JP2002039453A - 接続装置 - Google Patents

接続装置

Info

Publication number
JP2002039453A
JP2002039453A JP2000225641A JP2000225641A JP2002039453A JP 2002039453 A JP2002039453 A JP 2002039453A JP 2000225641 A JP2000225641 A JP 2000225641A JP 2000225641 A JP2000225641 A JP 2000225641A JP 2002039453 A JP2002039453 A JP 2002039453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
members
fitting
engaged
engagement
locking hook
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000225641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4469472B2 (ja
Inventor
Akira Horimoto
章 堀本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakura Rubber Co Ltd
Original Assignee
Sakura Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakura Rubber Co Ltd filed Critical Sakura Rubber Co Ltd
Priority to JP2000225641A priority Critical patent/JP4469472B2/ja
Publication of JP2002039453A publication Critical patent/JP2002039453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4469472B2 publication Critical patent/JP4469472B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構造が簡単であるとともに緩み等を生じること
がなく、信頼性の高い配管要素等の2部材の接続装置を
提供する。 【解決手段】配管要素1a,1bの端部に取付られ先端
部から軸方向に突設された複数の嵌合突部8を有する環
状の嵌合部材2と、これらの嵌合突部8の側面に形成さ
れ相対的に周方向に係合して軸方向の移動を規制する係
止鉤部9を備え、この係止鉤部は周方向に沿った方向に
互い係合する係合面9aを有し、上記の係止鉤部9が互
いに係合した状態で弾性変形され、その弾性力により上
記の係合面の摩擦力によりこの係合状態を維持する付勢
部材10を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造が簡単でかつ
信頼性の高い配管要素等の2部材の接続装置に関する。
さらに特定すれば、本発明は油圧配管等の高圧流体の配
管要素の接続に適し、かつ緩み等を防止することができ
る接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、2つの部材、たとえば油圧シ
ステムの配管要素を接続する装置としては、螺子により
締結される継手装置が汎用されている。このような継手
装置は、構造が簡単であるが、緩みが生じやすい等の本
質的な不具合がある。
【0003】すなわち、螺子による締結は、締め付けに
より発生する各部の弾性力により、雄螺子と雌螺子の螺
条の間に生じる摩擦力により、この締結状態を維持す
る。このような締結状態にある螺子に振動等が作用する
と、この振動による各部の慣性力により、雄螺子と雌螺
子が微小ではあるが相対的に回動することがある。
【0004】この場合に、この螺子の締め付け方向の回
動抵抗は大きいが、緩み方向の回動抵抗は小さい。一般
に振動により発生する慣性力は、正逆両方向に等しいも
のであるが、上記のように螺子の回動抵抗が方向により
差があるため、緩み方向の回動量の方が大きくなる傾向
がある。このため、長期間の間振動等が作用すると、次
第に螺子の緩みが発生する。このような螺子による締結
は、配管要素の接続装置ばかりでなく、各種の部材を螺
子により締結して接続する場合一般に共通した問題であ
る。
【0005】このような螺子の緩みを減少させるために
スプリングワッシャを介在させる等のことがなされてい
るが、本質的に螺子の緩みの傾向は解消できない。ま
た、螺子を締結した後に、セフティワイヤ等で固定する
対策はあるが、このセフティワイヤ掛け作業は面倒であ
り、非能率的である等の不具合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
に基づいてなされたもので、構造が簡単であるとともに
緩み等を生じることがなく、信頼性の高い配管要素等の
2部材の接続装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、互いに接続すべき第1および第2の2つの部材を対
向させた状態で接続する接続装置であって、上記の第1
および第2の部材の端部の外周にそれぞれ取付けられこ
れらの部材に対して回転自在でかつ軸方向の移動を規制
された環状の第1および第2の嵌合部材と、これらの嵌
合部材の先端部から軸方向に突設された複数の嵌合突部
と、これら嵌合突部の間に形成されこれら嵌合突部と軸
方向に嵌合する嵌合凹部と、上記の嵌合突部の側面に形
成され上記の第1および第2の嵌合部材が相対的に周方
向に回動することにより係合して軸方向の移動を規制す
る係止鉤部を備え、この係止鉤部は周方向に沿った方向
に互い係合する係合面を有し、上記の第1および第2の
部材の端部間に設けられ、上記の嵌合部材の嵌合突部と
嵌合凹部とが嵌合しかつ上記の係止鉤部が互いに係合し
た状態で弾性変形され、その弾性力によりこれらの部材
を互いに軸方向に離間させる方向に付勢し上記の係止鉤
部の係合面の摩擦力によりこの係合状態を維持する付勢
部材とを具備したことを特徴とするものである。
【0008】したがって、この係止鉤部の係合面の摩擦
により、上記の嵌合部材の相対的な回動が防止されて締
結状態が維持されるが、この係止面は周方向に沿った方
向に係合しているため、正逆いずれの方向についても、
その回動抵抗力は等しい。そして、前述のように振動に
より発生する慣性力は正逆両方向で等しいので、振動に
よりこれら嵌合部材が一方向に優先的に回動するような
傾向を生じることはない。よって、振動による緩みを確
実に防止することができる。
【0009】また、この接続装置は、基本的には互いに
嵌合、係合する嵌合部材と、弾性部材とから構成されて
おり、その構造も簡単であり、製造も容易でコストを低
減することができる。
【0010】また、請求項2に記載の本発明は、前記の
2つの部材は油圧配管等の第1および第2の配管要素で
あり、前記の付勢部材は、前記の第1および第2の配管
要素の間のシール部材を兼用していることを特徴とする
ものである。したがって、構造がより簡単でかつ信頼性
の高い配管要素の継手装置が提供できる。
【0011】また、請求項3に記載の本発明は、前記の
係止鉤部の互いに係合する係合面は、無負荷の状態では
周方向に沿って係合する形状をなし、上記の嵌合部材が
互いに離間する方向の負荷が作用した場合には互いに噛
み合うオーバーハング状に変形することを特徴とするも
のである。
【0012】したがって、前述のような摩擦力に加え
て、変形による形状的な噛み合いにより嵌合部材の係合
解除方向の回動を阻止するので、より信頼性が高い。ま
た、この係止鉤部の係合面は、無負荷の状態ではオーバ
ーハング状にはなっておらず、これらの係合面を係合さ
せる際、すなわちこの接続装置を結合する際に、嵌合部
材を不必要に軸方向に余分に移動させる必要はなく、接
続作業がより簡単である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
形態を説明する。図1ないし図3には本発明の第1の実
施形態を示し、このものは、航空機の油圧システムの配
管要素の接続装置等、高い信頼性を要求される接続装置
に適したものである。
【0014】図中の1a,1bは接続すべき第1および
第2の部材である第1および第2の配管要素であって、
この実施形態の場合には油圧配管である。この第1の配
管1a、第2の配管1bは同径のものであるが、もちろ
ん、径の相違する配管を接続する場合、または他の配管
要素を接続する場合でも同様である。
【0015】また、図中の2はこれらの配管1a,1b
を突き合せた状態で接続するための嵌合部材である。こ
の実施形態の場合には、これら嵌合部材2は互いに相補
形に嵌合する同じ形状のものである。
【0016】この嵌合部材2は、環状の本体部3を有
し、その先端面からは複数、この実施形態の場合には6
個の嵌合突部8が一体に突設され、またこれらの嵌合突
部8の間には嵌合凹部7が形成されている。これら嵌合
部材2は、上述の如く相補形であるので、上記の嵌合突
部8は、相手方の嵌合部材2の嵌合凹部7内に軸方向に
嵌合するものであるが、周方向には所定の隙間が形成さ
れ、これら嵌合部材2は互いに周方向に所定角度だけ回
動自在となっている。
【0017】また、上記の各嵌合突部8の一側面には、
それぞれ係止鉤部9が形成されており、これら係止鉤部
9は、相手方の嵌合部材2の嵌合突部8の係止鉤部9に
互いに周方向に沿って係合し、これら嵌合部材2が互い
に軸方向に離反する方向の移動を規制する。なお、これ
らの係止鉤部9の形状等は後述する。
【0018】なお、上記の嵌合突部8は、先端側に向か
って周方向の幅が狭くなるようなテーパ状の形状をなし
ており、互いの嵌合が容易となるように構成されてい
る。また、その一側面、すなわち上記の係止鉤部9が形
成されている側面は、軸方向に沿っている。
【0019】また、上記の第1および第2の配管1a,
1bの先端部には、それぞれ付勢部材10が設けられて
いる。この実施形態の場合には、これらの付勢部材10
は上記の配管1a,1bの先端部に一体に形成されてい
る。
【0020】この付勢部材10は、弾性を有する金属材
料で形成され、先端側に突出した円錐形のリップ部12
を備えている。そして、これらリップ部12が互いに軸
方向に押圧されることにより、これらリップ部12は図
2に示すように弾性変形し、その弾性力によりこれら配
管1a,1bを互いに軸方向に離間させるように付勢す
る。
【0021】なお。この実施形態の場合には、これらの
付勢部材10のリップ部12が密接することにより、こ
れらの間で液密または気密を維持するように構成されて
おり、したがってこの実施形態の場合には、これらの付
勢部材10はこれらの配管1a,1bの間の密封を維持
するシール部材として兼用されている。
【0022】また、上記の配管1a,1bの端部の外周
には、段部11が形成されており、前記の嵌合部材2の
環状の本体部3はこの段部11に嵌合している。したが
って、これらの嵌合部材2は、これらの配管1a,1b
の端部に回動自在でかつ先端部側への軸方向の移動を規
制して取り付けられている。
【0023】このような接続装置により配管1a,1b
を接続する場合には、まず配管1a,1bの端部および
嵌合部材2を互いに同軸状に対向させる。そして、嵌合
部材2を互いに近接させ、それらの嵌合突部8を嵌合凹
部7内に軸方向に嵌合させる。また、これとともに、配
管1a,1bの端部は互いに近接し、その先端部の付勢
部材10のリップ部12が当接する。
【0024】そして、この状態からさらに嵌合部材2を
近接させることにより、上記のリップ部12が図2に示
すように弾性変形して密着し、シール性を発揮する。そ
して、この状態で上記の嵌合部材2を相対的に回動させ
ると、各嵌合突部8の係止鉤部9が互いに軸方向に係合
し、これら嵌合部材2および配管1a,1bが離間する
ような軸方向の移動を規制する。
【0025】この場合に、上記の付勢部材10のリップ
部12の弾性力により、上記の嵌合部材2が互いに離反
する方向に強く付勢される。この荷重は、係止鉤部9の
係合面に作用し、その摩擦力によりこれら嵌合部材2が
互いに回動するのを規制し、この係止鉤部9の係合解除
を防止する。このようにして、図2に示すように、これ
ら配管1a,1bの接続が完了する。なお、この接続装
置の接続を解除する場合には、上記と逆の操作をおこな
う。
【0026】なお、この接続状態でこの接続装置の部分
に振動等が作用した場合に、各部の慣性力により、嵌合
部材2が互いに回動する方向の荷重が作用する。そし
て、この振動が強い場合には、前記の係止鉤部9の係合
面が回動方向すなわち周方向に微小距離だけ相対的に移
動する場合がある。
【0027】しかし、この実施形態では、上記の係止鉤
部9の係合は、周方向に沿った方向の係合であるため、
これら係止鉤部9がより強く係合する方向の摩擦力と、
これら係止鉤部9の係合が解除される方向の摩擦力は互
いに等しい。そして、前述のように、振動による慣性力
は、これら嵌合部材2の正逆両方向の回動方向について
等しい。よって、従来の螺子の締結にように、摩擦力に
方向性がなく、これら係止鉤部9の係合が振動等により
不所望に緩むことはなく、信頼性が高い。
【0028】また、この実施形態のものは、構造が簡単
でコストが低いとともに、接続や接続解除の操作が簡単
である。また、振動等による緩みがないので、従来の螺
子による締結の場合のようにセフティワイヤ掛け等を必
要としない。
【0029】なお、上記のような接続操作は、手作業で
も可能であるが、作業をより容易とするために、図7お
よび図8に示すような接続工具が使用される。この接続
工具は、回動自在に枢着された一対のレバー51を備え
ている。そして、これらのレバー51の先端にはホルダ
ー部材52,53が取り付けられている。
【0030】一方のホルダー部材53内には内筒54が
設けられ、この内筒54の外周面にはたとえば逆ねじの
螺条56が形成され、上記のホルダー部材53の内面の
雌螺子(図示せず)と螺合している。そして、この内筒
54の先端部には、ホルダー部55が形成されている。
また、上記の内筒54は、板ばね57およびピン58に
より付勢されており、この内筒54が回動した際に元の
回動位置まで戻すように付勢されている。
【0031】なお、上記のホルダー部材52,53、内
筒54、ホルダー部55等は、図8に示すように円環の
一部を切除した形状をなしており、側方からこの接続装
置の嵌合部材2に嵌合可能となっている。
【0032】このような接続工具50を使用して接続作
業をする際には、この接続工具50のホルダー部材52
およびホルダー部55を嵌合部材2の背面側に嵌合さ
せ、レバー51を握ることにより、これら嵌合部材2を
強い力で互いに近接させることができる。そして、この
ような軸方向の押圧力により、上記の内筒54が回動
し、嵌合部材2を相対的に回動させ、係止鉤部9が自動
的に係合する。なお、接続が完了してこのレバー51の
押圧を解除すると、内筒54は板ばね57により元の位
置まで回動する。
【0033】このような接続工具50を使用することに
より、前記の付勢機構10のリップ部12の弾性力が強
い場合でも、この接続装置を容易に接続することができ
る。なお、この接続装置の取り外しの場合には、上記の
内筒の螺条の方向が逆の工具を使用することができる。
【0034】また、この実施形態では、係止鉤部9の形
状について、緩みをより確実に防止し、かつ接続の際の
作業性を良好にするため、図3に示すような形状に構成
されている。なお、この図3には、その中央部に嵌合突
部8を軸方向から見た正面図を示し、その左側には外側
から見た側面図、右側には内側から見た側面図を示す。
【0035】まず、上記の係止鉤部9の係合の緩みを防
止するには、この係止鉤部9の係合面が、その先端縁が
基端側に位置するように傾斜した形状、すなわちオーバ
ーハング状をなしていることが好ましい。このようなオ
ーバーハング状の係止鉤部9が係合すると、付勢機構1
0の軸方向の付勢力により、これらの係止鉤部9が噛み
合う状態となり、緩みを防止できる。
【0036】しかし、これらの係止鉤部9を上記のよう
なオーバーハング状とすると、これら係止鉤部9を係合
させるには、このオーバーハング分だけ余分に嵌合部材
2を近接させなければならず、作業性が損なわれる。特
に、この実施形態のように、金属製のリップ部12を備
えた付勢部材10を使用したような場合には、その弾性
変形のストロークが小さいとともに、弾性力も大きいの
で、接続作業が面倒となる。
【0037】この係止鉤部9の係合面をオーバーハング
状とせず、周方向に沿った面とすれば、接続作業は容易
となる。また、このように構成しても、前述のように、
この接続装置の振動等による緩みは防止することができ
る。
【0038】しかしながら、航空宇宙用の油圧その他の
配管要素の接続装置のように、強い振動や過酷な条件に
晒され、かつ高い信頼性を要求されるものでは、より高
い緩み防止の対策が必要となる。
【0039】この実施形態では、上記の条件を満足する
ため、この係止鉤部9は以下のように構成されている。
すなわち、この係止鉤部9には、鉤状部の根元の応力集
中を緩和させるために、円筒面からなる湾曲部20が形
成されている。そして、この実施形態では、この湾曲部
20が嵌合部材2の軸方向および周方向の両方向に対し
て傾斜して形成されている。そして、好ましくは、この
係止鉤部9の係止面の先端縁23は、周方向に沿うよう
に上記の軸方向および周方向に対する傾斜角度等が設定
されている。
【0040】このような構成により、この湾曲部20の
一端縁22においては、この縁、すなわち係合面の縁は
周方向に沿っており、オーバーハング状とはなっていな
い。また、他の部分では、この湾曲部20の傾斜によ
り、この係止鉤部9の係合面は前述したようなオーバー
ハング状となり、この湾曲部20の他端縁1に近づくに
従って、このオーバーハングは強くなる。
【0041】このような形状の係止鉤部9が互いに係合
する場合には、上記の一端縁22が相手の嵌合突部8の
係止鉤部9の先端縁23と接触する。この一端縁22と
先端縁23とは、直交しているので、これらの縁の交点
は点接触となる。そして、上記の一端縁22は、周方向
に沿っているので、これらの係止鉤部9は、周方向に沿
って相対的に移動しながら係合する。よって、前述のよ
うにこの係止鉤部をオーバーハング状とした場合のよう
に、嵌合部材2を余分に近接させる必要はなく、接続作
業が容易となる。
【0042】そして、これらの係止鉤部9が互いに係合
した状態で前記の付勢機構10による荷重、または配管
1a,1bの内圧による軸方向の荷重が作用すると、上
述したような一端縁22と先端縁23の点接触の部分は
容易に弾性変形、または塑性変形し、これら一端縁22
以外の部分の係合面が係合する。
【0043】前述したように、上記の湾曲部20の傾斜
によって、この一端縁22以外の部分はオーバーハング
状となっているために、これらの部分が係合することに
より、互いに噛み合った状態となり、これらの係止鉤部
9の係合の緩みをより確実に防止することができる。
【0044】なお、図3においては、理解を容易にする
ために、上記の湾曲部20の傾斜角度を大きく描いてあ
るが、実際の製品では、この傾斜角度は僅かでよい。そ
して、上記の付勢部材10の弾性力による荷重、または
配管1a,1bの内圧による軸方向の荷重により、上記
の一端縁22の部分から順次変形しながらこの係止鉤部
9の係合面が全面的に接触、係合するように設計するこ
とが好ましい。また、この係止鉤部9の全面が接触した
状態においても、一端縁22の部分、すなわち最も応力
の大きい部分において塑性変形が生じないように設計す
ることが好ましい。このような設計は、この嵌合部材2
の材料の物性、荷重下における変形の解析、その他の条
件から、上記のような好ましい設計を行うことができ
る。
【0045】なお、上記の係止鉤部9の形状、構成は上
記の実施形態のものには限定されない。たとえば、図4
には、本発明の第2の実施形態における係止鉤部9の形
状を示し、この図4は図3に対応した図で、図3と同様
に嵌合突部8の正面図、外側および内側から見た側面図
を示す。
【0046】この実施形態のものは、嵌合突部8の側面
に円筒面またはテーパの付された円筒面等から構成され
た切除溝25を斜めに形成したものである。この切除溝
25は、応力集中を防止するため、その一端部に向けて
次第に浅くなって消滅しており、他端部は、この係止鉤
部9の係合面に達している。
【0047】従って、この切除溝25の達している部分
27では、この係止鉤部9の係合面はオーバーハング状
に形成されている。また、この切除溝25の達していな
い部分26では、この係合面は周方向に沿った平面状に
形成されている。なお、この部分26の幅は、この係止
鉤部9の全幅の半分以上の幅に設定されている。
【0048】このような係止鉤部9が互いに係合する
と、切除溝25の達していない部分26の係合面、すな
わち平面状の係合面同士が、中央部において相手方の係
止鉤部9の達していない部分26と重複する。従って、
この中央部の重複した部分で、これら係止鉤部9は周方
向に沿って案内され、容易に係合する。
【0049】そして、この係合状態にある係止鉤部9に
前述のような荷重が作用すると、この中央部の重複した
部分が変形し、その両側の切除溝25の達している部分
27すなわちオーバーハング状の部分が順次接触嵌合し
てゆき、これらのオーバーハング状の部分が噛み合い、
この係止鉤部9の係合の緩みを防止する。
【0050】なお、この実施形態の係止鉤部9の構成
は、上記の点以外は前記の第1の実施形態と同様の構成
であり、また各部の変形、接触の態様も前記の第1の実
施形態の場合と同様に設計される。
【0051】また、図5には、第3の実施形態における
係止鉤部9の構成を示す。このものは、嵌合部材2がア
ルミニウム合金等、比較的弾性係数の小さい材料、すな
わち比較的変形しやすい材料で形成されている場合に適
したものである。
【0052】この実施形態のものは、係止鉤部9の係合
面9aは周方向に沿った平面状をなしている。したがつ
て、この係止鉤部9は、周方向に沿って相対的に移動し
て係合する。
【0053】そして、この嵌合突部8の前端面は、高周
波焼入れ、その他の表面処理などにより、表面部分のみ
が硬化され、硬化層30が形成されている。したがっ
て、これらの係止鉤部9が係合した状態で前述のような
荷重が作用すると、この係止鉤部9の係合面9aが変形
するが、上記の硬化層30の部分は変形し難いので、結
果的にこの係合面9aはオーバーハング状に変形した状
態で噛み合う。よって、この係止鉤部9に緩みをより効
果的に防止することができる。
【0054】この実施形態のものは、係止鉤部9の形状
が単純であり、加工が容易でコストを低減することがで
きる。なお、上記の点以外は、この第3の実施形態のも
のは、前述の第1の実施形態のものと同様である。
【0055】また、図6には本発明の第4の実施形態に
おける係止鉤部9の構成を嵌合突部8の正面図および断
面図で示す。このものは、嵌合部材2が合成樹脂材料
等、軟質で変形しやすい材料で形成されている場合に適
するものである。
【0056】この実施形態のものは、係合鉤部9の係合
面9aは、周方向に沿った平面で構成されている。そし
て、この嵌合突部8の前面部の内部には、インサート部
材40が一体的に埋設されている。このインサート部材
40は、硬質の材料、たとえば鋼材で形成された板状の
ものである。そして、その先端部41は係止鉤部9の係
合面の先端縁部に刃状に露出している。なお、このイン
サート部材40には、複数の取付孔42が形成され、こ
れらの取付孔42内に樹脂材料が充填され、この嵌合突
部8内への埋設強度を高めるように構成されている。
【0057】この実施形態のものは、前述の第3の実施
形態と同様に、係止鉤部9が係合した状態で荷重が作用
すると、係合面9aの部分が変形するが、インサート部
材40は変形しないため、結果的にこの係合面9aはオ
ーバーハング状に変形した状態で噛み合う。よって、こ
の係止鉤部9に緩みをより効果的に防止することができ
る。
【0058】この実施形態のものは、嵌合部材を射出成
形する際に、上記のインサート部材40を係止鉤部9の
近傍に埋設するだけで製造でき、コストを低減すること
ができる。なお、上記の点以外は、この第4の実施形態
のものは、前述の第1の実施形態のものと同様である。
【0059】なお、本発明は上記の実施形態にも限定さ
れない。たとえば、係止鉤部の構成、形状は上記のよう
な実施形態には限定されず、各種のものが採用できる。
また、航空宇宙用等、特に高い信頼性が要求される用途
以外のものでは、係止鉤部の係合面は周方向に沿った方
向に係合する単純な形状のものでもよい。
【0060】また、上記の付勢部材は、前記の実施形態
のものには限定されず、その他の任意の形状、構成のも
のが採用でき、必ずしも配管等の配管要素と一体のもの
でなくてもよく、別体のものでもよい。また、この付勢
部材は必ずしもシール部材として兼用されるものには限
定されず、付勢部材とシール部材は別体のものでもよ
い。
【0061】さらに、本発明は油圧システムの配管要素
を接続するものに限らず、その他の任意の配管要素、あ
るいは棒状の部材、その他の部材を接続するものに適用
できることはもちろんであり、またこの接続装置の各部
品の材料等も任意に選択することができる。
【0062】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、係止鉤部の
係合面の摩擦により、上記の嵌合部材の相対的な回動が
防止されて締結状態が維持されるが、この係合面は周方
向に沿った方向に係合しているため、正逆いずれの方向
についても、その回動抵抗力は等しく、振動によりこれ
ら嵌合部材が一方向に優先的に回動するような傾向を生
じることはなく、振動による緩みを確実に防止すること
ができる。
【0063】また、この接続装置は、基本的には互いに
嵌合、係合する嵌合部材と、弾性部材とから構成されて
おり、その構造も簡単であり、製造も容易でコストを低
減することができる等、その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の接続装置の接続解除状態の縦
断面図。
【図2】第1の実施形態の接続装置の接続状態の縦断面
図。
【図3】第1の実施形態の係止鉤部の正面図および側面
図。
【図4】第2の実施形態の係止鉤部の正面図および側面
図。
【図5】第3の実施形態の係止鉤部の断面図。
【図6】第4の実施形態の係止鉤部の正面図および断面
図。
【図7】本発明の接続装置の接続作業に使用される接続
工具の側面図。
【図8】図7の8−8矢視図。
【符号の説明】
1a,1b 配管 2 嵌合部材 8 嵌合突部 9 係止鉤部 10 付勢部材 12 リップ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに接続すべき第1および第2の2つ
    の部材を対向させた状態で接続する接続装置であって、 上記の第1および第2の部材の端部の外周にそれぞれ取
    付けられこれらの部材に対して回転自在でかつ軸方向の
    移動を規制された環状の第1および第2の嵌合部材と、 これらの嵌合部材の先端部から軸方向に突設された複数
    の嵌合突部と、これら嵌合突部の間に形成されこれら嵌
    合突部と軸方向に嵌合する嵌合凹部と、 上記の嵌合突部の側面に形成され上記の第1および第2
    の嵌合部材が相対的に周方向に回動することにより係合
    して軸方向の移動を規制する係止鉤部を備え、この係止
    鉤部は周方向に沿った方向に互い係合する係合面を有
    し、 上記の第1および第2の部材の端部間に設けられ、上記
    の嵌合部材の嵌合突部と嵌合凹部とが嵌合しかつ上記の
    係止鉤部が互いに係合した状態で弾性変形され、その弾
    性力によりこれらの部材を互いに軸方向に離間させる方
    向に付勢し上記の係止鉤部の係合面の摩擦力によりこの
    係合状態を維持する付勢部材とを具備したことを特徴と
    する配管要素の接続装置。
  2. 【請求項2】 前記の第1および第2の部材は第1およ
    び第2の配管要素であり、前記の付勢部材は、上記の第
    1および第2の配管要素の間のシール部材を兼用してい
    ることを特徴とする請求項1の接続装置。
  3. 【請求項3】 前記の係止鉤部の互いに係合する係合面
    は、無負荷の状態では周方向に沿って係合する形状をな
    し、上記の嵌合部材が互いに離間する方向の負荷が作用
    した場合には互いに噛み合うオーバーハング状に変形す
    ることを特徴とする請求項1の接続装置。
JP2000225641A 2000-07-26 2000-07-26 接続装置 Expired - Lifetime JP4469472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225641A JP4469472B2 (ja) 2000-07-26 2000-07-26 接続装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000225641A JP4469472B2 (ja) 2000-07-26 2000-07-26 接続装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002039453A true JP2002039453A (ja) 2002-02-06
JP4469472B2 JP4469472B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=18719381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000225641A Expired - Lifetime JP4469472B2 (ja) 2000-07-26 2000-07-26 接続装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4469472B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1484545A1 (en) * 2002-03-05 2004-12-08 Sakura Rubber Co., Ltd. Coupling apparatus including release preventing structure
JP2022094633A (ja) * 2020-12-15 2022-06-27 櫻護謨株式会社 継手および配管構造

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4859415U (ja) * 1971-11-09 1973-07-28
JPS6337593Y2 (ja) * 1982-09-09 1988-10-04
JPH0596683U (ja) * 1992-06-04 1993-12-27 株式会社共立合金製作所 配管用継手構造
JPH0614681U (ja) * 1991-12-13 1994-02-25 サンエー工業株式会社 ホース継手

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4859415U (ja) * 1971-11-09 1973-07-28
JPS6337593Y2 (ja) * 1982-09-09 1988-10-04
JPH0614681U (ja) * 1991-12-13 1994-02-25 サンエー工業株式会社 ホース継手
JPH0596683U (ja) * 1992-06-04 1993-12-27 株式会社共立合金製作所 配管用継手構造

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1484545A1 (en) * 2002-03-05 2004-12-08 Sakura Rubber Co., Ltd. Coupling apparatus including release preventing structure
EP1484545B1 (en) * 2002-03-05 2010-02-24 Sakura Rubber Co., Ltd. Coupling apparatus including release preventing structure
JP2022094633A (ja) * 2020-12-15 2022-06-27 櫻護謨株式会社 継手および配管構造
JP7146885B2 (ja) 2020-12-15 2022-10-04 櫻護謨株式会社 継手および配管構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP4469472B2 (ja) 2010-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4619723B2 (ja) 雌取付けアセンブリおよび継手アセンブリ
JP2677291B2 (ja) 管継手
US6334632B1 (en) Synthetic resin-made fastening-limiting device for a joint fastening member
KR102167325B1 (ko) 합성 수지제 파이프 조인트
JP4217971B2 (ja) 入れ子式管を継合するための固定装置および方法
EP0903529A2 (en) Synthetic resin-made fastening limiting device for a joint fastening member
US20070092852A1 (en) Non-aggressive anchor washer
JP5899766B2 (ja) 食い込み式管接続構造
US9791061B2 (en) Valve
WO1991016565A1 (fr) Raccord de tuyaux
WO2013047304A1 (ja) 管接続構造
JP4519781B2 (ja) 管継手
US11371635B2 (en) Connector and assembly method for connector
EP1650485A2 (en) Coupling assembly with connection indicator
JP2002039453A (ja) 接続装置
US9879779B2 (en) Self-retaining gasket
JP2002039454A (ja) 接続装置
JP5137195B2 (ja) 管継手
JP2002295756A (ja) 簡易スイベルホース継手
US9046178B2 (en) Self-retaining gasket and fastener retainer
JP2011069484A (ja) ホース継手
JP5268100B2 (ja) 管継手
JP6504751B2 (ja) 継手の接続構造
JP2002276868A (ja) 配管用継手
JP3041477B2 (ja) 管接続装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4469472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term