JP2002023463A - 電子写真装置用導電性部材 - Google Patents

電子写真装置用導電性部材

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JP2002023463A
JP2002023463A JP2000201172A JP2000201172A JP2002023463A JP 2002023463 A JP2002023463 A JP 2002023463A JP 2000201172 A JP2000201172 A JP 2000201172A JP 2000201172 A JP2000201172 A JP 2000201172A JP 2002023463 A JP2002023463 A JP 2002023463A
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conductive
dispersant
conductive member
conductive filler
acid amide
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Application number
JP2000201172A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Sako
康浩 迫
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定で均一な導電性を有し、かつ、分散剤の
ブリード・ブルームのような汚染の問題が生じない電子
写真装置用導電性部材を提供する。 【解決手段】 導電性フィラの分散剤として酸アミド系
分散剤を使用し、ポリウレタン樹脂中に導電性フィラを
均一に分散させるとともに、該酸アミド系分散剤の分子
中にイソシアネート基と反応する官能基を持たせること
により、導電性フィラをポリウレタン樹脂中に固定す
る。これにより、配合方法や成形方法に影響されず、安
定した導電性を有し、汚染のない電子写真装置用導電性
部材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置に用
いる導電性部材に関し、特に導電性ロール、中間転写ベ
ルトおよび転写搬送ベルトに好適に実施できる電子写真
装置用導電性部材に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性ロールおよび中間転写ベルトなど
の電子写真装置用導電性部材の基材としては、ポリウレ
タン樹脂、主として熱硬化型のポリウレタン樹脂が従来
から使用されている。ポリウレタン樹脂は導電性を付与
するために、ポリウレタン樹脂を構成する成分液、たと
えばイソシアネート化合物中にカーボンなどの導電性フ
ィラを予め分散させた後、ポリオール成分を添加し、加
熱硬化させてポリウレタン樹脂を形成し、導電性の電子
写真装置用部材としている。
【0003】イソシアネート化合物は、水に対してきわ
めて活性で反応し易いので、水を多量に含む導電性フィ
ラをイソシアネート化合物中へ予め分散すると、イソシ
アネート基の失活の原因となり、品質面で問題がある。
【0004】そこで水と反応しないポリオール成分へ導
電性フィラを予め分散させた後、この導電性フィラを分
散させたポリオール化合物を予め加熱、減圧下で脱水す
る。次いでプレポリマー法によって、脱水したポリオー
ル化合物をイソシアネート化合物と反応させてプレポリ
マを作成した後、硬化剤を添加して加熱硬化させたり、
またはワンショット法によって、イソシアネート化合物
と硬化剤を一括して前述の脱水ポリオール化合物中に添
加、混合した後、加熱硬化させて、導電性ポリウレタン
樹脂を得ている。
【0005】電子写真装置用の導電性部材として使用さ
れるポリウレタン樹脂の原料であるポリオール化合物
は、分子量が600から5,000程度のオリゴマであ
り、数百センチポイズから数千センチポイズの粘度があ
るので、ビーズミルなどの液状物分散装置を使用して導
電性フィラを分散することは粘度の制約上できない。そ
のため、3本ロールを数回通過させることによって導電
性フィラをポリオール化合物中に分散させている。
【0006】分散には樹脂と導電性フィラとの濡れ性が
大きく寄与し、濡れ性が低い場合には均一にポリオール
化合物中に導電性フィラが分散されず、得られた硬化物
に抵抗のばらつきが生じる原因となる。カーボンなどの
導電性フィラを界面活性剤、高分子系分散剤およびチタ
ネートなどのカップリング剤などで処理して濡れ性を均
一にすることができる。この場合、導電性フィラ表面が
これら分散剤などで覆われると、分散性は向上するが電
子伝導に寄与するパイ電子の移動が妨げられる。そのた
め、導電性自体が得られにくくなる。また分散剤が樹脂
表面に滲み出してくるといったブリード・ブルームなど
による汚染の問題が生じる。
【0007】また導電性フィラを分散させたポリオール
化合物とイソシアネート化合物との混合比率が近い場
合、硬化物中のポリオール分率が低下するので、イソシ
アネート化合物中にカーボンなどの導電性フィラが充分
に拡散されず、硬化物中のカーボン濃度が不均一にな
り、抵抗の不均一性が生じる。
【0008】ロールの形状を成形するには、金型でロー
ル形状を作り、研磨などによってその精度を高める。こ
のとき金型形状が割り型である場合、割部分などでの液
流れや硬化速度に差があると、その部分の導電性フィラ
が硬化中に凝集および沈降を生じ、部分的な抵抗の不均
一部分を生じる。
【0009】またベルト形状を遠心成形で成形する場
合、重合反応によってポリウレタン樹脂が形成される間
に、遠心力によって原料液から導電性フィラが沈降し、
ベルトの表面と裏面とで抵抗が大きく異なるといった問
題が生じる。このためポリウレタン樹脂の遠心成形に際
しても導電性フィラをポリウレタン樹脂中に均一に分散
させることができる分散剤の開発が待ち望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、配合
および成形方法に影響されず、安定した導電性を有し、
分散剤などによるブリード・ブルームのような汚染の問
題が生じない、導電性熱硬化型ポリウレタン樹脂を基材
とする電子写真装置用導電性部材を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
樹脂と導電性フィラと酸アミド系分散剤とを含むことを
特徴とする電子写真装置用導電性部材である。
【0012】本発明に従えば、分散剤として酸アミド系
分散剤を用いた場合は、フィラ表面の導電特性を損なう
ことなく、導電性フィラをポリウレタン樹脂中に均一に
分散させることができる。
【0013】また本発明は、前記酸アミド系分散剤が、
該分子中にイソシアネート基と反応する官能基を有する
ことを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、酸アミド系分散剤自身が
その分子中にイソシアネート基と反応する官能基を有し
ているため、分散剤はポリウレタン分子中に安定に固定
され、硬化ポリウレタン樹脂から分散剤がブリード・ブ
ルームするというような汚染の問題は生じない。
【0015】また本発明は、前記導電性フィラがカーボ
ンブラックであることを特徴とする電子写真装置用導電
性部材を提供する。
【0016】本発明に従えば、導電性フィラとしてカー
ボンブラックを用いた場合、広い範囲で電子写真装置用
導電性部材の抵抗を制御することができる。また電子写
真装置用導電性部材の製造原価も安価にできる。
【0017】さらに本発明は、前記酸アミド系分散剤
が、重量比で前記導電性フィラ1に対して0.5〜10
含有されていることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、酸アミド系分散剤の添加
量を導電性フィラに対し、重量比で0.5〜10とする
ことによって、分散剤として満足な効果が得られるのみ
ならず、電子写真装置用導電性部材の物性に弊害を生じ
たり、反応が極めて早くなりすぎたりして成形性に問題
が生じたりすることもない。
【0019】さらに本発明は、電子写真装置用導電性部
材がベルト形状であることを特徴とする。
【0020】また本発明は、電子写真装置用導電性部材
がロール形状であることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、導電性フィラを分散させ
たポリウレタン樹脂を基材とする、安定で均一な抵抗値
を有する電子写真装置用導電性部材として、ベルト形状
の導電性ベルトおよびロール形状の導電性ロールを提供
することができる。導電性ベルトは,中間転写ベルト,
転写搬送ベルトなどとして、導電性ロールは,帯電ロー
ル,現像ロール、転写ロールなどとして好適に用いるこ
とができる。
【0022】また本発明は、ポリオール化合物に導電性
フィラおよび酸アミド系分散剤を添加し,導電性フィラ
をポリオール化合物中に分散させるステップと、前記導
電性フィラが分散されたポリオール液に硬化剤およびポ
リイソシアネート化合物を加え、混合液を調製するステ
ップと、前記混合液を硬化させ、成形するステップとを
含むことを特徴とする電子写真装置用導電性部材の製造
方法である。
【0023】本発明に従えば、導電性フィラをポリウレ
タン樹脂中に均一に分散させることができるので、安定
で均一な抵抗値を有し、ブリード・ブルームのような汚
染の問題が生じない電子写真装置用導電性部材を製造す
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態による電子
写真装置用導電性部材は、ポリウレタン樹脂中に、酸ア
ミド系分散剤と導電性フィラとを含有する導電性ポリウ
レタン樹脂を基材とする。該ポリウレタン樹脂は、ポリ
イソシアネート化合物とポリオール化合物とを構成成分
とする。
【0025】本実施の一形態において、導電性フィラを
ポリウレタン樹脂中に分散させるために含まれる分散剤
は、酸アミド系分散剤である。分散剤として酸アミド系
分散剤を用いるのは、界面活性剤系、高分子系およびア
ルキルアミン系などの分散剤に比べ、カーボンなどの導
電性フィラ表面との親和性が弱く、表面を完全に覆うこ
とがないからである。そのため、前記分散剤に比べ多量
の添加量を必要とするが、パイ電子の移動を完全に阻害
することがないので、フィラ表面の導電特性が損なわれ
ることはない。
【0026】該酸アミド系分散剤は、その分子中に、ポ
リウレタン樹脂の構成成分中のイソシアネート基と反応
する活性基を導入すると、分散剤を安定にポリウレタン
樹脂中に固定し、分散剤が硬化ポリウレタン樹脂からブ
リード・ブルームして電子写真装置用導電性部材を汚染
するのを防止することができる.この場合、酸アミド系
分散剤がその分子中にイソシアネート基と反応する活性
基を有するので、該分散剤が導電性フィラをある程度吸
着したままイソシアネート基と反応する。このため分散
剤とポリイソシアネート成分との相溶性が高まるので、
ポリオール化合物中に存在するカーボンなどの導電性フ
ィラをイソシアネート中に拡散させることができる。し
たがって、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合
物との配合比率の制約を受けることなく導電性フィラを
均一にポリウレタン樹脂中に分散させることができる。
【0027】また酸アミド系分散剤がイソシアネート基
と反応し、かつ、ポリイソシアネート化合物との相溶性
も高いので、遠心成形に際して遠心力が働いても、カー
ボンなどの導電性フィラを吸着した酸アミド系分散剤が
イソシアネート基と反応し、ポリウレタン分子鎖中に安
定に固定される。そのため、遠心成形中に導電性フィラ
が分離するのを防止することができ、また金型構造によ
る流れ性と抵抗値のバラツキとの制御を可能とする。
【0028】イソシアネート基と反応する官能基として
は、反応速度の点から水酸基が特に好ましい。
【0029】前述の酸アミド系分散剤としては、具体的
には、PU1748(住友バイエルウレタン(株)製)
などを例示することができる。
【0030】前記導電性フィラとしては、金属フィラ、
導電性組成を表面にドープしたフィラ、黒鉛およびカー
ボンが好ましく、特に原価面および抵抗制御範囲が広い
といった特性面からカーボンがより好ましい。
【0031】前記ポリウレタン樹脂の構成成分であるポ
リイソシアネート化合物としては、従来公知のポリイソ
シアネート化合物、たとえば2,4‐トリレンジイソシ
アネート、2,6‐トリレンジイソシアネート、1,3
‐キシリレンジイソシアネート、1,4‐キシリレンジ
イソシアネート、1,5‐ナフタレンジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、3,3‐ジメチル‐4,4’‐ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、4,4’‐ジフェニル
メタンジイソシアネート、3,3−ジメチルフェニレン
ジイソシアネート、4,4‐ビフェニレンジイソシアネ
ート、1,6‐ヘキサンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネートなどのジイソシアネート化合物、リジ
ントリイソシアネートなどのトリイソシアネート化合物
を挙げることができる。
【0032】具体的には、コロネートT100およびミ
リオネートMTL(以上、日本ポリウレタン工業製)な
どを挙げることができる。これらのイソシアネート化合
物は、一種単独でまたは二種以上組み合わせて用いても
よい。
【0033】ポリオール化合物としては、従来公知の化
合物、たとえばエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、1,4‐ブタンジオ
ール、1,6‐ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,4‐シクロヘキサンジメタノール、3‐メチ
ル‐1,5‐ペンタンジオール、トリメチロールプロパ
ンなどの多価アルコールと、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、
セバシン酸などの二塩基酸とを反応させて得られるポリ
エステルポリオールなどを挙げることができる。これら
は、一種単独でまたは二種以上組み合わせて用いてもよ
い。
【0034】これらの市販品としては、ニッポラン40
02および4009(以上、日本ポリウレタン(株)
製)などを使用することができる。
【0035】また前記ポリウレタン樹脂には硬化剤を添
加してもよい。硬化剤としてはMOCA(イハラケミカ
ル工業(株)製)、バイテック1604(住友バイエル
ウレタン(株)製)などを使用することができる。
【0036】本実施の一形態による電子写真装置用導電
性部材の基材である導電性ポリウレタン樹脂は、前述の
導電性フィラおよび酸アミド系分散剤などの添加物の存
在下、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物と
を従来公知の方法によって付加重合させて得られる。
【0037】該導電性ポリウレタン樹脂において、酸ア
ミド系分散剤の添加量は、重量比で添加する導電性フィ
ラ1に対し0.5〜10が好ましい。0.5未満では分
散剤としての効果が得られず、10を超えると効果は同
じであるが、過剰に入りすぎるので電子写真装置用導電
性部材の物性に弊害を生じたり、反応が極めて早くなっ
て成形性に問題が生じるからである。
【0038】電子写真装置用導電性部材がロールの場合
は、前記導電性ポリウレタン樹脂を構成する各成分の配
合比率としては、重量比で導電性フィラ1部に対し、ポ
リオール化合物100部、硬化剤0〜10部、イソシア
ネート化合物5〜20部の範囲が、前述の理由により好
ましい。また電子写真装置用導電性部材がベルトの場合
は、イソシアネート成分が多くなるほどポリオール成分
が少なくなる配合として、導電性フィラ1部に対し、ポ
リオール化合物35〜15部、硬化剤15〜35部、イ
ソシアネート化合物15〜35部の範囲とするのが好ま
しい。
【0039】導電性ポリウレタン樹脂の成形に際して
は、ワンショット法およびプレポリマ法などの従来公知
の方法が用いられる。酸アミド系分散剤の添加方法とし
ては、ポリオール化合物へカーボンなどの導電性フィラ
を分散させるときに同時に添加してもよいし、また、導
電性フィラを分散させたポリオール化合物に分散剤を添
加した後、イソシアネート化合物を添加、混合し、硬化
させてもよい。
【0040】また前述のような導電性ポリウレタン樹脂
によって成形される電子写真装置用導電性部材は、ベル
ト形状であってもよいし、ロール形状であってもよい。
【0041】図1は本発明の実施の一形態による電子写
真装置用導電性部材である導電性ベルト1の斜視図であ
る。該導電性ベルト1は、後述の図3の転写搬送ベルト
1、および中間転写ベルトなどとして好適に使用するこ
とができる。
【0042】図2は本発明の実施の他の形態による導電
性ロール2の斜視図である。導電性ロール2は基本的
に,金属などの良導電性軸体と,その軸体の外周面に形
成される導電弾性層と,導電弾性層の外周面に形成され
る抵抗調整層とからなる。導電性ロール2は、後述の図
3の帯電ロール2、現像ロール26、および転写ロール
などとして好適に使用することができる。
【0043】図3は、図1の導電性ベルト1を転写搬送
ベルト1として、図2の導電性ロール2を帯電ロール2
として備える電子写真装置の露光現像部の構成を示す側
面図である。直円柱状の感光体11は、本発明の帯電ロ
ール2によって、たとえば負の電荷がその表面に均一に
付与される。電荷が付与された感光体11は、矢符16
の方向に回転駆動されて、露光領域12に至り、露光手
段22からのレーザー光によって画像が露光され、露光
部分の電荷が中和されて静電潜像が形成される。
【0044】感光体11は、さらに回転駆動されて、現
像領域13に至り、前記静電潜像がトナーによって現像
される。このトナーは、現像装置23において攪拌手段
24によって相互に摩擦接触して負に帯電している。帯
電トナーは、供給ロール25を介して本発明の現像ロー
ル26に供給され、余分のトナーは規制ブレード27に
よって規制され、最適量のトナーが現像ロール26から
感光体11の電荷が中和された静電潜像の部分に供給さ
れ、トナー像として現像される。
【0045】感光体11は、さらに回転駆動されて転写
領域14に至り、前記トナー像が感光体11と本発明の
転写搬送ベルト1との間に供給される紙28などの記録
媒体に転写される。転写搬送ベルト1は、2つのロール
41,42に張架され、矢符40方向に駆動される。
【0046】感光体11に近い従動ロール41は、その
軸43に高圧電源装置45の正極が接続され、軸43周
囲の導電弾性層44を介して転写搬送ベルト1の正の電
荷が与えられ、転写搬送ベルト1の正の電荷によって負
に帯電した感光体11上のトナーが吸引され、感光体1
1と転写搬送ベルト1との間に搬送された紙28に感光
体11上のトナー像が転写される。他の駆動ロール42
は、図示しないモータなどの駆動源が接続される。感光
体11は、さらに回転駆動され、クリーニング領域15
に至り、クリーニングブレード29で感光体11上の残
留トナーがクリーニングされ、残留する電荷が除電手段
30で除かれる。紙28は、2個の紙送りロール46に
よって、感光体11と転写搬送ベルト1との間に供給さ
れ、トナー像が転写された後、定着装置47に搬送さ
れ、トナー像が定着される。
【0047】以下、本発明の電子写真装置用導電性部材
を実施例および比較例によって具体的に説明する。なお
以下の実施例、比較例および表1において、各成分を示
す部は全て重量部を表す。
【0048】実施例1 ポリオールとしてポリエステルポリオールニッポラン4
002(日本ポリウレタン工業(株)製、水酸基価=1
12KOHmg/g)100部を、導電性フィラとして
ケッチェンブラックEC(ライオンアクゾー(株)製)
を1部用いた。分散剤として水酸基を有する酸アミド系
分散剤PU1748(住友バイエルウレタン(株)製、
水酸基価=80KOHmg/g)を5部用いた。これら
を所定量添加し、80℃で1時間攪拌混合した後、3本
ロールを3回通過させることによって導電性フィラを分
散させたポリオール混液を調製した。このポリオール混
液106部に硬化剤としてMOCA(イハラケミカル工
業(株)製、アミン当量=133.5)を12部添加
し、120℃で加熱してMOCAを溶解後、減圧下で1
2時間脱水を行った。次いで、この脱水済みポリオール
混液118部に対しポリイソシアネート化合物としてT
DI(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートT1
00、イソシアネート%=48.3%)を27.2部添
加し、2分間攪拌後、2,000rpmで回転する金型
に流し込み、110℃で30分間加熱し硬化を行った。
次いで、金型から成形品を取り出し、110℃で5時間
アフターキュアーを行い、導電性を有する弾性転写・搬
送ベルトを得た。
【0049】実施例2 実施例1において、酸アミド系分散剤とカーボンとの重
量比が0.5となるように、酸アミド系分散剤を0.5
部添加した以外は実施例1と同様にして行った。
【0050】実施例3 実施例1において、酸アミド系分散剤とカーボンとの重
量比が10となるように、酸アミド系分散剤を10部添
加した以外は実施例1と同様にして行った。
【0051】比較例1 実施例1において、酸アミド系分散剤とカーボンとの重
量比が0.2となるように、酸アミド系分散剤を0.2
部添加した以外は実施例1と同様にして行った。
【0052】比較例2 実施例1において、酸アミド系分散剤とカーボンとの重
量比が15となるように、酸アミド系分散剤を15部添
加した以外は実施例1と同様にして行った。
【0053】比較例3 実施例1において、分散剤を全く使用しなかった以外は
実施例1と同様にして行った。
【0054】比較例4 実施例1において、分散剤としてアルキルアミン系のア
ミート105(花王(株)製)を用いた以外は実施例1
と同様にして行った。
【0055】以上の実施例および比較例の結果を表1に
示した.
【0056】
【表1】
【0057】表1より、実施例1〜3のいずれについて
も、抵抗が安定で均一な電子写真装置用ベルトが得られ
た。これに対し、比較例1では分散剤が少なすぎるため
分散剤の効果が現れず、また、比較例3では分散剤を使
用していないため、遠心成形中にカーボンが遠心力によ
り分離してベルトの表面と裏面で抵抗に差が生じた。ま
た比較例2では、分散剤が多すぎたため反応が早く進み
すぎ、うまく成形できなかった。さらに比較例4では、
分散剤がポリウレタン樹脂に反応・硬化していないた
め、高温多湿(35℃、90%RH)下で放置すると、
分散剤がポリウレタン樹脂よりブリードアウトし、表面
がべたついた。
【0058】なお、実施例ではベルトの成形の結果のみ
を示したが、ロールの成形を行った場合も同様の結果が
得られた。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、導電性フ
ィラの分散剤として酸アミド系分散剤を用いることによ
って、フィラ表面の導電性を損なうことなく導電性フィ
ラをポリウレタン樹脂中に均一に分散させることがで
き、抵抗が安定かつ均一な電子写真装置用導電性部材を
提供できる。
【0060】またイソシアネート基と反応する官能基を
有する酸アミド系分散剤を用いることによって、該分散
剤をポリウレタン樹脂中に安定に固定することができ
る。これによりポリウレタン樹脂を構成する成分の配合
および成形方法に影響されず、安定した導電性を有し、
分散剤のブリード・ブルームのような汚染の問題が生じ
ない中間転写ベルト、転写搬送ベルトおよび導電性ロー
ルなどの電子写真装置用導電性部材を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による導電性ベルトの斜
視図である。
【図2】本発明の実施の他の形態による導電性ロールの
斜視図である。
【図3】図1の導電性ベルト1を転写搬送ベルト1とし
て、図2の導電性ロール2を帯電ロール2として備える
電子写真装置の露光現像部の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 導電性ベルト、転写搬送ベルト 2 導電性ロール、帯電ロール 11 感光体 23 現像装置 26 現像ロール 28 紙(記録媒体) 47 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/20 C08K 5/20 4J002 C08L 75/04 C08L 75/04 F16C 13/00 F16C 13/00 A E G03G 15/08 501 G03G 15/08 501D 15/16 15/16 Fターム(参考) 2H003 AA12 BB11 CC05 2H032 AA05 BA08 BA09 BA18 BA23 2H077 AD06 AD07 FA22 FA27 3F049 AA06 BA11 CA11 DA03 DA12 LA01 LB03 3J103 AA02 AA13 AA21 FA30 GA02 GA57 GA58 GA60 HA03 HA20 HA48 HA52 4J002 CK021 DA036 EP007 FD116 GS00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン樹脂と導電性フィラと酸ア
    ミド系分散剤とを含むことを特徴とする電子写真装置用
    導電性部材。
  2. 【請求項2】 前記酸アミド系分散剤が、該分子中にイ
    ソシアネート基と反応する官能基を有することを特徴と
    する請求項1記載の電子写真装置用導電性部材。
  3. 【請求項3】 前記導電性フィラがカーボンブラックで
    あることを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用導
    電性部材。
  4. 【請求項4】 前記酸アミド系分散剤が、重量比で前記
    導電性フィラ1に対して0.5〜10含有されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真装置用導電性部
    材。
  5. 【請求項5】 ベルト形状であることを特徴とする請求
    項1〜4のうちのいずれか1記載の電子写真装置用導電
    性部材。
  6. 【請求項6】 ロール形状であることを特徴とする請求
    項1〜4のうちのいずれか1記載の電子写真装置用導電
    性部材。
  7. 【請求項7】 ポリオール化合物に導電性フィラおよび
    酸アミド系分散剤を添加し,導電性フィラをポリオール
    化合物中に分散させるステップと、 前記導電性フィラが分散されたポリオール液に硬化剤お
    よびポリイソシアネート化合物を加え、混合液を調製す
    るステップと、 前記混合液を硬化させ、成形するステップとを含むこと
    を特徴とする電子写真装置用導電性部材の製造方法。
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