JP2002019317A - 平版印刷用原板 - Google Patents

平版印刷用原板

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JP2002019317A
JP2002019317A JP2000206906A JP2000206906A JP2002019317A JP 2002019317 A JP2002019317 A JP 2002019317A JP 2000206906 A JP2000206906 A JP 2000206906A JP 2000206906 A JP2000206906 A JP 2000206906A JP 2002019317 A JP2002019317 A JP 2002019317A
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Sumiaki Yamazaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル信号に基づいた走査露光が可能であ
り、良好な機上現像性を有し、しかも耐刷性の改良され
た平版印刷用原板を提供する。 【解決手段】 親水性支持体上に、熱可塑性ポリマー微
粒子、熱硬化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有す
るポリマー微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイク
ロカプセルからなる群から選択される少なくとも一つの
成分を含有する感熱層を有する平版印刷用原版であっ
て、熱により疎水性に変化する親水性極性変換ポリマー
を感熱層に含有することを特徴とする平版印刷用原版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に親水性
の画像形成層を有するネガ型の平版印刷用原板に関す
る。より詳しくは、デジタル信号に基づいた走査露光お
よび機上現像による製版が可能であり、高耐刷な平版印
刷用原板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年進展が目覚ましいコンピュータ・ツ
ウ・プレートシステム用刷版については、多数の研究が
なされている。その中で、一層の工程合理化と廃液処理
問題の解決を目指すものとして、露光後、現像処理する
ことなしにそのまま印刷機に装着して印刷できる平版印
刷用原板が研究され、種々の方法が提案されている。
【0003】処理工程をなくす方法の一つに、露光済み
の印刷用原版を印刷機のシリンダーに装着し、シリンダ
ーを回転しながら湿し水とインキを供給することによっ
て、印刷用原版の非画像部を除去する機上現像と呼ばれ
る方法がある。すなわち、印刷用原版を露光後、そのま
ま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で処理が完了す
る方式である。このような機上現像に適した平版印刷用
原板は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光層を有し、し
かも、明室に置かれた印刷機上で現像されるのに適した
明室取り扱い性を有することが必要とされる。
【0004】例えば、日本特許2938397号公報に
は、親水性バインダーポリマー中に熱可塑性疎水性重合
体の微粒子を分散させた感光層を親水性支持体上に設け
た平版印刷用原板が開示されている。この公報には、該
平版印刷用原板において、赤外線レーザー露光して熱可
塑性疎水性重合体の微粒子を熱により合体させて画像形
成した後、印刷機シリンダー上に版を取付け、湿し水お
よび/またはインキにより機上現像できることが記載さ
れている。
【0005】また、特開平9−127683号公報およ
びWO99−10186号公報にも熱可塑性微粒子を熱
による合体後、機上現像により印刷版を作製することが
記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような熱による微粒子の単なる合体で画像を作る方法
は、良好な機上現像性を示すものの、画像強度が小さい
ために耐刷性が不十分という問題があった。本発明の目
的は、上記の問題を解決することである。すなわち、デ
ジタル信号に基づいた走査露光が可能であり、良好な機
上現像性を有し、しかも耐刷性の改良された平版印刷用
原板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の手段で達成される。 1.親水性支持体上に、熱可塑性ポリマー微粒子、熱硬
化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有するポリマー
微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイクロカプセル
からなる群から選択される少なくとも一つの成分を含有
する感熱層を有する平版印刷用原版であって、熱により
疎水性に変化する親水性極性変換ポリマーを感熱層に含
有することを特徴とする平版印刷用原版。
【0008】2.親水性支持体上に、熱可塑性微粒子、
熱硬化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有するポリ
マー微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイクロカプ
セルからなる群から選択される少なくとも一つの成分を
含有する感熱層、及び水溶性オーバーコート層を有する
平版印刷用原版であって、熱により疎水性に変化する親
水性極性変換ポリマーを感熱層及びオーバーコート層の
うち少なくとも一つの層に含有することを特徴とする平
版印刷用原版。
【0009】3.該極性変換ポリマーが、熱により脱炭
酸を起こすカルボン酸塩基を有するポリマーであること
を特徴とする前記1又は前記2記載の平版印刷用原版。
【0010】4.該極性変換ポリマーが、下記一般式
(1)を有する熱により脱炭酸を起こすポリマーである
ことを特徴とする前記1又は前記2記載の平版印刷用原
版。
【化2】 (式(I)中、Xは4族から6族の元素、同酸化物、同
硫化物、同セレン化物及び同テルル化物から選ばれるい
ずれかの2価残基を表し、Pはポリマー主鎖を表し、L
は2価の連結基を表し、R1、R2はそれぞれ同じでも異
なっていてもよい1価の基を表し、Mはアルカリ金属、
アルカリ土類金属及びオニウムから選ばれるいずれかを
表す。)
【0011】本発明は、感熱層マトリックスに単なる親
水性樹脂ではなく親水性極性変換ポリマーを用いること
によって、機上現像性を損なわずに耐刷力向上が得られ
るとの発見に基づいている。従来方式では、親水性樹脂
が画像部に残存するため、印刷時、画像部へ湿し水が浸
透して画像強度を弱め、耐刷性を低下させるが、親水性
極性変換ポリマーでは露光部が疎水性に変換し、画像部
への湿し水の浸透を減少させるため、耐刷性が向上する
と推定される。非画像部では親水性が保持されているた
め、機上現像性は劣化しない。更に本発明者は、オーバ
ーコート層に極性変換ポリマーを用いた場合にも耐刷性
が向上することを見出した。ここでは感熱層上にオーバ
ーコート層を塗布する時、両層が一部界面混合して親水
性樹脂が感熱層に入り、画像部の耐水性を劣化させてい
たことへの対策となっていると推定される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。 〔感熱層〕本発明の感熱層は、熱可塑性ポリマー微粒
子、熱硬化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有する
ポリマー微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイクロ
カプセルから選ばれた少なくとも一つの成分を含有す
る。
【0013】本発明に好適な熱可塑性微粒子ポリマーと
しては、1992年1月のResearchDisclosure No.33
303、特開平9−123387号公報、同9−131
850号公報、同9−171249号公報、同9−17
1250号公報およびEP931647号公報などに記
載の熱可塑性微粒子ポリマーを好適なものとして挙げる
ことができる。具体例としては、エチレン、スチレン、
塩化ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、ビニルカルバゾールなどのモノ
マーのホモポリマーまたはコポリマーあるいはそれらの
混合物を挙げることができる。その中で、より好適なも
のとして、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルを挙
げることができる。これらの熱可塑性ポリマー微粒子の
平均粒径は0.01μm〜2.0μmが好ましい。又、
これらの微粒子の合成方法としては、公知の乳化重合
法、懸濁重合法、及び溶剤蒸発法等が挙げられる。
【0014】本発明に好適な熱硬化性ポリマー微粒子と
しては、フェノール骨格を有する樹脂、尿素系樹脂(例
えば、尿素又はメトキシメチル化尿素など尿素誘導体を
ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂化した
もの)、メラミン系樹脂(例えば、メラミン又はその誘
導体をホルムアルデヒドなどのアルデヒド類により樹脂
化したもの)、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等からの微粒子を
挙げることができる。
【0015】好適なフェノール骨格を有する樹脂として
は、例えば、フェノール、クレゾールなどをホルムアル
デヒドなどのアルデヒド類により樹脂化したフェノール
樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、N−(p−ヒドロキシ
フェニル)メタクリルアミドなどのフェノール骨格を有
するメタクリルアミド又はアクリルアミド樹脂、及びN
−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリレートなどのフ
ェノール骨格を有するメタクリレート又はアクリレート
樹脂を挙げることができる。中でも、特に好ましいの
は、フェノール骨格を有する樹脂、メラミン樹脂、尿素
樹脂及びエポキシ樹脂である。
【0016】本発明に用いられる熱硬化性ポリマー微粒
子は、平均粒径0.01μm〜2.0μmが好ましい。
このような微粒子の合成方法としては、これら化合物を
非水溶性の有機溶剤に溶解し、これを分散剤が入った水
溶液と混合乳化し、さらに熱をかけて、有機溶剤を飛ば
しながら微粒子状に固化させる溶剤蒸発法がある。ま
た、熱硬化性樹脂を合成する際に微粒子化してもよい。
しかし、これらの方法に限らない。
【0017】本発明に用いる熱反応性官能基を有するポ
リマー微粒子の熱反応性官能基としては、重合反応を行
うエチレン性不飽和基(例えば、アクリロイル基、メタ
クリロイル基、ビニル基、アリル基など)、付加反応を
行うイソシアナート基もしくはそのブロック体及びその
反応相手である活性水素原子を有する官能基(例えば、
アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基など)、同
じく付加反応を行うエポキシ基及びその反応相手である
アミノ基、カルボキシル基もしくはヒドロキシル基、縮
合反応を行うカルボキシル基とヒドロキシル基もしくは
アミノ基、開環付加反応を行う酸無水物とアミノ基もし
くはヒドロキシル基などを挙げることができる。しか
し、化学結合が形成されるならば、どのような反応を行
う官能基でも良い。
【0018】本発明により好適な熱反応性官能基を有す
る微粒子ポリマーとしては、アクリロイル基、メタクリ
ルロイル基、ビニル基、アリル基、エポキシ基、アミノ
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、イソシアネート
基、酸無水物およびそれらを保護した基を有するものを
挙げることができる。これらの官能基のポリマー粒子へ
の導入は、重合時に行ってもよいし、重合後に高分子反
応を利用して行ってもよい。
【0019】重合時に導入する場合は、これらの官能基
を有するモノマーを乳化重合あるいは懸濁重合すること
が好ましい。そのような官能基を有するモノマーの具体
例として、アリルメタクリレート、アリルアクリレー
ト、ビニルメタクリレート、ビニルアクリレート、グリ
シジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、2−
イソシアネートエチルメタクリレートあるいはそのアル
コールなどによるブロックイソシアナート、2−イソシ
アネートエチルアクリレートあるいはそのアルコールな
どによるブロックイソシアナート、2−アミノエチルメ
タクリレート、2−アミノエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、2官能アクリレート、2官能メタクリレートなど
を挙げることができるが、これらに限定されない。これ
らのモノマーと共重合可能な、熱反応性官能基をもたな
いモノマーとしては、例えば、スチレン、アルキルアク
リレート、アルキルメタクリレート、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニルなどを挙げることができるが、熱反応性
官能基をもたないモノマーであれば、これらに限定され
ない。熱反応性官能基の導入を重合後に行う場合に用い
る高分子反応としては、例えば、WO96−34316
号公報に記載されている高分子反応を挙げることができ
る。
【0020】上記の熱反応性官能基を有する微粒子ポリ
マーの中で、微粒子ポリマー同志が熱により合体するも
のが好ましく、その表面は親水性で、水に分散するもの
が、特に好ましい。微粒子ポリマーのみを塗布し、凝固
温度よりも低い温度で乾燥して作製した時の皮膜の接触
角(空中水滴)が、凝固温度よりも高い温度で乾燥して
作製した時の皮膜の接触角(空中水滴)よりも低くなる
ことが好ましい。このように微粒子ポリマー表面を親水
性にするには、ポリビニルアルコール、ポリエチレング
リコールなどの親水性ポリマーあるいはオリゴマー、ま
たは親水性低分子化合物を微粒子ポリマー表面に吸着さ
せてやれば良いが、その方法はこれらに限定されるもの
ではない。
【0021】これらの熱反応性官能基を有する微粒子ポ
リマーの凝固温度は、70℃以上が好ましいが、経時安
定性を考えると100℃以上がさらに好ましい。上記の
微粒子ポリマーの平均粒径は、0.01〜20μmが好
ましいが、その中でも0.05〜2.0μmがさらに好
ましく、特に0.1〜1.0μmが最適である。この範
囲内で良好な解像度および経時安定性が得られる。
【0022】本発明に用いられるマイクロカプセルは、
疎水性化合物を内包している。疎水性化合物としては、
凝固温度が70℃以上であることが好ましい。又、熱反
応性官能基を有する化合物がより好ましい。熱反応性官
能基としては、熱反応性官能基を有するポリマー微粒子
の説明で述べたものと同じ官能基が用いられる。好適な
熱反応性官能基を有する化合物としては、重合性エチレ
ン性不飽和基、ヒドロキシル基、カルボキシル基あるい
はカルボキシレート基あるいは酸無水物、アミノ基、エ
ポキシ基、および、イソシアナート基あるいはそのブロ
ック体から選ばれた少なくとも一個の官能基を有する化
合物を挙げることができる。
【0023】重合性エチレン性不飽和基を有する化合物
としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、
ビニル基、アリル基などを少なくとも1個、好ましくは
2個以上有する化合物が好ましく、この様な化合物群は
当該産業分野において広く知られるものであり、本発明
においては、これらを特に限定なく用いることができ
る。これらは、化学的形態としては、モノマー、プレポ
リマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、ま
たはそれらの混合物、あるいはそれらの共重合体であ
る。
【0024】例として、不飽和カルボン酸(例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、マレイン酸など)、そのエステルおよび
アミドが挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂
肪族多価アルコールとのエステルおよび不飽和カルボン
酸と脂肪族多価アミンとのアミドが挙げられる。また、
ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基等の求核性置
換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたは不飽和カ
ルボン酸アミドと、単官能もしくは多官能イソシアネー
トまたはエポキシドとの付加反応物、および、単官能も
しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適
に使用される。また、イソシアナート基やエポキシ基な
どの親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル
またはアミドと、単官能もしくは多官能のアルコール、
アミンおよびチオールとの付加反応物、さらに、ハロゲ
ン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和
カルボン酸エステルまたはアミドと、単官能もしくは多
官能アルコール、アミンおよびチオールとの置換反応物
も好適である。また、別の好適な例として、上記の不飽
和カルボン酸を、不飽和ホスホン酸あるいはクロロメチ
ルスチレンに置き換えた化合物を挙げることができる。
【0025】不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール
とのエステルである重合性化合物の具体例としては、ア
クリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、トリメチロールプロパント
リス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアク
リレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトール
トリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、
ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサ
アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イ
ソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー
等を挙げることができる。
【0026】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕
ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリロイルオキシ
エトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等を挙げることが
できる。
【0027】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等を挙
げることができる。
【0028】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等を挙げることがで
きる。イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリ
コールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイ
ソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート
等を挙げることができる。マレイン酸エステルとして
は、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリ
コールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、
ソルビトールテトラマレート等を挙げることができる。
【0029】その他のエステルの例として、例えば、特
公昭46−27926、特公昭51−47334、特開
昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステ
ル類や、特開昭59−5240、特開昭59−524
1、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有す
るもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有
するもの等を挙げることができる。
【0030】また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カ
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等を挙げることができる。その他の好ましいアミド系
モノマーの例としては、特公昭54−21726記載の
シクロへキシレン構造を有すものを挙げることができ
る。
【0031】また、イソシアネートと水酸基の付加反応
を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適
であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭4
8−41708号公報中に記載されている1分子に2個
以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化
合物に、下記式(II)で示される水酸基を有する不飽和
モノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性不飽
和基を含有するウレタン化合物等が挙げられる。
【0032】一般式(II) CH2=C(R11)COOCH2CH(R12)OH (ただし、R11およびR12は、HまたはCH3を示
す。)
【0033】また、特開昭51−37193号、特公平
2−32293号、特公平2−16765号に記載され
ているようなウレタンアクリレートや、特公昭58−4
9860号、特公昭56−17654号、特公昭62−
39417号、特公昭62−39418号記載のエチレ
ンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物も好適なも
のとして挙げることができる。
【0034】さらに、特開昭63−277653号、特
開昭63−260909号、特開平1−105238号
に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を
有するラジカル重合性化合物を好適なものとして挙げる
ことができる。
【0035】その他の好適なものの例としては、特開昭
48−64183号公報、特公昭49−43191号公
報、同52−30490号公報の各公報に記載されてい
るようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と
(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート
類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げる
ことができる。また、特公昭46−43946号公報、
特公平1−40337号公報、同1−40336号公報
記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号
公報に記載のビニルホスホン酸系化合物等も好適なもの
として挙げることができる。また、ある場合には、特開
昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル
基を含有する化合物も好適に使用される。さらに日本接
着協会誌、20巻7号、300〜308ページ(198
4年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介
されているものも好適に使用することができる。
【0036】好適なエポキシ化合物としては、グリセリ
ンポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ポリプロピレンジグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノ
ール類あるいはポリフェノール類もしくはそれらの水素
添加物のポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0037】好適なイソシアネート化合物としては、ト
リレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシ
アネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、ある
いは、それらをアルコールあるいはアミンでブロックし
た化合物を挙げることができる。
【0038】好適なアミン化合物としては、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ポ
リエチレンイミンなどが挙げられる。
【0039】好適なヒドロキシル基を有する化合物とし
ては、末端メチロール基を有する化合物、ペンタエリス
リトールなどの多価アルコール、ビスフェノール・ポリ
フェノール類などを挙げることができる。好ましカルボ
キシル基を有する化合物としては、ピロメリット酸、ト
リメリット酸、フタル酸などの芳香族多価カルボン酸、
アジピン酸などの脂肪族多価カルボン酸などが挙げられ
る。好適な酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などが挙げられ
る。
【0040】エチレン状不飽和化合物の共重合体の好適
なものとして、アリルメタクリレートの共重合体を挙げ
ることができる。例えば、アリルメタクリレート/メタ
クリル酸共重合体、アリルメタクリレート/エチルメタ
クリレート共重合体、アリルメタクリレート/ブチルメ
タクリレート共重合体などを挙げることができる。
【0041】マイクロカプセル化する方法としては、公
知の方法が適用できる。例えばマイクロカプセルの製造
方法としては、米国特許2800457号、同2800
458号にみられるコアセルベーションを利用した方
法、英国特許990443号、米国特許3287154
号、特公昭38−19574号、同42−446号、同
42−711号にみられる界面重合法による方法、米国
特許3418250号、同3660304号にみられる
ポリマーの析出による方法、米国特許3796669号
に見られるイソシアネートポリオール壁材料を用いる方
法、米国特許3914511号に見られるイソシアネー
ト壁材料を用いる方法、米国特許4001140号、同
4087376号、同4089802号にみられる尿素
―ホルムアルデヒド系あるいは尿素ホルムアルデヒド−
レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許4
025445号にみられるメラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、ヒドロキシセルロース等の壁材を用いる方法、特
公昭36−9163号、同51−9079号にみられる
モノマー重合によるin situ法、英国特許930
422号米国特許3111407号にみられるスプレー
ドライング法、英国特許952807号、同96707
4号にみられる電解分散冷却法などがあるが、これらに
限定されるものではない。
【0042】本発明に用いられる好ましいマイクロカプ
セル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性
質を有するものである。このような観点から、マイクロ
カプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびこれら
の混合物が好ましく、特に、ポリウレアおよびポリウレ
タンが好ましい。マイクロカプセル壁に熱反応性官能基
を有する化合物を導入しても良い。
【0043】上記のマイクロカプセルの平均粒径は、
0.01〜20μmが好ましいが、中でも0.05〜
2.0μmがさらに好ましく、0.10〜1.0μmが
特に好ましい。この範囲内で良好な解像度と経時安定性
が得られる。このようなマイクロカプセルは、カプセル
同志が熱により合体してもよいし、合体しなくとも良
い。要は、マイクロカプセル内包物のうち、塗布時にカ
プセル表面あるいはマイクロカプセル外に滲み出したも
の、あるいは、マイクロカプセル壁に浸入したものが、
熱により化学反応を起こせば良い。添加された親水性樹
脂、あるいは、添加された低分子化合物と反応してもよ
い。また2種類以上のマイクロカプセルに、それぞれ異
なる官能基で互いに熱反応するような官能基をもたせる
ことによって、マイクロカプセル同士を反応させてもよ
い。従って、熱によってマイクロカプセル同志が、熱で
溶融合体することは画像形成上好ましいことであるが、
必須ではない。
【0044】マイクロカプセルを感熱層に添加する場
合、内包物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤をマイク
ロカプセル分散媒中に添加することができる。このよう
な溶剤によって、内包された熱反応性官能基を有する化
合物の、マイクロカプセル外への拡散が促進される。こ
のような溶剤としては、マイクロカプセル分散媒、マイ
クロカプセル壁の材質、壁厚および内包物に依存する
が、多くの市販されている溶剤から容易に選択すること
ができる。例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン壁から
なる水分散性マイクロカプセルの場合、アルコール類、
エーテル類、アセタール類、エステル類、ケトン類、多
価アルコール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類などが
好ましい。
【0045】具体的化合物としては、メタノール、エタ
ノール、第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒ
ドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケ
トン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どがあるが、これらに限られない。またこれらの溶剤を
2種以上用いても良い。
【0046】マイクロカプセル分散液には溶解しない
が、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用いることが
できる。添加量は、素材の組み合わせにより決まるもの
であるが、適性値より少ない場合は、画像形成が不十分
となり、多い場合は分散液の安定性が劣化する。通常、
塗布液の5〜95重量%が有効であり好ましい範囲は、
10〜90重量%、より好ましい範囲は15〜85重量
%である。
【0047】上記の熱可塑性ポリマー微粒子、熱硬化性
ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有するポリマー微粒
子、及び疎水性化合物を内包するマイクロカプセルの感
熱層への添加量は、いずれの微粒子においても感熱層固
形分の50重量%以上が好ましく、60重量%以上がさ
らに好ましい。
【0048】本発明に用いられる熱により疎水性に変化
する親水性極性変換ポリマーとしては、特開平5−77
574号公報、特開平4−125189号公報、米国特
許第5187047号、及び特開昭62−195646
号公報に記載されているスルホン酸基を脱スルホンさせ
疎水化する樹脂や、米国特許第4081572号に記載
されているカルボン酸基を有するポリマーを脱水閉環し
て疎水化する樹脂、特願平11−228618号に記載
の熱により脱炭酸を起こすカルボン酸塩基を有する親水
性ポリマー等が挙げられる。中でも、熱により脱炭酸を
起こすカルボン酸塩基を有するポリマーを、感熱層及び
オーバーコート層のうち少なくともいずれかに含有させ
た場合に、特に耐刷向上効果が顕著である。かかる親水
性極性変換ポリマーは、バインダーとして添加する以外
に、微粒子合成時に分散剤として用いることもできる。
【0049】本発明に用いられる熱により疎水性に変化
する親水性極性変換ポリマーは、特に限定されないが、
下記一般式(I)で表されるポリマーであることが更に
好ましい。
【0050】
【化3】
【0051】(式(I)中、Xは4族から6族の元素、
同酸化物、同硫化物、同セレン化物及び同テルル化物か
ら選ばれるいずれかの2価残基を表し、Pはポリマー主
鎖を表し、Lは2価の連結基を表し、R1、R2はそれぞ
れ同じでも異なっていてもよい1価の基を表し、Mはア
ルカリ金属、アルカリ土類金属及びオニウムから選ばれ
るいずれかを表す。)
【0052】R1、R2としては、水素を含む一価の非金
属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原
子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、
アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプ
ト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチ
オ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミ
ノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N
−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリ
ールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバ
モイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキ
シ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ
基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ア
シルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミ
ノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′
−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイ
ド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリ
ールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレ
イド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′
−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N
−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレ
イド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−
アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−
アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキ
シカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバ
モイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−ア
リールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイ
ル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基
(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト
基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシス
ルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフ
ィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル
基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリ
ールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリール
スルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキル
スルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリー
ルスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスル
ファモイル基、ホスフォノ基(−PO32)及びその共
役塩基基(以下ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホ
スフォノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォ
ノ基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ
基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ
基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、ア
ルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォ
ノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、
アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基
(−OPO32)及びその共役塩基基(以後、ホスフォ
ナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基
(−OPO 3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノオキシ
基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ
オキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホ
スフォノオキシ基(OPO3H(alkyl))及びその共役塩
基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、
モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3H(ary
l))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホナト
オキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、
アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
【0053】好ましいアルキル基の具体例としては、炭
素原子数が1から20までの直鎖状、分枝状または環状
の置換基を有していてもよいアルキル基を挙げることが
でき、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデ
シル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、
2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボニル基等を
挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素数3から12までの分岐状、
ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基
がより好ましい。
【0054】置換アルキル基が有する置換基の例として
は、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、好まし
い例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、
−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−
アルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−
アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ
基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジア
ルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカル
バモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバ
モイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスル
ホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキ
ルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレ
イド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,
N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−
アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−ア
リールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレ
イド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、
N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、
N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、
N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリ
ール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリー
ル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール
−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−ア
リール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−
N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモ
イル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアル
キルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N
−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、
アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)及びその共
役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシス
ルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモ
イル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジ
アルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナ
モイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N
−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルフ
ァモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−
ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモ
イル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−ア
ルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基
(−PO32)及びその共役塩基基(以下、ホスフォナ
ト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO3(alky
l)2)、ジアリールホスフォノ基(−PO3(aryl)2)、
アルキルアリールホスフォノ基(−PO3(alkyl)(ary
l))、モノアルキルホスフォノ基(−PO3H(alkyl))
及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と
称す)、モノアリールホスフォノ基(−PO3H(ary
l))及びその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト
基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO32)及び
その共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称
す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OP3(alkyl)
2)、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO3(aryl)
2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OPO3
(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基
(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、ア
ルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホ
スフォノオキシ基(−OPO3H(aryl))及びその共役
塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称
す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基が挙げられる。
【0055】これらの置換基における、アルキル基の具
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチ
ルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、ア
セトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチ
ルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルア
ミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチル
アミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカ
ルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、
フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバ
モイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、ス
ルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフ
ェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることがで
きる。また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1
−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−
クロロ−1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の
例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチ
ニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アシル基(G1CO−)におけるG1としては、水素、な
らびに上記のアルキル基、アリール基を挙げることがで
きる。これら置換基の内、更により好ましいものとして
はハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アル
コキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルア
ミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオ
キシ基、N−アリールカバモイルオキシ基、アシルアミ
ノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバ
モイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジア
ルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ
基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルス
ルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N
−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基、ホスフォ
ナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリールホスフォ
ノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキルホスフォナ
ト基、モノアリールホスフォノ基、アリールホスフォナ
ト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナトオキシ基、ア
リール基、アルケニル基が挙げられる。
【0056】一方、置換アルキル基におけるアルキレン
基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上
の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基とし
たものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐
状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレ
ン基を挙げることができる。該置換基とアルキレン基を
組み合わせる事により得られる置換アルキル基の、好ま
しい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル
基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メト
キシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキ
シメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル
基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエ
チルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチ
ルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シ
クロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニ
ルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル
基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキ
ソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピ
ル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカル
ボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル
基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエ
チル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N
−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メ
チル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、
スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイル
ブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N
−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルス
ルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォ
ノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブ
チル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノ
ブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホ
スフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリ
ルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル
基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシ
ブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベン
ジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチ
ルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニ
ルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2
−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−
ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
【0057】アリール基としては、1個から3個のベン
ゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽
和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体
例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、
フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、
フルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかで
は、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。また、ア
リール基には上記炭素環式アリール基の他、複素環式
(ヘテロ)アリール基が含まれる。複素環式アリール基
としては、ピリジル基、フリル基、その他ベンゼン環が
縮環したキノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン
基、カルバゾール基等の炭素数3〜20、ヘテロ原子数
1〜5を含むものが用いられる。
【0058】置換アリール基としては、前述のアリール
基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価
の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置
換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、
ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示
したものを挙げることができる。この様な、置換アリー
ル基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル
基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェ
ニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロ
ロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、
ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシ
エトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフ
ェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフ
ェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェ
ニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキ
シルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカル
バモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル
基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキ
シフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリル
オキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボ
ニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチル
カルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモ
イルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイ
ルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カ
ルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナト
フェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルス
ルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファ
モイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル
基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファ
モイルフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナ
トフェニル基、ジエチルホスフォノフェニル基、ジフェ
ニルホスフォノフェニル基、メチルホスフォノフェニル
基、メチルホスフォナトフェニル基、トリルホスフォノ
フェニル基、トリルホスフォナトフェニル基、アリル
基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メ
チルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル
基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル
基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。
【0059】好ましい−X−の具体例は、−O−、−S
−、−Se−、−NR3 −、−CO−、−SO−、−S
2 −、−PO−を表す。その中でも、熱反応性の観点
から−CO−、−SO−、−SO2 −が特に好ましい。
好ましいR3 の具体例は、R1 およびR2 と同じであ
っても異なっていてもよく、R1 およびR2 具体例から
選ぶことができる。
【0060】Lで表される2価の連結基とは、1個から
60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原
子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個
までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子か
ら成り立つものである。より具体的な連結基としては下
記の構造単位で組合わさって構成されるものを挙げるこ
とができる。
【0061】
【化4】
【0062】Mはカチオンであれば特に限定されない
が、1〜4価の金属カチオンまたは下記一般式(III)
で示されるアンモニウム塩が好ましい。
【0063】
【化5】
【0064】(R4、R5、R6およびR7はそれぞれ同じ
でも異なっていてもよい1価の基を表す。)
【0065】Mで表される1〜4価の金属カチオンとし
ては、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+、Fr+、Be
2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、C
+、Cu2+、Ag+、Zn2+、Al3+、Fe2+、F
3+、Co2+、Ni2+、Ti4+、Zr4+を挙げることが
できる。より好ましくはLi+、Na+、K+、Rb+、C
+、Fr+、Cu+、Ag+を挙げることができる。
【0066】また、上記一般式(III)で示されるアン
モニウムイオンにおいて、R4〜R7で表される基の具体
例としては、前記R1〜R3に示したものと同様の基が挙
げられる。上記一般式(III)で示されるアンモニウム
イオンの具体例としては以下のものを挙げることができ
る。
【0067】
【化6】
【0068】Pで表されるポリマー主鎖は下記一般式に
より表される部分構造群の少なくとも一種から選ばれ
る。
【0069】
【化7】
【0070】本発明のカルボン酸塩基を有するポリマー
は、カルボン酸塩基を有するモノマー単位が1種の単独
重合体でもよいし、2種以上の共重合体でもよい。ま
た、本発明におけるカルボン酸塩基を有するポリマー
は、特願平11−228618号に記載のようにカルボ
ン酸塩基をもたないモノマーが共重合されていてもよ
い。共重合されるモノマーとしては、例えば、アクリル
酸エステル類、メタクリルエステル類、アクリルアミド
類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン
類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、無
水マレイン酸、マレイン酸イミド等の公知のモノマーも
挙げられる。このようなモノマー類を共重合させること
で、製膜性、膜強度、親水性、疎水性、溶解性、反応
性、安定性等の諸物性を改善することができる。
【0071】アクリル酸エステル類の具体例としては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−又は
i−)プロピルアクリレート、(n−、i−、sec−
又はt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレー
ト、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、アリルアクリレート、トリメチロールプ
ロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノア
クリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジル
アクリレート、クロロベンジルアクリレート、ヒドロキ
シベンジルアクリレート、ヒドロキシフェネチルアクリ
レート、ジヒドロキシフェネチルアクリレート、フルフ
リルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリ
レート、クロロフェニルアクリレート、スルファモイル
フェニルアクリレート、2−(ヒドロキシフェニルカル
ボニルオキシ)エチルアクリレート等が挙げられる。
【0072】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
(n−又はi−)プロピルメタクリレート、(n−、i
−、sec−又はt−)ブチルメタクリレート、アミル
メタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシペンチル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリ
ルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタク
リレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレ
ート、クロロベンジルメタクリレート、ヒドロキシベン
ジルメタクリレート、ヒドロキシフェネチルメタクリレ
ート、ジヒドロキシフェネチルメタクリレート、フルフ
リルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニル
メタクリレート、クロロフェニルメタクリレート、スル
ファモイルフェニルメタクリレート、2−(ヒドロキシ
フェニルカルボニルオキシ)エチルメタクリレート等が
挙げられる。
【0073】アクリルアミド類の具体例としては、アク
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルア
クリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−
ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリ
ルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(ヒドロキ
シフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)
アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−
N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0074】メタクリルアミド類の具体例としては、メ
タクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタク
リルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、
N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタクリル
アミド、N−(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N
−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,N−ジ
メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメ
タクリルアミド等が挙げられる。
【0075】ビニルエステル類の具体例としては、ビニ
ルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート
等が挙げられる。スチレン類の具体例としては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘ
キシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロ
メチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシ
メチルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレ
ン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレ
ン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシス
チレン等が挙げられる。
【0076】共重合体の合成に使用されるこれらの他の
モノマーの割合は、諸物性の改良に充分な量である必要
があるが、割合が大きすぎる場合には、カルボン酸塩を
含有するモノマーの機能が不十分となる。従って、好ま
しい他のモノマー総割合は80重量%以下であることが
好ましく、さらに好ましくは50重量%以下である。
【0077】以下、本発明における、熱により脱炭酸を
起こすカルボン酸塩基を有するポリマーの具体例を以下
に示す。これらのポリマーの合成法は、特願平11−2
28618号に記載されている。
【0078】
【化8】
【0079】
【化9】
【0080】
【化10】
【0081】本発明の感熱層には、機上現像性もしくは
感熱層自体の皮膜強度も向上のため等、必要に応じて極
性変換性でない親水性樹脂を添加することができる。該
親水性樹脂の添加量は、親水性マトリックス全体の50
重量%以下が好ましく、より好ましくは30重量%以下
である。親水性樹脂としては、例えばヒドロキシル、カ
ルボキシル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、
アミノ、アミノエチル、アミノプロピル、カルボキシメ
チルなどの親水基を有するものが好ましい。
【0082】親水性樹脂の具体例として、アラビアゴ
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、ソヤガム、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースおよびそのナトリウム塩、セルロ
ースアセテート、アルギン酸ナトリウム、酢酸ビニル−
マレイン酸コポリマー類、スチレン−マレイン酸コポリ
マー類、ポリアクリル酸類およびそれらの塩、ポリメタ
クリル酸類およびそれらの塩、ヒドロキシエチルメタク
リレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシ
エチルアクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、
ヒドロキシプロピルメタクリレートのホモポリマーおよ
びコポリマー、ヒドロキシプロピルアクリレートのホモ
ポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブチルメタクリ
レートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシブ
チルアクリレートのホモポリマーおよびコポリマー、ポ
リエチレングリコール類、ヒドロキシプロピレンポリマ
ー類、ポリビニルアルコール類、ならびに加水分解度が
少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも80重量
%の加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニルホルマ
ール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、
アクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、メタ
クリルアミドのホモポリマーおよびポリマー、N−メチ
ロールアクリルアミドのホモポリマーおよびコポリマー
等を挙げることができる。
【0083】又、上記親水性樹脂は印刷機上で未露光部
が現像できる程度に架橋して用いてもよい。架橋剤とし
ては、グリオキザール、メラミンホルムアルデヒド樹
脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアルデヒド類、N
−メチロール尿素やN−メチロールメラミン、メチロー
ル化ポリアミド樹脂などのメチロール化合物、ジビニル
スルホンやビス(β−ヒドロキシエチルスルホン酸)な
どの活性ビニル化合物、エピクロルヒドリンやポリエチ
レングリk−ルジグリシジルエーテル、ポリアミド、ポ
リアミン、エピクロロヒドリン付加物、ポリアミドエピ
クロロヒドリン樹脂などのエポキシ化合物、モノクロル
酢酸エステルやチオグリコール酸エステルなどのエステ
ル化合物、ポリアクリル酸やメチルビニルエーテル/マ
レイン酸共重合物などのポリカルボン酸類、ホウ酸、チ
タニルスルフェート、Cu、Al、Sn、V、Cr塩な
どの無機系架橋剤、変性ポリアミドポリイミド樹脂など
が挙げられる。その他、塩化アンモニウム、シランカプ
リング剤、チタネートカップリング剤等の架橋触媒を併
用できる。
【0084】本発明の感熱層には、このように熱反応性
基を有する微粒子ポリマーあるいはマイクロカプセルを
用いるので、必要に応じてこれらの反応を開始あるいは
促進する化合物を添加してもよい。反応を開始あるいは
促進する化合物としては、熱によりラジカルあるいはカ
チオンを発生するような化合物を挙げることができ、例
えば、ロフィンダイマー、トリハロメチル化合物、過酸
化物、アゾ化合物、ジアゾニウム塩あるいはジフェニル
ヨードニウム塩などを含んだオニウム塩、アシルホスフ
ィン、イミドスルホナートなどが挙げられる。これらの
化合物は、感熱層固形分の1〜20重量%の範囲で添加
することができる。好ましくは3〜10重量%の範囲で
ある。この範囲内で、機上現像性を損なわず、良好な反
応開始あるいは促進効果が得られる。
【0085】本発明の感熱層は、感度を向上させるた
め、赤外線を吸収して発熱する光熱変換剤を含有するこ
とができる。かかる光熱変換剤としては、700〜12
00nmの少なくとも一部に吸収帯を有する光吸収物質
であればよく、種々の顔料、染料および金属微粒子を用
いることができる。
【0086】顔料としては、市販の顔料およびカラーイ
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている赤
外吸収性の顔料が利用できる。
【0087】これら顔料は、添加される層に対する分散
性を向上させるため、必要に応じて公知の表面処理を施
して用いることができる。表面処理の方法には、親水性
樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカゾル、ア
ルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ化合物、
イソシアナート化合物等)を顔料表面に結合させる方法
等が考えられる。親水性の層に添加する顔料は、水溶性
の樹脂と分散しやすく、かつ親水性を損わないように、
親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされたものが望
ましい。顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあ
ることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲に
あることが更に好ましい。顔料を分散する方法として
は、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散
技術が使用できる。特に好ましい顔料としては、カーボ
ンブラックを挙げることができる。
【0088】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊、「化学工業」1986年5月号P.45〜51の
「近赤外吸収色素」、「90年代機能性色素の開発と市
場動向」第2章2.3項(1990)シーエムシー)あ
るいは特許に記載されている公知の染料が利用できる。
具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロン
アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、
カルボニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン染
料、シアニン染料などの赤外線吸収染料が好ましい。
【0089】さらに、例えば、特開昭58−12524
6号、特開昭59−84356号、特開昭60−787
87号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−
173696号、特開昭58−181690号、特開昭
58−194595号等に記載されているメチン染料、
特開昭58−112793号、特開昭58−22479
3号、特開昭59−48187号、特開昭59−739
96号、特開昭60−52940号、特開昭60−63
744号等に記載されているナフトキノン染料、 特開
昭58−112792号等に記載されているスクワリリ
ウム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染
料や米国特許第4,756,993号記載の染料、米国
特許第4,973,572号記載のシアニン染料、特開
平10−268512号記載の染料、特開平11−23
5883号記載のフタロシアニン化合物を挙げることが
できる。
【0090】また、染料として米国特許第5,156,
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開
昭58−181051号、同58−220143号、同
59−41363号、同59−84248号、同59−
84249号、同59−146063号、同59−14
6061号に記載されているピリリウム系化合物、特開
昭59−216146号記載のシアニン染料、米国特許
第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリ
リウム塩等や特公平5−13514号、同5−1970
2号公報に開示されているピリリウム化合物、エポリン
社製エポライトIII−178、エポライトIII−130、
エポライトIII−125等も好ましく用いられる。これ
らの中で、感熱層の親水性樹脂中などの親水性マトリッ
クス中に添加するのに好ましい染料は水溶性染料で、以
下に具体例を示す。
【0091】
【化11】
【0092】
【化12】
【0093】本発明の感熱層のマイクロカプセル中など
疎水性化合物中に添加する光熱変換剤としては、前記の
赤外線吸収染料であっても良いが、親油性の染料がより
好ましい。具体例として、以下の染料を挙げることがで
きる。
【0094】
【化13】
【0095】
【化14】
【0096】上記の有機系の光熱変換剤は、感熱層中に
30重量%まで添加することができる。好ましくは5〜
25重量%であり、特に好ましくは7〜20重量%であ
る。この範囲内で、良好な感度が得られる。
【0097】本発明の感熱層などには、光熱変換剤とし
て金属微粒子を用いることもできる。金属微粒子の多く
は、光熱変換性であって、かつ自己発熱性でもある。好
ましい金属微粒子として、Si、Al、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、
Mo、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、In、Sn、
W、Te、Pb、Ge、Re、Sbの単体又は合金ある
いはそれらの酸化物、硫化物の微粒子が挙げられる。こ
れらの金属微粒子を構成する金属の中でも好ましい金属
は、光照射によって熱融着し易い融点がおよそ1000
℃以下で赤外、可視又は紫外線領域に吸収をもつ金属、
たとえばRe、Sb、Te、Au、Ag、Cu、Ge、
Pb及びSnである。また、とくに好ましいのは、融点
も比較的低く、熱線に対する吸光度も比較的高い金属の
微粒子、たとえばAg、Au、Cu、Sb、Ge及びP
bで、とくに好ましい元素はAg、Au及びCuが挙げ
られる。
【0098】また、例えばRe、Sb、Te、Au、A
g、Cu、Ge、Pb、Snなどの低融点金属の微粒子
とTi、Cr、Fe、Co、Ni、W、Geなどの自己
発熱性金属の微粒子を混合使用するなど、2種以上の光
熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、P
t、Pdなど微小片としたときに光吸収がとくに大きい
金属種の微小片と他の金属微小片を組み合わせて用いる
ことは好ましい。以上に述べた金属単体及び合金の微粒
子は、表面を親水性化処理することによって、本発明の
効果がより発揮される。表面親水性化の手段は、親水性
でかつ粒子への吸着性を有する化合物、例えば界面活性
剤で表面処理したり、粒子の構成物質と反応する親水性
基を持つ物質で表面処理したり、保護コロイド性の親水
性高分子皮膜を設けるなどの方法を用いることができ
る。特に好ましいのは、表面シリケート処理であり、例
えば鉄微粒子の場合は、70℃のケイ酸ナトリウム(3
%)水溶液に30秒浸漬する方法によって表面を十分に
親水性化することができる。他の金属微粒子も同様の方
法で表面シリケート処理を行うことができる。
【0099】これらの粒子の粒径は、好ましくは10μ
m以下、より好ましくは0.003〜5μm、特に好ま
しくは0.01〜3μmである。この範囲内で、良好な
感度と解像力が得られる。
【0100】本発明において、これらの金属微粒子を光
熱変換剤として用いる場合、その添加量は、好ましくは
感熱層固形分の10重量%以上であり、より好ましくは
20重量%以上、特に好ましくは30重量%以上で用いら
れる。この範囲内で高い感度が得られる。
【0101】上記の光熱変換剤の含有は、感熱層の隣接
層である後述の下塗層や水溶性オーバーコート層であっ
てもよい。感熱層、下塗層およびオーバーコート層のう
ち少なくとも一つの層が光熱変換剤を含有することによ
り、赤外線吸収効率が高まり、感度を向上できる。
【0102】本発明の感熱層には、さらに必要に応じて
上記以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、耐
刷力を一層向上させるために多官能モノマーを感熱層マ
トリックス中に添加することができる。この多官能モノ
マーとしては、マイクロカプセル中に入れられるモノマ
ーとして例示したものを用いることができる。特に好ま
しいモノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリ
レートを挙げることができる。
【0103】また、本発明の感熱層には、画像形成後、
画像部と非画像部の区別をつきやすくするため、可視光
域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用す
ることができる。具体的には、オイルイエロー#10
1、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、
オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブル
ー#603、オイルブラックBY、オイルブラックB
S、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工
業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバ
イオレット(CI42555)、メチルバイオレット
(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミン
B(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI
42000)、メチレンブルー(CI52015)等、
及び特開昭62−293247号に記載されている染料
を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、
アゾ系顔料、酸化チタン等の顔料も好適に用いることが
できる。添加量は、感熱層塗布液全固形分に対し0.0
1〜10重量%が好ましい。
【0104】さらに、本発明の感熱層には、必要に応
じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を加えるこ
とができる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン
酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリ
クレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オ
レイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。
【0105】本発明の感熱層は、必要な上記各成分を溶
剤に溶解又は分散して塗布液を調製し、塗布される。こ
こで使用する溶剤としては、エチレンジクロライド、シ
クロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エ
タノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メ
トキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピル
アセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチル
ラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独ま
たは混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ま
しくは1〜50重量%である。
【0106】また塗布、乾燥後に得られる支持体上の感
熱層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般
的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。塗布する方法
としては、種々の方法を用いることができる。例えば、
バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン
塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗
布、ロール塗布等を挙げられる。
【0107】本発明にかかわる感熱層塗布液には、塗布
性を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭62−
170950号に記載されているようなフッ素系界面活
性剤を添加することができる。好ましい添加量は、感熱
層全固形分の0.01〜1重量%、さらに好ましくは
0.05〜0.5重量%である。
【0108】〔オーバーコート層〕本発明の平版印刷用
原板は、親油性物質による感熱層表面の汚染防止のた
め、感熱層上に、水溶性オーバーコート層を設けること
ができる。本発明に使用される水溶性オーバーコート層
は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の有機高
分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。ここで用いる
水溶性の有機高分子化合物としては、塗布乾燥によって
できた被膜がフィルム形成能を有するもので、具体的に
は、ポリ酢酸ビニル(但し加水分解率65%以上のも
の)、ポリアクリル酸、そのアルカリ金属塩もしくはア
ミン塩、ポリアクリル酸共重合体、そのアルカリ金属塩
もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアルカリ金
属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸共重合体、そ
のアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリルアミ
ド、その共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレー
ト、ポリビニルピロリドン、その共重合体、ポリビニル
メチルエーテル、ビニルメチルエーテル/無水マレイン
酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−
1−プロパンスルホン酸、そのアルカリ金属塩もしくは
アミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1
−プロパンスルホン酸共重合体、そのアルカリ金属塩も
しくはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例え
ば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセ
ルローズ、メチルセルローズ等)、その変性体 、ホワ
イトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキ
ストリン等を挙げることができる。また、目的に応じ
て、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもでき
る。また、水溶性オーバーコート層に用いるポリマーと
して、前記の極性変換ポリマーは、画像部の湿し水に対
する耐性を高め、耐刷力を向上させる点で、特に好まし
い。
【0109】また、オーバーコート層には、前記の水溶
性光熱変換剤を添加しても良い。さらに、オーバーコー
ト層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の
場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどの非イオ
ン系界面活性剤を添加することができる。オーバーコー
ト層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2が好まし
い。この範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着汚
れなどの親油性物質による感熱層表面の良好な汚染防止
ができる。
【0110】〔支持体〕本発明の平版印刷用原板におい
て前記感熱層を塗布可能な支持体としては、寸度的に安
定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック(例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)
がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウ
ム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二
酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セル
ロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セ
ルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアセタール等)、上記の如き金属がラミ
ネート若しくは蒸着された紙又はプラスチックフィルム
等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステ
ルフィルム又はアルミニウム板が挙げられる。
【0111】該アルミニウム板は、純アルミニウム板お
よびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合
金板であり、さらにはアルミニウムまたはアルミニウム
合金の薄膜にプラスチックがラミネートされているもの
である。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ
素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、
ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元
素の含有量は高々10重量%以下である。しかし、本発
明に適用されるアルミニウム板は、従来より公知公用の
素材のアルミニウム板をも適宜に利用することができ
る。
【0112】本発明で用いられる上記の基板の厚みは
0.05mm〜0.6mm、好ましくは0.1mm〜
0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mm
である。
【0113】アルミニウム板を使用するに先立ち、表面
の粗面化、陽極酸化などの表面処理をすることが好まし
い。表面処理により、親水性の向上および感熱層との接
着性の確保が容易になる。
【0114】アルミニウム板表面の粗面化処理は、種々
の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する
方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化
学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械
的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラス
ト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることが
できる。化学的方法としては、特開昭54−31187
号公報に記載されているような鉱酸のアルミニウム塩の
飽和水溶液に浸漬する方法が適している。また、電気化
学的な粗面化法としては塩酸または硝酸などの酸を含む
電解液中で交流または直流により行う方法がある。ま
た、特開昭54−63902号に開示されているように
混合酸を用いた電解粗面化方法も利用することができ
る。
【0115】上記の如き方法による粗面化は、アルミニ
ウム板の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.2〜1.
0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。粗
面化されたアルミニウム板は必要に応じて水酸化カリウ
ムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いてアルカリエ
ッチング処理がされ、さらに中和処理された後、所望に
より耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質とし
ては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が
可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、クロム酸あるい
はそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は
電解質の種類によって適宜決められる。陽極酸化の処理
条件は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定
し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%
溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2
電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれ
ば適当である。形成される酸化皮膜量は、1.0〜5.
0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2であることが好
ましい。
【0116】本発明で用いられる支持体としては、上記
のような表面処理をされ陽極酸化皮膜を有する基板その
ままでも良いが、上層との接着性、親水性、汚れ難さ、
断熱性などの一層の改良のため、必要に応じて、特願2
000−65219号や特願2000−143387号
に記載されている陽極酸化皮膜のマイクロポアの拡大処
理、マイクロポアの封孔処理、及び親水性化合物を含有
する水溶液に浸漬する表面親水化処理などを適宜選択し
て行うことができる。上記親水化処理のための好適な親
水性化合物としては、ポリビニルホスホン酸、スルホン
酸基をもつ化合物、糖類化合物、クエン酸、アルカリ金
属珪酸塩、フッ化ジルコニウムカリウム、リン酸塩/無
機フッ素化合物などを挙げることができる。
【0117】本発明の支持体としてポリエステルフィル
ムなど表面の親水性が不十分な支持体を用いる場合は、
親水層を塗布して表面を親水性にすることが望ましい。
親水層としては、特願2000−10810号に記載
の、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、
チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、
鉄、バナジウム、アンチモンおよび遷移金属から選択さ
れる少なくとも一つの元素の酸化物または水酸化物のコ
ロイドを含有する塗布液を塗布してなる親水層が好まし
い。中でも、珪素の酸化物又は水酸化物のコロイドを含
有する塗布液を塗布してなる親水層が好ましい。
【0118】本発明においては、感熱層を塗布する前
に、必要に応じて、特願2000−143387号に記
載の、例えばホウ酸亜鉛等の水溶性金属塩のような無機
下塗層、又は例えばカルボキシメチルセルロース、デキ
ストリン、ポリアクリル酸などの含有する有機下塗層が
設けられてもかまわない。又、この下塗層には、前記光
熱変換剤を含有させてもよい。
【0119】〔製版及び印刷〕本発明の平版印刷用原板
は熱により画像形成される。具体的には、熱記録ヘッド
等による直接画像様記録、赤外線レーザによる走査露
光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光や赤外
線ランプ露光などが用いられるが、波長700〜120
0nmの赤外線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ
等の固体高出力赤外線レーザによる露光が好適である。
画像露光された本発明の平版印刷用原板は、それ以上の
処理なしに印刷機に装着し、インキと湿し水を用いて通
常の手順で印刷することができる。また、これらの平版
印刷用原板は、日本特許2938398号に記載されて
いるように、印刷機シリンダー上に取りつけた後に、印
刷機に搭載されたレーザーにより露光し、その後に湿し
水および/またはインクをつけて機上現像することも可
能である。また、これらの平版印刷用原板は、水または
適当な水溶液を現像液とする現像をした後、印刷に用い
ることもできる。
【0120】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0121】(微粒子分散液(1)の合成)スチレン1
00g、水200g、界面活性剤XL−102F(ライ
オン(株)製、4.7%水溶液)10gを三ツ口フラス
コに入れ、窒素を注入しながら、80℃に昇温した。そ
の後約30分攪拌後、K228を1g添加し、80℃
で6時間乳化重合を行い、粒径約0.1μm、固形分濃
度33%のポリスチレン粒子分散液を得た。
【0122】(微粒子分散液(2)の合成)バイロン2
00(東洋紡社(株)製エステル樹脂)30g、光熱変
換剤(本明細書記載のIR−26)8g、アニオン界面
活性剤(竹本油脂(株)製パイオニンA−41C)0.
5gを酢酸エチル90gに溶解して油相成分を調製し
た。水相成分としてはPVA217EE((株)クラレ
製)の2%水溶液200gを調整した。この油相成分と
水相成分をホモジナイザーを用いて10000rpmで
乳化し、40℃で4時間攪拌した。このようにして得ら
れた微粒子の固形分濃度は18%であり、平均粒径は
0.7μmであった。
【0123】(微粒子分散液(3)の合成)油層成分と
してエピコート1004(油化シェルエポキシ(株)製
エポキシ樹脂)30g、トリメチロールプロパンとキシ
レンジイソシアネート付加体の50%酢酸エチル溶液
(武田薬品工業(株)製D110N)30g、光熱変換
剤(本明細書記載のIR−26)、アニオン界面活性剤
パイオニンA41C 0.5gを酢酸エチル90gに溶
解した。水層成分としてはPVA217EE2%水溶液
200gを調製した。油層成分と水層成分をホモジナイ
ザーを用いて10000rpmで乳化した。このように
して得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は19%
であり、平均粒径は0.4μmであった。
【0124】支持体の製造例 厚さ0.3mm、材質JIS A 1050のアルミニウム板を8
号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸
濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄
した。この板を10%水酸化ナトリウム水溶液に70℃
で60秒間浸してエッチングをした後、流水で水洗し、
さらに20%硝酸で中和洗浄し、次いで水洗した。これ
をVa=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を
用いて1%硝酸水溶液中で300C/dm2の陽極時電
気量にて電解粗面化処理を行った。アルミニウム板の表
面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であ
った。引き続いて30%硫酸水溶液中に浸漬し、55℃
で2分間デスマットした後、33℃、15%硫酸中で5
A/dm2の電流密度で45秒間直流電解して陽極酸化
皮膜を形成した。生成した陽極酸化皮膜のマイクロポア
を拡大するため60℃の50g/l硫酸中に1分間浸漬
した後、さらにケイ酸ナトリウム2.5重量%水溶液で
70℃12秒間処理し、水洗乾燥して、支持体(I)を
得た。
【0125】実施例1〜7 上記製造例で得た支持体(I)上に下記の感熱層塗布液1
をバー塗布後、オーブンで60℃120秒の条件で乾燥
し、乾燥塗布量は1g/m2の平版印刷用原板を作製し
た。
【0126】 感熱層塗布液1 水 84.3g 微粒子分散液(1) 14.5g 極性変換ポリマー 0.6g 光熱変換剤(本明細記載のIR−10) 0.6g
【0127】ここで極性変換ポリマーは、下記表1に示
したように用いた。ここで、重量平均分子量は、カルボ
ン酸塩ポリマーの前段階のカルボン酸ポリマーについて
GPC測定で求めた値である。
【0128】
【表1】
【0129】このようにして得られた平版印刷用原板
を、水冷式40W赤外線半導体レーザーを搭載したクレ
オ社製トレンドセッター3244VFSにて、出力9
W、外面ドラム回転数105rpm、版面エネルギー2
00mJ/m2、解像度2400dpiの条件で露光し
た後、処理することなく、ハイデルベルグ社製印刷機S
OR−Mのシリンダーに取り付け、湿し水を供給した
後、インキを供給し印刷を行った。その結果、問題なく
機上現像することができ、1万枚まで良好な印刷物が得
られた。
【0130】実施例8 上記製造例で得た支持体(I)上に下記の感熱層塗布液2
をバー塗布後、オーブンで60℃120秒の条件で乾燥
し、乾燥塗布量は1g/m2の平版印刷原版を作製し
た。
【0131】感熱層塗布液2 水 84.3g 微粒子分散液(2) 14.5g 極性変換ポリマーSP−1 0.9g
【0132】このようにして得られた平版印刷用原板を
実施例1と同様に露光、印刷を実施したところ、問題な
く機上現像することができ、1.2万枚まで良好な印刷
物が得られた。
【0133】実施例9 実施例8の微粒子分散液(2)を微粒子分散液(3)に
変更した以外は実施例8と同様にして印刷用原板を作製
した。次いで、実施例1と同様に露光、印刷を実施し
た。その結果、問題なく機上現像することができ、1.
5万枚まで良好な印刷物が得られた。
【0134】実施例10 実施例1で得られた感熱層上に下記オーバーコート層塗
布液1をバー塗布後、オーブンで60℃120秒の条件
で乾燥し、乾燥塗布量0.5g/m2のオーバーコート
層を有する平版印刷用原板を得た。
【0135】オーバーコート層塗布液1 水 95g アラビアガム 5g
【0136】このようにして得られた平版印刷用原板
を、実施例1と同様の露光、印刷を実施した。その結
果、問題なく機上現像することができ、7千枚まで良好
な印刷物が得られた。
【0137】実施例11 実施例10のオーバーコート層塗布液1を下記のオーバ
ーコート層塗布液2に代えた以外は実施例10と同様に
して平版印刷用原板を得た。
【0138】オーバーコート層塗布液2 水 95g SP−1 5g
【0139】このようにして得られた平版印刷用原板
を、実施例1と同様の露光、印刷を実施した。その結
果、問題なく機上現像することができ、1万枚まで良好
な印刷物が得られた。
【0140】 実施例12支持体(1)上に下記の感熱層塗布液3をバー
塗布後、オーブンで60℃120秒の条件で乾燥し、乾
燥塗布量1g/m2を塗設した。更にその上に、実施例
11と同じオーバーコート層を設けて平版印刷用原板を
得た。
【0141】 感熱層塗布液3 水 84.3g 微粒子分散液(1) 14.5g ポリアクリル酸(重量平均分子量25000) 0.6g 光熱変換剤(本明細書記載のIR−10) 0.6g
【0142】このようにして得られた平版印刷用原板
を、実施例1と同様の露光、印刷を実施した。その結
果、問題なく機上現像することができ、5千枚まで良好
な印刷物が得られた。
【0143】比較例1 実施例1の感熱層中の極性変換樹脂SP−1をポリアク
リル酸(重量平均分子量25000)に変更した以外は
実施例1と同様にして平版印刷用原板を作製し、実施例
1と同様の露光、印刷を実施した。その結果、問題なく
機上現像することはできたが、印刷可能枚数は2千枚に
止まった。
【0144】比較例2 実施例1の感熱層中の極性変換樹脂SP−1をポリビニ
ルアルコール((株)クラレ製PVA205)に変更し
た以外は実施例1と同様にして印刷用原板を作製し、実
施例1と同様の露光、印刷を実施した。その結果、問題
なく機上現像することはできたが、印刷可能枚数は10
00枚であった。
【0145】比較例3 実施例1の感熱層中の極性変換樹脂SP−1をポリヒド
ロキシエチルアクリレート(重量平均分子量2500
0)に代えた以外は実施例1と同様にして印刷用原板を
作製し、実施例1と同様の露光、印刷を実施した。その
結果、問題なく機上現像することはできたが、印刷可能
枚数は1000枚であった。
【0146】比較例4 実施例9の感熱層中の極性変換ポリマーSP−1をアク
リル酸(重量平均分子量25000)に代えた以外は実
施例9と同様にして印刷用原板を作製し、同様の露光、
印刷を実施した。その結果、問題なく機上現像すること
はできたが、印刷可能枚数は1万枚であった。
【0147】比較例5 実施例10の感熱層のポリマーSP−1の代わりにポリ
アクリル酸を用いた以外は実施例10と同様にして平版
印刷用原板を得た。この平版印刷用原板に実施例1と同
様の露光、印刷を実施したところ、問題なく機上現像は
できたが、印刷可能枚数は千枚と低い耐刷力であった。
【0148】
【発明の効果】本発明によれば、デジタル信号に基づい
た走査露光が可能であり、良好な機上現像性を有し、し
かも耐刷性の高い平版印刷用原板を供給できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA12 AA13 AB03 AC08 AD01 BH03 BJ03 CB41 CB54 CC11 DA03 DA10 FA10 2H096 AA06 BA06 CA20 EA04 EA23 2H114 AA04 AA24 AA27 AA30 BA01 BA10 DA03 DA04 DA05 DA08 DA11 DA27 DA34 DA43 DA44 DA46 DA47 DA48 DA49 DA50 DA51 DA52 DA53 DA55 DA56 DA57 DA59 DA60 DA74 DA75 EA01 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性支持体上に、熱可塑性ポリマー微
    粒子、熱硬化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有す
    るポリマー微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイク
    ロカプセルからなる群から選択される少なくとも一つの
    成分を含有する感熱層を有する平版印刷用原版であっ
    て、熱により疎水性に変化する親水性極性変換ポリマー
    を感熱層に含有することを特徴とする平版印刷用原版。
  2. 【請求項2】 親水性支持体上に、熱可塑性微粒子、熱
    硬化性ポリマー微粒子、熱反応性官能基を有するポリマ
    ー微粒子、及び疎水性化合物を内包するマイクロカプセ
    ルからなる群から選択される少なくとも一つの成分を含
    有する感熱層、及び水溶性オーバーコート層を有する平
    版印刷用原版であって、熱により疎水性に変化する親水
    性極性変換ポリマーを感熱層及びオーバーコート層のう
    ち少なくとも一つの層に含有することを特徴とする平版
    印刷用原版。
  3. 【請求項3】 該極性変換ポリマーが、熱により脱炭酸
    を起こすカルボン酸塩基を有するポリマーであることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の平版印刷用原
    版。
  4. 【請求項4】 該極性変換ポリマーが、下記一般式
    (I)を有する熱により脱炭酸を起こすポリマーである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の平版印刷
    用原版。 【化1】 (式(I)中、Xは4族から6族の元素、同酸化物、同
    硫化物、同セレン化物及び同テルル化物から選ばれるい
    ずれかの2価残基を表し、Pはポリマー主鎖を表し、L
    は2価の連結基を表し、R1、R2はそれぞれ同じでも異
    なっていてもよい1価の基を表し、Mはアルカリ金属、
    アルカリ土類金属及びオニウムから選ばれるいずれかを
    表す。)
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