JP2002019477A - 燃料流出防止用弁装置 - Google Patents

燃料流出防止用弁装置

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JP2002019477A
JP2002019477A JP2000202338A JP2000202338A JP2002019477A JP 2002019477 A JP2002019477 A JP 2002019477A JP 2000202338 A JP2000202338 A JP 2000202338A JP 2000202338 A JP2000202338 A JP 2000202338A JP 2002019477 A JP2002019477 A JP 2002019477A
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fuel
valve
tank cap
tank
fuel tank
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Sadao Yamakage
貞男 山影
Kazuhiro Suzuki
一弘 鈴木
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Sankyo Kinzoku Co Ltd
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Sankyo Kinzoku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が90度程度横転した場合でも、燃料タ
ンク内の燃料が通気路を通して外部へ流出することを防
止できるようにする。 【解決手段】 タンクキャップ15のボディ16には、
通気溝17及び通気孔23を形成し、通気孔23の弁体
挿入部23aに弁体25を軸方向に移動可能に挿入す
る。振り子部材30の支点部31は、振り子支持部材2
6の支点部支持凹部29に揺動可能に支持する。支点部
31には、回動に伴い弁体25を移動させるカム面31
bを設ける。車両が横転してタンクキャップ15が傾く
と、振り子部材30は、ボディ16に対して支点部31
を支点として相対的に振れ動き、弁体25を閉鎖位置に
移動させて通気孔23を閉鎖する。これにより、燃料タ
ンク11内の燃料が通気孔23を通して外部へ流出する
ことを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両が
転倒などした場合に、燃料タンク内の燃料が外部へ流出
することを防止するための燃料流出防止用弁装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】自動車、例えば自動二
輪車において、燃料タンクの入口に着脱可能に装着され
るタンクキャップには、その装着状態で燃料タンクの内
部と外部(大気中)とを連通させる通気路が設けられて
いて、燃料蒸気の発生などにより燃料タンク内の圧力が
上昇した場合に、その蒸気圧を上記通気路を通して外部
へ逃がすことにより、燃料タンク内の圧力が所定の圧力
に維持されるようになっている。ところで、上記通気路
を有したタンクキャップを装着した車両が転倒した場
合、燃料タンク内の燃料が、通気路を通って外部へ流出
してしまうおそれがある。
【0003】そこで、このような場合に燃料タンク内の
燃料が外部へ流出することを防止するために、上記タン
クキャップに、図46に示すような弁装置を設けた構成
としたものがある。すなわち、タンクキャップ1には、
一端部が外部(大気中)に連通する通気孔2と、左右両
端部が燃料タンクの内部と連通する通気溝3と、これら
通気孔2と通気溝3とを連通させる弁収容部4とが形成
されていて、これら通気孔2と弁収容部4と通気溝3と
により、燃料タンクの内部と外部とを連通させる通気路
が形成されている。
【0004】弁収容部4は通気孔2よりも内径が大きく
形成され、この弁収容部4の上部には、通気孔2に向け
て内径が次第に小さくなるようにテーパ部4aが形成さ
れている。弁収容部4の内部には、ボールからなる弁体
6が移動可能に収容されている。
【0005】しかして、図46に示すように、タンクキ
ャップ1が通常の非傾斜状態にある状態では、弁体6
は、弁収容部4の下部に位置し、通気孔2を開放した開
放位置に位置されている。この状態では、燃料タンク内
の蒸気圧は、図46に矢印で示すように、通気溝3、弁
収容部4及び通気孔2を通して大気中に放出される。
【0006】そして、車両が転倒してタンクキャップ1
が上下反転した場合には、図47に示すように、弁体6
が、下部に位置したテーパ部4aに入り込んで通気孔2
を閉鎖する閉鎖位置に位置される。これにより、通気孔
2が閉鎖された状態となるので、燃料タンク内の燃料が
通気溝3を通って弁収容部4内に侵入しても、通気孔2
から外部へ流出することが防止される。
【0007】上記した従来構成のものでは、車両が転倒
してタンクキャップ1が上下反転(180度反転)した
場合には、弁体6にて通気孔2を閉鎖することにより、
燃料タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流出するこ
とを防止できる。しかしながら、車両が90度程度横転
してタンクキャップ1が90度程度傾いた状態では、上
記弁体6により通気孔2を閉塞することはできない。こ
のため、燃料タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流
出してしまうおそれがある。
【0008】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、車両が90度程度横転した場合
でも、燃料タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流出
することを防止できる燃料流出防止用弁装置を提供する
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、自動車等の車両における燃料
タンクの入口に着脱可能に装着されるタンクキャップ
と、このタンクキャップに設けられ、当該タンクキャッ
プの装着状態で前記燃料タンクの内部と外部とを連通さ
せる通気路と、前記タンクキャップに前記通気路を開閉
するように設けられた弁体と、一端部に重りを有して前
記タンクキャップに揺動可能に設けられ、前記タンクキ
ャップが非傾斜状態にある状態では前記弁体を前記通気
路を開放させる開放位置に位置させ、前記タンクキャッ
プが傾くことに伴いそのタンクキャップに対し揺動して
前記弁体を前記通気路を閉鎖する閉鎖位置に位置させる
振り子部材とを具備したことを特徴とする。
【0010】これによれば、車両が横転するなどして燃
料タンク及びこれに装着されたタンクキャップが傾く
と、そのタンクキャップに対し振り子部材が揺動して弁
体を閉鎖位置に位置させ、通気路が弁体により閉鎖され
るから、燃料タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流
出することを防止できる。この場合、弁体を移動させる
振り子部材は、支点部と重りとが離れているため、タン
クキャップの小さな傾きに対しても揺動しやすく、弁体
を円滑に移動させることができる。従って、車両が90
度程度横転した場合でも、燃料タンク内の燃料が通気路
を通して外部へ流出することを防止できるようになる。
【0011】同様な目的を達成するために、請求項2の
発明は、自動車等の車両における燃料タンクに接続され
た通気ラインに設けられる弁装置本体と、この弁装置本
体に設けられ、前記通気ラインを介して前記燃料タンク
の内部と連通すると共に燃料タンクの外部と連通した通
気路と、前記弁装置本体に前記通気路を開閉するように
設けられた弁体と、一端部に重りを有して前記弁装置本
体に揺動可能に設けられ、前記弁装置本体が非傾斜状態
にある状態では前記弁体を前記通気路を開放させる開放
位置に位置させ、前記弁装置本体が傾くことに伴いその
弁装置本体に対し揺動して前記弁体を前記通気路を閉鎖
する閉鎖位置に位置させる振り子部材とを具備したこと
を特徴とする。
【0012】この請求項2の発明では、通気路は、タン
クキャップではなく、燃料タンクに接続された通気ライ
ンに設けられる弁装置本体に設けられている。このもの
において、車両が横転するなどして燃料タンクに接続さ
れた弁装置本体が傾くと、その弁装置本体に対し振り子
部材が揺動して弁体を閉鎖位置に位置させ、通気路が弁
体により閉鎖されるから、燃料タンク内の燃料が通気路
を通して外部へ流出することを防止できる。この場合
も、弁体を移動させる振り子部材は、支点部と重りとが
離れているため、タンクキャップの小さな傾きに対して
も揺動しやすく、弁体を円滑に移動させることができ
る。従って、車両が90度程度横転した場合でも、燃料
タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流出することを
防止できるようになる。
【0013】請求項3の発明は、弁体は、振り子部材の
支点部に一体に設けられていることを特徴とする。これ
によれば、弁体と振り子部材とが別部材である場合に比
べて部品点数を少なくすることができる。請求項4の発
明は、振り子部材は、軸によりその軸回り方向に揺動可
能に支持されていることを特徴とする。これによれば、
振り子部材を、簡単な構成で揺動可能に支持することが
できる。請求項5の発明は、振り子部材は、球面により
360度の方向に揺動可能に支持されていることを特徴
とする。これによれば、車両がどちら方向へ転倒して
も、振り子部材は揺動可能であるから、弁体を閉鎖位置
に位置させて通気路を閉鎖できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て、図1ないし図11を参照して説明する。まず、図2
には、燃料タンク11が示されている。この燃料タンク
11は、自動車、例えば自動二輪車に搭載されるもので
あり、内部に液体の燃料12が収容されている。燃料タ
ンク11の上部の入口13には、図1及び図4に示すよ
うに二重筒状をなす口金14が設けられていて、この口
金14にタンクキャップ15が着脱可能に装着されてい
る。
【0015】タンクキャップ15のボディ16は、図3
及び図7にも示すように、円形状をなしている。このボ
ディ16の上面には、通気溝17が径方向に横切るよう
に形成されていると共に、この通気溝17の両側部に位
置させて円弧状をなす2本のリブ18が設けられてい
て、このリブ2の内側において通気溝17を覆うように
ガスケット19が配置されている。また、ボディ16の
上面には、通気溝17、リブ18及びガスケット19ご
と覆うようにキャップ20が装着されている。このキャ
ップ20は、周縁部をかしめることにより、ボディ16
に取り付けられている。上記通気溝17の両端部は、キ
ャップ20の外部(大気中)に連通している。
【0016】ボディ16の外周部の下面にはパッキン配
置部21が形成されていて、ここにリング状のパッキン
22が配置されている。ボディ16の中央部には、上下
方向に延びる通気孔23が形成されている。この通気孔
23の下部には、上方に向けて先細となるようなテーパ
状をなす弁体挿入部23aが形成されていて、上端部が
上記通気溝17と連通し、下端部は外部に開放してい
る。ここで、この通気孔23は、燃料タンク11の内部
と外部とを連通させる通気路の一部を構成している。
【0017】上記通気孔23の弁体挿入部23aに、先
細状をなす弁体25が軸方向に移動可能に挿入されてい
る。弁体25は、下端部に、通気孔23の下部開口部よ
り十分大きな鍔部25aを有していて、図1及び図10
に示すように、鍔部25aがボディ16の下面から離間
して通気孔23を開放させた開放位置と、図5及び図1
1に示すように、鍔部25aがボディ16の下面に当接
して通気孔23を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能と
なっている。この場合、通気孔23における弁体挿入部
23a内面のテーパ面と、弁体25の外面のテーパ面
は、弁体25を通気孔23の中心付近に位置させるため
のものであり、弁体25が閉鎖位置に位置した状態で
も、弁体25のテーパ面と弁体挿入部23aのテーパ面
との間には隙間が形成される構成となっている(図11
参照)。
【0018】ボディ16の下部には、振り子支持部材2
6がねじ27によって取り付けられている。この振り子
支持部材26の上面には、図8にも示すように、径方向
に延びる2本の通気溝28が形成され、また、振り子支
持部材25の中央部には、球面受け部29aを有する支
点部支持凹部29が形成されていて、この支点部支持凹
部29に、振り子部材30の支点部31が揺動可能に支
持されている。振り子支持部材25の通気溝28と支点
部支持凹部29とは連通している。
【0019】振り子部材30は、図6にも示すように、
一端部に球状の重り32を一体に有していて、その重り
32は、支点部支持凹部29の開口部から下方へ垂下し
ている。振り子部材30の支点部31の下半部は、中心
から外面までの距離が半径r(図10参照)の球面部3
1aとして形成され、また、支点部31の上部は、中心
から外面までの距離が半径rよりも小さなカム面31b
として形成されていて、このカム面31bに上記弁体2
5の下面が当接している。ここで、振り子部材30は、
支点部支持凹部29の球面受け部29aと支点部31の
球面部31aの球面により360度の方向に揺動可能に
支持されている。
【0020】上記ボディ16の下部には、振り子支持部
材26及び振り子部材30を覆うようにしてアウタケー
ス33が装着されている。また、振り子支持部材26の
周りにはリング状をなすロックバー34が上下動可能に
配設されていて、このロックバー34の2個の突出する
被係止部34a,34aが、上記口金14の内側の係止
部14aに係止することにより、タンクキャップ15を
装着状態にロックする。アウタケース33の内底面とロ
ックバー34の下面との間にはコイルばね35が配設さ
れていて、このコイルばね35のばね力により、ロック
バー34の被係止部34aを係止部14aに圧接させる
と共に、パッキン22を口金14に圧接させて気密性を
保持するようにしている。
【0021】アウタケース33の下部には、当該アウタ
ケース33の内部空間36と燃料タンク11の内部とを
連通させる通気孔37が形成されている。しかして、こ
の通気孔37と、アウタケース33の内部空間36と、
振り子支持部材26の通気溝28と、支点部支持凹部2
9の内部と、上記通気孔23と、通気溝17とにより、
燃料タンク11の内部と外部(大気中)とを連通させる
通気路を構成している。
【0022】次に上記構成の作用を説明する。まず、自
動二輪車に搭載された燃料タンク11及びタンクキャッ
プ15が通常の非傾斜状態にある状態では、図1、図4
及び図10に示すように、振り子部材30はボディ16
に対して垂下した状態にあり、弁体25は、振り子部材
30における支点部31のカム面31b上に乗った状態
となっていて、通気孔23を開放した開放位置に位置さ
れている。この状態では、燃料タンク11の内部と外部
とは通気孔23を介して連通しているので、燃料タンク
11内に発生する燃料の蒸気圧は、図1及び図4に矢印
で示すように、アウタケース33の通気孔37、アウタ
ケース33の内部空間36、振り子支持部材26の通気
溝28、支点部支持凹部29の内部、通気孔23、及び
通気溝17を通して外部(大気中)に排出されることに
なる。
【0023】ここで、車両が横転し、燃料タンク11及
びタンクキャップ15が、図5に示すように傾斜するよ
うになると、振り子部材30は、支点部31を支点にし
て、タンクキャップ15に対して相対的に傾くように振
れ動く。これに伴い、支点部31のカム面31bにより
押されて弁体25が矢印ア方向(図11参照)に移動
し、弁体25の鍔部25aが振り子支持部材26の下面
に当接した閉鎖位置に位置される。従ってこの場合、振
り子部材30における支点部31の回転運動が弁体25
の直線運動に変換され、弁体25が良好に移動される。
【0024】この状態では、通気孔23が弁体25によ
って閉鎖されることにより、通気路が閉鎖された状態と
なる。この場合、車両が横転したままで、燃料タンク1
1及びタンクキャップ15が傾斜したままの状態では、
振り子部材30により弁体25が閉鎖位置に保持され
る。このため、燃料タンク11内の燃料が、仮にアウタ
ケース33の通気孔37から、アウタケース33の内部
空間36、振り子支持部材26の通気溝28を通って支
点部支持凹部29の内部に入り込んだとしても、通気孔
23側に流れ出ることが阻止される。従って、車両がほ
ぼ90度横転し、燃料タンク11及びタンクキャップ1
5がほぼ90度傾斜した場合でも、燃料タンク11内の
燃料が外部に流出することを防止できる。また、当然で
はあるが、車両が転倒し、燃料タンク11及びタンクキ
ャップ15がほぼ180度反転した場合でも、燃料タン
ク11内の燃料が外部に流出することを防止できる。
【0025】車両が通常の状態に戻されて燃料タンク1
1及びタンクキャップ15が通常の非傾斜状態に戻され
ると、タンクキャップ15に対して振り子部材30が支
点部31を支点にして元の垂下状態に戻り(図1、図
4、図10参照)、これに伴い弁体25は開放位置に戻
される。
【0026】上記した第1実施例においては、次のよう
な効果を得ることができる。まず、燃料タンク11に装
着されたタンクキャップ15が傾くことに伴い、振り子
部材30がタンクキャップ15に対し相対的に揺動して
弁体25を閉鎖位置に移動させ、その弁体25により通
気孔23を閉鎖する構成としているので、車両がほぼ9
0度横転し、燃料タンク11及びタンクキャップ15が
ほぼ90度傾斜した場合でも、燃料タンク11内の燃料
が外部に流出することを防止できる。
【0027】この場合、弁体25を移動させる振り子部
材30は、支点部31と重り32とが離れているため、
タンクキャップ15の小さな傾きに対しても揺動しやす
く、弁体25を円滑に移動させることができる。
【0028】また、振り子部材30は、支点部支持凹部
29の球面受け部29aと支点部31の球面部31aの
球面により360度の方向に揺動可能に支持されている
ので、タンクキャップ15がどの方向に傾斜しても、そ
のタンクキャップ15に対して振り子部材30が揺動で
き、弁体25を動作させることができる。
【0029】さらに、弁体25の鍔部25aがボディ1
6の下面に当接することで、通気孔23を閉鎖するよう
になっていて、弁体25が閉鎖位置に位置した状態で、
弁体25の先端部のテーパ面と通気孔23における弁体
挿入部23aのテーパ面との間には隙間が形成される構
成となっているため、弁体25が弁体挿入部23aに食
いついて動かなくなってしまうことを防止でき、弁体2
5の開放位置と閉鎖位置との間での移動を円滑にでき
る。
【0030】図12〜図14は本発明の第2実施例を示
したものであり、この第2実施例は上記した第1実施例
とは次の点が異なっている。すなわち、タンクキャップ
15のボディ16における通気路の一部を構成する通気
孔40の弁体挿入部40aは、上下方向にストレートで
あり、ボディ16の上下方向の途中部から下部にかけ
て、弁体挿入部40aの周りに位置させて上下方向に延
びる4本のスリット41(図13参照)が形成されてい
て、このスリット41が通気孔40と連通している。
【0031】また、通気孔40を開閉する弁体42の軸
部は、ストレートな円柱状である。そして、弁体42の
軸部と弁体挿入部40aの径寸法は、弁体42の移動が
可能な範囲で極力同寸法となるように設定し、弁体42
が開放位置に位置した状態での通気は、そのスリット4
1を通して行うようにしている。図13に示す弁体42
の閉鎖位置では、鍔部42aがボディ16の下面に当接
し、スリット41ごと閉鎖する。このような第2実施例
においても、第1実施例と同様な作用効果を得ることが
できる。
【0032】図15〜図21は本発明の第3実施例を示
したものである。この第3実施例は、弁装置部分以外の
基本構成は上記した第1実施例と同じであるため、同一
の部分には同一の符号を付して説明は省略し、異なる部
分について説明する。また、図15〜図18では、燃料
タンク11、タンクキャップ15におけるガスケット1
9、キャップ20、パッキン22、アウタケース33、
ロックバー34、コイルばね35は省略している。
【0033】タンクキャップのボディ43における通気
孔44は、通気路の一部を構成するもので、これの下部
には、球面凹状またはすり鉢状をなす弁体収容部44a
が形成されていて、この弁体収容部44aに、ボール状
の弁体45が上下動可能に収容されている。ボディ43
の下部にねじ27により取り付けられた振り子支持部材
46の中央部には、上下方向に開口した矩形状の開口部
47が形成されていると共に、この開口部47の左右両
側部に軸支持部48が形成されている。
【0034】振り子部材49の支点部50は、図19に
示すようにほぼ蒲鉾状をなしていて、その下半部は、中
心から外面までの距離が半径rの円弧面部50aとして
形成され、また、上部は、中心から外面までの距離が半
径rよりも小さなカム面50bとして形成されていて、
この支点部50が上記開口部47に配置されている。こ
の支点部50には軸51が貫通していて、この軸51の
両端部を、上記軸支持部48に支持させることにより、
振り子部材49は、その軸51の軸回りに揺動可能に支
持されている。ボディ43には、軸51の上下動を規制
する凸部52が設けられている。カム面50bに、上記
弁体45が当接している。この場合、支点部50の外面
と、開口部47の内面との間には隙間が形成されてい
る。
【0035】上記構成において、タンクキャップのボデ
ィ43が通常の非傾斜状態にある状態では、図15及び
図17に示すように、振り子部材49はボディ43に対
して垂下した状態にあり、弁体45は、振り子部材49
おける支点部50のカム面50b上に乗った状態となっ
ていて、通気孔44を開放した開放位置に位置されてい
る。この状態では、燃料タンク11の内部と外部とは通
気孔44を介して連通している。
【0036】ここで、車両が横転し、タンクキャップの
ボディ43が、図18に示すように傾斜するようになる
と、振り子部材49は、支点部50の軸51を支点にし
て、ボディ43に対して相対的に傾くように振れ動く。
これに伴い、支点部50のカム面50bにより押されて
弁体45が転がり通気孔44を閉鎖した閉鎖位置に位置
される。
【0037】従って、この場合も、車両がほぼ90度横
転し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ90度傾斜
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。また、当然ではあるが、車両が転倒
し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ180度反転
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。
【0038】車両が通常の状態に戻されてタンクキャッ
プのボディ43が通常の非傾斜状態に戻されると、ボデ
ィ43に対して振り子部材49が軸51を支点にして元
の垂下状態に戻り、これに伴い弁体45は開放位置に戻
される。
【0039】この第3実施例においては、振り子部材4
9は、軸51の軸回り方向にのみ揺動が可能な構成であ
るが、自動二輪車の場合には、左右のどちらかに横転し
た場合に対応できれば良いため、その横転方向に、振り
子部材49の振れ方向が対応すれば実用上は問題がな
い。また、このように振り子部材49を軸51で支持す
る構成の場合には、製造しやすい利点がある。
【0040】この場合、この第3実施例の振り子部材4
9と、第1実施例の弁体25または第2実施例の弁体4
2とを組み合わせたり、逆に、第3実施例の弁体45
と、第1及び第2実施例の振り子部材30とを組み合わ
せることも可能である。
【0041】図22〜図28は本発明の第4実施例を示
したものである。この第4実施例も、弁装置部分以外の
基本構成は第1実施例と同じであるため、第3実施例と
同様に異なる部分について説明する。
【0042】タンクキャップのボディ55における通気
孔56は、上下方向にストレートに形成されている。ボ
ディ55の下面には、通気孔56の周囲に位置させて矩
形状の凹部56aが形成されている。ボディ55の下部
にねじ27により取り付けられた振り子支持部材57の
中央部には、上下方向に開口した矩形状の開口部58が
形成されていると共に、この開口部58の左右両側部に
軸支持部59が形成されている。開口部58は、上記通
気孔56と連通していて、通気路の一部を構成してい
る。振り子支持部材57の上面には、開口部58の周縁
部に位置させて、軸支持部59を除いた状態で凸部57
aが設けられていて、この凸部57aが、上記凹部56
aに嵌合している。
【0043】振り子部材60には、これの支点部となる
部分に弁体61が一体に設けられている。この弁体61
は短円柱状をなしていて、この弁体61の軸方向に貫通
した軸62の両端部を上記軸支持部59に支持させるこ
とにより、振り子部材60は、弁体61を開口部58に
位置させた状態で、その軸62の軸回りに揺動可能に支
持されている。ボディ55には、軸62の上下動を規制
する凸部63が設けられている。弁体61の外周部に
は、軸方向から見て30度、150度、210度、33
0度の位置に位置させて、合計4本のシール用凸部64
が形成されている。各シール用凸部64は、弁体61の
軸方向に延びている。上記開口部58の内面のうち、軸
62の軸方向と直交する、対向する2面に、軸62と同
じ高さに位置させてシール用凸部65がそれぞれ形成さ
れている。
【0044】上記構成において、タンクキャップのボデ
ィ55が通常の非傾斜状態にある状態では、図22及び
図24に示すように、振り子部材60はボディ55に対
して垂下状態となっていて、弁体61は、各シール用凸
部64が、開口部58側のシール用凸部65から離間
し、その開口部58を開放した開放位置に位置されてい
る。この状態では、弁体61の外面と開口部58の内面
との間には隙間があり、燃料タンクの内部と外部とは開
口部58を介して連通している。
【0045】ここで、車両が横転し、タンクキャップの
ボディ55が、図25に示すように傾斜するようになる
と、振り子部材60は、弁体61の軸62を支点にし
て、ボディ55に対して相対的に傾くように振れ動く。
これに伴い、弁体61は、これの対向する2本のシール
用凸部64が、開口部58側のシール用凸部65にそれ
ぞれ当接する閉鎖位置に位置され、これにより開口部5
8が閉鎖されるようになる。
【0046】従って、この場合も、車両がほぼ90度横
転し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ90度傾斜
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。また、当然ではあるが、車両が転倒
し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ180度反転
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。
【0047】車両が通常の状態に戻されてタンクキャッ
プのボディ55が通常の非傾斜状態に戻されると、ボデ
ィ55に対して振り子部材60が軸62を支点にして元
の垂下状態に戻り、これに伴い弁体61は開放位置に戻
される。
【0048】この第4実施例の場合には、弁体61が振
り子部材60に一体に設けられているから、弁体と振り
子部材とが別部材である場合に比べて部品点数を少なく
できる利点がある。
【0049】図29〜図35は本発明の第5実施例を示
したものである。この第5実施例も、弁装置部分以外の
基本構成は第1実施例と同じであるため、第3実施例と
同様に異なる部分について説明する。
【0050】タンクキャップのボディ68における通気
孔69は、通気路の一部を構成するもので、上下方向に
ストレートに形成されている。ボディ68の下面には、
通気孔69の周囲に位置させて、円弧面70が形成され
ている。ボディ68の下部にねじ27により取り付けら
れた振り子支持部材71の中央部には、上下方向に開口
した矩形状の開口部72が形成されていると共に、この
開口部72の左右両側部に軸支持部73が形成されてい
る。
【0051】振り子部材74には、これの支点部となる
部分に弁体75が一体に設けられている。この弁体75
は短円柱状をなしていて、この弁体75の軸方向に貫通
した軸76の両端部を上記軸支持部73に支持させるこ
とにより、振り子部材74は、弁体75を開口部72に
位置させた状態で、その軸76の軸回りに揺動可能に支
持されている。弁体75の上面は、上記円弧面70に摺
動可能に接触している。ボディ68には、軸76の上下
動を規制する凸部77が設けられている。弁体75に
は、図29及び図31の状態で、上記通気孔69と連通
する弁体通気路78が形成されている。この弁体通気路
78は、図31に示すように、重り32を連結する連結
部32aの両側に形成された枝部78aが下面において
開口している。
【0052】上記構成において、タンクキャップのボデ
ィ68が通常の非傾斜状態にある状態では、図29及び
図31に示すように、振り子部材74はボディ68に対
して垂下状態となっていて、弁体75は、これの弁体通
気路78が、ボディ68の通気孔69と連通した開放位
置に位置されている。この状態では、燃料タンクの内部
と外部とは弁体通気路78及び通気孔69を介して連通
している。
【0053】ここで、車両が横転し、タンクキャップの
ボディ68が、図32に示すように傾斜するようになる
と、振り子部材74は、軸76を支点にして、ボディ6
8に対して相対的に傾くように振れ動く。これに伴い、
弁体75は、通気孔69に対して弁体通気路78の位置
がずれ、当該弁体75の外面で通気孔69を閉鎖する閉
鎖位置に位置されるようになる。
【0054】従って、この場合も、車両がほぼ90度横
転し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ90度傾斜
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。また、当然ではあるが、車両が転倒
し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ180度反転
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。
【0055】車両が通常の状態に戻されてタンクキャッ
プのボディ68が通常の非傾斜状態に戻されると、ボデ
ィ68に対して振り子部材74が軸76を支点にして元
の垂下状態に戻り、これに伴い弁体75は、弁体通気路
78が通気孔69と連通する開放位置に戻される。
【0056】この第5実施例の場合にも、弁体75が振
り子部材74に一体に設けられているから、第4実施例
と同様に、弁体と振り子部材とが別部材である場合に比
べて部品点数を少なくできる利点がある。
【0057】図36〜図42は本発明の第6実施例を示
したものである。この第6実施例も、弁装置部分以外の
基本構成は第1実施例と同じであるため、第3実施例と
同様に異なる部分について説明する。
【0058】タンクキャップのボディ80の上面におけ
る通気溝81は、中央部で2本に分断されている。ボデ
ィ80には、各通気溝81のボディ80の中央部側の端
部に位置させて上下方向に延びる通気孔82,82が形
成されていて、これら各通気孔82,82の下部に、円
形の凹部83が形成されている。各凹部83には、円筒
状をなす通気パイプ84がOリング85を介して取り付
けられていて、これら各通気パイプ84の通気孔84a
が通気孔82と連通している。
【0059】各通気パイプ84の通気孔84aの下部
は、横向きに開口していて、互いに対向している。2本
の通気パイプ84間には、円筒状をなすインナパイプ8
6が回転しないように配置されていて、これの通気孔8
6aの両端部が、両通気パイプ84の通気孔84aに連
通している。インナパイプ86の上部には、通気孔86
aと連通する開口部86bが形成されている。このイン
ナパイプ86の通気孔86aは、通気路の一部を構成し
ている。
【0060】上記ボディ80の下面には、通気パイプ8
4と90度ずれた位置に位置させて2本のボス87が突
設されていて、これらボス87にねじ88により取り付
けられた固定プレート89により、上記インナパイプ8
6及び両通気パイプ84が固定されている。固定プレー
ト89の中央部には、矩形状の開口部90が形成されて
いる。
【0061】そして、振り子部材91には、これの支点
部となる部分に円筒状をなす弁体92が一体に設けられ
ていて、この弁体92が、上記インナパイプ86の外周
部に摺動可能に嵌合されている。振り子部材91の重り
32は、開口部90を通して垂下している。従って、振
り子部材91は、軸となるインナパイプ86によりその
軸回り方向に揺動可能に支持されている。弁体92の上
部には、図36及び図38の状態で、インナパイプ86
の開口部86bと合致して連通する開口部93が形成さ
れている。
【0062】上記構成において、タンクキャップのボデ
ィ80が通常の非傾斜状態にある状態では、図36及び
図38に示すように、振り子部材91はボディ80に対
して垂下状態となっていて、弁体92は、これの開口部
93が、インナパイプ86の通気孔86aと連通した開
放位置に位置されている。この状態では、燃料タンクの
内部と外部とは開口部93及び通気孔86a,84a,
82、通気溝81を介して連通している。
【0063】ここで、車両が横転し、タンクキャップの
ボディ80が、図39に示すように傾斜するようになる
と、振り子部材91は、インナパイプ86を支点にし
て、ボディ80に対して相対的に傾くように振れ動く。
これに伴い、弁体92は、インナパイプ86の開口部8
6bに対する開口部93の位置がずれ、当該弁体92の
周壁部で開口部86bを閉鎖する閉鎖位置に位置される
ようになる。
【0064】従って、この場合も、車両がほぼ90度横
転し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ90度傾斜
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。また、当然ではあるが、車両が転倒
し、燃料タンク及びタンクキャップがほぼ180度反転
した場合でも、燃料タンク内の燃料が外部に流出するこ
とを防止できる。
【0065】車両が通常の状態に戻されてタンクキャッ
プのボディ80が通常の非傾斜状態に戻されると、ボデ
ィ80に対して振り子部材91がインナパイプ86を支
点にして元の垂下状態に戻り、これに伴い弁体92は、
開口部93が通気孔86aと連通する開放位置に戻され
る。
【0066】図43〜図45は本発明の第7実施例を示
したものである。この第7実施例は、燃料流出防止用弁
装置をタンクキャップとは別に設けるようにした例であ
る。まず、図43において、燃料タンク11の入口13
に装着されたタンクキャップ100には、図示はしない
が、燃料タンク11の内部と外部とを連通させる通気路
は形成されてはいない。これに代わり、燃料タンク11
の上部には、燃料蒸気圧放出用の通気ラインを構成する
通気ホース101が接続されていて、この通気ホース1
01の先端部に、燃料流出防止用弁装置102が設けら
れている。
【0067】この燃料流出防止用弁装置102は、図4
4に示す構成となっている。この図44において、弁装
置本体を構成するボディ103の中央部には、上下方向
に延びる通気孔104が形成されている。この通気孔1
04の下部には、上方に向けて先細となるようなテーパ
状をなす弁体挿入部104aが形成されている。弁体挿
入部104aには、第1実施例と同様な構成の弁体25
が軸方向に移動可能に挿入されている。弁体25は、下
端部に、通気孔104の下部開口部より十分大きな鍔部
25aを有している。
【0068】ボディ103の下面には、振り子支持部材
106及びアウタケース107がねじ108により取り
付けられている。ボディ103と振り子支持部材106
との間、及び振り子支持部材106とアウタケース10
7との間には、それぞれシール用のOリング108aが
配置されている。振り子支持部材106の中央部には、
球面受け部109aを有する支点部支持凹部109が形
成されていて、この支点部支持凹部109に、第1実施
例と同様な構成の振り子部材30の支点部31が揺動可
能に支持されている。振り子部材30の重り32は、支
点部支持凹部109の開口部から下方へ垂下しており、
また、支点部31のカム面31b上に、弁体25が乗っ
た状態となっている。
【0069】振り子支持部材106には、支点部支持凹
部109の両側に位置させて通気孔110が形成されて
おり、この通気孔110は、一端部が支点部支持凹部1
09を介して通気孔104と連通し、下端部は、アウタ
ケース107の内部と連通している。アウタケース10
7の下部には接続口111が設けられていて、この接続
口111が上記通気ホース101に接続されている。
【0070】しかして、通気ホース101と、アウタケ
ース107の内部空間と、通気孔110と、支点部支持
凹部109と、通気孔104とにより、燃料タンク11
の内部と外部とを連通させる通気路を構成しており、通
気孔104が通気路の一部を構成している。
【0071】上記構成において、燃料流出防止用弁装置
102のボディ103が通常の非傾斜状態にある状態で
は、図44に示すように、振り子部材30はボディ10
3に対して垂下状態となっていて、弁体25は、振り子
部材30における支点部31のカム面31b上に乗った
状態となっていて、通気孔104を開放した開放位置に
位置されている。この状態では、燃料タンク11の内部
と外部とは通気孔104を介して連通しているので、燃
料タンク11内に発生する燃料の蒸気圧は、図44に矢
印で示すように、アウタケース107の接続口111、
アウタケース107の内部空間、振り子支持部材106
の通気孔110、支点部支持凹部109の内部、通気孔
104を通して外部(大気中)に排出されることにな
る。
【0072】ここで、車両が横転し、燃料タンク11及
び燃料流出防止用弁装置102のボディ103が、図4
5に示すように傾斜するようになると、振り子部材30
は、支点部31を支点にして、ボディ103に対して相
対的に傾くように振れ動く。これに伴い、支点部31の
カム面31bにより押されて弁体25が閉鎖位置に位置
され、通気孔23が弁体25によって閉鎖される。
【0073】従って、この場合も、車両がほぼ90度横
転し、燃料タンク11及び燃料流出防止用弁装置102
のボディ103がほぼ90度傾斜した場合でも、燃料タ
ンク11内の燃料が外部に流出することを防止できる。
また、当然ではあるが、車両が転倒し、燃料タンク11
及びボディ103がほぼ180度反転した場合でも、燃
料タンク11内の燃料が外部に流出することを防止でき
る。
【0074】車両が通常の状態に戻されて燃料タンク1
1及び燃料流出防止用弁装置102が通常の非傾斜状態
に戻されると、ボディ103に対して振り子部材30が
支点部31を支点にして元の垂下状態に戻り、これに伴
い弁体25は開放位置に戻される。このような第7実施
例においても、第1実施例と同様な作用効果を得ること
ができる。なお、この第7実施例における燃料流出防止
用弁装置102において、前記第2〜第6実施例の弁構
造を組み合わせることも可能である。
【0075】本発明は、上記した各実施例にのみ限定さ
れるものではなく、例えば対象としては自動二輪車に限
らず、水上バイクなどにも適用できるなど、要旨を逸脱
しない範囲内で適宜変形して実施できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1に記載の燃料流出防止用弁装置
によれば、燃料タンク及びこれに装着されたタンクキャ
ップが傾くと、そのタンクキャップに対し振り子部材が
揺動して弁体を閉鎖位置に位置させ、通気路が弁体によ
り閉鎖されるから、燃料タンク内の燃料が通気路を通し
て外部へ流出することを防止できる。この場合、弁体を
移動させる振り子部材は、支点部と重りとが離れている
ため、タンクキャップの小さな傾きに対しても揺動しや
すく、弁体を円滑に移動させることができる。従って、
車両が90度程度横転した場合でも、燃料タンク内の燃
料が通気路を通して外部へ流出することを防止できるよ
うになる。
【0077】請求項2に記載の燃料流出防止用弁装置に
よれば、燃料タンクに接続された弁装置本体が傾くと、
その弁装置本体に対し振り子部材が揺動して弁体を閉鎖
位置に位置させ、通気路が弁体により閉鎖されるから、
燃料タンク内の燃料が通気路を通して外部へ流出するこ
とを防止できる。この場合も、弁体を移動させる振り子
部材は、支点部と重りとが離れているため、タンクキャ
ップの小さな傾きに対しても揺動しやすく、弁体を円滑
に移動させることができる。従って、車両が90度程度
横転した場合でも、燃料タンク内の燃料が通気路を通し
て外部へ流出することを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、図3中A1
−A1線に沿う断面図
【図2】燃料タンクの概略的な破断側面図
【図3】平面図
【図4】図3中A2−A2線に沿う断面図
【図5】タンクキャップが傾いた状態での図1相当図
【図6】振り子部材の斜視図
【図7】タンクキャップのボディを示すもので、(a)
は平面図、(b)は(a)中A3−A3線に沿う断面
図、(c)は同(a)中A4−A4線に沿う断面図
【図8】振り子支持部材を示すもので、(a)は平面
図、(b)は(a)中A5−A5線に沿う断面図、
(c)は同(a)中A6−A6線に沿う断面図
【図9】ロックバーを示すもので、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は側面図
【図10】弁体の開放状態での要部の断面図
【図11】弁体の閉鎖状態での要部の断面図
【図12】本発明の第2実施例を示す図10相当図
【図13】図12中B1−B1線に沿う断面図
【図14】図11相当図
【図15】本発明の第3実施例を示すもので、図16中
C1−C1線に沿う断面図
【図16】一部を省略した状態での破断平面図
【図17】図16中C2−C2線に沿う部分断面図
【図18】タンクキャップが傾いた状態での部分断面図
【図19】振り子部材の斜視図
【図20】タンクキャップのボディを示すもので、
(a)は平面図、(b)は(a)中C3−C3線に沿う
断面図、(c)は同(a)中C4−C4線に沿う断面図
【図21】振り子支持部材を示すもので、(a)は平面
図、(b)は(a)中C5−C5線に沿う断面図、
(c)は同(a)中C6−C6線に沿う断面図
【図22】本発明の第4実施例を示すもので、図23中
D1−D1線に沿う断面図
【図23】図16相当図
【図24】図23中D2−D2線に沿う部分断面図
【図25】図18相当図
【図26】振り子部材の斜視図
【図27】タンクキャップのボディを示すもので、
(a)は平面図、(b)は(a)中D3−D3線に沿う
断面図、(c)は同(a)中D4−D4線に沿う断面図
【図28】振り子支持部材を示すもので、(a)は平面
図、(b)は(a)中D5−D5線に沿う断面図、
(c)は同(a)中D6−D6線に沿う断面図
【図29】本発明の第5実施例を示すもので、図30中
E1−E1線に沿う断面図
【図30】図16相当図
【図31】図30中E2−E2線に沿う部分断面図
【図32】図18相当図
【図33】タンクキャップのボディを示すもので、
(a)は平面図、(b)は(a)中E3−E3線に沿う
断面図、(c)は同(a)中E4−E4線に沿う断面図
【図34】振り子支持部材を示すもので、(a)は平面
図、(b)は(a)中E5−E5線に沿う断面図、
(c)は同(a)中E6−E6線に沿う断面図
【図35】振り子部材を示すもので、(a)は平面図、
(b)は(a)中E7−E7線に沿う断面図、(c)は
同(a)中E8−E8線に沿う断面図、(d)は同
(a)中E9−E9線に沿う断面図
【図36】本発明の第6実施例を示すもので、図37中
F1−F1線に沿う断面図
【図37】図16相当図
【図38】図38中F2−F2線に沿う部分断面図
【図39】タンクキャップが傾いた状態での図38相当
【図40】タンクキャップのボディを示すもので、
(a)は平面図、(b)は(a)中F3−F3線に沿う
断面図、(c)は同(a)中F4−F4線に沿う断面図
【図41】固定プレートを示すもので、(a)は平面
図、(b)は側面図
【図42】通気パイプを示すもので、(a)は正面図、
(b)は側面図
【図43】本発明の第7実施例を示す図2相当図
【図44】燃料流出防止用弁装置の縦断面図
【図45】燃料流出防止用弁装置が傾いた状態での縦断
面図
【図46】従来例を示す弁装置の部分縦断面図
【図47】180度転倒した状態での部分縦断面図
【符号の説明】
図面中、11は燃料タンク、12は燃料、13は入口、
15はタンクキャップ、16はボディ、23は通気孔
(通気路)、25は弁体、26は振り子支持部材、29
aは球面受け部、30は振り子部材、31は支点部、3
1aは球面部、32は重り、34はロックバー、40は
通気孔、42は弁体、43はボディ、44は通気孔(通
気路)、45は弁体、46は振り子支持部材、49は振
り子部材、50は支点部、51は軸、55はボディ、5
7は振り子支持部材、58は開口部(通気路)、60は
振り子部材、61は弁体(支点部)、62は軸、64,
65はシール用凸部、68はボディ、69は通気孔(通
気路)、71は振り子支持部材、74は振り子部材、7
5は弁体(支点部)、76は軸、80はボディ、84は
通気パイプ、86はインナパイプ(軸)、86aは通気
孔(通気路)、89は固定プレート、91は振り子部
材,92は弁体、93は開口部、101は通気ホース
(通気ライン)、102は燃料流出防止用弁装置、10
3はボディ(弁装置本体)、104は通気孔(通気
路)、106は振り子支持部材を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 3D038 CA23 CB01 CC15 3H055 AA01 CC04 CC07 CC11 CC20 CC21 DD17 EE08 FF03 FF07 FF19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車等の車両における燃料タンクの入
    口に着脱可能に装着されるタンクキャップと、 このタンクキャップに設けられ、当該タンクキャップの
    装着状態で前記燃料タンクの内部と外部とを連通させる
    通気路と、 前記タンクキャップに前記通気路を開閉するように設け
    られた弁体と、 一端部に重りを有して前記タンクキャップに揺動可能に
    設けられ、前記タンクキャップが非傾斜状態にある状態
    では前記弁体を前記通気路を開放させる開放位置に位置
    させ、前記タンクキャップが傾くことに伴いそのタンク
    キャップに対し揺動して前記弁体を前記通気路を閉鎖す
    る閉鎖位置に位置させる振り子部材とを具備したことを
    特徴とする燃料流出防止用弁装置。
  2. 【請求項2】 自動車等の車両における燃料タンクに接
    続された通気ラインに設けられた弁装置本体と、 この弁装置本体に設けられ、前記通気ラインを介して前
    記燃料タンクの内部と連通すると共に燃料タンクの外部
    と連通した通気路と、 前記弁装置本体に前記通気路を開閉するように設けられ
    た弁体と、 一端部に重りを有して前記弁装置本体に揺動可能に設け
    られ、前記弁装置本体が非傾斜状態にある状態では前記
    弁体を前記通気路を開放させる開放位置に位置させ、前
    記弁装置本体が傾くことに伴いその弁装置本体に対し揺
    動して前記弁体を前記通気路を閉鎖する閉鎖位置に位置
    させる振り子部材とを具備したことを特徴とする燃料流
    出防止用弁装置。
  3. 【請求項3】 弁体は、振り子部材の支点部に一体に設
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    燃料流出防止用弁装置。
  4. 【請求項4】 振り子部材は、軸によりその軸回り方向
    に揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1
    または2記載の燃料流出防止用弁装置。
  5. 【請求項5】 振り子部材は、球面により360度の方
    向に揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項
    1または2記載の燃料流出防止用弁装置。
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