JP2002022711A - 超音波特性測定方法、音響異方性測定方法及び音響異方性測定装置 - Google Patents

超音波特性測定方法、音響異方性測定方法及び音響異方性測定装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属薄板における超音波共振周波数や超音波
音速、及び音響異方性を精度良く、かつ短時間で測定で
きる方法及び装置を提供する。 【解決手段】 任意波形発生手段3は、チャープパルス
波形を発生し、電圧増幅器4に送信する。電圧増幅器4
は、送信されてきた波形を増幅しダイプレクサー5に送
信する。ダイプレクサー5は、電圧増幅器4からの送信
波を電磁超音波センサー6に送り、送信が終わると同時
に、電磁超音波センサー6で受信される波形を、A/D
変換器8に送る。周波数解析手段9は、A/D変換器8
で得られたAスコープを周期解析しスペクトルを得る。
異方性算出手段10は、このスペクトルからスペクトル
のピークを検出して共振周波数を決定し、その比から音
響異方性を算出し、表示部11にその結果を送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄板における
超音波の共振周波数や音速(超音波特性)を測定する方
法、および圧延方向とそれに直角な方向(幅方向)にお
ける超音波音速の比で決定される音響異方性を測定する
方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】比較的低温の仕上げ圧延温度で圧延され
た鋼板には、通常、材質異方性が存在する。この材質異
方性は、とりわけ、鋼材の圧延方向(以下L方向とい
う。)と、圧延方向と直交する方向(板幅方向:以下C
方向という)とにおいてその差が著しい。これは、仕上
げ圧延後における鋼材においてL、C方向に顕著な差を
持つフェライト組織、所謂集合組織が発達していること
による。
【0003】このような、材質異方性の発生を防止する
ためには、仕上げ圧延時において異方性の程度を検出
し、これと相関関係を有する鋼材の仕上げ圧延温度を詳
細に制御すればよい。異方性の程度を判別する方法の一
つとして、音響異方性を測定する方法が特開昭62−2
23665号公報に開示されている。この発明によれ
ば、L方向に偏波した横波パルスとC方向に偏波した横
波パルスを板厚方向に伝播させ、それぞれの往復伝播時
間差から音響異方性を算出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記発
明の方法は、パルス波を鋼板の板厚方向に伝播させ、そ
の反射エコーの繰返しから伝播時間を算出しているの
で、板厚が薄くなると、繰り返し反射される反射エコー
同士が重畳してしまい、伝播時間が測定できなくなる問
題を有する。そこで、電磁超音波共振法による測定方法
が提案された。
【0005】この方法は、特開平7−286995号公
報に開示された方法に代表されるように、電磁超音波セ
ンサーから発生する超音波が、特定の周波数で被検査体
の厚み共振を起こすことにより極大になる性質を利用し
て、共振周波数を求めるものである。すなわち、共振周
波数frが次式(1)で表現されることを利用して音速を
求めることが可能になる。 fr = n・v/(2d) …(1) ここで、nは正の整数、vは音速、dは板厚である。
【0006】このような電磁超音波共振法は、パルスの
伝播時間測定を利用するものとは異なり、板厚が薄くて
も音速が測定できるので、金属薄板の異方性測定も可能
である。しかしながら、共振周波数を決定するために
は、非常に長い時間幅のバースト波もしくは連続波によ
る送受信とこれと同時に行なう周波数掃引作業が必要と
なるため、測定時間が非常に長くなってしまうという問
題が発生する。
【0007】この問題は、送信波の送信時間が短くでき
ないことに起因している。すなわち、送信波の送信時間
Δtは、周波数分解能Δfで決定され、Δt ≫ 1/Δf と
する必要がある。例えば、幅が1msのバースト波で100k
Hz毎に0〜10MHzに亘って掃引をすると、送信時間だけ
で100msも要してしまう。通常、金属薄板の製造ライン
では、1秒間に1〜5mのラインスピードがあるので、
測定に100msを要するようでは使いものにならない。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、金属薄板における超音波共振周波数や超音波音速、
及び音響異方性を精度良く、かつ短時間で測定できる方
法及び装置を提案することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、金属薄板の板厚方向に伝播する超音波
の特性を測定する方法であって、送信パルス波として、
パルス幅内で所定周波数帯域に亘って周波数変調され、
変調周波数として被測定体である金属薄板において板厚
共振を起こす周波数を含む波形を用い、送信後に得られ
る受信波形を周波数解析し、スペクトルから共振周波数
を求め、さらに、必要に応じて求められた共振周波数か
ら材料の音速を測定することを特徴とする超音波特性測
定方法(請求項1)である。
【0010】本手段においては、広帯域のパルス波を被
検査体に送信し、受信波のスペクトルをFFT等の周波
数解析で求めて、共振周波数を決定する手法を採用して
いる。ここで、送信波を単にインパルス波とすることも
考えられるが、インパルス波だと一つのパルスに全周波
数を含むことから、それぞれの周波数成分の強度は低く
なってしまう。そこで本発明では、パルス幅内で所定周
波数帯域に亘って周波数変調され、変調周波数として被
測定体である金属薄板において板厚共振を起こす周波数
を含む波形を用いることにしている。
【0011】もちろん、実際に被測定体である金属薄板
において板厚共振を起こす周波数は未知数であるので、
測定前に正確に決定することは不可能である。ここで、
「被測定体である金属薄板において板厚共振を起こす変
調周波数」というのは、被測定体である金属薄板におい
て予想される音速の範囲を仮定し、その範囲において板
厚共振を起こす変調周波数のことをいい、ある帯域範囲
を有する変調周波数のことである。すなわち、送信波形
は、この少なくともこの帯域範囲に亘って周波数変調さ
れたものが用いられる。
【0012】すなわち、送信波形は、以下の(2)式で表
されるようなものになる。 S(t) = δ(t)・A{ω(t)}・sin{ω(t)・t} …(2) ここで、tは時間、δ(t)は、0≦t≦W(Wはパルス
幅)で1、それ以外で0となる関数であり、ω(t)は周
波数で時間の関数である。つまり、パルス幅Wのパルス
の中に含まれるsin波波形が、時間と共に周波数ωを変
化させ(変調周波数というのはこのωのことである)、
かつ、そのときの振幅A{ω(t)}もωによって変化してい
る。
【0013】このような送信波を金属薄板に向けて送信
し、その受信波のスペクトルを求めれば、実際に共振を
起こしている周波数(上記ωに対応)でスペクトルのピ
ークが現れるので、共振周波数を求めることができる。
そして、板厚は予め分かっているので、(1)式より超音
波の音速を求めることができる。
【0014】本手段においては、1回の送受信で測定が
完了するので、電磁超音波を利用する場合でも、従来の
電磁超音波共振法に比較して圧倒的に短時間で共振周波
数や音速を求めることができ、かつ従来の電磁超音波共
振法と同等の感度を有するようにすることができる。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、送信パルス波が、チャープパ
ルス波であることを特徴とするもの(請求項2)であ
る。
【0016】前記第1の手段において、送信波としてチ
ャープパルス波を用いれば、高感度で、かつ周波数強度
の分布も平坦な送信波を得ることができる。例えば、電
圧振幅±1kV、パルス幅0.1μsのインパルス波に含ま
れる各周波数成分の強度に比較して、電圧振幅±1kV、
パルス幅5μs、0〜10MHzのチャープパルス波に含まれ
る各周波数成分の強度が大きいことは、勿論、容易に理
解できることである。よって、本手段においては、高感
度でかつ正確に共振周波数と音速を求めることができ
る。
【0017】本手段においては、前記(2)式で、A{ω
(t)}を一定したものに相当し、典型的には、さらに、 ω(t) = B・t + C としたものに相当する。ただし、B、Cは定数である。
【0018】前記課題を解決する第3の手段は、金属薄
板圧延方向と垂直な方向(C方向)に偏波した横波の音
速と、圧延方向(L方向)に偏波した横波の音速との比
である音響異方性を測定する方法であって、前記第1の
手段又は第2の手段の方法を用いて、C方向に偏波した
横波と、L方向に偏波した横波の共振周波数又は音速を
それぞれ求め、これらの比から音響異方性を測定するこ
とを特徴とする音響異方性測定方法(請求項3)であ
る。
【0019】音響異方性は、以下の(3)式で与えられ
る。 音響異方性 = VC/VL= frc/frL …(3) ここで、VCはC方向偏波横波の音速、VLはL方向偏波
横波の音速、frCはC方向偏波横波の共振周波数、frL
はL方向偏波横波の共振周波数である。本手段において
は、これらVC、VL又はfrC、frLを求めるのに前記第
1の手段又は第2の手段を使用している。よって、迅速
にかつ高精度で音響異方性を求めることができる。
【0020】前記課題を解決するための第4の手段は、
パルス幅内で所定周波数帯域に亘って周波数変調され、
変調周波数として被測定体である金属薄板において板厚
共振を起こす周波数を含む波形の信号を発生する信号発
生器と、信号発生器からの信号波形に対応する波形を有
する横波超音波であって、偏波面が90°異なる2種類
の超音波を発生可能でかつ受信可能な探触子と、受信し
た超音波信号を周波数解析してスペクトルを求める周波
数解析手段と、求められたスペクトルから共振周波数又
は音速を求め、それらから音響異方性を算出する音響異
方性算出手段とを有してなることを特徴とする音響異方
性測定装置(請求項4)である。
【0021】本手段においては、信号発生器から、パル
ス幅内で所定周波数帯域に亘って周波数変調され、変調
周波数として被測定体である金属薄板において板厚共振
を起こす周波数を含む波形の信号を発生させ、必要に応
じて増幅してから超音波探触子に印加する。超音波探触
子は、この信号に対応する超音波、すなわち信号波形を
ほぼ忠実に再現した波形の超音波を発生し、被測定体で
ある金属薄板に入射させる。超音波探触子は、偏波面が
90°異なる2種類の超音波を発生することができるよ
うになっているので、C方向偏波横波とL方向偏波横波
を同時に、又は切り替えて発生させるようにする。この
ような超音波探触子としては、C方向偏波横波を送受信
できる探触子と、L方向偏波横波を送受信できる探触子
を1つの筐体に収納したようなものでもよい。
【0022】周波数解析手段は、受信された波形の周波
数解析を行ない、受信波形のスペクトルを求める。音響
異方性算出手段は、求められたスペクトルから共振周波
数又は音速を求め、C方向偏波横波とL方向偏波横波の
共振周波数又は音速の関係より、(3)式を用いて音響異
方性を測定する。
【0023】本手段においては、C方向偏波横波とL方
向偏波横波の共振周波数又は音速を求めるのに、前記第
1の手段の方法を使用しているので、迅速にかつ高精度
で音響異方性を求めることができる。
【0024】前記課題を解決する第5の手段は、前記第
4の手段であって、信号発生器が発生する送信波が、チ
ャープパルス波であることを特徴とするもの(請求項
4)である。
【0025】本手段においては、送信波としてチャープ
パルス波を用いているので、前記第2の手段の説明で述
べたごとく、高感度でかつ正確に共振周波数と音速を求
めることができる。
【0026】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第4の手段又は第5の手段であって、前記探触子
が、電磁超音波探触子であることを特徴とするもの(請
求項6)である。
【0027】本手段においては、探触子として電磁超音
波探触子を用いているので、非接触で金属薄板の音響異
方性を測定することができ、オンラインで測定を行っ
て、その結果を製造ラインに迅速にフィードバックする
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例
を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形
態の1例である音響異方性測定装置の概略構成を示すも
のであり、1は被検査体、2は超音波、3は任意波形発
生手段、4は電圧増幅器、5はダイプレクサー、6は電
磁超音波センサー、7は前置増幅器、8はA/D変換
器、9は周波数解析手段、10は異方性算出手段、11
は表示部である。
【0029】本実施の形態において、被検査体1は異方
性を有する厚さ1.6mmの熱延鋼板である。まず、任意波
形発生手段3は、図2に示すようなパルス幅8μs、周
波数帯域0〜10MHzのチャープパルス波形を発生し、電
圧増幅器4に送信する。ここでは、任意波形発生手段3
の発生する波形として、周波数全域に渡ってフラットな
強度のチャープパルス波形を用いているが、少なくとも
被検査体の共振周波数を含む周波数帯域を、変調周波数
帯域とするものであればどのようなものでもよく、セン
サ等の周波数特性を補うような特性を有する周波数変調
をかけてもよい(これは、センサ等の周波数特性と前記
(2)式におけるA{ω(t)}との積を一定にすることにより
実現できる。)。
【0030】被検査体の共振周波数としては、予め行っ
た実験の結果から予想される範囲の音速と概略の板厚を
(1)式に代入して求め、求まった範囲の周波数が変調周
波数帯域に含まれるようにすればよい。パルス幅は測定
時間が許されるならどれくらいの長さでもよい。
【0031】電圧増幅器4は、送信されてきたチャープ
パルス波を電圧振幅±1.2kVに増幅しダイプレクサー5
に送信する。ここで、電圧増幅器4の増幅度は、電磁超
音波センサー6の耐圧内ならいくら増幅してもよい。
【0032】ダイプレクサー5は、電圧増幅器4からの
送信波を電磁超音波センサー6に送り、送信が終わると
同時に、電磁超音波センサー6で受信される波形を、A
/D変換器8に送る。
【0033】電磁超音波センサー6は、L方向偏波の横
波、及び、C方向偏波の横波を発生するように作られた
ものであり、ダイプレクサー5から送信波形が到達した
らば、所定の偏波の横波を発生する。
【0034】ここで、異方性の測定には、L方向偏波の
横波の測定とC方向偏波の横波の測定が必要なので、電
磁超音波センサー6は、一方の偏波の測定が終わると同
時に偏波方向90ー変えることが可能なものにしてある。
もちろん、それぞれの偏波方向の電磁超音波センサーと
その他の測定機器を2つ用意しておいて、同時に両偏波
の測定を行なってもよいし、一つのセンサーでL、C方
向両偏波の横波を出せるようにしておいてもよい。
【0035】電磁超音波センサー6にて被検査体への超
音波送信が終わると、A/D変換器8には、ダイプレク
サー5経由で、受信波形が送られてくるので、被検査体
2の超音波伝播波形(Aスコープ)が得られる。
【0036】図4(a)および図5(a)は、それぞ
れ、C方向偏波の横波によるAスコープとL方向偏波の
横波によるAスコープである。また、図3(a)は、L
方向偏波、C方向偏波の両方の横波を送信した時のAス
コープである。
【0037】周波数解析手段9は、A/D変換器8で得
られたAスコープを周期解析しスペクトルを得る。図4
(b)、図5(b)および図3(b)は、それぞれ、図
4(a)、図5(a)及び図3(a)のAスコープをF
FTして求めたスペクトルである。
【0038】図4(b)のスペクトルはC方向偏波の横
波、図5(b)のスペクトルはL方向偏波の横波、図3
(b)のスペクトルは、C方向、L方向両偏波横波の板
厚共振ピークを含むものである。異方性算出手段10
は、このスペクトルからスペクトルのピークを検出し、
共振周波数を決定し、その比から音響異方性を(3)式に
従って算出し、表示部11にその結果を送る。
【0039】異方性算出手段10の動作を詳しく説明す
る。まず、理解しやすくするために、C方向偏波の横波
とL方向偏波の横波による測定を別々に行った場合につ
いて説明する。図4(b)および図5(b)のスペクト
ルピークは、(1)式の共振周波数に対応するものであ
り、低い周波数のピークからn=1、2.3、…を(1)式に代入
すると、n番目の共振周波数と板厚と音速の関係を満た
す。
【0040】異方性算出手段10は、図4(b)および
図5(b)のn番目の共振周波数を検出し、(3)式より
異方性を算出している。ここで、nは何でもよい。ま
た、隣り合う共振周波数の差は、1番目の共振周波数と
等しいので、それぞれの偏波の測定を行なう場合は、隣
り合う共振周波数の差を求めて、異方性を算出すること
もできる。
【0041】図3(b)に示すように、一つのスペクト
ルにC方向、L方向両偏波横波の信号が両方入っている
場合は、一般にC方向偏波の横波の共振周波数がL方向
偏波の横波の共振周波数より低いことに着目して両者を
区別する。たとえばn=1として、最も低い周波数帯域
にある2つのピークを求め、そのうち低い周波数をにC
方向偏波の横波の共振周波数、高い方をL方向偏波の横
波の共振周波数とする。n=1として、両者のピークが
明確に切り分けれられない場合は、そのピーク値の周波
数の2倍近くの周波数にある周波数ピークに注目して、
n=2として同じことを行えばよい。このようにして、
ピークの区別ができるようになるまでnを順次増やして
いけば両者を区別することができるようになる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち請求項
1に係る発明においては、1回の送受信で測定が完了す
るので、従来の方法に比較して圧倒的に短時間で共振周
波数や音速を求めることができ、かつ共振法を利用して
いるので、被検査体の厚さが薄い場合でも測定が可能で
ある。請求項2に係る発明においは、送信波形にチャー
プ波を用いているので、高感度でかつ正確に共振周波数
と音速を求めることができる。
【0043】請求項3に係る発明においては、音響異方
性の測定にあたって、請求項1又は請求項2に記載の方
法で共振周波数や音速を求めているので、迅速にかつ高
精度で音響異方性を求めることができる。また、被検査
体の厚さが薄い場合でも測定が可能である。
【0044】請求項4に係る発明においては、C方向偏
波横波とL方向偏波横波の共振周波数又は音速を求める
のに、前記第1の手段の方法を使用しているので、迅速
にかつ高精度で音響異方性を求めることができる。請求
項5に係る発明においては、送信波としてチャープパル
ス波を用いているので、高感度でかつ正確に共振周波数
と音速を求めることができる。
【0045】請求項6に係る発明においては、探触子と
して電磁超音波探触子を用いているので、非接触で金属
薄板の音響異方性を測定することができ、オンラインで
測定を行って、その結果を製造ラインに迅速にフィード
バックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である音響異方性測
定装置の概略構成を示す図である。
【図2】送信波形として用いられるチャープ波の例を示
す図である。
【図3】C方向偏波の横波とL方向偏波の横波を同時に
送受信した場合の受信波形のAスコープ(a)と、その
スペクトル(b)を示す図である。
【図4】C方向偏波の横波を送受信したときのAスコー
プ(a)と、そのスペクトル(b)を示す図である。
【図5】L方向偏波の横波を送受信したときのAスコー
プ(a)と、そのスペクトル(b)を示す図である。
【符号の説明】
1…被検査体 2…超音波 3…任意波形発生手段 4…電圧増幅器 5…ダイプレクサー 6…電磁超音波センサー 7…前置増幅器 8…A/D変換器 9…周波数解析手段 10…異方性算出手段 11…表示部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板の板厚方向に伝播する超音波の
    特性を測定する方法であって、送信パルス波として、パ
    ルス幅内で所定周波数帯域に亘って周波数変調され、変
    調周波数として被測定体である金属薄板において板厚共
    振を起こす周波数を含む波形を用い、送信後に得られる
    受信波形を周波数解析し、スペクトルから共振周波数を
    求め、さらに、必要に応じて求められた共振周波数から
    材料の音速を測定することを特徴とする超音波特性測定
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波特性測定方法で
    あって、送信パルス波が、チャープパルス波であること
    を特徴とする超音波特性測定方法。
  3. 【請求項3】 金属薄板圧延方向と垂直な方向(C方
    向)に偏波した横波の音速と、圧延方向(L方向)に偏
    波した横波の音速との比である音響異方性を測定する方
    法であって、請求項1又は請求項2に記載の超音波特性
    測定方法を用いて、C方向に偏波した横波と、L方向に
    偏波した横波の共振周波数又は音速をそれぞれ求め、こ
    れらの比から音響異方性を測定することを特徴とする音
    響異方性測定方法。
  4. 【請求項4】 パルス幅内で所定周波数帯域に亘って周
    波数変調され、変調周波数として被測定体である金属薄
    板において板厚共振を起こす周波数を含む波形の信号を
    発生する信号発生器と、信号発生器からの信号波形に対
    応する波形を有する横波超音波であって、偏波面が90
    °異なる2種類の超音波を発生可能でかつ受信可能な探
    触子と、受信した超音波信号を周波数解析してスペクト
    ルを求める周波数解析手段と、求められたスペクトルか
    ら共振周波数又は音速を求め、それらから音響異方性を
    算出する音響異方性算出手段とを有してなることを特徴
    とする音響異方性測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の音響異方性測定装置で
    あって、信号発生器が発生する送信波が、チャープパル
    ス波であることを特徴とする音響異方性測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の音響異方
    性測定装置であって、前記探触子が、電磁超音波探触子
    であることを特徴とする音響異方性測定装置。
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