JP2002026493A - ソルダーマスク用硬化性組成物及び多層回路基板 - Google Patents

ソルダーマスク用硬化性組成物及び多層回路基板

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JP2002026493A
JP2002026493A JP2000205018A JP2000205018A JP2002026493A JP 2002026493 A JP2002026493 A JP 2002026493A JP 2000205018 A JP2000205018 A JP 2000205018A JP 2000205018 A JP2000205018 A JP 2000205018A JP 2002026493 A JP2002026493 A JP 2002026493A
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alicyclic structure
curing
solder mask
weight
parts
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JP2000205018A
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English (en)
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Yasuhiro Wakizaka
康尋 脇坂
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低誘電特性、耐熱性、耐湿性及び絶縁抵抗性に
優れるソルダーマスク用硬化性組成物、及び該硬化性組
成物を硬化してなるソルダーマスクを有する多層回路基
板を提供する。 【解決手段】脂環式構造含有のモノマー単位を50重量
%以上有し、重量平均分子量が5,000〜1,00
0,000であり、かつ官能基を有する脂環式構造含有
重合体樹脂と硬化剤とを含有してなるソルダーマスク用
硬化性組成物、並びに電気絶縁層(1)と導電体回路
(1)とを有する内層基板、該内層基板上に形成された
電気絶縁層(2)と導電体回路(2)とを有するビルド
アップ層、及び該ビルドアップ層上に脂環式構造含有の
モノマー単位を50重量%以上有し、重量平均分子量が
5,000〜1,000,000であり、かつ官能基を
有する脂環式構造含有重合体樹脂と硬化剤とを含有して
なる硬化性組成物を硬化して形成されたソルダーマスク
を有する多層回路基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソルダーマスク用
硬化性組成物及び多層回路基板に関し、さらに詳しく
は、低誘電率特性、耐熱性、耐湿性、密着性及び絶縁抵
抗性に優れたソルダーマスク用硬化性組成物及び該組成
物を硬化してなるソルダーマスクを有する多層回路基板
に関する。
【0002】
【従来の技術】多層回路基板の製造においては、多層回
路基板の永久保護膜としてソルダーマスクが広く用いら
れている。ソルダーマスクは、はんだ付け時のはんだブ
リッジの防止及び使用時の導体部の腐食防止と電気抵抗
性の保持等を目的として形成されるものである。従来の
ソルダーマスク形成用材料としては、例えば、特公平5
−75032号公報や特開平11−158252号公報
に記載されるイソブチルメタクリレートと2−エチルヘ
キシルメタクリレートとの共重合体等のポリカルボン酸
樹脂と、エポキシ樹脂とを必須成分とする硬化性組成物
等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の硬化性組成物では、 低誘電特性及び耐熱性に劣り、
しかも、近年過酷になるプレッシャークッカーテスト
(以下、「PCT」と略す。)等の耐湿性試験を行う
と、ソルダーマスクに剥がれや膨れが生じる場合があ
り、密着性や絶縁抵抗性に劣る等の問題を生じていた。
そこで、本発明は、低誘電特性、耐熱性、耐湿性及び絶
縁抵抗性に優れるソルダーマスク用硬化性組成物、及び
該硬化性組成物を硬化してなるソルダーマスクを有する
多層回路基板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ノルボルネン
系重合体の無水マレイン酸変性物のごとき官能基を有す
る脂環式構造含有重合体樹脂と、多価エポキシ化合物の
ごとき硬化剤とを必須成分とする硬化性組成物を用いる
と、低誘電特性、耐熱性、耐湿性、密着性及び絶縁抵抗
性のいずれの特性にも優れたソルダーマスクが得られる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は第1に、脂環式構造含有のモノマー単位を50
重量%以上有し、重量平均分子量が5,000〜1,0
00,000であり、かつ官能基を有する脂環式構造含
有重合体樹脂と硬化剤とを含有してなるソルダーマスク
用硬化性組成物を提供する。また、本発明は第2に、電
気絶縁層(1)とその表面に形成された導電体回路
(1)とを有する内層基板、前記内層基板上に形成され
た電気絶縁層(2)と前記電気絶縁層(2)上に形成さ
れた導電体回路(2)とを有するビルドアップ層、及び
前記ビルドアップ層上に脂環式構造含有のモノマー単位
を50重量%以上有し、重量平均分子量が5,000〜
1,000,000であり、かつ官能基を有する脂環式
構造含有重合体樹脂と硬化剤とを含有してなる硬化性組
成物を硬化して形成されたソルダーマスクを有する多層
回路基板を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】官能基を有する脂環式環構造含有
重合体 本発明に使用される脂環式構造含有重合体樹脂は官能基
を有する。官能基としては格別な限定はなく、硬化剤の
種類に応じて適宜選択される。具体的には、ラジカル反
応性の官能基やイオン反応性の官能基等が挙げられ、硬
化収縮を起こさない観点で、イオン反応性の官能基が好
適である。イオン反応性の官能基としては、例えば、ヒ
ドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシル基、エポ
キシ基、グリシジル基、オキシカルボニル基、カルボニ
ル基、アミノ基、エステル基、カルボン酸無水物基、シ
ラノール基、スルホン基等が挙げられる。これらの中で
も、特にカルボキシル基又はカルボン酸無水物基が好適
である。本発明においては、これらの官能基の1種又は
2種以上の組み合わせを有する脂環式環構造含有重合体
樹脂を用いることができる。
【0006】前記脂環式構造含有重合体樹脂中の官能基
の含有量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、重合
体中の総モノマー単位数を基準として、通常10〜20
0モル%、好ましくは15〜100モル%、より好まし
くは20〜80モル%の範囲である。官能基を有する脂
環式構造含有重合体樹脂の官能基含有量がこの範囲にあ
るときに、低誘電特性、耐熱性、耐湿性、密着性及び絶
縁抵抗性の諸特性が高度にバランスされ好適である。
【0007】前記脂環式構造含有重合体樹脂は、脂環式
構造部分を主鎖及び/又は側鎖のいずれに有していても
よいが、耐熱性や耐湿性の観点から、主鎖に脂環式構造
を有するものが好ましい。脂環式構造としては、単環、
多環、縮合多環、橋架け環及びこれらの組合せ多環等が
挙げられる。脂環式構造を構成する炭素原子数には格別
な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20
個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、耐
熱性、耐溶剤性及び成形性の諸特性が高度にバランスさ
れ好適である。
【0008】前記脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式
構造を有するモノマー単位の割合は、50重量%以上、
好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%
以上であり、その上限は100重量%である。官能基を
有する脂環式構造含有重合体樹脂の脂環式構造を有する
モノマー単位の割合が過度に少ないと、 低誘電特性、
耐熱性、耐湿性及び絶縁抵抗性に劣り好ましくない。
【0009】脂環式構造を有する重合体は、通常、脂環
式オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に
応じて不飽和結合部分を水素化することによって、或い
は芳香族オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして
該重合体の芳香環部分を水素化することによって得られ
る。また、官能基を有する脂環式構造を有する重合体
は、例えば、1)前記脂環式構造を有する重合体に官能
基を有する化合物を変性反応により導入することによっ
て、2)官能基を含有する単量体を重合成分として
(共)重合することによって、あるいは3)エステル基
などの官能基を含有する単量体を重合成分として(共)
重合した後、エステル基を加水分解することによって得
られる。これらのうち、1)の方法によって得られる官
能基含有脂環式構造を有する重合体が好ましい。
【0010】脂環式構造を有する重合体を得るために使
用される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ〔2.
2.1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネ
ン)、5−メチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−
2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2.2.
1〕−ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2.
2.1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ
〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビ
シクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2
−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘ
プト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、
【0011】5−プロペニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルビニル−ビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−
ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2.
2.1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
イト、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネイト、
【0012】ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ルビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6
−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、
【0013】トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デカ−
3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、ト
リシクロ〔4.3.0.12,5 〕デカ−3−エン、トリ
シクロ〔4.4.0.12,5〕ウンデカ−3,7−ジエ
ン、トリシクロ〔4.4.0.12,5〕ウンデカ−3,
8−ジエン、トリシクロ〔4.4.0.12,5 〕ウンデ
カ−3−エン、テトラシクロ〔7.4.0.110,13
2,7〕−トリデカ−2,4,6−11−テトラエン
(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロフルオレン)、テトラシクロ〔8.4.0.1
11,14.03,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11
−テトラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,
5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン)、
【0014】テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデ
セン)、8−メチル−テトラシクロ〔4.4.0.1
2,5.17 ,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチル−テト
ラシクロ〔4.4.0.12,5.1 7,10〕−ドデカ−3
−エン、8−メチリデン−テトラシクロ〔4.4.0.
2, 5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチリデン
−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデ
カ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ〔4.4.
0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−プロペ
ニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−
ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシ
クロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エ
ン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシク
ロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エ
ン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4.4.
0.12,5.17 ,10〕−ドデカ−3−エン、8−カルボ
キシ−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−
ドデカ−3−エン、
【0015】8−シクロペンチル−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−シ
クロヘキシル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テ
トラシクロ〔4.4.0.1 2,5.17,10〕−ドデカ−
3−エン、8−フェニル−テトラシクロ〔4.4.0.
2,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、ペンタシクロ
〔6.5.1.13,6.0 2,7.09,13〕ペンタデカ−
3,10−ジエン、ペンタシクロ〔7.4.0.
3 ,6.110,13.02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジ
エンのごときノルボルネン系単量体;
【0016】シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチル
シクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シク
ロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テ
トラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロ
ヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロ
ヘキセンやビニルシクロヘキサンのごときビニル系脂環
式炭化水素系単量体;シクロペンタジエン、シクロヘキ
サジエンのごとき脂環式共役ジエン系モノマー;などが
挙げられる。
【0017】芳香族オレフィンとしては、スチレン、α
−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンは、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。
【0018】また、脂環式構造を有する重合体は、前記
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これ
ら共重合可能な単量体とを共重合して得られるものであ
ってもよい。脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと
共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘ
キセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭
素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4
−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、
5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジ
エンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。これらの単
量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0019】脂環式オレフィン又は/及び芳香族オレフ
ィンの重合方法及び必要に応じて行われる水素添加の方
法は、格別な制限はなく、公知の方法に従って行うこと
ができる。
【0020】脂環式構造を有する重合体の具体例として
は、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びそ
の水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノ
ルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単
環シクロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビ
ニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香
族オレフィン重合体の芳香環水素添加物などが挙げられ
る。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合
体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重
合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重
合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好
ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素
添加物が好ましい。
【0021】(官能基を導入したグラフト変性脂環式構
造含有重合体樹脂)官能基を有する脂環式構造含有重合
体樹脂としては、前記官能基を有するノルボルネン系モ
ノマーを(共)重合させたものを用いてもよいが、上記
脂環式構造含有重合体樹脂に、変性反応により官能基を
導入した変性脂環式構造含有重合体樹脂が、硬化性や低
誘電特性、耐熱性、耐湿性、密着性及び絶縁抵抗性等の
硬化物性に優れるので好適である。上記変性脂環式構造
含有重合体樹脂は、常法に従い製造することができ、例
えば、脂環式構造含有重合体樹脂に、官能基含有の不飽
和化合物をグラフト変性して得ることができる。
【0022】グラフト変性に用いる官能基含有の不飽和
化合物は、前記官能基と炭素−炭素不飽和結合とを有す
る化合物である。具体的には、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、p−スチリルカルボン
酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、2−メチル
アリルグリシジルエーテル、o−アリルフェノールのグ
リシジルエーテル、m−アリルフェノールのグリシジル
エーテル、p−アリルフェノールのグリシジルエーテル
等の不飽和エポキシ化合物;アクリル酸、メタクリル
酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマール酸、
イタコン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
タ−5−エン−2,3−ジカルボン酸、メチル−エンド
シス−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,
3−ジカルボン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−5−エン−2−メチル−2,3−ジカルボ
ン酸等の不飽和カルボン酸化合物;無水マレイン酸、ク
ロロ無水マレイン酸、ブテニル無水コハク酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、無水シトラコン酸等の不飽和無水カ
ルボン酸化合物;アリルアルコール、2−アリル−6−
メトキシフェノール、4−アリロキシ−2−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、3−アリロキシ−1,2−プロパンジ
オール、2−アリロキシフェノール、3−ブテン−1−
オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1
−オール等の不飽和アルコール化合物;等が挙げられ
る。これらの中でも不飽和エポキシ化合物や不飽和無水
カルボン酸化合物が好ましく、不飽和無水カルボン酸化
合物が特に好ましい。
【0023】官能基含有の不飽和化合物を効率よくグラ
フト変性反応させるためには、通常ラジカル開始剤の存
在下に反応を実施することが好ましい。ラジカル開始剤
としては、例えば、有機ペルオキシド、有機ペルエステ
ル等が好ましく使用される。このようなラジカル開始剤
の具体例としては、ベンゾイルペルオキシド、ジクロル
ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−
tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン−3,1,
4−トリス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベン
ゼン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセ
テート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
ペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−トリメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブ
チルペルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニルアセ
テート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチ
ルペル−sec−オクテート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレート及びtert−ブチルペルジエチ
ルアセテート等を挙げることができる。
【0024】さらに本発明においては、ラジカル開始剤
としてアゾ化合物を用いることもできる。アゾ化合物の
具体例としては、アゾビスイゾブチロニトリル及びジメ
チルアゾビスイソブチレート等を挙げることができる。
これらのラジカル開始剤は、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。ラジカル
開始剤の使用割合は、未変性脂環式構造含有重合体樹脂
100重量部に対して、通常、0.001〜10重量
部、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは
0.1〜2.5重量部の範囲である。
【0025】グラフト変性反応の条件は特に限定はな
く、常法に従って行うことができる。反応温度は、通常
0〜400℃、好ましくは60〜350℃であり、反応
時間は、通常1分〜24時間、好ましくは30分〜10
時間の範囲である。脂環式構造含有重合体樹脂のグラフ
ト変性物のグラフト変性率は、使用目的に応じて適宜選
択されるが、重合体中の総モノマー単位数を基準とし
て、通常10〜200モル%、好ましくは15〜100
モル%、より好ましくは20〜80モル%の範囲であ
る。変性脂環式構造含油重合体樹脂のグラフト変性率が
この範囲にあるときに、低誘電特性、耐熱性、耐湿性、
密着性及び絶縁抵抗性等の諸特性が高度にバランスされ
好適である。
【0026】グラフト変性率(モル%)は、次の方法等
で測定することができる。すなわち、まず、環構造含有
重合体の変性物の1H−NMRスペクトルを測定する。
得られたスペクトルデータから、官能基含有不飽和化合
物由来の水素のピーク面積の総和A及び環構造含有重合
体変性物中の環構造含有重合体由来の水素のピーク面積
の総和Bをそれぞれ計算し、その比B/Aを求める。次
いで、変性率X(モル%)×(=X’×100)とし
て、式:(D−X’)/(C×X’)=B/AからXを
求めることができる。ここで、Cは、極性基含有不飽和
化合物が重合体に変性されたときに、該変性された化合
物1分子が有する水素の数を表し、例えば、無水マレイ
ン酸の場合は、C=3である。また、Dは環構造含有重
合体の単量体1単位が有している水素の数を表し、例え
ば、エチルテトラシクロドデセンを開環重合して水素化
した重合体の場合は、D=22である。
【0027】前記の脂環式構造を有する重合体は、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。本発明に使用される官能基を有する脂環式
構造含有重合体樹脂(グラフト変性物を含む)の分子量
は、使用目的に応じて適宜選択されるが、トルエンまた
はテトラヒドロフランを溶媒とするゲル・パーミエーシ
ョン・クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリ
スチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、5,000
〜1,000,000、好ましくは6,000〜50
0,000、より好ましくは10,000〜200,0
00の範囲である。官能基を有する脂環式構造含有重合
体樹脂の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるとき
に、成形性や耐熱性に特に優れるので好適である。
【0028】本発明に使用される官能基を有する環構造
含有重合体樹脂のガラス転移温度には格別の制限はない
が、通常50℃以上、好ましくは100℃以上、より好
ましくは120℃以上であるときに、耐熱性に優れ好適
である。これらの官能基を有する脂環式環構造含有重合
体樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合
わせて用いることができる。
【0029】硬化剤 本発明に用いる硬化性重合体樹脂組成物を構成する硬化
剤としては、例えば、イオン性硬化剤、ラジカル性硬化
剤又はイオン性とラジカル性とを兼ね備えた硬化剤等が
用いられ、絶縁抵抗性、耐熱性、耐薬品性及び脂環式オ
レフィン重合体との相溶性の観点でイオン性硬化剤が好
ましい。
【0030】イオン性硬化剤としては、例えば、ヘキサ
メチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族
ポリアミン化合物;ジアミノシクロヘキサン、3
(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ
[5.2.1.02.6]デカン、1,3−(ジアミノメ
チル)シクロヘキサン、メンセンジアミン、イソホロン
ジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−ア
ミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−
アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環式ポリアミン化
合物;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、α,α’−ビス(4
−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−
ジイソプロピルベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、メタフェニレンジアミン、メタキシリレン
ジアミン等の芳香族ポリアミン化合物;4,4’−ビス
アジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、4,
4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジド
ベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ア
ジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,
4’−ジアジドジフェニルスルホン、4,4’−ジアジ
ドジフェニルメタン、2,2’−ジアジドスチルベン等
のビスアジド化合物;無水フタル酸、無水ピロペリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ナジック
酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水
物、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等の酸無水物;
フマル酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ハ
イミック酸等のジカルボン酸化合物;
【0031】1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、
トリシクロデカンジメタノール等のジオール化合物;
1,1,1−トリメチロールプロパン等のトリオール;
フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多価
フェノール;ナイロン−6、ナイロン−66,ナイロン
−610、ナイロン−11、ナイロン−612、ナイロ
ン−12,ナイロン−46、メトキシメチル化ポリアミ
ド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポ
リヘキサメチレンイソフタルアミド等のポリアミド化合
物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイ
ソシアネート、トリグリシジルイソシアヌレート等のジ
イソシアネート化合物;フェノールノボラック型エポキ
シ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ク
レゾール型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキ
シ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、臭素化
ビスフェノールA型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノ
ールF型エポキシ化合物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ化合物;脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステ
ル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合
物、イソシアヌレート型エポキシ化合物等の多価エポキ
シ化合物;等が挙げられる。これらの中でも、ジオール
化合物、多価フェノール化合物及び多価エポキシ化合物
が好ましく、多価エポキシ化合物が特に好ましい。
【0032】ラジカル硬化剤としては、例えば、メチル
エチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキ
シド、1,1−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロペルオキシ
ド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、オクタノイルペルオキシド、イソブチ
リルペルオキシド、ペルオキシジカーボネート等の有機
ペルオキシド等が挙げられる。
【0033】イオン性とラジカル性とを兼ね備えた硬化
剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート等のシア
ヌレート;1−アリルイソシアヌレート、1,3−ジア
リルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−ベンジ
ルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1
−アリル−3,5−ジベンジルイソシアヌレート、1−
アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1,
3−ジアリル−5−グリシジリルイソシアヌレート等の
イソシアヌレートが挙げられる。これらのうち、ビニル
基とエポキシ基を含有する窒素系硬化剤が好ましく、特
に1−アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレー
ト、1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレー
トのごときビニル基とエポキシ基とを含有するハロゲン
原子を含まないイソシアヌレート系硬化剤が好ましい。
【0034】これらの硬化剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。硬化
剤の使用量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、前
記官能基を有する脂環式構造含有重合体樹脂の100重
量部に対して、通常0.1〜200重量部、好ましくは
1〜150重量部、より好ましくは10〜100重量部
の範囲である。
【0035】また、脂環式構造を有する重合体と硬化剤
との硬化反応を促進させるために、硬化促進剤や硬化助
剤を使用することもできる。硬化促進剤は特に制限され
ないが、例えば、硬化剤が多価エポキシ化合物の場合に
は、第3級アミン系化合物や三フッ化ホウ素錯化合物等
が好適である。中でも、第3級アミン系化合物を使用す
ると、微細配線に対する積層性、絶縁抵抗性、耐熱性、
耐薬品性が向上する。
【0036】第3級アミン系化合物の具体例としては、
例えば、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジ
ルアミン、ジメチルホルムアミド等の鎖状3級アミン化
合物;ピラゾール類、ピリジン類、ピラジン類、ピリミ
ジン類、インダゾール類、キノリン類、イソキノリン
類、イミダゾール類、トリアゾール類等の含窒素複素環
化合物が挙げられる。これらの中でも、イミダゾール
類、特に置換基を有する置換イミダゾール化合物が好ま
しい。
【0037】かかる置換イミダゾール化合物の具体例と
しては、例えば、2−エチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、ビス−2−エチル−4−メ
チルイミダゾール、1−メチル−2−エチルイミダゾー
ル、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチル
イミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のアル
キル置換イミダゾール化合物;2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベン
ジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エ
チルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダ
ゾール、ベンズイミダゾール、2−エチル−4−メチル
−1−(2’−シアノエチル)イミダゾール、2−エチ
ル−4−メチル−1−[2’−(3”,5”−ジアミノ
トリアジニル)エチル]イミダゾール等のアリール基や
アラルキル基等の環構造を含有する炭化水素基で置換さ
れたイミダゾール化合物等が挙げられる。これらの中で
も、環構造含有の置換基を有するイミダゾールが脂環式
構造を有する重合体との相溶性の観点から好ましく、特
に、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールが好まし
い。
【0038】これらの硬化促進剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。硬化促進
剤の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、脂
環式構造を有する重合体100重量部に対して、通常
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部、より好ましくは0.03〜5重量部である。
【0039】硬化助剤は特に限定されるものではない。
例えば、キノンジオキシム、ベンゾキノンジオキシム、
p−ニトロソフェノール等のオキシム・ニトロソ系硬化
助剤;N,N−m−フェニレンビスマレイミド等のマレ
イミド系硬化助剤;ジアリルフタレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系
硬化助剤;エチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレ
ート系硬化助剤;ビニルケトン、エチルビニルベンゼ
ン、ジビニルベンゼン等のビニル系硬化助剤等が挙げら
れる。これらの硬化助剤は、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合
割合は、硬化剤100重量部に対して、通常1〜100
0重量部、好ましくは10〜600重量部の範囲であ
る。
【0040】その他の成分 本発明のソルダーマスク用硬化性組成物は、上記官能基
を有する脂環式構造含有重合体樹脂と多価エポキシ化合
物とを必須成分として、必要に応じて、その他の成分を
配合することができる。その他の成分としては、その他
のポリマーやその他の配合剤、着色剤等が挙げられる。
その他のポリマーとしては、例えば、ゴム質重合体やそ
の他の樹脂を挙げることができる。ゴム質重合体として
は、例えば、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソ
プレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴ
ム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・イ
ソプレン共重合体ゴム、スチレン・ブタジエン・イソプ
レン三元共重合体ゴム等のジエン系ゴム;これらジエン
系ゴムの水素添加物;エチレン・プロピレン共重合体等
のエチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・そ
の他のα−オレフィン共重合体等の飽和ポリオレフィン
ゴム;エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、α−オ
レフィン・ジエン共重合体、イソブチレン・イソプレン
共重合体、イソブチレン・ジエン共重合体等のα−オレ
フィン・ジエン系重合体ゴム;ウレタンゴム、ポリエー
テル系ゴム、アクリルゴム、プロピレンオキサイドゴ
ム、エチレンアクリルゴム等の特殊ゴム;スチレン・ブ
タジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン・
イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム等及びこれ
らの水素添加物の熱可塑性エラストマー;ウレタン系熱
可塑性エラストマー;ポリアミド系熱可塑性エラストマ
ー;1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー;
等が挙げられる。
【0041】その他の樹脂としては、例えば、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリレート、モノ(2−アクリ
ロイルオキシエチル)コハク酸、モノ(2−アクリロイ
ルオキシエチル)フタル酸、モノ(2−アクリロイルオ
キシエチル)ヘキサヒドロフタル酸、モノ(2−アクリ
ロリルオキシプロピル)コハク酸、モノ(2−メタクリ
ロイルオキシプロピル)フタル酸、モノ(2−アクリロ
イルオキシプロピル)ヘキサヒドロフタル酸、モノ(2
−メタクリロイルオキシエチル)コハク酸、モノ(2−
メタクリロイルオキシエチル)フタル酸、モノ(2−メ
タクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタル酸、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシプロピル)コハク酸、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシプロピル)フタル酸、モ
ノ(2−メタクリロイルオキシプロピル)ヘキサヒドロ
フタル酸等の(共)重合物;低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、シンジオタクチックポ
リプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオレ
フィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリエステル;ナイロン−6、ナイロ
ン−66等のポリアミド;エチレン・アクリレート共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネー
ト樹脂等を挙げることができる。ここで、(メタ)アク
リル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸、(メタ)ア
クリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの意
味でそれぞれ用いる(以下にて同じ)。これらのその他
のポリマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて用いることができる。その他のポリマーの配
合割合は、前記官能基を有する脂環式環構造含有重合体
樹脂の100重量部に対して、通常100重量部以下、
好ましくは70重量部以下、より好ましくは50重量部
以下であり、その下限は0重量部である。
【0042】その他の配合剤としては、密着性改質剤、
無機又は有機充填剤、難燃剤、耐熱安定剤、レベリング
剤、チクソトロピック付与剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、天然油、合
成油、ワックス、乳剤、ハイドロキノン、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、フェノ
チアジン等の熱重合防止剤、有機ベントナイト、モンモ
リロナイト等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分
子系等の消泡剤等が挙げられ、その配合割合は、本発明
の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
【0043】密着性改質剤としては、例えば、2−メル
カプトプロピオン酸、トリメチルプロパントリス(2−
チオプロピオネート)、2−メルカプトエタノール、2
−アミノチオフェノール、3−メルカプト−1,2,4
−トアリゾール、3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、トリアジンチオール等のメルカプト化合物等を
挙げることができる。これらの密着性改質剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。その配合量は、前記官能基を有する脂環式構
造含有重合体樹脂100重量部に対し、通常0.1〜5
0重量部、好ましくは1〜10重量部の範囲である。
【0044】無機又は有機充填剤としては、例えば、硫
酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状
酸化ケイ素、無定型シリカ、結晶性シリカ、溶融シリ
カ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、マイカ等を挙げることができる。その配合量は、前
記官能基を有する脂環式構造含有重合体樹脂100重量
部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは1〜8
0重量部、より好ましくは5〜60重量部の範囲であ
る。
【0045】本発明に用いる難燃剤としては、リン系難
燃剤、窒素系難燃剤、ハロゲン系難燃剤等、好適にはリ
ン系難燃剤が挙げられる。リン系難燃剤としては、例え
ば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、トリメチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェ
ート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチル
ホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、クレ
ジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホ
スフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフ
ェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、
ジメチルメチルホスフェート、トリアリルホスフェー
ト、ジエチルビス(ヒドロキシエチル)アミノメチルホ
スフェート、縮合リン酸エステル等のごときリン酸エス
テル化合物;リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、メタ
リン酸、二リン酸、ホスフィン酸ナトリウム一水和物、
ホスホン酸ナトリウム五水和物、ホスホン酸水素ナトリ
ウム2.5水和物、リン酸ナトリウム十二水和物、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム十二水和
物、リン酸二水素ナトリウム一水和物、リン酸二水素ナ
トリウム二水和物、次リン酸ナトリウム十水和物、二リ
ン酸ナトリウム十水和物、二リン酸ナトリウム十水和
物、二リン酸二水素二ナトリウム、二リン酸二水素二ナ
トリウム六水和物、三リン酸ナトリウム、cyclo−
四リン酸ナトリウム、ホスフィン酸カリウム、ホスホン
酸カリウム、ホスホン酸水素カリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、二
リン酸カリウム三水和物、メタリン酸カリウム、赤リン
等のごとき無機リン化合物;
【0046】ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラ
ミン塩、ポリリン酸硫酸塩、リン酸グアニジン、リン酸
グアニル尿素のごときリン酸塩化合物;ジフェニルリン
酸エステル−2−プロペニルアミド、ジフェニルリン酸
エステル−2−ヒドロキシエチルアミド、ジフェニルリ
ン酸エステル−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミド、ジ
フェニルリン酸エステル−ジ−2−シアノエチルアミ
ド、ジフェニルリン酸エステル−p−ヒドロキシフェニ
ルアミド、ジフェニルリン酸エステル−m−ヒドロキシ
フェニルアミド、ジフェニルリン酸エステル−シクロヘ
キシルアミドのごときリン酸エステルアミド化合物;フ
ェニルリン酸エステル−ジ−N,N−フェニルメチルア
ミド、フェニルリン酸エステル−N−シクロヘキシルア
ミドのごときリン酸アミド化合物;等が挙げられる。こ
れらのうち、ハロゲン元素を含有しないリン系難燃剤が
好ましく、特にハロゲン元素を含有しないリン酸エステ
ルアミド化合物又はリン酸アミド化合物が好適である。
難燃剤の使用量は、前記脂環式構造含有重合体樹脂10
0重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは
5〜60重量部である。
【0047】着色剤としては特に制限はないが、例え
ば、モノアゾ、ジアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソ
インドリノン、ハンザイエロー、スレンイエロー、パー
マネントイエロー、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエ
ロー、チタンイエロー、ニッケルチタンイエロー、アン
チモン黄等の黄色系着色剤;キナクドリンレッド、クリ
スタルバイオレッド、パーマネントレッド、弁殻、朱、
カドミウムレッド、クロムパーミリオン等の赤色系着色
剤;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
アイオジングリーン、インダスレンブルー、群青、紺
青、コバルトブルー等の青色系着色剤;アニリンブラッ
ク、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の黒色系
着色剤;二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の
白色系着色剤;等が挙げられる。これらの着色剤は、使
用目的に応じて、それぞれ単独で、あるいは2種以上を
適宜選択、使用される。その配合量は、その配合量は、
前記官能基を有する脂環式構造含有重合体樹脂100重
量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは
0.1〜80重量部、より好ましくは1〜50重量部の
範囲である。
【0048】ソルダーマスク用硬化性組成物 本発明のソルダーマスク用硬化性組成物は、前記官能基
を有する脂環式構造含有重合体樹脂と硬化剤を必須成分
として、必要に応じて他の成分を配合する。本発明のソ
ルダーマスク用硬化性組成物の使用形態には格別な限定
はないが、例えば、該硬化性組成物を有機溶媒に溶解又
は分散させてワニスとし、あるいは該硬化性組成物をフ
ィルム若しくはシート状に成形して使用することができ
る。本発明においては、フィルム又はシート状に成形し
て使用するのが好ましい。
【0049】本発明のソルダーマスク用硬化性組成物を
溶解または分散するために使用される溶媒としては、例
えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族
炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン
等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン
等の脂環式炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;アセ
トン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン等のケト
ン類;等を挙げることができる。これらの溶媒は、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。これらの溶媒の中でも、芳香族炭化水素や
脂環式炭化水素等の非極性溶媒とケトン類等の極性溶媒
とを混合した混合溶媒の使用が好ましい。これらの非極
性溶媒と極性溶媒の混合比は適宜選択できるが、(非極
性溶媒):(極性溶媒)重量比で、通常5:95〜9
5:5、好ましくは10:90〜90:10、より好ま
しくは20:80〜80:20の範囲である。溶媒の使
用量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、ソルダー
マスク用硬化性組成物の溶液又は分散液の固形分濃度
が、通常5〜90重量%、好ましくは10〜80重量
%、より好ましくは20〜70重量%になる範囲であ
る。
【0050】ソルダーマスク用硬化性組成物の有機溶媒
中への溶解又は分散の方法は、常法に従えばよく、例え
ば攪拌子とマグネチックスタラーを使用した攪拌、高速
ホモジナイザー、ディスパージョン、遊星攪拌機、二軸
攪拌機、ボールミル、三本ロール等を使用した方法等で
行うことができる。
【0051】多層回路基板 本発明の多層回路基板は、電気絶縁層(1)とその表面
に形成された導電体回路(1)とを有する内層基板、前
記内層基板上に形成された電気絶縁層(2)と前記電気
絶縁層(2)上に形成された導電体回路(2)とを有す
るビルドアップ層、及び前記ビルドアップ層上に、脂環
式構造含有のモノマー単位を50重量%以上有し、重量
平均分子量が5,000〜1,000,000であり、
かつ官能基を有する脂環式構造含有重合体樹脂と多価エ
ポキシ化合物とを含有してなる硬化性樹成物を硬化して
形成されたソルダーマスクとを有する。
【0052】本発明の多層回路基板は、次のようにして
製造することができる。先ず、電気絶縁層(1)上に形
成された導電体回路(1)を有する内層回路基板を用意
する。内層回路基板の電気絶縁層(1)は、公知の電気
絶縁材料(例えば、脂環式構造を有する重合体、エポキ
シ樹脂、マレイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、トリアジン樹脂、ポリフェニレン
エーテル、ガラス等)を含有する硬化性樹脂組成物を硬
化して形成することができる。
【0053】導電体回路(1)は、導電性金属等の導電
体により形成された電気回路であって、その回路構成等
は通常の多層回路基板に用いられているものと同様なも
のを使用することができる。内層基板の具体例として
は、プリント配線基板、シリコンウェーハ基板等が挙げ
られる。内層基板の厚みは、通常50μm〜10mm、
好ましくは60μm〜5mmである。
【0054】次いで、内層基板上に電気絶縁層(2)を
形成する。電気絶縁層(2)を形成する方法に特に限定
はない。例えば,a)硬化性組成物の溶液又は分散液を
内層基板上に塗布した後、溶媒を除去乾燥して硬化性組
成物の塗布層を形成し、該組成物を硬化させる方法、あ
るいはb)硬化性組成物をフィルム又はシートに成形
し、そのフィルム又はシートを加熱圧着等により内層基
板上に重ね合わせた後に、硬化させる方法等が挙げられ
るが、本発明においては、b)の方法が好適である。こ
こで用いる硬化性組成物の溶液又は分散液としては、本
発明のソルダーマスク用硬化性組成物の溶液又は分散液
と同様の組成の硬化性組成物及び溶媒を用いることこと
ができる。
【0055】硬化性組成物をフィルム又はシートに成形
する方法は特に制限されないが、溶液キャスト法で成形
するのが好ましい。溶液キャスト法では、硬化性組成物
の溶液又は分散液を支持体に塗布した後に、溶媒の乾燥
除去を行う。溶液キャスト法に使用する支持体として
は、樹脂フィルムや金属箔等が挙げられる。樹脂フィル
ムとしては、通常熱可塑性樹脂フィルムが用いられ、具
体的には、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリアリレートフィルム、ナイロンフィルム等が挙
げられる。これらの樹脂フィルムのうち、耐熱性や耐薬
品性、積層後の剥離性等の観点からポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム
等のポリエステルフィルムが好ましい。金属箔として
は、例えば、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔、クロム箔、
金箔、銀箔等が挙げられる。これらのうち、導電性が良
好で安価である点から、銅箔、特に電解銅箔や圧延銅箔
が好適である。支持体の厚さは特に制限されないが、作
業性等の観点から、通常1μm〜150μm、好ましく
は2μm〜100μm、より好ましくは3μm〜50μ
mである。
【0056】硬化性組成物の塗布方法としては、ディッ
プコート、ロールコート、カーテンコート、ダイコー
ト、スリットコート等の方法が挙げられる。また、溶媒
の除去乾燥の条件は、溶媒の種類により適宜選択され、
乾燥温度は、通常20〜300℃、好ましくは30〜2
00℃であり、乾燥時間は、通常30秒〜1時間、好ま
しくは1分〜30分である。
【0057】硬化性組成物のフィルム又はシートの厚み
は、通常0.1〜150μm、好ましくは0.5〜10
0μm、より好ましくは1.0〜80μmである。な
お、フィルム又はシートを単独で得たい場合には、支持
体上にフィルム又はシートを形成した後、支持体から剥
離する。
【0058】硬化性組成物からなるフィルム又はシート
を内層基板上に積層するには、支持体付きフィルム又は
シートを、該フィルム又はシートが内層基板面に接する
ように重ね合わせ、加圧ラミネータ、プレス、真空ラミ
ネータ、真空プレス、ロールラミネータ等の加圧機を使
用して加熱圧着する。加熱圧着は、配線への埋め込み特
性を向上させ、気泡等の発生を抑えるために減圧下に行
うのが好ましい。加熱圧着時に温度は、通常30〜25
0℃、好ましくは70〜200℃、圧着圧力は、通常
0.1〜200kg/cm2、好ましくは1〜100k
g/cm2、圧着時間は、通常30秒〜5時間、好まし
くは1分〜3時間であり、また、通常760mmHg〜
0.01mmHg、好ましくは300mmHg〜0.1
mmHgに減圧する。
【0059】硬化性組成物を硬化させるために、通常硬
化性組成物を加熱する。硬化性組成物を硬化するための
温度は硬化剤の種類等により異なるが、通常30〜40
0℃、好ましくは70〜300℃、より好ましくは10
0〜200℃であり、硬化時間は、通常0.1〜5時
間、好ましくは0.5〜3時間である。前記支持体付き
フィルム又はシートを内層基板に積層させた場合には、
前記支持体が付いたままで、硬化性組成物からなるフィ
ルム又はシートを加熱し硬化させてもよいが、通常は前
記支持体を剥がした後に硬化性組成物からなるフィルム
又はシートを加熱し硬化させる。一方、前記支持体付き
フィルム又はシートを内層基板に積層させた場合は、支
持体を全て除去し、該フィルム又はシートを硬化させて
電気絶縁層(2)を得る。なお、支持体が導電性金属箔
の場合は、該金属箔を一部又は全部残して、そのまま導
電体回路(2)として利用することもできる。
【0060】本発明の多層回路基板においては、前記電
気絶縁層(2)の表面に導電体回路(2)を形成するこ
とができる。電気絶縁層(2)上に新たな導電体回路を
形成する方法としては、無電解めっきのごとき湿式めっ
き法や、スパッタリング、真空蒸着等の乾式めっき法が
挙げられる。この場合、電気絶縁層と導電体回路(2)
との密着力を高めるために、予め電気絶縁層の表面を過
マンガン酸塩やクロム酸塩等の溶液を接触させ、あるい
はプラズマ処理等を施すことができる。さらに、導電体
回路(2)を形成して得られた基板を新たな内層基板と
して、その上に電気絶縁層及び導電体回路を幾層にも積
層することができる。
【0061】次いで、電気絶縁層(2)で仕切られた導
電体回路(1)と導電体回路(2)との間をビアで接続
する。ビアは、ドリル、レーザーなどの物理的処理によ
って形成することもできるし、硬化性組成物をマスキン
グして光で硬化させ、未硬化部分を取り除く、いわゆる
フォトリソグラフィーによっても形成することができ
る。これらのビア形成方法のうち、絶縁層の特性を低下
させず、より微細なビアを形成できるという観点から、
炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、UV−YAGレ
ーザー等のレーザーによる方法が好ましい。また、上記
多層回路基板においては、導電体回路の一部が金属資源
層た金属グラウンド層、金属シールド層になっていても
よい。
【0062】このようにして得られた回路基板(ビルド
アップ層)上にソルダーマスクを形成する。ソルダーマ
スクを形成する方法としては特に限定されないが、例え
ば、A)ソルダーマスク用硬化性組成物の溶液又は分散
液を回路基板上に塗布した後、溶媒を除去乾燥して硬化
性組成物の塗布層を形成し、該組成物を硬化させる方
法、あるいは、B)ソルダーマスク用硬化性組成物をフ
ィルム又はシートに成形し、そのフィルム又はシートを
加熱圧着等により内層基板上に重ね合わせた後に、硬化
させる方法が挙げられる。本発明においては、B)の方
法が好ましい。
【0063】上記A)の方法は、ソルダーマスク用硬化
性組成物の溶液又は分散液を回路基板上に、スクリーン
印刷法、カーテンコート法、ロールコート法、スピンコ
ート法、ディップコート法等の公知の方法により、10
〜500μm程度の厚さ(塗膜厚)に塗布、乾燥を行
う。また、上記B)のソルダーマスク用硬化性組成物を
フィルム又はシートに成形する方法は特に限定されない
が、通常溶液キャスト法で成形するのが好ましい。溶液
キャスト法では、ソルダーマスク層形成用硬化性組成物
の溶液又は分散液を支持体に塗布した後に、溶媒の乾
燥、除去を行う。塗布方法としては、特に制限はない
が、例えば、ディップコート、ロールコート、カーテン
コート、ダイコート、スリットコート等の公知の方法を
用いることができる。溶媒の乾燥除去の条件は、溶媒の
種類により適宜選択されるが、通常20〜300℃、好
ましくは30〜200℃でる。フィルムまたはシートの
厚みは、通常0.1〜300μm、好ましくは1〜20
0μm、より好ましくは10〜150μmの範囲であ
る。また、用いられる支持体としては、通常、熱可塑性
樹脂フィルムが用いられ、具体的には、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、ポリアリレートフィルム、ナイロンフィル
ム等が挙げられる。
【0064】ソルダーマスク用硬化性組成物のフィルム
又はシートを回路基板上に積層するには、支持体付きフ
ィルム又はシートを、該フィルム又はシートが回路基板
面に接するように重ね合わせ、加圧ラミネータ、プレ
ス、真空ラミネータ、真空プレス、ロールラミネータ等
の加圧機を使用して加熱圧着することにより行う。内層
基板に積層する場合には、基材を剥離した後に加熱・硬
化させることがもできるが、支持体が付いたままで、加
熱ロールを用いて内層基板と連続的に張り合わせること
もできる。
【0065】また加熱圧着は、配線への埋め込み特性を
向上させ、気泡等の発生を抑えるために減圧下に行うの
が好ましい。加熱圧着時の温度は、通常30〜250
℃、好ましくは70〜200℃、圧着圧力は、通常0.
1〜200kg/cm2、好ましくは1〜100kg/
cm2、圧着時間は、通常30秒〜5時間、好ましくは
1分〜3時間であり、通常760mmHg〜0.01m
mHg、好ましくは300mmHg〜0.1mmHgに
減圧する。
【0066】圧着した後、ソルダーマスク用硬化性組成
物層を硬化させてソルダーマスクを形成する。硬化温度
は硬化剤の種類等により異なるが、通常30〜400
℃、好ましくは50〜250℃であり、硬化時間は、通
常0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間である。
以上のようにして、ビルドアッップ層上に、耐熱性、耐
湿性及び密着性に優れたソルダーマスクを形成すること
ができる。
【0067】得られたソルダーマスクには、通常、下層
の導電体回路と上層に装着されるICとを導通させるた
めの接続孔が形成され(パッド部の開口)、該接続孔に
はハンダ等の導電性物質が充填される。接続孔を形成す
る方法としては、ドリル、レーザー等の物理的方法やレ
ジストパターンを形成し、プラズマ等によってエッチン
グする方法等が挙げられるが、電気絶縁層の特性を低下
させず、より微細な接続孔ビアホールを形成できる炭酸
ガスレーザー、エキシマレーザー、UV−YAGレーザ
ー等のレーザーによる方法が好ましい。
【0068】このようにして得られる多層回路基板は、
コンピューターや携帯電話等の電子機器において、CP
Uやメモリ等の半導体素子、その他の実装部品を実装す
るためのプリント配線板として使用することができる。
【0069】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。なお、実施例中、[部]は特に断り
のない限り[重量部]の意である。
【0070】(試験及び評価方法) (1)重量平均分子量及び数平均分子量は、特に記載し
ない限り、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエーショ
ン・クロマトグラフィーによるポリスチレン換算値とし
て測定した。 (2)ガラス転移温度(Tg)は、DSC法により測定
したtanδのピークトップ値を用いた。 (3)低誘電率特性は、JPCA−BU01に定める誘
電率測定方法に従い、比誘電率(ε)を測定し、εが
3.3以下の場合を◎、εが3.3を越え、3.8以下
の場合を○、εが3.8を越え、4.0以下の場合を
△、εが4.0をこえている場合を×として評価した。 (4)耐熱性は、評価用基板を温度85℃にて5時間放
置した後、ハンダ耐熱性試験をJIS C5012に準
拠して、260℃、60秒フロート後の外観を観察し、
剥がれ、膨れ、変色が全く観察されなかった場合を◎、
剥がれ、膨れ、変色の何れかが1ヶ所以上10ヶ所以内
観察された場合を△、剥がれ、膨れ、変色の何れかが1
1ヶ所以上観察された場合を×として評価した。
【0071】(5)耐湿性は、評価用基板をプレッシャ
ークッカー装置内に搬入し、温度121℃、圧力2気
圧、湿度100%の環境下に200時間放置した後、ソ
ルダーマスクの状態を目視により観察し、ソルダーマス
クに剥がれ、膨れ、変色等が全く認められなかった場合
を◎、わずかに剥がれ、膨れ、変色の変化の何れかが認
められた場合を○、剥がれ、膨れ、変色の変化が顕著に
認められた場合を△、ソルダーマスク層が膨潤して剥離
していた場合を×として評価した。 (6)密着性は、評価基板を121℃飽和水蒸気条件下
で100時間前処理した後、JIS K5400に準拠
して、碁盤目密着試験法によって測定を行い、JIS
K5400に定める評価点が8点以上のものを◎、8点
未満4点以上のものを△、4点未満の場合を×として評
価した。 (7)絶縁抵抗性は、IPC−B−25で定められた評
価用基板のAパターンを用いて、加湿試験(加湿条件:
温度120℃、飽和湿度、印加電圧50V、300時
間)を行った後の絶縁抵抗測定(測定条件:測定時間6
0秒、印加電圧100V)と銅マイグレーションの有無
を観察し、加湿後の絶縁抵抗値が109Ω以上のものを
◎、109Ω以上で108Ω未満のものを○として評価し
た。
【0072】(製造例1)8−エチリデン−テトラシク
ロ[4.4.0.12.5.17.10]ドデカ−3−エンの
ホモポリマー(ETD)を開環重合し、次いで水素添加
反応を行い、ETD開環共重合体水素添加物を得た。得
られたポリマーの水素添加率は99%以上であった。こ
の開環共重合体水素添加物28部、無水マレイン酸10
部及びジクミルパーオキサイド3部をt−ブチルベンゼ
ン130部に溶解し、140℃で6時間反応させた。反
応生成物溶液をメタノール中に注ぎ、反応生成物を凝固
させた。この凝固物を100℃で20時間真空乾燥し
て、マレイン酸変性開環重合体水素添加物(ポリマー
A)を得た。ポリマーAは、重量平均分子量(Mw)=
68,300、ガラス転移温度(Tg)=170℃、マ
レイン酸基含有率が25モル%であった。
【0073】(実施例1)上記製造例1で製造したポリ
マーA100部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(商品名:エピクロン152、大日本インキ化学工業
(株)製)50部、1−ベンジル−2−フェニルイミダ
ゾール0.1部、五酸化アンチモン(商品番号:NA−
1030,日産化学(株)製)10部、及びシリコンレ
ジン(商品名:トスパール120,東芝シリコーン
(株)製)10部を、キシレン153部とシクロペンタ
ノン170部との混合溶媒に溶解させて、固形分濃度約
40重量%の硬化性組成物のワニスを得た。
【0074】(ドライフィルムの製造)上記で得られた
各ワニスを孔径10ミクロンのテフロン(登録商標)製
精密フィルターでろ過した後、ダイコータを用いて、3
00mm角の厚さ50ミクロンのポリエチレンナフタレ
ートフィルム(商品名:テオネックス、帝人(株)製)
に塗工し、その後窒素オーブン中で120℃で210秒
で乾燥させ、厚さ35ミクロンのキャリアフィルム付き
ドライフィルムを得た。
【0075】(ソルダーマスクの形成)基板として、I
PC−B−25に定めるテストパターンを、厚さ0.8
mm、銅箔厚み18μmのFR−4両面銅張り積層板上
に形成したものを用意し、濃度1mol/リットルの水
酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄して、基板上の不純
物を除去した後、導電体層表面を黒化処理した。次い
で、上記で得た各キャリアーフィルム付きドライフィル
ムを、樹脂面が内側となるようにして両面に重ね、真空
ラミネーターを用いて、1mmHgに減圧して、温度1
30℃、圧力5kgf/cm2で10分間加熱圧着して
積層板を得た。得られた積層板をラミネータから取り出
した後、ポリエチレンナフタレートフィルムのみを剥が
し、積層板を窒素オーブン中で180℃、60分間加熱
して樹脂を硬化させてソルダーマスクを形成した。
【0076】(実施例2)前記ポリマーA100部、
1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート5
0部、ジクミルペルオキシド5部及び平均粒径3μmの
ポリリン酸メラミン塩40部を、トルエン175部及び
メチルイソブチルケトン117部からなる混合溶媒にに
溶解させてワニスを得た。本実施例で得られたワニス
は、ハロゲン原子を含まない配合物からなるいわゆるノ
ンハロ組成のワニスである。該ワニスを用いて、実施例
1と同様の基板を用い、実施例1と同様にしてソルダー
マスクを形成した。
【0077】(評価用基板の作製および特性評価)次
に、実施例1及び実施例2で得られた各基板のソルダー
マスクのパッド部の開口部位に炭酸ガスレーザーを照射
して開口し、このものを0.3モル/リットルの過マン
ガン酸及び3.0モル/リットルの水酸化ナトリウムを
含む80℃の処理水溶液に約10分間浸漬し、さらに、
水洗、乾燥して、評価用基板をそれぞれ得た。得られた
各評価用基板を用いて低誘電率特性、耐熱性、耐湿性、
密着性及び絶縁抵抗性を評価した。結果を第1表に示
す。
【0078】(比較例1)特開平11−158252号
公報に記載される方法にしたがって、カルビトールアセ
テート214.3部中に、アゾビスイソブチロニトリル
24.0部存在下、アクリル酸18.5部、イソブチル
メタクリレート162.5部及び2−エチルヘキシルメ
タクリレート319.5部を共重合させて、ポリマーB
を含む固形分70重量%の重合溶液を得た。次いで、該
重合溶液を100部に、フタロシアニングリーン2部、
ジシアンジアミド1部、トリグリシジルイソシアヌレー
ト10部、シリコ−ン1部、硫酸バリウム20部、結晶
性シリカ5部及びプロピレングリコールモノブチルエー
テル10部を配合し、3本ロールミルで混練して比較例
1のワニスを得た。得られたワニスを実施例1と同様の
基板上にパターン印刷し、150℃で30分間硬化させ
て、乾燥膜厚30μmのソルダーマスクを形成し、さら
に、パッド部を開口して、比較例1の評価用基板を得
た。得られた比較例1の評価用基板を用いて低誘電率特
性、耐熱性、耐湿性及び絶縁抵抗性を評価した。結果を
第1表に示す。
【0079】
【表1】
【0080】第1表より明らかなように、各実施例の評
価基板は、比較例1の評価基板に比して、低誘電率特
性、耐熱性、耐湿性及び絶縁抵抗性のすべての諸特性が
優れていた。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低誘電特性、耐熱性、耐湿性及び絶縁抵抗性に優れるソ
ルダーマスク用硬化性組成物、及び該硬化性組成物を硬
化してなるソルダーマスクを有する多層回路基板が提供
される。また、本発明の多層回路基板のソルダーマスク
は、いわゆるノンハロ組成の硬化性組成物から形成する
こともできる。この場合、得られるソルダーマスクは難
燃性であるが、焼却した場合であっても有毒なハロゲン
系の有毒ガスが発生することがないので、環境上好まし
い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 T B Fターム(参考) 4F071 AA21 AA69 AC12 AE02 AF39 AF40 AF45 AG05 AG12 AH13 BA02 BB02 BC01 BC02 4J002 BK001 CE001 EN036 EN046 EN086 EN096 EN126 FD146 5E314 AA25 AA32 AA33 AA41 AA45 CC01 CC15 GG01 GG03 GG08 5E346 AA02 AA04 AA12 AA15 AA29 AA32 AA43 CC02 CC09 DD02 DD03 DD16 DD17 DD23 EE01 EE14 FF01 FF18 FF27 GG15 GG19 GG28 HH08 HH18 HH40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂環式構造含有のモノマー単位を50重量
    %以上有し、重量平均分子量が5,000〜1,00
    0,000であり、かつ官能基を有する脂環式構造含有
    重合体樹脂と硬化剤とを含有してなるソルダーマスク用
    硬化性組成物。
  2. 【請求項2】電気絶縁層(1)とその表面に形成された
    導電体回路(1)とを有する内層基板、 前記内層基板上に形成された電気絶縁層(2)と該電気
    絶縁層(2)上に形成された導電体回路(2)とを有す
    るビルドアップ層、及び前記ビルドアップ層上に、脂環
    式構造含有のモノマー単位を50重量%以上有し、重量
    平均分子量5,000〜1,000,000であり、か
    つ官能基を有する脂環式構造含有重合体樹脂と硬化剤と
    を含有してなる硬化性組成物を硬化して形成されたソル
    ダーマスクを有する多層回路基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016129234A (ja) * 2007-11-30 2016-07-14 太陽ホールディングス株式会社 発光素子が実装されるプリント配線板用白色硬化性樹脂組成物、その硬化物、その硬化物を有するプリント配線板、及びその硬化物からなる発光素子用反射板

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