JP2002034534A - 解凍装置の温度管理システム - Google Patents

解凍装置の温度管理システム

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JP2002034534A
JP2002034534A JP2000222630A JP2000222630A JP2002034534A JP 2002034534 A JP2002034534 A JP 2002034534A JP 2000222630 A JP2000222630 A JP 2000222630A JP 2000222630 A JP2000222630 A JP 2000222630A JP 2002034534 A JP2002034534 A JP 2002034534A
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thawing
steam
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deep
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JP2000222630A
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English (en)
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Seiichi Tanaka
誠一 田中
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TANAKA REIKI KOGYO KK
Original Assignee
TANAKA REIKI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被解凍品の大きさに関係なく表層部と深部の
温度差を最小に維持したまま解凍終了させる。 【解決手段】 解凍の開始時は、高温で被解凍品Aの外
表面を覆った氷衣が一気に解凍され、その後、表層温度
検出手段1が設定温度まで上昇すると、室内温度を下降
させることにより、解凍速度が遅くなって表層部A1の
温度を異常に温度上昇しないように維持しながら、表層
部A1から深部A2まで徐々に解凍範囲が広がり、深部
温度センサー2の設定温度に達した時に、それ以上の解
凍が停止されると共に表層部A1が深部A2と同じ温度
まで冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば魚介類や肉
などの冷凍食品を、鮮度や味覚を落すことなく解凍する
ための解凍装置に関する。詳しくは、解凍室内の被解凍
品が保有する冷気と低温水の温度との温度差を利用し
て、この低温水から水蒸気を発生させ、この発生した水
蒸気を被解凍品の外表面で結露・結霜せしめて熱交換を
行ない、徐々に被解凍品の解凍を進める解凍装置の温度
管理システム(装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の解凍装置として例えば特
公昭60−9785号公報に開示される如く、ファンの
作動により解凍室内の冷気が循環通路を通して循環され
ると共に、噴霧装置から低温水を噴霧させることによ
り、低温水は噴霧状態であるため表面積が大きく、冷気
との接触面積が大となって水蒸気の発生量を増大し、被
解凍品との熱交換量を大にして解凍の進行を早め、その
結果、被解凍品の希望解凍状態に止めて、常に最適の解
凍状態をもった生鮮食品が得られるようにしたものがあ
る。更に、その温度管理システムについては詳しく記載
されておらず、その先願に相当する特公昭56−272
29号公報によれば、被解凍品の一ヶ所のみをサーモス
タットで温度検出し、被解凍品の解凍が−5℃まで進む
と、解凍を停止させると共に冷媒により室内温度を−5
℃に保持して、過剰解凍を防止させるようである。一
方、被解凍品は、特に魚介類などの凍結品に見られるよ
うに、貯蔵中の外表面保護、水分の蒸発(目減り)の防
止、及び脂肪・色素成分などの酸化抑制を目的として、
氷衣(アイスグレーズ;ice glaze)を施すのが普通であ
る。そして、解凍中の被解凍品の温度上昇は、時間の経
過と共に表層部から深部に進行して深部の温度上昇が最
も遅れ、被解凍品が大きいほど表層部と深部の温度差が
大きくなる。これが解凍のずれであり、それによって解
凍の終了時には、表層部と深部では顕著な鮮度の差が生
ずることが認められ、特に解凍後、刺身のように生鮮物
として食用に供する場合には、解凍条件を詳細に考慮し
なければならないことが判った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来の解凍装置では、解凍のずれを全く考慮しておら
ず、被解凍品の一ヶ所のみを温度検出して、これが設定
温度まで下降した時点で解凍を停止させる単純な温度管
理システムであったため、特に魚介類の凍結品などのよ
うに被解凍品の外表面を覆った氷衣部分か又はそれに近
い表層部が温度検出された場合と、深部が温度検出され
た場合とでは、解凍状態にバラツキが発生し易いという
問題がある。各被解凍品の深部を均一に温度検出できた
としても、氷衣部分を素早く解凍するには、高温の水蒸
気で被解凍品との熱交換量を大にする必要があり、その
まま解凍し続けた場合、深部が所定温度に達する頃に
は、表層部の温度が異常に上昇してまうという問題もあ
る。この表層部の異常な温度上昇は、深部が所定温度に
達してから冷却しても手遅れであり、その結果、表層部
は解凍し過ぎて鮮度や味覚が大幅に落ちて商品価値が低
下するばかりでなく、しかも冷凍以前に表層部に存在す
る雑菌が温度上昇により増殖し、刺身のように生鮮物と
して食用に供せないこともあった。
【0004】本発明のうち請求項1記載の発明は、被解
凍品の大きさに関係なく表層部と深部の温度差を最小に
維持したまま解凍終了させることを目的としたものであ
る。請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目
的に加えて、解凍のずれを最小限度に抑えることを目的
としたものである。請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2に記載の発明の目的に加えて、簡素な構成でしか
も水濡れ故障の少ない温度制御を可能にすることを目的
としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、被解凍品
の表層部の温度を検出する表層温度検出手段と、被解凍
品の深部の温度を検出する深部温度検出手段と、低温水
から発生した所定温度の水蒸気を解凍室内に供給する蒸
気供給手段と、解凍室内を冷却する冷却手段と、これら
表層温度検出手段及び深部温度検出手段から出力される
温度信号に基づいて蒸気供給手段及び冷却手段を作動制
御する制御手段とを備え、この制御手段は、解凍開始時
に室内を高めの第一設定温度に維持し、表層温度検出手
段が設定温度まで上昇した時点で第一設定温度からそれ
より低い第二設定温度に切り替えて室内温度を下降さ
せ、深部温度検出手段が設定温度まで上昇した時点で水
蒸気供給手段の作動を停止させると共に冷却手段の作動
を開始して室内温度を深部温度検出手段の設定温度まで
下げることを特徴とするものである。請求項2記載の発
明は、請求項1記載の発明の構成に、前記表層温度検出
手段及び深部温度検出手段が、棒状の温度センサーから
なり、表層温度検出手段の温度センサーを、被解凍品の
外表面に沿って挿入し、深部温度検出手段の温度センサ
ーを、被解凍品の中心位置まで挿入した構成を加えたこ
とを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項1また
は2記載の発明の構成に、前記制御手段が、異なる温度
に設定された第一蒸気温度センサー及び第二蒸気温度セ
ンサーを解凍室R内に配置して、室内温度を第一設定温
度と第二設定温度に夫々維持し、表層温度検出手段が設
定温度まで上昇した時点で、第一蒸気温度センサーから
第二蒸気温度センサーに切り替えた構成を加えたことを
特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1の発明は、解凍の開始時に、高温で被
解凍品の外表面を覆った氷衣が一気に解凍され、その
後、表層温度検出手段が設定温度まで上昇すると、室内
温度を下降させることにより、解凍速度が遅くなって表
層部の温度を異常に温度上昇しないように維持しなが
ら、表層部から深部まで徐々に解凍範囲が広がり、深部
温度センサーの設定温度に達した時に、それ以上の解凍
が停止されると共に表層部が深部と同じ温度まで冷却さ
れるものである。請求項2の発明は、請求項1記載の構
成に対して、前記表層温度検出手段及び深部温度検出手
段が、棒状の温度センサーからなり、表層温度検出手段
の温度センサーを、被解凍品の外表面に沿って挿入し、
深部温度検出手段の温度センサーを、被解凍品の中心位
置まで挿入した構成を追加したので、被解凍品の表層部
と深部の温度差が正確に検出される。請求項3の発明
は、請求項1または2記載の構成に対して、前記制御手
段が、異なる温度に設定された第一蒸気温度センサー及
び第二蒸気温度センサーを解凍室内に配置して、室内温
度を第一設定温度と第二設定温度に夫々維持し、表層温
度検出手段が設定温度まで上昇した時点で、第一蒸気温
度センサーから第二蒸気温度センサーに切り替えた構成
を追加したので、第一蒸気温度センサーにより、第一設
定温度に維持され、表層温度検出手段1が設定温度まで
上昇すると、第二蒸気温度センサーに切り替わって、第
二設定温度まで室内温度が下降する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。この実施例は、図1及び図2に示す如
く、被解凍品Aが例えば鮪などの大型魚であり、解凍装
置が特公昭60−9785号公報に記載されるものと同
様に、ファン3bの作動により解凍室R内の冷気が循環
通路R1を通して循環されると共に、噴霧装置のシャワ
ーノズルNから低温水を噴霧させることにより、解凍室
R内の冷気中に水蒸気Sが発生されて、解凍室R内に出
入口扉Dより搬入された被解凍品Aの外表面で結露・結
霜せしめて熱交換を行うものである。
【0008】上記被解凍品Aは、図1及び図2に示す如
く移動可能に段積みされたパレットP…上に重ならない
ように多数載置され、このパレットP…ごと出入口扉D
から解凍室R内に出し入れし、これら被解凍品A…の中
から一つを選んで検体とする。この検体は、解凍室R内
に搬入した被解凍品A…の全てが確実に解凍できるよう
にするため、後述する蒸気供給手段3の作動で水蒸気S
が最も届き難い場所、例えば段積みされたパレットP…
の平面方向及び上下方向の中央位置に配置された被解凍
品Aを選ぶことが好ましく、その表層部A1には、その
温度を検出する表層温度検出手段1が装着され、深部A
2には、その温度を検出する深部温度検出手段2が装着
される。
【0009】これら表層温度検出手段1及び深部温度検
出手段2は、本実施例の場合、棒状に形成されて先端に
温度検知部を配置した温度センサーから構成される。上
記表層温度検出手段1の温度センサーは、被解凍品Aの
表層部A1、例えば外皮と身との境目に沿って挿入し、
必要に応じて簡単に抜け出ないように仮止めされ、表層
部A1の温度信号を後述する制御手段5へ出力させる。
上記深部温度検出手段2の温度センサーは、被解凍品A
の深部A2、例えばドリルで検体に穴をあけ、その先端
の温度検知部が検体の中心位置まで届くように挿入し、
必要に応じて簡単に抜け出ないように仮止めされ、検出
した深部A2の温度信号を後述する制御手段5へ出力さ
せる。
【0010】上記蒸気供給手段3は、低温水から発生し
た所定温度の水蒸気Sを解凍室R内に供給するものであ
り、本実施例の場合には図1に示す如く、例えば給湯器
などの給湯源3aから供給された温水及び水道などの給
水源(図示せず)から供給された冷水のどちらか一方又
は両方を混合して設定温度の低温水が作られる集水ピッ
ト3bと、この集水ピット3bから低温水を噴霧装置の
シャワーノズルNへ供給するポンプ3cと、このシャワ
ーノズルNからの噴霧により発生した水蒸気Sを解凍室
R内へ強制的に循環させるファン3dとから構成され
る。これらは、後述する制御手段5に電気的に連絡し、
この制御手段5から作動開始信号を入力することによ
り、給湯源3a、ポンプ3c及びファン3dの作動を開
始させ、作動終了信号を入力することにより、給湯源3
a、ポンプ3c及びファン3dの作動を停止して、集水
ピット3b内の低温水を排水させる。
【0011】また、上記給湯源3aと集水ピット3bと
を連絡する給湯パイプ3eの途中には、給湯制御用の電
磁弁3fが配置され、給水源と集水ピット3bとを連絡
する給水パイプ3gの途中には、給水制御用の電磁弁3
hが配置され、これら電磁弁3f,3hの流量を後述す
る制御手段5からの出力信号に基づき調整して、集水ピ
ット3b内で混合された低温水及びシャワーノズルNか
ら噴霧される水蒸気Sの温度を可変させることにより、
解凍室R内の温度が設定温度に維持される。
【0012】更に、解凍室R内を冷却する冷却手段4が
設けられ、この冷却手段4は、従来周知構造の冷却機
で、後述する制御手段5と電気的に連絡し、この制御手
段5から作動開始信号を入力することにより、作動を開
始して室内温度が設定温度まで下げられ維持される。
【0013】一方、上記制御手段5は、前記表層温度検
出手段1から入力した表層部A1の温度信号及び深部温
度検出手段2から入力した深部A2の温度信号に基づい
て上記蒸気供給手段3及冷却手段4を夫々作動制御す
る。本実施例の場合には、解凍室R内に、異なる温度に
設定された例えばサーモスタットからなる第一蒸気温度
センサー5a及び第二蒸気温度センサー5bを配置し、
第一蒸気温度センサー5aにより、上記電磁弁3f,3
hの流量が調整されて、室内温度を高めの第一設定温度
(例えば+15〜20℃)に維持し、第二蒸気温度セン
サー5bにより、上記電磁弁3f,3hの流量が調整さ
れて、第一設定温度より低い第二設定温度(例えば+1
0℃)に維持している。そして、解凍の開始時に、蒸気
供給手段3へ作動開始信号を出力し、表層温度検出手段
1から入力した表層部A1の温度信号が第三設定温度
(例えば−2〜0℃)になった時点で、第一蒸気温度セ
ンサー5aから第二蒸気温度センサー5bに切り替え、
深部温度検出手段2から入力した深部A2の温度信号が
第四設定温度(例えば−5〜0℃)になった時点で、蒸
気供給手段3へ作動終了信号を出力すると共に冷却手段
4へ作動開始信号を出力し、室内温度を深部温度検出手
段2の設定温度まで下げる。
【0014】これら表層温度検出手段1、深部温度検出
手段2、蒸気供給手段3、冷却手段及び制御手段5によ
る解凍過程をフローチャートで示すと図3のようにな
り、ここで、この図3に従って解凍過程を詳しく説明す
る。
【0015】解凍がスタートすると、解凍室R内の温度
を高めの第一設定温度(例えば+15〜20℃)になる
まで上昇させ、この第一設定温度になった後は、第一蒸
気温度センサー5aにより、そのまま維持する。
【0016】これに続いて、表層温度検出手段1の温度
センサーにより、被解凍品Aの表層部A1が第三設定温
度(例えば−2〜0℃)まで上昇したかどうかを判別す
る。この第三設定温度に表層部A1が達したと判別した
場合には、第一蒸気温度センサー5aから第二蒸気温度
センサー5bに切り替えて、室内温度を第二設定温度
(例えば+10℃)になるまで下降させ、この第二設定
になった後は、温度第二蒸気温度センサー5bにより、
そのまま維持する。
【0017】これに続いて、深部温度検出手段2の温度
センサーにより、被解凍品Aの深部A2が第四設定温度
(例えば−5〜0℃)まで上昇したかどうかを判別す
る。この第四設定温度に深部A2が達したと判別した場
合には、水蒸気供給手段3の作動を停止させると共に、
冷却手段4により、室内温度を第四設定温度(例えば−
5〜0℃)まで下降させる。この温度になった後はその
まま維持して、解凍過程が終了する。
【0018】次に、斯かる解凍装置の温度管理システム
の作動について説明する。先ず、解凍室R内に出入口扉
Dから被解凍品A…をパレットP…ごと搬入し、これら
被解凍品A…の中から選んだ検体に表層温度検出手段1
の温度センサーと、深部温度検出手段2の温度センサー
をセットする。
【0019】この状態で、解凍をスタートし、蒸気供給
手段3及び制御手段5の作動を開始させる。それによ
り、解凍室R内の冷気中に発生した水蒸気Sが被解凍品
A…の外表面で結露・結霜して熱交換を行ない、徐々に
被解凍品A…の解凍が進む。特に解凍の開始時は、高め
の第一設定温度(例えば+15〜20℃)で被解凍品A
…の外表面を覆った氷衣が一気に解凍される。
【0020】その後、表層温度検出手段1により、検体
とした被解凍品Aの表層部A1が第三設定温度(例えば
−2〜0℃)まで上昇すると、第一蒸気温度センサー5
aから第二蒸気温度センサー5bに切り替わって、室内
温度が第二設定温度(例えば+10℃)まで下降する。
それにより、解凍速度が遅くなって被解凍品A…の表層
部A1…の温度を異常に温度上昇しないように維持しな
がら、表層部A1…から深部A2…まで徐々に解凍範囲
が広がる。
【0021】その後、深部温度センサー2により、検体
とした被解凍品Aの深部A2が第四設定温度(例えば−
5〜0℃)まで上昇すると、それ以上の解凍が停止され
ると共に、冷却機4により表層部A1…が深部A2…と
同じ温度になるまで冷却される。
【0022】これで被解凍品A…の解凍が全て終了し、
これを解凍室R外へ搬出しない限り、室内にそのまま冷
却保存される。
【0023】その結果、被解凍品A…の大きさに関係な
く表層部A1…と深部A2…の温度差を最小に維持した
まま解凍終了できる。従って、表層部A1…は解凍し過
ぎることがなく、鮮度や味覚が大幅に落ちないと共に、
冷凍以前に表層部A1…に存在する雑菌が温度上昇によ
り増殖することもなく、刺身のように生鮮物として食用
に安心して供することができる。
【0024】なお、この解凍に際して、水蒸気Sが被解
凍品A…の外表面で結露・結霜し、これが水となって流
出するが、これは解凍終温がその被解凍品A…の凍結点
を超えると該被解凍品A…から流出するドリップ(液
汁)ではない。また、上述した如く被解凍品A…の大き
さに関係なく表層部A1…と深部A2…の温度差を最小
に維持したまま解凍終了させるので、これら表層部A1
…及び深部A2…が一定温度(−5〜+5℃)に保持さ
れた状態でゆっくり解凍でき、それによりドリップ量を
大幅に軽減できる。
【0025】更に、本実施例では、表層温度検出手段1
の温度センサーを、検体とした被解凍品Aの外表面に沿
って挿入し、深部温度検出手段2の温度センサーを、該
被解凍品Aの中心位置まで挿入したので、検体とした被
解凍品Aの表層部A1と深部A2の温度差が正確に検出
される。従って、解凍のずれを最小限度に抑えられると
いう利点がある。
【0026】更にまた、本実施例では、制御手段が、異
なる温度に設定された第一蒸気温度センサー5a及び第
二蒸気温度センサー5bにより、室内温度を第一設定温
度と第二設定温度に夫々維持し、表層温度検出手段1が
第三設定温度まで上昇した時点で、第一蒸気温度センサ
ー5aから第二蒸気温度センサー5bに切り替えたの
で、第一蒸気温度センサー5aにより、第一設定温度に
維持され、表層温度検出手段1が設定温度まで上昇する
と、第二蒸気温度センサー5bに切り替わって、第二設
定温度まで室内温度が下降する。従って、簡素な構成で
しかも水濡れ故障の少ない温度制御が可能となるという
利点がある。
【0027】尚、前示実施例では、被解凍品Aが例えば
鮪などの大型魚である場合を示したが、これに限定され
ず、それ以外の魚介類や肉などの冷凍食品であっても同
様である。更に、解凍装置が特公昭60−9785号公
報に記載されるものと同様な場合を示したが、これに限
定されず、被解凍品Aが保有する冷気と低温水Wの温度
との温度差を利用して発生した水蒸気を被解凍品Aの外
表面で結露・結霜せしめて熱交換を行なうものであれ
ば、他の構造であっても良い。
【0028】また、表層温度検出手段1及び深部温度検
出手段2も棒状の温度センサーに限定されず、被解凍品
Aの表層部A1及び深部A2の温度を検出できれば、他
の温度検出器であっても良い。また更に、制御手段5
が、第一蒸気温度センサー5a及び第二蒸気温度センサ
ー5bにより、室内温度を第一設定温度と第二設定温度
に夫々維持し、表層温度検出手段1が第三設定温度まで
上昇した時点で、第一蒸気温度センサー5aから第二蒸
気温度センサー5bに切り替えたが、これに限定され
ず、マイクロコンピューターを使用して制御しても良
い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、解凍の開始時に、高温で被解凍品の
外表面を覆った氷衣が一気に解凍され、その後、表層温
度検出手段が設定温度まで上昇すると、室内温度を下降
させることにより、解凍速度が遅くなって表層部の温度
を異常に温度上昇しないように維持しながら、表層部か
ら深部まで徐々に解凍範囲が広がり、深部温度センサー
の設定温度に達した時に、それ以上の解凍が停止される
と共に表層部が深部と同じ温度まで冷却されるので、被
解凍品の大きさに関係なく表層部と深部の温度差を最小
に維持したまま解凍終了できる。従って、被解凍品の一
ヶ所が設定温度まで下降した時点で解凍を停止させる従
来のものに比べ、解凍状態にバラツキが発生しないと共
に、表層部を解凍し過ぎるのを防止して解凍終了した被
解凍品の表層部と深部には鮮度の差が発生せず、その結
果、被解凍品全体の鮮度や味覚を落ちず商品価値を維持
でき、しかも表層部の異常な温度上昇による雑菌の増殖
を完全に防止して、刺身のように生鮮物として食用に安
心して供することができる。また、被解凍品の大きさに
関係なく表層部と深部の温度差を最小に維持したまま解
凍終了させるので、これら表層部及び深部がが一定温度
(−5〜+5℃)に保持された状態でゆっくり解凍で
き、それによりドリップ量を大幅に軽減できる。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加えて、被解凍品の表層部と深部の温度差が正確に検
出されるので、解凍のずれを最小限度に抑えられる。
【0031】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の効果に加えて、第一蒸気温度センサーにより、第一
設定温度に維持され、表層温度検出手段1が設定温度ま
で上昇すると、第二蒸気温度センサーに切り替わって、
第二設定温度まで室内温度が下降するので、簡素な構成
でしかも水濡れ故障の少ない温度制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す解凍装置の温度管理
システムの縦断正面図である。
【図2】 同横断平面図である。
【図3】 解凍過程のフローチャートである。
【符号の説明】
A 被解凍品 A1 表層部 A2 深部 R 解凍室 S 水蒸気 1 表層温度検出
手段 2 深部温度検出手段 3 蒸気供給手段 4 冷却手段 5 制御手段 5a 第一蒸気温度センサー 5b 第二蒸気温
度センサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解凍室(R)内の被解凍品(A)が保有
    する冷気と低温水の温度との温度差を利用して、この低
    温水から水蒸気(S)を発生させ、この発生した水蒸気
    (S)を被解凍品(A)の外表面で結露・結霜せしめて
    熱交換を行ない、徐々に被解凍品(A)の解凍を進める
    解凍装置の温度管理システムにおいて前記被解凍品
    (A)の表層部(A1)の温度を検出する表層温度検出
    手段(1)と、被解凍品(A)の深部(A2)の温度を
    検出する深部温度検出手段(2)と、低温水から発生し
    た所定温度の水蒸気(S)を解凍室(R)内に供給する
    蒸気供給手段(3)と、解凍室(R)内を冷却する冷却
    手段(4)と、これら表層温度検出手段(1)及び深部
    温度検出手段(2)から出力される温度信号に基づいて
    蒸気供給手段(3)及び冷却手段(4)を作動制御する
    制御手段(5)とを備え、この制御手段(5)は、解凍
    開始時に室内を高めの第一設定温度に維持し、表層温度
    検出手段(1)が設定温度まで上昇した時点で第一設定
    温度からそれより低い第二設定温度に切り替えて室内温
    度を下降させ、深部温度検出手段(2)が設定温度まで
    上昇した時点で水蒸気供給手段(3)の作動を停止させ
    ると共に冷却手段(4)の作動を開始して室内温度を深
    部温度検出手段(2)の設定温度まで下げることを特徴
    とする解凍装置の温度管理システム。
  2. 【請求項2】 前記表層温度検出手段(1)及び深部温
    度検出手段(2)が、棒状の温度センサーからなり、表
    層温度検出手段(1)の温度センサーを、被解凍品
    (A)の外表面に沿って挿入し、深部温度検出手段
    (2)の温度センサーを、被解凍品(A)の中心位置ま
    で挿入した請求項1記載の解凍装置の温度管理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(5)が、異なる温度に設
    定された第一蒸気温度センサー(5a)及び第二蒸気温
    度センサー(5b)を解凍室(R)内に配置して、室内
    温度を第一設定温度と第二設定温度に夫々維持し、表層
    温度検出手段(1)が設定温度まで上昇した時点で、第
    一蒸気温度センサー(5a)から第二蒸気温度センサー
    (5b)に切り替えた請求項1または2記載の解凍装置
    の温度管理システム。
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