JP2002034467A - 家畜等の飼料添加物 - Google Patents

家畜等の飼料添加物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、添加物として、ビヒィズス菌、ホリゴ
糖、その他抗生物質を用いて増体量や飼料要求量等の改
善を行なってもその効果はあまり期待できないものであ
り、又、病気の治療に抗生物質を用いて治療をすると薬
飼法違反になり、更に、飼料添加物を家畜や魚類に与え
ると飼料が未消化のまま排せつされる場合があり、悪臭
が漂い、公害の要因となった。 【解決手段】本発明は、梅の実５０〜８０パーセント、
焼酎１〜３パーセント、及び、砂糖１８〜４５パーセン
ト、ビタミン剤等その他の添加物１〜４パーセントを混
合して所定期間漬け込んでなる第１の飼料添加物と、梅
の実６５〜８５パーセント、塩１５〜３５パーセントを
混合して所定期間漬け込んでなる第２の飼料添加物と、
第１の飼料添加物と第２の飼料添加物とを略１対１の割
合で混合して重量比にして０．３〜０．７パーセントを
飼料に添加させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、豚や牛等の家畜類又は
養殖の魚類に与えることにより、病気をおさえると共
に、増体率や育成率を高め得るものでありながら飼料要
求率の改善を図って餌代を大巾に節約することができる
ようにした多量の梅の実を主成分とする家畜等の飼料添
加物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、養豚や魚の養殖等において、飼料
に種々の添加物を混ぜて与えることにより病気をおさえ
ると共に、増体量等の改善を行なうようにすることは広
く行なわれている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、使用さ
れている飼料の添加物として、例えば、ビヒィズス菌、
ホリゴ糖、その他抗生物質を用いて増体量や飼料要求量
（飼料摂取量）等の改善を行なってもその効果はせいぜ
い７０パーセント程度しか期待できないものであり、こ
れを、飼料要求量を例にとると肉豚１頭当り出荷まで平
均して３３０ｋｇの飼料が必要でそのコストもバカにな
らず、又、病気の治療に抗生物質を用いて治療をすると
薬飼法違反になり、その肉豚は廃棄処分を余儀なくさ、
更に、従来の飼料添加物では、慣行の方法で家畜や魚類
に与えると飼料が未消化のまま排せつされる場合があ
り、そのため家畜の場合は悪臭が漂い、公害の要因とな
り課題を有している。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明に係る家畜等の飼
料添加物は前述のような実情に基づきなされたものであ
って、重量比にして主成分として梅の実５０〜８０パー
セント、改質成分として焼酎１〜３パーセント、及び、
砂糖１８〜４５パーセント、ビタミン剤等その他の添加
物１〜４パーセントを混合して所定期間漬け込んでなる
第１の飼料添加物と、重量比にして主成分として梅の実
６５〜８５パーセント、塩１５〜３５パーセントを混合
して所定期間漬け込んでなる第２の飼料添加物と、第１
の飼料添加物と第２の飼料添加物とを略１対１の割合で
混合して重量比にして０．３〜０．７パーセントを飼料
に添加させたものである。
【０００５】
【作用】本発明の飼料添加物を家畜等に与えることによ
り、梅の果肉に含まれているクエン酸やリンゴ酸が新陳
代謝機能、つまり、クエン酸回路の働きを活発にして食
下飼料は効率良くエネルギーに転換されるので、飼料の
消化が良くなり、排せつ物による畜舎のひどい悪臭も解
消され、又、梅の果肉のもつ有機酸のクエン酸やリンゴ
酸、コハク酸、酒石酸により、及びオレアノール酸等の
トリテルペンの働きにより家畜等の種々の病気に効めを
表わし疾病率が低下すると共に、家畜の活力が増進し体
が強健となり家畜等の増体量や飼料要求率が大巾に向上
されるものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明の詳細な実施の形態を説明
すると、本発明は、豚や牛等の家畜類又は養殖の魚類に
与えることにより、病気をおさえると共に、増体率や育
成率を高め得るものでありながら飼料要求率の改善を図
って餌代を大巾に節約することができるようにした多量
の梅の実を主成分とする家畜等の飼料添加物に関するも
のであり、重量比にして主成分として梅の実５０〜８０
パーセント、改質成分として焼酎１〜３パーセント、及
び、砂糖１８〜４５パーセント、ビタミン剤等その他の
添加物１〜４パーセントを混合して所定期間漬け込んで
なる第１の飼料添加物と、重量比にして主成分として梅
の実６５〜８５パーセント、塩１５〜３５パーセントを
混合して所定期間漬け込んでなる第２の飼料添加物と、
前記第１の飼料添加物と前記第２の飼料添加物とを略１
対１の割合で混合して重量比にして０．３〜０．７パー
セントを飼料に添加させるものである。
【０００７】即ち、本発明の出願人は先に開示した特公
平７−７９６３２号に更に改良を加えたものであり、先
ず、第１の飼料添加物を主成分として梅の実（青梅）を
７３パーセント（重量比・以下同じ）、改質成分として
焼酎１パーセント、及び、砂糖２４パーセント、その他
ビタミン剤等の添加物を２パーセントの割合で混合して
漬け込むものである。
【０００８】次いで、第２の飼料添加物を重量比にして
主成分として梅の実を（青梅）７０パーセント（重量比
・以下同じ）、塩３０パーセントの割合でを混合して漬
け込むものであり、塩は飼料添加物に必須のものであ
り、これを梅の実と混合させることにより更に良好な結
果が得られるものである。
【０００９】この状態で第１の飼料添加物と第２の飼料
添加物とを夫々所定期間（例えば約１ケ月）貯蔵して梅
の実に含まれ家畜の健康に有効なアミグダリンが青酸に
分解されるのを防止するものである。
【００１０】そして、前記第１の飼料添加物と前記第２
の飼料添加物とを略１対１の割合で混合して重量比にし
て飼料の０．５５パーセントを飼料添加物として豚、牛
等の家畜又は養殖魚類等に飼料に混ぜて概ね６日毎に与
えるものであり、梅の果肉のもつ有機酸のクエン酸やリ
ンゴ酸、コハク酸酒石酸により、及びオレアノール酸等
のトリテルペンの働きにより家畜等の種々の病気に効め
を表わすものである。
【００１１】つまり、梅の実に大量に含まれているクエ
ン酸やリンゴ酸、コハク酸が新陳代謝機能、すなわちク
エン酸回路（動物が食物をエネルギーに変える新陳代謝
の機能をつかさどっている回路）の働きを活発にして食
下飼料を効率良くエネルギーに転換するものである。
【００１２】このため、飼料の消化が良くなり、排せつ
物による畜舎のひどい悪臭も解消されるものである。
【００１３】前記クエン酸はこの回路の第１段階で極め
て重要な役割を果たすものであり、クエン酸が欠乏状態
になると、回路の働きが悪くなりエネルギーへの変換効
率が落ち、疲労の原因となる乳酸を体内で過剰に生産
し、病気の発生等家畜に悪影響を及ぼすものであるが、
本発明の飼料添加物を家畜や養殖魚類等に与えることに
より家畜等の新陳代謝機能が極めて活発となるため、活
力が増進し体が強健となり家畜等の増体量や飼料要求率
が大巾に改善されるばかりでなく疾病率が著しく低下
し、抗生物質の投与も極力少なくて済むものでありなが
ら生存率も向上するものである。
【００１４】すなわち、従来、肉豚として出荷までに必
要な飼料は１頭当り平均３３０ｋｇであるが、本発明の
飼料添加物を肉豚に継続的に投与したところ、前記３３
０ｋｇの飼料を飼料要求率１００パーセントとすると、
飼料要求率を７４パーセント（約２４４ｋｇ）まで改善
され、これにより餌代を大巾に節約することを可能とし
たものである。
【００１５】又、一般に、家畜の育成率は８０パーセン
ト前後であるが、本飼料添加物により家畜の育成率を約
９６パーセントまで引き上げることができるものであ
る。
【００１６】更に又、種豚に投与したところ種豚の平均
寿命を約２倍に延ばすことが可能と成り、加えて、公的
機関に依頼して測定してもらった結果、屠殺後の肉も一
般の肉と比べはるかに色、鮮度が長持ちする結果を得ら
れたものである。
【００１７】なお、前述の実施の形態では、第１の飼料
添加物である主成分として梅の実（青梅）を７３パーセ
ント（重量比・以下同じ）、改質成分として焼酎１パー
セント、砂糖２４パーセント、その他ビタミン剤等の添
加物を２パーセントの割合で混合したものであり、漬け
込んだ後の梅の実は、粒状又は粉末状としても構わない
ものである。
【００１８】更に、第２の飼料添加物である主成分とし
て梅の実（青梅）６０パーセント（重量比・以下同
じ）、塩４０パーセントの割合でを混合して漬け込んだ
後の梅の実は、粒状又は粉末状としても構わないもので
ある。
【００１９】
【発明の効果】本発明は前述のように構成したので、多
量の梅の実を主成分とする本飼料添加物を家畜等に与え
ることにより、梅の果肉に含まれているクエン酸やリン
ゴ酸が新陳代謝機能、つまり、クエン酸回路の働きを活
発にして食下飼料は効率良くエネルギーに転換させるこ
とができ、もって飼料の消化を良好にし、飼料が未消化
のまま排せつされることによる畜舎のひどい悪臭を解消
することができ、しかも、新陳代謝機能の活発化に伴な
って、家畜の活力が増進し体が強健となり家畜等の増体
量や飼料要求率が大巾に改善され、餌代も節約できるば
かりでなく、梅の実の持つ殺菌作用で雑菌の増殖が抑え
られるものと考えられ疾病率が著しく低下し、抗生物質
の投与も極力少なくて済むものでありながら、家畜等の
育成率及び生存率を一層向上させることができ、もって
コストを大巾に削減することができる等極めて有用な効
果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】重量比にして主成分として梅の実５０〜８
    ０パーセント、改質成分として焼酎１〜３パーセント、
    及び、砂糖１８〜４５パーセント、ビタミン剤等その他
    の添加物１〜４パーセントを混合して所定期間漬け込ん
    でなる第１の飼料添加物と、重量比にして主成分として
    梅の実６５〜８５パーセント、塩１５〜３５パーセント
    を混合して所定期間漬け込んでなる第２の飼料添加物
    と、前記第１の飼料添加物と前記第２の飼料添加物とを
    略１対１で混合して重量比にして０．３〜０．７パーセ
    ントを飼料に添加させることを特徴とする家畜等の飼料
    添加物。
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