JP2002038330A - スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法 - Google Patents

スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法

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JP2002038330A
JP2002038330A JP2000226701A JP2000226701A JP2002038330A JP 2002038330 A JP2002038330 A JP 2002038330A JP 2000226701 A JP2000226701 A JP 2000226701A JP 2000226701 A JP2000226701 A JP 2000226701A JP 2002038330 A JP2002038330 A JP 2002038330A
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JP
Japan
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yarn
drum
dtex
polyester monofilament
screen gauze
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JP2000226701A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Kobiyama
三男 小桧山
Atsushi Odajima
敦 小田嶋
Koji Hashimoto
浩二 橋本
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直接紡糸延伸において、巻き取り安定しドラム
端面糸落ちのない、寸法安定性に優れた高強度、高モジ
ュラスのスクリーン紗用ポリエステルモノフィラメント
を提供するものである。また、ポリエステルモノフィラ
メントの生産性を大幅に向上することができる。 【解決手段】直接紡糸延伸法ににより極限粘度[η]が0.
70以上のホ゜リエチレンテレフタレートを紡出、延伸するに際して、延
伸前の糸の複屈折(Δn)が0.01以下とし、引き続き加熱
延伸、熱セットの後、糸が冷却固化するまでの糸張力T
1を0.35〜0.65として、得られる糸物性の破断強度T2
が5.0(cN/dtex)以上、低速S-S2%伸長点モシ゛ュラスMが1.4
(cN/dtex)以上であることを特徴とするスクリーン紗用
ポリエステルモノフィラメントの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクリーン紗用ポリ
エステルモノフィラメントの製造方法に関する。さらに
詳しくは、モノフィラメントをドラム巻で巻き取る際
に、ドラム端面糸落ちがなく、パッケージフォームが良
好で且つ、スクリーン紗織物が寸法安定性に優れた高強
度、高モジュラスのポリエステルモノフィラメントの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スクリーン紗織物は、スクリーン印刷用
途、フィルタ用途などに広く使用されている。近年では
スクリーン紗織物のハイメッシュ化が進んでおりハイメ
ッシュ化に向けてモノフィラメントの細デニール化、高
強度化、高モジュラス化が要求されている。
【0003】生産手段としては、紡糸した未延伸糸を一
旦巻き取ることなく直接延伸して巻き取る、いわゆる直
接紡糸延伸方法が合成繊維の製造方法としてよく知られ
ており、モノフィラメントの製造にも多用されつつあ
る。特開平5−295617号公報には3000m/分
以上の速度で張力付与ローラー、加熱供給ローラー、加
熱延伸ローラーおよび非加熱延伸ローラーからなる延伸
系において加熱ローラーと非加熱ローラーの間で糸条に
0.1%以上、10%以下のストレッチを付与し寸法安
定性を改善する直接紡糸延伸方法によるモノフィラメン
トの製造方法が提案されている。しかしながら、引取ロ
ールの速度を熱セットの速度より速くしてストレッチを
かける方式では、糸へ歪みを発生させ巻き取り時の糸落
ちを誘発すると共に巻き取り時の張力の安定化を図るこ
とが難しく好ましくなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、直接紡糸延
伸方法において、係る問題を解決し寸法安定性に優れ、
且つ、巻き取りにおいてドラム端面糸落ちがなくパッケ
ージフォームの良好なポリエステルモノフィラメントの
製造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、極限粘
度[η]が0.70以上のポリエチレンテレフタレート
を直接紡糸延伸法において、延伸前の糸の複屈折(Δn)
が0.01以下とし、引き続き加熱延伸、熱セットの
後、糸が冷却固化するまでの糸張力を下記式(1)とす
るとともに得られる糸物性が下記(2)、(3)式のい
ずれも満足することを特徴とするスクリーン紗用ポリエ
ステルモノフィラメントの製造方法により達成すること
ができる。
【0006】(1)0.35≦T1≦0.65 (2)T2≧5.0 (3)M≧1.4 ここで、T1は糸張力(cN/dtex)、T2は破断
強度(cN/dtex)、Mは低速S−S2%伸長点モ
ジュラス(cN/dtex)を示す。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明におけるポリエチレンテレフタレートは極
限粘度[η]が0.7以上であることが必要である。更に
好ましくは0.75以上である。極限粘度[η]が0.7
未満では寸法安定性が十分に保つことができない。ま
た、製織工程において糸削れを満足して製織ことができ
ない。
【0008】直接紡糸延伸法において口金から吐出され
た糸は延伸前に一旦冷却固化されるが、該糸の複屈折は
0.01以下であることが必要である。複屈折を0.0
1以下におさえることにより、引き続き行われる延伸工
程において、構造の均一化が図れるとともに、ドラム巻
き取り時の糸落ちの主な要因である過剰な歪みを与える
ことなく、寸法安定性に優れたモノフィラメントを得る
ことができる。構造の均一化を図るためには複屈折は
0.008以下が好ましい。また、紡糸の安定性を保つ
ために複屈折は少なくとも0.002以上あることがよ
り好ましい。
【0009】延伸、熱セットされた糸は、糸の構造が安
定化するガラス転移点以下までの張力を0.35〜0.
65cN/dtexに保つ必要がある。該張力に保つこ
とにより熱セット後の急激な構造変化を押さえ寸法安定
性に優れた糸が得られ、また、糸応力のコントロールを
図ることができ、安定したドラム巻きが実現する。該張
力を0.35〜0.65cN/dtexとすることによ
り高密度織物用の細繊度のモノフィラメントには特に有
効である。
【0010】該張力を制御する方法は特に限定するもの
ではないが、たとえば、熱セット後に直接巻き取る場合
は、巻取張力を該張力となるように巻き取り速度を設定
することで達成することができる。該張力は糸質の安定
化のため、より好ましくは0.4〜0.5cN/dte
xである。
【0011】本発明で得られる糸の強度は5.0cN/
dtex以上、低速2%伸長点モジュラス1.4cN/
dtex以上であることが必要である。スクリーン紗に
おいては、織り、紗張りなどの高次加工工程中に高張力
が掛かるため、寸法安定性を保つためにはいずれの条件
も満足していることが必須である。これらが満足できな
いと特に寸法安定性が落ち、品位不良につながる。
【0012】これらの糸質を得るためには、紡糸された
糸の複屈折を0.01以下に押さえて任意の熱延伸、熱
セットをすれば実現するが、十分な強度を得るためには
延伸倍率は4以上であることが好ましい。より好ましく
は4〜6である。
【0013】ドラム巻きにおいては、本発明の製法によ
り糸落ちなく安定して巻くことがかのうとなるが、特に
摩擦係数が低い油剤を付与する場合などでは、ドラム表
層における糸のドラム軸方向移動速度が450m/分以
下であることがより安定したドラム巻きができる。移動
速度が400m/分以下にすることにより均一な構造が
形成された糸に余分な応力をかけることなく巻き取るこ
とができ、糸落ちなく良好なパッケージフォームが得ら
れる。
【0014】以下、図面を用いて本発明を説明する。図
1は、本発明の実施態様の一例を示す直接紡糸延伸装置
の説明図である。紡糸口金1から紡出された紡出糸条3
は糸条冷却装置2で冷却して、給油装置5で従来公知の
油剤を付与し、張力付与ローラ8、9へ供給され、張力
付与ローラ9とTgより10〜30℃高い温度に加熱し
た加熱供給ローラ11との間で1〜3%のストレッチ率
を与え、未延伸糸10に糸張力を付与した後、加熱供給
ローラ11と130〜180℃に加熱した加熱延伸ロー
ラ12との間で延伸する。加熱延伸ローラ12の温度は
120〜180℃とするのが好ましい。120℃未満で
は巻取糸条の巻締まりが大きくなり、ドラムフォーム不
良にするだけでけでなく、ドラム端面糸落ちが悪くな
る。一方、180℃以上では低速S−Sによる2%伸長
点のモジュラスが低下するため寸法安定性が低くなる傾
向にある。加熱延伸ローラ12のより好ましい温度は1
30〜160℃である。上記によって加熱延伸された糸
条は、巻取装置14で巻取るものである。
【0015】モノフィラメントのデニールは特に限定す
るものではないが、8〜44dtexに本発明の方法を
適用することができる。また、パーン巻においても本発
明の方法は適用される。
【0016】
【実施例】なお、本発明で規定する各特性値について
は、以下に示す方法で測定した。
【0017】(1)極限粘度[η] o-クロロフェノールを溶媒(温度25℃)として、ポ
リエステルを溶解し、オストワルド式粘度計にて測定し
た。測定した固有粘度[IV]から換算し求めた。
【0018】(2)複屈折 偏向偏向偏向偏光顕微鏡(日本光学XTP−11)を使
用し測定した。複屈折測定サンプルは、図1に示す10
の未延伸糸を11の加熱供給ローラーの温度を常温にし
て巻き付けて採取した。
【0019】(3)低速S−S2%伸長点のモジュラス 定速引張試験器で糸長20cm、引張速度5%/1分で測
定したS−S曲線で2%伸長点の強力(cN)を測定し
た。
【0020】(4)寸法安定性 低速2%伸長点モジュラスを測定し優れた寸法安定性を
持つ従来生産方式(一旦、未延伸糸を巻き取り、延伸す
る方法)の製品と比較評価した。
【0021】 ○○・・・低速2%伸長点モジュラスが従来製品より高
い ○・・・従来製品と同等 △・・・従来製品よりやや低い ×・・・従来製品より低い (5)ドラム糸落ち ドラム端面を目視し判定した。(大きさ2cmをカウント
した。) ○○・・・糸落ちなし ○・・・糸落ち2本以下 △・・・糸落ち3〜5本 ×・・・6本以上 実施例1 極限粘度[η]が0.78のポリエチレンテレフタレー
トのチップを紡糸温度300℃、4孔の紡糸口金より押
し出し、冷却固化後、水エマルジョン油剤をオイリング
ローラにより付与し、図1に示す直接紡糸延伸装置を用
いて4分割して単糸繊度18dtexのモノフィラメン
トをドラムワインダーに巻取った。
【0022】直接紡糸延伸装置の条件は表1の通りであ
る。実施例1〜6、8は極限粘度、複屈折、熱セット後
の糸張力が本発明が規定した条件にあり寸法安定性、ド
ラム巻端面糸落ちは満足できる結果あった。実施例6は
ドラム軸方向の移動速度を適正な範囲をとることにより
ドラム端面糸落ちに特に有効であった。比較例1〜5は
本発明で規定した範囲外であり寸法安定性、ドラム端面
糸落ちを満足することができなかった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、直接紡糸延伸工程にお
いて、巻き取り安定しドラム端面糸落ちのない寸法安定
性に優れた高強度、高モジュラスのスクリーン紗用ポリ
エステルモノフィラメントを容易に製造することができ
る。また、ポリエステルモノフィラメントの生産性を大
幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、好適に採用できる直接紡糸延
伸方法を説明するための装置の一例である。
【符号の説明】
1 :紡糸口金 2 :糸条冷却装置 3 :紡出糸条 4,6,7:糸条ガイド 5 :給油装置 8,9 :張力付与ローラ 10 :未延伸糸条 11,12:加熱供給ローラ 13 :延伸糸条 14 :巻取装置(ワインダー)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直接紡糸延伸法により極限粘度[η]が
    0.70以上のポリエチレンテレフタレートを紡出、延
    伸するに際して、延伸前の糸の複屈折(Δn)を0.01
    以下とし、引き続き加熱延伸、熱セットの後、糸が冷却
    固化するまでの糸張力を下式(1)として得られる糸物
    性を下式(2)、(3)のいずれも満足することを特徴
    とするスクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの
    製造方法。 (1)0.35≦T1≦0.65 (2)T2≧5.0 (3)M≧1.4 ここで、T1は糸張力(cN/dtex)、T2は破断
    強度(cN/dtex)、Mは低速S−S2%伸長点モ
    ジュラス(cN/dtex)を示す。
  2. 【請求項2】直接紡糸延伸法において、糸をドラムパッ
    ケージ状に巻き取るに際して、巻き取られる糸がドラム
    表層上のドラム軸方向に糸の移動速度が450m/分以
    下で巻き取ることを特徴とする請求項1記載のスクリー
    ン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法。
JP2000226701A 2000-07-27 2000-07-27 スクリーン紗用ポリエステルモノフィラメントの製造方法 Pending JP2002038330A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3239366A4 (en) * 2014-12-22 2018-07-04 Toray Industries, Inc. Polyphenylene sulfide monofilament and manufacturing method therefor, and package

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3239366A4 (en) * 2014-12-22 2018-07-04 Toray Industries, Inc. Polyphenylene sulfide monofilament and manufacturing method therefor, and package

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