JP2002034965A - X線ct装置 - Google Patents
X線ct装置Info
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Abstract
る時、検出器が必要以上に放射線劣化しないように、簡
単な機構で、確実に、開口部を閉じるX線CT装置を提
供する。 【解決手段】 スライス厚さを設定すると、モータ5が
所定の回転をしプーリ4を介して2本のシャフト9を回
転させ、シャフト9に固定されたカム6が所定角度に回
転する。カム6の周辺部の厚さと前後位置によって、バ
ネ11で互いに引っ張られたブレード2、3に取付けら
れたカムフォロア7が、カム6の周辺の所定の板厚のと
ころに接触し挟みこんだ状態になる。その厚さと前後位
置に応じてブレード2、3が開口する。X線を遮蔽する
時には、カム6をシャッター位置に回転させ、ブレード
2、3の隙間を固定スリット外に偏芯移動させ閉じる。
Description
わり、特に、スライスの厚さを変えたり、又は、検出器
にX線を照射しないようにしてX線管のならし運転等を
するためのX線CT装置のコリメータに関する。
検者14の体軸を中心にX線管17とX線用の検出器1
6が円周方向に回転しながら、X線管17からのX線が
コリメータ12によって扇状のX線ビーム13に絞られ
て放射し、それと対向した円形配置の複数個の検出器1
6で被検者14を透過したX線量を検知して、その信号
をコンピュータ処理して画像を構成するものである。コ
リメータ12は、図5に示すように、最大のスライス幅
を決める固定スリット8と、その固定スリット8の上部
に設けられ体軸方向のスライス幅を小さく変化すること
ができる2枚のブレード2a、3aとによって構成され
ている。そして、検出器16の前面には、各検出器素子
に斜めから入射する散乱X線を遮蔽するコリメータ15
が備えられて、被検者14を透過したX線が検出器16
に入る。検出器16は、X線を光に変換するシンチレー
タ素子と、このシンチレータ素子で変換された光を検出
し、電気信号として出力するフォトダイオードとからな
るX線検出素子を、X線管17を中心として円弧状に約
500〜1000チャンネル程度配列した構成を有す
る。X線管17は、陰極−陽極の管軸が被検者14の体
軸方向に設置されており、X線管17の直前のコリメー
タ12を備えていても、その時の放射X線強度分布は被
検者14の体軸方向に一様でなく、ある分布をしてい
る。X線管17の陰極側ではX線強度分布は急峻な立ち
上がりをしており、陽極側は滑らかなスロープをしてい
る。このように体軸方向すなわちコリメータ12を構成
する固定スリット8、ブレード2a、3aの開口方向に
X線の強度分布が変化しており、連続してX線放射を続
けると、X線管17の温度は上昇し陽極等が前方に延び
X線管焦点が、管軸方向(体軸方向)に移動するので、
そのため、固定スリット8、ブレード2a、3aを通過
するX線量が変化する。つまりX線管17直前の固定ス
リット8又はブレード2a、3aの開口は同じ位置で、
X線が同一被検者14を通った場合でも、検出器16に
入るX線量が変化してしまう。入力データに0.1%で
も変動や狂いがあると、再構成像にアーチファクトを生
ずるので、検出系には高い精度と安定性が要求される。
検出系の精度、安定性にも設計、製造上の限界があるた
め、それを補正する処理が必要である。多数の検出器1
6は高い幾何学的構造精度を要し、感度特性をすべての
チャンネルにわたって一様にすることはほとんど不可能
に近い。そこで基準ファントムをスキャンし、検出系に
対する各種補正量の更新を行なうキャリブレーションが
画質維持のために行われている。X線CT装置では、被
検者14を撮像するに先だって補正データを取得する必
要があり、この時、X線管17の焦点移動による影響を
小さくするためには、X線管17が十分暖かい状態、即
ち、焦点が十分に動ききった状態で取得するのが一般的
である。このために、X線照射を連続的にある程度の時
間、継続する必要がある。この時、前面のコリメータ1
2の構成品であるブレード2a、3aを開放したままX
線を検出器16に照射し続けると、検出器16の各チャ
ンネルに、蛍光素子を光電変換素子として搭載したもの
を使用した場合、特に蛍光素子には照射されたX線によ
ってその発光出力が徐々に低下するという、いわゆる放
射線劣化が発生する。この放射線劣化を防止するため
に、一般にコリメータ12を構成するブレード2a、3
aは閉じてX線の継続照射が行われる。
以上のように構成されているが、X線管17を暖める目
的でX線を出し続ける時には、図6に示すように、固定
スリット8上でブレード2a、3aを、シャフト9を回
転させて両側から一様にブレード2及びブレード3を移
動させて開口部を閉じていた。しかし2枚のブレード2
a、3aをできるだけ接触させても、その隙間を完全に
なくすことは難しく、完全にX線をカットすることがで
きない。また、接触し過ぎたりすると、ブレード2a、
3aを破損したり、駆動機構を壊したりすることがあ
る。また、図7(a)に示すように、ブレード2に段差
ブレード2bを、ブレード3に段差ブレード3bを取付
け、固定スリット8上で両方の段差ブレード2b、3b
をシャフト9を回転することにより、(b)に示すよう
に、お互いが噛み合うようにして開口部を閉じることも
行われている。しかし2枚の段差ブレード2b、3bに
段差をつけると、ブレードの上下にずれがあることにな
り、中心に対して対称なスライス厚さを提供できない。
また、図8に示すように、別途、シャッター10を有す
る機構を設け、それを出し入れすることで開口部を閉じ
ることも行われている。しかし、別途、シャター機構を
設けると新たにモータが必要になり、制御及び機構が複
雑になるという問題がある。
たものであって、X線管を暖めるためにX線を検出器に
向けて照射するとき、検出器が必要以上に放射線劣化す
ることを防止するために、簡単な機構で、確実に、開口
部を閉じることができるX線CT装置を提供することを
目的とする。
め、本発明のX線CT装置は、X線管とこれに対向して
設けられたX線用の検出器を被検者の周りに回転させ
て、被検者のX線透過データを収集し、X線画像を再構
成するX線CT装置において、最大スライス厚さを提供
する固定スリットを持つプレートの上部に設けられた可
動の二枚のブレードと、その二枚のブレードによりスリ
ット幅を可変にする可変手段と、二枚のブレードが作り
出すスリットを前記固定スリット外に偏芯して移動させ
X線を遮蔽するシャッター手段とを備えたコリメータを
有するものである。
成されており、固定スリットの上部で、二枚のブレード
をスライス位置からシフトさせ、2枚のブレードの隙間
を固定スリット外に偏芯移動させることによりシャッタ
ー機構を構成する。そのため2枚のブレードが作り出す
隙間は、固定スリット外にあるため、完全にX線をカッ
トすることができる。そして2枚のブレードに段差加工
を付ける必要がない。また、別途、シャッター機構を設
ける必要もなく、簡単な機構で、安価に、確実に開口部
を閉じることができる。それによってX線管を暖めるた
めにX線を放射し続けても、その間、シャッター機構を
働かせて検出器の放射線劣化を防ぐことができる。
タの一実施例を図1、図2を参照しながら説明する。図
1は本発明のX線CT装置のコリメータの平面図を示
し、図2はその体軸方向の断面を示す図であり、(a)
は固定スリット8の上部に設けられたブレード2a、3
aを閉じた状態を、(b)は5mmスライス時の状態を
示す。本X線CT装置のコリメータは、最大スライス厚
さを提供する固定スリット8と、その固定スリット8の
上部に設けられ、モータ5によってベルトとプーリ4を
介して回転するシャフト9と、シャフト9に固定され円
周上の厚さが所定の各スライス厚さに相当して、X線を
遮蔽する時には2枚のブレード2a、3aが作り出すス
リットを固定スリット8外に偏芯して移動させる形状の
カム6と、そのカム6の円周部を両側から押さえカム6
の厚さにそって前後に移動するカムフォロア7と、その
カムフォロア7が取付けられバネ11で互いに引き寄せ
られシャフト9上をスライス厚さの間隔に移動する2枚
のX線遮蔽用のブレード2a、3aを有するブレード
2、3とから構成されている。本X線CT装置のコリメ
ータと従来のコリメータと異なるところは、最大スライ
ス厚さを提供する固定スリット8を持つプレートの上部
に設けられた可動の2枚のブレード2a、3aがスリッ
ト幅を所定の幅に設定でき、その2枚のブレード2a、
3aが作り出すスリットを、固定スリット8外に偏芯し
て移動させX線を遮蔽する機構を備えていることであ
る。本X線CT装置のコリメータは、従来と同様に、図
4で示すX線管17の直前に位置しており、体軸方向の
両側から移動してX線を遮蔽し、その方向での散乱線除
去の機能を有し、スライス厚みを決めている。そして、
スライス幅の最大値を決めた固定スリット8が設けら
れ、その上方に可動スリットとしてブレード2aと、ブ
レード3aが設けられ、スライス幅を固定スリット8の
幅より小さくして用いられる。
8の上方の両ブレード2、3が接近する面に、鉛などの
X線遮蔽板からなるブレード2a、3aが取付けられ、
そして、ブレード2、3の両側に設けられた2本のシャ
フト9上を移動する。ブレード2とブレード3は両側で
互いにバネ11で引き寄せられ、その間隔と位置は、両
ブレード2、3に取付けられたカムフォロア7によって
挟まれたカム6の厚さと前後の位置によって決まる。図
3(a)にカム6をA方向から見た厚さ方向の展開図を
示し、(b)に左側面図を、(c)に右側面図を示す。
カム6の周辺部の厚さ方向の位置が、(a)に示すよう
に、Shutter位置で右よりに偏芯し、(b)の側
面図で示すように、その位置から左まわりに元の中央位
置に戻って、2mmslice、5mmslice、1
0mmslice、7mmslice、3mmslic
e、1mmsliceに相当する厚さに形成されてい
る。そして、カム6は中央にシャフト9を通す穴が開け
られ、シャフト9にネジで固定される。カムフォロア7
は、ブレード2及びブレード3に取付けられ、ブレード
2とブレード3に架けられたバネ11によって、カム6
の両側面に接触し、カム6の回転によりカム6の厚さと
その前後位置によってブレード2とブレード3を移動さ
せる。
ついて説明する。まず、スライス厚さを制御卓で、例え
ば、5mm厚スライスと設定すると、その設定値に従っ
てモータ5が回転し、その駆動回転力はベルトを介して
2個のプーリ4に伝達され、そのプーリ4に取り付けら
れたシャフト9に伝達される。所定の回転数回転すれば
モータ5は停止する。その時、シャフト9に固定された
カム6は、所定の回転角度まで回転し、図3に示すカム
6の厚さが5mmsliceの位置にカムフォロア7が
接触した状態になる。ブレード2とブレード3にカムフ
ォロア7が取付けられ、ブレード2とブレード3がバネ
11で互いに引っ張られているので、ブレード2に取付
けられたブレード2aと、ブレード3に取付けられたブ
レード3aの間隔は、カム6の厚さで決まる5mmにな
る。そして、その開口部は、図2(b)に示すように、
固定スリット8のセンターと一致した位置になる。次
に、コリメータを閉じる場合は、制御卓でShutte
rを選択すると、その指令に従って、モータ5が回転
し、その駆動回転力はベルトを介して2個のプーリ4に
伝達され、そのプーリ4に取り付けられたシャフト9に
伝達される。所定の回転数回転すればモータ5は停止す
る。その時、シャフト9に固定されたカム6は、所定の
回転角度まで回転し、図3に示すカム6の厚さがShu
tterの位置にカムフォロア7が接触した状態にな
る。Shutterの位置はカム6の回転面が中心から
右に偏芯した位置に形成されており、その偏芯分だけブ
レード2とブレード3がずれた位置に移動することにな
る。そのため、図2(a)に示すように、固定スリット
8のセンターと、ブレード2、3によるセンターとがず
れた状態となって、ブレード2aとブレード3aが閉じ
た状態になり、確実にX線を遮蔽することができる。
にてX線を検出器16に向けて照射するときには、本X
線CTのコリメータのブレード2a、3aを固定スリッ
ト8のセンターから偏芯した位置で閉じてX線を遮蔽す
る。また、被検者14の断層像を撮る時には、所定のス
ライス幅を設定して、固定スリット8のセンターと同じ
位置にブレード2a、3aを開いて通常のデータを取得
することができる。上記のような構造にすることで、X
線管17を暖めるために、X線を放射し続けても、その
間、検出器に入るX線を確実に遮断し、検出器16の放
射線劣化を防ぐことができる。
成されており、2枚のX線遮蔽用のブレードがバネで引
き寄せられ、固定スリットの上部に設けられて、所定の
スライス厚さに相当するカム円板が回転することにより
その厚さと前後位置が変化してX線遮蔽用のブレードの
間隔と位置が変わり、X線を遮蔽する時には、2枚のブ
レードの隙間を固定スリット外に偏芯移動させ閉じる。
そのため、完全にX線をカットすることができる。この
ような機構にすると、ブレードが破損したり、段差加工
を付ける必要もなく、別途シャッター機構を設ける必要
もなくなる。そのため、簡単な機構で、安価に、確実に
開口部を閉じることができ、X線管を暖める目的でX線
を放射し続けても、その間、シャッター機構を働かせて
検出器の放射線劣化を防ぐことができる。
例を示す図である。
リットとブレードの断面を示す図である。
ド幅を決めるカムの厚さを示す図である。
図である。
ードの関係を示す平面図である。
の断面図を示す。
じた状態の断面図を示す。
した状態の断面図を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】X線管とこれに対向して設けられたX線用
の検出器を被検者の周りに回転させて、被検者のX線透
過データを収集し、X線画像を再構成するX線CT装置
において、最大スライス厚さを提供する固定スリットを
持つプレートの上部に設けられた可動の2枚のブレード
と、その2枚のブレードによりスリット幅を可変にする
可変手段と、2枚のブレードが作り出すスリットを前記
固定スリット外に偏芯して移動させX線を遮蔽するシャ
ッター手段とを備えたコリメータを有することを特徴と
するX線CT装置。
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Publications (2)
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JP3617424B2 JP3617424B2 (ja) | 2005-02-02 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005143812A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Hitachi Medical Corp | X線ct装置 |
JP2021044234A (ja) * | 2019-08-16 | 2021-03-18 | ジーイー・プレシジョン・ヘルスケア・エルエルシー | X線管のコンディショニングのための方法およびシステム |
-
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- 2000-07-27 JP JP2000226788A patent/JP3617424B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US11712216B2 (en) | 2019-08-16 | 2023-08-01 | GE Precision Healthcare LLC | Methods and systems for x-ray tube conditioning |
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---|---|
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