JP2002032360A - 周波数選択性検波器およびそれを用いたウェーブレット変換器 - Google Patents

周波数選択性検波器およびそれを用いたウェーブレット変換器

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JP2002032360A JP2001085810A JP2001085810A JP2002032360A JP 2002032360 A JP2002032360 A JP 2002032360A JP 2001085810 A JP2001085810 A JP 2001085810A JP 2001085810 A JP2001085810 A JP 2001085810A JP 2002032360 A JP2002032360 A JP 2002032360A
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Takehito Okumura
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尚五 中村
Takashi Kohama
隆司 小濱
Akira Saso
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号の位相に依存せず、リプルを伴わず
かつ遅れが生じない実時間で検波出力を得る。 【解決手段】 検波したい帯域の中心周波数の局部 cos
ωctと局部 sinωctとを入力信号f(t)と混合器
15,17で混合し、その混合器15,17の両出力の
和f(t)×( cosωct+ sinωct)と差f(t)
×( cosωct−sinωct)を求め、前記中心周波数
と前記帯域幅の一端との間隔を、遮断周波数とする低域
通過フィルタ24,25に前記和出力、差出力をそれぞ
れ通し、これらフィルタ出力をそれぞれ2乗して加算
し、その加算出力を検波出力とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は被検波信号の周波
数帯域及びその中心周波数を設定でき、例えば入力信号
のウェーブレット変換に用いて好適な周波数選択性検波
器、およびその検波器を用いたウェーブレット変換器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の検波器は例えば検波用ダイオード
の出力側にコンデンサ及び抵抗素子(負荷抵抗を含む)
が接続されている。このため実際の検波出力は入力波形
が減少しているのに、その入力波形の減少に直ちに追従
しなかったり、時定数を小さくすると、入力波形のピー
クの後に出力が減少するが、次のピークですぐ出力が上
り、また下るというように出力にリップルが生じるなど
の好ましくない点があった。
【0003】また何時発生するか不明の波形信号を検出
(監視)するために、その検出したい波形信号をウェー
ブレット変換して、周波数軸、時間軸のグリッドに記録
し、これを基準ウェーブレット変換グリッドとし、目的
とする波形信号が入力される可能性のある被監視信号を
連続的にウェーブレット変換して、グリッドを作り、そ
のグリッドと基準ウェーブレット変換グリッドとを比較
して、一致した時に、その入力被監視信号に目的の波形
信号が生じたとする検出方法が考えられる。この場合、
ウェーブレット変換グリッドを作るために、入力信号を
各周波数帯域ごとに取出してその周波数軸上のウェーブ
レットの有無を正しく、かつ実時間で検出することが要
求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の第1の目的
は入力信号中の設定した周波数帯の成分を選択的に検波
でき、かつ時定数回路をもたず、不要な時間遅れを伴な
わず、入力信号に忠実な検波出力を得ることができる周
波数選択性検波器を提供することにある。この発明の第
2の目的は入力信号をその波形に忠実にかつ、実時間で
パターン化されたウェーブレット変換グリッドに変換す
ることができるウェーブレット変換器を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の周波数選択性
検波器によれば、入力信号f(t)は平衡混合手段に入
力されて、選択したい中心角周波数ωcの局部余弦波信
号及び局部正弦波信号とそれぞれ乗算され、乗算結果が
加算されて複素共役関係にあるf(t)×( cosωct
+ sinωct)とf(t)×( cosωct− sinωc
t)とが出力され、これらf(t)×( cosωct+ s
inωct)、f(t)×( cosωct− sinωct)は
それぞれ第1、第2低域通過フィルタに通され、これら
第1、第2低域通過フィルタの各出力はそれぞれ第1、
第2の2乗器で2乗され、これら両2乗値が加算器で加
算されて検波出力として出力される。
【0006】第1、第2低域通過フィルタの遮断周波数
は、選択したい周波数中心周波数と選択したい帯域の上
限値又は下限値との差に選定される。この発明のウェー
ブレット変換器によれば、入力信号は、この発明による
周波数選択性検波器の複数により検波される。これら周
波数選択性検波器の局部余弦波信号及び局部正弦波信号
の各周波数はそれぞれ入力信号中の選択したい周波数帯
域の中心周波数に選定され、かつその中心周波数と、対
応する周波数帯域の上限値又は下限値との差が対応する
周波数選択性検波器の低域通過フィルタの遮断周波数が
選定される。
【0007】これら各周波数選択性検波器の出力と基準
レベルとがそれぞれ対応する比較器で比較されて2値化
され、その2値化された出力が、選択周波数の順に周波
数軸上に配列され、各出力される系列が時間軸上に配列
されたパターンよりなるウェーブレット変換グリッドが
作成される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1にこの発明による周波数選択
性検波器の実施例を示す。入力端子11からの入力信号
f(t)は平衡混合器12及び13へ供給される。平衡
混合器12においては入力信号f(t)は局部信号発生
器14からの局部余弦波信号 cosωctと混合部15で
周波数混合され、また局部余弦波信号 cosωctが移相
器16でπ/2シフトされた局部正弦波信号 sinωct
と入力信号f(t)が混合部17で周波数混合され、混
合部15及び17の出力が加算部18で加算されてf
(t)×( cosωct+ sinωct)が得られる。
【0009】また平衡混合器13においては入力信号f
(t)は局部信号発生器14からの局部余弦波信号 cos
ωctと混合部19で周波数混合され、局部余弦波信号
cosωctが移相器21でπ/2シフトされた局部正弦
波信号−sin ωctと入力信号f(t)が混合部22で
周波数混合され、混合部19及び22の各出力が加算部
23で加算されてf(t)×( cosωct− sinωc
t)が得られる。これら平衡混合器12と13からの複
素共役関係にある出力f(t)×( cosωct+ sinω
ct)とf(t)×( cosωct− sinωct)はそれ
ぞれ低域通過フィルタ24,25に通され、これら低域
通過フィルタ24,25の各出力は2乗器26,27で
それぞれ2乗され、これら2乗出力は加算器28で加算
されて検波出力として出力端子29に出力される。
【0010】2乗器26,27からはそれぞれ入力信号
と局部信号との周波数の差成分の低域通過フィルタ2
4,25の遮断周波数fL 以下の正弦波と余弦波の各2
乗が出力され、出力端子29には入力信号f(t)中の
周波数fc=ωc/2πを中心とし±fL 内の周波数成
分のパワーが、入力信号の位相に依存することなく取出
される。つまり局部信号発生器14の出力局部信号の周
波数を、選出したい周波数帯域の中心に設定し、低域通
過フィルタ24,25の遮断周波数fL を、前記選出し
たい周波数帯域の上限又は下限と中心周波数との間隔に
設定すればよい。このようにして入力信号中の所望の周
波数帯域のパワーを時間遅れを伴うことなく、またリプ
ルの発生もなく得ることができる。
【0011】平衡混合器12と13を兼用して用いるこ
ともできる。この例を図2に図1に対応する部分に同一
番号を付けて示す。この図2に示した例では入力信号f
(t)がデジタル化され、デジタル処理により検波を行
う場合である。入力信号f(t)は平衡混合器12に入
力され、平衡混合器12内に加算部18のみならず、減
算部31が設けられ、混合部15の出力から混合部17
の出力が引算されてf(t)×( cosωct− sinωc
t)が出力され、低域通過フィルタ25へ供給される。
またこの例では低域通過フィルタ24,25としてそれ
ぞれ低域通過フィルタ部24aと24bの、25aと2
5bとの各直列接続とされ、フィルタ部24b,25b
はそれぞれ遮断周波数が所望の値、つまりフィルタ2
4,25の遮断周波数fL とされ、フィルタ部24a,
25aはその遮断周波数が遮断周波数fL より高い値と
され、フィルタ部24a,25aの通過信号周波数に応
じて動作クロック周波数を低下する。このようにするこ
とにより低域通過フィルタ24,25の構成規模を小さ
くすることができる。例えば、入力信号f(t)の周波
数帯域が100Hz〜1MHzとすると、入力信号f
(t)に対する処理動作クロックの周波数は2MHzは
必要であり、低域通過フィルタ24,25の遮断周波数
を100Hzとすると、このフィルタをトランスバーサ
ルフィルタで構成する場合、そのシフトレジスタの段数
は最低でも100Hzの信号が入るだけ必要であるから
2000000Hz/100Hz=20000のシフト
段を必要とする。一方フィルタ部24a,25aの遮断
周波数を10kHzとするとそのシフトレジスタの段数
は2000000Hz/10000Hz=200とな
り、フィルタ部24b,25bの入力信号の最高周波数
は10kHzであるから、その動作クロックの周波数は
20kHzでよく、この時、フィルタ部24b,25b
の遮断周波数100Hzに対し、必要とするシフト段数
は20000Hz/100Hz=200となる。よって
フィルタ部24aと24bの2段構成とすることによ
り、シフト段の数に20000から400に減少するこ
とができ、デジタルフィルタの構成規模を著しく小さく
することができる。
【0012】上述した周波数選択性検波器により、入力
信号f(t)の中心周波数fcを中心として±fL(低
域通過フィルタ24、25の遮断周波数)内の周波数成
分のパワーが取り出せることを、電子計算機のシミュレ
ーションにより確認した結果を以下に示す。図3はその
一例を示し、図3Aは入力信号f(t)の周波数を90
Hzから142Hzに0.015Hz刻みで上げた波形
を示し、図3Bは周波数fc=100Hzの局部正弦波
信号の波形を示し、これら信号を用い、fLを30Hz
とした場合の出力端子29に得られる出力を図3Cに示
す。つまり出力は90Hz〜130Hzで得られ、これ
らの帯域外ではレベルが低域通過フィルタの遮断特性に
従って低下してゼロになる。図中90Hzより低い側で
急にレベルが下がっているのは、デジタルフィルタ内に
データが入っていないためである。
【0013】図4においては、Aは入力信号f(t)の
周波数を90Hzから56Hzに0.01Hz刻みで下
げた波形を示し、Bは周波数が100Hzの局部正弦波
信号の波形を示し、fLを30Hzとした場合の出力端
子29の出力を図4Cに示す。この場合出力は90Hz
〜70Hzで得られていることがわかる。図5にこの発
明の周波数選択性検波器に位相検出機能をもたした例を
示す。図5において図2と対応する部分に同一参照符号
を付けて重複説明を省略する。この例では局部余弦信号
cosωct、局部正弦波信号 sinωctの発生を波形メ
モリを利用した場合である。余弦波形が記憶された余弦
波メモリ37cと正弦波形が記憶された正弦波メモリ3
7sが設けられる。位相設定器34に局部信号の位相と
対応した値が設定され、周波数設定器35に局部信号の
周波数と対応した値が設定される。累積加算器36が動
作クロックごとに位相設定器34に設定された値を初期
値として、周波数測定器35に設定された値が累積加算
される。累積加算器36の各累積加算結果をアドレスと
して余弦波メモリ37c及び正弦波メモリ37sがそれ
ぞれ読み出され、局部余弦信号 cosωctと局部正弦信
号 sinωctが出力される。
【0014】この実施例では低域通過フィルタ24及び
25の各出力が割算器51へ供給され割算器51におい
て低域通過フィルタ24の出力、つまり実数成分Rea
l(t)で低域通過フィルタ25の出力、つまり虚数成
分Imag(t)が割算され、その割算結果Imag
(t)/Real(t)が逆正接器52に入力され、逆
正接θ= tan-1(Imag(t)/Real(t))が
出力される。この逆正接器52としては関数表をメモリ
に記憶しておき、Imag(t)/Real(t)によ
りそのメモリを読み出して入力信号f(t)の位相角θ
を出力するようにすることができる。このようにして、
入力信号f(t)のクロックのタイミングでその入力信
号f(t)の瞬時位相を出力することができる。
【0015】この例では加算器28の出力を開平器53
で平方根rが求められて出力される。この平方根rを求
めることも、開平関数をメモリに記憶しておき、そのメ
モリを加算器28の出力で読み出すことによりその平方
根rを得るようにすることができる。この構成によれ
ば、インピーダンス分析器に利用することができる。図
5中に示すように端子54から周波数設定器35に、局
部信号 cosωct・ sinωctの周波数を掃引するよう
な値を逐次設定し、余弦波メモリ37cからの cosωc
tを必要に応じて増幅器55を通じて、測定対象物(D
UT)56へ供給し、測定対象物56の出力をA/D変
換器57によりデジタル信号に変換して、混合器15,
17へ供給する。この例では各部がデジタル処理構成と
されてた場合で混合器15,17はデジタル乗算器とさ
れる。増幅器55からの交流電圧の印加により、測定対
象物56のインピーダンスZに応じた交流電流が出力さ
れ、その交流電流が電圧値に変換され、アナログデジタ
ル変換され、周波数選択性検波がなされる。開平器53
の出力はインピーダンスZ=r( cosθ+j sinθ)の
ベクトルの大きさr=√( sin2 θ+ cos2 θ)が得ら
れ、逆正接器52から位相θ=t-1(r sinθ/r cos
θ)が求まる。周波数設定器35に設定する周波数値を
順次変化させ、測定対象物56に印加することにより、
複素平面上に図6に示すようなインピーダンス特性曲線
を得ることができる。
【0016】次に上述したこの発明による周波数選択性
検波器を用いたウェーブレット変換器について説明す
る。この説明に先立ちウェーブレット変換グリッドにつ
いて述べる。例えば図7Aに示す基準波形(マザーウェ
ーブレット)をウェーブレット変換した結果、図7Bに
示すように周波数成分f1 〜f2 のウェーブレットと、
周波数成分f2 〜f3 のウェーブレットと、周波数成分
3 〜f4 のウェーブレットが得られたとする。ウェー
ブレット変換数値表は、例えば図7Cに示すようにな
る。図7Cは図7Bと対応させていない。この例では最
も周波数が低い成分f1 〜f2 は1波数しか存在しない
場合で、従って変換フレーム長はf1 〜f2の成分のウ
ェーブレットの1周期と一致する。そして、そのf1
2 成分の振幅は5であることを示している。f2 〜f
3 の成分は変換フレームの後半にウェーブレットが1波
数存在し、その振幅が10であること、f3 〜f4 の成
分は変換フレームの中間部に1波数存在し、その振幅が
20であること、f5 〜f6 の成分については、変換フ
レームの前半部で1波数分の無存在の後、2波数連続し
たウェーブレットが存在し、それぞれの振幅が20と7
0であることを示している。以下同様である。このよう
にウェーブレット変換数値表は、各周波数帯ごとに時間
軸方向において、その周期で分割されてグリッドの目と
され、ウェーブレットが存在するグリッドの目にはその
振幅値が記入されたものである。更にウェーブレット変
換グリッドとしては図7Dに示すように、ウェーブレッ
トが存在するグリッドの目には1を、存在しないグリッ
ドの目には0を記入したウェーブレット変換グリッドを
用いる場合もある。
【0017】図8にウェーブレット変換器として図7D
に示すようなウェーブレット変換グリッドを作る場合を
示す。つまり入力端子31よりの入力信号は複数の検波
器321 〜32n に供給される。これら検波器321
32n は図1又は図2に示したような周波数選択性検波
器であって、局部信号発生器331 〜33n から、それ
ぞれ設定された周波数の局部正弦波信号 sinω1 t〜 s
inωn tと局部余弦波信号 cosω1 t〜 cosωn tが検
波器321 〜32n へそれぞれ供給される。局部信号発
生器331 は位相設定器341 に設定された値を初期値
として、周波数設定器351 に設定された値が累積加算
器361 でクロックごと累積加算され、その累積加算結
果をアドレスとして正弦波メモリ371 から正弦波信号
と余弦波信号とが読み出される。局部信号発生器332
〜33n も同様に構成される。
【0018】また各検波器321 〜32n にはそれぞれ
その検波すべき周波数帯域f1 〜f 2 ,f2 〜f3
3 〜f4 ,…,fn 〜fn+1 の中心周波数の局部正弦
波信号と局部余弦波信号とが供給される。また各検波器
321 〜32n の各低域通過フィルタの遮断周波数とし
て、その検波すべき周波数帯域の中心周波数とその上限
(又は下限)周波数との間隔値が設定される。各検波器
321…32n から入力信号中の各周波数帯域f1 〜f2
,…,fn〜fn+1 のパワーが検波される。この実施
例では、1つの周波数選択性検波器の出力により、他の
周波数選択性検波器の出力を正規化した場合である。こ
の場合、検波出力が常に得られる検波器の出力を基準と
する。または図7Aに示した基準波形(マザーウェーブ
レット)の場合、そのウェーブレット中の周期が最も長
い成分、図7Bの場合は周波数f1 〜f2 を検波する検
波器出力、従って通常は最も低い周波数成分を検波する
検波器321 の出力を基準として正規化を行う。
【0019】検波器321 の出力は平均回路611 で基
準波形中の最も長い波形の成分の長さ(1フレーム)分
のサンプルの平均値が求められて比較器381 へ供給さ
れる。他の検波器322 〜32n の各出力においてはそ
の出力が平均回路612 〜61n でそれぞれ1/2フレ
ーム〜1/nフレームずつのサンプルの平均値が求めら
れ、これら平均回路612 〜61n の各出力平均値は、
平均回路611 の出力平均値により、割算器622 〜6
3 でそれぞれ割算されてそれぞれ比較器38 2 〜38
n へ供給される。
【0020】これら検波器321 の出力で正規化された
検波器321 〜322 の出力は比較器381 〜38n
基準レベル設定器391 〜39n の基準レベルと比較さ
れる。基準レベル設定器391 〜39n の各基準レベ
ルはその周波数帯域にウェーブレットがあるか否かを検
出するため、同一の大きさとしてもよい。各比較器38
1 〜38n の出力は記憶テーブル41の各記憶部411
〜41n に記憶される。各記憶部411 〜41n はそれ
ぞれ比較器381 〜38n の出力が順次時系列的に記憶
され、周波数帯域f1 〜f2 の検波結果が得られるには
時間1/f1 がかかりこの時間が変換フレーム長であ
り、この変換フレームに対し、比較器38 1 の最終の比
較結果が記憶部411 に1つ記憶され、記憶部412
は比較器381 の比較結果が変換フレーム長の1/2経
過するごとに記憶され、つまり、直列に2つの比較結果
が記憶され、以下同様にして、記憶部41n には、比較
器38n の比較結果が変換フレーム長の1/nごとに直
列に記憶される。このようにして記憶テーブル41には
入力信号f(t)のウェーブレット変換グリッドが記憶
される。
【0021】各ウェーブレットを波形として記憶テーブ
ル41に記憶する場合は、各平均回路611 〜61n
各出力を割算器622 〜62n で正規化し、更に図中に
破線で示すように比較器381 〜38n を通すことな
く、記憶テーブル41へ供給すればよい。また常に一定
の基準値に対する正規化を行う場合は、破線枠で示すよ
うに、平均回路611 の出力を割算器621 において外
部から設定した基底レベルで割算し、この割算結果で各
割算器621 〜62n において割算を行えばよい。
【0022】入力信号f(t)中に予め決めた基準波形
(マザーウェーブレット)が存在するかを検出するため
には、その基準波形の各ウェーブレットが存在する周波
数帯域について入力信号を検波するように検波器321
〜32n の検波中心周波数と、低域通過フィルタの遮断
特性を設定すればよい。このようにして得られる記憶テ
ーブル41の各1/nフレーム長ごとの記憶内容が、目
的の基準波形のウェーブレット変換グリッドの内容と一
致するかを調べ一致が検出されたら、その時の入力信号
f(t)は基準波形であると判定できる。なおこの場
合、基準波形の各ウェーブレットのパワーに応じて、基
準レベル設定器391 〜39n に設定する基準レベルを
異ならせることにより、より正確に、入力信号f(t)
の基準波形を検出することができる。
【0023】このように入力信号f(t)から基準波形
を検出する場合の選出中心周波数fcと解析分解能δと
を決めると、各検波器に設定する低域通過フィルタの遮
断周波数は例えば図9に示すようになる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明の周波数選択
性検波器によれば、ダブル平衡混合器構成とすることに
より、その局部正弦波信号及び局部余弦波信号の周波数
と、低域通過フィルタの遮断周波数を設定することによ
り入力信号中の目的とする周波数帯域の成分のパワー
を、入力信号の位相に影響されることなく、遅延をとも
なうこともなく実時間で検波出力として得ることがで
き、かつリプルの発生がない出力が得られる。
【0025】またこの発明の周波数選択性検波器を用い
ることにより入力信号を実時間でウェーブレットに変換
することができる。特に0,1をパターン化する場合
は、基準波形(マザーウェーブレット)との比較を簡単
に行うことができ、入力信号中から特定の波形を検出す
ることができる。また先に述べたように検波出力を正規
化する場合は入力信号の脈動による不安定が解消され、
それだけ正確なウェーブレットを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による検波器の実施例を示すブロック
図。
【図2】この発明による検波器の他の実施例を示すブロ
ック図。
【図3】この発明の検波器の周波数選択特性の電子計算
機シミュレーション結果を示す図。
【図4】この発明の検波器の周波数選択特性の電子計算
機シミュレーションの他の結果を示す図。
【図5】この発明の検波器において入力信号の瞬時位相
を検出可能とした例及びインピーダンス測定に適用した
例を示す図。
【図6】インピーダンス測定例を示す図。
【図7】ウェーブレット変換と、そのパターン化された
変換グリッドの例を説明するための図。
【図8】この発明によるウェーブレット変換器の実施例
を示すブロック図。
【図9】ウェーブレット変換器における各検波器の設定
周波数と解析分解能と、低域通過フィルタの設定遮断周
波数との例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 尚五 東京都千代田区神田錦町2−2 東京電機 大学内 (72)発明者 小濱 隆司 東京都千代田区神田錦町2−2 東京電機 大学内 (72)発明者 佐宗 晃 東京都千代田区神田錦町2−2 東京電機 大学内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号f(t)と、選択したい角周波
    数ωcの局部余弦波信号及び局部正弦波信号とを入力し
    て、これら入力信号f(t)と局部余弦波信号及び局部
    正弦波信号とをそれぞれ乗算して、加算して複素共役関
    係にあるf(t)×( cosωct+ sinωct)とf
    (t)×( cosωct− sinωct)を出力する平衡混
    合手段と、 上記f(t)×( cosωct+ sinωct)が供給され
    る第1低域通過フィルタと、 上記f(t)×( cosωct− sinωct)が供給され
    る第2低域通過フィルタと、 上記第1低域通過フィルタの出力が入力され、その入力
    を2乗する第1の2乗器と、 上記第2低域通過フィルタの出力が入力され、その入力
    を2乗する第2の2乗器と、 上記第1の2乗器の出力と上記第2の2乗器の出力とを
    加算して検波出力として出力する加算器とを備える周波
    数選択性検波器。
  2. 【請求項2】 請求項1の検波器において、 上記平衡混合手段は、上記入力信号と上記局部余弦波信
    号を乗算する第1乗算器と、上記入力信号と上記局部正
    弦波信号を乗算する第2乗算器と、上記第1乗算器の出
    力と上記第2乗算器の出力とを加算する加算器と、上記
    第1乗算器の出力から上記第2乗算器の出力を減算する
    減算器とよりなることを特徴とする周波数選択性検波
    器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の検波器において、 上記入力信号はデジタル信号であって、上記平衡混合
    器、上記第1低域通過フィルタ、上記第2低域通過フィ
    ルタ、上記加算器はそれぞれデジタル処理手段で構成さ
    れ、 上記第1低域通過フィルタ及び上記第2低域通過フィル
    タはそれぞれ複数の低域通過フィルタ段の縦続段よりな
    り、後段の低域通過フィルタ段程、遮断周波数が低く、
    かつ動作クロック周波数が低くされていることを特徴と
    する周波数選択性検波器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の検波器
    において、 上記第1低域通過フィルタの出力及び上記第2低域通過
    フィルタの出力が入力され、上記第1低域通過フィルタ
    の出力で上記第2低域通過フィルタの出力を割算する割
    算器と、 上記割算器の割算結果が入力され、その割算結果の逆正
    接を上記入力信号f(t)の位相として出力する逆正接
    器と、 を備えることを特徴とする周波数選択性検波器。
  5. 【請求項5】 入力信号がそれぞれ供給され、各周波数
    帯域と対応し、その各中心周波数の局部余弦波信号及び
    局部正弦波信号がそれぞれ供給され、周波数帯域幅と対
    応した遮断周波数に低域通過フィルタが設定されている
    上記請求項1乃至3の何れかに記載の複数の周波数選択
    性検波器と、 これら周波数選択性検波器の出力を、その検波器の上記
    中心周波数に基づき周波数軸上に配列し、各検波器から
    順次出力される系列を時間軸上に配列したウェーブレッ
    ト変換グリッドを作るグリッド作成部とよりなるウェー
    ブレット変換器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の変換器において、 上記各周波数選択性検波器の出力と基準レベルとを比較
    して2値の何れかの値を出力して上記ウェーブレット変
    換器へ供給する複数の比較を備えることを特徴とするウ
    ェーブレット変換器。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の変換器において、 上記周波数選択性検波器の1つの出力により、他の上記
    周波数選択性検波器の出力を正規化して対応する上記比
    較器へ供給する正規化手段とを備えることを特徴とする
    ウェーブレット変換器。
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CN113960363A (zh) * 2021-09-22 2022-01-21 国网新疆电力有限公司 基于多分量Morlet小波的高频振荡相量测量方法及装置

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