JP2002021426A - 浸水防止装置 - Google Patents

浸水防止装置

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JP2002021426A
JP2002021426A JP2000204911A JP2000204911A JP2002021426A JP 2002021426 A JP2002021426 A JP 2002021426A JP 2000204911 A JP2000204911 A JP 2000204911A JP 2000204911 A JP2000204911 A JP 2000204911A JP 2002021426 A JP2002021426 A JP 2002021426A
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JP
Japan
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door
door body
opening
arc
prevention device
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Application number
JP2000204911A
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English (en)
Inventor
Nobuo Katayama
信夫 片山
Teruyoshi Okada
晃佳 岡田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)
  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置場所の制約が無く、平常時に機器や作業
員の通過の支障にならず、また、簡単な構造で保全管理
が容易であり、小動力により作動可能で、しかも、一旦
作動させて開口部を閉塞した後は、継続して動力を供給
することなく、水密性を保証することができる浸水防止
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 開口部の内部に設置され、外周面が断面
円弧状であって、該円弧の略中心を支点として略鉛直面
内において上下方向回動自在に支持された扉体と、該扉
体を回動駆動するための扉体駆動機構と、前記開口部の
全面を覆い、前記扉体を上方に回動した際に該扉体によ
り閉塞されるべき通風口を具備する戸当り金物とを有
し、扉体が下方に位置するとき、前記通風口が通風自在
に開放され、扉体が上方に回動されたとき、前記通風口
が扉体により閉塞されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下鉄、地下道、地下
倉庫、あるいは配線や配管等の共同溝等の地下構造物内
の換気を行う換気口に、雨水等が侵入するのを防止する
ために設置する浸水防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大雨や洪水が発生した時(以下、
非常時と称す)の地下構造物への浸水対策として、換気
口を機械的に閉塞する機構が用いられおり、たとえば、
大雨や洪水の時でない平常時(以下、平常時と称す)に
は換気口の側壁に扉を収納しておき、非常時に扉を水平
に引き出して換気口を閉塞するスライド式や、換気口の
側壁に回転自在に設置された扉を、転倒させて換気口を
閉塞するヒンジ式や、可撓性のある防水膜を巻き付けて
または壁面に沿って収納しておき、これを巻き戻して壁
面と垂直に引き出し、換気口を閉塞する回転式なとが提
案されている。
【0003】図6は特開平6−93623号公報に開示
された浸水防止遮断装置の一実施例を示す横断面図であ
る。図6において、換気口1の開口3に、一対の防水扉
9が設置されている。この防水扉9は内壁面14に転倒
自在に設置され、平常時は、空圧シリンダ16が縮小し
て防水扉を内壁面側に引き寄せ、通気を容易にしてい
る。一方、非常時はは、空圧シリンダ16が伸張して防
水扉を持ち上げ、開口3を閉塞するものである。(従来
技術1)
【0004】図7は実用新案登録番号第2600630
号公報に開示された浸水防止装置の実施例を示す断面図
である。図7において、可動パネル11がリンクレバー
39により支持され、リンクレバー39の可動パネル1
1とは反対側の端部は、略水平状の案内溝21に案内さ
れ、チェーン38により左右に移動される。したがっ
て、チェーン38が、リンクレバー39の可動パネル1
1とは反対側の端部を、図中左側に移動させることによ
り、可動パネル11は起立して、やがて、水平になっ
て、固定パネル13に当接して開口2aを閉塞するもの
である。(従来技術2)
【0005】図8は特開平11−30100号公報に開
示された換気口用防水装置の実施例を示す縦断面図であ
る。図8において、支持アーム7に支持された弁体6
は、リンク16により支軸8を中心に回転される。リン
ク16の一端は支持アームの下面に当接し、他端は、ス
クリューロッド17により昇降され、スクリューロッド
17は、操作ロッド22を介して換気口の外側から操作
可能である。したがって、操作ロッド22を操作してス
クリューロッド17を回転し、リンク16を持ち上げる
と、これに伴って支持アーム7はカム19に案内されて
水平に姿勢を変えながら持ち上げれ、やがて通気口5を
閉塞するものである。(従来技術3)
【0006】図9はヒンジ式の換気口浸水防止装置のそ
の他の実施例を示す縦断面図である。図9において、蓋
1は、換気口の壁面に設置した軸支機構2により回転自
在に支持されている。軸支機構2にはスクリューシャフ
ト4が回転自在に設置されている。スクリューシャフト
4の回転中心側には右ネジが、先端側には左ネジが螺設
され、それぞれのネジ部には右ネジを螺設した上駒5と
左ネジを螺設した下駒6が螺合している。また、換気口
の壁面には後記補助上アームが回転自在に支持される補
助支持機構3が設置されている。
【0007】上駒5と蓋1は、それぞれにピン接合され
た蓋上アーム51により連結され、上駒5と補助支持機
構3は、それぞれにピン接合された補助上アーム53に
より連結され、下駒6と蓋上アーム51の略中間点は、
それぞれにピン接合された蓋下アーム61により連結さ
れ、下駒6と補助上アームの略中間点は、それぞれにピ
ン接合された補助下アーム63により連結されている。
【0008】すなわち、蓋上アーム51と補助上アーム
53と蓋下アーム61と補助下アーム63の4つのアー
ムは略菱形のリンク機構を形成している。したがって、
スクリューシャフト4を回転することにより、上駒5と
下駒6は相互に近接または離隔し、前記略菱形の形状が
変化する。たとえば、上駒5と下駒6を最大距離に隔離
した場合には、前記4つのアームはスクリューシャフト
4と略平行に倒伏し、折りたたまれることになる。一
方、上駒5と下駒6を最小距離に近接した場合には、前
記4つのアームはスクリューシャフト4に対し起立し、
蓋1は水平姿勢に持ち上げられるものである。(従来技
術4)
【0009】図10は特開平5−256067号公報に
開示された浸水防止用シャッター装置の一実施例を示す
部分断面斜視図である。図10において、キャタピラ状
のシャッター部材13をドラム10に巻回して保管し、換
気口1の開口枠4の内縁背面にシールパッキン6を張設
しておく。非常には、シャッター部材13を可動ガイドレ
ール9で案内して換気口1の開口部3に繰り出し、あお
して、可動ガイドレール9を上昇または下降して、口シ
ャッター部材13の表面に重合する防水シート14を、
シールパッキン6に圧着させるものである。(従来技術
5)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、以下のような問題がある。従来技術
1は、空圧シリンダ16が伸張して防水扉9を持ち上
げ、開口3を閉塞するものであり、防水扉にかかる水圧
は空圧シリンダ16が支えているから、水密性は空圧シ
リンダ16が防水扉9を持ち上げる能力により左右され
る。したがって、非常時が継続している限り(たとえ
ば、大雨のあがるまで)空圧シリンダ16は防水扉9を
持ち上げ続けなければならず、この間、空圧を保証する
ために電力を供給し続けなければならない。また、この
間に、電力の供給が中断した場合には、水密が低下し、
浸水が生じるおそれがある。
【0011】従来技術2は、リンクレバー39の下端部
をチェーン38により牽引して、リンクレバー39を起
立させ、これにより、可動パネル(防水扉)11を水平
にして、固定パネル13に押し当てるものである。非常
時には、リンクレバー39がほぼ垂直に位置し、耐荷重
性を改善し閉鎖・密封性を維持することができるとして
いる。しかしながら、可動パネル(防水扉)11にかか
る水圧は依然チェーン38に作用しているため、チェー
ン38が緩むようなことがあると水密が保証できず、浸
水が生じるおそれがある。したがって、非常時が継続し
ている限り、チェーン38を緊張させておく必要があ
り、そのための、制御手段を必要とし、また、この間、
電力を供給し続ける必要がある。
【0012】また、可動パネル11とリンクレバー39
が成す角度が狭い範囲においては、リンクレバー39を
移動させる力が増大し、チェーンの強靭化、ギヤードモ
ータ20の強力化が必要である。また、案内溝を平滑に
保持しておく必要から、保全管理が煩雑である。
【0013】従来技術3は、スクリューロッド17によ
りレバー16を上昇させることで、カム19に案内され
た支持アーム7(弁体6に設置されている)が水平に姿
勢を変えながら持ち上げられ、やがて弁体6により通気
口5を閉塞するものである。
【0014】したがって、弁体6にかかる水圧は、レバ
ー16を介してスクリューロッド17で支えられ、スク
リューロッドにおいて摩擦力が勝る限り弁体6による水
密は保証されるから、一旦閉塞してしまえば、その後、
閉塞を継続するための動力を必要としない。しかしなが
ら、弁体6、支持アーム7およびカム19が通気口5の
略中央に位置しているため、平常時に、機器ないし作業
員の通過に支障が生じるとの問題がある。
【0015】従来技術4は、4つのアームから構成され
るリンク機構を用い、平常時にはコンパクトに収納する
ことができ、非常時には、蓋1を確実に持ち上げて水密
性を保証することができるものである。また、一旦閉塞
してしまえば、その後、閉塞を継続するための動力を必
要としない等、の点で有利である。しかしながら、スク
リューシャフト4が、図示しないユニバーサルジョイン
ト7を介して、鉛直方向に回転軸を有する電動機8また
は手動回転軸9により回転されるため、スクリューシャ
フト4が傾斜して、ユニバーサルジョイント7の回転軸
と電動機8または手動回転軸9の回転軸が成す角度が増
加するに伴い、回転に要す動力が増大する。特に、蓋1
が水平(スクリュウシャフトが45度傾斜)になり、図
示しないシール部材に当接して水密性を保証する段階
で、最大動力を要し作業が過酷になる。
【0016】従来技術5は、キャタピラ状のシャッター
部材13を格納する機構や、これを換気口に案内する機
構など構造が複雑になり、保全管理が困難である。ま
た、非常時が継続している間中、水密を保証し続けるこ
とが困難である。さらに、格納部を設置するために、換
気口の取壊し工事や、換気口の通風範囲の縮減を生じ、
設置工期の延長や設置コストの上昇、また、機器ないし
作業員の通過の支障を生じている。
【0017】本発明は前記の問題を解決するためになさ
れたもので、設置場所の制約が無く、平常時に機器や作
業員の通過の支障にならず、また、簡単な構造で保全管
理が容易であり、小動力により作動可能で、しかも、一
旦作動させて開口部を閉塞した後は、継続して動力を供
給することなく、水密性を保証することができる浸水防
止装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の浸水防止装置は、以下のとおりであ
る。
【0019】[1] 地下空間と外気とを連通する換気
口等の開口部に設置され、該開口部への雨水等の浸入を
防止する浸水防止装置であって、前記開口部の内部に設
置され、外周面が断面円弧状であって、該円弧の略中心
を支点として略鉛直面内において上下方向回動自在に支
持された扉体と、該扉体を回動駆動するための扉体駆動
機構と、前記開口部の全面を覆い、前記扉体を上方に回
動した際に該扉体により閉塞されるべき通風口を具備す
る戸当り金物と、を有し、扉体が下方に位置するとき、
前記通風口が通風自在に開放され、扉体が上方に回動さ
れたとき、前記通風口が扉体により閉塞されるように構
成したことを特徴とするものである。
【0020】[2] 前記[1]において、戸当り金物
の内周が、扉体の外周の半径に略一致する半径の円弧に
より形成され、該円弧の中心が、支承アームの回転中心
に対して偏移し、扉体の回転に伴い、戸当り金物の内周
と扉体の外周との隙間の距離が変化することを特徴とす
るものである。
【0021】[3] 前記[1]または[2]におい
て、扉駆動機構が、開口部の内部に設置された電動シリ
ンダを有し、該電動シリンダのシリンダロッドの先端
が、扉体または支承アームに連結され、該電動シリンダ
が開口部の内部に設置された電動機または手動ハンドル
の一方または両方により駆動されることにより、扉体を
回転することを特徴とするものである。
【0022】[4] 前記[1]または[2]におい
て、扉駆動機構が、開口部の内部に設置された電動機
と、該電動機の出力軸に設置された駆動歯車と、支承ア
ームに設置された従動歯車を有し、該駆動歯車の回転に
より該従動歯車を回転することにより、扉体を回転する
ことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1および図2
は、それぞれ本発明に係る浸水防止装置の一実施の形態
を示すもので、図1は一部断面の斜視図、図2は側面図
である。図1および図2において、地下空間と外気とを
連通する換気口等の開口部1に、内周が断面円弧である
戸当り金物2が設置されている。この戸当り金物2には
周囲の縁部21を除いて通風口22が形成されている。
また縁部21の内周には環状に、水密のための断面P型
シール23が設置されている。
【0024】開口部1の一方の壁面11にトラニオン3
が設置され、ここに、扉本体4に設置された支承アーム
5の一端が上下回動自在(起立・倒伏自在)に支持され
ている。
【0025】扉本体4は、外周面が断面円弧状(アーチ
状)であって、その外面円弧の半径R4の略中心を支点
として略鉛直面内において上下方向回動自在に支持され
ている。
【0026】また、戸当り金物2の内周円弧の半径R2
は扉本体4の外周円弧の半径R4に略等しい。
【0027】したがって、扉本体4が、起立した際、扉
本体4は通風口22を覆い、これを閉塞し、扉本体4の
外面周囲が断面P型シール23に押し当てられ、開口部
1は扉本体4と戸当り金物2により水密的に閉塞される
ことになる。
【0028】扉本体4の回転(起立・倒伏)は、開口部
1の他方の壁面12にトラニオン6が設置され、扉本体
4を回転させる電動シリンダ61を回転自在に支持して
いる。電動シリンダ61のシリンダロッドの先端62は
扉本体4の下辺にピン接続され、シリンダロッド61が
伸張すると、扉本体4は回転して起立する。
【0029】電動シリンダ61は減速機付電動機63に
より駆動される。また、非常時に減速機付電動機63が
停止した場合の予備として、手動により電動シリンダ6
1を駆動可能とするため、地上部から操作自在にするた
め、戸当り金物2を水密的に貫通する手動回転軸64を
設置し、手動回転軸64の先端には回転用のハンドル6
5(図示しない)を設置自在としている。
【0030】一対の支承アーム5は、扉本体4の両縁部
にそれぞれ設置され、板材またはフレーム材により略扇
形を形成している。
【0031】以上の構成であるから、平常時(図2)に
は、扉本体4をほぼ鉛直姿勢に倒伏して待機させてお
く。扉本体4は開口部1の側壁12に近接して位置し、
支承アーム5は側壁11と側壁12でない側壁に近接し
て位置するから、機器ないし作業員の通過の支障になる
ことはない。
【0032】さらに、非常時(図1)には、電動シリン
ダ61を伸張させることにより、扉本体4が回転して起
立し、通気口22を閉塞し、扉本体4と戸当り金物2に
より開口部22は水密的に閉塞される。このとき、扉本
体4の外周は断面円弧状であるため、扉本体4にはその
法線方向に水圧が作用するから、トラニオン3におい
て、支承アーム5は回転力(倒伏させようとする力)を
受けない。換言すると、非常時において、電動シリンダ
61は、水圧による力を受けないことになるから、電動
シリンダ61は一旦扉本体4を起立させた後は、動力を
必要としない。例えば、非常時の電力が非常用の非常電
力にかぎられる場合には、この非常電力を他の設備に分
配することが可能になる。
【0033】また、電動シリンダ61の容量は、扉本体
4を起立させるに必要なだけの小さなものでよい。
【0034】さらに、水密は扉本体4の外周面が断面P
型シール23に当接する構造であるため、扉本体4の回
転停止位置(起立停止位置)がバラツいても、水密が保
証される。したがって、扉本体4の回転停止位置(起立
停止位置)の精度管理が容易となり、装置の機械系およ
び図示しない制御系の保守管理が容易になる。
【0035】さらに、断面P型シール23であるため、
水圧により支承アーム5が僅かに縮小して、扉本体4が
下降しても、この当接が緩むことは無く、水密が保証さ
れる。
【0036】[実施の形態2]図3は、本発明に係る浸
水防止装置の他の実施の形態を示す側面図である。図3
の実施の形態は、図1および図2に記載した実施の形態
における電動シリンダ61の設置位置を変更したもので
ある。図3における部材は図1および図2におけるもの
に同じであり、説明は省略する。
【0037】この実施の形態は、地下空間と外気とを連
通する換気口等の開口部1の立ち上がり深さが浅い場合
の例であり、換気路の水平部の底部にトラニオン7を設
置し、ここに電動シリンダ71を設置し、電動シリンダ
71のシリンダロッドの先端72は、扉体4の上辺に設
置されている。
【0038】したがって、電動シリンダのストロークを
図1のものに比較して短くすることができる。
【0039】図4は、実施の形態1および実施の形態2
における、扉体の外周と戸当り金物の内周の隙間の変化
を拡大して示す概念図である。図4において、戸当り金
物2の内周は中心をA点とする半径R2の円弧状であっ
て、開口部1に固定されている。一方、扉体4は外周が
半径R4の断面円弧状で、A点より距離Sだけ偏移した
B点を中心にして回転半径R3で回転(起立、倒伏)す
る。
【0040】したがって、たとえば、戸当り金物2の内
周半径R2と扉体4の外周半径R4を等しくした場合、
扉体4の上辺がC点あるとき、戸当り金物2の内周と扉
体4の外周との距離を隙間Tとし、扉体4の上辺がD点
あるとき、戸当り金物2の内周と扉体4の外周との距離
を隙間Uとすると、隙間Tの方が隙間Uより大きくな
る。
【0041】すなわち、扉体4は起立方向に回転するに
伴い、戸当り金物2との距離が減少することになるか
ら、回転初期(扉体4が略水平姿勢に近い時)において
は、断面P型リップシールから離れたり、あるいは軽く
押し付けるだけであっても、起立終点の近くにおいて断
面P型シールを強く押し付けることができる。
【0042】したがって、扉体の回転時における、断面
P型シールの摺動にともなう損傷を防止することがで
き、また、非常時の水密性の向上を図ることができる。
【0043】[実施の形態3]図5は、本発明に係る浸
水防止装置の他の実施の形態を示す側面図である。図5
は、図1および図2に記載した実施例では扉駆動機構が
電動シリンダであるのに対し、扉駆動機構を電動歯車に
したものである。図5において、地下空間と外気とを連
通する換気口等の開口部1に、内周が断面円弧である戸
当り金物2が設置されている。この戸当り金物2には周
囲の縁部21を除いて通風口22が形成されている。ま
た縁部21の内周には環状に、水密のための断面P型シ
ール23が設置されている。
【0044】開口部1の一方の壁面11に図示しないト
ラニオンが設置され、ここに、扉本体4に設置された支
承アーム5の一端が上下回動自在(起立・倒伏自在)に
支持されている。また、この支承アーム5の回動軸と回
動中心を同じにする従動歯車81が支承アーム5に設置
され、開口部1の側壁11に電動機8が設置され、その
出力軸に駆動歯車82が固定されている。したがって、
駆動歯車82を回転することにより従動歯車81を回転
し、扉体4を上下方向に回動(起立・倒伏)することが
できる。なお、図中げ手前と奥の一対の支承アーム5を
連結軸により連結し、この連結軸に従動歯車を設置して
もよい。また、駆動歯車と従動歯車は、平歯車であって
も、傘歯歯車であっても、あるいはウオームギアであっ
てもよい。
【0045】扉本体4は、外周面が断面円弧状(アーチ
状)であって、その外面円弧の半径R4の略中心を支点
として略鉛直面内において上下方向回動自在に支持され
ている。
【0046】また、戸当り金物2の内周円弧の半径R2
は扉本体4の外周円弧の半径R4に略等しい。
【0047】したがって、扉本体4が、起立した際、扉
本体4は通風口22を覆い、これを閉塞し、扉本体4の
外面周囲が断面P型シール23に押し当てられ、開口部
1は扉本体4と戸当り金物2により水密的に閉塞される
ことになる。
【0048】ところで、本発明は前記実施の形態に限定
するものではなく、扉体にカウンターウエイトを設置し
て扉体を回転駆動するための動力を低減してもよい。
【0049】また、電動シリンダのシリンダロッド先端
の設置位置は扉体に限定するものではなく、支承アーム
を回転中心から扉体の反対方向に延長し、この延長部に
シリンダロッド先端を設置してもよい。
【0050】また、扉駆動機構を、開口部に設置した電
動ウインチにより構成し、扉体に取り付けたワイヤを巻
き上げる機構にしてもよい。あるいは、扉駆動機構を、
出力軸にスプロケットを固定した電動機と支承アームに
設置したスプロケットとこれらのスプロケットを連結す
るチェーンにより構成してもよい。
【0051】また、扉体と戸当たり金物との間をシール
する部材は、断面P型のゴムシールに限定するものでは
なく、その形状および材質は任意である。
【0052】
【発明の効果】以上述べた本発明の浸水防止装置によれ
ば、以下にような顕著な効果が得られる。 (1)扉体を断面円弧状に形成するため、扉体自体を軽
量にすることができ、扉駆動機構を小容量にすることが
できる。
【0053】(2)断面円弧状の扉体を回転して起立さ
せる構造のため、支持機構および扉駆動機構が簡素にな
る。
【0054】(3)扉体をその外面円弧の中心において
支持するため、開口部を閉塞した際の水圧により扉体が
回転力を受けることがない。したがって、扉駆動機構が
水圧による荷重を支持する必要がないから、扉駆動機構
を小容量にすることができる。
【0055】(4)戸当り金物2に設置した断面P型シ
ールに対し、扉体が摺動して密着するから、水密が確実
であって、扉体が移動しても水密が保証される。
【0056】(5)扉体の回転中心と戸当り金物の内周
半径の中心を偏移させることにより、回転初期において
は断面P型シールを軽く押し付けるだけであっても、回
転終点の近くにおいては断面P型シールを強く押し付け
ることができるから、扉体の回転時における、断面P型
シールの摺動にともなう損傷を防止することができ、ま
た、非常時の水密性の向上を図ることができる。
【0057】(6)地上部からまたは開口部の内部にお
いて操作自在な手動回転軸を設置し、手動回転軸の先端
には回転用のハンドルを設置したため、電動シリンダの
減速機付電動機が停止した場合でも、電動シリンダを駆
動して、扉体を回転することができる。
【0058】(7)平常時には、扉体を側壁に近接し
て、ほぼ鉛直姿勢に倒伏して待機させておくことができ
るから、機器ないし作業員の通過の支障になることはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る浸水防止装置の一
部断面斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る浸水防止装置の側
面図である
【図3】本発明の実施の形態2に係る浸水防止装置の側
面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る浸水防止装置にお
ける、扉体の外周と戸当り金物の内周の隙間の変化を拡
大して示す概念図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る浸水防止装置の側
面図である。
【図6】従来の浸水防止遮断装置の一実施例を示す横断
面図である
【図7】従来の浸水防止装置の実施例を示す断面図であ
る。
【図8】従来の換気口用防水装置の実施例を示す立断面
図である。
【図9】従来のヒンジ式の換気口浸水防止装置の実施例
を示す立断面図である。
【図10】従来の浸水防止用シャッター装置の一実施例
を示す部分断面斜視図である。
【符号の説明】
1 開口部 2 戸当たり金物、 3 トラニオン 4 扉本体 5 支承アーム 6 トラニオン 7 トラニオン 8 電動機 61 電動シリンダ 81 従動歯車 82 駆動歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 7/04 F24F 7/04 B Fターム(参考) 2D047 AA08 2E036 AA01 DA08 EB07 FA05 FA08 FA10 GA02 2E052 AA03 BA01 CA06 DA01 DA07 DA08 DB01 DB07 DB08 EA18 EB01 EC01 KA01 KA04 KA06 3L058 BA04 BB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下空間と外気とを連通する換気口等の
    開口部に設置され、該開口部への雨水等の浸入を防止す
    る浸水防止装置であって、前記開口部の内部に設置さ
    れ、外周面が断面円弧状であって、該円弧の略中心を支
    点として略鉛直面内において上下方向回動自在に支持さ
    れた扉体と、該扉体を回動駆動するための扉体駆動機構
    と、前記開口部の全面を覆い、前記扉体を上方に回動し
    た際に該扉体により閉塞されるべき通風口を具備する戸
    当り金物と、を有し、扉体が下方に位置するとき、前記
    通風口が通風自在に開放され、扉体が上方に回動された
    とき、前記通風口が扉体により閉塞されるように構成し
    たことを特徴とする浸水防止装置。
  2. 【請求項2】 戸当り金物の内周が、扉体の外周の半径
    に略一致する半径の円弧により形成され、該円弧の中心
    が、支承アームの回転中心に対して偏移し、扉体の回動
    に伴い、戸当り金物の内周と扉体の外周との隙間の距離
    が変化することを特徴とする請求項1記載の浸水防止装
    置。
  3. 【請求項3】 扉駆動機構が、開口部の内部に設置され
    た電動シリンダを有し、該電動シリンダのシリンダロッ
    ドの先端が、扉体または支承アームに連結され、該電動
    シリンダが開口部の内部に設置された電動機または手動
    ハンドルの一方または両方により駆動することにより、
    扉体を回動することを特徴とする請求項1または2記載
    の浸水防止装置。
  4. 【請求項4】 扉駆動機構が、開口部の内部に設置され
    た電動機と、該電動機の出力軸に設置された駆動歯車
    と、支承アームに設置された従動歯車を有し、該駆動歯
    車の回転により該従動歯車を回転することにより、扉体
    を回動することを特徴とする請求項1または2記載の浸
    水防止装置。
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