JP2002029799A - スランプ低減用吹付混和剤、吹付セメントコンクリート及び吹付方法 - Google Patents

スランプ低減用吹付混和剤、吹付セメントコンクリート及び吹付方法

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JP2002029799A
JP2002029799A JP2000206143A JP2000206143A JP2002029799A JP 2002029799 A JP2002029799 A JP 2002029799A JP 2000206143 A JP2000206143 A JP 2000206143A JP 2000206143 A JP2000206143 A JP 2000206143A JP 2002029799 A JP2002029799 A JP 2002029799A
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spraying
slump
mass
cement concrete
parts
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JP2000206143A
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Akitoshi Araki
昭俊 荒木
Kazuyuki Mizushima
一行 水島
Tsumoru Ishida
積 石田
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/23Dune restoration or creation; Cliff stabilisation

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹付時のセメントコンクリートのスランプを
大幅に低減し、ダレを防止でき、コテ仕上げを行うのに
適度な硬さに調整できるスランプ低減用吹付混和剤の提
供。 【解決手段】 粘土鉱物と、アルカリ金属アルミン酸塩
及び/又は水酸化アルミニウムとを含有するスランプ低
減用吹付混和剤。スランプ低減用吹付混和剤には、さら
に、吸水性高分子化合物、アルカリ金属炭酸塩類、石灰
類を含有してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面にセメントコ
ンクリートを吹付けて地滑りや岩石の崩落等を防止する
際、セメントコンクリートに添加するスランプ低減用吹
付混和剤及びそれを用いた吹付方法に関する。尚、本発
明では、モルタルやコンクリートを総称してセメントコ
ンクリートという。
【0002】
【従来の技術】従来、法面の地滑りや岩石等の崩落を防
止するために、コンクリートを吹付けて法面の安定化を
図っている。
【0003】法面の安定化を図る方法としては通常、平
坦な場所に設置したコンクリートポンプにコンクリート
を供給し、配管を介してコンクリートを輸送し、輸送す
る途中で圧縮空気と混合し、法面に吹付ける方法が挙げ
られる。この方法においては、吹付後にコテ仕上げをす
る場合が多く、急結剤の様なセメントの凝結硬化を促進
する成分を使用しないか、例えセメントの凝結硬化を促
進する成分を使用するにしても、凝結性の小さい成分を
添加する程度である。
【0004】他にも、法面の安定化を図る方法として
は、例えばコンクリートがむき出しになる等の吹付工事
の跡を残すのではなく、できるだけ環境に調和した景観
に仕上げるために、吹付により植生基盤を形成する緑化
工法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、法面は
急な傾斜からなる切り立った断崖である場合が多く、法
面全体に吹付ける場合、コンクリートポンプを平坦な地
上に設置し、吹付可能な場所までコンクリートを配管で
輸送する必要がある。ポンプ圧送性を考慮して軟らかい
コンクリートを供給すれば、吹付後にコンクリートが斜
面を流れ落ちてしまい、十分な施工を実施できないとい
う課題があった。
【0006】一方、ある程度硬いコンクリートを使用す
ると圧送性が低下する。そのために、広大な法面に吹付
ける場合には、コンクリートの輸送距離が長くなるの
で、コンクリートを輸送する途中にコンクリートポンプ
を増設しなければならず、施工性や経済性の点で非常に
不利になるという課題があった。
【0007】本発明は以上の課題を解決するために種々
検討したものであり、その目的は、セメントコンクリー
トのスランプが15cm以上と軟らかくても、本発明の
スランプ低減用吹付混和剤を使用すると、斜面を流れ落
ちることがなく、又、ポンプ圧送性が良好で、コテ仕上
げが容易で、作業性が良好なスランプ低減用吹付混和剤
を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、粘土鉱
物と、アルカリ金属アルミン酸塩及び/又は水酸化アル
ミニウムとを含有してなるスランプ低減用吹付混和剤で
あり、さらに、吸水性高分子化合物を含有してなる該ス
ランプ低減用吹付混和剤であり、さらに、アルカリ金属
炭酸塩類及び/又は石灰類を含有してなる該スランプ低
減用吹付混和剤であり、吹付直後にセメントコンクリー
トのスランプを70%以上低減する該スランプ低減用吹
付混和剤である。そして、セメントコンクリートと該ス
ランプ低減用吹付混和剤を含有してなる吹付セメントコ
ンクリートであり、セメントコンクリートのスランプが
15cm以上である該吹付セメントコンクリートであ
る。又、該スランプ低減用吹付混和剤と、配管内を空気
搬送してなるセメントコンクリートとを施工箇所に吹付
ける直前に合流混合し、吹付けてなることを特徴とする
吹付方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のスランプ低減用吹付混和剤(以
下、スランプ低減剤という)は、法面吹付工事において
吹付ける吹付セメントコンクリートの流動性を、吹付け
る直前に低減させるものであり、スランプ低減剤を使用
しない場合のセメントコンクリートに対して、吹付直後
に70%以上のスランプ低減を可能にするものをいう。
スランプ低減剤とセメントコンクリートを混合した吹付
セメントコンクリートのスランプが、スランプ低減剤を
使用しないセメントコンクリートに対して70%以上低
減しない場合には、吹付セメントコンクリートが斜面を
流れ落ちるおそれがある。
【0011】従って、本発明のスランプ低減剤を使用す
ることにより、法面に吹付けた吹付セメントコンクリー
トの流動性が低下し、吹付セメントコンクリートが急な
傾斜面を有する法面を流れ落ちることがなく、又、コテ
仕上げを行うのに程良い硬さのセメントコンクリートが
得られるものである。
【0012】本発明のスランプ低減剤を混合する前のセ
メントコンクリートのスランプは圧送性の点で、15c
m以上が好ましい。15cm未満だとセメントコンクリ
ートの輸送距離が長く、又は、地上に設けたポンプの位
置と法面吹付した箇所の位置との高低差がある場合に、
ポンプによりセメントコンクリートを圧送しにくいおそ
れがある。
【0013】本発明のセメントは、通常市販されている
普通、早強、中庸熱、超早強、及び低熱等の各種ポルト
ランドセメント、これらポルトランドセメントにフライ
アッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合セメント、
並びに市販の微粒子セメント等が挙げられる。ポルトラ
ンドセメントや混合セメントは微粉末化して使用しても
よい。
【0014】本発明の粘土鉱物は、水が存在すると吸水
性を示すものであり、又、セメントコンクリートの流動
性を低下し、粘着性を増加するものである。
【0015】粘土鉱物としては、層状アルミノケイ酸塩
類を主成分とするバイデライト、カオリナイト、ハロイ
サイト、モンモリロナイト、パイロフィライト、バーミ
キュライト、雲母、緑泥石、サポナイト、セピオライ
ト、及び酸性白土等が挙げられ、これらの一種又は二種
以上を使用してもよい。これらの中では、アルミニウム
イオンやカルシウムイオン等の2価以上の金属イオンが
存在するとゲル化しやすくなり、大量に生産され安価で
ある点で、モンモリロナイトを主成分とするベントナイ
トが好ましい。
【0016】本発明のアルカリ金属アルミン酸塩(以下
アルミン酸塩という)及び/又は水酸化アルミニウム
は、セメントと混合すると凝結凝集作用を示すものであ
る。これらの中では、吹付時のセメントコンクリートの
スランプを大幅に低減でき、ダレを防止でき、コテ仕上
げを行うのに適度な硬さに調整でき、強度発現性が良好
な点で、アルミン酸塩が好ましい。アルミン酸塩は急結
剤として使用できるが、本発明では、粘土鉱物と併用す
ることにより、急結性を小さくしている。
【0017】アルミン酸塩としては、一般に市販されて
いるものが使用でき、無水物及び結合水を含有するもの
いずれも使用できる。アルミン酸塩としては、アルミン
酸リチウム、アルミン酸ナトリウム、及びアルミン酸カ
リウム等が挙げられる。これらの中では、凝結性状に優
れる点で、アルミン酸ナトリウムが好ましい。
【0018】水酸化アルミニウムは一般に市販されてい
るものであれば使用できるが、天然に産出し、あるい
は、副産物として得られるAl23・nH2Oの化学式
で表される酸化アルミニウム水和物を主成分とする材
料、例えばギブサイト、ダイアスポア、ベーマイト、及
びバイヤサイト等も使用できる。
【0019】アルミン酸塩の使用量は、粘土鉱物100
質量部に対して、0.2〜10質量部が好ましく、0.
5〜5質量部がより好ましい。0.2質量部未満だとさ
らなる吹付セメントコンクリートの流動性の低下が期待
できず、吹付セメントコンクリートが斜面を流れ落ち、
強度増進効果が小さいおそれがあり、10質量部を越え
ると硬化が早すぎて、後のコテ仕上げ作業が困難とな
り、長期強度発現性が小さくなるおそれがある。
【0020】水酸化アルミニウムの使用量は,粘土鉱物
100質量部に対して、0.2〜20質量部が好まし
く,0.5〜10質量部がより好ましい。0.2質量部
未満だとさらなる吹付セメントコンクリートの流動性の
低下が期待できず、吹付セメントコンクリートが斜面を
流れ落ち、強度増進効果が小さいおそれがあり、20質
量部を越えると硬化が早すぎて、後のコテ仕上げ作業が
困難となり、長期強度発現性が小さくなるおそれがあ
る。
【0021】さらに、本発明では吸水性高分子化合物を
スランプ低減剤に含有させることが好ましい。
【0022】本発明の吸水性高分子化合物は、水が存在
すると吸水性を示すものであり、又、セメントコンクリ
ートの流動性を低下し、粘着性を増加するものである。
【0023】吸水性ポリマーとしては、ポリ−N−ビニ
ルアセトアミドを主成分とする3次元架橋ポリマー、デ
ンプン−ポリアクリロニトリル共重合体、ビニルエステ
ル−エチレン系不飽和カルボン酸共重合体ケン化物、逆
相懸濁重合法により得られる自己架橋ポリアクリル酸
塩、ポリビニルアルコール系重合体と環状酸無水物との
反応物、ポリアクリル酸塩架橋物、及びビニルアルコー
ル−アクリル酸塩共重合体等が挙げられるが、吸水性を
示すものであれば特に限定されるものではない。
【0024】吸水性高分子化合物の粒度は、吸水速度が
速く、セメントコンクリートの流動性が瞬時に低下しや
すい点で、500μm以下が好ましい。
【0025】吸水性高分子化合物の吸水倍率は、セメン
トコンクリートの流動性が低下しやすい点で、自重の1
0倍以上が好ましく、30倍以上がより好ましい。
【0026】吸水性高分子化合物の使用量は、粘土鉱物
100質量部に対して、0.05〜30質量部が好まし
く、0.2〜20質量部がより好ましい。0.05質量
部未満だと粘土鉱物と併用した場合に吹付セメントコン
クリートの流動性が低下せず、吹付セメントコンクリー
トが斜面を流れ落ちるおそれがあり、30質量部を越え
ると強度発現性を阻害するおそれがある。
【0027】さらに、本発明ではアルカリ金属炭酸塩類
及び/又は石灰類をスランプ低減剤に含有させることが
好ましい。
【0028】本発明のアルカリ金属炭酸塩類は、強度発
現性を向上させるものである。アルカリ金属炭酸塩類と
しては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、及び炭酸
水素リチウム等が挙げられる。これらの中では、初期強
度発現性を向上させる効果が大きい点で、炭酸ナトリウ
ムが好ましい。
【0029】アルカリ金属炭酸塩類の使用量は、粘土鉱
物100質量部に対して、5〜300質量部が好まし
く、15〜150質量部がより好ましい。5質量部未満
だと強度発現性を向上させる効果が発揮できないおそれ
があり、300質量部を越えると流動性が大きくなり、
吹付後に吹付セメントコンクリートが斜面を流れ落ちる
おそれがある。
【0030】本発明の石灰類は、強度発現性を向上させ
るものである。石灰類としては、生石灰や消石灰等が挙
げられる。これらの中では、強度発現性に大きな影響を
及ぼさない点で、消石灰が好ましい。
【0031】石灰類の使用量は、粘土鉱物100質量部
に対して、5〜150質量部が好ましく、15〜50質
量部がより好ましい。5質量部未満だと流動性が低下せ
ず、初期強度発現性を向上させることが難しいおそれが
あり、150質量部を越えると長期強度発現性を阻害す
るおそれがある。
【0032】本発明のスランプ低減剤の使用量は、セメ
ント100質量部に対して、1〜8質量部が好ましく、
2〜4質量部がより好ましい。1質量部未満だとスラン
プ低減効果が認められず、吹付セメントコンクリートが
斜面を流れ落ちるおそれがあり、8質量部を越えると強
度発現性を阻害するおそれがある。
【0033】本発明の水セメント比(W/C)は30〜
70%が好ましい。30%未満だとセメントコンクリー
トの粘性が大きくなり、ポンプ圧送性に支障を来し、吹
付作業性が低下するおそれがあり、70%を越えると強
度発現性や凝結性に悪影響を与えるおそれがある。
【0034】本発明の骨材は、特に限定されるものでは
ないが、できるだけ骨材強度が高いものが好ましい。骨
材としては細骨材や粗骨材が挙げられる。細骨材として
は、海、山、及び川から採取される天然骨材である海
砂、山砂、及び川砂や、山から切り出し、粉砕し、粒度
調整した砕石(例:石灰砂等)等が挙げられ、粗骨材と
しては、天然骨材である川砂利や砕石である石灰砂利等
が挙げられる。
【0035】本発明は、法面に吹付ける直前でスランプ
低減剤を混合することにより、スランプが低減した吹付
セメントコンクリートとなり、法面吹付ができるもので
ある。
【0036】スランプ低減剤の混合方法としては、空気
搬送により輸送する装置を用い、Y字管を介して空気搬
送されているセメントコンクリートと、スランプ低減剤
とを吹付直前に合流混合する方法が挙げられる。粉塵等
の発生を抑制したい場合には、粉塵低減剤をセメントコ
ンクリート側に予め添加したり、スランプ低減剤をスラ
リー状にしたりして、吹付施工してもよい。
【0037】本発明の吹付方法としては、乾式吹付方法
及び湿式吹付方法いずれも使用できる。コンクリートと
して吹付ける場合には、例えば、コンクリート製造プラ
ントでセメント、骨材、及び水をコンクリートミキサー
に投入し練混ぜ、アジテータ車で吹付現場まで運搬し、
吹付機でコンクリートを空気搬送し、混合管でスランプ
低減剤と合流して吹付ける方法が挙げられる。又、モル
タルとして吹付ける場合には、コンクリート製造プラン
トでモルタルを製造し吹付ける方法や、セメントと乾燥
した細骨材をプレミックスしたドライモルタルを連続ミ
キサー又はバッチ練りミキサーにより水と混練し、空気
搬送し、混合管でスランプ低減剤と合流して吹付ける方
法が挙げられる。
【0038】
【実施例】以下、実験例に基づき詳細に説明する。
【0039】実験例1 100リットルパン型ミキサーを使用して、セメント1
00質量部、細骨材300質量部、減水剤0.5質量
部、及び水55質量部を混合し、スランプ18±2cm
のモルタルを調製し、スクイズポンプにより2m3/h
rの圧送速度で圧送した。圧送したモルタルに、粘土鉱
物100質量部、表1に示す質量部のアルミン酸塩、及
びアルカリ金属炭酸塩類50質量部からなるスランプ低
減剤をセメント100質量部に対して3質量部、粉体添
加機により圧縮空気とともに合流混合して吹付け、ダ
レ、作業性、及び圧縮強度を測定した。結果を表1に示
す。
【0040】(使用材料) セメント:普通ポルトランドセメント、比重3.16、
市販品 細骨材:新潟県姫川水系産川砂、比重2.62 減水剤:ポリカルボン酸系高性能減水剤、市販品 粘土鉱物:モンモリロナイトを主成分とするベントナイ
ト、市販品 アルミン酸塩:市販品、アルミン酸ナトリウム アルカリ金属炭酸塩類:市販品、炭酸ナトリウム
【0041】(測定方法) ダレ−1:勾配50/1000を有する傾斜面に吹付モ
ルタルを吹付け、吹付モルタルが全くダレなかった場合
を○とし、僅かにダレたが吹付施工ができた場合を△と
し、かなりダレて吹付施工ができなかった場合を×とし
た。 作業性:幅10cm×長さ40cm×厚さ10cmの型
枠に吹付モルタルを吹付け、型枠の表面をコテで慣らし
て綺麗に成型し、コテ仕上げの作業性を評価した。手に
力を入れなくても容易に成型できた場合を○とし、力を
入れて成型した場合を△とし、力を入れても成型できな
い場合を×とした。 圧縮強度:4cm×4cm×16cmの型枠で供試体を
作製し、所定材齢の圧縮強度を測定した。
【0042】
【表1】
【0043】実験例2 粘土鉱物100質量部、表2に示す質量部のアルミン酸
塩及び/又は水酸化アルミニウム、吸水性高分子化合物
1質量部、及びアルカリ金属炭酸塩類50質量部からな
るスランプ低減剤を使用し、スランプ、ダレ、作業性、
及び圧縮強度を測定したこと以外は、実験例1と同様に
行った。結果を表1に示す。
【0044】(使用材料) 水酸化アルミニウム:市販品 吸水性高分子化合物:ポリ−N−ビニルアセトアミドを
主成分とする三次元架橋ポリマー、粒度25μm、吸水
倍率30倍、市販品
【0045】(測定方法) 吸水倍率:吸水性高分子化合物を浸漬し、吸水倍率=
[(膨潤した吸水性高分子化合物の質量)/(仕込みの
吸水性高分子化合物の質量)]―1の式から算出した。 スランプ:吹付直後の吹付モルタルのスランプにつきJ
IS A 1118に準じた。 ダレ−2:勾配100/1000を有する傾斜面に吹付
モルタルを吹付け、吹付モルタルが全くダレなかった場
合を○とし、僅かにダレたが吹付施工ができた場合を△
とし、かなりダレて吹付施工ができなかった場合を×と
した。
【0046】
【表2】
【0047】実験例3 粘土鉱物100質量部、アルミン酸塩2質量部、表3に
示す質量部の吸水性高分子化合物、及びアルカリ金属炭
酸塩類50質量部からなるスランプ低減剤を使用し、ダ
レ及び圧縮強度を測定したこと以外は実験例1と同様に
行った。結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】実験例4 粘土鉱物100質量部、アルミン酸塩2質量部、吸水性
高分子化合物1質量部、及びアルカリ金属炭酸塩類50
質量部からなるスランプ低減剤を、セメント100質量
部に対して表4に示す質量部使用し、スランプ、ダレ、
及び圧縮強度を測定したこと以外は実験例1と同様に行
った。結果を表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】実験例5 粘土鉱物100質量部、アルミン酸塩2質量部、吸水性
高分子化合物1質量部、及び表5に示す質量部のアルカ
リ金属炭酸塩類と石灰類からなるスランプ低減剤を使用
し、スランプ、ダレ、及び圧縮強度を測定したこと以外
は実験例1と同様に行った。結果を表5に示す。
【0052】(使用材料) 石灰類:市販品、消石灰
【0053】
【表5】
【0054】実験例6 セメント100質量部、細骨材300質量部、水55質
量部、及び減水剤1.0質量部を混合し、モルタルを調
製した。スクイズポンプにより、モルタルを100m圧
送した。圧送途中に合流管を設け、粘土鉱物100質量
部、吸水性高分子化合物1質量部、アルミン酸塩2質量
部、及びアルカリ金属炭酸塩類50質量部からなるスラ
ンプ低減剤をセメント100質量部に対して3質量部、
合流管の一方より粉体供給装置を用いて空気搬送し、合
流管でモルタルと合流混合し、急な傾斜面を有する法面
に吹付けた。なお、地上に設けたポンプの位置と、法面
吹付した箇所の位置との高低差は54mであった。法面
に吹付した直後のモルタルのスランプは1cm未満であ
った。又、圧縮強度は、材齢1日で8.4N/mm2、材
齢28日で37.5N/mm2であった。さらに、吹付
けた時に法面吹付した箇所からのダレが無く、コテ仕上
げが容易であり、強度発現性に関しても問題ないことが
確認できた。
【0055】実験例7 比較のため、スランプ低減剤を使用しなかったこと以外
は、実験例6と同様に行った。法面に吹付した直後のモ
ルタルのスランプは23.0cmであった。さらに、吹
付けた時に法面吹付した箇所からのダレが多く見られ、
モルタルがダレて流れ落ちたためにコテ仕上げが難しか
った。
【0056】実験例8 セメント100質量部、細骨材240質量部、粗骨材6
0質量部、水55質量部、及び減水剤1.0質量部を混
合し、コンクリートを調製した。コンクリートポンプに
より、コンクリートを100m圧送した。圧送途中に合
流管を設け、粘土鉱物100質量部、吸水性高分子化合
物1質量部、アルミン酸塩2質量部、及びアルカリ金属
炭酸塩類50質量部からなるスランプ低減剤をセメント
100質量部に対して3質量部、合流管の一方より粉体
供給装置を用いて空気搬送し、合流管でコンクリートと
合流混合し、急な傾斜面を有する法面に吹付けた。な
お、地上に設けたポンプの位置と、法面吹付する箇所の
位置との高低差は21mであった。法面に吹付した直後
のコンクリートのスランプは1cm未満であった。又、
圧縮強度は、材齢1日で7.9N/mm2、材齢28日で
39.5N/mm2であった。さらに、吹付けた時に法
面吹付した箇所からのダレが無く、コテ仕上げが容易で
あり、強度発現性に関しても問題ないことが確認でき
た。
【0057】(使用材料) 粗骨材:新潟県姫川産川砂利、比重2.64
【0058】実験例9 比較のため、スランプ低減剤を使用しなかったこと以外
は、実験例8と同様に行った。法面に吹付した直後のコ
ンクリートのスランプは23.5cmであった。さら
に、吹付けた時に法面吹付した箇所からダレが多く見ら
れ、コンクリートがダレて流れ落ちたためにコテ仕上げ
が難しかった。
【0059】
【発明の効果】従来、セメントコンクリートの輸送距離
が長く、地上に設けたポンプの位置と法面吹付した箇所
の位置との高低差があると、ポンプの圧送性を考慮し
て、セメントコンクリートのスランプを15cm以上に
する必要があり、スランプ15cm以上のセメントコン
クリートを法面に吹付けるとダレ落ちるという課題があ
った。しかしながら、本発明のスランプ低減剤は、吹付
時のセメントコンクリートのスランプを大幅に低減し、
ダレを防止でき、コテ仕上げを行うのに適度な硬さに調
整できるものである。又、材齢1日の強度発現性も損な
うことがなく良好な法面吹付ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C04B 28/02 (C04B 28/02 22:08 22:08 Z 22:06 22:06 Z 24:26 24:26 E A 22:10 22:10 14:10) 14:10) Z 103:44 103:44 Fターム(参考) 2D044 DC04 4G012 MA00 MB00 MB06 PA06 PB03 PB05 PB08 PB28 PB31 PC08 PC11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘土鉱物と、アルカリ金属アルミン酸塩
    及び/又は水酸化アルミニウムとを含有してなるスラン
    プ低減用吹付混和剤。
  2. 【請求項2】 さらに、吸水性高分子化合物を含有して
    なる請求項1記載のスランプ低減用吹付混和剤。
  3. 【請求項3】 さらに、アルカリ金属炭酸塩類及び/又
    は石灰類を含有してなる請求項1又は2記載のスランプ
    低減用吹付混和剤。
  4. 【請求項4】 吹付直後にセメントコンクリートのスラ
    ンプを70%以上低減する請求項1〜3のうちの1項記
    載のスランプ低減用吹付混和剤。
  5. 【請求項5】 セメントコンクリートと請求項1〜4の
    うちの1項記載のスランプ低減用吹付混和剤を含有して
    なる吹付セメントコンクリート。
  6. 【請求項6】 セメントコンクリートのスランプが15
    cm以上である請求項5記載の吹付セメントコンクリー
    ト。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のうちの1項記載のスラン
    プ低減用吹付混和剤と、配管内を空気搬送してなるセメ
    ントコンクリートとを施工箇所に吹付ける直前に合流混
    合し、吹付けてなることを特徴とする吹付方法。
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