JP2002037652A - コンクリート腐食防止剤およびコンクリート腐食防止用コーティング材 - Google Patents

コンクリート腐食防止剤およびコンクリート腐食防止用コーティング材

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JP2002037652A
JP2002037652A JP2000228074A JP2000228074A JP2002037652A JP 2002037652 A JP2002037652 A JP 2002037652A JP 2000228074 A JP2000228074 A JP 2000228074A JP 2000228074 A JP2000228074 A JP 2000228074A JP 2002037652 A JP2002037652 A JP 2002037652A
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JP
Japan
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concrete
corrosion
formic acid
corrosion inhibitor
coating material
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JP2000228074A
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Inventor
Naoki Watanabe
直樹 渡辺
Hirokazu Nishida
浩和 西田
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下水道施設の沈殿地、下水管、マンホール等
に使用されているコンクリートが、自然界に広く存在す
る好気性細菌により腐食されているために、従来ではこ
れを防止するためにコンクリートにニッケルまたは銅化
合物等の添加剤を導入することが試みられている。しか
し、これらの添加剤は、一般的に高価でまた重金属によ
る環境汚染の恐れがある。本発明はこの課題の解決が目
的である。 【解決手段】 ギ酸カルシウムおよび石灰石微粉末を腐
食防止剤としてモルタルまたはコンクリートに配合し
た。モルタルはコーティング材として使用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート腐食
防止剤に関するものであり、さらに詳しくは、低コスト
で簡便で環境汚染の心配がなく且つ有効にコンクリート
の腐食を防止することのできるコンクリート腐食防止剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンクリート製の各種施設の
腐食、とくに例えば下水道施設の沈殿地、下水管、マン
ホール等の腐食が問題となっている。この腐食は、T.ne
apolitanusのような自然界に広く存在する好気性細菌
が、イオウを栄養源として硫酸生成することにより生じ
ることが知られている。そこで、コンクリートの腐食を
防止するために、イオウ酸化細菌の増殖の抑制を目的と
して、コンクリートに金属系、例えばニッケルまたは銅
化合物等の添加剤を導入することが試みられ、このよう
な添加剤はまた市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の金属系のコンクリート腐食防止剤は、一般的に高
価でまた重金属による環境汚染のおそれがあるため、実
用上利用しにくいという欠点がある。本発明の目的は、
このような従来の課題を解決し、低コストで簡便で環境
汚染の心配がなく且つ有効にコンクリートの腐食を防止
することのできるコンクリート腐食防止剤を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、上記のような従来の課題を解決することが
できた。すなわち本発明は、ギ酸化合物に石灰石微粉末
を配合してなるコンクリート腐食防止剤を提供するもの
である。また本発明は、ギ酸化合物が、ギ酸、ギ酸ナト
リウムおよびギ酸カルシウムからなる群から選択された
少なくとも1種である前記のコンクリート腐食防止剤を
提供するものである。また本発明は、ギ酸化合物1重量
部に対し、石灰石微粉末を0.3〜10重量部配合して
なる前記のコンクリート腐食防止剤を提供するものであ
る。また本発明は、石灰石微粉末の水分含量が1.0重
量%以下であり、かつ下記表2の条件を満足するもので
ある前記のコンクリート腐食防止剤を提供するものであ
る。すなわち、本発明で用いる石灰石微粉末の大きさ
は、JIS Z 8801で規定するふるいの呼び寸法
600(μm)に対して100%通過し、かつ、ふるい
の呼び寸法150(μm)に対して90%以上通過し、
かつ、ふるいの呼び寸法75(μm)に対して75%以
上通過するものである。
【0005】
【表2】 ふるいの呼び寸法(μm) ふるいの通過質量百分率(%) 600 100 150 90以上 75 70以上
【0006】また本発明は、セメントモルタルに前記の
コンクリート腐食防止剤を配合してなるコンクリート腐
食防止用コーティング材を提供するものである。また本
発明は、前記のコンクリート腐食防止用コーティグ材を
コンクリート構造物表面にコーティングすることを特徴
とするコンクリート腐食防止方法を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来の高価格で且
つ重金属による環境汚染の心配のあるニッケルまたは銅
化合物等の金属系のコンクリート腐食防止剤の代替とな
り得、しかも従来のコンクリート腐食防止剤の効果と同
等あるいはそれ以上の材料を求めて検討を重ねた結果、
意外にもコスト的に有利なギ酸化合物と石灰石微粉末の
組み合わせが有効であることを見いだし、本発明を完成
することができた。
【0008】本発明に用いられるギ酸化合物は、ギ酸単
体、ギ酸塩類、ギ酸誘導体のようなギ酸化合物であり、
例えばギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、ギ酸バ
リウム、ギ酸アンモニウム、ギ酸マグネシウム、ギ酸カ
リウム等が好適であり、中でも好ましくはギ酸、ギ酸ナ
トリウムおよびギ酸カルシウムであり、最適にはギ酸カ
ルシウムである。これらは必要に応じて混合して用いる
ことができる。
【0009】本発明に用いられる石灰石微粉末は、水分
含量が1.0重量%以下であり、かつ下記表3の条件を
満足するものが、ギ酸化合物の団粒化を防止し、なおか
つコンクリート腐食防止用コーティング材とした場合に
おいてギ酸化合物の分散性および施工性を改善すること
ができ好ましい。
【0010】
【表3】 ふるいの呼び寸法(μm) ふるいの通過質量百分率(%) 600 100 150 90以上 75 70以上
【0011】また、ギ酸化合物1重量部に対し、石灰石
微粉末を0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部配合すれば、ギ酸化合物の団粒化を防止し、なおか
つコンクリート腐食防止用コーティング材とした場合に
おいてコンクリート腐食防止剤におけるギ酸化合物の分
散性および施工性を改善することができ好ましい。
【0012】また本発明のコンクリート腐食防止用コー
ティング材は、例えば、該コーティング材を配合調製
後、硬化するよりも前に、これを目的とするコンクリー
ト構造物の表面に塗布、スプレー吹付け等の公知の手段
を用いてコーティングすることができる。コーティング
の厚さは、使用状況等により異なるものではあるが、一
般的には0.3〜5.0cm程度の厚さがあれば、腐食防
止効果が十分に発現される。なお、本発明のコンクリー
ト腐食防止用コーティング材に使用されるセメントモル
タルには特に制限なく、セメント、細骨材および水を含
む各種セメントモルタルの中から適宜選択することがで
きる。本発明のコンクリート腐食防止用コーティング材
において、ギ酸化合物の配合割合は、セメントモルタル
(水を含む)1kgに対し、0.5〜500g、好まし
くは5〜250gがよい。また本発明のコンクリート腐
食防止用コーティング材には、従来から公知の各種添加
材(剤)を必要に応じて使用することができる。
【0013】なお本発明のコンクリート腐食防止剤は、
上記のようなコンクリート腐食防止用コーティング材に
配合する以外にも、これそのものをコンクリートに配合
することにより、コンクリートの腐食防止効果を発現さ
せることができる。配合できるコンクリートはとくに制
限されず、従来のコンクリートのいずれであってもよ
い。例えば、従来から使用されているセメント、粗骨
材、細骨材、各種の添加材(剤)および水を含む各種コ
ンクリートを使用でき、例えば細骨材率30〜100
%、水/セメント比20〜70、スランプ値0〜27c
m等であることができる。ギ酸化合物の配合割合は、コ
ンクリート(水を含む)1kgに対し、0.1〜500
g、好ましくは0.5〜100gがよい。なお、ギ酸化
合物としてギ酸単体を使用する場合は、配合割合によっ
てセメントのpHが所望の範囲からずれることがあるの
で、その場合は適当な薬剤(例えば水酸化カルシウム
等)で中和するのがよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
る。 (実施例1)市販既調合モルタル25kgに、ギ酸カル
シウム200g、下記表4の条件を具備した水分含量
0.5重量%の石灰石微粉末100gを配合し、さらに
施工に適量の水およびアクリル系エマルジョンを加え十
分混練した。得られた本発明のコンクリート腐食防止用
コーティング材を、構造物の壁面、天井面にコテ塗りま
たはローラー仕上げによりコーティングしたところ、肌
落ちもなく、3〜5mm厚に仕上がりよく施工すること
ができた。
【0015】
【表4】 ふるいの呼び寸法(μm) ふるいの通過質量百分率(%) 600 100 150 96 75 83
【0016】また上記の構造物において、コーティング
した部分としなかった部分を60日間にわたり観察比較
したところ、前者は腐食が全く見られなかったのに対
し、後者は表面が変色し、白色の析出物が見られ、前者
にコンクリートの腐食防止効果が認められた。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで簡便で環境
汚染の心配がなく且つ有効にコンクリートの腐食を防止
することのできるコンクリート腐食防止剤およびコンク
リート腐食防止用コーティング材を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 103:61 C04B 103:61

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギ酸化合物に石灰石微粉末を配合してな
    るコンクリート腐食防止剤。
  2. 【請求項2】 ギ酸化合物が、ギ酸、ギ酸ナトリウムお
    よびギ酸カルシウムからなる群から選択された少なくと
    も1種である請求項1に記載のコンクリート腐食防止
    剤。
  3. 【請求項3】 ギ酸化合物1重量部に対し、石灰石微粉
    末を0.3〜10重量部配合してなる請求項1または2
    に記載のコンクリート腐食防止剤。
  4. 【請求項4】 石灰石微粉末の水分含量が1.0重量%
    以下であり、かつ下記表1の条件を満足するものである
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコンクリート
    腐食防止剤。 【表1】 ふるいの呼び寸法(μm) ふるいの通過質量百分率(%) 600 100 150 90以上 75 70以上
  5. 【請求項5】 セメントモルタルに請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載のコンクリート腐食防止剤を配合し
    てなるコンクリート腐食防止用コーティング材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のコンクリート腐食防止
    用コーティグ材をコンクリート構造物表面にコーティン
    グすることを特徴とするコンクリート腐食防止方法。
JP2000228074A 2000-07-28 2000-07-28 コンクリート腐食防止剤およびコンクリート腐食防止用コーティング材 Pending JP2002037652A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006298666A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Ube Ind Ltd コンクリート用炭酸カルシウム微粉末、その製造方法、及びフレッシュコンクリート
CN103510093A (zh) * 2012-06-20 2014-01-15 中国科学院海洋研究所 一种抗坏血酸作为海水阻锈剂的应用

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JP2006298666A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Ube Ind Ltd コンクリート用炭酸カルシウム微粉末、その製造方法、及びフレッシュコンクリート
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