JP2002026841A - 地下放送システム - Google Patents

地下放送システム

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JP2002026841A JP2000203718A JP2000203718A JP2002026841A JP 2002026841 A JP2002026841 A JP 2002026841A JP 2000203718 A JP2000203718 A JP 2000203718A JP 2000203718 A JP2000203718 A JP 2000203718A JP 2002026841 A JP2002026841 A JP 2002026841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 番組情報を地下構造物内においても良好に受
信する。 【解決手段】 送信装置に対して放送情報を配信する情
報配信装置１４と、情報配信装置から配信された放送情
報に対して同一周波数のＯＦＤＭ変調処理を施し、ＯＦ
ＤＭ変調方式で放送情報を送信する複数の送信装置１３
ａ，ｂと、ＯＦＤＭ変調方式で送信される放送情報を受
信、放送情報に対して復調処理を施すことにより、地下
構造物内で前記情報配信装置が配信した放送情報を受
信、出力する受信装置とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下鉄、地下街、
トンネル等の地下構造物内において動画テレビ番組やデ
ータ放送番組等の番組情報を放送する地下放送システム
に関し、特に、マルチキャリア・デジタル変調方式の１
つである、ＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division
Multiplexing）変調方式を利用して番組情報を放送する
ことにより、番組情報を地下構造物内においても良好に
受信することを可能にする技術に係る。
【０００２】
【従来の技術】近年の放送技術の急激な進歩に伴ない、
電波の送受信が自由な開空間に限らず、地下鉄網、地下
街、トンネル等の閉空間である地下構造物内においても
放送網の整備が検討され始めている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、現在放送さ
れている情報はアナログ方式の変調方式を採用している
ために、例えば地下鉄内に単純に応用した場合には、地
下鉄車両自体又は他の車両の走行による多重反射（マル
チパス）の影響を受けて信号が乱れてしまうために、情
報内に含まれる画像が乱れ、画像の良好な受信をするこ
とができない。このため、現在までの所、地下構造物内
では、動画テレビ番組やデータ放送番組等の情報を放送
するシステムを構築、実現することはできていない。
【０００４】このような問題を解決するために、テープ
等の記録媒体に放送情報を記録し、記録した情報を地下
構造物内で再生、放送する等の幾つかの工夫がなされて
はいるが、このような解決手段では最新の事故のニュー
ス等の放送情報を利用者にいち早く伝えることが困難と
なっている。
【０００５】このような背景から、地下構造物内におけ
る放送サービスを視聴者にとって最も魅力的な情報提供
サービスの１つとしてその地位を確立していくために
も、現在、地下構造物内において視聴者の欲する情報を
リアルタイムで良好な受信状態で提供することが可能な
技術の出現が切望されている。
【０００６】本発明は、上記のような問題を鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、動画テレビ番組やデータ
放送番組等の番組情報を地下構造物内において良好に受
信することが可能な地下放送システムを提供することに
ある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するにあ
たって、発明者は、地下構造物内における番組情報の変
調方式として、マルチキャリア・デジタル変調方式の１
つである、ＯＦＤＭ（Orthogonal Frequency Division
Multiplexing）変調方式を利用することにより、地下構
造物内における電波の伝送特性の劣化、干渉を抑え、地
下構造物内においても番組情報を良好に受信することが
可能になるという考えに至り、精力的な研究を続けてき
た結果、以下の特徴を備えた技術思想を発案するに至っ
た。
【０００８】本発明の第１の特徴は、送信装置に対して
放送情報を配信する情報配信装置と、情報配信装置から
配信された放送情報に対して同一周波数のＯＦＤＭ変調
処理を施し、ＯＦＤＭ変調方式で放送情報を送信する複
数の送信装置と、ＯＦＤＭ変調方式で送信される放送情
報を受信、放送情報に対して復調処理を施すことによ
り、地下構造物内で前記情報配信装置が配信した放送情
報を受信、出力する受信装置とを備えること地下放送シ
ステムであることにある。
【０００９】この放送システムによれば、放送情報を送
信する際の変調方式として同一周波数のＯＦＤＭ変調方
式を利用するために、地下構造物内における電波の伝送
特性の劣化、干渉を抑え、放送情報の良好な受信が可能
な地下構造物内における地下放送システムを実現するこ
とができる。
【００１０】ここで、地下構造物内にはＯＦＤＭ変調方
式の放送情報を送信／受信する送信／受信アンテナを設
置することが望ましく、これにより、より少ない送信装
置数で地下放送システムを構築することができる。
【００１１】また、受信装置としては、携帯型端末やコ
ンピュータシステム等を利用することが考えられ、これ
により、地下構造物内のどのような場所にいても視聴者
は良好な放送サービスを楽しむことができる。
【００１２】なお、この地下放送システムを適用するこ
とが可能な地下構造物としては、例えば、地下鉄網、地
下街、トンネル等が考えられる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、図１乃至図４を参照して、
この特徴を具現化した本発明の実施形態に係る地下放送
システムについて説明する。なお、図１、２、３、４は
それぞれ、順に、本発明の実施形態に係る地下放送シス
テムの構成を示す模式図、情報発信処理を説明するため
の模式図、情報送信装置および受信装置の構成を示すブ
ロック図、受信装置の構成を示す模式図である。また、
この実施形態においては、地下構造物として地下鉄網を
例として挙げて地下構造物内における情報放送処理につ
いて説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限られる
ことなく、地下街、トンネル等の他の地下構造物に適用
できることは勿論である。
【００１４】本発明の実施形態に係る地下放送システム
は、図１に示すように、動画テレビ番組やデータ放送番
組等の番組情報を格納し、送信装置１３ａ，ｂに対して
番組情報を配信する情報配信装置１４、情報配信装置１
４から配信された番組情報に対して同一周波数のＯＦＤ
Ｍ（Orthogonal Frequency Division Multiplexing）変
調処理を施す送信装置１３ａ，ｂ、ＯＦＤＭ変調方式の
番組情報を送信する送信アンテナ（図示せず）、ＯＦＤ
Ｍ変調方式の番組情報を受信する受信アンテナ（後
述）、受信アンテナが受信したＯＦＤＭ変調方式の番組
情報に対してＯＦＤＭ復調処理を施し、地下構造物内で
番組情報を放映する受信装置（後述）とを有し、情報配
信装置１４と送信装置１３ａ，ｂとは光ファイバ網を介
して接続されている。
【００１５】なお、ここでいうＯＦＤＭ変調方式とは、
多数の搬送波を利用するマルチキャリア・デジタル変調
方式の一種であり、日本語では直交周波数分割多重変調
処理のことを意味する。
【００１６】また、情報配信装置１４と送信装置１３
ａ，ｂとは光ファイバ網により相互接続されるものとし
たが、電気通信技術を利用した通信網全般、例えば、Ｔ
ＣＰ（Transmission Control Protocol）／ＩＰ（Inter
net Protocol）をベースとしたインターネットシステ
ム、ＷＡＮ（Wide Area Network）、ＬＡＮ（Local Are
aNetwork）、衛星通信、マイクロ波による分配等の利用
も考えられる。
【００１７】さらに、地下放送システム１０において情
報配信装置１４は、図２（ａ）に示すような送信装置間
の経路差の違いにより生じる遅延の発生を防ぐために、
遅延回路装置を備えることが望ましく、信号遅延処理に
よって、図２（ｂ）に示すように送信装置１３ａ，ｂ間
で遅延のない送信処理を実現することができる。なお、
信号遅延処理は、情報配信装置１４に限らず、光ファイ
バおよび送信装置内で実行するようにしても良い。
【００１８】送信装置１３ａ，ｂはそれぞれ、図３上部
に示すように、番組情報の同一周波数のＯＦＤＭ変調処
理が可能なように、番組情報を複素数データに変換する
直並列変換部３１、複素数データに対して逆離散フーリ
エ変換処理を施し、送信信号波形を生成する逆離散フー
リエ変換部３２、送信信号波形に対して周波数変換処理
を施し、番組情報が含まれるＯＦＤＭ信号を送信する周
波数変換部３３を少なくとも具備するものとする。
【００１９】なお、地下鉄の場合、送信装置は駅構内の
天井等に設置するものとするが、ＯＦＤＭ信号は地下構
造物内を効率よく伝播するので、全ての駅に送信装置を
設置する必要はなく、いくつかの駅に設置するのみで地
下鉄ネットワーク全体をカバーすることができ、少ない
設備投資で本発明の情報放送システムを構築することが
可能である。
【００２０】一方、受信装置３４は、図３下部に示すよ
うに、ＯＦＤＭ信号の復調処理が可能なように、送信装
置３０からのＯＦＤＭ信号を受信し、周波数変換処理を
施し、受信信号波形を生成する周波数変換部３５、受信
信号波形に対して離散フーリエ変換処理を施す離散フー
リエ変換部３６、各搬送波の周波数成分の位相と振幅か
ら受信した放送データの値を抽出する逆直列変換部３
７、受信した放送データを視聴者に対し表示する表示部
３８を備える。
【００２１】具体的には、受信装置３４は地下鉄車内に
設けられ、図４（ａ）に示すように、アンテナ４３を介
して、地下構内の天井に配設された送信装置４２ａ，ｂ
からのＯＦＤＭ信号を受信、復調し、図４（ｂ）に示す
ような形態、すなわち、壁掛け式や携帯式の表示装置を
介して、視聴者に対して放送情報を出力するものとす
る。
【００２２】なお、本実施形態においては、受信装置は
地下鉄車内に設置されているものとしたが、ＯＦＤＭ信
号の復調処理が可能であるならば、例えば、携帯電話を
携帯テレビ等の携帯型端末やコンピュータシステム等を
介して放送情報を視聴することもできる。これにより、
地下構造物内のどのような場所にいても視聴者は良好な
放送サービスを楽しむことができる。
【００２３】このように、本発明の実施形態に係る地下
放送システムにおいては、放送情報の変調方式として同
一周波数のＯＦＤＭ変調方式を利用しているので、複数
の駅で同一の周波数を使用しても、マルチパス（ゴース
ト）の影響を軽減するための信号期間である、ガードイ
ンターバル内であれば干渉することがなく、また、複数
の地下鉄車両が走行するような、時々刻々と反射の状況
が変化する地下構造物内においても干渉が生じることな
く、放送情報を良好に受信することが可能な地下構造物
内における情報放送システムを構築することができる。
【００２４】なお、本発明はここでは記載していない様
々実施の形態等を包含するということは十分に理解すべ
きである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特
許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ限定さ
れるものでなければならない。
【００２５】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の地下放
送システムによれば、放送情報を送信する際の変調方式
として同一周波数のＯＦＤＭ変調方式を利用しているた
めに、地下構造物内における電波の伝送特性の劣化、干
渉を抑え、放送情報の良好な受信が可能な地下構造物内
における地下放送システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態に係る情報放送システムを示
す模式図である。
【図２】本発明の実施形態に係る情報発信処理を説明す
るための模式図である。
【図３】本発明の実施形態に係る情報送信装置および受
信装置の構成を示すブロック図である。
【図４】本発明の実施形態に係る受信装置の構成を示す
模式図である。
【符号の説明】
１０ 情報放送システム １１ 地下鉄 １２ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ 駅 １３ａ，ｂ、３０ 送信装置 ３１ 直並列変換部 ３２ 逆離散フーリエ変換部 ３３、３５ 周波数変換部 ３４ 受信装置 ３６ 離散フーリエ変換部 ３７ 逆直列変換部 ３８ 表示部 ４０ 地下構内 ４１ 地下鉄 ４２ａ，ｂ 送信装置 ４３ アンテナ ４４ａ，ｂ、４５ 表示装置 ４６ 表示画面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 同一周波数のＯＦＤＭ変調処理を利用し
    て地下構造物内で放送情報を放送することを特徴とする
    地下放送システム。
  2. 【請求項２】 前記地下構造物は地下鉄網であることを
    特徴とする請求項１に記載の地下放送システム。
  3. 【請求項３】 送信装置に対して放送情報を配信する情
    報配信装置と、 前記情報配信装置から配信された放送情報に対して同一
    周波数のＯＦＤＭ変調処理を施し、ＯＦＤＭ変調方式で
    放送情報を送信する複数の送信装置と、 前記ＯＦＤＭ変調方式で送信される放送情報を受信、当
    該放送情報に対して復調処理を施すことにより、地下構
    造物内で前記情報配信装置が配信した放送情報を受信、
    出力する受信装置とを備えることを特徴とする地下放送
    システム。
  4. 【請求項４】 地下構造物内にＯＦＤＭ変調方式の放送
    情報を送受信する送受信アンテナを配置したことを特徴
    とする請求項３に記載の地下放送システム。
  5. 【請求項５】 前記情報配信装置と前記送信装置は光フ
    ァイバ網によって互いに接続されていることを特徴とす
    る請求項３又は請求項４に記載の地下放送システム。
  6. 【請求項６】 前記受信装置は携帯型の受信端末である
    ことを特徴とする請求項３、請求項４又は請求項５に記
    載の地下放送システム。
  7. 【請求項７】 前記地下構造物は地下鉄網であることを
    特徴とする請求項３、請求項４、請求項５又は請求項６
    に記載の地下放送システム。
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