JP2002028039A - 厨房コーナーの収納装置 - Google Patents

厨房コーナーの収納装置

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宗玄 吉田
Akiko Ichiba
亜紀子 市葉
Shoji Aiboshi
正二 相星
Norio Koda
憲雄 幸田
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KOODA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般的には入り隅に配置するほぼ平面方形の
コーナーキャビネット内部に、出し入れ自在な収納ワゴ
ンを縦長長方形状の開口部から内部に納め、移動ワゴン
の左右に複数段の棚板を設けることが提案されている。
複数段の棚板では開口部が狭く、奥行きが広いので内部
への収納物の出し入れが面倒で、かつ、姿勢を低くする
必要があったのを解消しようとするものである。 【解決手段】 開口部14からコーナーの奥に向かっ
て、車輪を備え前面板22にて開口部14を塞ぐように
した移動ワゴン2を出し入れ自在に設け、移動ワゴン2
の両側の形成される三角柱状空間を埋める車輪を備えた
スライド収納ラック3を、案内レール4により開口部1
4から出し入れ自在でかつ取り外し自在に設けるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、システムキッチ
ンなどのコーナー部に配置して利用する厨房コーナーの
収納装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】台所の入り隅を含むようにL型にシステ
ムキッチン等のベースキャビネットを配置する場合、一
般的には入り隅に配置するほぼ平面方形のコーナーキャ
ビネット内部に複数段の回転棚を設け、キャビネット前
面の幅狭の開口部から物品を出し入れする手段が採用さ
れている。また、回転棚ではスペースの有効活用には程
遠いので、出し入れ自在な収納ワゴンを縦長長方形状の
開口部から内部に納めるようにしたものも提案されてい
る。その具体例の一部を公報から抽出すると、実開昭5
2−109930号公報、実開昭56−92526号公
報、実開昭56−92529号公報、実公昭61−33
87号公報、特開昭58−190406号公報、実開平
3−13839号公報などがある。しかし、厨房用コー
ナーキャビネットの両側には、互いに直角方向となるよ
う別途ベースキャビネットを繋げるので、間口が縦長長
方形となり、ここから出し入れ自在とする移動ワゴンは
厨房用コーナーキャビネット内のスペース全てを収納ス
ペースとすることができず、移動ワゴンの左右には三角
柱状のデッドスペースが残ることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このスペースの活用を
図るために、複数段の棚板を設けること(実開56−9
2526号公報、実開昭56−92529号公報、実公
昭61−3387号公報)が提案されている。しかし、
開口部が狭く、奥行きが広いので内部への収納物の出し
入れが面倒であり、かつ、姿勢を低くする必要があって
敬遠しがちになるものであった。これを解消するため
に、実開平3−13839号公報では、三角トレイを開
口部となる手前側で回転自在に軸止するものとしてい
る。それでも、引き出す際に手を奥に入れて三角トレイ
を掴み回転させないと重くて引き出し難く、無理な姿勢
を要求されることになる。加えて、縦長長方形状の開口
幅よりも短い長辺の三角トレーでないと使えないので開
口幅を広くする必要があり、広くしても奥にデッドスペ
ースが残ることが避けられなかった。
【0004】また近時は、図7に示すように、シンクS
及び加熱器Gを設けるテーブルトップTを被せるキッチ
ンキャビネットKの、内部の収納部を台輪部を含めて全
て引き出し30とした商品が開発され、この商品に適し
た意匠を有する製造のし易いコーナーの収納装置が求め
られていた。とりわけ、コーナーの収納装置は、図2に
示すように前面板がL形をなすことが多いため、左右に
配置される最下段の引き出しの前面板との意匠合わせ
は、素材の選択や加工手段が複雑かつ面倒なことになっ
ていた。具体的には、出願人の図7の商品の場合には、
最下段の引き出し前面板にアルミニウムの成形材料を用
いているが、コーナーの収納装置のL形の前面板を意匠
合わせするためには、同一色、同一素材、同一形状の加
工を行い、貼り合せたり曲げたりする必要があった。最
下段の引き出しの前面板はZ形をなし、上部と蹴込とな
る下部を別部材で構成すると接合手段が難しいことにな
っていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、従来のこの
ような不都合を解消すべく開発したもので、請求項1の
発明の要旨とするのは、台所の入り隅に配置する厨房コ
ーナーの収納装置であって、入り隅と対向する箇所に開
口部を設けるようにし、開口部からコーナーの奥に向か
って、車輪を備え前面板にて開口部を塞ぐようにした移
動ワゴンを出し入れ自在に設け、移動ワゴンの両側に形
成される三角柱状空間を埋める車輪を備えたスライド収
納ラックを案内レールにより開口部から出し入れ自在で
かつ取り外し自在に設けるようにしたことを特徴とする
ものである。
【0006】請求項2の発明は、移動ワゴンの前面板
を、蹴込を凹ませてブロー成形にて一体に構成したこと
を特徴とするものである。請求項3の発明は、移動ワゴ
ンの前面板の背面に、棚板の係止部を設けるようにした
ことを特徴とするものである。は2記載の厨房コーナー
の収納装置。請求項4の発明は、移動ワゴンの前面板の
形態、色彩を隣接または連結する厨房家具に合わせたも
のである。請求項5の発明は、台所の入り隅に配置する
厨房コーナーの収納装置であって、入り隅と対向する箇
所に開口部を設けるようにし、開口部を塞ぐ前面板を、
蹴込を凹ませてブロー成形にて一体に構成したことを特
徴とするものである。ここでいう前面板は移動ワゴンの
前面板に限られず、扉や開口部を封鎖する前面板であっ
てもよい。請求項6の発明は、請求項5記載の厨房コー
ナーの収納装置であって、前面板の背面に棚板の係止部
を設けるようにしたことを特徴とする。この発明では移
動ワゴンとしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に即
してこの発明に係る厨房コーナーの収納装置1について
説明する。図1は厨房用コーナーキャビネット1の天板
を外した使用状態の斜視図であり、図2は同じく天板を
外した状態の平面図、図3も天板を除いた使用状態の平
面図、図4は台所での使用状態を示す斜視図である。
【0008】この厨房用コーナーキャビネット1の天板
はL形に成形した人工大理石やステンレス鋼板などの適
宜な素材からなるものを被せて適宜手段により繋げるも
のであり、また、夫々のキャビネット同士も図示しない
がボルトナットなどの締結手段にて繋げるようにする。
そこで、この厨房用コーナーキャビネット1は入り隅の
壁面の沿う背面板11、11と側面板12、12とから
なるもので、側面板12、12の下端部で詳細な図示は
省略するが、蹴込に対応する切欠を設けるようにしてあ
る。また、平面L形の天板をもって厨房家具を構成する
場合には、コーナーキャビネットとしては上面が開くの
で、詳細な図示は省略するが背面板11と側面板12と
の直交する部分を繋ぎ補強する斜め部材を渡すようにす
る。
【0009】厨房用コーナーキャビネット1内には、開
口部14からコーナーの奥に向かって移動ワゴン2を出
し入れ自在に設け、移動ワゴン2の両側の三角柱状空間
を埋める車輪を備えたスライド収納ラック3、3をコー
ナーキャビネット1の側面板12、12との間に配した
案内レール4により側面板12と並行に出し入れ自在で
かつ取り外し自在に設けるようにしてある。
【0010】移動ワゴン2は、底面にキャスター21を
備え、前面板22は開口部14を塞ぐ形態であって、左
右のベースキャビネットと形態、色彩を合わせ、背面の
形状はコーナーキャビネット1の入り隅に合致するよう
山形に突出させている。前面板22の背面には、転び止
め枠を周縁に巡らせた上下二枚の棚板23、23を設け
ている。図示の例では前面はL形に凹ませて背面の突起
と対応するような形態としているが、側面板12、12
により構成される開口部14を最短距離で塞ぐ平板状と
しても良い。
【0011】スライド収納ラック3、3は、移動ワゴン
2により満たされるコーナーキャビネット1内の左右の
三角柱状の空間を満たすもので、平面二等辺三角形状を
なす金属線を屈曲してなる籠体を上下に複数段設けて形
成してあり、底面には車輪を設けるようにしてある。側
面板12とスライド収納ラック3の間には互いに嵌り合
ってスライド自在な案内レール4を介して繋ぐようにし
てあり、スライド収納ラック3が側面板12に沿って開
口部14に向かってスライドして引き出されるようにな
っている。さらに、スライド収納ラック3は、そのまま
コーナーキャビネット1内から抜き出すことができるよ
うになっている。
【0012】図4a、bは台所での使用状態をあらわす
もので、aは移動ワゴン2を過半引き出して、上部の棚
板に皿を並べている状態を示し、調理済の料理の仮り置
き台として用いている様子を示す。bは移動ワゴン2を
厨房コーナーの収納装置より完全に抜き出して傍らに置
き、スライド収納ラック3を側面板12に沿って引き出
している様子で、このスライド収納ラック3には買い置
きの瓶詰、缶詰の調味料や食品を保管しておくのに好適
である。
【0013】図5、図6は移動ワゴン2の別の実施の形
態を示すもので、基本的には前面板22及び棚板23、
23をプラスチックのブロー成形品にて構成したもの
で、全体として軽量なものとできる。この移動ワゴン2
の前面板22の背面には棚板23の係合部22aを設け
ることで棚板23を取り付け固定する場合に作業性がよ
くなるようにしている。図示の係合部22aは突起の上
縁で棚板23の前縁を乗せ掛けビス止めし易くなってい
る。係合部22aの形態はこれに限らず凹部など棚板2
3の形態との関係で適宜の形状とすることができる。図
示しないが、スライド収納ラック3、3もプラスチック
のブロー成形品にて構成するようにしてもよい。
【0014】木製とすると、移動ワゴン2の前面板22
は、必要に応じて化粧紙を貼り付けたり、蹴込部分を構
成するために互いに直角に張り合せたり、蹴込を黒色に
塗装するなどしてベースキャビネットとの意匠合わせを
することになる。また、扉によって内部を収納スペース
とした従来のタイプに代えて、図7のように引き出しを
収納の基本とした最近のタイプの厨房家具では、引き出
しの前板をアルミニウムなどの金属板で構成することが
あるが、この場合は移動ワゴン2の前面板22には同一
素材のアルミニウム材を使用しなければならない。しか
し、プラスチックの一体成形品とすることで、複雑な形
態を効率よく大量生産できることになり、原料樹脂に染
料或いは顔料を入れたり、成形後に色彩を施すことで意
匠的な統一を図るのが容易となる。
【0015】これまで説明した厨房用コーナーの収納装
置は、独立した厨房用コーナキャビネット1を備えたも
のとしている。しかし、従来隅調理台と称される独立し
た天板を備えた単体としての厨房家具でもよい。また、
平面長方形状をなし、シンクやコンロを備えたベースキ
ャビネットと一体なものとし入り隅を含んで配置するも
のであって、仕切板により厨房用コーナーの収納装置用
の空間を形成しても良い。さらには、台所の入り隅を開
けて、正面からみて縦長長方形状の開口部を設けるよう
二つの厨房用キャビネットを配置し、厨房コーナーの収
納装置の空間を設けたものであってもよい。この場合夫
々の厨房用キャビネットの側板の外面に案内レールを配
置することになり、上面は厨房用キャビネットの天板を
延長して塞ぐことになる。またさらには、一のベースキ
ャビネットにて台所の入り隅を開けるように配置し、背
面板と側面板のみにて形成した平面L形の部材にて厨房
コーナー用の収納装置用の空間を設けるようにしてもよ
い。
【0016】
【発明の効果】請求項1の発明では、キャビネット内の
有効収納面積は80%を越えることになり、従来一般的
に採用されている回転棚と比較すると20%以上の収納
量アップとなる。移動ワゴンとスライド収納ラックを組
み合わせたことにより、使用頻度・方法に応じた収納を
実現できることになる。すなわち、移動ワゴンには使用
頻度の高いものを、スライド収納ラックには使用頻度の
低いものか買い置き品を収納するように用途に応じた収
納を実現できることになる。移動ワゴンは棚板周囲に転
び止め枠を設けておけば、調理の際の移動調味料台とし
たり、調理済の料理の仮置きに好適な補助台とすること
もできる。移動ワゴンはコーナーキャビネットなどから
完全に抜き出して広い箇所で楽な姿勢で、両側から出し
入れができることになり、このとき前面板が開口部を塞
ぐようになっているので扉はなく、双方のスライド収納
ラックは案内レールにより規制され過半を開口部より引
き出して収納、取り出しができることになる。
【0017】清掃、手入れに際しては、移動ワゴンを抜
き出し、スライド収納ラックを案内レールから取り外し
て、厨房コーナーの収納装置内を空にして清掃、手入れ
ができるので、開口部が狭くても内部を清潔に保つこと
が容易にできることになる。これに対して従来の回転棚
はコーナーキャビネット内に固定されているので棚の上
は清掃可能であったが、内底部の清掃手入れが極めて困
難であった。さらに、スライド収納ラックは、基本的に
は床を移動するので回転式のものと比較して支持点での
荷重集中が少なく、コーナーキャビネットの構造を簡略
化できることになる。
【0018】近時、システムキッチン等の厨房家具で
は、ベースキャビネット内への収納手段として単に観音
開きの扉や片開きの扉を設け内底板上を収納スペースと
した従来のものに代えて、収納取り出し易さに配慮し引
き出しを多用するタイプが浸透しつつある。さらには、
収納スペースを増やすため従来デッドスペースとなって
いた蹴込の奥、すなわち台輪内をも含むような引き出し
を備えたものが提供されている。この発明に係る厨房コ
ーナーの収納装置はこのような引き出し多用タイプのベ
ースキャビネットに好適なものといえる。なお、移動ワ
ゴン全体或いは前面板をブロー成形による一体成形とす
ることで、開口を塞ぐ部材を簡単に成形でき、重量も軽
く、木質合板などから形成したものと比較しても強度的
にも優れたものとなる。特に移動ワゴンの前面板が平面
L形をなす場合には製造工程が簡易で容易となる優位性
は際立つものである。さらには、ブロー成形の際に全体
としての棚板用の係合部を形成することで部品点数や組
立の作業工程の短縮を図ることもできる。
【0019】なお、請求項5の発明は、内部の収納手段
の如何に係らず前面板のみを要旨とするもので、開口部
を塞ぐ目的であれば、移動ワゴンの前面板、扉、或いは
飾板にしてもよいもので、蹴込を備えた前面板をブロー
成形することで複雑な形状の前面板を簡単に製作するこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】天板を外した使用状態の斜視図である。
【図2】天板を外した状態の平面図である。
【図3】同じく天板を外した状態の平面図である。
【図4】台所での使用状態を示す斜視図である。
【図5】移動ワゴンの別の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図6】移動ワゴンの前面板の背面図である。
【図7】最近のキッチンキャビネットの斜視図である。
【符号の説明】
1 厨房コーナーの収納装置 11 背面板 12 側面板 14 開口部 2 移動ワゴン 21 キャスター 22 前面板 23 棚板 3 スライド収納ラック 4 案内レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 宗玄 東京都荒川区西日暮里6丁目22番22号 ク リナップ株式会社内 (72)発明者 市葉 亜紀子 東京都荒川区西日暮里6丁目22番22号 ク リナップ株式会社内 (72)発明者 相星 正二 東京都台東区入谷1−27−4 アトムリビ ンテック株式会社内 (72)発明者 幸田 憲雄 新潟県西蒲原郡古田町下中野1594−3 コ ーダ工業株式会社内 Fターム(参考) 3B060 EB01 MA01 MA13 MA15 NA01 ND01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台所の入り隅に配置する厨房コーナーの
    収納装置であって、入り隅と対向する箇所に開口部を設
    けるようにし、開口部からコーナーの奥に向かって、車
    輪を備え前面板にて開口部を塞ぐようにした移動ワゴン
    を出し入れ自在に設け、移動ワゴンの両側の形成される
    三角柱状空間を埋める車輪を備えたスライド収納ラック
    を、案内レールにより開口部から出し入れ自在でかつ取
    り外し自在に設けるようにしたことを特徴とする厨房コ
    ーナーの収納装置。
  2. 【請求項2】 移動ワゴンの前面板を、蹴込を凹ませて
    ブロー成形にて一体に構成したことを特徴とする請求項
    1記載の厨房コーナーの収納装置。
  3. 【請求項3】 移動ワゴンの前面板の背面に、棚板の係
    止部を設けるようにしたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の厨房コーナーの収納装置。
  4. 【請求項4】 移動ワゴンの前面板の形態、色彩を隣接
    または連結する厨房家具に合わせたことを特徴とする請
    求項1乃至3記載の厨房コーナーの収納装置。
  5. 【請求項5】 台所の入り隅に配置する厨房コーナーの
    収納装置であって、入り隅と対向する箇所に開口部を設
    けるようにし、開口部を塞ぐ前面板、扉、飾り板を、蹴
    込を凹ませてブロー成形にて一体に構成したことを特徴
    とするもの。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の厨房コーナーの収納装置
    であって、前面板の背面に棚板の係止部を設けるように
    したことを特徴とするもの。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004082431A1 (de) * 2003-03-21 2004-09-30 Julius Blum Gesellschaft M.B.H. Schublade
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