JP2002030758A - 複合軽量ブロック - Google Patents

複合軽量ブロック

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JP2002030758A
JP2002030758A JP2000213876A JP2000213876A JP2002030758A JP 2002030758 A JP2002030758 A JP 2002030758A JP 2000213876 A JP2000213876 A JP 2000213876A JP 2000213876 A JP2000213876 A JP 2000213876A JP 2002030758 A JP2002030758 A JP 2002030758A
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block
cement
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JP2000213876A
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English (en)
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Yoshiaki Sakakibara
善朗 榊原
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁部材等の建築用部材として用いるのに十分
な強度を有し、かつ軽量性、断熱性等の物性に優れた複
合軽量ブロックを提供する。 【解決手段】 複合軽量ブロック1は、硬質発泡樹脂ブ
ロック3の周囲にセメントモルタル層2が被覆形成され
てなるか、あるいは、セメントモルタルからなる中空ブ
ロックの空洞部の中に、硬質発泡樹脂の塊状物又は粒状
物、または繊維状物が充填されてなる。セメントモルタ
ルは、好ましくは、セメント、ポゾラン質微粉末、粒径
2mm以下の骨材、骨材の最大粒径よりも大きな長さを有
する繊維、微細針状物及び/又は微細薄片状物、高性能
減水剤、水からなり、100MPa以上の圧縮強度を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として壁部材等
の建築用部材に用いることのできる軽量性、断熱性等に
優れた複合軽量ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】発泡ポリスチレン(発泡スチロール)等
の発泡合成樹脂は、梱包用資材等として使用された後、
通常、廃材として処分されている。しかし、資源の有効
活用等の観点から、これら発泡合成樹脂について、再利
用の用途を拡大していくことが望まれている。このよう
な状況下において、発泡ポリスチレン等の廃材を建築用
部材の材料として用いることが、従来から提案されてい
る。例えば、特開平11−79865号公報には、一面
に凹陥部を有するコンクリート製の遮音体と、該遮音体
の凹陥部内に配設した吸音体とを具備してなる吸音・遮
音構造体であって、上記吸音体が、特定の組成を有する
セメントペースト100容量部と、発泡スチロール(発泡
ポリスチレン)の廃材を破砕して得た粒径2〜8mmの超軽
量骨材300〜600容量部とを均一に混ぜ合わせたものを、
型枠に打ち込み、硬化させたものである吸音・遮音構造
体が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
技術においては、セメントペーストと発泡ポリスチレン
とを混合して、吸音体を製造している。しかし、この技
術では、作業性や品質の安定性を確保することが難し
い。また、セメントペーストと発泡ポリスチレンの特性
を十分に生かし難い。これに対し、本発明では、発泡ポ
リスチレン等の合成樹脂を、セメントペースト等と混合
することなく、当該合成樹脂単独の形態を保持したまま
で使用することによって、当該合成樹脂の物性(軽量
性、断熱性等)を最大限に発揮させようとするものであ
る。すなわち、本発明は、発泡ポリスチレン等の合成樹
脂を塊状等の形態で比較的大きな容積比で含むととも
に、強度や耐火性等の面における合成樹脂が有する欠点
をセメントモルタルでカバーすることによって、壁部材
等の建築用部材として用いるのに十分な強度を有し、し
かも軽量性及びその他の物性(断熱性、吸音性等)に優
れた複合軽量ブロックを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の複
合軽量ブロックは、硬質発泡樹脂ブロックの周囲にセメ
ントモルタル層が被覆形成されてなることを特徴とす
る。ここで、セメントモルタルは、通常のモルタルでも
差し支えないが、緻密で高強度のものの方が好ましい。
このように構成すれば、複合軽量ブロックは、硬質発泡
樹脂ブロック(例えば、発泡ポリスチレン、硬質ウレタ
ンフォーム等)を含むため、軽量性、断熱性等を兼ね備
えることができる。請求項2に記載の複合軽量ブロック
は、内部に空洞部を有するセメントモルタルからなる中
空ブロックの該空洞部の中に、硬質発泡樹脂の塊状物又
は粒状物、または繊維状物が充填されてなることを特徴
とする。このように構成しても、複合軽量ブロックは、
硬質発泡樹脂の塊状物等を含むため、上記と同様に軽量
性、断熱性、吸音性を兼ね備えることができる。ここ
で、上記緻密で高強度となるセメントモルタルの好まし
い例として、セメント、ポゾラン質微粉末、粒径2mm以
下の骨材、微細針状物及び/又は微細薄片状物、高性能
減水剤、水を含むものが挙げられる(請求項3)。この
ような材料からなるセメントモルタルを用いれば、緻密
で高強度の硬化体を容易に得ることができる。上記セメ
ントモルタルの例において、セメントモルタルは、好ま
しくは、更に繊維を含む(請求項4)。繊維を含むこと
によって、セメントモルタルの曲げ強度が向上する。上
記セメントモルタルは、好ましくは、100MPa以上の圧縮
強度を有する(請求項5)。このように圧縮強度に優れ
たセメントモルタルを用いることによって、耐久性の高
いブロックを得ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の最も好ましい例に
ついて詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の例に
限定されるものではない。まず、本発明の複合軽量ブロ
ックの外形を構成するセメントモルタルについて説明す
る。セメントモルタルは、特に限定されないが、耐久性
の高いものとするためには、少なくとも、ポゾラン質微
粉末と高性能減水剤を用いたものが好ましい。中でも、
緻密で高強度となるセメントモルタルは、セメント、ポ
ゾラン質微粉末、粒径2mm以下の骨材、微細針状物及び
/又は微細薄片状物、高性能減水剤、水を含み、好まし
くは更に繊維を含む。
【0006】本発明で用いるセメントの種類としては、
特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセメント、
早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメン
ト、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセ
メントや、高炉セメント、フライアッシュセメント等の
混合セメント等を用いることができる。中でも、早強ポ
ルトランドセメントは、セメントモルタルの早期の強度
発現性が良好である点で、好ましく用いられる。また、
中庸熱ポルトランドセメント及び低熱ポルトランドセメ
ントは、長期の強度発現性が良好である点で、好ましく
用いられる。以上の他、ポリマーセメント、カラーセメ
ント、エコセメント(廃棄物を用いたセメント)等も使
用することができる。
【0007】ポゾラン質微粉末としては、シリカフュー
ム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、
シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。中でも、シリ
カフューム及びシリカダストは、一般に、平均粒径が1.
0μm以下であり、粉砕等の処理を行なう必要がないた
め、好ましく用いられる。ポゾラン質微粉末を配合する
ことによって、マイクロフィラー効果及びセメント分散
効果が生じて、セメントモルタルを緻密化させ、強度や
耐久性を向上させることができる。
【0008】ポゾラン質微粉末の配合量は、セメント10
0重量部に対して5〜50重量部とするのが好ましい。配合
量が5重量部未満では、十分な強度や耐久性の向上の効
果を得ることができないおそれがあり、50重量部を超え
ると、単位水量が増大する傾向にある。
【0009】粒径2mm以下の骨材としては、川砂、陸
砂、海砂、砕砂、珪砂、またはこれらの混合物を使用す
ることができる。ここで、「粒径」とは、85%(重量)
累積粒径、すなわち、粒径の小さいものから累積してい
った場合において、骨材全体の85重量%に達した時の粒
径をいう。なお、セメントモルタルの分離抵抗性、硬化
後の強度等の面から、最大粒径が2mm以下の骨材を用い
ることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の骨材を用い
ることが、より好ましい。骨材の配合量は、セメントモ
ルタルの作業性や分離抵抗性、硬化後の強度やクラック
に対する抵抗性等から、セメント100重量部に対して50
〜250重量部とするのが好ましく、80〜180重量部がより
好ましい。
【0010】微細針状物としては、例えば、ウォラスト
ナイト、ボーキサイト、ムライト等の針状(繊維状)物
が挙げられる。微細薄片状物としては、例えば、マイカ
フレーク、タルクフレーク、バーキュライトフレーク、
アルミナフレーク等が挙げられる。微細針状物と微細薄
片状物は、各々単独で用いてもよいし、併用してもよ
い。
【0011】微細針状物及び/又は微細薄片状物を用い
ることによって、セメントモルタルの靭性を高める(例
えば、15J/m2以上)ことができる。微細針状物及び/又
は微細薄片状物の平均粒度は、セメントモルタルの靭性
をより高めるために、1mm以下とするのが好ましい。こ
こで、平均粒度とは、微細針状物及び/又は微細薄片状
物の最大寸法の大きさ(微細針状物の場合には、その長
さ)をいう。
【0012】微細針状物及び/又は微細薄片状物の配合
量(併用する場合は合計量)は、セメントモルタルの作
業性、成形性や、硬化体の強度及び靭性等の面から、セ
メント100重量部に対して5〜35重量部とするのが好まし
く、10〜25重量部とするのが、より好ましい。なお、微
細針状物としては、セメントモルタルの靭性をより高め
るために、長さ/直径の比で表される針状度が3以上の
ものを用いるのが好ましい。
【0013】高性能減水剤としては、狭義の高性能減水
剤及び高性能AE減水剤を含み、リグニンスルホン酸
系、ナフタレンスルホン酸系、アルキルアリルスルホン
酸系、メラミンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、オキ
シカルボン酸系等を用いることができる。高性能減水剤
の配合量は、セメントモルタルの流動性、分離抵抗性、
硬化後の強度、コスト等を考慮すると、セメント100重
量部に対し、0.5〜4.0重量部(固形分換算)とするのが
好ましい。
【0014】本発明において、水/セメント比は、セメ
ントモルタルの成形性、分離抵抗性、強度、耐久性等を
考慮すると、10〜30重量%が好ましく、15〜25重量%が
より好ましい。
【0015】曲げ強度を向上させるために添加される繊
維としては、金属繊維、有機質繊維等が挙げられる。繊
維の長さは、骨材の最大粒径よりも大きいことが好まし
い。繊維を含むことによって、モルタルの曲げ強度が向
上する。セメントモルタルの曲げ強度は、例えば、30MP
a以上にすることができる。
【0016】ここで、金属繊維としては、例えば、鋼繊
維、アモルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維
は、高強度であり、コストが安く、入手し易い等の点
で、好ましい。金属繊維の寸法は、直径が0.01〜1.0m
m、長さが2〜30mmであることが好ましい。金属繊維の直
径が0.01mm未満では、繊維自身の強度が不足し、張力を
受けた際に切れ易い。直径が1.0mmを超えると、成形性
が低下するとともに、単位重量当たりの本数が少なくな
り、セメントモルタルの曲げ強度が低下する。金属繊維
の長さが2mm未満では、マトリックスに対する付着力が
低下し、曲げ強度が低下する。長さが30mmを超えると、
混練の際にファイバーボールが生じ易くなり、成形性が
低下する。
【0017】金属繊維の配合量は、凝結後のセメントモ
ルタル体積の0.5〜4%とするのが好ましく、1〜3.5%と
するのが、より好ましい。なお、金属繊維の配合量は、
硬化前の成形性と、硬化後の曲げ強度という2つの面を
考慮して定められる。すなわち、金属繊維の配合量を大
きくすると、硬化後の曲げ強度を増大させることができ
る反面、十分な成形性を確保するために単位水量を増や
す必要が生じる。したがって、曲げ強度と成形性のバラ
ンスを考慮して、金属繊維の配合量を定めることが必要
である。
【0018】有機質繊維としては、ビニロン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、炭
素繊維等が挙げられる。有機質繊維は、直径0.01〜1.0m
m、長さ2〜30mm程度の寸法を有するものが好ましい。直
径が0.01mm未満では、繊維自体の強度が不足し、張力を
受けた際に切れ易い。直径が1.0mmを超えると、成形性
が低下するとともに、単位重量当たりの本数が少なくな
り、セメントモルタルの曲げ強度が低下する。長さが2m
m未満では、マトリックスに対する付着力が低下し、曲
げ強度が低下する。長さが30mmを超えると、混練の際に
ファイバーボールが生じ易くなり、成形性が低下する。
有機質繊維の配合量は、凝結後のセメントモルタル体積
の1〜10%とするのが好ましく、2〜5%とするのが、よ
り好ましい。
【0019】なお、金属繊維、有機質繊維等は、単独で
用いてもよいし、併用してもよい。併用する場合、これ
らの繊維の合計量は、凝結後のセメントモルタル体積の
0.5〜10%とするのが好ましい。各繊維の配合割合は、
上記単独で用いる場合の配合量に基づいて定めればよ
い。
【0020】本発明においては、セメントモルタルの充
填密度を高める観点から、平均粒径3〜20μm、より好ま
しくは平均粒径4〜10μmの無機質微粉末を含ませること
が好ましい。無機質微粉末の中でも、石英粉末が特に好
ましい。石英粉末としては、石英や非晶質石英、オパー
ル質やクリストバライト質のシリカ含有粉末等が挙げら
れる。石英粉末の配合量は、セメントモルタルの作業
性、成形性、強度等を考慮すると、セメント100重量部
に対して50重量部以下が好ましく、20〜35重量部がより
好ましい。以上の他、必要に応じて、従来から用いられ
ているセメントの混和材やコンクリートの化学的混和剤
を、強度や成形性に影響を与えない範囲内で添加しても
よい。
【0021】本発明においては、セメントモルタルの混
練方法は、特に限定されるものではなく、例えば、全て
の材料を一括して投入し、混練してもよいし、あるい
は、分散剤と水以外の材料を投入して混合した後、分散
剤と水を投入して、混練してもよい。混練に用いる装置
も、特に限定されるものではなく、オムニミキサ、パン
型ミキサ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサ等の慣用のミキ
サを用いることができる。
【0022】混練したセメントモルタルを、所定の型枠
等を用いて、内部に硬質発泡樹脂ブロックが埋設された
状態で成形し養生及び硬化させることによって、あるい
は、予め作製した上記セメントモルタルからなる中空ブ
ロックの空洞部に硬質発泡樹脂の塊状物や粒状物、また
は繊維状物を充填することによって、本発明の複合軽量
ブロックを得ることができる。すなわち、硬質発泡樹脂
ブロックを用いる場合には、例えば、型枠内で、硬質発
泡樹脂ブロックの周囲にセメントモルタルを打設して、
セメントモルタル内に硬質発泡樹脂ブロックが埋設され
た状態の複合軽量ブロックとするか、あるいは、硬質発
泡樹脂ブロックの周囲にセメントモルタルを塗布して、
複合軽量ブロックとすればよい。硬質発泡樹脂の塊状物
等を用いる場合には、例えば、型枠を用いて、一部開口
部と内部に空洞部を有するセメントモルタル成形体を予
め作製した後、セメントモルタル成形体の開口部を通し
て、空洞部内に硬質発泡樹脂の塊状物等を投入し、その
後、開口部を閉じればよい。なお、空洞部の大きさは、
特に限定されない。
【0023】硬質発泡樹脂としては、例えば、発泡ポリ
スチレン(発泡スチロール)、硬質ウレタンフォーム、
発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、発泡AS樹脂
等が挙げられる。中でも、発泡ポリスチレン及び硬質ウ
レタンフォームは、入手容易であり、好ましく用いられ
る。梱包材等としての使用後に、廃材として大量に発生
する発泡ポリスチレンは、破砕して塊状又は粒状の形態
で用いることができる。硬質ウレタンフォームは、現場
発泡も可能であり、複雑な形状に対応することができ
る。
【0024】なお、本明細書中において、硬質発泡樹脂
の塊状物とは、長さ(直径)が1cm以上、好ましくは1〜
10cmの寸法を有するものをいう。硬質発泡樹脂の粒状物
とは、長さ(直径)が1cm未満、好ましくは、3mm以上、
1cm未満のものをいう。硬質発泡樹脂の塊状物と粒状物
は、通常、併用して差し支えない。また、繊維状物と
は、繊維状の形態を有する素材(粒状綿、ロックウー
ル、ミネラルファイバー、ポリプロピレン繊維等)から
なるものであって、充填することによって内部に連続空
隙が生じ、断熱性能等が生ずる。なお、これら繊維状物
の繊維長や繊維径は、特に限定されない。また、これら
の材料の上記空洞部内への充填量も、特に限定されな
い。
【0025】複合軽量ブロックの寸法も、特に限定され
るものではないが、通常、直方体の形状を有する場合
で、1辺の長さが20〜80cm程度である。また、複合軽量
ブロックのセメントモルタル部分の肉厚は、好ましく
は、5〜30mmである。肉厚が5mm未満であると、必要な強
度を確保できないおそれがあり、肉厚が30mmを超える
と、軽量性が劣り、セメントモルタルの材料費が増大し
て不経済となるおそれがある。セメントモルタルの養生
方法は、モルタル成形体の内部に硬質発泡樹脂ブロック
が配置されている場合や、硬質発泡樹脂の粒状物や塊状
物が充填されている場合に、硬質発泡樹脂を軟化させな
い程度の温度条件下(例えば、80℃以下)に保持するこ
と以外は、特に限定されず、任意である。
【0026】セメントモルタルの強度は、好ましくは、
圧縮強度が100MPa以上である。特に、セメントモルタル
の材料として、前記セメント、ポゾラン質微粉末、粒径
2mm以下の骨材、微細針状物及び/又は微細薄片状物、
高性能減水剤、水、骨材の最大粒径よりも大きな長さを
有する繊維を用いる場合には、高強度を発現させること
ができる。具体的には、一般に、圧縮強度が150MPa以
上、曲げ強度が30MPa以上、好ましくは、圧縮強度が180
MPa以上、曲げ強度が35MPa以上、特に好ましくは、圧縮
強度が200MPa以上、曲げ強度が40MPa以上である。セメ
ントモルタルの強度が大きいほど、複合軽量ブロック中
の硬質発泡樹脂の容積割合を大きくすることができる。
なお、本明細書中において、圧縮強度は、JIS A 1108
(コンクリートの圧縮強度試験方法)に準じて測定した
値を表し、曲げ強度は、JIS R 5201(セメントの物理試
験方法)に準じて測定した値を表す。
【0027】本発明で用いられるセメントモルタルとし
て好適な例の使用材料及び物性は、次の通りである。 [使用材料] セメント: 低熱ポルトランドセメント(太平洋セメ
ント(株)製); ポゾラン質微粉末: シリカフューム(平均粒径:0.
7μm); 骨材: 珪砂4号と珪砂5号の2:1(重量比)の混
合物; 金属繊維: 鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm); 有機質繊維: ビニロン繊維(直径:0.6mm、長さ:15m
m); 高性能AE減水剤: ポリカルボン酸系高性能AE減
水剤; 水: 水道水; 石英粉(平均粒径:7μm); 微細針状物: ウォラストナイト(平均長さ:0.3m
m、長さ/直径の比:4) 微細薄片状物: マイカフレーク(平均径:0.6mm)
【0028】[例1]低熱ポルトランドセメント100重
量部、シリカフューム32.5重量部、骨材120重量部、高
性能AE減水剤1.0重量%(セメントに対する固形分換
算の重量割合)、石英粉30重量部、ウォラストナイト24
重量部、モルタル硬化体中の体積割合が2%となるよう
な配合量の鋼繊維、水(水/セメント比で22重量%)の
各材料を、二軸練りミキサに一括して投入し、混練す
る。この場合、モルタルの物性は、硬化前のフロー値が
250mm(試験方法は、「JIS R 5201(セメントの物理試
験方法)11.フロー試験」に準ずる。ただし、15回の落
下運動は行なわずに測定する。)、70℃で48時間養生し
た後の圧縮強度が150MPa、曲げ強度が32MPaである。
【0029】[例2]ウォラストナイト24重量部の代わ
りにマイカフレーク24重量部を用いた他は、例1と同様
にして製造したコンクリートの物性は、硬化前のフロー
値が240mm、圧縮強度が180MPa、曲げ強度が36MPaであ
る。 [例3]ウォラストナイト24重量部の代わりに、ウォラ
ストナイト12重量部とマイカフレーク12重量部の混合物
を用いた他は、例1と同様にして製造したコンクリート
の物性は、硬化前のフロー値が245mm、圧縮強度が185MP
a、曲げ強度が35MPaである。
【0030】本発明の複合軽量ブロックの具体例を、図
1〜図4に示す。図1は、本発明の複合軽量ブロックの
一例を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線で切断し
た状態を示す断面図、図3は、図1に示す複合軽量ブロ
ックの製造工程を示すフロー図、図4は、本発明の複合
軽量ブロックの他の例を示す部分斜視図、図5は、本発
明の複合軽量ブロックの他の例を示す斜視図、図6は、
図5に示す複合軽量ブロックを連結した状態を示す断面
図、図7は、本発明の複合軽量ブロックの他の例を示す
斜視図、図8は、図7中のB−B線で切断した状態を示
す断面図である。
【0031】図1中、複合軽量ブロック1は、セメント
モルタル層2と硬質発泡樹脂ブロック(例えば、発泡ポ
リスチレンブロック)3とからなる。セメントモルタル
層2は、図2に示すように、硬質発泡樹脂ブロック3を
被覆する形で断面がロの字状の部分として形成されてお
り、硬質発泡樹脂ブロック3は、直方体のブロックとし
て形成されている。複合軽量ブロック1を製造するに
は、図3中の(A)に示すように、まず、上方が開口し
た型枠4の中に、所定の厚みとなるようにセメントモル
タル5を打設する。次に、図3中の(B)のように、硬
質発泡樹脂ブロック3を載置する。その後、型枠4内の
所定の高さまで、セメントモルタル5を打設し、硬質発
泡樹脂ブロック3の周囲がほぼ一定の厚みのセメントモ
ルタル層で被覆された形態を有する図3中の(C)の状
態にする。この状態でセメントモルタル層を養生し硬化
させた後、脱型して、図中の(D)の複合軽量ブロック
1を得る。なお、型枠4の内壁に所望の形状の凹凸を形
成させておけば、外表面に所望の模様を有する複合軽量
ブロックを得ることができる。
【0032】複合軽量ブロックは、図1に示すもの以外
に種々の形態とすることができる。例えば、図4に示す
複合軽量ブロック11は、上方が開口したセメントモル
タルからなる中空ブロック12と、多数の硬質発泡樹脂
(例えば、発泡ポリスチレン)の塊状物又は粒状物13
とからなる。硬質発泡樹脂の塊状物又は粒状物13は、
相互間に連続空隙があり、吸音性能を有する。中空ブロ
ック12の開口部が音源方向(例えば、車道)を向くよ
うにして、複合軽量ブロック11を多数、連続的に並置
すれば、吸音壁として用いることができる。図4におい
て、硬質発泡樹脂の塊状物又は粒状物13は、相互に接
着されずに、個々がばらばらの状態であるため、中空ブ
ロック12の開口部に金網14を設置することによって
保持されている。なお、複合軽量ブロック11同士を連
結するには、打継ぎ用のセメントペーストを塗布して連
結してもよいし、固定金具を用いて連結してもよい。
【0033】図5に示す複合軽量ブロック21は、対向
する2つの壁部に丸孔22を穿設したセメントモルタル
からなる中空ブロック23と、硬質発泡樹脂ブロック
(例えば、発泡ポリスチレンブロック)24とからな
る。図6に示すように、複合軽量ブロック21を複数、
一列に連続的に配置した後、丸孔22を通して水道管2
5を配設すれば、硬質発泡樹脂ブロック24の保温性に
よって、冬場の水道管の破裂を防止することができる。
図7及び図8に示す複合軽量ブロック31は、中空ブロ
ック32と、多数の硬質発泡樹脂(例えば、発泡ポリス
チレン)の塊状物又は粒状物33とからなる。図7及び
図8に示す例において、更に、図5に示すような丸孔を
設けて、水道管等を通してもよい。なお、図1〜図8に
示すいずれのセメントモルタルに対しても、更に内部を
配筋して、引張強度の向上を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の複合軽量ブロックは、壁部材等
の建築用部材として用いるのに十分な強度を有するとと
もに、軽量性、断熱性、吸音性等に優れている。そのた
め、本発明の複合軽量ブロックは、建築用の床部材や壁
部材、歩道用インターロッキングブロック、花壇等、幅
広い分野で利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合軽量ブロックの一例を示す斜視図
である。
【図2】図1中のA−A線で切断した状態を示す断面図
である。
【図3】図1に示す複合軽量ブロックの製造工程を示す
フロー図である。
【図4】本発明の複合軽量ブロックの他の例を示す部分
斜視図である。
【図5】本発明の複合軽量ブロックの他の例を示す斜視
図である。
【図6】図5に示す複合軽量ブロックを連結した状態を
示す断面図である。
【図7】本発明の複合軽量ブロックの他の例を示す斜視
図である。
【図8】図7中のB−B線で切断した状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,11,21,31 複合樹脂ブロック 2 セメントモルタル層 3,24 硬質発泡樹脂ブロック 4 型枠 5 セメントモルタル 12,23,32 中空ブロック 13,33 硬質発泡樹脂の塊状物又は粒状物 14 金網 22 丸孔 25 水道管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 18:14 C04B 14:06 Z 14:06 20:00 B 20:00 14:38 A 14:38 C 16:06 B 16:06 24:26 E 24:26 14:20 A 14:20 14:48 A 14:48 D 16:06 A 16:06 ) E ) 103:32 103:32 E04C 1/40 R Fターム(参考) 4F100 AA20B AA20H AC05H AC10H AE01B AK01A AK12 BA02 CA18B CA24B DD32 DE01A DE06A DG03A DG03B DJ01A GB07 JH01 JJ02 JK05B JK12A JL03 YY00B 4G012 PA03 PA04 PA08 PA15 PA19 PA24 PB31 PC03 PC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質発泡樹脂ブロックの周囲にセメント
    モルタル層が被覆形成されてなる複合軽量ブロック。
  2. 【請求項2】 内部に空洞部を有するセメントモルタル
    からなる中空ブロックの該空洞部の中に、硬質発泡樹脂
    の塊状物又は粒状物、または繊維状物が充填されてなる
    複合軽量ブロック。
  3. 【請求項3】 上記セメントモルタルが、セメント、ポ
    ゾラン質微粉末、粒径2mm以下の骨材、微細針状物及び
    /又は微細薄片状物、高性能減水剤、水を含むものであ
    る請求項1又は2に記載の複合軽量ブロック。
  4. 【請求項4】 上記セメントモルタルが繊維を含むもの
    である請求項3に記載の複合軽量ブロック。
  5. 【請求項5】 上記セメントモルタルの圧縮強度が100M
    Pa以上である請求項1又は2に記載の複合軽量ブロッ
    ク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104213667A (zh) * 2013-06-04 2014-12-17 蒋寿悟 一种多孔轻质瓷面墙体砌块的制作方法

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