JP2002033080A - 紫外線光源 - Google Patents

紫外線光源

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JP2002033080A
JP2002033080A JP2000214747A JP2000214747A JP2002033080A JP 2002033080 A JP2002033080 A JP 2002033080A JP 2000214747 A JP2000214747 A JP 2000214747A JP 2000214747 A JP2000214747 A JP 2000214747A JP 2002033080 A JP2002033080 A JP 2002033080A
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cathode
anode
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phosphor layer
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JP2000214747A
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Yukihiko Shimizu
幸彦 清水
Hitoshi Kurokawa
均 黒河
Yoichi Kobori
洋一 小堀
Hirokazu Takanashi
浩和 高梨
Hisashi Miyazawa
永 宮澤
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Futaba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光の安定化、小型化、発光の均一性の改善
を図る。 【解決手段】 紫外線光源1Aは、透光性を有する陽極
基板6、陽極基板6と所定間隔をおいて対面する対向基
板7、陽極基板6と対向基板7との間の外周部分に設け
られる枠状の側面板8とを有し、内部が真空保持された
箱状の外囲器2を有する。陽極基板6の内面には、30
0nm以上400nm以下のピーク波長を持つ蛍光体層
9が所定の発光パタン形状に形成され、蛍光体層9を覆
うようにメタルバック層10が形成される。メタルバッ
ク層10には陽極が導通接続される。外囲器2内には電
子を放出する線状陰極5が張架され、対向基板7の内面
には蛍光体層9と対面する表面にメッシュ状又はスリッ
ト状の開口部4aを有する加速制御電極4が設けられ
る。陰極5から放出される電子を加速制御電極4で加速
制御して蛍光体層9に射突させることにより蛍光体層9
が発光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばTA(サー
モオートクローム)定着光源、UV樹脂硬化装置、ブラ
ックライト、紫外線治療器、滅菌装置、蛍光分析装置、
紙幣識別装置、検査鑑別器、舞台照明、表示用照明、日
焼け装置、捕虫用装置等の光源として用いられる紫外線
光源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線を放射する光源として、図
12に示す構造の蛍光ランプ41が一般的に知られてい
る。蛍光ランプ41は、低圧水銀蒸気放電で放射される
紫外放射(主に254nm)を蛍光体で波長変換させる
光源であり、蛍光体の選択により紫外域から遠赤外域ま
で様々な発光色を得ることが出来る。
【0003】蛍光ランプ41の放電形式はアーク放電に
属し、放電による水銀原子42の発光スペクトルのう
ち、主に254nm紫外放射を管壁43の内面に形成さ
れた蛍光体44の励起線として利用している。水銀原子
42は電子と衝突して励起、電離され、いわゆるプラズ
マ状態にある。
【0004】また、蛍光ランプ41の管軸方向には電位
傾度が一定の電界があり、その値は電流、水銀蒸気圧、
管径、封入ガス種とその圧力に左右される。
【0005】蛍光ランプ41は、水銀から発せられるス
ペクトル波長185nm及び254nmの共鳴紫外線の
他に可視部も放射される。254nmの強度は、水銀原
子密度が小さくなると励起原子の数も少なくなるため減
少し、水銀原子密度が大きくなると254nm光子の再
吸収される確率が増えるために減少する。その結果、蛍
光ランプ41の発光に寄与する254nm紫外線の発光
効率が最大になる水銀原子密度、言い換えればそれに対
応する管壁温度が存在する。この管壁43の最適温度
は、ランプの構造・寸法・電流によって異なる。さらに
蛍光ランプ41の電流密度が高くなると、発光効率は低
下する特性を有している。
【0006】蛍光ランプ41のガラス管45は、ランプ
電流やランプ電力に適した直径と長さに設計される。管
壁43の内面には蛍光体が塗布されるが、ガラス管45
や蛍光体44が放電プラズマと反応して特性が劣化する
のを防ぐために保護膜(金属酸化物の微粒子)を施す場
合がある。電極46は、タングステンの2重コイル又は
3重コイルで構成され、その表面には電子47を放出す
るための電子放出物質(主にBa,Sr,Caの酸化
物)が塗布されている。また、ガラス管45内には水銀
42と希ガス(例えばアルゴンガス)48が封入されて
いる。
【0007】なお、高温で動作する蛍光ランプでは、高
温での発光効率の低下を防止するため、水銀のアマルガ
ムを用いる場合もある。
【0008】希ガスには一般にアルゴンが用いられる
が、ランプの種類によってはクリプトンやネオンなどの
混合ガスも用いられる。封入ガス圧はランプの始動特性
・効率・寿命に影響を与え、一般に200〜600Pa
である。なお、放電は負の抵抗を持ち、ランプ電流が増
加するとランプ電圧が減少するので、電流制限用に安定
器が必要になる。
【0009】図13は上記蛍光ランプを使用したTA
(サーモオートクローム)方式のカラー感熱プリンタの
概略構成図、図14は図13のプリンタに使用される記
録メディアとしてのTAペーパーの断面図である。
【0010】サーモオートクローム方式の感熱プリンタ
51は、富士写真フイルム株式会社で開発された直接感
熱記録方式のフルカラープリント方式である。
【0011】このTA方式プリンタ51は、図13に示
すように、記録部52と定着部53を有している。記録
部52は、サーマルヘッド54、プラテンローラ55、
搬送ローラ対56、駆動モータ57、位置センサー58
を備えて概略構成される。サーマルヘッド54は、多数
の発熱素子がライン状に配列された発熱素子アレイを有
している。サーマルヘッド54は、軸54aを支点とし
て、プラテンローラ55上の記録媒体(カラー感熱記録
紙)59を押圧するプリント位置と、プラテンローラ5
5から離れた退避位置との間で揺動自在とされている。
搬送ローラ対56は、サーマルヘッド54の下流に配置
され、記録紙59を挟持した状態で駆動モータ(パルス
モータ)57により正逆方向に回転して記録紙59を往
復動させる。
【0012】記録紙59の搬送路上に配置される定着部
53は、2本の定着用光源60(60A,60B)と、
これら2本の定着用光源60A,60Bの背後を覆うリ
フレクタ61とを備えている。定着用光源60は、発光
ピークが420nmの近紫外線を発生するイエロー定着
光源60Aと、発光ピークが365nmの紫外線を発生
するマゼンタ定着光源60Bとからなり、定着時にいず
れか一方が発光するように選択的に切り替えが行われ
る。すなわち、記録紙59にイエロー画像の印画を行っ
たときはイエロー定着光源60Aが選択発光され、記録
紙59にマゼンタ画像の印画を行ったときはマゼンタ定
着ランプ60Bが選択発光されるように切り替えが行わ
れる。位置センサー58は、搬送ローラ対56と定着部
53との間に設けられ、搬送路を搬送される記録紙59
の先端を検出している。この位置センサー58の検出信
号は、記録紙59がプリント位置まで給紙されたか否か
を判別するために用いられる。
【0013】上記構成によるTA方式プリンタ51で
は、記録紙59の先端が位置センサー58により検出さ
れてプリント位置まで給紙されると、まず、サーマルヘ
ッド54で低エネルギー記録を行い、記録紙59にイエ
ロー画像を印画する。その後、搬送ローラ対56が正転
(図13の時計回り方向)して記録紙59が定着部53
に搬送されると、イエロー定着ランプ60Aを選択発光
してイエロー画像を定着させる。次に、搬送ローラ対5
6が逆転(図13の反時計回り方向)して記録紙59が
プリント位置まで戻ると、サーマルヘッド54で中エネ
ルギー記録を行い、記録紙59にマゼンタ画像を印画す
る。その後、搬送ローラ対56が再度正転して記録紙5
9が定着部53に搬送されると、マゼンタ定着ランプ6
0Bを選択発光してマゼンタ画像を定着させる。そし
て、再度搬送ローラ対56を逆転して記録紙59がプリ
ント位置まで戻ると、最後にサーマルヘッド54で高エ
ネルギー記録を行い、記録紙59にシアン画像を印画し
て排紙する。これにより、記録紙59上には所望のフル
カラー画像が記録される。
【0014】ところで、上記TA方式プリンタ51の記
録媒体である記録紙59には、図14に示す層構造のT
Aペーパーが使用される。
【0015】TAペーパー59は、図14に示すよう
に、表面の耐熱保護層59aの下にある記録層が3層か
ら構成され、上部よりイエロー発色層(以下、Y層と略
称する)59b、マゼンタ発色層(以下、M層と略称す
る)59c、シアン発色層(以下、C層と略称する)5
9dの順に基材59e上に積層塗布されている。
【0016】Y層59bとM層59cにはジアゾニウム
塩とカプラーの反応でアゾ色素を形成する発色系を採用
し、C層59dには塩基性ロイコ色素に酸性顕色剤を作
用させる従来の感熱紙と同じタイプの発色方式を採用し
ている。また、TAペーパー59で表現できる最大の色
の濃さ(Dmax )はこれらの色材を塗布する量によりほ
ぼ決まる。
【0017】TAペーパー59は、熱エネルギーにより
3色の発色反応をコントロールするメカニズムを採用し
ている。そして、TAペーパーでは、発色反応を熱によ
り制御するメカニズムを付与するため、反応に関与する
いずれかの発色成分を熱応答性のマイクロカプセルに封
じ込めるという手法をとっている。この場合、熱応答性
はマイクロカプセルの物質透過性が熱により変化するこ
とで実現される。
【0018】従って、発色反応は加熱によりカプセル壁
の物質透過性が急激に増大し、カプセル外の発色補助成
分がカプセル内に浸透してカプセル内の発色成分と反応
して色素を形成するメカニズムである。
【0019】TAペーパー59の各発色層59b,59
c,59dにおいては、主要な発色材が直径1μm程度
の熱反応性マイクロカプセルに内包され、他の成分とと
もにバインダー中に分散されている。
【0020】TAペーパー59は、前述した如く、支持
体上に熱感度の異なる3層の感熱発色層(Y層59b、
M層59c、C層59d)を積層した構造となってお
り、熱感度はY層59bが最も高く、C層59dが最も
低くなっている。これにより、Y層59bは小さな熱エ
ネルギーでイエローに発色させ、C層59dは大きな熱
エネルギーでシアンに発色させるように、加えられる熱
エネルギーにより3原色の発色がコントロールされる。
【0021】各発色層59b,59c,59dの熱感度
差は、各層に用いられているカプセルの応答温度をカプ
セル壁の材質やサイズ、厚みを変えることと、発色層の
積層構造での深さに基づく熱伝導差により付与されてい
る。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンを別々の
熱エネルギーレンジで記録することができる。
【0022】ところで、上述した感熱発色層の各層59
b,59c,59dに熱感度差を設けただけではフルカ
ラーの画像を記録することはできないので、低いエネル
ギーでの画像記録後、そのエネルギーレンジでの発色反
応を不活性化(定着)するメカニズムが必要となる。そ
こで、直接感熱記録によりフルカラー化を実現するた
め、Y層59b、M層59cの両層はジアゾニウム塩化
合物とカプラーを発色成分とする光定着型感熱記録層と
なっている。
【0023】ジアゾニウム塩は、それぞれカプラーと化
学反応を起こして色の3原色となるイエロー、およびマ
ゼンタの色素を形成する一方、それぞれ420nm及び
365nmの別の波長の紫外線で分解する性質を持って
いる。ジアゾニウム塩の分解物は、カプラーとは反応し
ない不活性物質となり、これにより、Y層59bとM層
59cの発色機能を別々に停止(定着)させることがで
きる。
【0024】従って、前述したTA方式プリンタ51の
動作で説明したように、マゼンタ画像を印画する前にY
層59bを定着しておけば、マゼンタ画像の印画時より
も低いエネルギーで発色するY層59bがM層59cと
同時に発色することが防げ、マゼンタ単独の印画が可能
になる。C層59d、M層59cの関係も同様である。
この光定着の仕組みを組み込むことで3原色を独立にコ
ントロールすることが可能になる。なお、C層59d
は、画像記録が最後で定着の必要がないため、発色素材
として紫外線分解能の無いロイコ色素系のものを使用し
ている。
【0025】図13に示すTA方式プリンタ51に用い
られる定着用光源60は、イエロー定着光源60Aとマ
ゼンタ定着光源60Bの2本を調光機能を持ったインバ
ータにより高周波点灯駆動している。これら定着用光源
60A,60Bには熱陰極型蛍光ランプが使用され、T
Aペーパー59側への照射光量を増やすためにランプの
内側に反射膜を形成するなど工夫がされている。一般に
蛍光ランプは管壁温度が40℃前後のときに最大照度が
得られることが知られており、TA方式プリンタ51で
は管面温度を検出して約40℃を超えたら冷却ファンを
駆動する制御を行っている。
【0026】また、ランプの製造バラツキや点灯直後の
照度変動も定着性能に影響を与え、画質的な問題とな
る。これに対しては、定着部53に照度センサー(紫外
線センサー)を設け、この照度センサーで検出した照度
レベルをインバータの調光制御にフィードバックして最
適化を図っている。
【0027】なお、ランプ照度は点灯時間に従って徐々
に低下し、約100時間で初期照度の60〜70%程度
になり、定着不足になる恐れがある。従って、照度セン
サーで検出した照度レベルが規定値に達しない場合に
は、定着シーケンスをさらに一回行い、規定値になるよ
うに不足分を補う。このような制御を組み込むことで低
温環境下での照度不足を補正することができる。
【0028】また、上記蛍光ランプ以外の紫外線光源と
しては、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、
高圧水銀ランプ、キセノンランプ等の紫外発光ランプ
(高輝度放電ランプ)が知られている。
【0029】これらの紫外発光ランプは、蛍光ランプで
は低圧水銀蒸気放電で放射させる紫外放射(主に254
nm)を蛍光体で波長変換していたが、紫外光を波長変
換せず(蛍光体を使用せず)にそのまま放射する光源で
ある。
【0030】上記紫外線発光ランプは、例えば図15に
示す紫外線照射装置の光源として用いられる。紫外線照
射装置71は、図15に示すように、UV硬化樹脂を塗
布した被加工物(例えばUVインクが塗布されたCD−
R(compact disc-recordable) 72を搬送するベルトコ
ンベア装置等からなる搬送装置73を有しており、被加
工物72が搬送される搬送装置73の搬送路の上方の所
定距離をおいて紫外線発光ランプ74を収容した筐体7
5が配置される。この紫外線照射装置71では、UV硬
化樹脂を塗布した被加工物72が搬送路上を搬送される
と、紫外線発光ランプ74から発光された紫外線が被加
工物72のUV硬化樹脂表面に照射される。これによ
り、被加工物72のUV硬化樹脂が硬化され、搬送装置
73により外部に排出される。なお、紫外線発光ランプ
74を収容した筐体75の上部には、内部の温度を一定
に保持するための冷却ファン76が取り付けられてい
る。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにTA方式プリンタ51や紫外線照射装置71の
光源として使用される従来のランプ(蛍光ランプ、紫外
線発光ランプ)には、以下に示すような問題点があっ
た。 (1)低温時に異常放電を起こし、正常に起動しない
等、温度が安定するまでに1〜60秒かかり、発光の立
ち上がりに時間を要し起動特性が悪い。このため、特殊
な安定化電源を必要とし、装置が大型化し高価にもな
る。 (2)点灯直後、ちらちらして発光安定性が悪い。 (3)管の長手方向の照度分布が管の表面温度に左右さ
れ、一定の照度が得られない。 (4)図3の一点鎖線で示すように、管長手方向におけ
る管両端部の照度が低く、管長手方向における照度分布
がほぼ一定となる領域が狭く、照度分布がほぼ一定とな
る領域が管長手方向の略半分程度である。例えば20c
mの管の場合、内側10cmの部分しか使用することが
できず、両端部分がデッドスペースとなり、装置が大型
化してしまう。 (5)環境温度によって照度が変化し、発光効率が変わ
りやすい。 (6)線光源又は点光源であり、ほとんどが丸管タイプ
なので、ある平面に対して照度分布を有し、一部にしか
光を照射できない。このため、光照射対象物に光源を近
づけることができず、ある程度の距離をとって光を照射
する必要がある。その結果、光照射対象物に照射される
エネルギーが低下し、十分なエネルギーの光を照射する
ことができない。 (7)水銀を使用しているため環境問題となる(キセノ
ンランプを除く)。
【0032】さらに、紫外線発光ランプでは、上記問題
に加え、(8)300nm以下の有害波長(B波)を放
出してしまうという問題、(9)耐熱性の問題から石英
ガラスを使用するために有害波長をカットできないとい
う問題、(10)有害波長の放出によりオゾンが発生し
てしまうという問題等があった。
【0033】従って、上記の問題点を抱えた蛍光ランプ
を図13に示すTA方式プリンタの定着用光源として使
用した場合には、画像品質に直接影響を及ぼし、所望の
フルカラー画像を記録することができなかった。
【0034】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、発光の安定化、小型化、発光の均一
性の改善を図ることができる紫外線光源を提供すること
を目的としている。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、透光性を有する陽極基板と、該
陽極基板と所定間隔をおいて対面する対向基板と、前記
陽極基板と前記対向基板との間の外周部分に設けられる
枠状の側面板とを有し、内部が真空保持された箱状の外
囲器と、前記陽極基板の内面に設けられ、300nm以
上400nm以下の範囲にピーク波長を持つ所定の発光
パタン形状に形成された蛍光体層を有する陽極と、前記
外囲器内に設けられ、電子を放出する陰極と、前記対向
基板の内面に設けられ、前記蛍光体層と対面する表面に
メッシュ状又はスリット状の開口部を有する第1グリッ
ドとを備え、前記陰極から放出される電子を前記第1グ
リッドで加速制御し、前記陽極に高電圧を印加して前記
蛍光体層に前記電子を射突させることにより該蛍光体層
を発光させることを特徴とする。
【0036】請求項2の発明は、請求項1の紫外線光源
において、前記外囲器内における前記第1グリッドの上
方には、前記第1グリッドよりも目の細かいメッシュ状
又はスリット状の開口部を有する第2グリッドが所定距
離をおいて並設されていることを特徴とする。
【0037】請求項3の発明は、前記陽極基板は、請求
項1又は2の紫外線光源において、300nm以下の波
長の光の透過率が10%以下の透光性部材からなること
を特徴とする。
【0038】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの紫外線光源において、前記外囲器内における前記陰
極を挟んで前記加速制御電極と対面する位置には、プラ
スの電位に保持された背面電極が設けられていることを
特徴とする。
【0039】請求項5の発明は、前記陰極が線状陰極か
らなり、請求項1〜4のいずれかの紫外線光源におい
て、前記外囲器の長手方向に張架されていることを特徴
とする。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は本発明による紫外線光源の
第1実施の形態を示す断面図、図2(a),(b)は蛍
光体層による発光パタンの一例を示す図、図3は従来の
蛍光ランプと本発明による紫外線光源の発光パタンにお
ける管長手方向の照度を示す図、図4は本発明の紫外線
光源に使用される蛍光体の波長−発光強度(相対値)特
性を示す図、図5は本発明による紫外線光源の基板(第
1基板)に使用されるガラスの波長−分光透過率特性を
示す図である。
【0041】以下に説明する本発明による紫外線光源
は、紫外線発光する蛍光体を高電圧(数kV以上)で発
光させる面状又は線状光源であり、発光の安定化、小型
化、発光の均一性の改善を図ったものである。
【0042】図1に示す紫外線光源1A(1)は、内部
が真空状態に気密保持された箱状(直方体形状)の外囲
器2内に陽極3、加速制御電極(第1グリッド)4、陰
極5が所定間隔をおいて配設された3極管構造をなして
いる。
【0043】外囲器2は、ガラス等の絶縁材料からな
り、矩形状の第1基板(陽極基板)6と矩形状の第2基
板(対向基板)7を所定間隔をおいて対向配置し、これ
ら基板6,7の外周部分に枠状の側面板8を封着して組
み立てたものである。外囲器2内は、図示しない排気管
より真空排気され、内部に設けられる各種電極(陽極
3、加速制御電極4、陰極5等)が高真空雰囲気に保持
される。
【0044】図1の例における陽極3は、陽極導体3
a、蛍光体層3b、メタルバック層3c、電極3dから
構成される。陽極導体3aは、例えば黒鉛等の導電性材
料からなり、第1基板6の内面に枠状に形成され、枠状
の開口部分に蛍光体層3bが矩形状に被着形成されてい
る。図2(a),(b)は蛍光体層3bの発光パタンの
一例を示している。この蛍光体層3bによる発光パタン
は、図2(a)に示すような長方形のパタン(発光パタ
ン1)とした場合、図3の破線で示すように、長手方向
の照度分布を見ると、均一な発光領域が発光幅より狭
く、両端端部が落ち込む。そこで、図2(b)に示すよ
うな蛍光体層3bの両端部3baの発光パタンを中央部
より幅広形状のパタン(発光パタン2)とすれば、図3
の実線で示すように、両端部の照度が高まり、管長手方
向の均一な発光領域(主方向)を広げることができる。
【0045】なお、本例の蛍光体層3bを形成する際に
使用される蛍光体は、一般に紫外励起(254nm)で
用いられるものであり、電子線励起蛍光体としても使用
できる。その主な蛍光体を示すと、UV−0:BaSi
5 :Pb、UV−1:(Ba,Mg,Sr,Zn,C
a)3 SiO7 :Pb、UV−2:SrB4 7 :E
u、UV−3:(Ca,Zn)3 (PO4 2 :Ti、
UV−5:YPO4 :Ce、UV−6:LaPO4 :C
eがある。上記蛍光体の波長−発光強度(相対値)特性
を図4に示す。図4からも判るように、蛍光ランプに近
い波長の紫外線を発光する場合には、従来の蛍光ランプ
のピーク波長365nmを包含するUV0、UV1、U
V2の蛍光体を使用するのが好ましい。
【0046】また、上記以外の蛍光体としては、ZnG
2 4 、ZnGa2 3 :Cd、(Ba,Sr,M
g)3 SiO7 :Pb、(CaZn)3 (PO4 2
Tl、Ca3 (PO4 2 、 Ce(MgBa)Al11
19、(SrMg)2 2 7:Eu、Y2 SiO5
Ce、(YSr)TaO4 、(YSr)TaO4 :N
b、(YSr)TaO4 :Gd、BaFCl、BaFB
r:Eu、YAlO3 :Ce等の蛍光体が使用可能であ
る。
【0047】メタルバック層3cは、蛍光体層3b及び
陽極導体3aの枠状部分の一部である縁部分を覆うよう
にして例えばAl膜の転写膜により蛍光体層3bの表面
に積層形成される。電極3dは、外囲器2の長手方向
(図1の紙面奥行き方向)に延出する断面L字状の枠状
金属板からなり、陽極導体3aに導通接続される。電極
3dは、不図示のリード端子によって外囲器2の封着部
分を気密に貫通して外部へ導出される。陽極3には、不
図示のリード端子を介して常時数kVから数十kVの高
電圧が印加されており、陰極5から放出される電子が蛍
光体層3bの表面に射突することにより蛍光体層3bが
発光する。
【0048】加速制御電極4は、例えば426合金、S
US304、SUS430等の導電性金属からなる。加
速制御電極4は、陽極3から所定間隔をおいて外囲器2
内に設けられ、陰極5を囲んで覆うように外囲器2の長
手方向に延出する断面コ字状の電極で形成される。これ
により、陰極5から放出される電子が漏れないようにし
ている。加速制御電極4は、リード端子11によって外
囲器2の封着部分を気密に貫通して外部へ導出される。
また、陽極3と対面する加速制御電極4の表面には、目
の細かいメッシュ状又はスリット状の開口部4aを有し
ている。この開口部4aが形成された加速制御電極4の
表面の面積は、蛍光体層3bの蛍光体パタン(発光パタ
ン)の面積よりも小さくなっている。これにより、発光
部以外への無効な電流を減らしている。
【0049】陰極5は、外囲器2内の加速制御電極4と
対向基板7との間で加速制御電極4の開口部4a寄りに
加速制御電極4に囲まれて覆われるようにして設けられ
る。本例の陰極5は、加熱により電子を放出するフィラ
メント状の線状陰極であって、一般的に直熱型陰極と呼
ばれるものが使用される。陰極5は、不図示のリード端
子によって外囲器2の封着部分を気密に貫通して外部へ
導出される。
【0050】陰極5は、紫外線光源1Aと紫外線照射対
象物とを相対移動させる場合、短手方向に陰極5を張架
させると、主方向(長手方向)に周期的な輝度ムラが発
生するため、長手方向に張架するのが好ましく、これに
よって主方向(長手方向)に均一発光させることができ
る。陰極5としては、上記線状の直熱型陰極の他、フィ
ールドエミッション(電界放出素子)、カーボンナノチ
ューブ等の電子源でも同様な効果が得られる。
【0051】外囲器2内における陰極5を挟んで加速制
御電極4と対面する対向基板7寄りには、メッシュ状又
はスリット状の開口部12aを有する背面電極12が設
けられている。背面電極12は、例えば426合金、S
US304、SUS430等の導電性金属からなる。な
お、背面電極12をリード端子11と一体成形する場合
には、ガラスの熱膨張係数を考慮して426合金を使用
するのが好ましい。背面電極12の開口部12aは、加
速制御電極4の開口部4aよりも目が荒くなっている。
背面電極12は、加速制御電極4と共通になっており、
陰極5からの距離が加速制御電極4と陰極5との間の距
離と同等かそれ以上離れて配置されている。すなわち、
背面電極12は、陰極5−背面電極12間距離と陰極5
−加速制御電極4間距離の比が陰極5−背面電極12間
距離≧陰極5−加速制御電極4間距離となるように配設
される。そして、背面電極12は、プラスの電位になる
ことにより、陰極5から出る電子流を広げる効果があ
る。
【0052】ここで、背面電極12と加速制御電極4が
共通になっているのは、製造上作り易いためであるが、
背面電極12と加速制御電極4を分離した構成すること
も可能である。その場合には、背面電極12と加速制御
電極4は別々に制御される。これにより、より電子流の
拡散状態が良い条件を作り出すことも可能である。な
お、上記背面電極12の構成を省くこともできる。
【0053】また、陽極3側の第1基板6には透光性を
有するガラス基板が用いられ、蛍光体層9の発光はこの
ガラス基板を透過して照射される。ここで使用されるガ
ラス基板は、300nm以下の波長の透過率が10%以
下で、320〜400nmまでの波長の透過率が80%
以上を示すものである。その代表的なガラスとしては、
図5の波長−分光透過率特性の実線で示すソーダライム
ガラスや図5の波長−分光透過率特性の破線で示すクラ
ウンガラス(B270)等がある。これにより、300
nm以下の有害波長(B波)の放出を防止することがで
きる。
【0054】ところで、上記構成による紫外線光源1A
では、発熱による発光効率の低下や熱破壊を防ぐため、
図6や図7に示す冷却構造を採用して光源モジュールを
構成している。なお、図6及び図7において、図1と同
一の構成要素には同一番号を付している。
【0055】図6に示す冷却構造は液冷方式であり、蛍
光体層3bによる発光パタンの面積よりも表面積が大き
い矩形状の開口13aを有する枠状のフレーム13が第
1基板6の外側に密着して固定される。フレーム13の
開口13a部分には、例えばエチレングリコール等の冷
却液Wが封入され、第1基板6と対面するフレーム13
の枠状部分にガラスや樹脂等の透光性を有する封止基板
14が固定される。また、第1基板6の側面と対面する
フレーム13の側面部分には光量センサー15が取り付
けられている。
【0056】上記液冷方式の光源モジュール16によれ
ば、フレーム13の開口13a部分内に封入された冷却
液Wが自然対流して外囲器2が冷却されるので、蛍光体
の発光効率の低下や外囲器2の熱破壊を防止することが
できる。
【0057】図7に示す冷却構造は空冷方式であり、フ
ァン17が取り付けられた導入口18aを有する導入部
材18と、吹き出し口19aを有する導出部材19とが
第1基板6の外側に密着して設けられる。導入部材18
と導出部材19との間には、第1基板6から所定距離隔
てた位置にガラスや樹脂等の透光性を有する基板22が
固定されており、第1基板6との間に蛍光体層3bによ
る発光パタンの面積よりも表面積が大きい矩形状の空冷
室20を形成している。また、第1基板6の側面と対面
して導出部材19には光量センサー15が取り付けられ
ている。この光量センサー15は、前面に取り付ける
と、光放射のさまたげになり、均一な照射ができなくな
る。そこで、ガラスの内面反射でガラス側面より出射さ
れた光を検出するように光量センサー15が第1基板6
の側面と対面して導出部材19に取り付けられる。
【0058】上記空冷却方式の光源モジュール21によ
れば、ファン17を回転動作させると、ファン17の風
が導入口18aから冷却室20を介して吹き出し口19
aより吹き出されて外囲器2が冷却されるので、図6の
光源モジュール16と同様に、蛍光体の発光効率の低下
や外囲器2の熱破壊を防止することができる。
【0059】なお、図6及び図7の光源モジュール1
6,21には、図8に示す接続構成による電源コントロ
ーラ23を有する回路基板24が第2基板7の上方に所
定距離をおいて平行に配設されている。図8に示すよう
に、電源コントローラ23には、陽極電極3A(陽極
3)、加速制御電極4、陰極5、背面電極12の各電極
が配線接続され、電源制御回路23a、陽極電源23
b、加速制御電極電源23c、陰極電源23dを備えて
概略構成される。電源制御回路23aには、陽極電源2
3b、加速制御電源23c、陰極電源23d、光量セン
サー15が接続されている。電源制御回路23aは、陽
極電源23b、加速制御電極電源23c、陰極電源23
dが出力する電圧を制御している。また、電源制御回路
23aは、光量センサー15の出力に基づいて目標の光
量が得られるように、各電源(陽極電源23b、加速制
御電極電源23c、陰極電源23d)を制御している。
【0060】光量センサー15は、第1基板6の側面、
すなわち発光面側ガラスの端部から漏れた光を測定して
いる。光量センサー15は、感度領域が紫外にあり、例
えば図9の特性に示すような300nmから400nm
に感度を持っている。光量センサー15からの出力は、
回路基板24上の電源制御回路23aに入力している。
そして、電源制御回路23aは、目標の光量が常に一定
に得られるように、発光時間又は入力電圧をコントロー
ルしている。具体的には、光量センサー15から出力さ
れる出力値が一定になるように、陽極3の入力電圧レベ
ルを変更したり、加速制御電極4の入力電圧レベル又は
入力パルス幅(発光時間)を変更したり、陰極5のセン
タータップを取ってフィラメントの通電時間をコントロ
ールしている。これにより、目標の光量の紫外線を放出
することができる。
【0061】図8の電気的接続構成による紫外線光源1
Aでは、図10に示すように、陰極電圧を最初に立ち上
げ、陰極温度が安定状態(約1秒程度)に達した後、陽
極3、加速制御電極4に電圧を印加する。すなわち、陰
極5を常時通電加熱し、陰極5を電子放出可能な状態に
保持した状態で加速制御電極4に10〜20V又は0V
が選択的に印加される。加速制御電極4に10〜20V
が印加されると、陰極5から電子が引き出される。この
電子は加速制御電極4を経て加速され、高電圧に印加さ
れる陽極3に射突し、これにより蛍光体層3bが励起発
光する。これに対し、加速制御電極4に0Vが印加され
ている場合には、陰極5からの電子の放出が阻止され、
陽極3での発光は生じない。なお、加速制御電極4の電
圧レベル又はパルス幅を可変することにより光量を調節
することができる。また、上記の動作では加速制御電極
4をスイッチング制御しているが、陰極5のセンタータ
ップを取ってアースとの間にスイッチ素子を接続し、こ
のスイッチ素子のオン・オフ切り替えにより陰極5に流
れる電流をオン・オフ切り替えする構成とすることも可
能である。この場合、加速制御電極4には、常時10〜
20Vが印加される。
【0062】また、非発光時における陰極5からの暗電
流による不要発光を確実に防止するため、非発光時に加
速制御電極4と陰極5の間にはカットオフバイアスが印
加されており、陰極電位を加速電位より正側になるよう
にしている。
【0063】次に、図11は本発明による紫外線光源の
第2実施の形態を示す断面図である。なお、図1の紫外
線光源1Aと同一の構成要素には同一番号を付し、その
説明を省略している。
【0064】図11に示す紫外線光源1B(1)は、図
1の第1実施の形態の紫外線光源1Aの構成に拡散電極
(第2グリッド)25を付加した構成であり、陽極3、
加速制御電極(第1グリッド)4、陰極5、拡散電極
(第2グリッド)25からなる4極管構造をなしてい
る。
【0065】拡散電極25は、例えば426合金、SU
S304、SUS430等の導電性金属からなり、外囲
器2内における加速制御電極4の上方に所定距離をおい
て並設される。拡散電極25は、加速制御電極4と対向
する表面に加速制御電極4よりも目の細かいメッシュ状
又はスリット状の開口部25aを有している。拡散電極
25は、不図示のリード端子によって外囲器2の封着部
分を気密に貫通して外部へ導出される。そして、拡散電
極25には、加速制御電極4よりも高い電圧、例えば2
0〜30Vの電圧が常時印加される。
【0066】ここで、拡散電極25が無い状態では、透
過率を高める目的である程度目を荒くした加速制御電極
4のメッシュ状又はスリット状の開口部4aの形状が蛍
光体層3b上に現れて発光ムラとなり、電極の一部に電
流が集中して蛍光体の寿命を縮めるおそれがある。そこ
で、加速制御電極4よりも目の細かいメッシュ状又はス
リット状の開口部を有する拡散電極25を付加すること
により、電子を均一に拡散することができ、電極の一部
に電流が集中することなく、電流密度の均一化が図れ
る。また、拡散電極25は、陽極3よりの異常放電から
加速制御電極4、陰極5を保護する機能を有している。
【0067】ところで、上述した例では、加速制御電極
4をオン・オフ切り替えする構成として説明したが、陰
極5のセンタータップを取り、このセンタータップとア
ースとの間にスイッチを設け、このスイッチのオン・オ
フ切り替えにより陰極5に流れる電流のオン・オフを切
り替える構成としてもよい。
【0068】以上のようにして構成される紫外線光源1
(1A,1B)は、図13のTA方式プリンタの定着用
光源や図15のUV樹脂硬化装置の光源として使用され
る他、ブラックライト、殺菌に使用される紫外線治療
器、菌の増殖を防止する滅菌装置、試料が持つ蛍光を可
視化して分析する蛍光分析装置、偽造紙幣を識別する紙
幣識別装置、検査鑑別器、舞台照明、表示用照明、日焼
け装置、捕虫用装置等にも使用することができる。
【0069】そして、本例の紫外線光源によれば、以下
に示すような効果を奏する。 (1)蛍光体層による発光パタン形状に略均一に発光す
るので、発光パタン長手方向の光量の均一性を向上する
ことができる。 (2)発光の立ち上がりが数m〜数10m秒と良く、光
量もほぼ一定で変動しないので、発光の安定性を向上す
ることができる。 (3)発光パタン長手方向の照度分布がほぼ一定となる
ので、管長手方向全体を有効利用でき、従来の蛍光ラン
プに比べて発光パタン長手方向のパッケージサイズの小
型化が図れ、デッドスペースが少ない。 (4)有害物質である水銀を使用しないので、環境に優
しい。 (5)使用環境の温度変化に対する発光安定性がよい。 (6)蛍光体層による発光パタン形状に発光し、平面光
源が可能となるので、光照射対象物に近接配置でき、光
照射対象物に十分な光量の紫外線を照射することができ
る。
【0070】従って、上記特徴を有する本例の紫外線光
源を図13に示すTA方式プリンタの定着用光源として
使用した場合には、画像品質の良い所望のフルカラー画
像を記録することができる。
【0071】なお、上述した実施の形態では、単体の紫
外線光源として説明したが、複数個を並べてユニット化
することにより大面積化も可能である。
【0072】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
紫外線光源によれば、従来の蛍光ランプに比べ、発光の
立ち上がりが良く、発光パタン長手方向の均一性を向上
させることができ、TA方式プリンタ、UV樹脂硬化装
置、ブラックライト、紫外線治療器、滅菌装置、蛍光分
析装置、紙幣識別装置、検査鑑別器、舞台照明、表示用
正面、日焼け装置、捕虫用装置等の種々の光源として効
率的に使用することができる。しかも、蛍光体の発光パ
タン形状に発光し、平面光源が可能であり、光量がほぼ
一定で変動しないので、発光の安定性を向上させること
ができる。また、発光パタン長手方向の照度分布がほぼ
一定となるので、発光パタン長手方向のパッケージサイ
ズの小型化が図れ、デッドスペースも少ない。さらに、
有害物質である水銀を使用しないので、環境にも優し
い。加えて、使用環境温度に対する発光安定性がよい。
また、光照射対象物に対しても近接配置でき、光照射対
象物に十分な光量の紫外線を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紫外線光源の第1実施の形態を示
す断面図
【図2】(a),(b)蛍光体層による発光パタンの一
例を示す図
【図3】従来の蛍光ランプと本発明による紫外線光源の
発光パタンにおける管長手方向の照度を示す図
【図4】本発明の紫外線光源に使用される蛍光体の波長
−発光強度(相対値)特性を示す図
【図5】本発明による紫外線光源の基板に使用されるガ
ラスの波長−分光透過率特性を示す図
【図6】図1の紫外線光源に液冷却方式を採用した光源
モジュールの断面図
【図7】図1の紫外線光源に空冷却方式を採用した光源
モジュールの断面図
【図8】本発明による紫外線光源の電気接続構成を示す
ブロック図
【図9】光量センサーの感度特性図
【図10】本発明による紫外線光源の発光時のタイミン
グチャート
【図11】本発明による紫外線光源の第2実施の形態を
示す断面図
【図12】蛍光ランプの構造を示す部分拡大断面図
【図13】蛍光ランプを使用したTA(サーモオートク
ローム)方式のカラー感熱プリンタの概略構成図
【図14】図13のプリンタに使用される記録メディア
としてのTAペーパーの断面図
【図15】紫外線照射装置の概略構成図
【符号の説明】 1(1A,1B)…紫外線光源、2…外囲器、3…陽
極、3a…陽極導体、3b…蛍光体層、3c…メタルバ
ック層、3d…電極、4…加速制御電極(第1グリッ
ド)、5…陰極、6…第1基板(陽極基板)、7…第2
基板(対向基板)、8…側面板、12…背面電極、25
…拡散電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小堀 洋一 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 (72)発明者 高梨 浩和 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 (72)発明者 宮澤 永 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株式 会社内 Fターム(参考) 5C039 MM03 MM06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有する陽極基板と、該陽極基板
    と所定間隔をおいて対面する対向基板と、前記陽極基板
    と前記対向基板との間の外周部分に設けられる枠状の側
    面板とを有し、内部が真空保持された箱状の外囲器と、 前記陽極基板の内面に設けられ、300nm以上400
    nm以下の範囲にピーク波長を持つ所定の発光パタン形
    状に形成された蛍光体層を有する陽極と、 前記外囲器内に設けられ、電子を放出する陰極と、 前記対向基板の内面に設けられ、前記蛍光体層と対面す
    る表面にメッシュ状又はスリット状の開口部を有する第
    1グリッドとを備え、 前記陰極から放出される電子を前記第1グリッドで加速
    制御し、前記陽極に高電圧を印加して前記蛍光体層に前
    記電子を射突させることにより該蛍光体層を発光させる
    ことを特徴とする紫外線光源。
  2. 【請求項2】 前記外囲器内における前記第1グリッド
    の上方には、前記第1グリッドよりも目の細かいメッシ
    ュ状又はスリット状の開口部を有する第2グリッドが所
    定距離をおいて並設されていることを特徴とする請求項
    1記載の紫外線光源。
  3. 【請求項3】 前記陽極基板は、300nm以下の波長
    の光の透過率が10%以下の透光性部材からなることを
    特徴とする請求項1又は2記載の紫外線光源。
  4. 【請求項4】 前記外囲器内における前記陰極を挟んで
    前記加速制御電極と対面する位置には、プラスの電位に
    保持された背面電極が設けられていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線光源。
  5. 【請求項5】 前記陰極が線状陰極からなり、前記外囲
    器の長手方向に張架されていることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の紫外線光源。
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