JPH08302333A - 水膨脹性エラストマーおよび止水材 - Google Patents

水膨脹性エラストマーおよび止水材

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JPH08302333A
JPH08302333A JP11559295A JP11559295A JPH08302333A JP H08302333 A JPH08302333 A JP H08302333A JP 11559295 A JP11559295 A JP 11559295A JP 11559295 A JP11559295 A JP 11559295A JP H08302333 A JPH08302333 A JP H08302333A
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JP
Japan
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water
elastomer
weight
swellable
stop material
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Pending
Application number
JP11559295A
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English (en)
Inventor
Sadayoshi Nakamu
定義 中務
Jiyunji Matsudaya
淳二 松田谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayakawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Hayakawa Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】純水だけでなく、海水、セメント水等の電解質
溶液に対しても高く安定した吸水膨張倍率を示す水膨脹
性エラストマーを提供し、またどのような場所でも安定
して確実な止水性能を示す止水材を提供することであ
る。 【構成】エラストマー100重量部に対して、ポリ(N
−ビニルアセトアミド)を10〜100重量部と、アク
リル酸塩およびイソブチレン−マレイン酸塩共重合体か
らなる群より選ばれた一種以上の吸水性樹脂を10〜1
00重量部とを含有する水膨脹性エラストマーを提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨脹性エラストマー
に関するものであり、特に塩水、モルタル水等に対して
も高い水止性能を示す止水材の材料等として好適に利用
できる水膨脹性エラストマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木・建築工事において、コンクリート
施工個所等に止水材を介在させることが多いが、この止
水材の材質としては、従来、ゴムや塩化ビニルなどのエ
ラストマーに対して吸水性樹脂を混合した水膨脹性エラ
ストマー組成物を使用することが知られている。こうし
た水膨脹性エラストマーからなる止水材は、水に触れる
ことにより水を吸水し、体積が増大する。このように止
水材の体積が膨張すると、これが相手方部材に対して強
固に圧着し、間隙を完全に塞ぎ、施工個所からの漏水を
防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の水膨脹性組成物
からなる止水材は、純水に対しては高い吸水性能を有し
ており、膨張割合が大きい。しかし、海水やセメント水
のような電解質水溶液に対する吸水性能が大きく劣って
いる。一方、実際に止水材を施工する工事現場において
は、海水やセメント水が漏水してくることも多いので、
この場合には良好な止水性能を得ることができなかっ
た。一方、ポリエチレンオキサイド系の吸水性樹脂を使
用することによって、電解質溶液に対する止水材の吸水
性能の低下を防ぐ方法が知られている。しかしこの場合
には、樹脂組成物自体が固くなるために、止水材がコン
クリート面に追従しにくいために止水性能の向上は困難
であった。
【0004】本発明の課題は、純水だけでなく、海水、
セメント水等の電解質溶液に対しても高く安定した吸水
膨張倍率を示す水膨脹性エラストマーを提供することで
あり、かつこれを利用してどのような場所でも安定して
確実な止水性能を示す止水材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の欠点
を防ぐべく鋭意努力した結果、本発明に至った。すなわ
ち、本発明は、エラストマー100重量部に対して、ポ
リ(N−ビニルアセトアミド)を10〜100重量部
と、アクリル酸塩およびイソブチレン−マレイン酸塩共
重合体からなる群より選ばれた一種以上の吸水性樹脂を
10〜100重量部とを含有する水膨脹性エラストマー
に係るものである。
【0006】また、この水膨脹性エラストマーは、特
に、2重量%塩水に対する吸水能力が、エラストマーコ
ンパウンド自重の70%以上、800%以下であること
が好ましい。また、本発明は、上記した水膨脹性エラス
トマーからなることを特徴とする、止水材に係るもので
ある。
【0007】本発明で使用するエラストマーとしては、
スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、エチレン−プロピレンゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、ブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレンゴム、クロロプレンゴム、塩化ビニル、ポリエ
チレン、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴムか
らなる群より選ばれた一種以上のエラストマーが好まし
い。これらのエラストマーは、単独で使用でき、また2
種以上混合して使用することができる。
【0008】水膨脹性エラストマー中に配合する吸水性
樹脂としては、イオン性を示すが高吸水能力のあるアク
リル酸塩、および/または、イソブチレン−マレイン酸
共重合体と、非イオン性吸水性樹脂であるポリ(N−ビ
ニルアセトアミド)とを、それぞれエラストマー100
重量部に対して10〜100重量部混合して使用する。
このポリ(N−ビニルアセトアミド)の化学式を次に示
す。ここで、nは4500〜40000であることが好
ましい。
【0009】
【化1】
【0010】ポリ(N−ビニルアセトアミド)または前
記吸水性樹脂の含有量が10重量部未満であると、充分
な膨脹が得られないために止水性能が劣化する。100
重量部を越えると、大きな膨脹は得られるものの、エラ
ストマー自体が吸水後に軟らかくなるために、充分な膨
脹圧を得ることができず、やはり止水性能が劣化する。
前記吸水性樹脂のみを配合すると、海水、セメント水等
の電解質溶液に対しては、充分な膨脹性能を得ることが
できず、特に止水が困難になる。ポリ(N−ビニルアセ
トアミド)のみを配合すると、全体として少量の配合量
で大きな膨張性能を得ることはできなかった。
【0011】これらの観点から、ポリ(N−ビニルアセ
トアミド)の配合量は20〜90重量部とすることが一
層好ましく、前記吸水性樹脂の配合量は、20〜100
重量部とすることが一層好ましい。ポリ(N−ビニルア
セトアミド)の配合量と吸水性樹脂の配合量とを調整す
ることによって、任意の膨脹倍率の水膨脹性エラストマ
ーを製造することができるが、止水性能を顕著に向上さ
せるためには、水膨脹性エラストマーの吸水膨張倍率を
70〜800%とすることが好ましい。
【0012】本発明で使用する水膨脹性エラストマー中
には、必要に応じて架橋剤、充填剤、老化防止剤、加工
助剤、軟化剤、可塑剤、架橋助剤、着色剤、粘着付与剤
等を混合して使用することができる。また、本発明に係
る水膨脹性エラストマーは、通常知られている方法によ
って製造することができる。すなわち、前記した各材料
を、オープンロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサ
ーを用いて混合して均一に混合し、この混合物を、プレ
ス成形装置、インジェクション成形装置、連続押し出し
加硫装置等を用いて成形することによって、水膨脹性エ
ラストマーを製造することができる。この水膨脹性エラ
ストマーを所定寸法に裁断することによって、止水材を
製造することができる。
【0013】本発明の水膨脹性エラストマーおよびこれ
を利用した止水材は、土木・建築工事におけるコンクリ
ート打継ぎ部、ヒューム管の継手部、ボックスカルバー
トジョイント部、シールドセグメントの継手部等におい
て、あらゆる条件下で抜群の止水性を示すことができ
る。
【0014】
【実施例】表2の各実施例、表3の各比較例に示される
各配合割合の配合物を、10インチオープンロールを用
いて60℃で均一に混合し、分散させることによって、
ゴム組成物を得た。このゴム組成物を、160℃で10
分間金型内でプレス成形することによって、厚さ3mm
のシート状の架橋組成物からなる水膨脹性止水材を製造
した。
【0015】得られた水膨脹性止水材の試料を裁断して
5mm×5mmの平板形状の試料を製造した。純水、1
%モルタル水、2%塩水に各試料をそれぞれ1週間浸漬
し、次式により膨脹倍率を求めた。 膨脹倍率(%)=(X0 −X)÷X×100。 Xは、浸漬前の試料重量であり、X0 は、1週間試料を
浸漬した後の試料の重量である。また、表2、表3の各
成分の内容を表1に示す。
【0016】
【表1】 (1)昭和電工デュポン株式会社製「ネオプレンSND
♯37」 (2)日本合成ゴム株式会社製「SBR♯1502」 (3)大内新興化学株式会社製「ノクラックNS−6」 (4)日本シリカ株式会社製「ニップシールAQ」 (5)旭カーボン株式会社製「旭♯50」 (6)出光石油化学株式会社製「NM−26」 (7)大内新興化学株式会社製「ノクセラーDM」 (8)大内新興化学株式会社製「ノクセラーTT」 (9)三新化学株式会社製「サンセラーNa♯22」 (10)日本触媒株式会社「アクアリックCS」 (11)クラレ株式会社「KIゲル」
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】実施例、比較例にみられるように、本発明
の組成物は、純水、モルタル水、塩水に対して、膨脹倍
率に大きな変化がない。特に、一般的に高い膨脹倍率が
得られない塩水中においても、きわめて高い膨張倍率を
得ることが出来た。比較例にみられる組成物において
は、塩水と純水との間で、膨脹倍率に2倍以上の差がみ
られたり、70%以上の膨脹倍率が得られなかった。
【0020】比較例3では、大きな膨脹倍率は得られた
ものの、これは多量の吸水性樹脂を添加したことによる
ものであって、このエラストマーは物理的強度が低く、
膨脹後のエラストマーを手で容易に破壊することができ
たので、止水性能は期待できない。
【0021】
【発明の効果】本発明の水膨脹エラストマーによれば、
純水に加えて、モルタル水、海水などの電解質溶液に対
しても、安定して高い膨脹性能を示すことができ、各溶
液での膨脹率に大きな差がないという顕著な特徴を有し
ている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラストマー100重量部と、ポリ(N
    −ビニルアセトアミド)を10〜100重量部と、アク
    リル酸塩およびイソブチレン−マレイン酸塩共重合体か
    らなる群より選ばれた一種以上の吸水性樹脂を10〜1
    00重量部とを含有していることを特徴とする、水膨脹
    性エラストマー。
  2. 【請求項2】 2重量%塩水に対する吸水能力がエラス
    トマーコンパウンド自重の70%以上、800%以下で
    あることを特徴とする、請求項1記載の水膨脹性エラス
    トマー。
  3. 【請求項3】請求項1記載の水膨脹性エラストマーから
    なることを特徴とする、止水材。
JP11559295A 1995-05-15 1995-05-15 水膨脹性エラストマーおよび止水材 Pending JPH08302333A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029799A (ja) * 2000-07-07 2002-01-29 Denki Kagaku Kogyo Kk スランプ低減用吹付混和剤、吹付セメントコンクリート及び吹付方法
JP2003327950A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Hayakawa Rubber Co Ltd 水膨張止水材
JP2007002094A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Bridgestone Corp 止水材

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JP2002029799A (ja) * 2000-07-07 2002-01-29 Denki Kagaku Kogyo Kk スランプ低減用吹付混和剤、吹付セメントコンクリート及び吹付方法
JP2003327950A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Hayakawa Rubber Co Ltd 水膨張止水材
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