JP2002035457A - ミシンの垂直釜 - Google Patents

ミシンの垂直釜

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JP2002035457A
JP2002035457A JP2000223810A JP2000223810A JP2002035457A JP 2002035457 A JP2002035457 A JP 2002035457A JP 2000223810 A JP2000223810 A JP 2000223810A JP 2000223810 A JP2000223810 A JP 2000223810A JP 2002035457 A JP2002035457 A JP 2002035457A
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Yasuo Sakakibara
康男 榊原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縫針が釜剣先と反対側方向に流れることに起
因していわゆる目飛びや糸切れが発生することを効果的
に防止する。 【解決手段】 外釜13を、釜剣先17を有する釜本体
14、裏板15、内釜押え16から構成する。裏板15
に、下降状態の縫針20と釜剣先17との出合位置にお
けるそれらの前後方向の隙間を確保して、縫針20をそ
れ以上釜剣先17側に流れないように案内する針受21
を、切起しにより一体に設ける。裏板15の裏面側に、
出合位置において釜剣先17とは反対側(前側)に縫針
20が流れないように案内する逆針受22を設ける。逆
針受22の受板部22bを、切起しの穴部15aを通し
て裏板15の表面側に位置させる。逆針受22を、裏板
15の裏面の取付台23に、固定用ねじ24によりねじ
止め固定すると共に、調整用ねじ25を螺進退させるこ
とにより、逆針受22をたわみ変形させて受板部22b
の位置調整を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、針棒の上下動に同
期して回転し、上糸を捕捉する釜剣先を有する外釜を備
えたミシンの垂直釜に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ミシン、例えば工業用
の千鳥縫いミシンにおいては、針板の下方に、軸方向を
前後方向(布の送り方向)とした垂直釜(全回転釜)を
備えて構成されている。この垂直釜は、図7に示すよう
な外釜1を備え、この外釜1を針棒の上下動と同期回転
させることにより、その外周に設けられた釜剣先2が、
縫針3(想像線で示す)によって形成される上糸のルー
プをすくって下糸との間で縫目を形成するようになって
いる。
【0003】この場合、縫針3と釜剣先2との出合位置
においては、釜剣先2が縫針3のすぐ側方(後側)を通
過することが望ましいが、それらが接触するようなこと
があると、縫針3又は釜剣先2に損傷が発生してしまう
虞がある。そこで、従来では、外釜1の裏面側に設けら
れる裏板4を切起こした形で針受5を設け、釜剣先2と
縫針3との間の隙間が0〜0.1mm程度とされるよう
に、針受5により縫針3を受けるように配置することに
よって、縫針3がそれ以上釜剣先2側に流れないように
して、縫針3と釜剣先2との接触を未然に防止するよう
になっている。
【0004】ところが、縫製物が太い繊維から構成され
る比較的硬いものであったり、また、縫製時に縫製され
ている布が手前側に引張られたりすると、縫針3が、釜
剣先2側(針受5側)とは反対方向に振れることがあ
る。このように縫針3が、釜剣先2側とは反対方向に振
れる(流れる)と、釜剣先2と縫針3との間の隙間が大
きくなり、釜剣先2によりうまく上糸のループを捕捉で
きずに、いわゆる目飛びや糸切れが発生する虞がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、縫針が釜剣先と反対側方向に流れるこ
とに起因して目飛びや糸切れが発生することを効果的に
防止することができるミシンの垂直釜を提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のミシンの垂直釜は、釜剣先を有する外釜
に、縫針と釜剣先との出合位置において該縫針を釜剣先
に干渉しないように案内する針受を設けることに加え、
針受とは縫針を挟んだ反対側に位置して、縫針と釜剣先
との出合位置において釜剣先とは反対側に縫針が流れな
いように案内する逆針受を、該縫針との間隔調整可能に
設けたところに特徴を有する(請求項1の発明)。
【0007】これによれば、針受によって、縫針がそれ
以上釜剣先側に流れないようにして、縫針と釜剣先との
接触を未然に防止することができ、これと共に、逆針受
によって、縫針が釜剣先と反対側方向に流れることが阻
止され、出合位置における釜剣先と縫針との間の隙間が
広がることを防止することができる。このとき、逆針受
は、縫針との間隔調整が可能なので、縫針の太さなどに
応じて適切な間隔となるように調整することが可能とな
る。
【0008】この場合、一般に、外釜は、釜剣先を有す
る釜本体の裏面側に裏板を有して構成されるのである
が、逆針受を、裏板に対して位置調整可能に取付ける構
成とすることができる(請求項2の発明)。これによれ
ば、釜本体あるいは裏板の形状等の大幅な変更を伴うこ
となく、逆針受を構成する部材を追加するという僅かな
変更で済むと共に、逆針受を間隔調整可能に取付けるこ
とも容易となり、構成を簡単に済ませることができる。
【0009】さらに、より具体的には、針受を裏板の切
起しにより設けると共に、逆針受を、裏板の裏面側に、
針受の切起しによって形成された穴部分を通して縫針を
受ける位置に配置されるように取付ける構成とすること
ができる(請求項3の発明)。これによれば、逆針受
を、外釜の剣先部分と裏板との間のごく狭い部分に配置
しなければならない事情があっても、切起しによって形
成された穴部分を利用して逆針受を必要な位置に配置す
ることができ、構成が複雑化することを抑えて簡単な構
成で済ませることが可能となる。
【0010】また、逆針受の間隔調整を行なうための手
段として、調整用ねじを螺進退させて逆針受を裏板に対
して変位させる構成(請求項4の発明)や、偏心ピンを
上方から回転させて逆針受を裏板に対して変位させる構
成(請求項5の発明)を採用することができる。これら
によれば、調整用ねじを回転させるあるいは偏心ピンを
回転させるだけで、容易に逆針受の間隔調整を行なうこ
とができ、特に、偏心ピンを上方から回転させる構成で
は、上方から間隔調整ができてその作業がより容易とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を工業用の千鳥縫い
ミシンに適用した一実施例(請求項1〜4に対応)につ
いて、図1ないし図5を参照しながら説明する。まず、
図2ないし図4は、本実施例に係るミシンの垂直釜(垂
直全回転釜)11の全体構成を示しており、この垂直釜
11は、下糸ボビンが収容されるボビンケース(いずれ
も図示せず)が着脱可能にセットされる内釜12(図
3,図4参照)と、この内釜12の裏面側に位置して該
内釜12を保持する外釜13とから構成されている。
【0012】前記内釜12は、円板状をなす底板部12
aのほぼ半周部のみに周壁部12bを有した円筒容器状
をなし、また、前記底板部12aの中心から立上がるよ
うに、下糸ボビン(ボビンケース)が嵌挿される軸部1
2cを一体に有して構成されている。さらに、底板部1
2aの外周部には、部分的に切欠を有した軌条部12d
が一体に設けられている。この内釜12は、前記軌条部
12dが、前記外釜13の内周部に形成された案内溝部
13aに嵌り込むことにより、外釜13に対して相対的
に回転自在に支持されている。尚、実使用時には、内釜
12が回り止め状態とされることにより、内釜12の周
囲を外釜13側が連続的に回転されるようになってい
る。
【0013】一方、前記外釜13は、釜本体14と、こ
の釜本体14の裏面(ミシンへの組付状態では前面)側
に例えばねじ止めにより固着される裏板15と、前記釜
本体14の表面(後面)側にやはりねじ止めにより固着
される内釜押え16とを有して構成される。そのうち釜
本体14は、前記内釜12よりも一回り大きい円形状を
なし、その表面側外周部のほぼ半周に、前記内釜12の
周囲に立上がり、外周面がテーパ面状をなす立上り壁1
4aが一体に設けられていると共に、その立上り壁14
aから連続して周方向に延びるように釜剣先17を一体
に有して構成されている。
【0014】また、この釜本体14の裏面側中心部に
は、円筒状の取付筒部18が一体に設けられている。こ
の取付筒部18には、径方向に貫通するねじ穴18aが
例えば2か所(図3に1か所のみ図示)に位置して形成
されている。外釜13(垂直釜11)は、この取付筒部
18が図示しない釜駆動軸(下軸)に嵌挿された状態
で、前記各ねじ穴18aに夫々ねじ(六角穴付き止めね
じ)19(図2,図3参照)が締込まれることにより、
釜駆動軸に取付けられるようになっている。
【0015】前記内釜押え16は、図4に示すように、
ほぼ半円分の細幅の円弧状をなし、前記釜本体14の表
面側外周部のうち、前記立上り壁14aが存在しない部
分に取付けられ、その取付状態で、釜本体14との間に
前記案内溝部13aの半周分を形成するようになってい
る。また、この内釜押え16には、周方向に前記釜剣先
17とは逆に延び、その釜剣先17の先端部と表面側に
隙間をもってクロスするように位置される下糸捌き16
aが一体に設けられている。尚、詳しく図示はしない
が、釜本体14の立上り壁14aの内周側基端部部分
に、前記案内溝部13aの半周分が形成されており、こ
れにて、内釜12の外周の軌条部12dが回転自在且つ
抜止め状態に保持されるようになっているのである。
【0016】そして、前記裏板15は、図1及び図5に
も示すように、前記取付筒部18に嵌挿される円形穴を
有したほぼ扇形板状をなし、外釜13の図2で上端部部
分に、前記釜本体14との間に縫針20が侵入する隙間
を形成するようになっている。後述するように、この裏
板15には、やや横長な板状をなす針受21が切起しに
より一体に設けられるようになっていると共に、その裏
面側(前面)に逆針受22が取付けられるようになって
いる。
【0017】このように構成された垂直釜11は、図示
はしないが、ミシン(千鳥縫いミシン)のベッド部内
(針板の下方)にて、釜駆動軸(下軸)に、軸方向を前
後方向(内釜12が後側)として取付けられる。これに
て、ミシンの駆動に伴い、内釜12が回り止めされた状
態で、外釜13が針棒の上下動に同期して矢印A方向に
回転されるようになっている。
【0018】このとき、針棒に取付けられた縫針20
は、外釜13の釜剣先17部分と裏板15との間に隙間
部分に侵入するようになっているのであるが、この場
合、外釜13は、縫針20が最下点から若干高さ(数m
m)だけ上昇した時点で、釜剣先17が縫針20の後側
を通過する(出合位置)ように位相調整され、もって釜
剣先17により上糸のループを捕捉して(すくって)下
糸との間で縫目を形成するようになっている。
【0019】また、本実施例では、縫製物に千鳥縫目を
形成すべく、針棒(縫針20)は、左右方向に自在に揺
動変位されるようになっている。この場合、縫針20
は、図2に示す中心(基準)位置から、左方向へ最大4
mm(図5(a)参照)、右方向へ最大4mm(図5(b)
参照)の変位が可能とされている。このような縫針20
の左右方向の変位によって、釜剣先17との出合位置が
左右方向(円周方向)に変動し、釜剣先17が上糸のル
ープを捕捉する縫針20の高さ位置も変動することにな
るが、いずれの位置においても、釜剣先17により上糸
のループが捕捉されるようになっていることは勿論であ
る。
【0020】さて、前記針受21及び逆針受22につい
て述べる。前記針受21は、上述のように、裏板15の
切起しにより設けられ、より具体的には、裏板15のう
ち、釜剣先17の先端部の真下部から左側にかけた部分
に、やや横長な下向きの略コ字形に切込みを入れ、その
切込みの内側部分を後側に折曲した後さらに上方に立上
がるように側面L字形(図3参照)に折曲げて形成され
る。尚、この針受21の切起し形成により、裏板15に
は、ほぼ四角形の穴部15aが形成されるようになる。
【0021】これにて、針受21は、釜剣先17の先端
部の真下部から左方向に延びて配置される。この針受2
1は、その内側の面により、下降してきた縫針20を後
側から受けるように位置されることにより、出合位置に
おける釜剣先17と縫針20との間の前後方向の隙間を
0〜0.1mm程度確保して、縫針20をそれ以上釜剣先
17側に流れないように案内するようになっている。
【0022】そして、前記逆針受22は、金属板材例え
ば炭素工具鋼(SK)から、図2,図5に示すように、
裏板15の外周部を左右にほぼ円弧状に延びる板状をな
すと共に、図1に示すように途中の折曲部にていわゆる
稲妻形に折曲げられて構成されている。これにて、逆針
受22は、折曲部の左側部分が裏板15の裏面(前面)
に取付けられる取付部22aとされ、その右側部分が縫
針20を受ける受板部20bとされる。この逆針受22
の裏板15への取付状態では、受板部20bが、前記裏
板15の穴部15a内を通して釜本体14側に配置され
るようになっている。
【0023】この逆針受22(受板部20b)は、裏板
15に対して、次のようにして位置調整可能つまり縫針
20との間隔調整可能に取付けられる。即ち、裏板15
の裏面には、穴部15aの左側に位置して、前記取付部
22aを受けるための円弧状をなす取付台23がねじ止
め又は溶接等により取付けられている。図示はしない
が、この取付台23には、左右2個のねじ穴が設けられ
ている。また、逆針受22の取付部22aには、前記ね
じ穴に対応して左右2個のねじ挿通穴が形成されてい
る。逆針受22の取付部22aは、固定用及び調整用の
2個のねじ24,25を、夫々ねじ挿通穴を通してねじ
穴に締込むことにより、取付台23にねじ止めされる。
【0024】このとき、左側の固定用ねじ24について
は、取付台23と取付部22aとの間にワッシャ26が
介在され、その状態で固く締付けられるようになってい
る。これにて、この固定用ねじ24によって逆針受22
の左端部が固定的に取付けられると共に、図1に示すよ
うに、取付部22aの右側部分においては取付台23と
の間に隙間Sが形成されるようになっている。これによ
り、前記調整用ねじ25を螺進退させれば、逆針受22
の右側部位をたわみ変形させることができ、このたわみ
変形によって、逆針受22の右端部の受板部22bが、
穴部15a内を前後方向(矢印B方向)に変位し、もっ
て受板部22bの位置調整が可能とされているのであ
る。
【0025】上記した構成により、逆針受22の受板部
22bが、前記針受21とは縫針20を挟んだ反対側
に、下降してきた縫針20を前側から受けるように配置
され、縫針20と釜剣先17との出合位置において釜剣
先17とは反対側(前側)に縫針20が流れないように
案内するようになるのである。この場合、図2に示す中
心位置は勿論、図5に示すように、縫針20が左右方向
のどの位置に振られていても、逆針受22の受板部22
bが、縫針20を受けることができる位置及び大きさに
設けられているのである。
【0026】また、例えば縫製作業開始前に、作業者に
より、逆針受22(受板部22b)の裏板15に対する
位置調整(縫針20との間隔調整)が行なわれる。この
位置調整は、例えば縫針の太さなどに応じて、縫針20
が前方に流れても釜剣先17と間の隙間が必要以上に大
きくならないように行なわれ、このとき、調整用ねじ2
5を回すだけで逆針受22(受板部22b)の位置調整
を行なうことができるので、調整作業を容易に行なうこ
とができる。
【0027】このように本実施例によれば、縫針20を
釜剣先17側に流れないようにする針受21に加えて、
それとは反対側で縫針20を受ける逆針受22を、該縫
針20との間隔調整可能に設けたので、縫製物が太い繊
維から構成される比較的硬いものであったり、また、縫
製時に縫製されている布が手前側に引張られたりするこ
とがあっても、逆針受22により縫針20が釜剣先17
と反対側方向に流れることが阻止され、出合位置におけ
る釜剣先17と縫針20との間の隙間が広がることを防
止することができる。この結果、縫針20が釜剣先17
と反対側方向に流れることに起因していわゆる目飛びや
糸切れが発生することを効果的に防止することができる
ものである。
【0028】また、特に本実施例では、逆針受22を、
外釜13の裏板15に位置調整可能に取付けるようにす
ると共に、逆針受22の受板部22bを、針受21の切
起しによって形成された穴部15を通して縫針20を受
ける位置に配置する構成としたので、釜本体14あるい
は裏板15の形状等の大幅な変更を伴うことなく、構成
が複雑化することを抑えて簡単な構成で済ませることが
できる。さらには、逆針受22の間隔調整を行なうため
の手段として、調整用ねじ25を螺進退させて逆針受2
2を変位させる構成を採用したので、逆針受22の間隔
調整の作業を容易に行なうことができるという利点も得
ることができるものである。
【0029】図6は、本発明の他の実施例(請求項5に
対応)を示しており、上記実施例と異なるところは、逆
針受22の縫針20との間隔調整を行なうための手段と
して、偏心ピン31を用いた点にある。即ち、逆針受2
2の取付部22aは、裏板15の裏面に設けられた取付
台23に、その左端部側にて固定用ねじ24により固定
的に取付けられ、取付部22aの右側部分においては取
付台23との間に隙間Sが形成される。そして、その隙
間S部分に位置して、偏心ピン31が配置されるように
なっている。
【0030】この偏心ピン31は、下端部のねじ軸部3
1a(破線で示す)の上部に径大な円柱ピン部を偏心し
た状態で有し、そのねじ軸部31aが、取付台23に設
けられた図示しないねじ穴部に支持されている。そし
て、円柱ピン部が、逆針受22の取付部22aの右側部
に接触するようになっている。この円柱ピン部の上端面
には、工具(例えばマイナスドライバ)用の溝が形成さ
れている。
【0031】これにて、偏心ピン31を上方から回転さ
せて螺進退させれば、逆針受22の右側部位を前後方向
(矢印B方向)にたわみ変形させることができ、もって
受板部22bの裏板15に対する位置調整が可能とされ
ているのである。これにより、偏心ピン31を回転させ
るだけで容易に逆針受22の間隔調整を行なうことがで
き、このとき、上方から間隔調整ができてその作業をよ
り一層容易に行なうことができるものである。
【0032】尚、上記各実施例では、本発明を工業用の
千鳥縫いミシンに適用するようにしたが、垂直釜を備え
るミシン全般に適用することができる。その他、針受及
び逆針受の形状や取付構造、さらには逆針受と縫針との
間隔調整を行なう機構等についても種々の変形が可能で
あるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で、適宜変
更して実施し得るものである。
【0033】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
のミシンの垂直釜によれば、釜剣先を有する外釜に、縫
針と釜剣先との出合位置において該縫針を釜剣先に干渉
しないように案内する針受を設けることに加え、針受と
は縫針を挟んだ反対側に位置して、縫針と釜剣先との出
合位置において釜剣先とは反対側に縫針が流れないよう
に案内する逆針受を、該縫針との間隔調整可能に設けた
ので、縫針が釜剣先と反対側方向に流れることに起因し
ていわゆる目飛びや糸切れが発生することを効果的に防
止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、外釜の上面図
【図2】出合位置における垂直釜及び縫針を示す正面図
【図3】出合位置における垂直釜及び縫針を示す縦断左
側面図
【図4】垂直釜の背面図
【図5】縫針が左一杯に振られたとき(a)及び右一杯
に振られたとき(b)の出合位置における裏板、釜剣
先、縫針の位置関係を示す正面図
【図6】本発明の他の実施例を示すもので、裏板に対す
る逆針受の取付状態を示す上面図
【図7】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、11は垂直釜、12は内釜、13は外釜、14
は釜本体、15は裏板、15aは穴部、17は釜剣先、
20は縫針、21は針受、22は逆針受、22aは取付
部、22bは受板部、23は取付台、24は固定用ね
じ、25は調整用ねじ、31は偏心ピンを示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針棒の上下動に同期して回転し、上糸を
    捕捉する釜剣先を有する外釜を備えたミシンの垂直釜に
    おいて、 前記外釜に設けられ、縫針と前記釜剣先との出合位置に
    おいて、前記縫針を釜剣先に干渉しないように案内する
    針受と、 前記外釜に前記針受とは前記縫針を挟んだ反対側に位置
    して該縫針との間隔調整が可能に設けられ、縫針と前記
    釜剣先との出合位置において、前記釜剣先とは反対側に
    縫針が流れないように案内する逆針受とを具備すること
    を特徴とするミシンの垂直釜。
  2. 【請求項2】 前記外釜は、前記釜剣先を有する釜本体
    の裏面側に裏板を有し、前記逆針受は、前記裏板に位置
    調整可能に取付けられていることを特徴とする請求項1
    記載のミシンの垂直釜。
  3. 【請求項3】 前記針受は、前記裏板の切起しにより設
    けられていると共に、前記逆針受は、前記切起しによっ
    て形成された穴部分を通して前記縫針を受ける位置に配
    置されるように前記裏板の裏面側に取付けられているこ
    とを特徴とする請求項2記載のミシンの垂直釜。
  4. 【請求項4】 前記逆針受の間隔調整は、調整用ねじを
    螺進退させて該逆針受を前記裏板に対して変位させるこ
    とにより行なわれることを特徴とする請求項2又は3記
    載のミシンの垂直釜。
  5. 【請求項5】 前記逆針受の間隔調整は、偏心ピンを上
    方から回転させて該逆針受を前記裏板に対して変位させ
    ることにより行なわれることを特徴とする請求項2又は
    3記載のミシンの垂直釜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007029640A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Juki Corp ミシンの垂直釜
CN103397483A (zh) * 2013-08-20 2013-11-20 吕荣淦 曲折缝旋梭轴前后套管座孔改为偏心套管座孔装置
CN103469504A (zh) * 2013-08-20 2013-12-25 吕荣淦 双针罗拉车旋梭轴套管改为偏心套管装置
KR102543239B1 (ko) * 2022-10-21 2023-06-14 고광옥 퍼펙트 스티치의 솔기를 형성하는 고속 재봉틀용 회전북장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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