JP2002030083A - N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニル)−n’−プロピルウレアの二塩酸塩 - Google Patents

N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニル)−n’−プロピルウレアの二塩酸塩

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JP2002030083A
JP2002030083A JP2000217640A JP2000217640A JP2002030083A JP 2002030083 A JP2002030083 A JP 2002030083A JP 2000217640 A JP2000217640 A JP 2000217640A JP 2000217640 A JP2000217640 A JP 2000217640A JP 2002030083 A JP2002030083 A JP 2002030083A
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Tatsuo Nakajima
島 達 雄 中
Masaru Kamimasahara
勝 上正原
Naoki Matsunaga
永 直 樹 松
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より優れた抗腫瘍効果を有する化合物の提
供。 【解決手段】 N−(2−クロロ−4−{[6−メトキ
シ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オ
キシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二塩酸塩。
本発明による化合物は医薬、特に腫瘍、糖尿病性網膜
症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化
症、およびカポジ肉腫からなる群から選択される疾患の
治療用医薬組成物として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、医薬品として有用なN−(2−クロロ−4−
{[6−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4
−キノリル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレ
アの二塩酸塩に関する。
【0002】関連技術 腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテ
ローム性動脈硬化症、カポジ肉腫等の疾患治療の研究開
発では、様々なアプローチによる多くの薬剤が臨床現場
において使用されている。しかしながら、化学療法剤に
よる治療では薬剤による副作用や患者の個体間差、等の
問題が存在し、より優れた薬剤が望まれている。さら
に、患者のクオリティ オブ ライフ(QOL)を考え
た場合、薬剤の投与形態に多様性が求められている。
【0003】
【発明の概要】本発明は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性
関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ
肉腫等の疾患の治療に有効であり、さらに溶解性、経口
投与による体内吸収性および抗腫瘍効果に優れた化合物
を提供することをその目的とする。
【0004】本発明者らは、式(I)のN−(2−クロ
ロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキ
シ)−4−キノリル]オキシ}フェニル)−N’−プロ
ピルウレアが優れた抗腫瘍効果を有することを見出し
た。
【0005】
【化1】 (上記式中、Meはメチル基を表し、Prはプロピル基
を表す) 本発明者らは、式(II)で表される式(I)の化合物
の二塩酸塩が非常に優れた溶解性を有すること、非常に
優れた経口投与による吸収性を有すること、および経口
投与による非常に優れた抗腫瘍効果を有することを見出
した。
【0006】
【化2】 (上記式中、Meはメチル基を表し、Prはプロピル基
を表す) 本発明による化合物は、上記式(II)で表されるN−
(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−ピリ
ジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニル)−
N’−プロピルウレアの二塩酸塩である。
【0007】本発明による化合物は医薬、特に腫瘍、糖
尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性
動脈硬化症、およびカポジ肉腫からなる群から選択され
る疾患の治療用医薬組成物として有用である。
【0008】
【発明の具体的説明】化合物 式(I)で表されるN−(2−クロロ−4−{[6−メ
トキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリ
ル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアは式
(II)で表される二塩酸塩以外に、式(III)で表
される式(I)の化合物の一塩酸塩を形成することがで
きる。
【0009】
【化3】 (上記式中、Meはメチル基を表し、Prはプロピル基
を表す) 式(II)の化合物は式(I)のフリー塩基および式
(III)の一塩酸塩と比較して非常に優れた溶解性を有
し(試験例1)、非常に優れた経口投与による吸収性を
有し(試験例2)、および経口投与による非常に優れた
抗腫瘍効果を有する(試験例3)。
【0010】本発明による化合物は結晶性であることが
できる。結晶性の本発明による化合物は保存時に品質が
安定しており、更に製剤時に取り扱いやすい点で有利で
ある。結晶性の本発明による化合物は実施例2において
示されるような特徴ある回折ピークを有していた。
【0011】化合物の製造 本発明の化合物は、例えば、スキーム1およびスキーム
2にしたがって製造できる。
【0012】(スキーム1)
【化4】 (上記式中、Bnはベンジル基を表し、Meはメチル基
を表す) 適当な溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、t-ブ
チルアルコール)中、化合物(IV)に対し塩基(例えば
水素化ナトリウム、水素化カリウム、t-ブトキシカリウ
ム)の存在下または塩基なしで、アミノフェノール誘導
体を作用させることにより化合物(V)を得ることがで
きる。あるいは化合物(IV)を適当な有機溶媒(例えば
クロロホルム、クロロベンゼン、ブタノン)に溶解した
溶液と、アミノフェノール誘導体と塩基(例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム)の水溶液とを、相間移動
触媒存在下または触媒なしで2相系反応させることによ
り化合物(V)を得ることができる。
【0013】次に、適当な溶媒(例えばクロロホルム、
クロロベンゼン)中、化合物(V)に塩基(例えばトリ
エチルアミン、ピリジン)の存在下、トリホスゲンを作
用させ、次いでプロピルアミンと反応させることにより
化合物(VI)を得ることができる。あるいは適当な溶
媒(例えばクロロホルム、N,N-ジメチルアセトアミド)
中、化合物(V)に塩基(例えばトリエチルアミン、4
−ジメチルアミノピリジン)の存在下、プロピルイソシ
アネートを作用させることにより化合物(VI)を得る
ことができる。
【0014】次に、化合物(VI)を常法により脱ベン
ジル化する。例えば適当な不活性溶媒中または溶媒無し
で、メタンスルホン酸およびチオアニソールの存在下、
またはいずれかの存在下、または非存在下、トリフルオ
ロ酢酸を式(VI)の化合物に作用させることにより化
合物(VII)が得られる。
【0015】次に、適当な溶媒(例えばN,N-ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド)中、化合物(VI
I)に対し塩基(例えば水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム)の存在下または
塩基なしで、3−クロロメチルピリジンまたは3−ブロ
モメチルピリジンを作用させることにより(I)で表さ
れる化合物を得ることができる。
【0016】(スキーム2)
【化5】 (上記式中、Bnはベンジル基を表し、Meはメチル基
を表す) 化合物(IV)を常法により脱ベンジル化することがで
きる。例えば適当な不活性溶媒中または溶媒無しで、メ
タンスルホン酸およびチオアニソールの存在下、または
いずれかの存在下、または非存在下、トリフルオロ酢酸
を式(IV)の化合物に作用させることにより化合物
(VIII)を得ることができる。
【0017】次に、適当な溶媒(例えばN,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)中、化合物
(VIII)に対し塩基(例えば水素化ナトリウム、水素化
カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム)の存在下ま
たは塩基なしで、3−クロロメチルピリジンまたは3−
ブロモメチルピリジンを作用させることにより化合物
(IX)を得ることができる。
【0018】次に、適当な溶媒(例えばN,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、t-ブチルアル
コール)中、化合物(IX)に対し塩基(例えば水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、t-ブトキシカリウム)の存
在下または塩基なしで、アミノフェノール誘導体を作用
させることにより化合物(X)を得ることができる。あ
るいは化合物(IX)を適当な有機溶媒(例えばクロロホ
ルム、クロロベンゼン、ブタノン)に溶解した溶液と、
アミノフェノール誘導体と塩基(例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム)の水溶液とを、相間移動触媒存在
下または触媒なしで2相系反応させることにより化合物
(X)を得ることができる。
【0019】次に、適当な溶媒(例えばクロロホルム、
クロロベンゼン)中、化合物(X)に塩基(例えばトリ
エチルアミン、ピリジン)の存在下、トリホスゲンを作
用させ、次いでプロピルアミンと反応させることにより
式(I)で表される化合物を得ることができる。あるい
は適当な溶媒(例えばクロロホルム、N,N-ジメチルアセ
トアミド)中、化合物(X)に塩基(例えばトリエチル
アミン、4−ジメチルアミノピリジン)の存在下、プロ
ピルイソシアネートを作用させることにより式(I)で
表される化合物を得ることができる。
【0020】(スキーム3)
【化6】 (上記式中、Bnはベンジル基を表し、Meはメチル基
を表す) 本発明による化合物の合成に必要な出発物質は常法によ
り製造できる。例えば化合物(IV)は、Org. Synth.
Col. Vol.3, 272 (1955)、Acta. Chim. Hung.,112, 241
(1983)またはWO98/47873に記載されるような慣用手段
によって合成することができる。あるいは、スキーム3
に示した方法、すなわち化合物(XI)を常法によりベ
ンジル化した後、ニトロ化剤(例えば硝酸および酢酸)
を作用させることにより化合物(XIII)とし、次い
でニトロ基を常法により還元してアミノ基とした後、塩
基の存在下、ギ酸エステルを作用させることにより化合
物(XV)とし、さらに、塩素化剤を作用させることに
より化合物(IV)を得ることができる。
【0021】スキーム1またはスキーム2により得られ
る式(I)で表される化合物は、常法により薬学上許容
される酸付加塩とすることができる。例えば、適当な溶
媒(例えばメタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N-ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン、
クロロベンゼン、クロロホルム、含水アルコール)中、
塩化水素または塩酸を作用させることにより式(II)
で表される二塩酸塩あるいは式(III)で表される一
塩酸塩が得られる。
【0022】式(II)で表される二塩酸塩あるいは式
(III)で表される一塩酸塩は、常法に従う再結晶化
処理または懸濁攪拌処理により精製できる。また、式
(III)で表される一塩酸塩は式(II)で表される
二塩酸塩を再結晶化処理または懸濁攪拌処理することに
より得られる。
【0023】化合物の用途/医薬組成物 本発明によれば、本発明による化合物を含む医薬組成物
が提供される。本発明による医薬組成物は腫瘍、糖尿病
性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈
硬化症、カポジ肉腫等の疾患、並びに固形癌の転移の治
療に用いることができる。
【0024】本発明による化合物は、また、インビトロ
においてVEGF(Vascular endothelial growth fact
or)で刺激したときにおこるKDR(Kinase insert do
maincontaining receptor)のリン酸化を阻害する(試
験例4参照)。KDRはVEGFの受容体でありチロシ
ンキナーゼ活性を有することが知られており、VEGF
/KDRシグナル伝達経路は新生血管形成、および血管
発生の過程において血管内皮細胞の増殖、分化に重要な
役割を果たしていることが明らかとなっている(Ferrar
a, N. and Henzel, W.J., Biochem. Biophys. Res. Com
mun.161, 851-858(1989)、Terman, B.I., el. al., Onc
ogene, 6,1677-1683(1991)、Millauer,B., et al., Nat
ure, 367, 576-579(1994)、Merenmies, J. et al., Cel
l Growth & Differ., 8, 3-10(1997);Ferrara, N. and
Davis-Smyth, T., Endoer. Rev.,18,4-25(1997))。従
って、本発明による化合物は血管新生抑制作用を有す
る。
【0025】病態部位における血管新生は、主として、
腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、乾癬、アテ
ローム性動脈硬化症、カポジ肉腫のような疾患、並びに
固形癌の転移と深く結びついている(Forkman, J. Natur
e Med. 1: 27-31(1995); Bicknell, R., Harris, A. L.
Curr. Opin. Oncol. 8: 60-65(1996))。従って、本発
明による化合物は、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リ
ウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫の
ような疾患、並びに固形癌の転移の治療に用いることが
できる。
【0026】本発明によれば、また、本発明による化合
物を、薬学上許容される担体と共にほ乳類に投与するこ
とを含んでなる、腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウ
マチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫から
なる群から選択される疾患の治療法が提供される。
【0027】本発明による化合物は、経口および非経口
(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、直腸投
与、経皮投与)のいずれかの投与方法で、ヒトおよびヒ
ト以外の動物に投与することが出来る。従って、本発明
による化合物を有効成分とする医薬組成物は、投与経路
に応じた適当な剤形に処方される。
【0028】具体的には、経口剤としては、錠剤、カプ
セル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤などが挙げられ、非
経口剤としては、注射剤、座剤、テープ剤、軟膏剤など
が挙げられる。
【0029】これらの各種製剤は、通常用いられている
賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、希釈剤など
を用いて常法により製造することができる。
【0030】賦形剤としては、例えば乳糖、ブドウ糖、
コーンスターチ、ソルビット、結晶セルロースなどが、
崩壊剤としては例えばデンプン、アルギン酸ナトリウ
ム、ゼラチン末、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウ
ム、デキストリンなどが、結合剤としては例えばジメチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエー
テル、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビア
ゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ
ビニルピロリドンなどが、滑沢剤としては、例えばタル
ク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコー
ル、硬化植物油などがそれぞれ挙げられる。
【0031】また、上記注射剤は、必要により緩衝剤、
pH調整剤、安定化剤、等張化剤、保存剤などを添加し
て製造することができる。
【0032】本発明による医薬組成物中、本発明による
化合物の含有量は、その剤型に応じて異なるが、通常全
組成物中0.5〜50重量%、好ましくは、1〜20重
量%である。
【0033】投与量は患者の年齢、体重、性別、疾患の
相違、症状の程度などを考慮して、個々の場合に応じて
適宜決定されるが、例えば0.1〜100mg/kg、好ま
しくは1〜50mg/kgの範囲であり、これを1日1回また
は数回に分けて投与する。
【0034】本発明による化合物は他の医薬と組み合わ
せて投与することができる。投与は、同時に、あるいは
経時的にすることができる。例えば、対象疾患が悪性腫
瘍の場合、本発明による化合物により腫瘍を退縮させ、
次いで、抗ガン剤を投与することにより腫瘍を効果的に
消滅させることができる。抗ガン剤の種類や投与間隔等
はガンの種類や患者の状態等に依存して決定できる。悪
性腫瘍以外の疾患も同様に治療できる。
【0035】本発明によれば、更にまた、本発明による
化合物を疾患の原因となる組織(例えば、腫瘍組織、網
膜症組織、関節リウマチ組織)に接触させる方法が提供
される。本発明による化合物と疾患の原因となる組織と
の接触は、例えば、全身投与(静脈内投与、経口投与
等)、局所投与(経皮投与、関節内投与等)、キャリア
ーを用いる薬物ターゲティング(リポソーム、リピッド
マイクロスフェアー、高分子化医薬等)により実施でき
る。
【0036】
【実施例】以下本発明を下記例により説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0037】実施例1 (1)7−ベンジルオキシ−4−クロロ−6−メトキシ
キノリン アセトバニロン(150g、0.90mol)をDMF
(1リットル)に加えて、室温にて攪拌溶解した。0℃
に冷却後、無水KCO(203g、1.47mo
l)を加え、次いで臭化ベンジル(118ml、0.9
9mol)を滴下した。室温として10分攪拌後、60
℃まで加温して2時間攪拌した。反応液をセライト濾過
し、無機塩を除いた。CHCl(500ml)でセラ
イト上残渣を洗浄した。濾液+洗液を減圧濃縮(80〜
90℃)し、CHCl(1リットル)で濃縮残渣を溶
解した後、水(500ml)で分液洗浄した。無水Mg
SO で乾燥後、濾過し、濾液を減圧濃縮して4’−ベ
ンジルオキシ−3’−メトキシアセトフェノン(232
g)を得た。
【0038】得られた4’−ベンジルオキシ−3’−メ
トキシアセトフェノン(232g)を酢酸(700m
l)に加えて、室温にて攪拌溶解した。0℃に冷却後、
発煙硝酸(d 1.5)(92ml、2.19mol)
を滴下した。室温として2時間攪拌した。反応液に水
(1.5リットル)を加えて懸濁攪拌(10分)した
後、濾過した。次いで水(500ml)でケーキを洗浄
した。さらにケーキを水(1.5リットル)に懸濁攪拌
(10分)した後、濾過した。ケーキを15%塩化アン
モニウム水溶液(1リットル)に懸濁攪拌(10分)し
た後、濾過する処理を2回繰り返した。ウェット状態の
4’−ベンジルオキシ−5’−メトキシ−2’−ニトロ
アセトフェノン(302g)を得た。
【0039】得られたウェット状態の4’−ベンジルオ
キシ−5’−メトキシ−2’−ニトロアセトフェノン
(302g)にエタノール(5.4リットル)、水(5
40ml)を加えて、90℃にて還流攪拌して溶解し
た。塩化アンモニウム(128g、2.40mol)、
次いで亜鉛粉末(588g、9.0mol)を添加し
た。2時間還流攪拌した。反応液を熱時セライト濾過
し。メタノール/クロロホルム(1/1)混液(2リッ
トル)でセライト上残渣を洗い込んだ。濾液+洗液を減
圧濃縮した残渣に0.5N NaOH水溶液(3リット
ル)を加え、懸濁攪拌(30分)した。濾過後、水(1
リットル)で洗い込んだ。ケーキを水(3リットル)に
懸濁攪拌(30分)した後、濾過して水(2リットル)
で洗い込んだ。ケーキを減圧乾燥(80℃)して2’−
アミノ−4’−ベンジルオキシ−5’−メトキシ−アセ
トフェノン(225g)を得た。 H−NMR (CDCl, 400MHz):δ
7.15−7.62(m,7H),6.12(s,2
H),5.14(s,2H),3.84(s,3H),
2.51(s,3H)
【0040】得られた2’−アミノ−4’−ベンジルオ
キシ−5’−メトキシ−アセトフェノン(225g)を
THF(2.2リットル)を加えて、0℃にて攪拌溶解
した。NaOMe(224g、4.15mol)を加
え、室温として30分攪拌した。再度、0℃としエチル
ホルメート(334ml、4.15mol)を滴下した
後、室温として2時間攪拌した。反応液に水(1.2リ
ットル)を加え、30分程度攪拌後、減圧濃縮によりT
HFを留去した。0℃に冷却後、pHを確認しつつ、6
N HCl水溶液(520ml)を滴下して中和した。
析出物を濾過して水(1リットル)で洗浄した。ウェッ
トケーキをCHCl(1.75リットル)に加え、還
流攪拌(10分)した。放冷後、30分程度氷冷してか
ら濾過した。ケーキをCHCl(500ml)に懸濁
攪拌(5分)し、濾過後、再度CHCl(500m
l)に懸濁攪拌(5分)した。濾過したケーキをCHC
(500ml)で洗浄し、減圧乾燥(60℃)して
7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−1,4−ジヒドロ
−4−キノリノン(142g)を得た。 H−NMR (CDCl,400MHz):δ1
1.50−11.75(br,1H),7.78(d,
J=7.3Hz,1H),7.28−7.51(m,6
H),7.09(s,1H),5.97(d,J=7.
1Hz,1H),5.19(s,2H),3.83
(s,3H)
【0041】得られた7−ベンジルオキシ−6−メトキ
シ−1,4−ジヒドロ−4−キノリノン(142g、
0.50mol)をN,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(700ml)に懸濁し、110℃として還流攪拌し
た。POCl(117ml、1.26 mol)を滴
下し、2時間攪拌した。反応液を放冷後、CHCl
(1.2リットル)を加え、0℃に冷却した。飽和重
曹水(1リットル)を少しずつ加えて中和した。水
(1.2リットル)を加えて分液後、水層をCHCl
(500ml、200ml)で順次抽出した。CHCl
層を合せて、MgSOで乾燥後、減圧濃縮した。濃
縮残渣に酢酸エチル(2リットル)を加え、還流攪拌
(1時間)した。熱時濾過後、残渣を酢酸エチル(50
0ml)で洗い込み、濾液+洗液に酢酸エチル(2リッ
トル)を加えて攪拌しつつ、シリカゲル(2.8kg)
(WAKO−gel C−200)を少しずつ加えた。
30分スラリーを攪拌後、濾過した。シリカゲルを酢酸
エチル(3リットル)で洗う処理を4回繰り返した。す
べての濾液を減圧濃縮した残渣を減圧乾燥(室温)して
表題の化合物(111g)を得た。 H−NMR (CDCl,400MHz):δ8.
56(d,J=4.9,1H),7.30−7.55
(m,8H),5.32(s,2H),4.06(s,
3H)
【0042】(2)4−[(7−ベンジルオキシ−6−
メトキシ−4−キノリル)オキシ]−2−クロロアニリ
ン CaHで乾燥後に濾過したDMSO(720ml)に
60% NaH(35.1g、0.88mol)を加
え、室温で1時間攪拌後、60℃まで加温して30分攪
拌した。これに塩酸4−アミノ−3−クロロフェノール
(78.8g、0.44mol)を徐々に加え、1時間
60℃で攪拌した。次いで、7−ベンジルオキシ−4−
クロロ−6−メトキシキノリン(80.4g、0.27
mol)を加え、110〜120℃として一晩攪拌し
た。反応液を減圧濃縮した濃縮残渣にCHCl(3リ
ットル)を加え、飽和重曹水(1.6リットル)で分液
した。CHCl層を水(1リットル)で3回洗浄し
た。水層を合せて、CHCl(0.8リットル)で2
回抽出した。CHCl層を合せ、無水MgSOで乾
燥した。濾過してMgSOを除去後、濾液を減圧濃縮
し、濃縮残渣にEtOH(684ml)を加え、還流攪
拌(30分)した。室温に戻した後、5℃に冷却して2
〜3時間攪拌した。析出物を濾過し、冷EtOH(85
ml)で洗浄した。ケーキを一晩減圧乾燥(50℃)し
て表題の化合物(82 g、収率=75.5%)を得
た。 H−NMR (CDCl, 400MHz): δ
8.45(d,J=5.3Hz,1H),7.55
(s,1H),7.49−7.53(m,2H),7.
44(s,1H),7.29−7.42(m.3H),
7.14(d,J=2.4Hz,1H),6.93(d
d,J=2.4Hz,8.1Hz,1H),6.84
(d,J=8.5Hz,1H),6.42(d,J=
5.1Hz,1H),5.32(s,2H),4.08
(s,2H),4.05(s,3H)
【0043】(3)N−(2−クロロ−4−{[7−ベ
ンジルオキシ−6−メトキシ−4−キノリル]オキシ}
フェニル)−N’−プロピルウレア 4−[(7−ベンジルオキシ−6−メトキシ−4−キノ
リル)オキシ]−2−クロロアニリン(81g、0.2
mol)をCHCl(1.6リットル)、トリエチル
アミン(140ml)に加え室温にて攪拌溶解した。ビ
ス(トリクロロメチル)カーボネート(59g、0.2
mol)を加え、室温で1時間攪拌した。プロピルアミ
ン(49ml、0.6mol)を滴下し、1時間攪拌し
た。反応液を飽和重曹水(1.6リットル)で分液洗浄
した。CHCl層を飽和食塩水(800ml)で分液
洗浄し、無水MgSOで乾燥した。濾過後、濾液を減
圧濃縮し、濃縮残渣にジエチルエーテル(1リットル)
を加え、懸濁攪拌(1時間)、次いで5℃として2〜3
時間攪拌した。濾過し、ジエチルエーテル(300m
l)で洗い込んだ。40℃で減圧乾燥して表題の化合物
(96g、収率=98.0%)を得た。 H−NMR (DMSO−d, 400MHz):
δ8.47(d,J=5.4Hz,1H),8.26
(d,J=9.3Hz,1H),8.10(s,1
H),7.33−7.53(m,9H),7.19(d
d,J=2.7Hz,9.0Hz,1H),6.51
(d,J=5.37Hz,1H),5.30(s,2
H),3.93(s,3H),3.31(bs,2
H),1.45(dd,J=7.1Hz,14.4H
z,2H),0.89(t,J=7.6Hz,3H)
【0044】(4)N−(2−クロロ−4−{[6−メ
トキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリ
ル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレア N−(2−クロロ−4−{[7−ベンジルオキシ−6−
メトキシ−4−キノリル]オキシ}フェニル)−N’−
プロピルウレア(96g、0.2mol)をトリフルオ
ロ酢酸(670ml、9.0mol)、チオアニソール
(187ml、1.6mol)、メタンスルホン酸(1
6.3ml、0.25mol)の混合物に加えて、90
℃で2時間還流攪拌した。反応液を室温まで冷却後、氷
冷し、5N NaOH水溶液(1.8リットル)を徐々
に加えて中和した。濾過後、水(1リットル)で洗い込
み、さらにケーキを水(1リットル)に加えて懸濁攪拌
した。濾過後、ケーキをジエチルエーテル(1リット
ル)に加えて懸濁攪拌し、次いでヘキサン(250m
l)を加えて、5℃で懸濁攪拌(4時間)した。濾過
後、ジエチルエーテル/ヘキサン(4/1)(500m
l)で洗い込み、ケーキを減圧乾燥(50℃)してN−
(2−クロロ−4−{[7−ヒドロキシ−6−メトキシ
−4−キノリル]オキシ}フェニル)−N’−プロピル
ウレア(89g)を得た。
【0045】得られたN−(2−クロロ−4−{[7−
ヒドロキシ−6−メトキシ−4−キノリル]オキシ}フ
ェニル)−N’−プロピルウレア(89g)をDMF
(1.8リットル)に攪拌溶解した。KCO(11
1g、0.80 mol)、3−(クロロメチル)−ピ
リジン・HCl(42.4g、0.26mol)を加
え、70℃にて3時間攪拌した。さらに3−(クロロメ
チル)−ピリジン・HCl(10.6g、0.06mo
l)を加え、70℃にて1時間攪拌した。反応液を放冷
後、水(1.6リットル)を加え、5℃にて4時間攪拌
した。濾過後、水(500ml)で洗い込んだ。ケーキ
を水(1.6リットル)で懸濁攪拌(30分)後、濾過
し、水(1.6リットル)で洗い込んだ。ケーキを一晩
減圧乾燥(50℃)して表題の化合物(51g、収率5
1.7%)を得た。 H−NMR (CDCl, 400MHz): δ
8.75(s,1H),8.58(d,J=3.2H
z,1H),8.47(d,J=5.4Hz,1H),
8.26(d,J=9.3Hz,1H),7.84
(d,J=7.8Hz,1H),7.52(s,1
H),7.47(s,1H),7.32(dd,J=
4.9Hz,7.8Hz,1H),7.19(d,J=
2.7Hz,1H),7.09(dd,J=2.7H
z,9.0Hz,1H),6.72(s,1H),6.
47(d,J=5.4Hz,1H),5.30(s,3
H),4.82−4.90(m,1H),4.02
(s,3H),3.25(dd,J=7.3Hz,1
2.9Hz,2H),1.54−1.65(m,2
H),0.97(t,J=7.3Hz,3H) 質量分析値(ESI−MS,m/z): 493(M
+1)
【0046】(5)N−(2−クロロ−4−{[6−メ
トキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリ
ル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二塩
酸塩 N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−
ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニ
ル)−N’−プロピルウレア(11.6g)をメタノー
ル(232ml)に懸濁させ、10%HCl−MeOH
(47ml)を滴下すると原料は完全に溶解した。その
後室温にて30分攪拌し、さらに5℃にて一晩攪拌し
た。析出物を濾過後、真空乾燥して表題の化合物(1
1.63g、収率87%)を得た。 H−NMR (DMSO−d, 400MHz):
δ9.19(s,1H),8.99−9.02(m,2
H),8.65(d,J=8.1Hz,1H),8.5
4(d,J=9.3Hz,1H),8.43(s,1
H),8.07−8.10(m,2H),7.95
(s,1H),7.79(d,J=2.9Hz,1
H),7.51(dd,J=2.7,9.3Hz,1
H),7.43(bs,1H),7.13(d,J=
6.6Hz,1H),5.72(s,2H),4.21
(s.3H),3.25(bs,2H),1.64(d
d,J=7.3,14.6Hz,2H),1.07
(t,J=7.3Hz,3H)
【0047】実施例2:N−(2−クロロ−4−{[6
−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノ
リル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二
塩酸塩の粉末X線回折図 粉末X線回折装置(理学電気(株)製 X線回折RIN
T DMAX−2000)を使用してCu−Kα放射線
(40kV、40mA、λ=1.541Å)にて測定
(スキャンスピード:5°/分、走査範囲:5.000
〜40.000°、フィルター:Kβフィルタ)した。
表1は実施例1で得られたN−(2−クロロ−4−
{[6−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4
−キノリル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレ
ア二塩酸塩における>10%の相対強度を有するピーク
のピーク位置及び相対強度(%)を示す。
【0048】
【表1】
【0049】参考例1:N−(2−クロロ−4−{[6
−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノ
リル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの一
塩酸塩 実施例1のN−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−
7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキ
シ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二塩酸塩
(6.5g)をエタノール/水=5/2混合液(32.
5ml)に加え、100℃湯浴中で完全に溶解させた。
室温になるまで放冷した後、5℃にて一晩攪拌した。析
出物を濾過後、真空乾燥して表題の化合物(4.06
g、収率67%)を得た。 H−NMR (DMSO−d, 400MHz):
δ8.85(s,1H),8.79(d,J=6.3H
z,1H),8.69(d,J=4.1Hz,1H),
8.36(d,J=9.0Hz,1H),8.23
(s,1H),8.14(d,J=7.8Hz,1
H),7.82(s,1H),7.74(s,1H),
7.63(dd,J=4.9,7.8Hz,1H),
7.60(d,J=2.7Hz,1H),7.31(d
d,J=2.7,9.3Hz,1H),7.20(t,
J=5.6Hz,1H),6.92(d,J=6.6H
z,1H),5.47(s,2H),4.02(s.3
H),3.07(dd,J=6.6,12.4Hz,2
H),1.46(dd,J=7.1,14.4Hz,2
H),0.90(t,J=7.3Hz,3H)
【0050】参考例2:6−メトキシ−7−(3−ピリ
ジル)メトキシ−4−クロロキノリン 実施例1(1)で得られた7−ベンジルオキシ−4−ク
ロロ−6−メトキシキノリン(120.2g、0.4m
ol)をトリフルオロ酢酸(600ml、8.1mo
l)、チオアニソール(180ml、1.54mo
l)、メタンスルホン酸(30ml、0.46mol)
の混合物に加えて、90℃で2時間還流攪拌した。反応
液を室温まで放冷後、氷冷し、20%NaOH水溶液を
加えて中和(pH≧7)した。ヘキサン(600ml)
を加えて、室温で10分攪拌後、濾過した。ヘキサン/
水(1/1)混液(1.2リットル)で洗い込み(×2
回)、ケーキを一晩減圧乾燥(50℃)して4−クロロ
−7−ヒドロキシ−6−メトキシキノリン(80.3
g)を得た。 H−NMR (DMSO−d, 400MHz):
δ10.37(br,1H),8.54(d,J=4.
9Hz,1H),7.47(d,J=4.9Hz,1
H),7.36(s,1H),7.33(s,1H),
3.98(s,3H)
【0051】4−クロロ−7−ヒドロキシ−6−メトキ
シキノリン(15.3g、66.7mmol)をDMF
(230ml)に溶解しA液とした。3−(クロロメチ
ル)−ピリジン・HCl(21.9g、0.133 m
ol)をDMF(230ml)で溶解しB液とした。0
℃にてA液とB液を混合し、NaH(油中60%、1
0.7g、267.5mmol)を加え、室温にて30
分攪拌した。次いで70℃として1時間攪拌した。反応
液を放冷後、0℃にて水(400ml)を加えて攪拌し
た。酢酸エチル(500ml)で3回抽出し、酢酸エチ
ル層を合せて、水(500ml)で分液洗浄した。無水
MgSOで乾燥後、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残
渣にクロロベンゼン(50ml)を加え、加熱還流して
溶解後、放冷攪拌した。5℃として4時間攪拌後、濾過
した。冷クロロベンゼン(50ml)で洗い込み、ケー
キを一晩減圧乾燥(50℃)して表題の化合物(12.
7g、収率=63.3%)を得た。 H−NMR (DMSO−d, 400MHz):
δ8.77(d,J=1.7Hz,1H),8.60
(dd,J=1.7Hz,4.9Hz,1H),8.5
7(d,J=4.9Hz,1H),7.85(dd,J
=0.5Hz,7.8Hz,1H),7.47(s,1
H),7.43(s,1H),7.36(d,J=4.
9Hz,1H),7.32−7.35(m,1H),
5.31(s,2H),4.05(s,3H)
【0052】参考例3:N−(2−クロロ−4−{[6
−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノ
リル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレア CaHで乾燥後に濾過したDMSO(440ml)に
NaH(油中60%、23.4g、0.59mol)を
加え、60℃として30分攪拌した。室温とし、塩酸4
−アミノ−3−クロロフェノール(52.7g、0.2
9mol)を徐々に加え、室温として攪拌した。次いで
参考例2で得られた4−クロロ−6−メトキシ−7−
(3−ピリジル)メトキシキノリン(44.0g、0.
15mol)を加え、110〜120℃として一晩攪拌
した。反応液を減圧濃縮(110〜120℃)して得ら
れた濃縮残渣にCHCl(500ml)を加え、加熱
還流(30分)した。熱時濾過した濾液を飽和重曹水
(300ml)と分液した。CHCl層を水(300
ml)で分液洗浄し、無水MgSOで乾燥した。濾過
後、濾液を減圧濃縮した。濃縮残渣を一晩減圧乾燥して
2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−ピリジ
ル)メトキシ−4−キノリル]オキシ}アニリン(6
5.6g)を得た。
【0053】得られた2−クロロ−4−{[6−メトキ
シ−7−(3−ピリジル)メトキシ−4−キノリル]オ
キシ}アニリン(16.3g)をCHCl(325m
l)、トリエチルアミン(28ml、200mmol)
を加え室温にて攪拌溶解した。ビス(トリクロロメチ
ル)カーボネート(11.8g、40mmol)を加
え、室温で30分攪拌した。プロピルアミン(9.9m
l、120mmol)を滴下し、1時間攪拌した。反応
液を飽和重曹水(300ml)で分液洗浄した。CHC
層を飽和食塩水(300ml)で分液洗浄後、無水
MgSOで乾燥した。濾過後、濾液を減圧濃縮した。
濃縮残渣にCHCN(100ml)を加え、加熱還流
して溶解した。次いで5℃として一晩攪拌した。濾過
し、冷CHCN(25ml)で2回洗いこんだ。50
℃で減圧乾燥して表題の化合物(9.4g、収率=5
1.3%)を得た。
【0054】試験例1:N−(2−クロロ−4−{[6
−メトキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノ
リル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二
塩酸塩の溶解度 実施例1で得られたN−(2−クロロ−4−{[6−メ
トキシ−7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリ
ル]オキシ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二塩
酸塩(以下単に「二塩酸塩」という)、参考例1で得ら
れたN−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−
(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フ
ェニル)−N’−プロピルウレアの一塩酸塩(以下単に
「一塩酸塩」という)、および実施例1(4)で得られ
たN−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3
−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニ
ル)−N’−プロピルウレア(以下「フリー塩基」とい
う)の水に対する溶解度をHPLCを用いて定量するこ
とにより測定した。
【0055】測定は下記の通りであった。試験試料(5
0mg)と水(日本薬局方 注射用水、5ml)を15
ml容量遠心チューブに入れ、それをローテーターに取
りつけて室温にて1.5時間回転させた。チューブから
採取した液を0.20μmディスクフィルターにて濾過
した。濾液から100μL採取し、移動相にて希釈して
測定サンプルとした。
【0056】HPLCの測定条件は以下の通りであっ
た。
【0057】移動相:10mMリン酸緩衝液(pH=
6.0)/CHCN=550/450 カラム:YMC−Pack ODS−A A−312
(φ6.0mm×150mm) カラム温度:40℃ 検出波長:240nm 流速:1.0ml/分 同じシステムにてフリー塩基により作成した検量線法を
用いて、各サンプルのHPLC検出面積によりフリー塩基換
算溶解度を算出した。結果を表2に示す。二塩酸塩の水
に対する溶解度は、他の2化合物(一塩酸塩、フリー塩
基)と比べて高い値を示した。
【0058】
【表2】
【0059】試験例2:ラット経口投与時の血清中薬物
濃度推移 N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−
ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニ
ル)−N’−プロピルウレア(フリー塩基)とその一塩
酸塩、および二塩酸塩を雄性Sprague−Dawl
ey系ラットに単回経口投与(10、50、100mg
/kg、ただし一塩酸塩は50、100mg/kg)で
血清中薬物濃度測定した。 投与方法:投与経路は単回経口投与とした。投与はディ
スポーザブルシリンジ、ゾンデを用いて強制経口投与し
た。媒体は0.5% CMC−Na(カルボキシメチル
セルロースナトリウム塩)を使用し、懸濁液を調製し
た。
【0060】血清中濃度推移:ラットに0.5% CM
C−Na懸濁液を経口投与し、所定時間経過後に尾静脈
より採血した。血清分離後、以下に示す方法により血清
中薬物濃度を測定した。
【0061】血清中濃度測定法:ラット血清からの薬物
の抽出方法は液々抽出により行い、HPLCにより測定
した。
【0062】データの解析:各用量の各時点での血清中
濃度値を求めた。結果は図1、図2、および図3に示さ
れる通りであった。二塩酸塩の血清中薬物濃度は用量依
存的な増加を示すが、他の化合物(一塩酸塩、フリー塩
基)では用量依存的な増加を示さなかった。
【0063】試験例3:ラット経口投与時の抗腫瘍効果
の測定 N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ−7−(3−
ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキシ}フェニ
ル)−N’−プロピルウレア(フリー塩基)とその一塩
酸塩、および二塩酸塩のヌードマウス皮下移植ヒト肺癌
に対する抗腫瘍効果を調べた結果、二塩酸塩は他の化合
物(一塩酸塩、フリー塩基)と比較して強い抗腫瘍効果
を示した。
【0064】ヒト肺癌株LC−6をヌードマウスの皮下
に移植し、腫瘍平均腫瘍体積が100−300 mm
前後に達した時点で、各群の腫瘍体積の平均が均一にな
るように1群4匹ずつに群分けし、33mg/kgのフ
リー塩基、一塩酸塩、もしくは二塩酸塩を1日3回、9
日間(フリー塩基)もしくは14日間(一塩酸塩、二塩
酸塩)連日経口投与した。投与期間中および投与終了後
1−3週間程度定期的に腫瘍体積を測定し、開始時の腫
瘍体積に対する相対腫瘍体積を計算した。さらに下記の
計算方法に従い、各測定日ごとに腫瘍増殖抑制率(TG
IR)を算出した。
【0065】TGIR(%)=(1−化合物投与群の平
均相対腫瘍体積/化合物非投与群の平均相対腫瘍体積)
×100 各化合物の各用量における最大のTGIR値とその値が
得られた日(投与開始日を1日目としたときの相対
日)、さらに化合物投与群の平均相対腫瘍体積が1より
小さくなった場合すなわち化合物投与により腫瘍体積が
縮小した場合にその最小値(平均最小相対腫瘍体積)と
相対日を表3に示す。
【0066】
【表3】
【0067】試験例4:ELISA法を用いるKDRリ
ン酸化阻害活性の測定 ヒトKDRをトランスフェクションしたNIH3T3細
胞(Sawano A et al.,Cell Growth & Differentation,
7, 213-221(1996), "Flt-1 but not KDR/Flk-1tyrosine
kinase is a receptor for placenta growth factor,
which is related to vascular encothelial growth fa
ctor")を5%炭酸ガスインキュベータ内において10%
ウシ胎仔血清を含むDMEM培地(GIBCO BRL
社より購入)で50〜70%コンフルエントとなるまで
培養した。収獲した細胞を同培地でコラーゲンタイプ1
コート96ウェル平底プレートに1.5×10個/w
ellとなるように播種し37℃で1晩培養した。0.
1%ウシ胎仔血清を含むDMEM培地に交換し、ジメチ
ルスルホキシドに溶解させた被験物質を各ウェルに添加
して37℃で更に1時間培養した。ヒト組換え型血管内
皮増殖因子(以下、VEGFと略す)を最終濃度が10
0ng/mlとなるように添加し、37℃で2分間細胞
を刺激した。培地を除去し細胞をリン酸緩衝生理食塩水
(pH7.4)で洗浄後、可溶化緩衝液(20mM H
EPES(pH7.4)、150mM NaCl、0.
2%TritonX−100、10%グリセロール、5
mMオルトバナジル酸ナトリウム、5mMエチレンジア
ミン4酢酸2ナトリウム、2mM Na)を
50μl添加し、4℃で2時間振蕩して細胞抽出液を調
製した。
【0068】ELISA用マイクロプレート(Maxi
sorp;NUNC社より購入)に5μg/mlの抗p
hospho−tyrosine抗体(PY20;Tr
ansduction Laboratories社よ
り購入)を含むリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)を
50μl加えて、4℃で1晩静置し固相化を行った。プ
レートを洗浄した後、ブロッキング液を300μl添加
し室温で2時間静置してブロッキングを行った。洗浄
後、上記の細胞抽出液を全量移し4℃で1晩静置した。
洗浄後、抗KDR抗体(サンタクルーズ社より購入)を
室温1時間反応させ、さらに洗浄後、ペルオキシダーゼ
標識した抗ウサギIg抗体(アマシャム社より購入)を
室温1時間反応させた。洗浄後、ペルオキシダーゼ用発
色基質(住友ベークライト社より購入)を添加して反応
を開始した。適当な発色が得られた後、反応停止液を添
加し反応を止めてマイクロプレートリーダーにより45
0nmの吸光度を測定した。薬物を添加せずVEGFを
添加した場合の吸光度を100%のKDRリン酸化活
性、薬物及びVEGFを添加していない場合の吸光度を
0%のKDRリン酸化活性として各ウェルのKDRリン
酸化活性を求めた。被験物質の濃度を数段階に変えて、
それぞれの場合におけるKDRのリン酸化に対する阻害
率を求め、被験物質のKDRリン酸化50%阻害濃度
(IC50)を算出した。
【0069】フリー塩基のKDRリン酸化50%阻害濃
度(IC50)は2.6nMであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】二塩酸塩を経口投与した時の各用量での血清中
薬物濃度推移を示した図である。
【図2】一塩酸塩を経口投与した時の各用量での血清中
薬物濃度推移を示した図である。
【図3】フリー塩基を経口投与した時の各用量での血清
中薬物濃度推移を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 101 A61P 29/00 101 35/00 35/00 35/04 35/04 (72)発明者 松 永 直 樹 群馬県高崎市萩原町100−1 麒麟麦酒株 式会社医薬開発研究所内 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC14 DD12 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC28 GA07 GA08 GA15 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZA45 ZA89 ZB15 ZB26 ZC35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−(2−クロロ−4−{[6−メトキシ
    −7−(3−ピリジルメトキシ)−4−キノリル]オキ
    シ}フェニル)−N’−プロピルウレアの二塩酸塩。
  2. 【請求項2】結晶性である、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】粉末X線回折において下記の回折角(2
    θ)および相対強度を示す、請求項2に記載の化合物。 【表1】
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合
    物を含んでなる医薬組成物。
  5. 【請求項5】腫瘍、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマ
    チ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、およびカポジ肉腫
    からなる群から選択される疾患の治療に使用される、請
    求項4に記載の医薬組成物。
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