JP2002022776A - サニヤック干渉計型電流センサ - Google Patents
サニヤック干渉計型電流センサInfo
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Abstract
ファイバを安価なシングルモード光ファイバにより構成
して全体として安価なサニヤック干渉計型電流センサを
提供する。 【解決手段】 サニヤック干渉計型電流センサにおい
て、位相変調器と第1の1/4波長板との間に第2のデ
ポラライザと第2の偏光フィルタとを第2のデポラライ
ザを位相変調器側にして接続し、第2の偏光フィルタと
第2の1/4波長板との間に第3のデポラライザと第3
の偏光フィルタとを第3のデポラライザを第2の偏光フ
ィルタ側にして接続したサニヤック干渉計型電流セン
サ。
Description
計型電流センサに関し、特に、サニヤック干渉計型電流
センサを構成する光学素子の内の一部および光学素子の
間を結合する光ファイバを安価なシングルモード光ファ
イバにより構成するサニヤック干渉計型電流センサに関
する。
する電流を測定するには、一般に、鉄心と巻線コイルよ
り成る変成器を使用している。この変成器は純粋に電気
的な機器であるので、耐電気ノイズ性および耐電気絶縁
性を満足する必要があり、変成器を設置するところに依
ってはその外形寸法に考慮を払う必要がある。ところ
で、電気的ノイズに災いされず、電気絶縁性を確保する
ことを要しない変成器として、光ファイバコイルにより
構成されるサニヤック干渉計を使用する電流センサの研
究開発がなされている。即ち、光ファイバコイルにより
構成されるサニヤック干渉計は、光ファイバジャイロと
して運動体の回転検出に使用されてきたが、サニヤック
干渉計は回転検出の外に電流により生ずる磁界に反応す
る特性を示すところから、この特性を利用することによ
り電流測定を行うことができる。即ち、透明物質である
光ファイバコイルはこれに磁界を印加すると、ファラデ
ー効果により偏光面に回転を生ぜしめ、この偏光面の回
転角は磁界の強さと光の通過距離に比例する。偏光面の
回転に起因して、光ファイバコイルを周回する左回り光
と右回り光の間に位相差を生ずる。この位相差を検出す
ることによりこの磁界を生起する元の電流を検出するこ
とができる。以下、サニヤック干渉計型電流センサの従
来例を図6を参照して説明する。
は、第1の光分岐器2、第1の偏光フィルタ3を介して
第2の光分岐器4に到り、第2の光分岐器4を介して電
流検出コイル6内に左回り光および右回り光として送り
込まれる。この左回り光は、先ず、位相変調器5におい
て位相変調され、位相変調された左回り光は第1の1/
4波長板16を通過して電流検出コイル6に入射、左回
りに周回して順次に第2の1/4波長板17、第2の光
分岐器4、第1の偏光フィルタ3、第1の光分岐器2を
通過して受光器7に到達受光される。一方、右回り光
は、第2の1/4波長板17を通過して電流検出コイル
6に入射し、右回りに周回して第1の1/4波長板16
を通過してから位相変調器5において位相変調され、位
相変調された右回り光は第2の光分岐器4、第1の偏光
フィルタ3、第1の光分岐器2を通過して受光器7に到
達、受光される。なお、以上の第1の1/4波長板16
および第2の1/4波長板17は、偏光フィルタを介し
て直線偏光を入力すると円偏光を出力し、円偏光を入力
すると直線偏光を出力する。電流検出コイル6を周回し
た後の左回り光および右回り光の相互間には、電流検出
コイル6に磁界が印加されている場合、位相差が生じて
おり、第2の光分岐器4および第1の光分岐器2におい
て干渉させた結果、光強度変化した位相変調光が受光器
7に受光されることになる。受光器7に到達した位相変
調光はここにおいて電気信号に光電変換される。受光器
7において光電変換された電気信号は同期検波器8に入
力される。同期検波器8は、発振回路9から供給される
信号を参照信号として、電流検出コイル6に印加される
磁界に比例する位相差の検波出力を得る(なお、位相変
調の詳細は、当該特許出願人の出願に関わる、特願平1
0−162419号明細書、特願平11−197244
号明細書 参照)。
た通り、円偏光を電流検出コイルに一方の端部および他
方の端部の双方から入射、伝播させ、位相差の生じた両
光を干渉させてその光強度変化から印加された磁界を発
生させた電流を測定する。
流センサとして構成動作させる場合、上述した通り、電
流検出コイル6に送り込まれる偏光は円偏光である必要
がある。この要請を満足するに、図6の従来例において
は、太線により図示される光ファイバを偏波維持光ファ
イバにより構成している。即ち、電流検出コイル6を構
成する光ファイバを除いて、光源1から第1の光分岐器
2に到る1m程度の長さの光ファイバ、第1の光分岐器
2から第1の偏光フィルタ3に到る1m程度の長さの光
ファイバ、第1の偏光フィルタ3から第2の光分岐器4
に到る1m程度の光ファイバ、第2の光分岐器4から位
相変調器5に到る1m程度の長さの光ファイバを偏波維
持光ファイバにより構成している。そして、第2の光分
岐器4から1/4波長板16に到る光ファイバおよび第
2の光分岐器4から1/4波長板17に到る光ファイバ
の長さは、電流検出コイル6を構成する光ファイバの全
長を10mとすると、およそ50m程度に設定され、こ
の50m程度の光ファイバを偏波維持光ファイバにより
構成している。そして、この従来例は、図示される通
り、第1の光分岐器2、第1の偏光フィルタ3、第2の
光分岐器4をも偏波維持光ファイバにより構成してい
る。偏波維持光ファイバは、偏波面を保存することを保
証しないシングルモード光ファイバと比較して比較にな
らない程高価であるところから、光学素子間を接続する
光ファイバの全長を偏波維持光ファイバとすると、サニ
ヤック干渉計型電流センサ全体の価格を高価にする。
イバコイルを付加、接続したサニヤック干渉計型電流セ
ンサを示す図である。サニヤック干渉計において、検出
コイルはシングルモード光ファイバを捲回して構成され
るが、これを電流検出コイル6として使用する場合はそ
の全長を10m程度の長さに設計捲回すれば、電流を検
出するには充分である。ところで、サニヤック干渉計
は、受光器7において光電変換された電気信号を良好な
感度で検出するに、検出コイルの一方の端部に接続した
位相変調器5により交流的に位相変調を印加することが
一般に行われている。検出コイルの光ファイバ長が10
m程度であると、左右両回り光の伝播時間差が充分には
得られないので、充分な変調振幅を得ることが難しい。
この問題を解消するに、検出コイルに長さ調整用光ファ
イバコイル60を直列に接続し、第2の光分岐器4の一
方の分岐から検出コイルおよび長さ調整用光ファイバコ
イルを含み第2の光分岐器4の他方の分岐に到る光ファ
イバ長を100m程度に設定することが行われる。即
ち、検出コイルの光ファイバ長を10mとすると、長さ
調整用光ファイバコイルの光ファイバ長は90m程度に
設計する。位相変調器の最適駆動周波数に対する変調周
波数の誤差がスパイク信号幅に比例し、これがバイアス
変動の要因となるので、長さ調整用光ファイバコイルを
含む検出コイル長と変調周波数の乗算値を、一般に、変
調周波数fと光ファイバコイル長Lの乗算値を次式を満
足する値に設計する。
も、シングルモード光ファイバにより構成されるべき電
流検出コイル6を除いて、光学素子および光学素子間を
接続する光ファイバを、太線により図示される偏波維持
光ファイバにより構成しており、更に、90mにも及ぶ
光ファイバの長さ調整用光ファイバコイルも偏波維持光
ファイバにより構成されている。これによりサニヤック
干渉計型電流センサ全体の価格を高価にしているこの発
明は、光学素子および光学素子相互間を接続する光ファ
イバとしてシングルモード光ファイバを使用して上述の
問題を解消したサニヤック干渉計型電流センサを提供す
るものである。
源1から出射される光を2分岐する第1の光分岐器2
と、第1の光分岐器2から出射される光を偏光させる第
1の偏光フィルタ3と、第1の偏光フィルタ3から出射
される光を2分岐する第2の光分岐器4と、第2の光分
岐器4の一方の端部に接続する位相変調器5と、第2の
光分岐器4および位相変調器5を介して左回り光および
右回り光を送り込まれる電流検出コイル6と、位相変調
器5と電流検出コイル6の一方の端部の間に接続される
第1の1/4波長板16と、第2の光分岐器4の他方の
端部と電流検出コイル6の他方の端部の間に接続される
第2の1/4波長板17とを有するサニヤック干渉計型
電流センサにおいて、第1の光分岐器2と第1の偏光フ
ィルタ3の間に第1のデポラライザ11を挿入したサニ
ヤック干渉計型電流センサを構成した。
サニヤック干渉計型電流センサにおいて、位相変調器5
と第1の1/4波長板16との間に第2のデポラライザ
12と第2の偏光フィルタ14とを第2のデポラライザ
12を位相変調器5側にして接続し、第2の光分岐器4
と第2の1/4波長板17との間に第3のデポラライザ
13と第3の偏光フィルタ15とを第3のデポラライザ
13を第2の偏光フィルタ14側にして接続したサニヤ
ック干渉計型電流センサを構成した。
ニヤック干渉計型電流センサにおいて、第1のデポララ
イザ11、第2のデポラライザ12、第3のデポラライ
ザ13を偏波維持光ファイバにより構成し、各デポララ
イザに生じた直交成分間の群遅延時間差が光のコヒーレ
ント時間より大であると共に、第1のデポラライザ11
と第2のデポラライザ12と第3のデポラライザ13に
生じた直交成分間の群遅延時間差の比率を1:2:4に
設定したサニヤック干渉計型電流センサを構成した。
出射される光を2分岐する第1の光分岐器2と、第1の
光分岐器2から出射される光を偏光させる第1の偏光フ
ィルタ3と、第1の偏光フィルタ3から出射される光を
2分岐する第2の光分岐器4と、第2の光分岐器4の一
方の端部に接続する位相変調器5と、第2の光分岐器4
および位相変調器5を介して左回り光および右回り光を
送り込まれる電流検出コイル6と、位相変調器5と電流
検出コイル6の一方の端部の間に接続される第1の1/
4波長板16と、第2の光分岐器4の他方の端部と電流
検出コイル6の他方の端部の間に接続される第2の1/
4波長板17とを有するサニヤック干渉計型電流センサ
において、位相変調器5と第1の1/4波長板16との
間に第2のデポラライザ12と第2の偏光フィルタ14
とを第2のデポラライザ12を位相変調器5側にして接
続し、第2の光分岐器4と第2の1/4波長板17との
間に第3のデポラライザ13と第3の偏光フィルタ15
とを第3のデポラライザ13を第2の偏光フィルタ14
側にして接続し、光源1を無偏光特性の光源としたサニ
ヤック干渉計型電流センサを構成した。
サニヤック干渉計型電流センサにおいて、第2のデポラ
ライザ12と第3のデポラライザ13を偏波維持光ファ
イバにより構成し、各デポラライザに生じた直交成分間
の群遅延時間差が光のコヒーレント時間より大であると
共に、第2のデポラライザ12および第3のデポラライ
ザ13に生じた直交成分間の群遅延時間差の比率を1:
2に設定したサニヤック干渉計型電流センサを構成し
た。
の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電流セン
サにおいて、第2の光分岐器4の一方の分岐と第1の1
/4波長板16の間の光ファイバの第1の光路に長さ調
整用光ファイバコイル71を直列に接続し、第2の光分
岐器4の他方の分岐と第2の1/4波長板17の間の光
ファイバの第2の光路に長さ調整用光ファイバコイル7
2を直列に接続し、両長さ調整用光ファイバコイルの捲
回の向きを互いに逆向きとしたサニヤック干渉計型電流
センサを構成した。
出射される光を2分岐する第1の光分岐器2と、第1の
光分岐器2から出射される光を偏光させる第1の偏光フ
ィルタ3と、第1の偏光フィルタ3から出射される光を
2分岐する第2の光分岐器4と、第2の光分岐器4の一
方の端部に接続する位相変調器5と、第2の光分岐器4
および位相変調器5を介して左回り光および右回り光を
送り込まれる電流検出コイル6と、位相変調器5と電流
検出コイル6の一方の端部の間に接続される第1の1/
4波長板16と、第2の光分岐器4の他方の端部と電流
検出コイル6の他方の端部の間に接続される第2の1/
4波長板17とを有するサニヤック干渉計型電流センサ
において、第2の光分岐器4の一方の分岐と第1の1/
4波長板16の間の光ファイバの第1の光路に長さ調整
用光ファイバコイル71を直列に接続し、第2の光分岐
器4の他方の分岐と第2の1/4波長板17の間の光フ
ァイバの第2の光路に長さ調整用光ファイバコイル72
を直列に接続し、両長さ調整用光ファイバコイルの捲回
の向きを互いに逆向きとしたサニヤック干渉計型電流セ
ンサを構成した。
の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電流セン
サにおいて、電流検出コイル6、左回り長さ調整用光フ
ァイバコイル71、右回り長さ調整用光ファイバコイル
72の3者は下記の条件を満足するものであるサニヤッ
ク干渉計型電流センサを構成した。 |Rc ×Lc +R1 ×L1 −R2 ×L2|<5 但し、Rc :電流検出コイルの平均半径 Lc :電流検出コイルのファイバ長 R1 :第1の光路の左回り長さ調整用光ファイバコイル
71の平均半径L1 :第1の光路の左回り長さ調整用光
ファイバコイル71の光ファイバ長 R2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
72の平均半径 L2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
72の光ファイバ長 また、請求項9:請求項8に記載されるサニヤック干渉
計型電流センサにおいて、Rc を0. 5m、Lc を10
m、R1 を35mm、L1 を57m、R2 を35mm、
L2 を200mとしたサニヤック干渉計型電流センサを
構成した。
8の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電流セ
ンサにおいて、第1の光路および第2の光路の光ファイ
バをカットオフ波長が使用する光源の波長に対して少な
くとも100nm以上長波長側にずれたシングルモード
光ファイバにより構成したサニヤック干渉計型電流セン
サを構成した。更に、請求項10:請求項6ないし請求
項9の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電流
センサにおいて、第1の光路および第2の光路の光ファ
イバをカットオフ波長が使用する光源の波長に対して少
なくとも100nm以上長波長側にずれたシングルモー
ド光ファイバにより構成したサニヤック干渉計型電流セ
ンサを構成した。
項10の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電
流センサにおいて、第1の光分岐器2と第2の光分岐器
4の間を分割し、第1の光コネクタ21、第2の光コネ
クタ22、第1の光コネクタ21と第2の光コネクタ2
2相互間を接続する延長光ファイバ20により接続した
サニヤック干渉計型電流センサを構成した。そして、請
求項12:請求項11に記載されるサニヤック干渉計型
電流センサにおいて、第1の光分岐器2と第2の光分岐
器4の間の内の、第1の光分岐器2と第1のデポラライ
ザ11の間を分割し、延長光ファイバ20をシングルモ
ード光ファイバにより構成したサニヤック干渉計型電流
センサを構成した。
10の内の何れかに記載されるサニヤック干渉計型電流
センサにおいて、第2の分岐器4と第1の1/4波長板
16および第2の1/4波長板17の間を分割し、第1
の光コネクタ21、第2の光コネクタ22、第1の光コ
ネクタ21と第2の光コネクタ22相互間を接続する延
長光ファイバ20により接続したサニヤック干渉計型電
流センサを構成した。更に、請求項14:請求項13に
記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおいて、第
2の分岐器4と第1の1/4波長板16および第2の1
/4波長板17との間の内の、第2の分岐器4と第2の
デポラライザ12および第3のデポラライザ13との間
を分割し、延長光ファイバ20をシングルモード光ファ
イバにより構成したサニヤック干渉計型電流センサを構
成した。
施例を参照して説明する。図1において、この発明の実
施例は、光学素子相互間を接続する光ファイバはシング
ルモード光ファイバにより構成する。1は光源、2は入
射される光を2分岐する第1の光分岐器、11は入射さ
れる光を無偏光に変換するこの発明により導入された第
1のデポラライザ、3は入射される無偏光を直線偏光に
変換する第1の偏光フィルタ、4は入射する光を2分岐
する第2の光分岐器、5は入射される光を位相変調する
位相変調器、12は入射される光を無偏光に変換する第
2のデポラライザ、14は入射される光を直線偏光に変
換する第2の偏光フィルタである。第2のデポラライザ
12と第2の偏光フィルタ14の組はこの実施例により
付加されたデポラライザと偏光フィルタの組である。1
6は第1の1/4波長板、6はシングルモード光ファイ
バを捲回して構成した電流検出コイルである。13は入
射される光を無偏光に変換する第3のデポラライザ、1
5は入射される光を直線偏光に変換する第3の偏光フィ
ルタである。第3のデポラライザ13と第3の偏光フィ
ルタ15の組はこの実施例により付加されたデポラライ
ザと偏光フィルタの組である。17は第2の1/4波長
板である。
て説明しておく。無偏光とは、直交モード間の光量が等
しく、直交モード間の光がインコヒーレントであるとい
う条件を満足する光をいう。この条件を満足する光は図
2に示されるデポラライザを通過させることにより得ら
れる。図2において、デポラライザを構成するに偏波維
持光ファイバを使用する。偏波維持光ファイバι1 の端
面と偏波維持光ファイバι2 の端面とを接合することに
より構成される。偏波維持光ファイバι1 の長さと偏波
維持光ファイバι2 の長さの比を1:2に設定し、両偏
波維持光ファイバの固有軸x、yを45゜捻った状態で
両偏波維持光ファイバの端面を相互融着する。ここに構
成されたデポラライザは、リオ型デポラライザと称さ
れ、このリオ型デポラライザの単位長さ1は、通常、偏
波維持光ファイバの2本の固有軸x、yを光が伝播する
ことにより生ずる直交成分間の群遅延時間差を光のコヒ
ーレント時間以上に設定する長さ、とされる(詳細は、
Journalof Lightwave Technology Vol.LT1 No1 Mar 198
3 P71-74 参照)。
分間の群遅延時間差に比率を持たせるには、偏波維持光
ファイバの長さに比率を持たせる。これを、第1のデポ
ラライザ11、第2のデポラライザ12、第3のデポラ
ライザ13により生じた直交成分間の群遅延時間差が光
のコヒーレント時間より大きく、第1のデポラライザ1
1、第2のデポラライザ12、第3のデポラライザ13
で生じた直交成分間の群遅延時間差の比率が1:2:4
となっている場合について考慮してみる。この場合、各
偏波維持光ファイバのビート長は等しいものとする。
イザの単位長さ20cm(比率1) 通常の偏波維持光ファイバのビート長は2mm程度であ
り、使用する光のコヒーレント時間を1. 6×10-13
秒程度とすれば、長さ20cmの偏波維持光ファイバを
伝播する間に直交成分間の群遅延時間差は2. 7×10
-13 秒となり、これはコヒーレント時間以上となる。な
お、これは、光ファイバジャイロで一般的に使用される
スーパールミネセントダイオードの光源のコヒーレント
時間である。
イザの単位長さ40cm(比率2) 第3のデポラライザ13:リオ型デポラライザの単位長
さ80cm(比率4) 以上の通り、第1のデポラライザ11、第2のデポララ
イザ12、第3のデポラライザ13は偏波維持光ファイ
バにより構成され、偏波維持光ファイバにより生じた直
交成分間の群遅延時間差が光のコヒーレント時間より大
きく、第1のデポラライザ11、第2のデポラライザ1
2、第3のデポラライザ13で生じた直交成分間の群遅
延時間差の比率が1:2:4とされていることにより、
左右両回り光が無偏光のまま光路をそれぞれ伝播し、左
右両回り光が合波するので、偏光成分による零点ドリフ
トの誤差を抑制することができる。
2に供給される。第1の光分岐器2において分岐した光
は、次いで、第1のデポラライザ11に入射し、透過し
て直交モード間の光量が等しい無偏光に変換される。第
1のデポラライザ11から出射される無偏光は第1の偏
光フィルタ3に入射して或る所定偏光面内の直線偏光が
選択され、この直線偏光は第2の光分岐器4に入射し、
左回り光および右回り光に2分岐される。第2の光分岐
器4を介して分岐された左回り光は、先ず位相変調器5
において位相変調され、位相変調された左回り光は第2
のデポラライザ12に入射して無偏光に変換され、次い
で、第2の偏光フィルタ14に入射して或る所定偏光面
内の直線偏光に変換される。第2の偏光フィルタ14か
ら出射される直線偏光は第1の1/4波長板16を通過
して円偏光に変換される。この円偏光はシングルモード
光ファイバより成る電流検出コイル6に入射して左回り
に周回してから、第2の1/4波長板17、第3の偏光
フィルタ15をこの順に通過して或る所定偏光面内の直
線偏光に変換される。直線偏光は第3のデポラライザ1
3を通過して無偏光に変換され、第2の光分岐器4に入
射する。第2の光分岐器4を分岐した光は第1の偏光フ
ィルタ3および第1のデポラライザ11をこの順に通過
して無偏光とされ、第1の光分岐器2において分岐して
受光器7に到達受光される。
た右回り光は、第3のデポラライザ13に入射して無偏
光に変換され、次いで、第3の偏光フィルタ15に入射
して或る所定偏光面内の直線偏光に変換される。第3の
偏光フィルタ15から出射される直線偏光は第2の1/
4波長板17を通過して円偏光に変換される。この円偏
光は電流検出コイル6に入射して右回りに周回してか
ら、第1の1/4波長板16、第2の偏光フィルタ14
をこの順に通過して或る所定偏光面内の直線偏光に変換
される。この直線偏光は第2のデポラライザ12を通過
して無偏光に変換され、この無偏光は位相変調器5に入
射して位相変調される。この位相変調された右回り光は
第2の光分岐器4において分岐し、第1の偏光フィルタ
3および第1のデポラライザ11をこの順に通過して無
偏光とされ、第1の光分岐器2を通過して受光器7に到
達受光される。
た磁界が電流検出コイル6に印加されると、電流検出コ
イル6に入射される寸前において第2の偏光フィルタ1
4および第1の1/4波長板16により、そして第3の
偏光フィルタ15および第2の1/4波長板17により
円偏光に変換された右回り光および左回り光の間には磁
界によるファラデー効果により位相差が生じる。右回り
光に対してファラデー効果が+に作用した場合、左回り
光にはファラデー効果は−に作用する。このファラデー
効果の作用により右回り光および左回り光が干渉合成し
た場合、両光の間に位相差が生じる。これら左回り光お
よび右回り両光を第2の光分岐器4および第1の光分岐
器2において干渉させた結果、光強度変化した位相変調
光が受光器7に受光されることになる。受光器7に到達
した位相変調光はここにおいて電気信号に光電変換され
る。受光器7において光電変換された電気信号は同期検
波器8に入力される。同期検波器8においては、発振回
路9から供給される信号を参照信号として、電流検出コ
イル6に印加される磁界に比例する位相差の検波出力を
得る。
光学素子相互間を接続する光ファイバはすべてシングル
モード光ファイバにより構成しているので、偏光は偏波
面を保存することを保証しないシングルモード光ファイ
バを伝播するうちに偏光面が多少変化する。ところが、
光源1と第1の光分岐器2を接続する光ファイバを安価
なシングルモード光ファイバにより構成し、第1の光分
岐器2を安価なシングルモード光ファイバにより構成
し、これらを伝播、分岐することにより偏波面を保存す
ることを保証されない光が伝送されても、第1の光分岐
器2と第1の偏光フィルタ3の間に第1のデポラライザ
11を接続させることにより無偏光が得られ、この無偏
光を第1の偏光フィルタ3に入射して適正な直線偏光を
得ることができる。そして、第1の偏光フィルタ3から
出射される直線偏光は、次いで、第1の光分岐器2とこ
れから第2のデポラライザ12と第3のデポラライザ1
3に到る長尺のシングルモード光ファイバを伝播するう
ちに偏光面が変化するが、この偏光面の変化も、電流検
出コイル6の両端部に第2のデポラライザ12と第2の
偏光フィルタ14の組と第3のデポラライザ13と第3
の偏光フィルタ15の組を具備して所定偏光面内の直線
偏光に戻し、この直線偏光を1/4波長板16、17に
通すことにより電流検出コイル6には必要な円偏光を送
り込むことができる。即ち、光学素子相互間を接続する
光路はすべて安価なシングルモード光ファイバにより構
成しながら、電流検出コイル6の両端部にデポラライ
ザ、偏光フィルタ、1/4波長板を具備して多少変化し
た偏光面を所定偏光面に戻すことにより、適正な動作を
すると共に全体としては安価なサニヤック干渉計型電流
センサを構成することができる。
岐器2を接続する光ファイバを安価なシングルモード光
ファイバにより構成し、第1の光分岐器2を安価なシン
グルモード光ファイバにより構成し、第1の光分岐器2
と第1の偏光フィルタ3の間に第1のデポラライザ11
を接続させる。但し、先の実施例の如く第2のデポララ
イザ12と第2の偏光フィルタ14の組、および第3の
デポラライザ13と第3の偏光フィルタ15の組は具備
しないで、第2の光分岐器4から第1の1/4波長板1
6および第2の1/4波長板17に到る光学素子および
光ファイバは従来例と同様に偏波維持光ファイバにより
構成する。この実施例において、光源1から第1のデポ
ラライザ11に到るまで光は偏波面を保存することを保
証されないが、第1の光分岐器2と第1の偏光フィルタ
3の間に第1のデポラライザ11を接続させることによ
り無偏光が得られ、この無偏光を第1の偏光フィルタ3
に入射して第1の1/4波長板16に入射せしめて適正
な直線偏光を得ることができる。
ライザ11を除去して実施する。しかし、使用される光
は無偏光であることが必要であるので、この場合の光源
1としては、LEDの如き無偏光特性の光を発生する光
源を使用する。磁界により両光の間に生じた位相差は、
光ファイバジャイロの場合と同様の信号処理を施されて
感度良く検出することができる。この信号処理の詳細は
先の参照明細書に記載される通りである。
ルを接続した実施例を説明する。図3は図1の実施例に
長さ調整用光ファイバコイルを付加接続した例を示す図
である。図3において、第2の光分岐器4の一方の分岐
と第1の1/4波長板16の間の光ファイバの経路を第
1の光路とし、第2の光分岐器4の他方の分岐と第2の
1/4波長板17の間の光ファイバの経路を第2の光路
と称す。
調整用光ファイバコイル、72は第2の光路に接続され
た右回り長さ調整用光ファイバコイルを示し、シングル
モード光ファイバにより構成されている。ところで、左
回り長さ調整用光ファイバコイル71および右回り長さ
調整用光ファイバコイル72は、シングルモード光ファ
イバを捲回して構成した光ファイバコイルであるので、
電流検出コイル6と同様に回転によるサニヤック効果を
生ずる。これら長さ調整用光ファイバコイルによるサニ
ヤック効果が電流検出コイル6の本来の磁界によるファ
ラデー効果により誘起された位相差に影響を及ぼさない
構成を採用する必要がある。ここで、左回り長さ調整用
光ファイバコイル71と右回り長さ調整用光ファイバコ
イル72の捲回の向きを互いに逆向きとすることによ
り、左回り長さ調整用光ファイバコイル71と右回り長
さ調整用光ファイバコイル72によるサニヤック効果は
互いに相殺される。
流検出コイル6、左回り長さ調整用光ファイバコイル7
1、右回り長さ調整用光ファイバコイル72の3者は、
サニヤック効果による位相差に関して相互関係を有して
いるが、下記の条件を満足することにより、電流検出コ
イル、第1の光路のコイル、第2の光路のコイルでそれ
ぞれ回転により生じたサニヤック効果による位相差をよ
り小さくすることができる。
71の平均半径(例:0. 035m=35mm) L1 :第1の光路の左回り長さ調整用光ファイバコイル
71の光ファイバ長(例:57m) R2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
72の平均半径(例:0. 035m=35mm) L2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
72の光ファイバ長(例:200m) 小括弧内に記載される具体例の場合、光ファイバ長の総
和は267mであり、典型的なサニヤック干渉計である
光ファイバジャイロとして一般的な光ファイバ長であ
る。先の式の右辺を5と設定することにより、サニヤッ
ク効果による位相差を従来技術比較で半分以下にするこ
とができる。
と第2の光路をシングルモード光ファイバにより構成
し、そのカットオフ波長が光源波長と比較して100n
m以上長波長側にずらす。これは、以下の通りに実施す
る。 光源:波長0. 83μm帯の半導体光源を採用する。こ
の光源はコンパクトディスクプレイヤの光源として汎用
されている。 光ファイバ:波長1. 3μm用シングルモード光ファイ
バを採用する。このシングルモード光ファイバのカット
オフ波長は1. 2μm程度であり、光通信において汎用
されている。
源波長より100nm以上長波長側にずれているので、
通常は高次モードが伝播するが、図示される通り、第1
の光路には左回り長さ調整用光ファイバコイル71が接
続され、第2の光路には右回り長さ調整用光ファイバコ
イル72が接続されているので、これらのコイルの曲げ
の効果により高次モードは容易に漏洩して伝播すること
はない。図3の実施例の場合も、図1の実施例の場合と
同様に、電流検出コイル6に適正な円偏光を供給するこ
とができる。即ち、第1のデポラライザ11と第1の偏
光フィルタ3の組により得られた直線偏光は、次いで、
第1の光分岐器2とこれから第2のデポラライザ12と
第3のデポラライザ13の組に到る長さ調整用光ファイ
バコイル71、72を含む長尺のシングルモード光ファ
イバを伝播するうちに偏光面が変化するが、この偏光面
の変化も、電流検出コイル6の両端部に第2のデポララ
イザ12と第2の偏光フィルタ14の組と第3のデポラ
ライザ13と第3の偏光フィルタ15の組を具備して所
定偏光面内の直線偏光に戻し、この直線偏光を1/4波
長板16、17に通すことにより電流検出コイル6には
必要な円偏光を送り込むことができる。
電線を流れる電流により生じる磁界を検出する場合、電
流検出コイル6を含む電流センサ全体を電線に近接して
配置する必要があるものとされ、設置上およびその保守
上多くの不都合、困難を伴うものであった。ここで、サ
ニヤック干渉計型電流センサを、これを構成する光学素
子間において複数ブロックに機械的に分割し、分割され
たブロック間を光コネクタおよび光ファイバを介して接
続する構成を採用する。
たサニヤック干渉計型電流センサの実施例を図4を参照
して説明する。図4の実施例において、図1の実施例と
共通する部材には共通する参照符号を付与している。図
4の実施例においては、第1の光分岐器2と第2の光分
岐器4の間を分割して、分割された光源側ブロックBと
電流検出コイル側ブロックCの2ブロックを第1の光コ
ネクタ21、第2の光コネクタ22、第1の光コネクタ
21と第2の光コネクタ22相互間を接続する延長光フ
ァイバ20により接続する。ここで、延長光ファイバ2
0はシングルモード光ファイバより成り、第1の光コネ
クタ21および第2の光コネクタ22はシングルモード
光ファイバ接続用光コネクタより成る。ここで、図4に
おいては、第1の光分岐器2と第1のデポラライザ11
との間を分割するところが示されているが、この分割点
を第1の偏光フィルタ3と第2の光分岐器4に設定する
ことができる。
を光コネクタおよび光ファイバを介して接続する構成を
採用することにより、光源側ブロックBと電流検出コイ
ル側ブロックCに分割され、高圧鉄塔の近傍の地上に光
源側ブロックB設置すると共に、高圧電線部近傍に電流
検出コイル側ブロックCのみを分離設置することがで
き、電流センサ全体を高圧電線部近傍に設置する場合と
比較して、設置保守に関する種々の困難な条件を緩和す
ることができる。以上の通りの分割を実施することがで
きるのも、光学素子間をシングルモード光ファイバによ
り接続したことによる効果であるとすことができる。即
ち、第1の光コネクタ21と第2の光コネクタ22相互
間を接続する延長光ファイバ20も、これをシングルモ
ード光ファイバとすることができると共に、第1の光コ
ネクタ21と第2の光コネクタ22もシングルモード光
ファイバ相互を接続するシングルモード光ファイバ接続
用光コネクタとすることができる。光学素子間を接続す
る光ファイバが偏波維持光ファイバであると、これに対
応して光コネクタも当然に偏波維持光ファイバ接続用の
光コネクタとすることになるが、偏波維持光ファイバ接
続用光コネクタの価格はシングルモード光ファイバ接続
用光コネクタと比較して格段に高価となる。この実施例
の場合、安価なシングルモード光ファイバ接続用光コネ
クタによりブロック相互間を接続することができる。
の1/4波長板16および第2の1/4波長板17の間
を分割し、分割された光源側ブロックBと電流検出コイ
ル側ブロックCの2ブロックを、第1の光コネクタ2
1、第2の光コネクタ22、第1の光コネクタ21と第
2の光コネクタ22相互間を接続する延長光ファイバ2
0により接続する。この実施例の場合、先の実施例の場
合と比較して電流検出コイル側ブロックCの構成は更に
簡略化され、設置保守に関する種々の困難な条件を緩和
することができる。
ば、サニヤック型干渉計を使用し、磁界の影響により電
流検出コイルに生ずる左右両周り光の間の位相差を検出
するものであり、電流検出コイル両端部に偏光フィルタ
と1/4波長板を配して左右両周り光を円偏光として伝
播させることで磁界により生じる非相反な位相差を最大
にして磁界、即ち電流に対する感度を最適化している。
その計測レンジは光ファイバジャイロにおける実績から
4桁以上の計測レンジを容易に実現することができる。
そして、各偏光フィルタにデポラライザを直列接続する
ことにより各光学素子の間を安価なシングルモード光フ
ァイバで構成することができ、低コストでサニヤック干
渉計型電流センサを構成することができる。特に、サニ
ヤック干渉計型電流センサにおいては、第2の光分岐器
の一方の分岐と第1の1/4波長板の間の光ファイバの
第1の光路に長さ調整用光ファイバコイルを直列に接続
し、第2の光分岐器の他方の分岐と第2の1/4波長板
の間の光ファイバの第2の光路に長さ調整用光ファイバ
コイルを直列に接続しており、この長さ調整用光ファイ
バコイルの光ファイバ長は90m程度に設計される極め
て長いものであるので、これを安価なシングルモード光
ファイバで構成することによるコスト低下の効果は大き
い。
2のデポラライザ12、第3のデポラライザ13は偏波
維持光ファイバにより構成され、偏波維持光ファイバに
より生じた直交成分間の群遅延時間差が光のコヒーレン
ト時間より大きく、第1のデポラライザ11、第2のデ
ポラライザ12、第3のデポラライザ13で生じた直交
成分間の群遅延時間差の比率が1:2:4とされている
ことにより、左右両回り光が無偏光のまま光路をそれぞ
れ伝播し、左右両回り光が合波するので、偏光成分によ
る零点ドリフトの誤差を抑制することができる。
すべて安価なシングルモード光ファイバにより構成しな
がら、電流検出コイル6の両端部にデポラライザ、偏光
フィルタ、1/4波長板を具備して多少変化した偏光面
を所定偏光面に戻すことにより、適正な動作をすると共
に全体としては安価なサニヤック干渉計型電流センサを
構成することができる。また、光源1と第1の光分岐器
2を接続する光ファイバを安価なシングルモード光ファ
イバにより構成し、第1の光分岐器2を安価なシングル
モード光ファイバにより構成し、第1の光分岐器2と第
1の偏光フィルタ3の間に第1のデポラライザ11を接
続させる実施例の場合、光源1から第1のデポラライザ
11に到るまで光は偏波面を保存することを保証されな
いが、第1の光分岐器2と第1の偏光フィルタ3の間に
第1のデポラライザ11を接続させることにより無偏光
が得られ、この無偏光を第1の偏光フィルタ3に入射し
て第1の1/4波長板16に入射せしめて適正な直線偏
光を得ることができる。
71と右回り長さ調整用光ファイバコイル72の捲回の
向きを互いに逆向きとすることにより、左回り長さ調整
用光ファイバコイル71と右回り長さ調整用光ファイバ
コイル72によるサニヤック効果は互いに相殺すること
ができる。ここで、電流検出コイル6、左回り長さ調整
用光ファイバコイル71、右回り長さ調整用光ファイバ
コイル72の3者は、サニヤック効果による位相差に関
して相互関係を有しているが、|Rc ×Lc +R1 ×L
1 −R2 ×L2| <5 の条件を満足することにより、
電流検出コイル、第1の光路のコイル、第2の光路のコ
イルでそれぞれ回転により生じたサニヤック効果による
位相差をより小さくすることができる。
1 を35mm、L1 を57m、R2を35mm、L2 を
200mとすると、光ファイバ長の総和は267mであ
り、典型的なサニヤック干渉計である光ファイバジャイ
ロとして一般的な光ファイバ長である。先の式の右辺を
5と設定することにより、サニヤック効果による位相差
を大きく減少することができる。また、光ファイバのカ
ットオフ波長が光源波長より100nm以上長波長側に
ずらすことにより、通常は高次モードが伝播するとこ
ろ、第1の光路には左回り長さ調整用光ファイバコイル
71が接続され、第2の光路には右回り長さ調整用光フ
ァイバコイル72が接続されているので、これらのコイ
ルの曲げの効果により高次モードは容易に漏洩して伝播
することはない。
4の間を光コネクタおよび光ファイバを介して接続する
構成を採用することにより、光源側ブロックBと電流検
出コイル側ブロックCに分割され、高圧鉄塔の近傍の地
上に光源側ブロックB設置すると共に、高圧電線部近傍
に電流検出コイル側ブロックCのみを分離設置すること
ができ、電流センサ全体を高圧電線部近傍に設置する場
合と比較して、設置保守に関する種々の困難な条件を緩
和することができる。以上の通りの分割を実施すること
ができるのも、光学素子間をシングルモード光ファイバ
により接続したことによる効果であるとすことができ
る。また、第2の光分岐器4と第1の1/4波長板16
および第2の1/4波長板17の間を分割し、分割され
た光源側ブロックBと電流検出コイル側ブロックCの2
ブロックを第1の光コネクタ21、第2の光コネクタ2
2、第1の光コネクタ21と第2の光コネクタ22相互
間を接続する延長光ファイバ20により接続する構成を
採用することにより、先の実施例の場合と比較して、電
流検出コイル側ブロックCの構成は更に簡略化され、設
置保守に関する種々の困難な条件を緩和することができ
る。
を説明する図。
図。
を説明する図。
Claims (14)
- 【請求項1】 光源と、光源から出射される光を2分岐
する第1の光分岐器と、第1の光分岐器から出射される
光を偏光させる第1の偏光フィルタと、第1の偏光フィ
ルタから出射される光を2分岐する第2の光分岐器と、
第2の光分岐器の一方の端部に接続する位相変調器と、
第2の光分岐器および位相変調器を介して左回り光およ
び右回り光を送り込まれる電流検出コイルと、位相変調
器と電流検出コイルの一方の端部の間に接続される第1
の1/4波長板と、第2の光分岐器の他方の端部と電流
検出コイルの他方の端部の間に接続される第2の1/4
波長板とを有するサニヤック干渉計型電流センサにおい
て、 第1の光分岐器と第1の偏光フィルタの間に第1のデポ
ラライザを挿入したことを特徴とするサニヤック干渉計
型電流センサ。 - 【請求項2】 請求項1に記載されるサニヤック干渉計
型電流センサにおいて、 位相変調器と第1の1/4波長板との間に第2のデポラ
ライザと第2の偏光フィルタとを第2のデポラライザを
位相変調器側にして接続し、 第2の光分岐器と第2の1/4波長板との間に第3のデ
ポラライザと第3の偏光フィルタとを第3のデポラライ
ザを第2の偏光フィルタ側にして接続したことを特徴と
するサニヤック干渉計型電流センサ。 - 【請求項3】 請求項2に記載されるサニヤック干渉計
型電流センサにおいて、 第1のデポラライザ、第2のデポラライザ、第3のデポ
ラライザを偏波維持光ファイバにより構成し、各デポラ
ライザに生じた直交成分間の群遅延時間差が光のコヒー
レント時間より大であると共に、第1のデポラライザと
第2のデポラライザと第3のデポラライザに生じた直交
成分間の群遅延時間差の比率を1:2:4に設定したこ
とを特徴とするサニヤック干渉計型電流センサ。 - 【請求項4】 光源と、光源から出射される光を2分岐
する第1の光分岐器と、第1の光分岐器から出射される
光を偏光させる第1の偏光フィルタと、第1の偏光フィ
ルタから出射される光を2分岐する第2の光分岐器と、
第2の光分岐器の一方の端部に接続する位相変調器と、
第2の光分岐器および位相変調器を介して左回り光およ
び右回り光を送り込まれる電流検出コイルと、位相変調
器と電流検出コイルの一方の端部の間に接続される第1
の1/4波長板と、第2の光分岐器の他方の端部と電流
検出コイルの他方の端部の間に接続される第2の1/4
波長板とを有するサニヤック干渉計型電流センサにおい
て、 位相変調器と第1の1/4波長板との間に第2のデポラ
ライザと第2の偏光フィルタとを第2のデポラライザを
位相変調器側にして接続し、 第2の光分岐器と第2の1/4波長板との間に第3のデ
ポラライザと第3の偏光フィルタとを第3のデポラライ
ザを第2の偏光フィルタ側にして接続し、 光源を無偏光特性の光源としたことを特徴とするサニヤ
ック干渉計型電流センサ。 - 【請求項5】 請求項4に記載されるサニヤック干渉計
型電流センサにおいて、 第2のデポラライザと第3のデポラライザとを偏波維持
光ファイバにより構成し、各デポラライザに生じた直交
成分間の群遅延時間差が光のコヒーレント時間より大で
あると共に、第2のデポラライザおよび第3のデポララ
イザに生じた直交成分間の群遅延時間差の比率を1:2
に設定したことを特徴とするサニヤック干渉計型電流セ
ンサ。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5の内の何れかに
記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおいて、 第2の光分岐器の一方の分岐と第1の1/4波長板の間
の光ファイバの第1の光路に長さ調整用光ファイバコイ
ルを直列に接続し、 第2の光分岐器の他方の分岐と第2の1/4波長板の間
の光ファイバの第2の光路に長さ調整用光ファイバコイ
ルを直列に接続し、 両長さ調整用光ファイバコイルの捲回の向きを互いに逆
向きとしたことを特徴とするサニヤック干渉計型電流セ
ンサ。 - 【請求項7】 光源と、光源から出射される光を2分岐
する第1の光分岐器と、第1の光分岐器から出射される
光を偏光させる第1の偏光フィルタと、第1の偏光フィ
ルタから出射される光を2分岐する第2の光分岐器と、
第2の光分岐器の一方の端部に接続する位相変調器と、
第2の光分岐器および位相変調器を介して左回り光およ
び右回り光を送り込まれる電流検出コイルと、位相変調
器と電流検出コイルの一方の端部の間に接続される第1
の1/4波長板と、第2の光分岐器の他方の端部と電流
検出コイルの他方の端部の間に接続される第2の1/4
波長板とを有するサニヤック干渉計型電流センサにおい
て、 第2の光分岐器の一方の分岐と第1の1/4波長板の間
の光ファイバの第1の光路に長さ調整用光ファイバコイ
ルを直列に接続し、 第2の光分岐器の他方の分岐と第2の1/4波長板の間
の光ファイバの第2の光路に長さ調整用光ファイバコイ
ルを直列に接続し、 両長さ調整用光ファイバコイルの捲回の向きを互いに逆
向きとしたことを特徴とするサニヤック干渉計型電流セ
ンサ。 - 【請求項8】 請求項6および請求項7の内の何れかに
記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおいて、 電流検出コイル、左回り長さ調整用光ファイバコイル、
右回り長さ調整用光ファイバコイルの3者は下記の条件
を満足するものであることを特徴とするサニヤック干渉
計型電流センサ。 |Rc ×Lc +R1 ×L1 −R2 ×L2|<5 但し、Rc :電流検出コイルの平均半径 Lc :電流検出コイルのファイバ長 R1 :第1の光路の左回り長さ調整用光ファイバコイル
の平均半径 L1 :第1の光路の左回り長さ調整用光ファイバコイル
の光ファイバ長 R2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
の平均半径 L2 :第2の光路の右回り長さ調整用光ファイバコイル
の光ファイバ長 - 【請求項9】 請求項8に記載されるサニヤック干渉計
型電流センサにおいて、 Rc を0.5m、Lc を10m、R1 を35mm、L1
を57m、R2 を35mm、L2 を200mとしたこと
を特徴とするサニヤック干渉計型電流センサ。 - 【請求項10】 請求項6ないし請求項9の内の何れか
に記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおいて、 第1の光路および第2の光路の光ファイバをカットオフ
波長が使用する光源の波長に対して少なくとも100n
m以上長波長側にずれたシングルモード光ファイバによ
り構成したことを特徴とするサニヤック干渉計型電流セ
ンサ。 - 【請求項11】 請求項1ないし請求項10の内の何れ
かに記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおい
て、 第1の光分岐器と第2の光分岐器の間を分割し、第1の
光コネクタ、第2の光コネクタ、第1の光コネクタと第
2の光コネクタ相互間を接続する延長光ファイバにより
接続したことを特徴とするサニヤック干渉計型電流セン
サ。 - 【請求項12】 請求項11に記載されるサニヤック干
渉計型電流センサにおいて、 第1の光分岐器と第2の光分岐器の間の内の、第1の光
分岐器と第1のデポラライザの間を分割し、延長光ファ
イバをシングルモード光ファイバにより構成したことを
特徴とするサニヤック干渉計型電流センサ。 - 【請求項13】 請求項1ないし請求項10の内の何れ
かに記載されるサニヤック干渉計型電流センサにおい
て、 第2の分岐器と第1の1/4波長板および第2の1/4
波長板の間を分割し、第1の光コネクタ、第2の光コネ
クタ、第1の光コネクタと第2の光コネクタ相互間を接
続する延長光ファイバにより接続したことを特徴とする
サニヤック干渉計型電流センサ。 - 【請求項14】 請求項13に記載されるサニヤック干
渉計型電流センサにおいて、 第2の分岐器と第1の1/4波長板および第2の1/4
波長板との間の内の、第2の分岐器と第2のデポラライ
ザおよび第3のデポラライザとの間を分割し、延長光フ
ァイバをシングルモード光ファイバにより構成したこと
を特徴とするサニヤック干渉計型電流センサ。
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