JP2002037937A - 樹脂組成物およびそれを用いた絶縁電線 - Google Patents
樹脂組成物およびそれを用いた絶縁電線Info
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Abstract
廃棄時の環境問題に対応した樹脂組成物と絶縁電線を提
供する。 【解決手段】 (a)エチレンと酢酸ビニルおよび/
またはアクリル酸エステルとからなる共重合体を主成分
とする樹脂100重量部に対して、(b)金属水和物1
50〜300重量部と、(c)(ア)下記一般式[I]
で示されるポリオキシアルキレン化合物 R1O(AO)nR2 [I] (式中、AOは炭素数4のオキシアルキレン基を必須と
して含む炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、R
1はアルケニル基であり、R2は炭化水素基であり、nは
1〜100である。)および(イ)無水マレイン酸、マ
レイン酸またはその塩を構成成分として含み、かつ重量
平均分子量が500〜100,000である共重合体1
〜12重量部とを含有してなる樹脂組成物。
Description
使用される樹脂組成物および絶縁電線に関するものであ
り、優れた難燃性を有するとともに、水中浸漬後の絶縁
抵抗の低下を抑制することができて電気特性に優れ、か
つ、埋立、燃焼などの廃棄時において、重金属化合物の
溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない樹脂組成物
および絶縁電線に関するものである。
樹脂組成物や絶縁電線には、ポリ塩化ビニルコンパウン
ドや分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系
難燃剤を配合したポリオレフィンコンパウンドが主とし
て使用されていた。
適切な処理をせずに廃棄した場合、例えば埋立による廃
棄の場合には、被覆材料に配合されている可塑剤や重金
属安定剤が溶出したり、また、燃焼の場合には、多量の
腐食性ガスが発生するという問題が議論されはじめてい
る。
などの発生がないノンハロゲン難燃材料の検討がおこな
われている。
ロゲンを含有しない難燃剤を配合することで難燃性を発
現させており、一例として、樹脂としてエチレン・1−
ブテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合
体などのエチレン系共重合体に、難燃剤として水酸化マ
グネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物を多
量に配合した材料が使用されている。
される樹脂組成物や絶縁電線に要求される特性は、U
L、JISなどで規定されている。
難燃性が求められており、従来のノンハロゲン難燃材料
を用いた樹脂組成物や電線へそのような難燃性を付与す
ることは難しかった。絶縁電線を例にあげると、ほとん
どの絶縁電線について、ULで規定される垂直試験(V
W−1)やJISで規定される60°傾斜試験、水平試
験に合格する高い難燃性が要求されている。
燃試験を合格させようとした場合、ベース樹脂100重
量部に対して難燃剤である金属水和物を200重量部以
上配合しても合格しなかったり、合格しても電気特性や
機械特性が低下するという問題があった。また一般に、
絶縁電線の電気特性は、JIS C3005の絶縁抵抗
試験に準拠して水中に1時間以上浸した状態で測定す
る。このため、金属水和物が多量に配合されている従来
のノンハロゲン難燃絶縁電線では、多量の金属水和物に
より被覆層が吸水し易く、前記水中への浸漬後に絶縁抵
抗が大きく低下することが問題であった。
性とともに、水中浸漬後の絶縁抵抗の低下を抑制して電
気特性に優れ、また良好な機械特性を有し、かつ、埋
立、燃焼などの廃棄時においては、重金属化合物の溶出
や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない環境問題に対応
した樹脂組成物と絶縁電線の提供を目的とするものであ
る。
めに本発明においては、(1)(a)エチレンと酢酸ビ
ニルおよび/またはアクリル酸エステルとからなる共重
合体を主成分とする樹脂100重量部に対して、(b)
金属水和物150〜300重量部と、(c)(ア)下記
一般式[I]で示されるポリオキシアルキレン化合物 R1O(AO)nR2 [I] (式中、AOは炭素数4のオキシアルキレン基を必須と
して含む炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、R
1は炭素数2〜5のアルケニル基であり、R2は炭素数1
〜24の炭化水素基であり、nはオキシアルキレン基の
平均付加モル数で1〜100である。)および(イ)無
水マレイン酸、マレイン酸またはその塩を構成成分とし
て含み、かつ重量平均分子量が500〜100,000
である共重合体1〜12重量部とを含有してなることを
特徴とする樹脂組成物、(2)一般式[I]で示される
(ア)のポリオキシアルキレン化合物における、AOが
炭素数4のオキシアルキレン基を必須として含む炭素数
3〜4のオキシアルキレン基であり、R2が炭素数6〜
24の炭化水素基であることを特徴とする(1)項記載
の樹脂組成物、および(3)前記(1)または(2)項
記載の樹脂組成物で導体が被覆されていることを特徴と
する絶縁電線が提供される。
樹脂組成物を構成する各成分について説明する。
はアクリル酸エステルとからなる共重合体を主成分とす
る樹脂 本発明において、(a)成分の樹脂の主成分であるエチ
レンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステルと
からなる共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブ
チル共重合体などがあげられ、この内1種又は2種以上
の共重合体が用いられる。これらの中でも、特に、金属
水和物を多量に配合する場合においては、金属水和物の
受容性の点から、酢酸ビニル成分またはアクリル酸エス
テル成分の含有量が25重量%以上のものが好ましい。
この含有量が25重量%未満では、金属水和物の受容性
が乏しく、樹脂組成物を使用した成形体がもろいものに
なりやすい。一方、この含有量が30重量%をこえる場
合においては、樹脂組成物の耐熱性が劣ることが懸念さ
れるが、成形体によっては、樹脂組成物に架橋などの処
方をとることによって耐熱性の向上が可能である。
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、
エチレン−アクリル酸エチル共重合体が好ましい。
はアクリル酸エステルとからなる共重合体のメルトフロ
ーレイト(MFR)は0.1〜10g/10分(荷重
2.16kgf、温度190℃で測定)、特に0.5〜
5g/10分(荷重2.16kgf、温度190℃で測
定)が好ましい。
樹脂組成物の成形体の加工性が低下することが懸念さ
れ、MFRが10g/10分を越える場合は、樹脂と金
属水和物を混練する際に金属水和物の分散が低下した
り、樹脂組成物の成形体の機械特性が低下することが懸
念される。
チレンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステル
とからなる共重合体を主成分とするとは、(a)成分の
樹脂中で、エチレンと酢酸ビニルおよび/またはアクリ
ル酸エステルとからなる共重合体が、50%重量以上、
好ましくは60重量%以上であることを意味する。本発
明においては、樹脂組成物の諸特性を低下させない範囲
で、エチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エチ
レン−α−オレフィン共重合体、これらを不飽和カルボ
ン酸もしくはその誘導体で変性したもの、(水添)スチ
レン−ブタジエンゴム、スチレンブロック共重合体(ス
チレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン
−スチレン、スチレン−エチレンブチレン−スチレン、
スチレン−エチレンプロピレン−スチレン)、ブタジエ
ンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピ
レンターポリマー、ブチルゴム、アクリルゴムなどを、
(a)成分のエチレンと酢酸ビニルおよび/またはアク
リル酸エステルとからなる共重合体と併用することも可
能である。
体、プロピレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン
共重合体、これらを不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体で変性したもの、(水添)スチレン−ブタジエンゴ
ム、スチレンブロック共重合体などを併用すると、樹脂
組成物の機械特性、電気特性をさらに向上させることが
できるので好ましい。
−ブタジエンゴム、スチレンブロック共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴムなどを併用
すると、樹脂組成物の難燃性をさらに向上させることが
できるので好ましい。
アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニ
ウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなど
の水酸基あるいは結晶水を有する化合物があげられる。
類以上を組み合わせて使用することができる。
ルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましく、5μm以
下の結晶粒子径を有するもので、凝集がほとんどないも
のが好ましい。
チン酸などの脂肪酸や、ビニルシランなどのシランカッ
プリング剤などで表面処理された金属水和物を用いるこ
とも可能である。
酢酸ビニルまたはアクリル酸エステルからなる共重合体
を主成分とする樹脂100重量部に対して、150〜3
00重量部であり、好ましくは、200〜250重量部
である。
ないと、電気・電子機器に使用される絶縁電線の被覆材
料として十分な難燃性を付与することができず、一方、
300重量部をこえると、引張強度、引張伸びの一方も
しくは両方が低下するため、好ましくない。
るポリオキシアルキレン化合物(ア)、および無水マレ
イン酸、マレイン酸またはその塩(イ)を構成成分とし
て含み、かつ重量平均分子量が500〜100,000
である共重合体である。
[I]で示されるポリオキシアルキレン化合物(ア)に
おいて、R1で示される炭素数2〜5のアルケニル基と
しては、ビニル基、アリル基、メタリル基、2,3−ジ
メチル−1−プロペニル基、3−メチル−1−ブテニル
基などがあり、好ましくはアリル基およびメタリル基で
ある。
キレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレ
ン基、1,2−オキシブチレン基、2,3−オキシブチ
レン基、オキシテトラメチレン基などがあげられるが、
そのうち炭素数が4である1,2−オキシブチレン基、
2,3−オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基の
何れかを必須として含むが、好ましくは、オキシプロピ
レン基、1,2−オキシブチレン基であり、さらに好ま
しくは1,2−オキシブチレン基である。2種類以上の
オキシアルキレン基はランダム状付加あるいはブロック
状付加のどちらでもよいが、そのうちオキシブチレン基
は10モル%以上であることが好ましく、30モル%以
上であることがさらに好ましく、またオキシエチレン基
は50モル%以下であることが好ましい。また、オキシ
アルキレン基の平均付加モル数nは、1〜100であ
り、nが100を超えると化合物の粘度が高くなり取り
扱いが困難となるので好ましくない。
化水素基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルへ
キシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、イソステアリル基、オレイル基、オク
チルドデシル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、
ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチル
フェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、
ドデシルフェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニル
フェニル基などがあるが、好ましくはヘキシル基、2−
エチルへキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ
ル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシ
ル基、オクタデシル基、イソステアリル基、オレイル
基、オクチルドデシル基、ドコシル基、デシルテトラデ
シル基、ベンジル基、クレジル基、ブチルフェニル基、
ジブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェ
ニル基、ドデシルフェニル基、ジオクチルフェニル基、
ジノニルフェニル基等の炭素数6〜24の炭化水素基で
あり、これらは1種類または2種類以上を混合して用い
てもよい。
つの構成成分を与えるのは、無水マレイン酸、マレイン
酸またはその塩(イ)であり、塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、
マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩が挙げられ
る。(イ)として好ましくは無水マレイン酸である。
(イ)の組成比は、モル比で(ア):(イ)=3:7〜
7:3であり、好ましくは4:6〜6:4である。本発
明の効果に影響しない範囲で、構成成分(ア)および
(イ)の他に共重合可能な単量体を共重合させることも
可能であり、共重合可能な単量体としては、スチレン、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、イソブチレン等のα−
オレフイン類、アクリル酸メチル等のアクリル酸エステ
ル類、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル類
等が挙げられるが、スチレン等の水溶性が極めて低いも
のが好ましい。
方法により、重合開始剤を用いて重合することにより得
ることができる。重合の方法については、塊状重合でも
溶液重合でも良い。溶液重合での場合は、n−ヘキサ
ン、2−エチルヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族
炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有
機溶剤を用いることができる。また溶液重合の場合や塊
状重合の際には、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブ
チルペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソブチレー
トなどの有機過酸化物やアゾイソブチロニトリルなどの
アゾ系化合物などを用いることができる。また、その際
にはチオグリコール酸、メルカプトエタノールなどの連
鎖移動剤を用いることもできる。
均分子量で500〜100,000であり、好ましくは
2,000〜80,000であり、さらに好ましくは
5,000〜50,000であり、この範囲を外れる
と、(a)成分と(b)成分の混練が困難となり好まし
くない。本発明に用いる(c)の共重合体は、ノンハロ
ゲン難燃材料の電気特性、機械特性を改良することに有
効である。
ようとする場合、可燃性である樹脂の割合を減少させ、
脱水反応による吸熱効果を増加させるために、樹脂に金
属水和物を多量に配合する方法がとられることが多い。
レンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステルと
からなる共重合体を主成分とする樹脂などの、金属水和
物の受容性が高い樹脂が好ましい。
が問題であり、酢酸ビニルまたはアクリル酸エステルの
含有量が高くなるに従って、金属水和物の受容性が高く
なり、材料の難燃性は向上するが、その電気特性、特に
水中浸漬後の絶縁抵抗が低下する傾向がある。
金属水和物を多量に配合するため、凝集体が発生しやす
く、その機械特性が低下する傾向がある。
レンと酢酸ビニルおよび/またはアクリル酸エステルと
からなる共重合体を主成分とする樹脂100重量部に対
して、1〜12重量部である。
少ない場合は、樹脂組成物の電気特性や引張特性などの
機械特性の向上はみられず、12重量部を超えて添加し
ても、その効果にさらなる向上がみられない。
れている各種の添加剤、例えば、難燃助剤、酸化防止
剤、金属不活性剤、紫外線吸収剤、分散剤、顔料などを
本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することがで
きる。
バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの公知の混
練装置で、溶融混練し、必要により通常の成形機を用い
て成形することにより、製造される。
に有機過酸化物を混練しておき、その分解温度以上に加
熱して、樹脂組成物を架橋してもよい。
電線は、成形後に、電離性放射線や有機過酸化物で架橋
することもできる。
本発明の絶縁電線は、導体が、上記の本発明の樹脂組成
物により被覆されたものであり、本発明の樹脂組成物を
通常の電線製造用押出成形機を用いて導体周囲に押出被
覆し、その後、必要によりその被覆層を架橋することに
より製造することができる。被覆層を架橋物とすること
により、耐熱性の向上のみならず、難熱性もさらに向上
させることができる。
法や化学架橋法で行うことができる。電子線架橋法で行
う場合、電子線の線量は1〜30Mradが適当であ
り、効率よく架橋を行うために、トリメチロールプロパ
ントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、ト
リアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミ
ド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を
架橋助剤として配合してもよい。化学架橋法の場合は樹
脂組成物に、ヒドロペルオキシド、ジアルキルペルオキ
シド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ケ
トンペルオキシエステル、ケトンペルオキシドなどの有
機過酸化物を架橋剤として配合し、押出成形被覆後に加
熱処理により架橋をおこなう。
どは特に制限はなく、用途に応じて適宜定められる。導
体の周りに形成される絶縁樹脂組成物の被覆層の肉厚も
特に制限はないが、0.15〜2.0mmが好ましい。
また、絶縁層が多層構造であってもよく、本発明の絶縁
樹脂組成物で形成した被覆層のほかに中間層などを有す
るものでもよい。
に説明する。
に示す各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリー
ミキサーを用いて溶融混練して、各実施例、比較例に対
応する組成物を得た。
のシートにした後、JISK6911に従い、それぞれ
の体積固有抵抗(Ω・cm)を測定した。体積固有抵抗
としては5×1013Ω・cm以上であることが要求され
る。
して、得られた組成物を導体径0.78mmφの錫メッ
キ軟銅線(構成7本/0.26mmφ)上に、厚み0.
84mmで押出被覆して、未架橋の絶縁電線を製造し、
さらに、この絶縁電線に12Mradの電離性放射線を
照射して、各実施例、比較例の絶縁電線を作成した。
燃性、電気特性について評価し、その結果を表1に併せ
て示した。
間25mm、引張速度500mm/分で測定した。引張
強度及び引張伸びとして要求される特性は、それぞれ1
0MPa以上、100%以上である。
(VerticalFlame Test)をおこな
い、合格数で示した(合格数/試験数)。
試験に準拠し、20℃の水中に絶縁電線50mを1時
間、24時間浸漬し、導体と清水の間に500Vの直流
電圧を1分間加え、絶縁抵抗(水中浸漬後の絶縁抵抗)
を測定し、1km当たりに換算して評価した。換算値が
100MΩ・km以上のものを合格とした。
た。 (1)エチレン・酢酸ビニル共重合体 商品名:エバフレックスEV170 (三井・デュポン
ポリケミカル社製) 酢酸ビニル含有量33wt% MFR1.0g/10m
in. (2)エチレン・酢酸ビニル共重合体 商品名:エバフレックスEV40LX (三井・デュポ
ンポリケミカル社製) 酢酸ビニル含有量41wt% MFR2.5g/10m
in. (3)アクリルゴム 商品名 ベイマック (デュポン社製) (4)スチレンブロック共重合体 商品名 セプトン2007 (クラレ社製) (5)変性ポリエチレン ポリエチレンを無水マレイン酸で変性したもの 商品名 アドテックスL6100M (日本ポリオレフ
ィン社製) MFR1.0g/10min. (6)ビニルシラン表面処理水酸化マグネシウム 商品名:キスマ5PH (協和化学社製) (7)〜(12)表2に記載の(ア)、(イ)及び他の
単量体の各々を共重合させることにより得た共重合体 (13)酸化防止剤 ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト) 商品名:イルガノックス1010 (チバガイギー社
製) (14)酸化防止剤 2−メルカプトベンヅイミダゾールの亜鉛塩 商品名:ノクラックMBZ (大内新興化学社製) (15)滑剤 ステアリン酸亜鉛 商品名:ジンクステアレート (日本油脂社製)
物によれば、シート状態での体積固有抵抗、並びに得ら
れた絶縁電線の難燃性(VW−1)、機械特性(引張強
度、引張伸び)および電気特性(水中浸漬後の絶縁抵
抗)のいずれにも優れていることがわかる。特に、実施
例4では、(c)成分の共重合体におけるポリオキシア
ルキレン化合物(ア)中のAO部分が炭素数4のオキシ
ブチレン基の割合が高いので、特に水中浸漬後の絶縁抵
抗に優れる。これに対して、樹脂組成物において(c)
成分の共重合体の化合物(ア)として所定のポリオキシ
アルキレン化合物を用いなかった各比較例1〜4では、
電気特性と難燃性の一方または両方が要求特性を満たさ
なかったことがわかる。さらに、実施例1、4と比較例
2、3の結果を比較することにより、(c)成分の共重
合体におけるポリオキシアルキレン化合物(ア)中のA
O部分の炭素数が増加し、またR2部分の炭素数が増加
するほど、化合物の疎水性が増して、その結果、水中浸
漬後の絶縁抵抗に優れる傾向にあると考えられる。
の廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、
腐食性ガスの発生がないノンハロゲン難燃材料であり、
かつ、電気・電子機器の絶縁電線に要求される極めて高
い難燃性と機械特性、及び水中浸漬後の絶縁抵抗の低下
が抑制された優れた電気特性を満足することができるも
のである。したがってこれを用いた本発明の絶縁電線
は、極めて高い難燃性と機械特性及び水中浸漬後の絶縁
抵抗に優れた電気特性を有し、電気・電子機器に配線さ
れる絶縁電線として好適に用いることができ、廃棄にお
ける重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発
生などの問題がないという優れた効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)エチレンと酢酸ビニルおよび/ま
たはアクリル酸エステルとからなる共重合体を主成分と
する樹脂100重量部に対して、(b)金属水和物15
0〜300重量部と、(c)(ア)下記一般式[I]で
示されるポリオキシアルキレン化合物R1O(AO)n
R2 [I](式中、AOは炭素数4のオキシアル
キレン基を必須として含む炭素数2〜4のオキシアルキ
レン基であり、R1は炭素数2〜5のアルケニル基であ
り、R2は炭素数1〜24の炭化水素基であり、nはオ
キシアルキレン基の平均付加モル数で1〜100であ
る。)および(イ)無水マレイン酸、マレイン酸または
その塩を構成成分として含み、かつ重量平均分子量が5
00〜100,000である共重合体1〜12重量部と
を含有してなることを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項2】 一般式[I]で示される(ア)のポリオ
キシアルキレン化合物における、AOが炭素数4のオキ
シアルキレン基を必須として含む炭素数3〜4のオキシ
アルキレン基であり、R2が炭素数6〜24の炭化水素
基であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の樹脂組成
物で導体が被覆されていることを特徴とする絶縁電線。
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