JP2002039110A - 油圧シリンダ回路 - Google Patents

油圧シリンダ回路

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JP2002039110A
JP2002039110A JP2000226655A JP2000226655A JP2002039110A JP 2002039110 A JP2002039110 A JP 2002039110A JP 2000226655 A JP2000226655 A JP 2000226655A JP 2000226655 A JP2000226655 A JP 2000226655A JP 2002039110 A JP2002039110 A JP 2002039110A
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JP
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pump
hydraulic
pumps
hydraulic cylinder
cylinder
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Yoshimi Saotome
吉美 早乙女
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機でポンプを駆動するハイブリッド方式
によって片側ロッド式のシリンダを伸長側及び縮小側に
同速で作動させ、しかも回路構成を簡素化する。 【解決手段】 電動機1によって駆動される第1及び第
2両油圧ポンプ2,3により、片側ロッド式の油圧シリ
ンダ4のヘッド側及びロッド側両油室4a,4bに、両
側油室4a,4bの断面積比に対応する流量比で油を供
給、排出することにより、シリンダ4を伸長側及び縮小
側に同速で作動させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は片側ロッド式の油圧
シリンダを伸長側と縮小側で同速で作動させるための油
圧シリンダ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】片側ロッド式の油圧シリンダにおいて
は、ロッド側油室の断面積がヘッド側油室の断面積より
も小さいため、油圧ポンプからの供給流量が同じでも伸
長動作と縮小動作に速度差が生じる。このため、たとえ
ば油圧ショベルにおけるバケット軌跡の制御が正確にで
きない等の問題が生じていた。
【0003】そこで、特公昭59−39601号公報に
示されているように、シリンダのヘッド側とロッド側の
断面積比(たとえば2:1)に対応してヘッド側にロッ
ド側よりも大流量を供給すべく、主ポンプとは別に補助
ポンプ(チャージポンプ、副ポンプ)を加えた技術が提
案された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公知技
術によると次の欠点があった。
【0005】 公知技術においては、シリンダとポン
プで閉回路を構成し、この閉回路内での油の過不足を補
助ポンプで補う構成をとっているため、主ポンプのほか
に補助ポンプ、及び閉回路中の過剰油を系外に出すため
のフラッシング弁が必要となり、回路構成が複雑とな
る。
【0006】 最近、電動機によってポンプを駆動す
る所謂ハイブリッド駆動方式が提案されている。
【0007】このハイブリッド方式をとる場合、エンジ
ンでポンプを駆動するエンジン駆動方式のようにポンプ
が常時回転しているわけではなく、運転開始とともに電
動機が回転してはじめてポンプが駆動され、油を送り始
めることになる。
【0008】ここで、上記公知の閉回路式の油圧回路を
そのままこのハイブリッド方式で駆動するとなると、駆
動開始時に、補助ポンプによる油の補充が追いつかずに
主ポンプへの油の吸い込み不足が生じ、回路がキャビテ
ーションを起こしてポンプが破損する等の問題が生じる
可能性が高い。
【0009】すなわち、公知の回路構成ではハイブリッ
ド方式に対応することが困難であっていた。
【0010】そこで本発明は、ハイブリッド方式によっ
て片側ロッド式のシリンダを伸長側及び縮小側に同速で
作動させることができ、しかも回路構成を簡素化し得る
油圧シリンダ回路を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電動
機によって駆動される第1及び第2両油圧ポンプを備
え、片側ロッド式の油圧シリンダのヘッド側油室とタン
クとの間に上記第1油圧ポンプ、ロッド側油室とタンク
との間に上記第2油圧ポンプをそれぞれ接続し、この両
油圧ポンプの吐出量をQ1,Q2とし、上記油圧シリン
ダのヘッド側油室の断面積をAh、ロッド側油室の断面
積をArとして、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係をもって油を上記両側油室に供給し両側油室から
排出するように構成したものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、第1及び第2両油圧ポンプを固定容量型とし、それ
ぞれのポンプ容積q1,q2について、 q2=q1×(Ar/Ah) に設定したものである。
【0013】請求項3の発明は、請求項1の構成におい
て、第1及び第2両油圧ポンプを別々の電動機によって
駆動し、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が成立するように、両油圧ポンプの容積q1,q
2と回転数を設定したものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項1の構成におい
て、第1及び第2両油圧ポンプの少なくとも一方を可変
容量型とし、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が成立するように上記可変容量型の油圧ポンプの
ポンプ容積を調整するように構成したものである。
【0015】上記構成によると、片側ロッド式の油圧シ
リンダのヘッド側及びロッド側両油室に別々の油圧ポン
プから、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係、すなわち断面積比に対応する流量比で油を供
給、排出するため、シリンダを伸長側及び縮小側に同速
で作動させることができる。
【0016】この場合、(イ)請求項2では、ポンプ容
積q1,q2が q2=q1×(Ar/Ah) の関係を有する第1及び第2両固定容量型ポンプを用い
ることにより、(ロ)請求項3では、両ポンプを別々の
モータで駆動し、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が成立するように両ポンプの容積と回転数を設定
することにより、(ハ)請求項4では、少なくとも一方
のポンプを可変容量型としてポンプ容量を制御すること
により、それぞれ所期の目的を達成することができる。
【0017】ここで、タンクからポンプに油を吸い込
み、ポンプからタンクに戻す回路構成であるため、自吸
性が良く、運転開始時等に油の吸い込み不足が生じるお
それがない。すなわち、シリンダ駆動時にのみポンプを
駆動するハイブリッド方式に適用することが可能とな
る。
【0018】また、閉回路中のポンプをエンジンで駆動
する公知のシリンダ回路に必要であった、油の不足分を
閉回路に補充する機能、及び過剰油を系外に出して閉回
路内のヒートバランスを保つ機能がそれぞれ不要とな
り、これらの機能を担う補助ポンプ及びフラッシング弁
がいずれも不要となるため、回路構成を大幅に簡素化す
ることができる。
【0019】また、請求項3の構成によると、両ポンプ
を別々のモータで駆動するため、ポンプ容積にさほど厳
密を期さずとも、ポンプ回転数(モータ回転数)の調整
によって適正流量を正確に得ることができる。
【0020】一方、請求項4の構成によると、可変容量
型ポンプのポンプ容積を調整することによって両ポンプ
吐出量Q1,Q2を断面積比に対応する値に容易に設定
することができる。このため、ポンプ容積が固有になら
ず、市販のポンプを使用し、または他から流用したポン
プを用いることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図によって説
明する。
【0022】第1実施形態(図1参照) 1は図示しない発電機または商用電源を電力源とする電
動機で、この電動機1によって固定容量型の第1及び第
2両油圧ポンプ2,3が駆動される。
【0023】第1油圧ポンプ2は、片側ロッド式の油圧
シリンダ4のヘッド側油室4aとタンクTとの間に、第
2油圧ポンプ3は同ロッド側油室4bとタンクTとの間
にそれぞれ接続され、図示しないコントローラによって
電動機1の回転方向と回転数が制御されることにより、
両ポンプ2,3の回転方向と吐出量が制御されてシリン
ダ4の伸縮作動方向と速度が制御される。
【0024】ここで、両ポンプ2,3のポンプ容積q
1,q2は、シリンダ4のヘッド側及びロッド側両油室
4a,4bの断面積Ah,Arとの関係において、 q2=q1×(Ar/Ah) に設定(たとえば、Ar/Ah=1/2であれば、q2
=q1/2に設定)されている。
【0025】この設定とすれば、両ポンプ2,3の吐出
量Q1,Q2は、上記ポンプ容積に基づいて、 Q2=Q1×(Ar/Ah) となり、たとえばシリンダ縮小時に、シリンダヘッド側
油室4aには第1油圧ポンプ2から q1×ポンプ回転数=Q1 の油が流入し、ロッド側油室4bから第2油圧ポンプ3
を通って q2×ポンプ回転数=Q2 の油がタンクに流出する。
【0026】従って、上記設定により、ポンプ回転数
(電動機回転数)が同じであればシリンダ4の伸長動作
と縮小動作が同速で行われる。
【0027】この場合、公知の閉回路方式(特公昭59
−39601)と異なり、 両ポンプ2,3には必要十分な量の油がタンクTか
ら吸い込まれ、自吸性が良いため、回路内に油量不足が
発生するおそれがない。
【0028】 シリンダ4から流出する油はタンクT
に戻され、過剰油が発生することもない。
【0029】このため、シリンダ駆動時にのみ電動機1
でポンプ2,3を駆動するハイブリッド方式において
も、運転開始時等にキャビテーションが発生するおそれ
がないとともに、公知回路で必要であった油補充用の補
助ポンプ、及び過剰油を系外に排出するためのフラッシ
ング弁がいずれも不要となる。
【0030】第2実施形態(図2参照) 第2実施形態においては、両ポンプ2,3が別々の電動
機1A,1Bによって駆動される構成となっている。
【0031】この構成をとる場合、両ポンプ2,3のポ
ンプ容積q1,q2の関係を q2=q1×(Ar/Ah) に設定する必要はなく、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が得られるように両ポンプ2,3の回転数(モー
タ1A,1Bの回転数)を設定すればよい。
【0032】すなわち、この第2実施形態の利点として
ポンプ容積(ポンプサイズ)を自由に選択することがで
きる。
【0033】また、現実問題としてポンプ容積は必ずし
も設定通りに正確に得られないため、この第2実施形態
のようにポンプ回転数によってシリンダ流入、流出流量
を調整できることで適正流量を正確に得ることができ
る。
【0034】なお、図2では、両ポンプ2,3に固定容
量型ポンプを用いた場合を示しているが、流量調整の自
由度を広げる意味で可変容量型ポンプを用いてもよい。
【0035】第3実施形態(図3参照) 第3実施形態においては、両ポンプ2,3を共通の電動
機1で駆動する第1実施形態の構成を前提として、両ポ
ンプ2,3に可変容量型ポンプが用いられ、図示しない
コントローラ及びポンプレギュータにより、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が得られるようにこの両ポンプ2,3の容量を制
御する構成がとられている。
【0036】この場合、シリンダ4のヘッド側、ロッド
側両圧力(流入側、流出側圧力)を圧力計5,6で検出
してコントローラに入力し、この圧力が所定の範囲にな
るようにポンプ容量を制御するようにしてもよい。
【0037】この構成によると、ポンプ容積q1,q2
が固有にならないため、市販のポンプを使用し、または
他から流用したポンプを用いることができる。
【0038】なお、両ポンプ2,3のいずれか一方のみ
を可変容量型として、そのポンプ容積を他方のポンプの
吐出量と関係づけて制御するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、電動
機で駆動される別々の油圧ポンプにより、片側ロッド式
の油圧シリンダのヘッド側及びロッド側両油室に対し、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係(断面積比に対応する流量比)をもって油を供給
し、排出する構成としたから、シリンダ駆動時にのみポ
ンプを駆動するハイブリッド方式によってシリンダを伸
長側及び縮小側に同速で作動させることができる。
【0040】また、閉回路中のポンプをエンジンで駆動
する公知のシリンダ回路に必要であった、油の不足分を
閉回路に補充する機能、及び過剰油を系外に出して閉回
路内のヒートバランスを保つ機能がそれぞれ不要とな
り、これらの機能を担う補助ポンプ及びフラッシング弁
がいずれも不要となるため、回路構成を大幅に簡素化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す油圧回路図であ
る。
【図2】本発明の第2実施形態を示す油圧回路図であ
る。
【図3】本発明の第3実施形態を示す油圧回路図であ
る。
【符号の説明】
1,1A,1B 電動機 2 第1油圧ポンプ 3 第2油圧ポンプ 4 片側ロッド式の油圧シリンダ 4a 同シリンダのヘッド側油室 4b 同ロッド側油室 T タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機によって駆動される第1及び第2
    両油圧ポンプを備え、片側ロッド式の油圧シリンダのヘ
    ッド側油室とタンクとの間に上記第1油圧ポンプ、ロッ
    ド側油室とタンクとの間に上記第2油圧ポンプをそれぞ
    れ接続し、この両油圧ポンプの吐出量をQ1,Q2と
    し、上記油圧シリンダのヘッド側油室の断面積をAh、
    ロッド側油室の断面積をArとして、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係をもって油を上記両側油室に供給し両側油室から
    排出するように構成したことを特徴とする油圧シリンダ
    回路。
  2. 【請求項2】 第1及び第2両油圧ポンプを固定容量型
    とし、それぞれのポンプ容積q1,q2について、 q2=q1×(Ar/Ah) に設定したことを特徴とする請求項1記載の油圧シリン
    ダ回路。
  3. 【請求項3】 第1及び第2両油圧ポンプを別々の電動
    機によって駆動し、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が成立するように、両油圧ポンプの容積q1,q
    2と回転数を設定したことを特徴とする請求項1記載の
    油圧シリンダ回路。
  4. 【請求項4】 第1及び第2両油圧ポンプの少なくとも
    一方を可変容量型とし、 Q2=Q1×(Ar/Ah) の関係が成立するように上記可変容量型の油圧ポンプの
    ポンプ容積を調整するように構成したことを特徴とする
    請求項1記載の油圧シリンダ回路。
JP2000226655A 2000-07-10 2000-07-27 油圧シリンダ回路 Withdrawn JP2002039110A (ja)

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