JP2002027969A - マイクロチャネルアレイ装置、粒子保持方法、細胞保持ならびに物質注入方法、及び細胞保持ならびに物質注入装置 - Google Patents

マイクロチャネルアレイ装置、粒子保持方法、細胞保持ならびに物質注入方法、及び細胞保持ならびに物質注入装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マイクロインジェクション法の実際の使用に
おける種々の問題を解決し、顕微鏡で細胞を観察しなが
らの粒子のトラップや針の刺入などが容易であって、効
率良く粒子(例えば、細胞)に物質を注入することので
きる方法並びにこの方法の実施に好適な装置の提供。 【解決手段】 基板の表面に細胞をトラップするこれま
での方法に替えて、基板の端面(側面)に粒子トラップ
用開口端を有するマイクロチャネルアレイ装置を用いて
該開口端に細胞を吸入トラップすることにより、顕微鏡
観察の方向とその焦点深度内でのマイクロピピット27
先端の移動を可能にし、それにより実際上効率良く物質
の注入を行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロチャネル
アレイ装置、粒子保持方法、細胞保持ならびに物質注入
方法、及び細胞保持ならびに物質注入装置に関し、詳し
くは細胞に遺伝子等の物質を注入するのに最も好適なマ
イクロインジェクション法の効率化を図るためのマイク
ロチャネルアレイ装置、粒子保持方法、細胞保持ならび
に物質注入方法、及び細胞保持ならびに物質注入装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】細胞内に遺伝子を導入することのできる
新技術の開発は、有用な特質を有する動植物種及び微生
物種の育種効率を高める上で鍵となるものである。これ
まで種々の方法が開発されてきたが、確実性と効率性の
両方を有する技術は未開発である。
【0003】例えば、細胞保持用ガラスマイクロピペッ
トと細胞刺入用ガラスマイクロピペットとを、マイクロ
マニピュレータを用いて操作し、細胞1個1個に遺伝子
を注入するマイクロインジェクション法は最も確実な方
法であるが、その操作に熟練と時間を要し、そのため処
理能力が低いことが大きな欠点になっている。しかしな
がら、貴重な細胞と遺伝子を処理する場合、確実性がよ
り重視されることから、マイクロインジェクション法は
現在でも唯一の選択肢である。
【0004】そこで、このマイクロインジェクション法
の効率化に関して、これまで多くの技術開発努力が行な
われてきた。例えば、特開平1−112976号公報に
は、基板に貫通孔を規則的にあけ、そこに細胞をトラッ
プして、基板の位置と注入針の位置をステップモーター
とコンピューターにより自動的に制御することで注入を
自動化する試みが記載されている。本発明者も、多数の
注入針を規則的に配列したマイクロキャピラリーアレイ
を作製する技術を開発し、これに対応した位置にチャン
バーを有するマイクロチャンバーアレイを用いて、マイ
クロチャンバーアレイに保持された全ての細胞へのDN
Aの一括注入を可能とすることにより、さらに効率化を
進めた(特開2000−23657号公報)。
【0005】しかしながら、上記のいずれの発明も、細
胞の形状、大きさ、弾力性をほぼ均一と仮定して装置開
発を行ったものである。実際には、それらがほぼ一定で
あることは極めて希であり、殆どの場合、細胞の形状、
大きさ、弾力性はそれぞれに大きなバラツキがあるのが
普通である。そのため、各細胞に対する注入針の位置操
作を同一に行ったのでは、多くの細胞に対して針が刺さ
らないか、或いは、多くの細胞を破壊する結果になる。
従って、殆どの場合、確実性の点から、トラップされた
1個1個の細胞に対して、顕微鏡で観察しながら針を刺
入していくことが求められている。
【0006】このように、現時点では、確実性の点か
ら、トラップされた1個1個の細胞に対して、顕微鏡で
観察しながら針を刺入していくことが求められているこ
とから、顕微鏡で観察しながらの細胞のトラップや針の
刺入などをより効率化する技術が要望されている。
【0007】ところで、上記いずれの発明も含めて、こ
れまで開発されたマイクロインジェクション装置は、い
ずれも基板表面に規則的に貫通孔をあけて、その開口端
に細胞を保持することを行っており、基板の表面に細胞
を保持するように構成されている。
【0008】しかしながら、ガラス基板などの透明基板
に微小な貫通孔をあけることは極めて難しいことから、
実際には微小な貫通孔をあける基板としては、シリコン
基板を用いざるを得ない。その場合、シリコン基板は可
視光を透過しないため、落射型反射照明方式で細胞を観
察しなければならなくなる。しかも、貫通孔部では光が
反射されず、若しくは乱反射されて、その直上にある部
分は暗部となって観察が困難になる。さらに、針の動く
方向と顕微鏡観察方向がほぼ同じであるため、実際に顕
微鏡観察を行うことは極めて難しく、特に、作業距離が
短くなる高倍率での観察は実際上不可能である。また、
仮に顕微鏡観察できたとしても、針が顕微鏡の焦点深度
の方向で動くため、動きと共に像がぼけて、その位置操
作は極めて難しくなる。
【0009】従って、基板の表面に細胞を保持するよう
に構成されているこれまでのマイクロインジェクション
装置では、確実性の点から求められている顕微鏡で細胞
を観察しながらの針刺入を行うことは、殆ど不可能であ
る。
【0010】以上のような数々の問題点があったため、
上記のマイクロインジェクション法において、顕微鏡で
観察しながら細胞のトラップや針の刺入などをより効率
化する技術は、その実用化が進んでいないのが現状であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マイクロイ
ンジェクション法の実際の使用における種々の問題を解
決し、顕微鏡で細胞を観察しながらの粒子のトラップや
針の刺入などが容易であって、効率良く粒子(例えば、
細胞)に物質を注入することのできる方法ならびにこの
方法の実施に好適な装置の提供を目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、マイクロインジェク
ション法の実施にあたり、基板表面に多数の貫通孔をあ
けてその開口端に細胞をトラップする方法、即ち、基板
の表面に細胞をトラップするこれまでの方法に替えて、
基板の端面(側面)に粒子トラップ用開口端を有するマ
イクロチャネルアレイ装置を用いて該開口端に細胞を吸
入トラップすることにより、顕微鏡観察の方向とその焦
点深度内でのマイクロピペット先端の移動を可能にし、
それにより実際上効率良く物質の注入を行えることを見
出し、この知見に基いて本発明を完成するに到った。
【0013】本発明者は、これまでシリコン基板に加工
した微細な溝のアレイをガラス基板で覆うことによりマ
イクロチャネルアレイを作成する方法を考案し、その血
液成分測定への応用(特開平2−130471号公報、
特許第2532707号公報)、粒子の濾過,分級への
応用(特開平11−165062号公報)等を開発して
きたが、マイクロチャネルアレイのマイクロインジェク
ション法への利用、第1基板と第2基板の密着部のマイ
クロチャネル開口端を利用して第1基板端面に粒子を保
持するマイクロチャネルアレイ装置等は、本発明者が今
回初めて発明したものである。
【0014】即ち、請求項1に係る本発明は、基板を貫
通する貫通孔を有する窪みと、該窪みと基板の端面の間
を連通する多数の微細な溝とを該基板表面に有する第1
基板と、透明な第2基板とからなり、前記第1基板の表
面に前記第2基板を接合させることにより、前記第1基
板と前記第2基板との接合部であって前記第1基板の端
面に、前記溝によって形成される粒子トラップ用開口端
が形成されていることを特徴とするマイクロチャネルア
レイ装置を提供するものである。
【0015】請求項2に係る本発明は、第1基板がシリ
コン基板であり、第2基板が透明なガラス基板である請
求項1記載のマイクロチャネルアレイ装置を提供するも
のである。
【0016】請求項3に係る本発明は、請求項1又は2
記載のマイクロチャネルアレイ装置を用い、第1基板の
貫通孔を通して引圧をかけ、それによって第1基板端面
に形成されている粒子トラップ用開口端に粒子を吸引ト
ラップすることを特徴とする粒子保持方法を提供するも
のである。
【0017】請求項4に係る本発明は、吸引トラップさ
れる粒子が、細胞である請求項3記載の粒子保持方法を
提供するものである。
【0018】請求項5に係る本発明は、第1基板端面に
形成されている粒子トラップ用開口端の近傍を透過照明
及び落射型反射照明の両方を用いて顕微鏡観察しなが
ら、粒子を吸引トラップすることを特徴とする請求項4
記載の粒子保持方法を提供するものである。
【0019】請求項6に係る本発明は、請求項1又は2
記載のマイクロチャネルアレイ装置、前記マイクロチャ
ネルアレイ装置搭載用ステージ、透過照明と落射型照明
のいずれか一方或いは両方を有する顕微鏡、マイクロピ
ペット、前記マイクロピペットを操作するマイクロマニ
ピュレータ、前記マイクロピペットから物質を押し出す
ための圧発生器、及び、吸引トラップ用引圧発生器から
なることを特徴とする細胞保持ならびに物質注入装置を
提供するものである。
【0020】請求項7に係る本発明は、請求項6記載の
細胞保持ならびに物質注入装置を用い、第1基板の貫通
孔を通して引圧をかけ、それによって第1基板端面に形
成されている粒子トラップ用開口端に細胞を吸引トラッ
プし、次いで吸引トラップされた細胞に対して、マイク
ロピペットを刺入することにより、細胞内に物質を注入
することを特徴とする細胞保持ならびに物質注入方法を
提供するものである。
【0021】請求項8に係る本発明は、第1基板端面に
形成されている粒子トラップ用開口端の近傍を透過照明
及び落射型反射照明の両方を用いて顕微鏡観察しなが
ら、細胞を吸引トラップし、次いで吸引トラップされた
細胞に対して、マイクロピペットを刺入することによ
り、細胞内に物質を注入する請求項7記載の細胞保持な
らびに物質注入方法を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を示
す。まず請求項1に係る本発明は、マイクロチャネルア
レイ装置に関し、基板を貫通する孔を有する窪みと、該
窪みと基板の端面の間を連通する多数の微細な溝とを該
基板表面に有する第1基板と、透明な第2基板とからな
り、前記第1基板の表面に前記第2基板を接合させるこ
とにより、前記第1基板と前記第2基板との接合部であ
って前記第1基板の端面に、前記溝によって形成される
粒子トラップ用開口端が形成されていることを特徴とす
るものである。このような請求項1に係る本発明のマイ
クロチャネルアレイ装置について、図面を参照しつつ説
明する。図1は、第1基板11の1例を示す正面図であ
り、第1基板11上に存在する窪みと溝のデザインの1
例が示されている。図2は、図1のA部を拡大した説明
図である。図3は、第1基板11と、透明な第2基板1
5とからなる、請求項1に係る本発明のマイクロチャネ
ルアレイ装置の側面を一部拡大した図であって、細胞を
トラップしている状態を示す説明図である。
【0023】請求項1に係る本発明のマイクロチャネル
アレイ装置は、下記に示すような第1基板11と第2基
板15とを接合、密着させることにより得られる。第1
基板11は、平面形状が略長方形状をなす、薄板状のも
のであって、特に請求項2に記載したように、シリコン
基板からなるものである。この第1基板11の表面に
は、該基板を貫通する孔14を有する窪み12と、該窪
み12と基板の端面の間を連通する多数の微細な溝13
とが設けられている。図1、図2中、窪み12の端とそ
れに平行する第1基板11の端をつなぐ多数の短い線分
のそれぞれが溝13を示している。ここで窪み12の平
面形状は、図1では略「エ」字状とされているが、これ
に限定されるものではなく、例えば第1基板11の略全
体をカバーする略長方形状をなすものとしてもよい。ま
た、図1に示す第1基板11は、図2、図3では、周縁
部にテーパー(勾配)を付けたものとされているが、こ
のテーパーはなくとも差し支えない。
【0024】第1基板11には、さらに基板の表裏面を
貫通する貫通孔14が窪み12の中に設けられている。
図1では、貫通孔14として、平面形状が円形のものが
示されているが、これに限定されるものではなく、該貫
通孔14を通して引圧をかけられるものであれば、平面
形状が角形のものなどであっても差し支えない。また、
図1では、貫通孔14は、第1基板11の中央部に設け
られているが、1例を示したものであって、これに限定
されるものでないことは、言うまでもない。
【0025】さらに、第1基板11には、窪み12と基
板の端面の間を連通する多数の微細な溝13が設けられ
ている。即ち、第1基板11には、図1、図2に示すよ
うに、窪み12の周囲の基板表面に、窪み12の端とそ
れに平行する第1基板11の端面の間を連通する(つな
ぐ)微細な溝13が、基板の端面に沿って(図1では上
下の端面に沿って)多数設けられている。このように、
窪み12の端とそれに平行する基板の端面の間を、多数
の微細な溝13が連通するようになっている。
【0026】このような第1基板11は、例えばフォト
リソグラフィーとエッチングの技法を用いて、以下のよ
うにウェーハー(シリコン単結晶からなる基板用薄板)
を加工することにより得ることができる。まず、1回目
のフォトリソグラフィーとエッチングで、溝13を加工
し、次に2回目のフォトリソグラフィーとエッチングで
窪み12を加工する。さらに、貫通孔14をサンドブラ
スト法等で加工し、最後にウェーハーをカットすること
により、第1基板(チップ)11を作製することができ
る。
【0027】ウェーハーのカットには、端面がきれいに
仕上がることから、高密度プラズマによる異方性エッチ
ングを用いることが望ましい。ここで高密度プラズマに
よる異方性エッチングとは、基板表面に塗布したフォト
レジストにフォトリソグラフィ工程によってカット部分
を形成し、そのフォトレジストをマスクとして反応性イ
オンの高密度プラズマによるエッチングでカットする技
術である。この他に、ダイシングカットでも、端の欠け
が最小限になるように注意して行うことで、実用に耐え
る端面を得ることができる。また、ある深さまでエッチ
ングで彫り、それから残りをダイシングカットしても良
い。
【0028】このような第1基板11の大きさは特に限
定されないが、粒子、特に細胞のトラップに用いられる
ことから、通常、縦8〜12mm、横16〜24mm、
厚さ0.4〜0.6mm程度のものであって、溝13の
幅が0.002〜0.02mm、長さが0.05〜0.
2mm程度のものである。
【0029】次に、上記第1基板11と接合、密着させ
られる第2基板15は、透明な基板であって、請求項2
に記載したように、通常は、透明なガラス基板からなる
ものである。従って、第1基板と第2基板とは、請求項
2に記載したように、それぞれシリコン単結晶からなる
シリコン基板と、透明なガラスからなる透明なガラス基
板とであることが好ましい。この第2基板15は、通
常、上記第1基板11と略同様の平面形状を有するもの
であって、第1基板11より大きいものとすると、図3
に示されるように、第1基板11の端面と第2基板15
の表面とで形成されるコーナー部に、粒子(細胞)16
を確実に保持することができる。第1基板11より大き
ければ、第2基板15は勿論円盤形状であってもよい。
【0030】請求項1に係る本発明のマイクロチャネル
アレイ装置は、上記第1基板11の表面に、即ち窪み1
2や溝13などが設けられている側に、上記第2基板1
5を接合、密着させたものである。上記第1基板11の
表面に上記第2基板15を接合、密着させることによ
り、第1基板11と第2基板15との接合部であって第
1基板11の端面に、溝13によって形成される粒子ト
ラップ用開口端Bがいわば自動的に形成される。この粒
子トラップ用開口端Bに粒子(細胞)16をトラップ
(捕捉)する。
【0031】上記したように、平面形状が第1基板11
より大きい第2基板15を用いると、図3に示されるよ
うに、粒子トラップ用開口端B付近に、第1基板11の
端面と第2基板15の表面とでコーナー部が形成され、
このコーナー部に、粒子(細胞)16を確実に保持する
ことができる。
【0032】第1基板11の表面に上記第2基板15を
接合、密着させる方法としては、例えば陽極接合法を用
いることもできるが、好ましくは必要に応じて取り外し
可能とするため、ホルダー等を用いて機械的に両者を圧
着させるとよい。
【0033】図4、図5に、第1基板11の表面に上記
第2基板15を、ホルダーを用いて機械的に接合、密着
させた状態を示す。図4は、その正面図であり、図5は
その平面図である。この図4、図5は、第2基板15と
して、円盤状のガラス基板を用いた例である。図中、符
号17はホルダーを示しており、押しネジ18、樹脂ブ
ロック19、Oリング20、載置台21などから構成さ
れている。このようなホルダー17の押しネジ18で樹
脂ブロック19を押すことにより、Oリング20を介し
て、第1基板11が第2基板15に押しつけられ、接
合、密着させられる。通常、第2基板15上にセンター
ガイド用基板15aを載せ、該センターガイド用基板1
5aの中央に第1基板11が丁度入る大きさの円形の孔
を開けておく。そうすることで、第1基板11を第2基
板15の中央に容易に置くことができる。該センターガ
イド用基板15aは、プラスチック基板でよい。この場
合、第1基板11の元の表面(溝13、窪み12以外の
部分であって、第2基板15と密着する部分)を光学研
磨しておくと共に、第2基板15の表面も光学研磨され
たものを用いることにより、両者の密着度を十分に高く
し、漏れを防ぐことができる。
【0034】一般に、細胞試料を調製するとき、一部の
細胞が壊れ、その断片等が混在することが一般的であ
る。また、その混在物を取り除けない場合が多い。その
ため、第1基板11端面の開口部Bに粒子(細胞)16
を吸引トラップするときにも、混在物が吸引されること
があり、しばしばマイクロチャネルを構成している一部
の溝13が詰まる結果になる。上記の如く、図4、図5
に示すように、第1基板11と第2基板15とを機械的
に圧着させた場合には、使用後、これら基板を取り外し
て洗浄し、再度両者を圧着させることにより、容易に詰
まりを取り除くことができ、従って再使用が可能とな
る。一方、溶着により接着させた場合には、詰まりを取
り除くことは困難であり、再使用が難しくなる。
【0035】請求項1に係る本発明のマイクロチャネル
アレイ装置は、このように第1基板11の表面に第2基
板15を接合、密着させることにより、第1基板11と
第2基板15との接合部であって第1基板11の端面
に、溝13によって形成される粒子トラップ用開口端B
が形成されており、この粒子トラップ用開口端Bに粒子
(細胞など)16をトラップ(捕捉)する。図5に示し
たように、粒子トラップ用開口端Bが形成されている第
1基板11の端面22は、外部から自由にアクセスでき
る構造になっており、また、その上部には障害物がない
ようになっているので、透過照明での顕微鏡観察が可能
となっている。
【0036】このような請求項1又は2に係る本発明の
マイクロチャネルアレイ装置を用いた粒子保持方法を提
供するのが、請求項3に係る本発明である。請求項3に
係る本発明は粒子保持方法に関し、請求項1又は2記載
のマイクロチャネルアレイ装置を用い、第1基板の貫通
孔を通して引圧をかけ、それによって第1基板端面に形
成されている粒子トラップ用開口端に粒子を吸引トラッ
プすることを特徴とするものである。なお、後述する図
6は、請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに物質注
入装置の1例を用いて、細胞保持ならびに物質注入を行
っている模様を示す説明図であるが、粒子16を吸引ト
ラップするところまでの装置は、この請求項3に係る本
発明の方法でも利用されるものであるので、適宜、これ
を参照して説明することとする。
【0037】請求項3に係る本発明では、請求項1又は
2記載のマイクロチャネルアレイ装置を用いる。これに
ついては、上記した通りである。請求項3に係る本発明
では、このような請求項1又は2記載のマイクロチャネ
ルアレイ装置を用い、第1基板11の貫通孔14を通し
て引圧をかけ、それによって第1基板11端面に形成さ
れている粒子トラップ用開口端Bに粒子16を吸引トラ
ップする。
【0038】例えば、まず初めに、粒子トラップ用開口
端B付近であって、第1基板11の端面と第2基板15
の表面とで形成されるコーナー部近傍に、粒子(細胞な
ど)16を置いて、粒子16を粒子トラップ用開口端B
に吸引トラップする準備をする。なお、粒子16をコー
ナー部近傍に置く手段は、特に限定されないが、先端径
が大きいマイクロピペットとそれを操作するためのマイ
クロマニピュレータを別に用意し、そのマイクロピペッ
ト内に粒子浮遊液を予め入れておき、マイクロマニピュ
レータでマイクロピペット先端位置をコーナー部近傍に
持っていき、粒子浮遊液をマイクロピペットより押出せ
ばよい。粒子を粒子トラップ用開口端Bにさらに近付け
るには、請求項6に係る本発明において示すような粒子
(細胞)刺入用のマイクロピペット27をマイクロマニ
ピュレータ28を用いてマイクロピペット先端で粒子を
押す等の操作をすればよい。しかし、吸引すれば周りの
液体と共に粒子が動いて開口端に来るので、一般にその
操作は不要である。その際、センターガイド用基板15
aの中央に開けられている孔は液溜め15bになる。次
に、第1基板11に設けられている貫通孔14を通じ
て、例えば別途設置した細胞などの粒子16を吸引トラ
ップするための引圧を発生させる、吸引トラップ用引圧
発生器30などを用いて、引圧をかける。すると、第1
基板11に設けられている窪み12を経由して、粒子ト
ラップ用開口端Bにも引圧がかかり、粒子16は前記コ
ーナー部近傍から粒子トラップ用開口端Bに吸引トラッ
プされ、そのまま保持される。
【0039】なお、吸引トラップの対象となる粒子とし
ては、例えば請求項4に記載したように、マイクロイン
ジェクション法において、DNA等の物質が注入される
対象となる細胞などが挙げられる。
【0040】ここで、請求項5に記載したように、第1
基板11の端面に形成されている粒子トラップ用開口端
Bの近傍を、透過照明及び落射型反射照明の両方を用い
て顕微鏡観察しながら、粒子16を吸引トラップする
と、粒子16に対して透過照明による顕微鏡観察が可能
となり、同時に、落射型反射照明を用いて、窪み12や
溝13が形成されている、マイクロチャネルアレイ側も
同時に顕微鏡観察することができる。従って、より確実
に細胞などの粒子16を保持することができる。
【0041】次に、請求項6に係る本発明は細胞保持な
らびに物質注入装置に関し、請求項1又は2記載のマイ
クロチャネルアレイ装置、前記マイクロチャネルアレイ
装置搭載用ステージ、透過照明と落射型照明のいずれか
一方或いは両方を有する顕微鏡、マイクロピペット、前
記マイクロピペットを操作するマイクロマニピュレー
タ、前記マイクロピペットから物質を押し出すための圧
発生器、及び、吸引トラップ用引圧発生器からなること
を特徴とするものである。
【0042】図6は、請求項6に係る本発明の細胞保持
ならびに物質注入装置の1例を用いて、細胞保持ならび
に物質注入を行っている模様を示す説明図である。請求
項6に係る本発明の細胞保持ならびに物質注入装置は、
請求項1又は2記載のマイクロチャネルアレイ装置を有
している。このようなマイクロチャネルアレイ装置は、
前記したように、基板を貫通する貫通孔14を有する窪
み12と、該窪み12と基板の端面の間を連通する多数
の微細な溝13とを該基板表面に有する第1基板と、こ
の第1基板の表面に接合される透明な第2基板15とか
らなり、前記第1基板11の表面に前記第2基板15を
接合させることにより、第1基板11と第2基板15と
の接合部であって第1基板11の端面に、溝13によっ
て形成される粒子トラップ用開口端Bが形成されている
ものである。この粒子トラップ用開口端Bに粒子(細
胞)16をトラップ(捕捉)する。
【0043】請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに
物質注入装置は、請求項1又は2記載のマイクロチャネ
ルアレイ装置の他に、まず前記マイクロチャネルアレイ
装置搭載用ステージ23を有している。このマイクロチ
ャネルアレイ装置搭載用ステージ23としては、マイク
ロチャネルアレイ装置を搭載しうるものであればよく、
特に制限されない。
【0044】請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに
物質注入装置は、次に透過照明と落射型照明のいずれか
一方或いは両方を有する顕微鏡24を有している。図6
中、符号25は透過照明用の光源を示しており、符号2
6は落射型照明用の光源を示している。これらは、既知
のものを用いることができる。
【0045】請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに
物質注入装置は、さらに粒子(細胞)刺入用のマイクロ
ピペット27、前記マイクロピペットを操作するマイク
ロマニピュレータ28、前記マイクロピペット27から
物質を押し出すための圧発生器29、及び、吸引トラッ
プ用引圧発生器30とを有している。これらについて
も、既知のものを用いることができる。さらに、図4、
図5に示すようなホルダー17を用いて、第1基板11
と第2基板15とを機械的に密着させることがより好ま
しい。
【0046】このような請求項6に係る本発明の細胞保
持ならびに物質注入装置によれば、顕微鏡で細胞を観察
しながらの粒子のトラップや針の刺入などが容易であっ
て、効率良く粒子(例えば、細胞)に物質を注入するこ
とができる。請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに
物質注入装置を用いた、そのような効率のよい細胞保持
ならびに物質注入方法を提供するのが、請求項7と請求
項8に係る本発明である。
【0047】即ち、請求項7に係る本発明は細胞保持な
らびに物質注入方法に関し、請求項6記載の細胞保持な
らびに物質注入装置を用い、第1基板の貫通孔を通して
引圧をかけ、それによって第1基板端面に形成されてい
る粒子トラップ用開口端に細胞を吸引トラップし、次い
で吸引トラップされた細胞に対して、マイクロピペット
を刺入することにより、細胞内に物質を注入することを
特徴とするものである。
【0048】請求項7に係る本発明において、粒子トラ
ップ用開口端に細胞を吸引トラップするところまでは、
請求項3、4に係る本発明と同様である。即ち、まず初
めに、粒子トラップ用開口端B付近であって、第1基板
11の端面と第2基板15の表面とで形成されるコーナ
ー部近傍に、細胞などの粒子16を置いて、細胞などの
粒子16を粒子トラップ用開口端Bに吸引トラップする
準備をする。なお、この操作は、細胞などの粒子浮遊液
をコーナー部近傍に注げば充分である。次に、第1基板
11に設けられている貫通孔14を通じて、吸引トラッ
プ用引圧発生器30から引圧をかける。すると、第1基
板11に設けられている窪み12を経由して、粒子トラ
ップ用開口端Bにも引圧がかかり、細胞などの粒子16
は前記コーナー部近傍から粒子トラップ用開口端Bに吸
引トラップされ、そのまま保持される。
【0049】このように吸引トラップされた細胞などの
粒子16に対して、粒子(細胞)刺入用のマイクロピペ
ット27を刺入することにより、細胞内に物質を注入す
る。
【0050】細胞内に物質を注入するにあたっては、透
過照明用の光源25などを用いることにより、細胞など
の粒子16に対して透過照明による顕微鏡観察が可能と
なる。このため、透過照明により第1基板11の端面に
形成されている粒子トラップ用開口端Bの近傍を顕微鏡
24で観察しながら、粒子(細胞)刺入用のマイクロピ
ペット27により容易にDNA等の物質を刺入すること
が可能である。
【0051】さらに、請求項8に記載したように、透過
照明用の光源25と共に、落射型反射照明用の光源26
を用いることにより、透過照明及び落射型反射照明の両
方を用いての顕微鏡観察ができ、細胞などの粒子16に
対して透過照明による顕微鏡観察が可能となると同時
に、落射型反射照明を用いて、窪み12や溝13が形成
されている、マイクロチャネルアレイ側も顕微鏡観察す
ることができる。従って、より確実、かつより容易にD
NA等の物質を刺入することが可能である。
【0052】なお、図6では、粒子(細胞)刺入用のマ
イクロピペット27は、第2基板15に対し約45度の
傾きで描かれているが、これに限定されるものではな
く、本発明では、細胞等の粒子が第1基板11と第2基
板15との接合部であって第1基板11の端面に形成さ
れた粒子トラップ用開口端Bにトラップされるため、水
平に近い角度まで持ってきた状態での操作も可能であ
る。このようにすることにより、粒子(細胞)刺入用の
マイクロピペット27を動かす方向(水平方向)と顕微
鏡24の観察方向(垂直方向)とがほぼ直交することと
なる。従って、高倍率で観察することができ、かつ、粒
子(細胞)刺入用のマイクロピペット27の先端をほぼ
顕微鏡24の焦点深度内で動かすことができ、位置操作
をより容易に行うことができる。
【0053】なお、上記した如き請求項6に係る本発明
の細胞保持ならびに物質注入装置を用いてポプラプラス
トを吸引トラップし、細胞刺入用のマイクロピペット
(針)を刺したところの顕微鏡画像からの参考図を図7
に示す。ポプラプラスト31の大きさ、形状、弾力性等
は極めて不均一であり、またプロトプラスト浮遊液調製
試料は膜破片や葉緑体等の不純物をも含む。このような
不揃いな粒子を対象としてマイクロインジェクションを
行う場合には、顕微鏡で観察しながら注入操作を効率良
く行うことができる本発明が不可欠である。
【0054】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
るので、以下に記載するような効果を有する。 (1)請求項1、2に係る本発明のマイクロチャネルア
レイ装置は、従来のように基板の表面に細胞を保持する
のではなく、第1基板端面に形成されている粒子トラッ
プ用開口端に細胞等の粒子を吸引トラップするため、粒
子トラップ用開口端Bが形成されている第1基板11の
端面22は、外部から自由にアクセスできる構造になっ
ており、しかも、その上部には障害物がないようになっ
ているので、透過照明での顕微鏡観察が可能である。請
求項3、4、5に係る本発明の粒子保持方法によれば、
透過照明で顕微鏡観察しながら粒子をトラップするする
ことが可能である。
【0055】(2)請求項6に係る本発明の細胞保持な
らびに物質注入装置は、従来のように基板の表面に細胞
を保持するのではなく、第1基板端面に形成されている
粒子トラップ用開口端に細胞等の粒子を吸引トラップす
るため、粒子トラップ用開口端Bが形成されている第1
基板11の端面22は、外部から自由にアクセスできる
構造になっており、しかも、その上部には障害物がない
ようになっているので、透過照明及び落射型反射照明の
両方を用いての顕微鏡観察ができ、細胞などの粒子に対
して透過照明による顕微鏡観察が可能となると同時に、
落射型反射照明を用いて、窪みや溝が形成されている、
マイクロチャネルアレイ側も顕微鏡観察することができ
る。従って、より確実、かつより容易にDNA等の物質
を刺入することが可能である。
【0056】(3)また、請求項6に係る本発明の細胞
保持ならびに物質注入装置は、第1基板端面に形成され
ている粒子トラップ用開口端に細胞等の粒子を吸引トラ
ップするため、粒子にDNA等の物質を注入する際、粒
子(細胞)刺入用のマイクロピペットの動く方向を水平
に近くすることができることから、高倍率での観察と焦
点深度内でのマイクロピペット先端の操作が可能であ
る。従って、細胞へのDNA等の物質の注入を、粒子
(細胞)刺入用のマイクロピペットを顕微鏡で観察しな
がら行うことが可能である。即ち、細胞に粒子(細胞)
刺入用のマイクロピペットでDNA等の物質を注入する
にあたり、マイクロピペットを動かす方向(ほぼ水平方
向)と顕微鏡の観察方向(垂直方向)とがほぼ直交する
ので、細胞を高倍率で観察することができ、また、マイ
クロピペット先端を顕微鏡の焦点深度の中で動かすこと
ができる。
【0057】(4)さらに、請求項6に係る本発明の細
胞保持ならびに物質注入装置によれば、形状、大きさ、
弾力性に大きなバラツキのある複数の細胞であっても、
顕微鏡で観察しながら物質の注入を行えるので、確実に
物質を注入することができる。
【0058】(5)また、請求項1、2に係る本発明の
マイクロチャネルアレイ装置と、請求項6に係る本発明
の細胞保持ならびに物質注入装置とにおいて、第1基板
と第2基板とを機械的に取り外し自在に接合、密着させ
た場合には、細胞試料に混在する細胞断片等の混在物が
吸引されてたとしても、使用後、基板同士を取り外して
洗浄し、再度接合、密着させることにより、容易に詰ま
りを取り除き、再使用に供することができる。
【0059】以上のように、本発明によれば、マイクロ
インジェクション法の実際の使用において、顕微鏡で細
胞を観察しながらの粒子のトラップや針の刺入などが容
易であって、効率良く粒子(例えば、細胞)に物質を注
入することが可能であり、マイクロインジェクション法
の効率を著しく高めることができる。従って、本発明
は、マイクロインジェクション法の効率を大幅に高める
ことができるので、医学、生化学、遺伝子工学等の各分
野で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1基板の1例を示す正面図である。
【図2】 図1のA部を拡大した説明図である。
【図3】 第1基板と、透明な第2基板とからなる、請
求項1に係る本発明のマイクロチャネルアレイ装置の側
面を一部拡大した図であって、細胞をトラップしている
状態を示す説明図である。
【図4】 第1基板の表面に第2基板を、ホルダーを用
いて機械的に接合、密着させた状態を示す正面図であ
る。
【図5】 図4の平面図である。
【図6】 請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに物
質注入装置の1例を用いて、細胞保持ならびに物質注入
を行っている模様を示す説明図である。
【図7】 請求項6に係る本発明の細胞保持ならびに物
質注入装置を用いてポプラプラストを吸引トラップし、
細胞刺入用のマイクロピペット(針)を刺したところの
顕微鏡画像からの参考図である。
【符号の説明】
11 第1基板(シリコン基板) 12 窪み 13 溝 14 貫通孔 15 第2基板(ガラス基板) 15a センターガイド用基板 15b 液溜め 16 粒子(細胞) 17 ホルダー 18 押しネジ 19 樹脂ブロック 20 Oリング 21 載置台 22 粒子トラップ用開口端Bが形成されている第1基
板の端面 23 マイクロチャネルアレイ装置搭載用ステージ 24 顕微鏡 25 透過照明用の光源 26 落射型照明用の光源 27 粒子(細胞)刺入用のマイクロピペット 28 マイクロピペットを操作するマイクロマニピュレ
ータ 29 マイクロマニピュレータから物質を押し出すため
の圧発生器 30 吸引トラップ用引圧発生器 31 ポプラプロトプラスト A 拡大されて図2として示されている部分 B 粒子トラップ用開口端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA19 CA01 CA11 CA20 DA01 DA02 GA12 GA30 HA20 4B029 AA23 AA25 BB01 BB11 BB12 CC03 CC08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を貫通する貫通孔を有する窪みと、
    該窪みと基板の端面の間を連通する多数の微細な溝とを
    該基板表面に有する第1基板と、透明な第2基板とから
    なり、前記第1基板の表面に前記第2基板を接合させる
    ことにより、前記第1基板と前記第2基板との接合部で
    あって前記第1基板の端面に、前記溝によって形成され
    る粒子トラップ用開口端が形成されていることを特徴と
    するマイクロチャネルアレイ装置。
  2. 【請求項2】 第1基板がシリコン基板であり、第2基
    板が透明なガラス基板である請求項1記載のマイクロチ
    ャネルアレイ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のマイクロチャネル
    アレイ装置を用い、第1基板の貫通孔を通して引圧をか
    け、それによって第1基板端面に形成されている粒子ト
    ラップ用開口端に粒子を吸引トラップすることを特徴と
    する粒子保持方法。
  4. 【請求項4】 吸引トラップされる粒子が、細胞である
    請求項3記載の粒子保持方法。
  5. 【請求項5】 第1基板端面に形成されている粒子トラ
    ップ用開口端の近傍を透過照明及び落射型反射照明の両
    方を用いて顕微鏡観察しながら、粒子を吸引トラップす
    ることを特徴とする請求項4記載の粒子保持方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のマイクロチャネル
    アレイ装置、前記マイクロチャネルアレイ装置搭載用ス
    テージ、透過照明と落射型照明のいずれか一方或いは両
    方を有する顕微鏡、マイクロピペット、前記マイクロピ
    ペットを操作するマイクロマニピュレータ、前記マイク
    ロピペットから物質を押し出すための圧発生器、及び、
    吸引トラップ用引圧発生器からなることを特徴とする細
    胞保持ならびに物質注入装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の細胞保持ならびに物質注
    入装置を用い、第1基板の貫通孔を通して引圧をかけ、
    それによって第1基板端面に形成されている粒子トラッ
    プ用開口端に細胞を吸引トラップし、次いで吸引トラッ
    プされた細胞に対して、マイクロピペットを刺入するこ
    とにより、細胞内に物質を注入することを特徴とする細
    胞保持ならびに物質注入方法。
  8. 【請求項8】 第1基板端面に形成されている粒子トラ
    ップ用開口端の近傍を透過照明及び落射型反射照明の両
    方を用いて顕微鏡観察しながら、細胞を吸引トラップ
    し、次いで吸引トラップされた細胞に対して、マイクロ
    ピペットを刺入することにより、細胞内に物質を注入す
    る請求項7記載の細胞保持ならびに物質注入方法。
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