JP2002034399A - 魚釣り用リールにおけるスプールの巻き取り径測定装置 - Google Patents

魚釣り用リールにおけるスプールの巻き取り径測定装置

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JP2002034399A JP2000220505A JP2000220505A JP2002034399A JP 2002034399 A JP2002034399 A JP 2002034399A JP 2000220505 A JP2000220505 A JP 2000220505A JP 2000220505 A JP2000220505 A JP 2000220505A JP 2002034399 A JP2002034399 A JP 2002034399A
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Sadako Honda
禎子 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】精度が十分高く、構造が簡単な魚釣り用リール
における巻き取り径測定装置を提供すること。 【解決手段】巻き取り径測定装置Aは、釣糸3が巻かれ
たスプール2の外周に向けて光を照射する発光素子11
と、スプール2の外周で反射した発光素子の反射光を受
光する2個の受光素子12,13と、これらの受光素子
が受光する反射光の光量変化からスプール2の巻き取り
径を演算制御する制御装置であるマイクロコンピュータ
20とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣り用リールに
おけるスプールの巻き取り径測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多くの魚釣り用リールには、仕掛けの投
入深さを精度よく確認したりその投入深さを正確に設定
する基準として、釣糸の繰り出し量を求めて釣人に伝え
る糸長計測装置が搭載されている。この糸長計測装置
は、超音波センサを用いてそのスプールの巻き取り径を
測定し、所定の演算処理を行うことにより糸長の繰り出
し量を計測する。
【0003】以下、図6を用いて従来の超音波センサを
用いた魚釣用リールの糸長計測装置について簡単に説明
する。図6は従来の糸長を計測する糸長計測装置の構成
を示し、図中20は糸長演算、糸長表示及びデータの書
き込み制御を行うマイクロコンピュータであり、その内
部には、与えられたジョブを処理すべく演算処理を実行
する中央処理装置と、糸長演算処理プログラムや糸長計
算式等を格納するROM及び中央処理装置での演算結果
等のデータを記憶するRAMと入出力インターフェース
及びタイマ等を備えて構成されている。
【0004】30は、スプールの巻き取り径を測定する
巻き取り径測定手段で、マイクロコンピュータ20の入
力インターフェースに接続されている。そして、これら
マイクロコンピュータ20及び巻き取り径測定手段30
により巻き取り径測定装置が構成されている。
【0005】上記巻き取り径測定手段30は、超音波ビ
ームをスプール2の外周に向けて発射する送信部31と
超音波ビームのスプール2からの反射波を受信する受信
部32とから構成されており、送信部31は、スプール
2の外周上の位置Pに送信用超音波ソース31aから超
音波ビームを発射するための送信回路31bを備えて構
成されている。また、受信部32は、スプール2の外周
上の位置Pから反射された超音波ビームの反射波を受信
用超音波センサ32aで受信するための受信回路32b
を備えて構成されている。40はマイクロコンピュータ
20での演算結果を表示する表示器で、マイクロコンピ
ュータ20の出力インターフェースに接続されている。
【0006】上記のように構成された糸長計測装置は、
巻き取り径計測手段30の送信用超音波ソース31aか
ら発射された超音波ビームの反射波が受信用超音波セン
サ32aで受信されるまでの時間差Δtを、マイクロコ
ンピュータ20に内蔵されているタイマで測定する。こ
のときの様子を簡単に説明する。上記送信用超音波ソー
ス31aからは、多数のパルスからなる断続的な超音波
を所定間隔で順次発射する。そして、時間差Δtの測定
は、ある断続的なパルスの先頭、或いは後端の発射タイ
ミングと対象からの反射波の受信タイミングとの時間差
を測定することにより行う。
【0007】そして、この時間差Δtとマイクロコンピ
ュータ20のROMに記憶されたスプール2の外周の位
置Pまでの距離d=音速331,45[m/sec]×
Δtなる式よりdを算出する。なお、この場合、周囲の
温度によって音速が変化するため温度補正がなされる。
これにより、送信用超音波ソース31a及び受信用超音
波センサ32aとスプール2のスプール軸2aとの間の
距離をcとすると、スプールの巻き取り径Dは、D=2
・(c−d)の計算式より求めることができる。この結
果、マイクロコンピュータに内蔵されたアップ/ダウン
カウンタによりスプール2の回転数Nを計測し、ROM
内に記憶されたL=π・D・Nの計算式から糸長が計測
され、表示器40で表示される。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】ここで、上記のように構成された従来の糸
長計測装置は一つの問題を有していた。すなわち、上記
糸長計測装置においては、スプールの巻き取り径測定手
段30は超音波ビームを用いており、上述したように、
この超音波ビームは、多数のパルスからなる断続的な超
音波を所定間隔で順次発射する。ここで、超音波ビーム
は多数のパルスからなるが、それぞれ一のパルスはある
周波数の連続的な超音波であるため、スプール2の外周
の位置で反射する先頭、或いは後端の波の位相が計測毎
の対象の反射条件によってそれぞれ異なる。このため、
超音波の波長の形状が特定できず、この波長のサイズが
測定精度の限界となりうる。すなわち、例えば200k
Hzの超音波を使用して巻き取り径Dを測定した場合、
その波長は、 331450(mm)/200000(Hz)≒1.65
(mm) が測定精度の限界となる。例えばトータル巻数が200
0回の場合においては、 1.65×2000=3300(mm) が誤差となり、この値は誤差として非常に大きいといえ
る。つまり、従来の糸長計測装置においては、超音波ビ
ームの波長により生じる誤差の値が大きい。また、上記
誤差は理論上の誤差であり、これらの誤差に加えて、各
種のノイズとなる誤差が生じるため、これらのトータル
の誤差が問題となるのである。
【0009】また、発射される超音波ビームの指向性を
鋭くしなければならないという問題や、スプールの外周
で反射した超音波ビームを受信する受信用超音波センサ
の取り付け角度の決定が困難なこと、また多数のパルス
からなる断続的な超音波を成形する回路が必要で、この
回路が複雑である等の問題を有している。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、精度が十分高く、構造が簡単な魚釣
り用リールにおける巻き取り径測定装置を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、釣糸が巻かれたスプールの外周
に向けて光を照射する発光素子と、スプールの外周で反
射した発光素子の照射光の反射光を受光する受光素子
と、受光素子が受光する照射光の光量変化からスプール
の巻き取り径を演算処理する制御装置とを備えた魚釣り
用リールにおけるスプールの巻き取り径測定装置であっ
て、受光素子が2個からなり、一方の受光素子を、スプ
ールの外周で反射した反射光を受光し得る位置に設け、
他方の受光素子を、発光素子の照射光がスプールの外周
で反射する位置からその受光素子に至るまでの光路長さ
が、一方の受光素子のそれよりも異なる位置に配置して
いることを特徴とする。請求項2の発明は、釣糸が巻か
れたスプールの外周に向けて光を照射する発光素子と、
スプールの外周で反射した発光素子の照射光の反射光を
受光する受光素子と、受光素子が受光する照射光の光量
変化からスプールの巻き取り径を演算処理する制御装置
とを備えた魚釣り用リールにおけるスプールの巻き取り
径測定装置であって、受光素子を、スプールの外周で反
射した反射光を受光し得る位置に設けるとともに、発光
素子から照射される光のスプールの外周で反射する光路
内に介在する位置と、この光路内から退避する位置とに
位置変更することにより光路長を変えて受光素子で受光
される光量を変更可能とした光量変更手段を備えている
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる魚釣り用
リールにおけるスプールの巻き取り径測定装置(以下、
単に巻き取り径測定装置と呼ぶ)を、その実施の形態を
示した図面に基づいて詳細に説明する。なお、従来の糸
長計測装置と同じ構成部分については同じ符号を付して
説明を省略し、本発明の要旨となる部分についてのみ説
明することとする。
【0012】図1は、本発明の巻き取り径測定装置Aを
備えた魚釣用リールを示し、図中、1はリール本体、2
はリール本体1に回転可能に支持されたスプール、3は
スプール2に巻回された釣糸、4は巻き取り径測定装置
Aを収納しているケーシングを示している。ケーシング
4の上面には、計測された糸長を表示する表示器40以
外に、リセットスイッチ41、スタートスイッチ42及
びストップスイッチ43等の各種スイッチが設けられて
おり、これら各種スイッチはケーシング4内に内蔵され
た巻き取り径測定装置Aのマイクロコンピュータ20の
入力インターフェイスに接続されている。
【0013】巻き取り径測定装置Aは、図2に示すよう
に、釣糸3が巻かれたスプール2の外周に向けて光を照
射する発光素子11と、スプール2の外周で反射した発
光素子の反射光を受光する2個の受光素子12,13
と、これらの受光素子が受光する反射光の光量変化から
スプール2の巻き取り径を演算制御する制御装置である
マイクロコンピュータ20とから構成されている。
【0014】同図に示すように、発光素子11は、ケー
シング4内でスプール2の外周面と対向する位置に設置
されている。ここで、上記発光素子11とスプール2の
外周面を結ぶ光路L上には、スプール2からの反射光を
受光素子側に反射するハーフミラー14及び15が、そ
れぞれ異なる位置に配設されている。具体的には、上記
ハーフミラー14は、上記発光素子11から照射された
光がスプール2の外周で反射する位置Pから反射光の光
路の長さeだけ離れた距離、ハーフミラー15は、上記
位置Pから反射光の光路の長さgだけ離れた距離にそれ
ぞれ配設されている。なお、本実施形態においては、e
>gの関係が成り立っている。
【0015】受光素子12は、上記発光素子11より照
射された光がスプール2の外周で反射する位置Pから、
該反射光がハーフミラー14を介して受光素子12に至
るまでの光路長さrとする位置に配置されている。すな
わち、受光素子12がハーフミラー14に対向する位置
に配置され、そのハーフミラー14から受光素子12ま
での反射光の光路の長さをfとすると、 r=e+f の関係が成り立つ位置に受光素子12が配置されてい
る。なお、この長さrは、スプール2の外周から任意に
定めた基準となる基準線Jまでの距離と等しい。
【0016】受光素子13は、上記受光素子12と異な
る位置に配置されている。具体的には、受光素子13が
ハーフミラー15に対向する位置に配置され、そのハー
フミラー15から受光素子13までの反射光の光路の長
さをf’とすると、スプール2の外周上の位置Pから反
射光の光路の長さ(g+f’)の分だけ離れた位置に配
置されている。
【0017】これら受光素子12及び13の出力端は、
マイクロコンピュータ20の入力インターフェースに接
続され、さらにこのマイクロコンピュータ20の出力イ
ンターフェースは表示器40に接続されている。
【0018】つぎに、上記のように構成された巻き取り
径測定装置Aの動作について説明する。まず、発光素子
11の光をスプール2の外周に向けて照射する。このと
き、発光素子11には、平行光束作成用の光学系が取り
付けられており、照射される照射光は、ほぼ平行光束
で、また、照射光の光束の面積が小さくなるように構成
されている。そして、この照射光は、ハーフミラー14
及び15を透過してスプール2の外周の位置Pで反射
し、この反射した反射光はハーフミラー15で反射して
受光素子13で受光されるとともに、同様にハーフミラ
ー14で反射して受光素子12で受光される。
【0019】この場合、上記照射光が反射する位置Pは
スプール2の外周に巻回された釣糸3上に存在し、この
釣糸3上で照射光が反射される。つまり、この位置Pが
2次の光源(以下、2次光源という)となるのである。
【0020】また、上記位置Pでは、釣糸3の相互の重
なりが照射された光を散乱させるため、この位置Pを2
次光源とする反射光は、釣糸3上で散乱して拡散光とな
る。つまり、上記受光素子12及び13で受光される反
射光は、スプール2上の外周の位置Pを光源とする拡散
光となるのである。そして、上記拡散光のうちの一部分
を、ハーフミラー14及び15で反射して受光素子12
及び13で受光する。
【0021】そして、これら受光素子で受光された反射
光の光量をそれぞれ検出してマイクロコンピュータ20
に入力し、マイクロコンピュータ20で所定の演算を行
いスプール2の巻き取り径Dを測定する。
【0022】つぎに、上記2つの受光素子で受光する反
射光の光量の相違から、いかにスプール2の巻き取り径
を測定するかについて図3を用いて説明する。図3は、
反射光の光量の相違から巻き取り径を測定することを説
明するための説明図で、スプール2に対向する位置に配
設された発光素子50から照射された光がスプール2の
外周の位置Pで反射して2次の光源となり、この2次光
源からの拡散光のうちの一部分をハーフミラー51で反
射して受光素子52で受光する構成となっている。
【0023】このとき、受光素子52の出力をi、スプ
ール2の外周の位置Pから基準線Jまでの光路の長さを
r(=位置Pから受光素子52までの光路の長さ)、2
次光源の強度をa、ハーフミラー51等の受光素子の比
例的に効く定数をkとすると、光の強度は距離の2乗に
比例して減衰するため、受光素子52の出力iは、以下
の(1)式により表される。すなわち、 で表される。そして、スプール2上の外周の位置Pがh
だけ移動したとすると、そのときの受光素子52の出力
i’は、 となる。ここで、i、i’、hは既知で、k・a、rは
未知とすると、上記(1)、(2)より、k・aを消去
して、rを求めると、 で表される。すなわち、受光素子52の出力i、i’及
びスプール2上の外周の位置Pの移動分hが求まれば、
位置Pから基準線Jまでの距離rが求まる。そして、こ
の距離rを、D=2・(c−r)の計算式に代入するこ
とにより巻き取り径Dを求めることができる。ここで、
cはスプール2のスプール軸2aの中心からの基準線J
までの位置であり、基準であるが任意に設定することが
できる。
【0024】ここで、上述した図2に戻って、それぞれ
対応する値を当てはめると、iは受光素子12の出力、
i’は受光素子13の出力、hは受光素子12と受光素
子13の光路の長さの差(以下、光路差hと呼ぶ)とな
る。この光路差hは、図2において、f=f’の場合
は、ハーフミラー14の光路の長さeとハーフミラー1
5の光路の長さgとの差で求められる。すなわち、この
光路差hは既知の値である。これにより、上記出力i及
びi’及び光路差hは、それぞれ求まる値であるから、
上記式(3)にこれらの値を代入して、基準線Jからス
プール2の外周までの距離rを測定することができる。
そして、この距離rが求まれば、スプール2のスプール
軸2aとの間の距離をcとすると、巻き取り径D=(c
−r)×2で測定することができる。ただし、この場
合、各受光素子12と13に対する各ハーフミラー1
4、15の透過時並びに反射時の各トータルの光の損失
は、同一であるとする。
【0025】上記のように、2つの受光素子を用い、こ
れら受光素子をそれぞれ異なる位置に配設して光路差h
を設けるとともに、2次光源からの拡散光の強度をそれ
ぞれの受光素子で検出し、これらの値からスプール2の
巻き取り径Dを測定すれば、2次光源の強さaが変化し
ても、それぞれの受光素子の出力i、i’の計測中に変
化しなければ巻き取り径Dを測定でき、簡単な構成で巻
き取り径Dを測定することができる。また、光源の強さ
を長時間にわたって一定に保つことは難しいが、本発明
においては、受光素子の出力i、i’が同時計測の場合
には光源の強さaは変化していてもよく、また、同時で
ない場合でも、通常のミリセカンド単位の時間での計測
の場合には、特別の安定化した光源回路が必要でないと
いう効果を有している。しかも、超音波ビームの代わり
に、光を用いて測定しているため、測定精度の限界とい
うような問題が生じることもなく、高精度に巻き取り径
Dの測定を行うことができる。ただし、理論的には光の
波長が測定精度の限界になるが、前述した超音波と比較
して誤差を非常に小さく抑えることができる。
【0026】(実施形態2)図4は、本発明の第2の実
施形態を示している。以下に本実施形態について説明す
る。なお、上述した実施形態と同じ構成部分については
同じ符号を付して説明を省略し、本実施形態2の特徴と
なる部分についてのみ説明することとする。
【0027】すなわち、上述した実施形態においては、
光路差hを設けるために2つの受光素子12、13を異
なる位置に配置していたが、本実施形態においては受光
素子12の1つだけとし、この受光素子12を、実施形
態1と同様に、スプール2の反射位置Pからrの位置に
配置する。また、本実施形態においては、巻き取り径測
定装置Aは、発光素子11から照射される光の光路L内
に介在する位置と、この光路L内から退避する位置とに
位置変更して、等価的に2次光源と受光素子の距離を変
えることにより受光素子12で受光される光量を変更可
能とする光量変更手段Bを備えて構成されている。
【0028】上記光量変更手段Bは、図4に示すように
ハーフミラー14と受光素子12との間の光路上に配置
されている。この光量変更手段Bは、モータ60の軸6
0aに光路を減じさす高屈折率の厚いガラス61(以
下、単にガラスという)が取り付けられて構成されてお
り、このモータ60を回転制御することにより、ガラス
61が光路L内に介在する位置、或いは光路L内から退
避する位置に切替ることができる構成となっている。
【0029】これにより、発光素子11からスプール2
の外周に向けて光を照射し、ガラス61が光路L上に介
在する位置に位置する場合の受光素子12の出力iと、
光路L上に介在する位置から退避する位置に位置する場
合の受光素子12の出力i’を検出する。また、光路差
hは、ガラスの屈折率及び厚さから求めることができ
る。すなわち、上記ガラス61の厚さをd、屈折率をm
とすると、ガラス61の光路の長さは、d/mとなる。
つまり、このガラス61が介在する場合と、介在しない
場合の光路差hは、 h=d−(d/m)=d(1−1/m)・・・(4) で与えられ、これにより、上記(3)式にそれぞれの値
を代入して演算することにより、巻き取り径Dを測定す
ることができる。ここで重要なことは、ガラス61の屈
折率mは1ではなく、2次光源から受光素子までの光路
の距離を、屈折率で変えているということである。な
お、このガラスの代わりにレンズを使用することも可能
である。この場合も同様に、光路の距離を変える効果が
ある。
【0030】ただし、ここではガラス61の表面の反射
と内部での吸収はゼロとしている。ゼロでない場合は、
rの位置と、rに定数εを加えた(r+ε)の位置にお
いて、それぞれ受光素子の出力を測定する。ここで、ガ
ラス61の表面反射率と内部での吸収率を考えたトータ
ルの損失をtとすると、ガラス61が介在する場合及び
介在しない場合の受光素子12の出力は以下の式で表さ
れる。 上記(5)、(6),(7),(8)の4つの式から、
i,i’,ia, ia’εはそれぞれ既知数であるた
め、それぞれの未知数r,h,(k・a),tを求める
ことができ、tとhが既知になれば、各測定の場合は
(5)と(6)により巻き取り径Dを測定することがで
きる。以上述べたように、この巻き取り径測定装置Aを
構成すれば、上述した実施形態1と同様に簡単な構成
で、精度よく巻き取り径を測定することができる。
【0031】また、上述した実施形態2においては、光
量変更手段Bを、ハーフミラー14と受光素子12との
間の光路上にガラス61が介在する位置に配置する構成
としていたが、図5に示すように、光路差hを設けるの
であれば、受光素子12及び13をどのような位置に配
置しても構わない。この場合、解くべき方程式は次式に
なる。
【0032】ここで、上記lbは受光素子12と発光素
子11から照射される光の光路Lとの距離、la は、
受光素子13と光路Lとの距離を示している。これによ
り、未知数(k・a),rは、上記式(9),(10)
により、求めることができる。なお、θ1,θ2がゼロ
とみなせる場合は、上記(1),(2)を用いて求める
ことができる。
【0033】上記のように巻き取り径測定装置Aを構成
すれば、いずれにしても光路差hを設けることになるた
めに、それぞれの受光素子の検出値から、巻き取り径D
を測定することができるという効果がある。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、釣糸が巻かれたスプ
ールの外周に向けて光を照射する発光素子と、スプール
の外周で反射した発光素子の照射光の反射光を受光する
受光素子と、受光素子が受光する照射光の光量変化から
スプールの巻き取り径を演算処理する制御装置とを備え
た魚釣り用リールにおけるスプールの巻き取り径測定装
置であって、受光素子が2個からなり、一方の受光素子
を、スプールの外周で反射した反射光を受光し得る位置
に設け、他方の受光素子を、発光素子の照射光がスプー
ルの外周で反射する位置からその受光素子に至るまでの
光路長さが、一方の受光素子のそれよりも異なる位置に
配置していることを特徴とし、一方の受光素子の出力と
他方の受光素子の出力をそれぞれ検出するとともに、そ
れぞれの受光素子の光路の長さの差を求め、これらの値
を所定の計算式に代入することにより、光源の安定化に
対して問題なく、簡単な構成で巻き取り径を測定するこ
とができるという効果がある。また、このときの測定値
の精度は十分高いという効果がある。請求項2の発明
は、釣糸が巻かれたスプールの外周に向けて光を照射す
る発光素子と、スプールの外周で反射した発光素子の照
射光の反射光を受光する受光素子と、受光素子が受光す
る照射光の光量変化からスプールの巻き取り径を演算処
理する制御装置とを備えた魚釣り用リールにおけるスプ
ールの巻き取り径測定装置であって、受光素子を、スプ
ールの外周で反射した反射光を受光し得る位置に設ける
とともに、 発光素子から照射される光のスプールの外
周で反射する光路内に介在する位置と、この光路内から
退避する位置とに位置変更することにより光路長を変え
て受光素子で受光される光量を変更可能とした光量変更
手段を備えていることを特徴とし、光量変更手段により
変更した光量をそれぞれ検出し、また、光路差を所定の
式に代入して求め、さらにこれらの値を所定の計算式に
代入することにより、簡単な構成で巻き取り径を測定す
ることができるという効果がある。また、このときの測
定値の精度は十分高いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる巻き取り径測定装置を取り付け
たリールを示す図である。
【図2】本発明にかかる巻き取り径測定装置の構成を示
す構成図である。
【図3】本発明にかかる巻き取り径測定装置を説明する
ための説明図である。
【図4】本発明にかかる巻き取り径測定装置の他の実施
の形態の構成を示す構成図である。
【図5】本発明にかかる巻き取り径測定装置の他の実施
の形態の構成を示す構成図である。
【図6】従来の超音波センサを用いた魚釣用リールの糸
長計測装置の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
A 巻き取り径測定装置 B 光量変更手段 D 巻き取り径 1 リール本体 2 スプール 2a スプール軸 3 釣糸 4 ケーシング 11 発光素子 12 受光素子 13 受光素子 14 ハーフミラー 15 ハーフミラー 20 マイクロコンピュータ 40 表示器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣糸が巻かれたスプールの外周に向けて光
    を照射する発光素子と、スプールの外周で反射した発光
    素子の照射光の反射光を受光する受光素子と、受光素子
    が受光する照射光の光量変化からスプールの巻き取り径
    を演算処理する制御装置とを備えた魚釣り用リールにお
    けるスプールの巻き取り径測定装置であって、 受光素子が2個からなり、 一方の受光素子を、スプールの外周で反射した反射光を
    受光し得る位置に設け、 他方の受光素子を、発光素子の照射光がスプールの外周
    で反射する位置からその受光素子に至るまでの光路長さ
    が、一方の受光素子のそれよりも異なる位置に配置して
    いることを特徴とする魚釣り用リールにおけるスプール
    の巻き取り径測定装置。
  2. 【請求項2】釣糸が巻かれたスプールの外周に向けて光
    を照射する発光素子と、スプールの外周で反射した発光
    素子の照射光の反射光を受光する受光素子と、受光素子
    が受光する照射光の光量変化からスプールの巻き取り径
    を演算処理する制御装置とを備えた魚釣り用リールにお
    けるスプールの巻き取り径測定装置であって、受光素子
    を、スプールの外周で反射した反射光を受光し得る位置
    に設けるとともに、発光素子から照射される光のスプー
    ルの外周で反射する光路内に介在する位置と、この光路
    内から退避する位置とに位置変更することにより受光素
    子で受光される光量を変更可能とした光量変更手段を備
    えていることを特徴とする魚釣り用リールにおけるスプ
    ールの巻き取り径測定装置。
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