02 CE10 5G502 AA02 AA06 BA03 BE08 BE09 EE05 KK10
Claims (8)
- 【請求項1】感温素子を有し、この感温素子の変形によ
って可動接点が固定接点から開離動作する保護素子にお
いて、前記感温素子として特定温度において記憶してい
る形状に復帰する形状記憶機能と、前記記憶形状への復
帰温度よりも高い温度で非復帰型の変形をする永久変形
機能とを有するものを用いたことを特徴とする保護素
子。 - 【請求項2】前記感温素子が、形状記憶合金または形状
記憶ポリマからなることを特徴とする請求項1に記載の
保護素子。 - 【請求項3】前記感温素子が、特定温度において記憶し
ている形状に復帰する形状記憶機能を有する形状記憶素
子と、この形状記憶素子の記憶形状への復帰温度よりも
高い温度で非復帰型の変形をする永久変形素子とで構成
されていることを特徴とする請求項1または2のいずれ
かに記載の保護素子。 - 【請求項4】前記形状記憶素子が形状記憶合金または形
状記憶ポリマで構成され、前記永久変形素子が絶縁性化
学物質で構成されていることを特徴とする請求項1ない
し3のいずれかに記載の保護素子。 - 【請求項5】金属製のケースと、この金属製ケースの一
端に固着されたリードと、金属製ケースの他端開口部を
閉止する絶縁ブッシングと、この絶縁ブッシングを貫通
するリードと、このリードの内方端に形成された固定接
点と、金属ケースの内部に収容された絶縁性化学物質か
らなる永久変形素子と、形状記憶合金または形状記憶ポ
リマからなる形状記憶素子と、少なくともその一部が金
属ケースに接触するとともに前記固定接点に接触する可
動接点と、この可動接点と前記絶縁ブッシング間に介在
されている弱圧縮ばねとを有することを特徴とする請求
項4に記載の保護素子。 - 【請求項6】金属製のケースと、この金属製ケースの一
端に固着されたリードと、金属製ケースの他端開口部を
閉止する絶縁ブッシングと、この絶縁ブッシングを貫通
するリードと、このリードの内方端に形成された固定接
点と、金属ケースの内部に収容された絶縁性化学物質か
らなる永久変形素子と、強圧縮ばねと、少なくともその
一部が金属ケースに接触するとともに前記固定接点に接
触する可動接点と、この可動接点と前記絶縁ブッシング
間に介在されている形状記憶合金からなる弱圧縮ばねと
を有することを特徴とする請求項4に記載の保護素子。 - 【請求項7】金属製のケースと、この金属製ケースの一
端に固着されたリードと、金属製ケースの他端開口部を
閉止する絶縁ブッシングと、この絶縁ブッシングを貫通
するリードと、このリードの内方端に形成された固定接
点と、金属ケースの内部に収容された絶縁性化学物質か
らなる永久変形素子と、形状記憶合金または形状記憶ポ
リマからなる形状記憶素子と、少なくともその一部が金
属ケースに接触するとともに前記固定接点に接触する可
動接点と、この可動接点と前記絶縁ブッシング間に介在
されている形状記憶合金からなる弱圧縮ばねとを有する
ことを特徴とする請求項4に記載の保護素子。 - 【請求項8】前記固定接点と可動接点との間に、PTC
素子を介在したことを特徴とする請求項5ないし7のい
ずれかに記載の保護素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227093A JP2002042620A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 保護素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227093A JP2002042620A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 保護素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002042620A true JP2002042620A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18720596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000227093A Withdrawn JP2002042620A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 保護素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002042620A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012023748A2 (ko) * | 2010-08-17 | 2012-02-23 | (주)엠에스테크비젼 | 반복형 퓨즈 |
CN102637552A (zh) * | 2012-04-19 | 2012-08-15 | 中国工程物理研究院电子工程研究所 | 一种力热保险装置 |
CN103208398A (zh) * | 2012-04-01 | 2013-07-17 | 任运涛 | 具有温度控制和过热保护功能的开关 |
TWI494965B (zh) * | 2012-11-15 | 2015-08-01 | Ms Techvision Co Ltd | 用於切斷過電流及吸收浪湧之合成保護組件 |
CN105869952A (zh) * | 2016-06-15 | 2016-08-17 | 厦门赛尔特电子有限公司 | 一种桥式触点结构感温开关 |
CN107064666A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-08-18 | 歌尔科技有限公司 | 电子部件极限环境参数记录装置及电子设备 |
US10153122B2 (en) | 2016-05-25 | 2018-12-11 | Dong-Yang Electronics Co., Ltd | Temperature-sensitive pellet type thermal fuse |
-
2000
- 2000-07-27 JP JP2000227093A patent/JP2002042620A/ja not_active Withdrawn
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071002 |