JP2002029428A - ラックピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

ラックピニオン式ステアリング装置

Info

Publication number
JP2002029428A
JP2002029428A JP2000218776A JP2000218776A JP2002029428A JP 2002029428 A JP2002029428 A JP 2002029428A JP 2000218776 A JP2000218776 A JP 2000218776A JP 2000218776 A JP2000218776 A JP 2000218776A JP 2002029428 A JP2002029428 A JP 2002029428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rack
gear case
type steering
pinion type
pinion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000218776A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamamoto
和宏 山元
Hideki Numazawa
秀樹 沼澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Industry Co Ltd
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oiles Industry Co Ltd filed Critical Oiles Industry Co Ltd
Priority to JP2000218776A priority Critical patent/JP2002029428A/ja
Publication of JP2002029428A publication Critical patent/JP2002029428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D3/00Steering gears
    • B62D3/02Steering gears mechanical
    • B62D3/12Steering gears mechanical of rack-and-pinion type
    • B62D3/123Steering gears mechanical of rack-and-pinion type characterised by pressure yokes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
    • F16H55/26Racks
    • F16H55/28Special devices for taking up backlash
    • F16H55/283Special devices for taking up backlash using pressure yokes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギヤケース及びラックガイド基体がアルミニ
ウム合金で形成された場合であっても、ラックバーに対
するラックガイドの移動を円滑に行わせることができる
ラックピニオン式ステアリング装置を提供すること。 【解決手段】 ラックピニオン式ステアリング装置1
は、中空部2を有したギヤケース3と、ギヤケース3に
ころがり軸受4及び5を介して回転自在に支持されたス
テアリング軸6と、中空部2に配されて、ステアリング
軸6の軸端部に一体的に設けられたピニオン7と、ピニ
オン7に噛合うラック歯8が形成されたラックバー9
と、ギヤケース3の中空部2に配されて、ラックバー9
を摺動自在に支持するラックガイド10と、ラックガイ
ド10をラックバー9に向かって押圧するコイルばね1
1とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドルの回転動
作に連動してピニオンを回転させ、該ピニオンと噛合す
るラック歯を有したラックバーを往復移動させて操舵を
行うようにした、自動車等の車両に用いられるラックピ
ニオン式ステアリング装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のラックピニオ
ン式ステアリング装置は、通常、ギヤケースと、このギ
ヤケースにピニオン軸を介して回転自在に支持されたピ
ニオンと、このピニオンに噛合うラック歯が形成された
ラックバーと、ギヤケース内に配されて、ラックバーを
摺動自在に支持するラックガイドと、このラックガイド
をラックバーに向かって押圧するコイルばねとを具備し
ている。
【0003】斯かるラックピニオン式ステアリング装置
おいては、ラックバーのラック歯とピニオンとの噛合部
でピニオン軸の回転に伴って互いに離反する向きの力が
作用してラックバーに撓みが生じ、ラック歯の歯条の配
列方向へのガタつきが大きくなる結果、ラック歯とピニ
オンとの歯部間に打音が生じるので、ラックバーを間に
してピニオン軸と反対側に摩擦抵抗の小さい摺動片を有
したラックガイドを設け、このラックガイドをコイルば
ねの押圧力によりピニオン軸側に押圧し、摺動片をラッ
クバーに摺接させてラックバーとの摺動抵抗を低減し
て、ラックバーの軸方向への移動を円滑に許容しつつ、
ラック歯の歯条の配列方向のガタつきを抑制し、ラック
歯とピニオンとの噛合部での打音を低減させるようにな
っている。
【0004】ラックピニオン式ステアリング装置にあっ
ては、近年、ギヤケースは軽量であること、加工が容易
であることなどからアルミニウム合金にて形成されてお
り、またギヤケースの円筒部に配されていると共に、摺
動片を保持するラックガイド基体もまた軽量であるこ
と、加工が容易であることに加えて安価であることなど
からアルミニウム合金で形成されている。
【0005】ギヤケース及びラックガイド基体をアルミ
ニウム合金で形成した場合、ギヤケースの円筒部内での
ラックガイド基体の摺動機能を確保する必要上、ラック
ガイド基体とギヤケースの円筒部内周面との間にはおお
よそ20μm程度の摺動隙間(クリアランス)が設けら
れるが、斯かる摺動隙間が設けられる場合でも、ピニオ
ンとラック歯との噛合で生じる歯のねじれやラックバー
両端の車輪からの作用によりラックガイドにラジアル方
向の負荷が作用すると、ラックガイド基体がギヤケース
の円筒部内周面側に強く押付けられる虞があり、この状
態ではコイルばねによる押圧力の作用と相俟ってラック
ガイド基体とギヤケースとの両者間は、所謂「ともが
ね」となり、摩擦抵抗が増大し、ひいては凝着摩耗を引
き起こし、ラックガイドのラックバー方向への移動を妨
げるという問題が生じる。
【0006】ラックガイド基体の円筒状の外面にグリー
ス溝を設けて、ラックガイド基体とギヤケースの円筒部
内周面との間を潤滑する技術も提案されているが、グリ
ース溝が単なる円弧形状であると、グリース溜の機能が
主となり、摺動隙間へのグリースの効率的な供給及び展
延を行い難く、結局、ラックガイド基体とギヤケースの
円筒部内周面との間を効率よく潤滑できなくなる。
【0007】斯かる問題は、アルミニウム合金製のギヤ
ケース及びラックガイド基体に限らず、その他の金属で
ラックガイド基体が形成される場合にも生じ得るのであ
る。
【0008】本発明は、斯かる事情に鑑みなされたもの
であって、その目的とするところは、ギヤケース及びラ
ックガイド基体がアルミニウム合金で形成された場合で
あっても、ラックバーに対するラックガイドの移動を円
滑に行わせることができるラックピニオン式ステアリン
グ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様のラ
ックピニオン式ステアリング装置は、ギヤケースと、こ
のギヤケースに回転自在に支持されたピニオンと、この
ピニオンに噛合うラック歯が形成されたラックバーと、
このラックバーを摺動自在に支持するラックガイドと、
このラックガイドをラックバーに向かって押圧するばね
とを具備しており、ラックガイドは、ギヤケースの筒状
の内周面に摺動自在に接する筒状の外周面を有したラッ
クガイド基体と、ラックバーの円弧状外周面に摺動自在
に当接してラックバーを摺動自在に支持する円弧状凹面
を有していると共に、ラックガイド基体に固着された湾
曲状の摺動板片とを具備しており、ラックガイド基体の
筒状の外周面とギヤケースの筒状の内周面とのいずれか
一方の面には、夫々がラックバーに向かう方向において
徐々に深くなると共に最深部から急峻に浅くなる複数条
の環状の凹部が形成されており、この凹部には潤滑剤が
配されてなる。
【0010】第一の態様のラックピニオン式ステアリン
グ装置によれば、夫々がラックバーに向かう方向におい
て徐々に深くなると共に最深部から急峻に浅くなる複数
条の環状の凹部がラックガイド基体の筒状の外周面とギ
ヤケースの筒状の内周面とのいずれか一方の面に形成さ
れているために、凹部が潤滑剤溜の機能に加えて、ラッ
クガイド基体の筒状の外周面とギヤケースの筒状の内周
面との間の摺動隙間への潤滑剤の効率的な供給及び展延
機能を発揮でき、而して、摺動隙間には常時潤滑剤が介
在せしめられることになり、ピニオンとラック歯との噛
合で生じる歯のねじれやラックバー両端の車輪の作用に
よりラックガイドにラジアル方向の負荷が作用し、ラッ
クガイド基体がギヤケースの内周面側に強く押付けら
れ、この状態でコイルばねによる押圧力が作用して「と
もがね」となっても、両者間に潤滑剤が介在しているの
で摩擦抵抗の増大、ひいては凝着摩耗を引き起こすこと
なく、ラックバーに対するラックガイドの移動を円滑に
行わせることができる。
【0011】ラックガイド基体に固着された摺動板片
は、ポリアセタール樹脂などの合成樹脂を成形して得ら
れる湾曲状の摺動片、複層材料からなる素板を打ち抜き
加工又は切断して略楕円形又は方形の摺動板素材を得
て、この摺動板素材を湾曲状に曲げ加工して得られた摺
動片を好ましい例として挙げることができる。複層材料
としては、薄鋼板と、この薄鋼板上に一体に被着形成さ
れた多孔質焼結金属層と、この多孔質焼結金属層に含浸
され且つ一部が多孔質焼結金属層上に薄層として形成さ
れた合成樹脂層とからなる三層構造のものを好ましい例
として挙げることができ、多孔質焼結金属層に含浸され
る合成樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチ
レン樹脂、ポリアセタール樹脂又はこれに潤滑油剤を含
有させた含油ポリアセタール樹脂等の自己潤滑性、耐摩
耗性を有する合成樹脂を使用し得る。
【0012】本発明の第二の態様のラックピニオン式ス
テアリング装置では、第一の態様のその装置において、
凹部は、ラックガイド基体の筒状の外周面に形成されて
おり、本発明の第三の態様のラックピニオン式ステアリ
ング装置では、第一又は第三の態様のその装置におい
て、凹部は、ラックバーに向かう方向に対して直交する
直交面で規定されており、この直交面によりラックバー
に向かう方向において急峻に浅くなっており、本発明の
第四の態様のラックピニオン式ステアリング装置では、
第三の態様のその装置において、直交面は、ラックガイ
ド基体に形成されており、本発明の第五の態様のラック
ピニオン式ステアリング装置では、第一から第四のいず
れかの態様のその装置において、凹部は、ラックバーに
向かう方向に対して斜交する斜交面で規定されており、
この斜交面によりラックバーに向かう方向において徐々
に深くなっており、本発明の第六の態様のラックピニオ
ン式ステアリング装置では、第五の態様のその装置にお
いて、斜交面は、ラックガイド基体に形成されている。
【0013】本発明において凹部としては種々の態様の
ものを含むが、第二ないし第六の態様のラックピニオン
式ステアリング装置の凹部によれば、摺動隙間へのグリ
ースのより効率的な供給及び展延機能を発揮でき、而し
て、長期間に亘って摺動隙間に介在せしめられることに
なり、潤滑剤の作用によりラックガイドの移動を更に長
期間に亘って円滑に行わせることができる。
【0014】本発明の第七の態様のラックピニオン式ス
テアリング装置では、第一から第六のいずれかの態様の
その装置において、潤滑剤はグリースまたは固体潤滑剤
である。
【0015】本発明においてグリースとしては、増ちょ
う剤として石けんを使用した石けん系グリース、具体的
にはカルシウム石けんグリース、ナトリウム石けんグリ
ース、アルミニウム石けんグリース、リチウム石けんグ
リースなどが使用されて好適であり、増ちょう剤として
ベントン、ファインシリカなどの無機物質、あるいは銅
フタロシアニン、アリル尿素などの有機物質を使用した
非石けん系グリースを使用することもできる。また、基
油として鉱油系潤滑油の他にシリコーン油、ジエステル
油、フルオロカーボン油などの合成油を使用したグリー
スであってもよい。
【0016】固体潤滑剤としては、黒鉛、二硫化モリブ
デン、窒化ホウ素、ポリテトラフルオロエチレン樹脂な
どがそれぞれ単独で、または混合して使用される。
【0017】本発明の第八の態様のラックピニオン式ス
テアリング装置では、第一から第七のいずれかの態様の
その装置において、ギヤケース及びラックガイド基体の
少なくとも一方はアルミニウム合金製である。
【0018】第八の態様のようにギヤケース及びラック
ガイド基体の少なくとも一方がアルミニウム合金製であ
ると、軽量であって、加工が容易であることに加えて安
価なラックピニオン式ステアリング装置を提供できる。
ギヤケース及びラックガイド基体の両方がアルミニウム
合金製であると、更に軽量、加工容易且つ安価なラック
ピニオン式ステアリング装置を提供できる。
【0019】なお、本発明のラックガイド基体として
は、アルミニウム合金製に代えて、他の金属、好ましく
は、鉄系の焼結金属又はガラス繊維若しくは炭素繊維等
の補強充填材入り合成樹脂から一体形成されていてもよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】次に本発明及びその実施の形態の
例を、図を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明
はこれら例に何等限定されないのである。
【0021】図1から図5において、本例のラックピニ
オン式ステアリング装置1は、中空部2を有したアルミ
ニウム合金製のギヤケース3と、ギヤケース3にころが
り軸受4及び5を介して回転自在に支持されたステアリ
ング軸6と、中空部2に配されて、ステアリング軸6の
軸端部(ピニオン軸)に一体的に設けられたピニオン7
と、ピニオン7に噛合うラック歯8が形成されたラック
バー9と、ギヤケース3の中空部2に配されて、ラック
バー9を摺動自在に支持するラックガイド10と、ラッ
クガイド10をラックバー9に向かって押圧するコイル
ばね11とを具備している。
【0022】ギヤケース3は円筒部15を有しており、
ステアリング軸6の軸心に対して直角な方向においてギ
ヤケース3を貫通して、当該直角な方向に移動自在に配
されたラックバー9は、ラック歯8が形成された面に対
向する裏面側に曲率半径の円弧状外周面16を有してい
る。
【0023】ラックガイド10は、円弧状凹面20を有
すると共に、凹所21及び凹所21に連通して中央に形
成された貫通円孔22を有するラックガイド基体23
と、補強部としての先端閉塞部24が一体的に形成され
た中空の円筒状の突起部25を有しており、当該突起部
25が貫通円孔22に嵌着されて、円弧状凹面20に密
に着座するようにラックガイド基体23に突起部25を
介して固着された湾曲状の摺動板片26とを具備してい
る。
【0024】ラックガイド基体23は、筒状、本例では
円筒状のその外周面27でギヤケース3の円筒部15の
筒状、本例では円筒状の内周面28に摺動自在に接して
おり、これにより、ラックガイド10は、ステアリング
軸6の軸心に対して直角な方向に移動自在となってい
る。
【0025】ラックガイド基体23の外周面27とギヤ
ケース3の内周面28とのいずれか一方、本例ではラッ
クガイド基体23の外周面27には、夫々がラックバー
9に向かう方向において徐々に深くなると共に最深部か
ら急峻に浅くなる複数条の環状の凹部51が形成されて
おり、各凹部51には潤滑剤としてグリース52が配さ
れている。各凹部51は、ラックバー9に向かう方向に
対して斜交する環状の斜交面53と直交面54とで規定
されており、環状の斜交面53によりラックバー9に向
かう方向において徐々に深くなっていると共に、環状の
直交面54によりラックバー9に向かう方向において急
峻に浅くなっている。
【0026】摺動板片26は、二つの円弧状凹面29及
び30からなる円弧状凹面19を具備しており、円弧状
凹面29及び30でラックバー9の円弧状外周面16に
後述するように部分的に摺動自在に接してラックバー9
を摺動自在に支持している。二つの円弧状凹面29及び
30からなる円弧状凹面19の裏側の面である摺動板片
26の円弧状凸面63及び64は円弧状凹面20に密に
接触している。
【0027】円弧状凹面29は、ラックバー9の円弧状
外周面16の曲率中心O1を通る中心線43の一方側に
おける角度範囲α°(但し、0°<α°<90°)内の
部位で、本例では、角度α1°=40°の部位81でラ
ックバー9の円弧状外周面16に外接し、ラックバー9
の円弧状外周面16の曲率中心O1に対して偏心した曲
率中心O2をもつと共に、ラックバー9の円弧状外周面
16の曲率半径よりも大きな曲率半径をもった円弧状凹
面からなり、円弧状凹面30は、ラックバー9の円弧状
外周面16の曲率中心O1を通る中心線43の他方側に
おける角度範囲α°(但し、0°<α°<90°)内の
部位、本例では角度α1°=40°の部位82でラック
バー9の円弧状外周面16に外接し、ラックバー9の円
弧状外周面16の曲率中心O1に対して偏心した曲率中
心O3をもつと共に、ラックバー9の円弧状外周面16
の曲率半径よりも大きな曲率半径であって、円弧状凹面
29の曲率半径と同一の曲率半径をもった円弧状凹面か
らなり、二つの円弧状凹面29及び30は、中心線43
に関して対称に形成されている。
【0028】なお、ラックガイド基体23の円弧状凹面
20は、摺動板片26の二つの円弧状凸面63及び64
にぴったりと密接するように、当該二つの円弧状凸面6
3及び64の形状に相補的な形状をもった二つの円弧状
凹面41及び42をもって形成されている。
【0029】凹所21に配されたコイルばね11は、凹
所21において、一端がラックガイド基体23に当接
し、他端がギヤケース3の蓋部材31に当接して、ラッ
クガイド基体23を介して摺動板片26をラックバー9
に向かって押圧している。
【0030】以上のラックピニオン式ステアリング装置
1おいて、ラックガイド10は、ステアリング軸6の回
転において、ラック歯8のピニオン7への噛合いを確保
して、しかも、当該噛合いによるステアリング軸6の軸
心に対して直角な方向のラックバー9の移動を案内す
る。
【0031】そして、ラックピニオン式ステアリング装
置1によれば、夫々がラックバー9に向かう方向におい
て徐々に深くなると共に最深部から急峻に浅くなる複数
条の環状の凹部51がラックガイド基体23の外周面2
7に形成されているために、凹部51が潤滑剤溜の機能
に加えて、ラックガイド基体23の外周面27とギヤケ
ース3の内周面28との間の摺動隙間へのグリース52
の効率的な供給及び展延機能を発揮でき、而して、摺動
隙間には常時グリース52が介在せしめられることにな
り、ピニオン7とラック歯8との噛合で生じる歯のねじ
れやラックバー9両端の車輪の作用によりラックガイド
10にラジアル方向の負荷が作用し、ラックガイド基体
23がギヤケース3の内周面28側に強く押付けられ、
この状態でコイルばね11による押圧力が作用してアル
ミ合金同士の摩擦、所謂「ともがね」となっても、両者
間にグリース52が介在しているので摩擦抵抗の増大、
ひいては凝着摩耗を引き起こすことなく、ラックバー9
に対するラックガイド10の移動を円滑に行わせること
ができる。
【0032】ラックピニオン式ステアリング装置1で
は、突起部25に先端閉塞部24を有した摺動板片26
を用いたが、先端閉塞部24に代えて、突起部25に図
3に示すような開口71が設けられた摺動板片26を用
い、凹所21及び貫通円孔22にもグリース52を満た
し、外周面27と内周面28との間の摺動隙間に展延さ
れたグリース52を、直交面54の掻き取り作用によ
り、凹所21、貫通円孔22及び開口71並びに円弧状
凹面29及び30とラックバー9の円弧状外周面16と
の間の隙間を介して循環させるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ギヤケース及びラック
ガイド基体がアルミニウム合金で形成された場合であっ
ても、ラックバーに対するラックガイドの移動を円滑に
行わせることができるラックピニオン式ステアリング装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラックピニオン式ステアリング装置の
好ましい実施の態様の一例の断面図である。
【図2】図1に示す例のラックガイドの平面図である。
【図3】図2に示す例のラックガイドのIII−III
線断面図である。
【図4】図2に示すラックガイドの側面図である。
【図5】図1に示す例の一部拡大図である。
【符号の説明】
1 ラックピニオン式ステアリング装置 3 ギヤケース 7 ピニオン 8 ラック歯 9 ラックバー 10 ラックガイド 11 コイルばね 23 ラックガイド基体 27 外周面 28 内周面 51 凹部 52 グリース

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤケースと、このギヤケースに回転自
    在に支持されたピニオンと、このピニオンに噛合うラッ
    ク歯が形成されたラックバーと、このラックバーを摺動
    自在に支持するラックガイドと、このラックガイドをラ
    ックバーに向かって押圧するばねとを具備しており、ラ
    ックガイドは、ギヤケースの筒状の内周面に摺動自在に
    接する筒状の外周面を有したラックガイド基体と、ラッ
    クバーの円弧状外周面に摺動自在に当接してラックバー
    を摺動自在に支持する円弧状凹面を有していると共に、
    ラックガイド基体に固着された湾曲状の摺動板片とを具
    備しており、ラックガイド基体の筒状の外周面とギヤケ
    ースの筒状の内周面とのいずれか一方の面には、夫々が
    ラックバーに向かう方向において徐々に深くなると共に
    最深部から急峻に浅くなる複数条の環状の凹部が形成さ
    れており、この凹部には潤滑剤が配されているラックピ
    ニオン式ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 凹部は、ラックガイド基体の筒状の外周
    面に形成されている請求項1に記載のラックピニオン式
    ステアリング装置。
  3. 【請求項3】 凹部は、ラックバーに向かう方向に対し
    て直交する直交面で規定されており、この直交面により
    ラックバーに向かう方向において急峻に浅くなっている
    請求項1又は2に記載のラックピニオン式ステアリング
    装置。
  4. 【請求項4】 直交面は、ラックガイド基体に形成され
    ている請求項3に記載のラックピニオン式ステアリング
    装置。
  5. 【請求項5】 凹部は、ラックバーに向かう方向に対し
    て斜交する斜交面で規定されており、この斜交面により
    ラックバーに向かう方向において徐々に深くなっている
    請求項1から4のいずれか一項に記載のラックピニオン
    式ステアリング装置。
  6. 【請求項6】 斜交面は、ラックガイド基体に形成され
    ている請求項5に記載のラックピニオン式ステアリング
    装置。
  7. 【請求項7】 潤滑剤はグリースまたは固体潤滑剤であ
    る請求項1から6のいずれか一項に記載のラックピニオ
    ン式ステアリング装置。
  8. 【請求項8】 ギヤケース及びラックガイド基体の少な
    くとも一方は、アルミニウム合金製である請求項1から
    7のいずれか一項に記載のラックピニオン式ステアリン
    グ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    ラックピニオン式ステアリング装置に用いるためのラッ
    クガイド基体。
  10. 【請求項10】 請求項1から7のいずれか一項に記載
    のラックピニオン式ステアリング装置に用いるための摺
    動板片。
  11. 【請求項11】 請求項1から7のいずれか一項に記載
    のラックピニオン式ステアリング装置に用いるためのギ
    ヤケース。
JP2000218776A 2000-07-19 2000-07-19 ラックピニオン式ステアリング装置 Pending JP2002029428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218776A JP2002029428A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 ラックピニオン式ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000218776A JP2002029428A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 ラックピニオン式ステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002029428A true JP2002029428A (ja) 2002-01-29

Family

ID=18713679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000218776A Pending JP2002029428A (ja) 2000-07-19 2000-07-19 ラックピニオン式ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002029428A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043496A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043496A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101279884B1 (ko) 랙피니언식 조향장치
US8834030B2 (en) Bush bearing
JP4994030B2 (ja) 潤滑剤組成物とそれを用いた減速機ならびにそれを用いた電動パワーステアリング装置
KR101676981B1 (ko) 원추 롤러 베어링
CN104736894A (zh) 电动线性致动器
EP1882622A1 (en) Rack guide, and rack and pinion steering device with the rack guide
JP2007145952A (ja) 潤滑剤組成物とそれを用いた減速機ならびにそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP2005254880A (ja) ラックピニオン式ステアリング装置用のラックガイド
JP2002029428A (ja) ラックピニオン式ステアリング装置
JP2005153677A (ja) 車両ステアリング用伸縮軸
JP2003054420A (ja) 車両ステアリング用伸縮軸
JP2004351996A (ja) ラックピニオン式ステアリング装置
JP5533554B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008164150A (ja) 伸縮式回転伝達軸
JP4525291B2 (ja) ラックガイド及びそれを具備したラックピニオン式舵取装置
JP4200425B2 (ja) 減速機およびこれを備える電動式動力舵取装置
US20050236218A1 (en) Rack and pinion steering system
JP2003294038A (ja) 円すいころ軸受
JP2005047301A (ja) 車両用ラックアンドピニオン式ステアリング装置
JP4702623B2 (ja) 減速機、電動パワーステアリング装置およびウォーム
JP2002193118A (ja) ラックピニオン式ステアリング装置
KR20190127712A (ko) 랙 가이드 및 기어 기구
KR20180138304A (ko) 부시 베어링
JP4406819B2 (ja) 減速機ならびにそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP2006132722A (ja) 電動式ブレーキ装置