JP2002027521A - 移動体通信装置 - Google Patents

移動体通信装置

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JP2002027521A
JP2002027521A JP2000201199A JP2000201199A JP2002027521A JP 2002027521 A JP2002027521 A JP 2002027521A JP 2000201199 A JP2000201199 A JP 2000201199A JP 2000201199 A JP2000201199 A JP 2000201199A JP 2002027521 A JP2002027521 A JP 2002027521A
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signal
signal level
speed
averaging
mobile communication
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JP2000201199A
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Hiroyuki Aono
浩之 青野
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確なハンドオーバー制御が可能な移動体通
信装置を提供する。 【解決手段】 移動体CAに搭載される移動体通信装置
は、基地局B1,B2から受信した信号レベルを検出す
るレベル検出手段L、L1,L2と、信号レベルの平均
化を行う平均化手段A,A1,A2と、移動体CAの速
度を検出する速度検出手段Sと、速度検出手段Sによっ
て検出された速度Vが大きいほどレベル検出手段L,L
1,L2によって検出された信号レベルの平均化を行う
期間Tが短くなるように制御する制御手段とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の移動体通信装置は特開平11−5
05078号公報に記載されている。同公報には、基地
局と移動局からなるセルラー方式の移動体無線システム
において、受信レベル測定動作に伴う不要な消費電力の
削減及び基地局のハンドオーバー制御の処理量の低減を
図ったものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
移動体通信装置においては、ハンドオーバー制御のため
に受信した信号レベルを検出しているが、移動体の移動
の影響によって信号レベルが大きく変動し、正確なハン
ドオーバー制御が困難となる。本発明は、このような課
題に鑑みてなされたものであり、正確なハンドオーバー
制御が可能となる移動体通信装置を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る移動体通信装置は、移動体に搭載され
る移動体通信装置において、基地局から受信した信号レ
ベルを検出するレベル検出手段と、信号レベルの平均化
を行う平均化手段と、移動体の速度を検出する速度検出
手段と、速度検出手段によって検出された速度が大きい
ほどレベル検出手段によって検出された信号レベルの前
記平均化を行う期間が短くなるように制御する制御手段
とを備えることを特徴とする。
【0005】本装置によれば、移動体の速度が大きいほ
ど、信号レベルを平均化する期間が短くなるため、移動
体が高速移動を行っている場合には信号レベルの変化に
追従することができる一方で、低速移動を行っている場
合には信号レベルの変化傾向を移動の影響を抑制して検
出することができ、したがって、この平均化された信号
レベルに基づいて受信すべき基地局の切替制御、すなわ
ち、ハンドオーバー制御を行えば、これを正確に行うこ
とが可能となる。
【0006】また、本装置においては、前記平均化は前
記信号レベルを所定期間の間、複数回サンプリングし、
サンプリングされた各信号レベルの平均を求めることに
よって行われ、制御手段は、信号レベルの一定期間当た
りのサンプリング数が減少しないように制御することを
特徴とする。
【0007】上述の如く、高速移動の場合においては、
信号レベル平均化の時間は短くなるが、一定期間当たり
のサンプリング数は減少しないように制御されるので、
サンプリング数の低下による平均化性能の低下は抑制さ
れる。
【0008】また、移動体は車両であり、速度検出手段
は車輪速センサであることが好ましい。すなわち、車両
は特に人に比べて高速に移動したり、低速に移動するこ
とができるため、本装置の有用性はより顕著に発揮され
る。車輪速センサは、様々なものが考えられるが、これ
は車輪の回転数に応じて単位時間当たりのパルス数が増
加するものであることが好ましく、このようなパルスを
用いることにより、移動体通信装置内で伝達されるパル
ス信号と同様に回路を設計することができ、その構成が
簡易となる。
【0009】また、上記平均化された信号レベルに基づ
いてハンドオーバー制御を行えば、信号レベルが安定し
て高い基地局からの信号を選択することができる。な
お、平均化された信号レベルは現在位置検出等の他の用
途に用いることもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る移動体通
信装置について説明する。同一要素には、同一符号を用
いることとし、重複する説明は省略する。
【0011】図1は、実施の形態に係る移動体通信装置
を搭載した車両(移動体)CA、及び移動体通信装置に
おいて受信される信号電波を発生する複数の基地局B
1,B2の様子を説明するための説明図である。
【0012】基地局B1,B2は道路Rに沿って順に設
けられている。個々の基地局B1,B2は、情報配信セ
ンターから送信されてきた情報を信号波として搬送波を
変調し、信号電波として空間中に送信する。
【0013】なお、この信号波は特定の周波数の搬送波
に重畳されて空間を伝播するものであるが、その変調方
式としては、振幅変調、周波数変調、位相変調、或いは
パルスコード変調などが挙げられる。また、いずれの変
調方式においても時分割多重通信を行ったり、通信の際
のキャリアが互いに干渉することなくデータを同時に伝
送することができようにキャリアに直交関係を持たせて
もよい。
【0014】基地局B1,B2が、電柱や街灯などの柱
の上方に設けられる場合には、信号電波は斜め下方に向
かう指向性を有している。各基地局B1,B2が、それ
ぞれ提供する移動体通信装置にとっての受信エリアをゾ
ーン(又はセル)X1’、ゾーン(又はセル)X2’と
する。
【0015】本例においては、基地局B1,B2は狭帯
域通信(DSRC)用の情報を有する信号電波をゾーン
X1’、ゾーンX2’内において送信している。これら
の信号の周波数帯域は5.8GHz帯に設定されてお
り、本例では5.76GHz〜5.80GHzの周波数
帯域(帯域=Gとする)内の信号であるとする。
【0016】ゾーンX1’、ゾーンX2’は、車両CA
の進行方向に沿って道路R上に順に設定されている。
【0017】車両CAには移動体通信装置が搭載されて
いるが、この移動体通信装置は各基地局B1,B2から
発信される電波としての信号を受信するためのアンテナ
ATを備えている。また、車両CAは車輪Wの回転によ
って移動する。以下、車両CAに搭載されるアンテナA
Tを備えた移動体通信装置について詳説する。
【0018】図2は、移動体通信装置の回路構成を説明
するためのブロック図である。なお、同図においては、
受信回路のみを示し送信回路の記載を省略している。こ
のような移動体通信装置の構成としては様々なものが考
えられるが、説明を簡単にするため、本例においては、
各基地局(中継局)B1,B2からの信号電波を2系統
の回路列によって選択的に検波し、いずれの検波出力を
用いるかを、その信号レベルに基づいて決定するものに
ついて説明する。なお、このような回路列は1つであっ
てもよく、また、3以上であってもよい。
【0019】アンテナATで検出された信号電波として
の信号は、それぞれのゾーンX1’、X2’の信号に同
調すべく設定された同調回路X1,X2によって検出さ
れる。なお、同調回路X1,X2において指定される周
波数は可変である。
【0020】それぞれの同調回路X1,X2からは、異
なる波長帯域の信号Sig1,Sig2が出力されるも
のとする。これらの信号Sig1,Sig2は、それぞ
れ周波数変換部RF1、RF2によって、その周波数が
低下させられる(ダウンコンバート)。しかる後、これ
らの信号Sig1,Sig2は、検波回路D1,D2に
入力され、検波(復調)が行われる。これらの検波出力
は選択回路SWによって選択的に出力される。
【0021】上記検波出力のいずれを選択するかは、ハ
ンドオーバー制御部HOによって決定される。ここで
は、ハンドオーバー制御部HOは、これらの検波出力の
うち、信号レベルの高い方を選択して出力するものとす
る。なお、以下に説明される装置及びその細部の構成に
ついては、いずれも組み合せ或いは置換することができ
る。以下、信号レベルの検出構成について説明する。
【0022】検波回路D1,D2から出力された信号S
ig1,Sig2は、それぞれレベル検出器L1,L2
に入力される。レベル検出器L1,L2は、これよりも
後段側においてアナログ信号処理を行うのであれば例え
ば時定数の比較的低いローパスフィルタ或いは増幅器か
ら構成され、デジタル信号処理を行うのであれば例えば
A/D変換器から構成される。なお、レベル検出器L
1,L2は周波数変換部RF1,RF2の直後に配置し
てもよい。レベル検出器L1,L2の出力信号をSig
L1,SigL2とする。
【0023】信号SigL1,SigL2は、平均化回
路(平均化手段)A1,A2にそれぞれ入力される。平
均化回路A1,A2は所定期間(T)内に入力された信
号SigL1,SigL2を平均化して出力する。ここ
では、平均化回路A1,A2は、それぞれが複数の期間
T、例えば、期間T1,期間T2,期間T3を有し、そ
れぞれの期間内において平均化された信号を複数出力す
るものとする。
【0024】信号SigL1,SigL2に平均化の処
理がなされたものを、SigL1(T)=SigL1
(T1)、SigL1(T2)、SigL1(T3)及
びSigL2(T)=SigL2(T1)、SigL2
(T2)、SigL2(T3)とする。
【0025】これらの信号SigL1(T)及びSig
L2(T)は出力選択部SL1,SL2にそれぞれ入力
される。出力選択部SL1,SL2は、それぞれ入力さ
れた信号から1つを選択してハンドオーバー制御部HO
に入力する。この選択は、車輪速センサSの出力に基づ
いて行われる。車輪速センサSは、車輪Wの回転数に比
例したパルス数を単位時間当たり有するパルス信号を出
力し、これを以って車両CAの速度を検出するものであ
る。
【0026】車輪速センサSの出力信号SigSは時定
数設定部RCに入力され、時定数設定部RCは出力信号
SigSの示す速度が大きいほど、時定数設定部RCが
設定する時定数を小さくする。この設定された時定数
は、出力選択部SL1,SL2に入力される。出力選択
部SL1,SL2は、入力される時定数が小さいほど、
より短い期間で平均化が行われた信号SigL1
(T),SigL2(T)を選択して出力する。すなわ
ち、車輪速センサSの出力信号SigSの示す車両CA
の速度が大きいほど、出力選択部SL1,SL2から
は、より短い期間で平均化が行われた信号SigL1
(T),SigL2(T)が出力される。
【0027】例えば、車輪速センサSの出力信号Sig
Sの示す車両CAの速度Vの大きさが3段階の速度V
1、速度V2,速度V3(V1>V2>V3)で表記さ
れるものとし、期間Tに関する関係をT1<T2<T3
とする。この場合、大きな速度V1の場合には短い期間
T1に対応して平均化が行われたSigL1(T1),
SigL2(T1)が出力選択部SL1,SL2からそ
れぞれ出力される。中ぐらいの速度V2の場合には中ぐ
らいの期間T2に対応して平均化が行われたSigL1
(T2),SigL2(T2)が出力選択部SL1,S
L2からそれぞれ出力される。小さな速度V3の場合に
は短い期間T3に対応して平均化が行われたSigL1
(T3),SigL2(T3)が出力選択部SL1,S
L2からそれぞれ出力される。
【0028】換言すれば、車両CAの速度Vと結果的に
出力される信号の平均化期間Tとは反比例の関係にあ
る。なお、上記では一例として速度Vが3段階に変化す
るものを示したが、これは2あるいは4以上の段階に変
化するものとして設定されてもよく、もちろん、無段階
で連続的に変化するものとして設定してもよい。
【0029】出力選択部SL1、SL2の出力信号は、
検波出力(検波回路D1,D2の出力信号)の信号レベ
ルの所定期間T当たりの時間平均値としてハンドオーバ
ー制御部HOに入力されるが、ハンドオーバー制御部H
Oは上記検波出力のうち、信号レベルの高い方を選択し
て出力する。すなわち、ハンドオーバー制御部HOは、
信号レベルの所定期間T当たりの時間平均値、すなわち
信号SigL1(T),SigL2(T)の大小関係を
判定し、この判定結果を選択回路SWに入力し、ここか
ら信号レベルの高い方の検波出力が選択されるようにす
る。
【0030】なお、ハンドオーバー制御部HOは、上記
大小関係の判定において、信号SigL1(T),Si
gL2(T)の信号レベルのうち、一方のみの信号レベ
ルを所定の切替閾値と比較し、これが当該切替閾値を下
回った場合には結果的に他方の検波出力が選択回路SW
から出力されるようにしてもよい。例えば、平均化され
た信号と予め決められたハンドオーバーを行う切替閾値
との比較を行い、この閾値よりも信号が小さい場合に
は、次の基地局B2のゾーンX2’に入ったものと判断
し、次の基地局B2の周波数の検波出力を選択して出力
したり、次の基地局B2の周波数に同調して増幅を行う
ように同調周波数を切り換え、ハンドオーバーを行う。
なお、このような機能は、例えば後述のように1つの検
波用回路列によっても達成することができる。更に、ハ
ンドオーバー制御部HOにおける判定は、瞬間的な時間
における判定であってもよいが、信号安定受信の観点か
ら有限期間の判定とすることもできる。
【0031】なお、平均化回路A2,出力選択部SL2
及び時定数設定部RCからなる回路群を処理部CONT
として命名しておく。処理部CONTは、これと等価な
回路群、すなわち、平均化回路A1、出力選択部SL1
及び時定数設定部RCを示すものでもある。処理部CO
NTは、車輪速センサSによって検出された速度Vが大
きいほど信号レベル(信号:SigL1,SigL2)
を平均化する期間Tを短くするように機能している。
【0032】以上、説明したように、本移動体通信装置
は、移動体CAに搭載される移動体通信装置において、
基地局B1,B2から受信した信号レベル(信号:Si
gL1,SigL2)を検出するレベル検出手段L1,
L2と、この信号レベルの平均化を行う平均化手段A
1、A2と、移動体CAの速度Vを検出する速度検出手
段Sと、速度検出手段Sによって検出された速度Vが大
きいほどレベル検出手段L1,L2によって検出された
信号レベル(信号:SigL1,SigL2)を平均化
する期間Tが短くなるように制御する制御手段A1,A
2,SL1,SL2,RC、(CONT)とを備えるこ
とを特徴とする。
【0033】本装置によれば、移動体CAの速度が大き
いほど、信号レベル(信号:SigL1,SigL2)
を平均化する期間Tが短くなるため、移動体CAが高速
移動を行っている場合には信号レベル(信号:SigL
1,SigL2)の変化に追従することができる一方
で、低速移動を行っている場合には信号レベル(信号:
SigL1,SigL2)の変化傾向を、移動の影響を
抑制して検出することができ、したがって、この平均化
された信号レベル(信号:SigL1(T),SigL
2(T))に基づいて受信すべき基地局B1,B2の切
替制御、すなわち、ハンドオーバー制御を行えば、これ
を正確に行うことが可能となる。
【0034】なお、上記では各基地局B1,B2からの
信号電波を2系統の回路列によって選択的に検波した
が、上述のようにこれは1又は3以上の系統の回路列か
ら構成してもよく、また、いずれの系統の場合において
も、検出すべき周波数帯を時分割で切り換えて受信した
り、同調を行わないで全周波数帯域の信号を一括して受
信した後に検波されるべき信号波成分のみを時分割或い
は並列的に選択して検波する構成としてもよく、これら
の処理をデジタルで行うこととしてもよい。
【0035】次に、平均化回路A1,A2の好適な一例
について説明する。これらの回路構成は同一なので、一
方の回路A1のみについて説明を行い、重複記載を省略
する。すなわち、以下において説明される信号SigL
1は信号SigL2に、出力選択部SL1は出力選択部
SL2に読み替えることができる。
【0036】図3は平均化回路A1のブロック図であ
る。
【0037】平均化回路A1においては、複数の1シン
ボル遅延器DLY1、DLY2…DLYnが直列に接続さ
れている。nは自然数である。特定の1シンボル遅延器
(回路)DLYnの出力信号をSig(DYLn)とす
る。n個の加算器AD2、AD3…ADn+1が直列に接
続されている。特定の加算器ADn+1は2つの入力を有
し、一方の入力は前段の加算器ADnの出力であり、他
方の入力は回路DLYnの出力Sig(DLYn)であ
る。
【0038】入力信号SigL1と、特定の回路DLY
nの前段の回路DLYn-1までの回路の各出力信号の積算
値(Sig(DYL1)+Sig(DYL2)…+Sig
(DYLn1))の和をΣOUT(n−1)として表記
する。なお、ΣOUT(0)の場合は入力信号SigL
1となる。
【0039】T(n)を短い方からn番目の期間Tとす
る。
【0040】加算器ADn+1の出力信号SigL1(T
(n))は、ΣOUT(n−1)+Sig(DYLn
となる。各加算器ADn+1の出力信号は除算器DVn+1
よってn+1で除算される。
【0041】平均化回路A1によれば、出力選択部SL
1には期間T(n)に対応して、平均化信号SigL1
(T(n))が入力される。平均化信号SigL1(T
(n))は、式(SigL1(T(n))=[ΣOUT(n-1)+Sig(DYLn)]
÷(n+1))で表される。
【0042】なお、期間Tは時定数に比例している。車
両CAの速度Vが大きい場合、時定数設定部RCから出
力選択部SL1に入力される時定数が小さくなり、出力
選択部SL1から出力される平均化信号の期間Tは短く
なり、その時間的変動量は大きくなる。
【0043】具体例を挙げれば、ある速度の場合には6
つ前までのシンボルのデータ、すなわち、時間的に変化
する入力信号SigL1から6つほどサンプリングこと
によって得られた6つの入力信号の平均値が選択されて
いたとして、速度が倍になった場合には半分の期間にお
いてサンプリングが行われるので、このサンプリング数
が例えば3つに減少し、3つの入力信号の平均値が、1
つの遅延器による遅延時間毎に逐次更新されながら出力
される。このような場合においても、更新のタイミング
は変わらないので、一定期間の間におけるサンプリング
数は前者を基準とすると6つとなる。
【0044】すなわち、本装置においては、上記平均化
は信号レベルを所定期間の間、複数回サンプリングし、
サンプリングされた各信号レベルの平均を求めることに
よって行われるが、制御手段A1,A2,SL1,SL
2,RCは、信号レベルの一定期間当たりのサンプリン
グ数が減少しないように制御している。なお、本例では
一定期間当たりのサンプリング数は不変である。また、
遅延器DLY1の遅延時間を短くすれば、一定期間当た
りのサンプリング数を増加させることができる。例え
ば、速度Vが大きくなるほど、この遅延時間を短くして
もよい。
【0045】上述の如く、高速移動の場合においては、
信号レベル平均化の時間は短くなるが、本例では、一定
期間当たりのサンプリング数は減少しないように制御さ
れるので、サンプリング数の低下による平均化性能の低
下は抑制される。
【0046】以上のようにして、平均化が行われると、
以下に説明するようにハンドオーバー制御が行われる。
【0047】図4は車両CAの移動距離に対する信号レ
ベルを示すグラフである。
【0048】基地局B1(ゾーンX1’)からの信号レ
ベルは実線で、基地局B2(ゾーンX2’)からの信号
レベルは点線で示す。
【0049】上述の平均化を用いない場合(図4
(a))、基地局B1からの信号レベルが切替閾値を下
回った時に基地局B2からの信号レベルが切替閾値を越
えるものの、この近傍においてはこれらの信号レベルの
逆転が複数回起こり、を切替位置が正確に定まらず、ハ
ンドオーバーを正確に行うことができない。
【0050】一方、上述の平均化を用いた場合(図4
(b))、基地局B1,B2からの信号レベルが滑らか
に変化するため、これらの信号レベルの逆転した位置を
ハンドオーバー制御部HOによるハンドオーバーの時刻
として正確に把握することができる。信号レベル変化の
他の例を図5に示す。
【0051】図5は車両CAの移動距離に対する信号レ
ベルを示すグラフである。
【0052】上述の平均化を用いない場合(図5
(a))、基地局B1からの信号レベルが基地局B2か
らの信号レベルよりも低下した場合、この逆転によって
誤ってハンドオーバーが行われる。
【0053】一方、上述の平均化を用いた場合(図5
(b))、基地局B1,B2からの信号レベルが滑らか
に変化するため、これらの信号レベルの平均値の逆転し
た位置をハンドオーバー制御部HOによるハンドオーバ
ーの時刻として正確に把握することができる。
【0054】ここで、上記装置においては、単純に時定
数を増加させるだけではなく、車両CAの移動速度Vに
応じて、その時定数を設定するので、高速移動時におい
ては信号レベルの変化に追従し、低速移動時にはその精
度を向上させることができる。
【0055】図6は、以上の制御を纏めたフローチャー
トである。まず、受信信号レベル(信号:SigL1,
SigL2)を検出し(S1)、これと同時に車速Vを
検出し(S2)、車速Vに応じて時定数を決定し(S
3)、これらから車両CAの信号レベルの平均値を求め
(S4)、この平均値がレベル閾値(切替閾値)を越え
た場合には、最終的に出力される検波出力が基地局B2
からの周波数の信号となるように、ハンドオーバーを行
い(S6)、そうでない場合にはステップS1に戻る。
これは、上記のように出力選択回路SWによって出力を
切り換えるものであってもよいが、同調させる周波数を
変化させるものであってもよい。本制御では、以上の制
御を逐次実行する。
【0056】なお、同調させる周波数を変化させるタイ
プの移動体通信装置についても説明しておく。
【0057】図7は、このような移動体通信装置の回路
構成を示すブロック図である。本装置においては、アン
テナATによって受信した信号を可変同調回路Xで同調
して増幅し、周波数変換部RFでダウンコンバートを行
い、これを検波回路Dによって検波し、検波出力を出力
する。可変同調回路Xは、同調周波数を掃引しており、
同調した場合には、その周波数を中心周波数とする狭帯
域信号を増幅する。
【0058】周波数変換部RFの構成は上記周波数変換
部RF1又はRFと、検波回路Dの構成は上記検波回路
D1又はD2と同一である。
【0059】レベル検出器Lは、検波回路Dの検波出力
をモニタしており、その構成は上記レベル検出器L1又
はL2と同一である。ここでは、信号SigLが出力さ
れるものとする。
【0060】処理部CONTは、図2に示したものと同
一であり、車輪速センサSからの信号SigSに応じて
信号レベル(信号:SigL)の平均値を求める期間T
を決定し、平均化されたものを出力する。ハンドオーバ
ー制御部HOは、入力された信号レベルの平均値に基づ
いて切替制御を行うかどうかを決定する。例えば、これ
は、上記と同様に、信号レベルの平均値が切替閾値を下
回った場合には、可変同調回路Xを制御して、次の基地
局B2の周波数が検波回路Dによって検波されるように
制御する。また、上記アナログ信号処理に用いられる回
路動作はデジタル回路を用いて行うこともできる。
【0061】上記処理部CONTは平均化の出力選択を
行わない構成であってもよい。
【0062】図8は、このような処理部CONT’の回
路構成を示すブロック図である。車輪速センサSからの
信号SigSは、車輪の回転数に比例して単位時間当た
りのパルス数が増加するパルス信号であり、サンプリン
グ回路SMは、信号SigL(SigL1,SigL
2)のレベルを、このパルスに同期させてサンプリング
する。単一出力の平均化回路Aは、時系列に入力される
サンプリングデータを一定個数毎に平均して出力する。
【0063】例えば、サンプリングデータ5個毎、すな
わち、5つの信号レベルが入力された場合には5個の平
均をとる。速度Vの増加に伴って入力される単位時間当
たりのサンプリングデータ数は多くなり、平均をとる期
間Tは短くなる。もちろん、平均が求められるサンプリ
ングデータの一群は時間的に重なっていても独立してい
てもよい。
【0064】このような構成においても、移動体CAに
搭載される移動体通信装置は、基地局B1,B2から受
信した信号レベルを検出するレベル検出手段Lと、信号
レベルの平均化を行う平均化手段SM,Aと、移動体C
Aの速度を検出する速度検出手段Sと、速度検出手段S
によって検出された速度Vが大きいほどレベル検出手段
Lによって検出された信号レベルを平均化する期間Tが
短くなるように制御する制御手段CONTとを備えるこ
ととなる。
【0065】また、この例における平均化も、上記信号
レベルを所定期間の間、複数回サンプリングし、サンプ
リングされた各信号レベルの平均を求めることによって
行われ、制御手段CONTは、信号レベルの一定期間当
たりのサンプリング数が増加するように制御している。
速度Vが大きい場合においても、平均化されたデータの
精度を向上させることができる。
【0066】上述の装置の平均化方式においては、車輪
速を示すパルスを基準に設定した時定数を用いた平均化
を行い、低速移動状態では平均化の時定数を大きくし、
滑らかに引き込むことにより、より精度の高い平均受信
信号レベルを検出することができ、ハンドオーバーの位
置を精度よく検出することが可能となる。一方、高速移
動状態では、時定数を小さくすることにより、平均化の
引き込み速度を上げ、追随性を高めることが可能とな
り、高速移動にも耐え得るハンドオーバーを実現するこ
とができる。
【0067】なお、上記移動体CAは車両であり、速度
検出手段は車輪速センサSあるので、車両は特に人に比
べて高速に移動したり、低速に移動することができるも
のであるところ、本装置の有用性がより顕著に発揮され
る。車輪速センサSは、様々なものが考えられるが、こ
れは車輪Wの回転数に応じて単位時間当たりのパルス数
が増加するものであることが好ましく、このようなパル
スを用いることにより、上記の如く移動体通信装置内で
伝達されるパルス信号と同様に回路を設計することがで
き、その構成が簡易となる。
【0068】なお、上記では、平均化された信号レベル
に基づいてハンドオーバー制御を行っているので、信号
レベルが安定して高い基地局からの信号を選択すること
ができるが、平均化された信号レベルは現在位置検出等
の他の用途に用いることもできる。
【0069】
【発明の効果】本発明の移動体通信装置によれば、正確
なハンドオーバー制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る移動体通信装置を搭載した車
両(移動体)CA、及び移動体通信装置において受信さ
れる信号電波を発生する複数の基地局B1,B2の様子
を説明するための説明図である。
【図2】移動体通信装置の回路構成を説明するためのブ
ロック図である。
【図3】平均化回路A1のブロック図である。
【図4】車両CAの移動距離に対する信号レベルを示す
グラフである。
【図5】車両CAの移動距離に対する信号レベルを示す
グラフである。
【図6】本装置の制御を示すフローチャートである。
【図7】移動体通信装置の別の回路構成を示すブロック
図である。
【図8】処理部CONT’の回路構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
A…平均化回路、A1,A2…平均化回路、A1,A
2,SL1,SL2,RC、CONT…制御手段、AD
n…加算器、AT…アンテナ、B1,B2…基地局、C
A…移動体、CONT…処理部、D…検波回路、D1,
D2…検波回路、DLYn…遅延器、DVn…除算器、H
O…ハンドオーバー制御部、L…レベル検出器、L1,
L2…レベル検出器、R…道路、RC…時定数設定部、
RF…周波数変換部、RF1,RF2…周波数変換部、
S…車輪速センサ、SL1,SL2…出力選択部、SM
…サンプリング回路、SW…選択回路、W…車輪、X…
可変同調回路、X1’,X2’…ゾーン、X1,X2…
同調回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に搭載される移動体通信装置にお
    いて、基地局から受信した信号レベルを検出するレベル
    検出手段と、前記信号レベルの平均化を行う平均化手段
    と、前記移動体の速度を検出する速度検出手段と、前記
    速度検出手段によって検出された速度が大きいほど前記
    レベル検出手段によって検出された信号レベルの前記平
    均化を行う期間が短くなるように制御する制御手段とを
    備えることを特徴とする移動体通信装置。
  2. 【請求項2】 前記平均化は前記信号レベルを所定期間
    の間、複数回サンプリングし、サンプリングされた各信
    号レベルの平均を求めることによって行われ、前記制御
    手段は、前記信号レベルの一定期間当たりのサンプリン
    グ数が減少しないように制御することを特徴とする請求
    項1に記載の移動体通信装置。
  3. 【請求項3】 前記移動体は車両であり、前記速度検出
    手段は車輪速センサであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の移動体通信装置。
  4. 【請求項4】 前記平均化された信号レベルに基づいて
    ハンドオーバー制御を行うことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか1項に記載の移動体通信装置。
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