JP2002035567A - 高分子分散剤 - Google Patents

高分子分散剤

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JP2002035567A JP2000221091A JP2000221091A JP2002035567A JP 2002035567 A JP2002035567 A JP 2002035567A JP 2000221091 A JP2000221091 A JP 2000221091A JP 2000221091 A JP2000221091 A JP 2000221091A JP 2002035567 A JP2002035567 A JP 2002035567A
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polymer
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dispersant
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Hisao Takeuchi
久雄 竹内
Tetsuo Kasai
鉄夫 笠井
Kazuo Shirasaki
一男 白崎
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体微粒子の分散性能に優れ、特に微細な顔
料の分散に対して効果を有し顔料インク粘度の低減が可
能である高分子分散剤を提供する。 【解決手段】 溶媒に固体微粒子を分散させるために用
いる高分子分散剤であって、固体微粒子に吸着する二つ
のアンカー部(A1、A2)と、溶媒に親和性を有する3
つの高分子鎖(X、Y、及びZ)が化学結合し、一般式
[X−A1−Y−A 2−Z]で表される高分子分散剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体微粒子を溶媒
または高分子を含む溶液に分散する為の分散剤として使
用することができる高分子分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】固体微粒子を溶媒中或いは高分子組成物
溶液中に均一に分散するために、固体微粒子に吸着する
高分子分散剤が用いられることは知られている。高分子
分散剤は、固体微粒子の表面に吸着層を形成し、かかる
吸着層が固体微粒子間に斥力を生じせしめることにより
固体微粒子の凝集を妨げ、微粒子を分散させる(例え
ば、北原文雄・古澤邦夫、最新コロイド化学、講談社サ
イエンティフィク、1990)。高分子分散剤として用いら
れる高分子には、単独のモノマーからなるホモポリマ
ー、複数のモノマーからなるランダムコポリマーなどが
挙げられるが、良好な分散性能を得るために、従来よ
り、例えば小林敏勝、表面,vol.32,No.11,37頁,(1
994)に記載されているように、固体微粒子と相互作用
して吸着する部分と、溶媒和して固体微粒子表面から液
体中に溶け拡がる部分の双方を1分子内に複数含み、か
かる2つの作用を1分子内で機能分担させた複雑な構造
を有する高分子分散剤が考案されている。具体的にはか
かる2つの作用が機能分担されている櫛型高分子等が良
好な高分子分散剤として知られている。
【0003】高分子分散剤1分子内に、固体微粒子と相
互作用して吸着する部分(以下アンカー部と呼ぶ)と、
溶媒和して固体微粒子表面から液体中に溶け拡がる部分
を含ませる場合、各々の数やかかる2つの作用を有する
部分の連結のしかた(以下、高分子分散剤のアーキテク
チャと呼ぶ)によっては、高分子分散剤1分子に含まれ
る複数のアンカー部が複数の固体微粒子に橋かけ的に吸
着し凝集剤としても作用する場合がある。すなわち、高
分子分散剤のアーキテクチャによっては、高分子分散剤
本来の目的を達成することができないという問題がある
(例えば、小林敏勝,表面,vol.32,No.11,37頁,(1
994))。特に、近年光学用途に用いられる、例えば
0.1μm以下の平均粒径を有する固体微粒子の分散に
おいては、従来知られている分散剤では良好な固体微粒
分散液が得られない等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、固体
微粒子を安定に分散させる高分子分散剤を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
に鑑み鋭意検討を重ねたところ、固体微粒子と相互作用
して吸着する部分と、溶媒和して固体微粒子表面から液
体中に溶け拡がる部分を機能分離させた高分子分散剤の
中でも、とりわけ特定のアーキテクチャを有する高分子
分散剤が特に優れた分散性を有することを見出し本発明
を完成した。
【0006】即ち本発明の要旨は、溶媒に固体微粒子を
分散させるために用いる高分子分散剤であって、固体微
粒子に吸着する二つのアンカー部(A1、A2)と、溶媒
に親和性を有する3つの高分子鎖(X、Y、及びZ)が
化学結合し、一般式[X−A1−Y−A2−Z]で表される
高分子分散剤、に存する。また、本発明の別の要旨は、
溶媒に固体微粒子を分散させるために用いる高分子分散
剤であって、固体微粒子に吸着する一つアンカー部(A
3)と、溶媒に親和性を有する2つの高分子鎖(X、及
びZ)が化学結合し、一般式[X−A3−Z]で表される
高分子分散剤に存する。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明の高分子分散剤は、固体微粒子を、溶媒に分
散する作用を有する。ここで、本発明の高分子分散剤の
アンカー部と吸着性を有する限り固体微粒子を形成する
分子の構造や、組成は特に制限はなく、用いる溶媒に不
溶または難溶(1g/l以下)であれば良いが、本発明
の高分子分散剤は、特に有機顔料の分散に有効である。
なかでも、体積平均粒径が10nm以上10μm以下の
有機顔料の分散に好適である。また、溶媒は、本発明の
高分子分散剤の高分子鎖部に親和性を有する化合物全般
を意味しており、単一の溶媒のみならず、混合溶媒でも
よく、また他の溶質が溶解した溶液でもよい。
【0008】本発明の高分子分散剤の概念図を図1に示
す。一般式[X−A1−Y−A2−Z]において、A1、A2
は固体微粒子に吸着する部分(アンカー部)であり、固
体微粒子に吸着する点(吸着点)を少なくとも1つ有し
ていれば、その構造は特に制限はなく、例えば、鎖状、
環状、縮合多環状、あるいはそれらの組み合わせで構成
される。また、A1、A2は同一でも異なっていても良
い。一方、X、Y、Zは、溶媒和して固体微粒子表面か
ら液体中に溶け拡がる高分子鎖部分であり、以下、X及
びZをテール部、Yをループ部と称することがある。テ
ール部、ループ部には、単一のモノマーからなるホモポ
リマー或いは複数のモノマーからなるコポリマーが用い
られる。かかるX、Y、Z、A1、A2は、本発明の効果
を損なわない範囲において、式量分布や組成分布を有し
ても良い。かかる場合、以下に記載されているX、Y、
Z、A1、A2の式量とは数平均の値を指すものである。
なお、本明細書において、式量とは各ユニットを構成す
る原子の原子量の総和であり、分子における分子量と同
様の概念を意味する。
【0009】また、本発明の高分子分散剤は、一般式
[X−A1−Y−A2−Z]において、ループ部(Y)の式
量が0の場合(即ちYが存在しない場合)を含むが、こ
の場合、一般式[X−A1−A2−Z]と同義となる。さら
にまた、本発明の高分子分散剤の特別な一態様として、
Yが存在せず、一つのアンカー部に2つのテール部が結
合した構造も取り得る。この場合、一般式[X−A3
Z]となる(図2)。
【0010】本発明の高分子分散剤を構成するA1、A2
(以下、A1とA2及び前述のA3を総称してAと称する
ことがある)には、例えば水素結合や酸・塩基相互作用
などによって固体粒子表面と吸着相互作用を有する官能
基(吸着点)を少なくとも1つ有している。Aの式量が
著しく大きくなると、A一個が複数の固体微粒子間に橋
かけ的な吸着を起こしやすくなり、またAの式量が著し
く小さい場合、高分子分散剤が吸着するための十分な吸
着エネルギーが得られず、分散効果が発現されない。こ
のため、Aの式量(Wa)は、300以上が好ましく、
500以上が更に好ましい。また、5000以下が好ま
しく、3000以下が更に好ましい。また、A1、A2
同一であっても異なっていても良いが、固体微粒子への
吸着性を考慮すると、吸着相互作用を有する官能基(吸
着点)として、同じ官能基を有するものが好ましく、ま
た、製造の面からA1、とA2が同一であるものが更に好
ましい。
【0011】次に、本発明の高分子分散剤を構成する
X、Y、Zは、各々異なった化学種で構成されていても
よく、また、少なくとも2つが同じ化学種で構成されて
いてもよい。かかるテール部及びループ部は、溶媒和し
て固体微粒子表面から液体中に溶け拡がる部分であるた
め、固体微粒子を分散させる溶媒に親和性を有する高分
子鎖が用いられる。かかる溶媒に親和性を有するテール
部及びループ部を構成する高分子鎖は、かかる高分子鎖
の溶解度パラメータδpと、かかる溶媒の溶解度パラメ
ータδsが好ましくは|δp−δs|<8J1/2
3/2、更に好ましくは|δp−δs|<6J1/2cm
3/2、特に更に好ましくは|δp−δs|<4J1/2cm
3/2を満たす範囲において選択される。
【0012】溶解度パラメータは、例えば、J.Brandrup
and E.H.Immergut, Polymer Handbook Third Edition,
John Wiley & Sons, 1989に記載されている。あるい
は、例えば、D. W. Van Krevelen, Properties of Poly
mers, Elsevier, 1976に記載されている方法で計算され
る。用いる溶媒が混合溶媒の場合や、高分子分散剤の高
分子鎖がコポリマーの場合は、構成成分(混合溶媒の場
合は用いる溶媒分子、コポリマーの場合は重合体を構成
するモノマー単位)の少なくともいずれかが上記の関係
を満たす範囲で選択される。また、混合溶媒の場合は好
ましくは、最も存在量(重量%)の多い溶媒分子が選択
され、高分子鎖がコポリマーの場合は好ましくは、最も
存在量(重量%)の多いモノマー単位が選択される。
【0013】これらX、Y、Zの式量(Wx、Wy、W
z)のうち、Wx及びWzは、300以上が好ましく、
500以上が更に好ましく、800以上が特に好まし
く、また、10000以下が好ましく、8000以下が
更に好ましく、5000以下が特に好ましい。Wyは、
0以上が好ましく、300以上が更に好ましく、500
以上が特に好ましく、また、10000以下が好まし
く、8000以下が更に好ましく、5000以下が特に
好ましい。テール部、ループ部の式量が、上記範囲より
も著しく小さいと、分散剤としての作用が著しく低下
し、また、上記範囲よりも著しく大きいとかかる分散剤
を用いた固体微粒子分散液の粘度が増加したり、或いは
経時的に増粘したりする傾向にある。2つのテール部
(X、Z)は同じ作用をするという点で、同一の高分子
鎖(X=Z)であることが好ましい。
【0014】本発明の高分子分散剤の全体としての数平
均分子量は、上記Wa(Wa1、Wa2)、Wx、Wy、
Wzの好ましい範囲に相関し、1300以上が好まし
く、2000以上が更に好ましく、3000以上が特に
好ましい。また、50000以下が好ましく、3000
0以下が更に好ましく、20000以下が特に好まし
い。
【0015】次に、好適な高分子分散剤の中でも、X、
Y、Zの分子量が特定の関係を満たす場合に、とりわけ
好ましい分散剤が得られることが、以下に記載の計算結
果から求められた。かかる予想だにされていなかった関
係は、一般式[X−A1−Y−A2−Z]において、A1
2、X=Zの場合([X−A1−Y−A1−X])、以下
のように例示される。
【0016】即ち、高分子分散剤が固体微粒子に吸着し
て形成される吸着層の構造は、Scheutjens,Fleer等の
考案した方法によって計算される。かかる方法は文献、
G. J.Fleer, M. A. Cohen Stuart, J. M. H. M. Scheut
jens, T. Cosgrove and B. Vincent, Polymer at Inter
faces, Chapman & Hall, 1993に詳述されており、一般
的に、高分子の吸着層構造を求める方法として知られて
いる。より具体的には、以下の計算はO. A. Evers, J.
M. H. M. Scheutjens and G. J. Fleer, Macromolecule
s 23, 5221 (1990); 24, 5558 (1991)に記載の方法で実
施した。
【0017】一般式[X−A1−Y−A1−X]に対する計
算の具体例として、X、Yが同じ化学種からなり、式量
が異なる場合、すなわち、Xがn個のモノマー、YがX
を構成するモノマーと同種のモノマーm個からなる場合
について示す。これを[n−A1−m−A1−n]と記す。
【0018】なお、溶媒はかかるモノマー及びA1に対
する無熱溶媒、すなわち、|δp−δs|=0である。
また、以下、特に断らない限り、高分子吸着層と平衡な
溶液中の未吸着の高分子分散剤の濃度(体積分率)は
0.01、A1一個あたりの吸着エネルギーεは15kb
T(kbはボルツマン定数、Tは絶対温度)、固体粒子
表面として水平な固体壁が想定される。また、[n−A1
−m−A1−n]中A1は、モノマー1個で表される。以
下の例示において、高分子分散剤中のモノマーの濃度は
体積分率、また、エネルギーの単位はkbTは、長さの
単位は1個のモノマーの長さをそれぞれ用いてある。な
お、以下の計算の骨子は、[n−A1−m−A1−n]に限
定されることなく、アンカー部が固体微粒子表面に吸着
し、X、Y、Zが溶媒に親和性を有する高分子鎖からな
る高分子分散剤の場合にも適用される。
【0019】ここで、高分子分散剤の分子量が同じであ
る、[5−A1−50−A1−5]及び[25−A1−10−
1−25]の2つの高分子分散剤モデルについて、高分
子分散剤が形成した吸着層内のモノマー濃度(φa)、
アンカー部の濃度(φa A)を計算し、グラフ(図3、図
4)とした。図3は、固体表面に吸着した高分子分散剤
に含まれるモノマーの濃度(φa)を、固体表面からの
距離(h)の関数として表したグラフである。高分子分
散剤の分子量が一定の場合、すなわち、2n+m=60
の場合、図3に示すように、高分子分散剤吸着層の構造
は[5−A1−50−A1−5]でも[25−A1−10−A
1−25]でも大差がない。
【0020】一方、図4は、固体表面に吸着した高分子
分散剤に含まれるアンカー部の濃度(φa A)を、固体表
面からの距離(h)の関数として表したグラフである。
これによれば、[5−A1−50−A1−5]では、図5に
模式的に示すように、吸着している高分子分散剤のう
ち、かかる高分子分散剤1分子に含まれる2個のA1
うちの一方が吸着していない状態の吸着鎖(以下、かか
る吸着状態をダングリングしていると呼ぶ)を含むた
め、固体表面から溶媒側に離れた所にA1の存在が認め
られるのに対し、[25−A1−10−A1−25]では、
図6に模式的に示すように、かかるダングリングしたA
1の濃度は[5−A1−50−A1−5]に比較して十分に
低いという結果がえられた。
【0021】このように、驚くべきことに、nとmの相
対的な関係、すなわち、XとYの分子量の相対的な関係
によって、固体微粒子表面に吸着した高分子分散剤のア
ンカー部のダングリング比率が決まるのである。
【0022】かかるアンカー部のダングリングは、高分
子分散剤が吸着した2個の固体微粒子間の相互作用に顕
著な差をもたらす。かかる2個の固体微粒子間の相互作
用も前述したScheutjens,Fleer等の方法によって計算
される。図7は[25−A1−10−A1−25]または
[5−A1−50−A1−5]の高分子分散剤が吸着した固
体表面間の単位面積当たりの相互作用エネルギー(F)
を固体表面間の距離(H)の関数として表したグラフで
ある。ダングリングがある[5−A1−50−A1−5]の
場合、かかる固体表面間の相互作用に引力が認められ、
図8に示すような存在形態となる。これは、ダングリン
グしているアンカー部A1が、もう一方の固体表面に橋
かけ的に吸着し、固体表面間に橋かけを起こすことに起
因する。一方、ダングリングが無視できる[25−A1
10−A1−25]では、かかる固体表面間の相互作用は
斥力が支配しており、橋掛けは起こらず、従って固体微
粒子の分散にとりわけ好適である。
【0023】一方、強い吸着エネルギーによって微粒子
固体表面に高分子分散剤を吸着させることが良好な分散
剤を得るための常法である。この観点からは、アンカー
部A 1により強い吸着エネルギーを有する化学種を用い
るべきであるが、更に驚くべきことには、上記において
ダングリングが認められた[5−A1−50−A1−5]に
ついて、ダングリングしている吸着鎖の単位面積あたり
の数Γdが、図9に示すように、A1の吸着エネルギーε
に依存しない。すなわち、好適な高分子分散剤は、Aの
強い吸着エネルギーのみならず、[25−A1−10−A
1−25]と[5−A1−50−A1−5]の比較によって示
されるように、テール部とループ部の分子量が特定の関
係を満たす場合に得られるのである。
【0024】分散剤として特に好適なnとmの相対関係
は、図10及び図11に示される。いずれの図も、吸着
層と平衡にある溶液中のA1の濃度で規格化したΓdの値
を、nとmの関数として等高線で示したものである。n
が相対的に大きい場合、ダングリングする吸着鎖の数
は、mが相対的に大きい場合と比較して無視でき、かか
るダングリングの有無の境界に関わるnとmとの関係
は、アンカー部の吸着エネルギーがε=15からε=3
0に増加した場合、即ちアンカー部A1の吸着エネルギ
ーが十分に大きい場合、図11に示されるようにn=m
/2(n/m=0.5)に漸近する。すなわち、同一化
学種からなるXとYを含む[X−A1−Y−A 1−X]にお
いて、アンカー部A1の吸着エネルギーが十分に大きい
場合、Wx/Wy>0.5にてダングリングは無視で
き、高分子分散剤としてとりわけ好適なアーキテクチャ
となる。
【0025】かかるダングリングの有無に関わるテール
部とループ部の式量の関係は、X、Y、Z、A1、A2
溶媒の化学種に依存して変化するために一概に限定する
ことはできないが、溶媒に親和性を有するX、Y、Zを
用いる場合、X、Zの式量を各々Wx、Wzとし、両者
のうち小さい値をWs、また、Yの式量をWyとしたと
き、Ws/Wy>0.3が好ましく、Ws/Wy>0.
5が更に好ましく、Ws/Wy>1.0が特に好まし
い。また、特に平均粒径が0.5μm以下の固体微粒子
を分散させる場合、Ws/Wy>1.5がとりわけ好適
である。
【0026】ダングリングがとりわけ少ない特定のアー
キテクチャは、[X−A1−Y−A2−Z]に限定されるこ
となく、例えば1分子内にアンカー部を3つ以上有する
場合や、或いは、櫛型高分子、星型高分子など、他のア
ーキテクチャにおいても内在される。かくして、このよ
うな高分子を用いた高分子分散剤のなかでも、ダングリ
ングがより少ないアーキテクチャを有する高分子が高分
子分散剤としてとりわけ好ましい。
【0027】本発明の一般式[X−A1−Y−A2−Z]で
表される高分子分散剤の製造方法は特に制限はないが、
例えば、リビングアニオン重合、リビングカチオン重
合、リビングラジカル重合などを用いて、X、A1
Y、A2、Zの各ユニットを逐次的に重合して合成する
ことができる(方法1)。また、多官能性末端基を有す
るアンカー部の前駆体、1官能性末端基を有するテール
部の前駆体、ならびに2官能性末端基を有するループ部
の前駆体を用いて合成することもできる(方法2)。
【0028】方法2によって本発明の一般式[X−A1
Y−A2−Z]なる構造を実現する為には、それぞれ構成
単位を理論組成比の0.9〜1.1倍の範囲で反応させ
て得ることができる。通常はこの反応における仕込み組
成比により目的とする構造を平均的に有する高分子分散
剤が得られるが、更に好ましくは、各構成単位の数平均
分子量及び組成比から合算して得られた高分子分散剤の
理論平均分子量に対して、実際に測定した数平均分子量
Mnが0.7倍から1.5倍の範囲にあり、かつ、実際
に測定した重量平均分子量MwがMw/Mnが4以下と
なる様に反応を行う。かかる範囲外では、[X−A1−Y
−A2−Z]の含有量が不十分となり、本発明の効果を十
分に得ることができない場合がある。
【0029】かかるX、Y、Z、Aの化学構造は、分散
対象となる固体微粒子の種類、溶媒の種類に依存し、一
概に限定することはできないが、例えば、方法2におい
て多官能性末端基としてイソシアネート基を含むアンカ
ー部の前駆体を用いた場合、1価のOH基含有高分子を
テール部の前駆体として用いることができる。具体的に
は、例えば、ポリエーテルグリコール、ポリエステルグ
リコール、ポリカーボネートグリコール、ポリオレフィ
ングリコール等の片末端水酸基が炭素数1〜10のアル
キル基でアルコキシ化されたものがあげられる。これら
のうち、ポリオレフィングリコールの片末端水酸基が炭
素数1〜10のアルキル基でアルコキシ化されたものが
好ましく、なかでもポリエチレングリコール又はポリプ
ロピレングリコールの片末端水酸基が炭素数1〜10の
アルキル基でアルコキシ化されたものが更に好ましい。
【0030】また、高分子ジオールがループ部の前駆体
として例示され、具体的には、ポリエーテルグリコー
ル、ポリエステルグリコール、ポリカーボネートグリコ
ール、ポリオレフィングリコール等、及びこれら2種類
以上の混合物があげられる。これらのうち、ポリオレフ
ィングリコールが好ましく、なかでもポリエチレングリ
コール又はポリプロピレングリコールが更に好ましい。
【0031】本発明の高分子分散剤を顔料インクの製造
に用いると、顔料粒子の良好な分散が可能となり、塗料
や印刷インクとして使用した際の平滑性、光沢、色度に
優れる。また、通常では分散が困難である光学用途向け
の超微細顔料の分散も可能となり、各種ディスプレイ向
けカラーフィルター等の性能を著しく向上させる事が可
能となる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0033】〔実施例1〕窒素雰囲気下、トリレンジイ
ソシアネートの三量体(三菱化学(株)製マイテックG
P770A、樹脂固形分49wt%、酢酸ブチル溶液、
NCO含量7.8wt%、数平均分子量1080、分子
当たり平均NCO基4.1個)440g、触媒としてジ
ブチルチンジオクトエート1.1g、溶媒として十分に
脱水したPGMEA(プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート)912gを仕込み、70℃30分
加熱溶解した。ついで攪拌下に片末端がメトキシ基とな
っている数平均分子量2000のポリエチレングリコー
ル(日本油脂(株)製ユニオックスM−2000)40
0gを加え、NCO基含量が理論残存量の1.5wt%
になるまで70℃2時間反応を行った。
【0034】ついで数平均分子量1000のポリプロピ
レングリコール(三洋化成(株)製、サンニックスPP
−1000)100gを加え、NCO基含量が理論残存
量の1.0wt%になるまで80℃2時間反応を行っ
た。ついでn−プロパノール(PrOH)9.5gを加
え、NCO基含量が理論残存量の0.6wt%になるま
で40℃1.5時間反応を行った。最後にアミノプロピ
ルイミダゾール(API)32.5gを加え、40℃1
時間反応を行い、残存する全てのNCO基を反応させ、
固形分濃度40wt%の分散剤溶液を得た。この分散剤
溶液の粘度は1730mPa/secであった。この分
散剤のポリスチレン換算数平均分子量は7800、Mw
/Mn=3.5であった。
【0035】実施例1の高分子分散剤は、一般式[X−
1−Y−A2−Z]においてA1=A2、且つX=Zのケ
ースに相当し、A1及びA2の前駆体:トリレンジイソシ
アネートの三量体にAPIが付加した構成単位、X及び
Zの前駆体:片末端がメトキシ基であるポリエチレング
リコール、Yの前駆体:ポリプロピレングリコールであ
る。反応に付与した各組成のモル比はA1:X:Y=
2:2:1であり、上記一般式の構造に対応する。さら
にWx/Wy=2、理論平均分子量=7581となる。
【0036】〔実施例2〕実施例1において、添加する
ユニオックスM−2000を、片末端がメトキシ基であ
る分子量750のポリエチレングリコール(Aldri
ch(株)製)150gとし、固形分濃度40wt%と
なる様にPGMEAの量を調節する事の他は実施例1と
同様にして分散剤溶液を得た。この分散剤のポリスチレ
ン換算数平均分子量は5800、Mw/Mn=2.8で
あった。
【0037】実施例2の高分子分散剤は、一般式[X−
1−Y−A2−Z]においてA1=A2、且つX=Zのケ
ースに相当し、A1及びA2の前駆体:トリレンジイソシ
アネートの三量体にAPIが付加した構成単位、X及び
Zの前駆体:片末端がメトキシ基であるポリエチレング
リコール、Yの前駆体:ポリプロピレングリコールであ
る。反応に付与した各組成のモル比はA1:X:Y=
2:2:1であり、上記一般式の構造に対応する。さら
にWx/Wy=0.75、理論平均分子量=5081と
なる。
【0038】〔実施例3〕実施例2において、添加する
サンニックスPP−1000を分子量2000のポリプ
ロピレングリコール(Aldrich(株)製)200
gとし、固形分濃度40wt%となる様にPGMEAの
量を調節する事の他は実施例2と同様にして分散剤溶液
を得た。この分散剤のポリスチレン換算数平均分子量は
6300、Mw/Mn=2.7であった。
【0039】実施例3の高分子分散剤は、一般式[X−
1−Y−A2−Z]においてA1=A2、且つX=Zのケ
ースに相当し、A1及びA2の前駆体:トリレンジイソシ
アネートの三量体にAPIが付加した構成単位、X及び
Zの前駆体:片末端がメトキシ基であるポリエチレング
リコール、Yの前駆体:ポリプロピレングリコールであ
る。反応に付与した各組成のモル比はA1:X:Y=
2:2:1であり、上記一般式の構造に対応する。さら
にWx/Wy=0.375、理論平均分子量=6081
となる。
【0040】〔実施例4〕実施例1において、添加する
ユニオックスM−2000を800gとし、サンニック
スPP−1000を添加せず、固形分濃度40wt%と
なる様にPGMEAの量を調節する事の他は実施例1と
同様にして分散剤溶液を得た。この分散剤のポリスチレ
ン換算数平均分子量は6200、Mw/Mn=3.2で
あった。本発明への対応は、実施例4の高分子分散剤
は、一般式[X−A3−X]に相当し、A3の前駆体:トリ
レンジイソシアネートの三量体にAPIが付加した構成
単位、Xの前駆体:片末端がメトキシ基であるポリエチ
レングリコールである。反応に付与した各組成のモル比
はA3:X=1:2であり、上記一般式の構造に対応す
る。さらに理論平均分子量=5291となる。
【0041】〔比較例1〕添加するサンニックスPP−
1000を130g、n−プロパノール(PrOH)を
5.4g、アミノプロピルイミダゾール(API)を3
3.75gとし、固形分濃度40wt%となる様にPG
MEAの量を調節する事の他は実施例1と同様にして分
散剤溶液を得た。この分散剤のポリスチレン換算数平均
分子量は11200、Mw/Mn=6.6であった。
【0042】比較例1の高分子分散剤は、A1及びA2
前駆体:トリレンジイソシアネートの三量体にAPIが
付加した構成単位、X及びZの前駆体:片末端がメトキ
シ基であるポリエチレングリコール、Yの前駆体:ポリ
プロピレングリコールであるが、反応に付与した各組成
のモル比がA1:X:Y=3:3:2であり、平均的な
構造は[X−A1−Y−A1(−X)−Y−A1−X]とな
り、[X−A1−Y−A1−X]とは異なる構造となる。理
論平均分子量は11809となる。
【0043】〔比較例2〕添加する片末端がメトキシ基
である分子量750のポリエチレングリコールを75
g、サンニックスPP−1000を150gとし、固形
分濃度40wt%となる様にPGMEAの量を調節する
事の他は実施例2と同様にして分散剤溶液を得た。この
分散剤のポリスチレン換算数平均分子量は9900、M
w/Mn=2.0であった。
【0044】比較例2の高分子分散剤は、A1及びA2
前駆体:トリレンジイソシアネートの三量体にAPIが
付加した構成単位、X及びZの前駆体:片末端がメトキ
シ基であるポリエチレングリコール、Yの前駆体:ポリ
プロピレングリコールであるが、反応に付与した各組成
のモル比がA1:X:Y=4:2:3であり、平均的な
構造は[X−A1−(Y−A1−)3−X]となり、[X−A
1−Y−A1−X]とは異なる構造となる。理論平均分子
量は9662となる。
【0045】〔比較例3〕添加する片末端がメトキシ基
である分子量750のポリエチレングリコールを37.
5g、サンニックスPP−1000の代わりに数平均分
子量1250のポリカプロラクトンジオール(Aldr
ich(株)製)218.8gを用い、固形分濃度40
wt%となる様にPGMEAの量を調節する事の他は実
施例2と同様にして分散剤溶液を得た。この分散剤のポ
リスチレン換算数平均分子量は20500、Mw/Mn
=2.3であった。
【0046】比較例3の高分子分散剤は、A1及びA2
前駆体:トリレンジイソシアネートの三量体にAPIが
付加した構成単位、X及びZの前駆体:片末端がメトキ
シ基であるポリエチレングリコール、Yの前駆体:ポリ
カプロラクトンジオールであるが、反応に付与した各組
成のモル比がA1:X:Y=8:2:7であり、平均的
な構造は[X−A1−(Y−A1−)7−X]となり、[X−
1−Y−A1−X]とは異なる構造となる。理論平均分
子量は20574となる。
【0047】本実施例及び比較例における遊離イソシア
ネート含有量及び分子量の測定は以下の方法により行っ
た。 〔遊離イソシアネート含有量測定法〕1/2N−ジ−n
−ブチルアミン/トルエン溶液20mlの入った共栓付
き三角フラスコにプレポリマーを採取し、1/2N−H
Cl水溶液にて逆滴定を行った。 〔粘度の測定法〕分散剤溶液の粘度は、回転粘度計(ブ
ルックフィールド社製DV−III+)を用いて、回転数
20rpm、標準ロータにより25℃で測定した。 〔分子量測定法〕得られたポリウレタン系分散剤の分子
量の測定はLiBr/NMP溶液を調整し、東ソー製G
PC装置HLC8120、カラムsuperHM−Lを
使用して80℃にて標準ポリスチレン換算数平均分子量
を分子量とした。
【0048】〔評価試験1〕顔料としてピグメントグリ
ーンPG36を10部、分散助剤としてソルスパースS
―12000(ゼネカ(株)製)1部、実施例及び比較例
の分散剤を固形分換算で顔料に対して4部となるように
加え、全量が60部となる様に溶媒のPGMEAを加え
た。該混合物を0.5mmφジルコニアビーズ120g
と共に金属円筒容器に入れ、ペイントシェーカーにで8
時間分散し、顔料インクを調整した。得られたインクの
粘度を測定した結果を以下に示す。
【0049】 実施例1 44 mPa・sec 実施例4 16 mPa・sec 比較例1 850 mPa・sec 比較例2 >10000 mPa・sec 比較例3 853 mPa・sec
【0050】〔評価試験2〕顔料としてピグメントイエ
ローPY150を10部、実施例及び比較例の分散剤を
固形分換算で顔料に対して5部となるように加え、全量
が60部となる様に溶媒のPGMEAを加えた。該混合
物を0.5mmφジルコニアビーズ120gと共に金属
円筒容器に入れ、ペイントシェーカーにで4時間分散
し、顔料インクを調整した。得られたインクの粘度を測
定した結果を以下に示す。
【0051】 実施例1 27 mPa・sec 実施例2 229 mPa・sec 実施例3 470 mPa・sec 実施例4 35 mPa・sec 比較例2 772 mPa・sec 比較例3 >10000 mPa・sec
【0052】
【発明の効果】本発明の高分子分散剤は、固体微粒子の
分散性能に優れている。特に微細な顔料の分散に対して
効果を有し、顔料インク粘度の低減が可能である。本分
散剤を用いて分散したインクは通常の塗料、印刷用途は
もとより、カラーフィルター等の光学用途にも適用可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における[X−A1−Y−A2−Z]型の
アーキテクチャを有する高分子分散剤が固体微粒子表面
に吸着している概念図である。
【図2】 本発明における[X−A1−Y−A2−Z]型の
特別な一態様である[X−A3−Z]型のアーキテクチャ
を有する高分子分散剤が固体微粒子表面に吸着している
概念図である。
【図3】 吸着した高分子分散剤に含まれるモノマーの
濃度(φa)を固体表面からの距離(h)の関数として
表したグラフである。
【図4】 吸着した高分子分散剤に含まれるアンカー部
Aの濃度φa Aを固体表面からの距離hの関数として表し
たグラフである。
【図5】 高分子分散剤が固体表面に吸着した吸着層の
構造を示す模式図であり、ダングリングしたアンカー部
を有する。
【図6】 高分子分散剤が固体表面に吸着した吸着層の
構造を示す模式図であり、ダングリングしたアンカー部
を有していない。
【図7】 [n−A−m−A−n]で表される高分子が吸
着した2つの固体表面間の単位面積当たりの相互作用エ
ネルギー(F)を固体表面間の距離(H)の関数として
表したグラフである。
【図8】 [5−A−50−A−5]で発生する引力の要
因であるアンカー部の橋かけ的な吸着を模式的に示した
図である。
【図9】 ダングリングした吸着形態を有する高分子分
散剤([5−A1−50−A1−5])の単位面積あたりの
数(Γd)をアンカー部A1の吸着エネルギー(ε)の関
数として示した図である。
【図10】 ダングリングした吸着形態を有する高分子
分散剤([n−A1−m−A1−n])の単位面積あたりの
数(Γd)を、モノマーの数nとmの関数として示した
図であり、アンカー部A1の吸着エネルギーが15kb
の場合である。
【図11】 ダングリングした吸着形態を有する高分子
分散剤([n−A1−m−A1−n])の単位面積あたりの
数(Γd)を、モノマーの数nとmの関数として示した
図であり、アンカー部A1の吸着エネルギーが30kb
の場合である。
【符号の説明】
1 高分子分散剤のアンカー部 A2 高分子分散剤の別のアンカー部 A3 高分子分散剤の別のアンカー部 X 高分子分散剤のテール部 Y 高分子分散剤のループ部 Z 高分子分散剤の別のテール部 S 固体表面 H 固体表面と別の固体表面との距離 h 固体表面からの距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白崎 一男 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4D077 AA01 AA03 AA08 AB03 AB05 AB06 AC05 BA02 BA20 CA20 DC02Z DC15Z DC16Z DC20Z DC33Z DC38Z DD13Z DD32Z DD33Z DD35Z DD46Z 4J034 BA03 BA07 DA01 DB01 DB04 DF01 DF02 DG03 DG04 DG08 DG14 GA05 GA23 GA33 HA01 HA08 HC26 HC35 HC46 HC52 HC61 HC71 KA01 KB02 KC17 KD02 KE02 QA05 RA17

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶媒に固体微粒子を分散させるために用
    いる高分子分散剤であって、固体微粒子に吸着する二つ
    のアンカー部(A1、A2)と、溶媒に親和性を有する3
    つの高分子鎖(X、Y、及びZ)が化学結合し、一般式
    [X−A1−Y−A2−Z]で表される高分子分散剤。
  2. 【請求項2】 前記一般式[X−A1−Y−A2−Z]にお
    いて、Xの式量(Wx)、Yの式量(Wy)、Zの式量
    (Wz)が、500≦Wx≦10000、0<Wy≦1
    0000、且つ500≦Wz≦10000である請求項
    1に記載の高分子分散剤。
  3. 【請求項3】 前記一般式[X−A1−Y−A2−Z]にお
    いて、Xの式量(Wx)、Yの式量(Wy)、Zの式量
    (Wz)が、500≦Wx≦10000、Wy=0、且
    つ500≦Wz≦10000である請求項1に記載の高
    分子分散剤。
  4. 【請求項4】 前記一般式[X−A1−Y−A2−Z]にお
    いて、A1の式量(Wa1)、A2の式量(Wa2)が、3
    00≦Wa1≦5000、且つ300≦Wa 2≦5000
    である請求項1乃至3に記載の高分子分散剤。
  5. 【請求項5】 A1とA2とが同一である請求項1乃至4
    に記載の高分子分散剤。
  6. 【請求項6】 Wx及びWzのうち小さい値をWsとし
    たときに、Ws/Wy>0.3を満たすことを特徴とす
    る請求項1乃至5に記載の高分子分散剤。
  7. 【請求項7】 XとZが同一の高分子鎖であることを特
    徴とする請求項1乃至6に記載の高分子分散剤。
  8. 【請求項8】 溶媒に固体微粒子を分散させるために用
    いる高分子分散剤であって、固体微粒子に吸着する一つ
    のアンカー部(A3)と、溶媒に親和性を有する2つの
    高分子鎖(X、及びZ)が化学結合し、一般式[X−A3
    −Z]で表される高分子分散剤。
  9. 【請求項9】 前記一般式[X−A3−Z]において、X
    の式量(Wx)、Zの式量(Wz)、A3の式量(W
    3)が、500≦Wx≦10000、500≦Wz≦
    10000、且つ300≦Wa3≦5000である請求
    項8に記載の高分子分散剤。
  10. 【請求項10】 XとZが同一の高分子鎖であることを
    特徴とする請求項8乃至9に記載の高分子分散剤。
  11. 【請求項11】 分子量が、2000以上30000以
    下である請求項1乃至10に記載の高分子分散剤。
  12. 【請求項12】 多官能性末端基を有するアンカー部の
    前駆体、1官能性末端基を有するX及びZの前駆体、2
    官能性末端基を有するYの前駆体を用い、各末端基を反
    応させることによって得られる請求項1乃至11に記載
    の高分子分散剤。
  13. 【請求項13】 X−A1、A1−Y、Y−A2、A2−Z
    の各結合がウレタン結合である請求項1に記載の高分子
    分散剤。
  14. 【請求項14】 X−A3、A3−Zの各結合がウレタン
    結合である請求項8に記載の高分子分散剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004097955A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Konica Minolta Holdings Inc 高分子分散剤、それを用いた光硬化性材料及び熱硬化性材料
JP2007502903A (ja) * 2003-05-15 2007-02-15 ザ ルブリゾル コーポレイション ポリウレタン分散剤
KR101523256B1 (ko) * 2006-12-04 2015-05-27 루브리졸 어드밴스드 머티어리얼스, 인코포레이티드 분산제

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