JP4999404B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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そして、アーム、ブーム、バケット等を同時に作動する場合には、特許文献1に示すように、エンジンに直結した油圧ポンプを、アーム、ブーム、バケット等の各アクチュエータに接続するとともに、制御バルブを切り換えることによって、油圧ポンプから吐出する吐出油を各アクチュエータに分配して導くようにしている。
このように、油圧ポンプから吐出する吐出油を各アクチュエータに導けば、各アクチュエータを同時に作動することができる。
このように、大容量の油圧ポンプを設けると、アクチュエータを低速で作動させる場合等、アクチュエータの要求流量が小さい場合に、油圧ポンプを駆動する駆動源の負荷が不必要に大きくなってしまい、エネルギー効率が非常に悪くなってしまうという問題があった。
したがって、複数のアクチュエータを同時に作動させる動力装置においては、油圧ポンプの容量がさらに大きくなってしまい、アクチュエータの要求流量が小さい場合のエネルギー効率が、さらに悪くなってしまうという問題があった。
さらに、上記コントローラは、上記一方のメインポンプ系統の要求流量Qc 1 と上記一方のメインポンプの実吐出量Qr 1 との差ΔQ 1 を演算する機能と、上記他方のメインポンプ系統の要求流量Qc 2 と、上記他方のメインポンプの実吐出量Qr 2 との差ΔQ 2 を演算する機能と、上記吐出量の差ΔQ 1 と差ΔQ 2 との比を演算する機能と、上記要求流量(Qc 1 +Qc 2 )と実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )との大小を比較する機能と、要求流量(Qc 1 +Qc 2 )<実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )のとき、上記モータを停止させる機能と、要求流量(Qc 1 +Qc 2 )>実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )のとき、上記モータを回転させるとともに、上記モータの回転数を制御して上記補助ポンプの吐出量を上記(ΔQ 1 +ΔQ 2 )にする機能と、上記切換バルブの開度を、上記差ΔQ 1 と差ΔQ 2 との比に応じて制御する機能とを備えた点に特徴を有する。
第3の発明は、一方の補助ポンプの最大押し退け容積V1maxと、他方の補助ポンプの最大押し退け容積V2maxとを、V1max=V2maxの関係にした点に特徴を有する。
さらに、切換バルブの開度を、要求流量(Qc 1 +Qc 2 )と実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )との差の比に基づいて制御できるので、補助ポンプから吐出する吐出油を、それぞれのアクチュエータの要求流量の不足分ΔQ 1 、ΔQ 2 どおりに分配して供給することができる。
しかも、いずれのアクチュエータにおいても、要求流量の不足分を補助ポンプから速やかに、かつ確実に供給することができる。
第3の発明によれば、一対の補助ポンプの最大押し退け容積を等しくしたので、部品を共通化することができ、コストを低減することができる。
また、一方の補助ポンプ側と他方の補助ポンプ側とにおいて、要求流量の不足分が大きく異なったとしても、補助ポンプの押し退け容積が過度に小さくなることがない。したがって、より高いエネルギー効率を実現することができる。
駆動源であるエンジンEに直結した一対のメインポンプ1,2は、エンジンEの回転に伴って回転するとともに、レギュレータr1,r2によって傾転角の制御を可能にした可変容量形のポンプである。メインポンプ1は、第1ポンプ通路3を介してアクチュエータ4に接続するとともに、第1ポンプ通路3に接続した制御バルブ5を切り換えることによって、アクチュエータ4のロッド側室4aに吐出油を導いたり、ピストン側室4bに吐出油を導いたりしている。
また、メインポンプ2は、第2ポンプ通路6を介してアクチュエータ7に接続するとともに、第2ポンプ通路6に接続した制御バルブ8を切り換えることによって、アクチュエータ7のロッド側室7aに吐出油を導いたり、ピストン側室7bに吐出油を導いたりしている。
なお、上記制御バルブ5,8は、操作レバーRの操作によって制御されており、制御バルブ5,8を切り換えることによって、図示しないシリンダやモータ等からなる複数のアクチュエータにも吐出油を導いている。
なお、図中符号Cはこの発明のコントローラであり、メインポンプ1,2、制御バルブ5,8、切換バルブ12,13、レギュレータr1,r2、操作レバーR、エンジンEおよびモータMと電気的に接続するとともに、後述する検出機能、演算機能、および制御機能を備えている。
例えば、アクチュエータ4,7を作動する場合には、エンジンEを駆動するとともに、操作レバーRを操作して制御バルブ5,8を切り換える。コントローラCは、操作レバーRの操作量や操作速度に基づいて、レギュレータr1,r2を制御するとともに、メインポンプ1,2の傾転角を制御するが、この傾転角に応じてメインポンプ1,2から吐出油が吐出する。メインポンプ1,2から吐出した吐出油は、第1,2ポンプ通路3,6および制御バルブ5,8を介して、アクチュエータ4,7のロッド側室4a,7aまたはピストン側室4b,7bに導かれるとともに、この吐出油によってアクチュエータ4,7が作動する。
すなわち、コントローラCは、操作レバーRの操作量あるいは制御バルブ5,8の制御ストロークから、アクチュエータ4の要求流量Qc1、およびアクチュエータ7の要求流量Qc2を検出するとともに、エンジンEの回転数およびメインポンプ1,2の傾転角から、メインポンプ1,2の実吐出量Qr1,Qr2を検出する。
そして、コントローラCは、上記のようにして検出した要求流量Qcと、この要求流量Qcに対応する実吐出量Qr、言い換えれば、要求流量Qcと、この要求流量Qcに対して供給される実吐出量Qrとを比較するとともに、両者の差ΔQを演算する。
なお、コントローラCは、Qc1<Qr1あるいはQc2<Qr2となったとき、レギュレータr1,r2を制御してメインポンプ1の吐出量をQc1にしたり、あるいはメインポンプ2の吐出量をQc2にしたりする。
つまり、アクチュエータ4,7の要求流量Qcを、メインポンプ1,2からの吐出油のみで満たすことができない場合には、補助ポンプ11から吐出する吐出油を合流させることによって、上記要求流量Qcを満たすようにしたのである。
なお、コントローラCは、Qc>Qrと検出した際に、モータMを駆動するとともに、切換バルブ12,13を制御して次のように切り換える。
すなわち、アクチュエータ4の要求流量Qc1と、メインポンプ1の実吐出量Qr1との差ΔQ1と、アクチュエータ7の要求流量Qc2と、メインポンプ2の実吐出量Qr2との差ΔQ2とを演算するとともに、ΔQ1とΔQ2との合計流量および両者の比を演算する。
このように、切換バルブ12,13の開度を制御することによって、補助ポンプ11から吐出する吐出油を、それぞれのアクチュエータ4,7の要求流量の不足分ΔQ1、ΔQ2どおりに分配して供給することができる。
また、コントローラCが、要求流量Qcと実吐出量Qrとの差を演算するとともに、Qc<Qrのとき、レギュレータr1,r2を制御してメインポンプ1,2の吐出量をQcにするので、アクチュエータ4,7に必要以上の吐出油が供給されることがない。したがって、オペレーターの操作どおりにアクチュエータ4,7を作動することができる。
なお、上記第1実施形態においては、メインポンプ1,2を可変容量形のポンプで構成したが、メインポンプ1,2を定吐出形のポンプで構成しても構わない。ただし、この場合には、ポンプ通路3,6に流量計等を接続することによって、メインポンプ1,2から吐出する実吐出量を検出しなければならない。
駆動源であるエンジンEに直結した一対のメインポンプ1,2は、エンジンEの回転に伴って回転するとともに、レギュレータr1,r2によって傾転角の制御を可能にした可変容量形のポンプである。メインポンプ1は、第1ポンプ通路3を介してアクチュエータ4に接続するとともに、第1ポンプ通路3に接続した制御バルブ5を切り換えることによって、アクチュエータ4のロッド側室4aに吐出油を導いたり、ピストン側室4bに吐出油を導いたりしている。
また、メインポンプ2は、第2ポンプ通路6を介してアクチュエータ7に接続するとともに、第2ポンプ通路6に接続した制御バルブ8を切り換えることによって、アクチュエータ7のロッド側室7aに吐出油を導いたり、ピストン側室7bに吐出油を導いたりしている。
なお、上記制御バルブ5,8は、操作レバーRの操作によって制御される。
なお、図中符号Cで示すこの発明のコントローラは、メインポンプ1,2、補助ポンプ14,15、制御バルブ5,8、レギュレータr1〜r4、操作レバーR、エンジンEおよびモータMと電気的に接続しており、検出機能、演算機能、および制御機能を備えているが、これら各機能については、作用の説明において詳細に説明することとする。
例えば、アクチュエータ4,7を作動する場合には、エンジンEを駆動するとともに、操作レバーRを操作して制御バルブ5,8を切り換える。コントローラCは、操作レバーRの操作量や操作速度に基づいて、レギュレータr1,r2を制御するとともに、メインポンプ1,2の傾転角を制御するが、この傾転角に応じてメインポンプ1,2から吐出油が吐出する。メインポンプ1,2から吐出した吐出油は、第1,2ポンプ通路3,6および制御バルブ5,8を介して、アクチュエータ4,7のロッド側室4a,7aまたはピストン側室4b,7bに導かれるとともに、この吐出油によってアクチュエータ4,7が作動する。
すなわち、コントローラCは、操作レバーRの操作量あるいは制御バルブ5,8の制御ストロークから、アクチュエータ4,7の要求流量Qc1,Qc2を検出するとともに、エンジンEの回転数およびメインポンプ1,2の傾転角から、メインポンプ1,2の実吐出量Qr1,Qr2を検出する。
そして、コントローラCは、上記のようにして検出した要求流量Qc1,Qc2と実吐出量Qr1,Qr2とを比較するとともに、両者の差ΔQ1,ΔQ2を演算する。
また、上記と同様に、Qc2≦Qr2となったとき、コントローラCは、補助ポンプ15の傾転角を最小にして、補助ポンプ15から吐出油が吐出しないように制御するとともに、レギュレータr2を制御してメインポンプ2の吐出量をQc2に一致させる。
このように、メインポンプ1,2のみによって、アクチュエータ4,7を作動する場合には、補助ポンプ14,15の傾転角を最小にするとともに、補助ポンプ14,15から吐出油を吐出しないようにするので、モータMに必要以上の負荷が作用せず、エネルギー効率を高めることができる。
ただし、コントローラCが、Qc1≦Qr1およびQc2≦Qr2を同時に検出した場合には、モータMの駆動を停止する。このようにモータMの駆動を停止すれば、よりエネルギー効率を高めることができる。
このとき、コントローラCは、要求流量Qc1と実吐出量Qr1との差ΔQ1を演算しており、補助ポンプ14から吐出する吐出油が、このΔQ1と等しくなるようにレギュレータr3を制御する。
このように、補助ポンプ14からΔQ1と等しい吐出量が吐出されれば、メインポンプ1から吐出する実吐出量Qr1と、補助ポンプ14から吐出する吐出油ΔQ1との合計流量、すなわち要求流量Qc1がアクチュエータ4に導かれる。したがって、オペレーターの操作どおりにアクチュエータ4を作動させることができる。
なお、補助ポンプ15を制御する場合も上記と同様である。
この第3実施形態におけるコントローラCは、アクチュエータ4,7を作動する際に、次のような演算を行う。
すなわち、一方のメインポンプ系統を構成するアクチュエータ4の要求流量Qc1と、メインポンプ1の実吐出量Qr1とを検出するとともに、上記要求流量Qc1とQr1との差ΔQ1を演算する。
また、他方のメインポンプ系統を構成するアクチュエータ7の要求流量Qc2と、メインポンプ2の実吐出量Qr2とを検出するとともに、上記要求流量Qc2とQr2との差ΔQ2を演算する。
そして、コントローラCは、補助ポンプ14の最大押し退け容積V1maxに対する上記ΔQ1の比N1(=ΔQ1/V1max)を演算するとともに、補助ポンプ15の最大押し退け容積V2maxに対する上記ΔQ2の比N2(=ΔQ2/V2max)を演算する。
上記の条件において、コントローラCは、補助ポンプ14の最大押し退け容積V1max(=20(cm3/rev))に対する上記ΔQ1(=30(L/min))の比N1=1.5と演算するとともに、補助ポンプ15の最大押し退け容積V2max(=20(cm3/rev))に対する上記ΔQ2(=80(L/min))の比N2=4と演算する。
このように、比N1あるいはN2を演算したら、コントローラCは、上記比N1あるいはN2のいずれか大きい方の比Nに基づいてモータMの回転数を制御する。したがって、ここでは、N2(=4)に基づいてモータMの回転数が制御されることとなる。
したがって、上記の条件下においては、補助ポンプ14の押し退け容積V1=30/4=7.5(cm3/rev)と、補助ポンプ15の押し退け容積V2=80/4=20(cm3/rev)となるように、コントローラCが両補助ポンプ14,15の傾転角を制御する。
ただし、上記第3実施形態のように、両補助ポンプ14,15の最大押し退け容積をV1max=V2maxとすれば、次の理由により、より高いエネルギー効率を実現することができる。
すると、コントローラCは、補助ポンプ14の最大押し退け容積V1max(=20(cm3/rev))に対する上記ΔQ1(=30(L/min))の比N1=1.5と演算するとともに、補助ポンプ15の最大押し退け容積V2max(=10(cm3/rev))に対する上記ΔQ2(=80(L/min))の比N2=8と演算する。
コントローラCは、上記比N1あるいはN2のいずれか大きい方の比Nに基づいてモータMの回転数を制御するので、ここでは、N2(=8)に基づいてモータMの回転数が制御されることとなる。
したがって、上記の条件下においては、補助ポンプ14の押し退け容積V1=30/8=3.75(cm3/rev)と、補助ポンプ15の押し退け容積V2=80/8=10(cm3/rev)となるように、コントローラCが両補助ポンプ14,15の傾転角を制御する。
つまり、V1max>V2maxのときΔQ1<ΔQ2となると、言い換えれば、最大押し退け容積Vmaxが大きい側における要求流量ΔQが小さい場合には、N2がN1よりも過度に大きくなってしまう場合がある。
そして、要求流量の不足分ΔQ(N1とN2との差)が大きい場合には、いずれか一方の実押し退け容積(制御押し退け容積)V=ΔQ/N(上記の場合は、V1=ΔQ1/N2)が過度に小さくなってしまい、エネルギー効率が低下してしまうのである。
したがって、V1max=V2maxとすれば、より高いエネルギー効率を実現することができる。また、この場合には、一対の補助ポンプ14,15の最大押し退け容積Vmaxを等しくしたので、部品を共通化することができ、コストを低減することができる。
4,7 アクチュエータ
5,8 制御バルブ
11,14,15 補助ポンプ
r1〜r4 レギュレータ
C コントローラ
E 駆動源
M 原動機
Claims (3)
- 一対のメインポンプと、
上記メインポンプに接続したアクチュエータと、
上記メインポンプと上記アクチュエータとの間に設けた制御バルブと、
上記メインポンプと上記制御バルブとを連通させるポンプ通路と、
上記ポンプ通路に吐出油を合流させる補助ポンプと、
上記補助ポンプと制御バルブとの合流過程に設けた切換バルブと、
上記補助ポンプを駆動するモータと、
上記制御バルブ、上記切換バルブ及びモータに電気的に接続したコントローラとを備え、
上記コントローラは、
上記一方のメインポンプ系統の要求流量Qc 1 と上記一方のメインポンプの実吐出量Qr 1 との差ΔQ 1 を演算する機能と、
上記他方のメインポンプ系統の要求流量Qc 2 と、上記他方のメインポンプの実吐出量Qr 2 との差ΔQ 2 を演算する機能と、
上記吐出量の差ΔQ 1 と差ΔQ 2 との比を演算する機能と、
上記要求流量(Qc 1 +Qc 2 )と実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )との大小を比較する機能と、
要求流量(Qc 1 +Qc 2 )<実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )のとき、上記モータを停止させる機能と、
要求流量(Qc 1 +Qc 2 )>実吐出量(Qr 1 +Qr 2 )のとき、上記モータを回転させるとともに、上記モータの回転数を制御して上記補助ポンプの吐出量を上記(ΔQ 1 +ΔQ 2 )にする機能と、
上記切換バルブの開度を、上記差ΔQ 1 と差ΔQ 2 との比に応じて制御する機能とを備えた油圧制御装置。 - 一対のメインポンプと、
上記メインポンプに接続したアクチュエータと、
上記メインポンプと上記アクチュエータとの間に設けた制御バルブと、
上記メインポンプと上記制御バルブとを連通させるポンプ通路と、
上記ポンプ通路に吐出油を合流させる可変容量形の補助ポンプと、
上記補助ポンプを駆動するモータと、
上記制御バルブ、補助ポンプ及びモータに電気的に接続したコントローラとを備え、
上記コントローラは、
上記一方のメインポンプ系統の要求流量Qc 1 と、上記一方のメインポンプの実吐出量Qr 1 との差ΔQ 1 を演算する機能と、
上記他方のメインポンプ系統の要求流量Qc 2 と、上記他方のメインポンプの実吐出量Qr 2 との差ΔQ 2 を演算する機能と、
上記一方の補助ポンプの最大押し退け容積V 1max に対する上記ΔQ 1 の比N 1 を演算するとともに、上記他方の補助ポンプの最大押し退け容積V 2max に対する上記ΔQ 2 の比N 2 を演算し、上記比N 1 あるいはN 2 のいずれか大きい方の比Nに基づいて上記モータの回転数を制御する機能と、
上記一方の補助ポンプの押し退け容積V 1 をV 1 =ΔQ 1 /Nに制御し、上記他方の補助ポンプの押し退け容積V 2 をV 2 =ΔQ 2 /Nに制御する機能とを備えた油圧制御装置。 - 上記一方の補助ポンプの最大押し退け容積V 1max と、上記他方の補助ポンプの最大押し退け容積V 2max とを、V 1max =V 2max の関係にした請求項2記載の油圧制御装置。
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