JP2002018691A - 研磨機 - Google Patents

研磨機

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JP2002018691A
JP2002018691A JP2000206979A JP2000206979A JP2002018691A JP 2002018691 A JP2002018691 A JP 2002018691A JP 2000206979 A JP2000206979 A JP 2000206979A JP 2000206979 A JP2000206979 A JP 2000206979A JP 2002018691 A JP2002018691 A JP 2002018691A
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polishing
guide
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polishing machine
ferrule
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JP2000206979A
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Hideji Ikehara
秀司 池原
Susumu Kitahara
晋 北原
Kenichiro Iai
健一郎 井合
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YKK Corp
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理する被加工物の数に関係なく高い研磨精
度を確保でき、特に頂点ずれを生じることなく光コネク
タもしくはフェルールの先端面を凸球面状に高精度で研
磨加工できる持ち運び自由な携帯型の研磨機を提供す
る。 【解決手段】 研磨機は、回転盤6と;該回転盤にその
回転軸線L1から所定距離偏心した位置L2で自由回転自
在に連結されていると共に、上面が研磨面Sに形成され
た研磨盤8と;該研磨盤を囲繞する略円形の内側面を有
し、上記回転盤の回転に伴って研磨盤の側面に当接して
研磨盤に遊星運動を生ぜしめるガイド部材14と;上記
研磨盤の上方に配置され、被加工物を上下方向にガイド
する少なくとも1つのガイド部20,21が形成された
被加工物ガイド体17と;該被加工物ガイド体のガイド
部に挿入された各被加工物100に垂直方向に荷重を付
加する錘部材24とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨機に関し、特
に光通信分野で用いられる光コネクタやフェルールの先
端を凸球面状に簡易に研磨加工するのに適した研磨機に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】光通信分
野においては、光ファイバ同士又は光ファイバと光回路
部品とを接続するために光コネクタが用いられている。
例えば、従来のシングルモード光コネクタにおけるフェ
ルール同士の突き合わせ状態は、図10に示すとおりで
ある。フェルール100は、光ファイバ101(もしく
は光ファイバ素線)を挿入するための小径の細孔103
が中心軸線に沿って形成されたキャピラリー部102
と、中心軸線に沿って光ファイバ心線111(光ファイ
バの外周に外被が被着されたもの)挿通用の大径の細孔
105が形成されたフランジ部104とからなり、小径
の細孔103と大径の細孔105はテーパ径部106を
介して接続されている。光ファイバ101及び光ファイ
バ心線111の先端部は、接着剤108によりフェルー
ル100の細孔103,105内に固着される。
【0003】一対の光ファイバ101,101の接続
は、それらが挿入・接合された各フェルール100,1
00をスリーブ109の両端から挿入し、フェルール1
00,100同士の端部を突き合わせることにより行な
われ、これによって光ファイバ101,101の軸線が
整列した状態で先端面が突き合わせ接続される。フェル
ール100としては、図10に示すようなキャピラリー
部102とフランジ部104が別体型のものの他に、一
体型のものもある。そして、キャピラリー部102の先
端部は、突き合わされる光ファイバ間の間隙を零にして
接続損失を小さくするために、一般に図10に示すよう
なドーム状、すなわち凸球面状に研磨加工(PC研磨加
工)されている。また、反射損失を低減するために、キ
ャピラリー部の先端面が光ファイバの軸心に対して所定
角度で傾斜した傾斜面型フェルールのキャピラリー先端
部を球面状に研磨加工することも知られている(特開平
7−124855号)。
【0004】フェルール先端部を凸球面状に研磨加工す
るための研磨機としては、従来、研磨盤上面に設けた平
坦な弾性材料の研磨面又は回転盤上に一定の隙間をあけ
て張設した樹脂フィルムの研磨面にフェルール先端部を
押し当てた状態で、研磨剤を供給しながら研磨盤又は回
転盤を回転させると共に、フェルール自体をその軸心の
回りに正逆回転させつつ研磨面との接触位置を移動させ
るための揺動運動を与え、フェルール先端面を凸球面状
に研磨する装置がある。しかしながら、PC研磨機はフ
ェルールに光ファイバを接合した状態で行なわれるた
め、フェルールの正逆回転及び揺動運動によって研磨加
工中に光ファイバが破断するという問題がある。また、
研磨方向が一方向であるため、均一な研磨ができず、凸
球面の頂点ずれが発生し易いと共に、研磨傷が無くなる
まで長時間の研磨を要するという問題がある。
【0005】このような問題を解消するために、フェル
ールを固定した状態で、研磨盤を所定のパターンに従っ
て周回・移動させる研磨機が開発されている。例えば、
特開平6−15556号には、遊星歯車機構により研磨
盤の所定パターンに従った回転・移動を行なう研磨機が
開示されている。しかしながら、遊星歯車機構は内歯を
形成したリングギヤ等の多数の高コスト部品によって構
成されているため、駆動部が全体的に複雑な構成とな
り、メンテナンスやコストの面で大きな負担を強いられ
ることになる。
【0006】一方、特開平11−58204号には、研
磨盤を振れ動作させる駆動部が、振れ台と、該振れ台に
一体的に設けたボス部を回転駆動軸の中心から一定半径
で周回動作させる偏心駆動部材と、上記ボス部の回転動
作を一定角度範囲に規制しつつ位置の移動のみを許容し
てその周回動作を許容する回り止めレバーとから構成さ
れ、また研磨盤の送り機構が、研磨盤と振れ台との間で
この振れ台に対して回転可能に介設する中間座と、この
中間座の振れ動作によって弾発的に当接することにより
振れ台の動作を妨げることなく該中間座を引止め、振れ
台に対して回転ずれを生じさせる弾性ストッパとから構
成されている研磨機が開示されている。
【0007】前記したような、フェルールを固定した状
態で研磨盤を所定のパターンに従って周回・移動させる
従来公知の研磨機の場合、前記のようにその駆動機構が
かなり複雑なものになる。また、前記した研磨機のいず
れも、単一の加圧機構によって同時に複数の被加工物を
研磨盤の研磨面に押し付ける構造となっている。そのた
め、フェルールの全数を保持治具にバランスよく取り付
けた場合には、均等に同時に研磨することができるが、
バランスが悪い場合には均等な研磨ができなくなる。例
えば、前記特開平11−58204号には、「保持治具
に対して加工対象物を部分的に配置し、一部を欠いて空
席としたまま研磨を行なうと、均等に分散された配置の
場合を除き、保持治具に加えられる力を各加工対象物に
均等に作用することが困難となり、特に、2本以下の少
数の場合はバランスを崩して保持治具が傾斜することが
あり、研磨することができない。」と教示されている。
【0008】さらに、図11に示すように、研磨フィル
ム123を貼り合わせたゴムパッド122を定盤121
の上に貼り付けて平坦な研磨盤120を構成し、上記研
磨フィルム123に垂直方向にフェルール100を押し
付けた状態で、研磨剤を供給しながら研磨盤120を周
回・移動させて研磨を行なった場合、研磨盤120が平
面であるために、被加工物(フェルール100)の外周
側に位置する部分が過度に研磨されてしまい、凸球面に
頂点ずれが生じてしまう。この点については、特開平6
−15556号には指摘されておらず、また特開平11
−58204号には主として傾斜型フェルールの研磨加
工が記載されているため、同様に上記問題については明
示されていない。本発明者らの研究によると、この現象
は研磨時の被加工物の外周側に当接している研磨面部位
と内周側に当接している研磨面部位の周速の差に起因し
ているものであり、そのため外周側の被加工物の研磨部
位が内周側よりも過度に研磨されることを見出した。頂
点ずれを規格内に収めるためには、研磨盤の中央部から
外周部に向かって傾斜するように中央部を盛り上げる必
要があるが、そのためのコスト増は避けられない。
【0009】本発明は、前記したような問題を解決すべ
くなされたものであり、その基本的な目的は、研磨盤の
駆動機構が簡単であるにも拘らず研磨面を比較的に広く
有効に活用でき、短時間に均一、高精度の研磨加工を行
なうことができ、また一度の研磨工程で処理する被加工
物の数に関係なく高い研磨精度を確保でき、しかも簡易
に使用できる安価な研磨機を提供することにある。さら
に本発明のより特定的な目的は、平坦な研磨盤を使用し
ても頂点ずれを生じることなく光コネクタもしくはフェ
ルールの先端面を凸球面状に高精度で研磨加工できる持
ち運び自由な携帯型の研磨機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、回転盤と;該回転盤にその回転軸
線から所定距離偏心した位置で自由回転自在に連結され
ていると共に、上面が研磨面に形成された研磨盤と;該
研磨盤を囲繞する略円形の内側面を有し、上記回転盤の
回転に伴って研磨盤の側面に当接して研磨盤に遊星運動
を生ぜしめるガイド部材と;上記研磨盤の上方に配置さ
れ、被加工物を上下方向にガイドする少なくとも1つの
ガイド部が形成された被加工物ガイド体と;該被加工物
ガイド体のガイド部に挿入された各被加工物に垂直方向
に荷重を付加する錘部材とを備えていることを特徴とす
る研磨機が提供される。
【0011】好適な態様においては、前記ガイド部材の
内側面の少なくとも一部に、研磨盤との接触摩擦力が小
さいか又は非接触でスリップを生ずる部分、好ましくは
凹部を形成する。また、少なくとも前記ガイド部材の内
側部又は研磨盤の外側部のいずれか一方又は両方が、摩
擦抵抗を有する弾性材料から形成されていることが好ま
しい。各被加工物に個別に負荷を掛ける機構の好適な態
様においては、前記被加工物ガイド体が上方に突設され
た少なくとも2本のガイドピンを有し、一方、前記錘部
材が、上記ガイドピン挿通用の上下方向のガイド孔を有
し、上記ガイドピンに沿って上下移動自在に配置され、
その荷重を被加工物ガイド体のガイド部内に位置する被
加工物に直接付加するように構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の研磨機は、上面が研磨面
に形成された研磨盤を、これを囲繞する略円形の内側面
を有するガイド部材内で僅かずつ位相ずれを生じながら
遊星運動せしめるものである。それによって、研磨盤の
研磨面上には、静止している被加工物の(相対的な移動
に伴なう)後述するような軌跡が描かれ、研磨面を全体
的に有効に活用しながら高精度の研磨加工を行なうこと
ができる。また、研磨盤の研磨面が平坦であっても、研
磨時に研磨部位の周速の差により外周側の研磨部位が過
度に研磨されることはなく、後述するような研磨時の被
研磨面のサイクロイド状軌跡と相俟って、頂点ずれを生
じることなく高精度の凸球面加工を行なうことができ
る。
【0013】上記遊星運動を起こさせるために、回転盤
とその上に配置される研磨盤は、回転盤の回転軸線から
所定距離偏心した位置で、自由回転できるように連結す
る。例えば、上面に研磨面が形成された研磨盤の中心か
ら所定距離偏心した位置下面に形成された軸受け穴に、
回転盤の回転軸線から所定距離偏心した位置から上方に
突出する偏心軸(もしくは軸ピン)を遊嵌したり、ある
いは軸受け機構を設けて殆ど自由回転できるような状態
に挿入する。これによつて、回転盤を回転させるとその
上の研磨盤は自由に周回運動可能な状態になるが、研磨
盤の周回運動毎にその側面はガイド部材の内側面に接し
て摩擦力が作用するため、研磨盤はこれを囲繞するガイ
ド部材内で僅かずつ位相ずれを生じながら遊星運動する
ことになる。上記摩擦力を生ぜしめるためには、例え
ば、少なくともガイド部材の内側部又は研磨盤の外側部
のいずれか一方又は両方を、摩擦抵抗を有する弾性材料
から形成すればよい。
【0014】なお、研磨盤に対する被加工物の相対的な
移動に伴なう軌跡は、研磨盤の遊星運動に積極的に位相
ずれを生じさせることによって任意に変えることができ
る。このような位相ずれは、ガイド部材の内側面にスリ
ップを生ずる部分を設けることにより簡単に起こすこと
ができ、例えばガイド部材の内側面に非接触部として作
用する凹部を形成したり、あるいはガイド部材の内側面
の一部を摩擦力が小さくスリップを生じ易い材料で形成
する等の方法を採用できる。また、ガイド部材の内側面
を略楕円形状にして長軸側両側部に非接触部を形成する
こともできる。このようなスリップ発生部(凹部)を1
箇所形成することによって大きな位相ずれを生ずること
ができるが、複数箇所設けることによってより複雑な軌
跡が描かれる。これによって、研磨面をさらに一層全体
的に有効に活用しながら高精度の研磨加工を行なうこと
ができる。
【0015】このように、本発明の研磨機は、被加工物
を静止させた状態で研磨盤を所定のパターンに従って周
回・移動させる研磨機の範疇に属するものではあるが、
従来の装置のように遊星歯車機構を用いることなく、ま
た偏心駆動部材や回り止めレバーを用いることなく、偏
心位置で連結された回転盤と研磨盤及び研磨盤に遊星運
動を生じさせるガイド部材という極めて簡単な構成によ
り、回転盤の回転に伴なう研磨盤の遊星運動と位相ずれ
を達成できたものである。そのため、極めて簡単な構造
で均一な高精度の研磨加工を実現できる安価な研磨機が
提供される。また、小型化が可能で、携帯に便利で、施
工現場において簡便に使用できる研磨機が提供される。
【0016】また、本発明の研磨機は、前記研磨盤の上
方に配置された被加工物ガイド体のガイド部にそれぞれ
被加工物を挿入し、各被加工物にそれぞれ垂直方向に所
定の荷重を付加するように錘部材を配置する構成を採用
する。例えば、被加工物ガイド体から上方に少なくとも
2本のガイドピンを突設し、一方、錘部材に上記ガイド
ピン挿通用の上下方向のガイド孔を形成し、上記ガイド
ピンに沿って錘部材を上下移動自在に配置し、その荷重
を被加工物に個別的に直接付加するように構成する。こ
のような負荷機構を採用することにより、従来のように
被加工物を保持する保持治具のバランスをとる必要はな
く、被加工物の数に関係なく高精度に研磨加工を行なう
ことができ、1個のみの研磨加工及び2個以上の同時研
磨加工のいずれも可能である。また、異なる重さの錘部
材を用いることにより、被加工物毎に所望の加工度に応
じた研磨加工を行なうことができる。さらに、適当な補
助治具を用いることにより、例えばフェルールと、これ
を装着した光コネクタとを同時に研磨加工するなど、異
なる形状の被加工物でも同時に研磨加工できる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例を説明しつつ、
本発明について具体的に説明する。図1は本発明の研磨
機の一実施例を示しており、図2はその平面図、図3は
被加工物ガイド体を取り外した状態の平面図、図4は研
磨部の部分断面図である。図中、符号1は有底中空円筒
状のモータハウジングであり、その上部開口部に取り付
けられた上蓋(ベースプレート)2には減速機付き電動
機3の回転軸4が軸受5により回転自在に取り付けられ
ている。この回転軸4は円形の回転盤6の中心に一体的
に形成されている。回転盤6の上面には、回転軸線L1
から所定距離偏心した位置(L2)に偏心軸(ピン)7
が突設されている。回転盤6は、アルミ合金等の金属や
合成樹脂から作製できるが、その上に配置される研磨盤
8との間の摩擦係数はできるだけ低いことが望ましい。
【0018】一方、円形の研磨盤8は、図4に示すよう
に、樹脂、金属等の硬質材料から作製された基盤9と、
該基盤9の上面に被着されたゴム等の弾性材料からなる
弾性パッド11と、該弾性パッド11の上面に貼り合わ
された研磨紙12とからなり、基盤9の外周面凹部には
O−リング10が嵌め合わされている。また、基盤9の
所定位置には軸受け穴9aが形成されており、この軸受
け穴9aに上記回転盤6の偏心軸7が軸受け13を介し
て自由回転自在に嵌挿されている。なお、回転盤6と研
磨盤8の基盤9との間にはグリース等の潤滑剤が塗布さ
れている。
【0019】上蓋2の上部には、上記研磨盤8を囲繞す
るように、円形の内側面を有するゴム等の弾性材料から
なるガイド部材14が取り付けられている。なお、本実
施例の場合、基盤9の外周面凹部に弾性ゴムのO−リン
グ10が嵌め合わされているため、ガイド部材14は金
属、プラスチック等の剛性材料から作製することもでき
る。なお、電動機3の回転軸4と偏心軸7との間の偏心
距離D1と、研磨盤8とガイド部材14の接触部の反対
側に形成される隙間の間隔D2との間には、理論的には
2=2×D1の条件が要求されるが、ゴム等の弾性材料
からなるO−リング10やガイド部材14に弾性変形を
生じるためにそれ程厳密に設定する必要はない。
【0020】また、上蓋2の一側部には、支持部16が
立設されている。被加工物ガイド体17は、その一側部
下面に形成された凹部18を支持部16の上端部に嵌め
合わせた状態で、支持部16から突設されているねじ部
(図示せず)を螺合するためのねじ穴を有するねじ込み
式ノブ19により支持部16に締め付けられている。従
って、ねじ込み式ノブ19を回して被加工物ガイド体1
7を支持部16から取り外すことにより、研磨盤8(特
に、研磨紙12)の交換等を行なうことができる。
【0021】また、被加工物ガイド体17は、上記のよ
うに支持部16に取り付けたときに研磨盤8上に位置す
る所定の幅及び長さを有し、研磨盤8の上方に位置する
部分の両側部には、光コネクタガイド部として、フェル
ール及び光ファイバを取り付けた光コネクタのつまみの
サイズと略同一の矩形の切欠き20がそれぞれ形成さ
れ、光コネクタを装着することもできるようになってい
る。図示の実施例ではフェルールを装着する態様を示し
ており、この場合、フェルール100の先端部(キャピ
ラリ部102)を挿入できる内径の円筒部を有するフラ
ンジ状のフェルールガイド21を用いる。このフェルー
ルガイド21は、そのフランジ部22が上記切欠き20
の下面周縁部にビス止めされている。また、被加工物ガ
イド体17の各切欠き20の両側部には、各々一対のガ
イドピン23が上方に突設されている。
【0022】一方、錘部材24には、上記ガイドピン2
3を挿通するための一対のガイド孔25が上下方向に貫
通して形成され、また一側から中心部に向ってフェルー
ル挿入用のスリット26が形成されている。従って、錘
部材24は、被加工物ガイド体17の一対のガイドピン
23を上記錘部材24の対応する一対のガイド孔25に
挿入することにより、上記ガイドピン23に沿って上下
移動自在に被加工物ガイド体17上に配置することがで
きる。上記スリット26の寸法は、フェルール100の
大径フランジ部107は挿通できないが、それ以外の部
分は挿入できるような大きさになっている。被加工物で
あるフェルール100の取り付けに際しては、錘部材2
4のスリット26に大径フランジ部107より後側の小
径部分を挿入し、次いでガイド孔25にガイドピン23
を挿入することにより、フェルール先端部(キャピラリ
部102)はフェルールガイド21の円筒部に挿入され
る。
【0023】上記のようにしてフェルール100を取り
付けた後、減速機付き電動機3を起動させ、必要に応じ
て研磨面Sに研磨剤を供給しながら、フェルール先端の
球面研磨を行なう。研磨過程においては、前記したよう
に、回転盤6の回転と共に、回転盤上の研磨盤8はその
基盤9の外周面のO−リング10がこれを囲繞するガイ
ド部材14の内側面に接することにより摩擦力が作用す
るため、研磨盤はガイド部材内で僅かずつ位相ずれを生
じながら遊星運動することになる。それによって、静止
しているフェルール100の先端は研磨盤8の研磨面S
にサイクロイド状の軌跡を描きながら研磨される。研磨
盤8の位相ずれの大きさは、O−リング10とガイド部
材14の摩擦力(材料選定や弾性変形度合い等)や研磨
盤8の回転速度を変えることによって調整することがで
きる。但し、回転速度が大きすぎるとゴム製のO−リン
グ10やガイド部材14の磨耗を生じ易くなるので、回
転盤6の回転速度は100〜300rpm程度に調整す
ることが望ましい。なお、O−リング10が磨耗したと
きには簡単に取り替えることができる。
【0024】実際のフェルール先端の軌跡を見るため
に、フェルールに代えて鉛筆を被加工物ガイド体17に
取り付け、また研磨紙12に代えて普通の紙を研磨盤8
の上面に貼り合わせて作動させたところ、図5に示すよ
うな軌跡が描かれた。なお、図5は減速機付き電動機3
を所定時間間隔で反転させて得られた軌跡を示してお
り、12秒回転させた後に反転させる回転運動を行なっ
たが、一方向回転のみを行なってもよいことは勿論であ
る。
【0025】次に、研磨盤の遊星運動に積極的に位相ず
れを生じさせる態様の研磨機について、図6及び図7を
参照しながら説明する。図6は本発明の研磨機の他の実
施例の被加工物ガイド体を取り外した状態の平面図を示
しており、図7はその部分断面図である。本実施例の研
磨機は、回転盤6と研磨盤8の構造及び連結機構、被加
工物ガイド体17と錘部材24の構造、被加工物(フェ
ルール100)の取り付け態様等は前記実施例と同様で
あるが、本実施例の場合、ガイド部材14の円形の内側
面の所定個所に凹部15が形成されている点で前記実施
例とは異なる。
【0026】本実施例のように、ガイド部材14の内側
面に非接触部として作用する凹部15を形成することに
より、この部分で研磨盤8がスリップして大きな位相ず
れを生ずる。このような大きな位相ずれを生じながら研
磨盤が遊星運動する際の実際のフェルール先端の軌跡を
見るために、フェルールに代えて鉛筆を被加工物ガイド
体17に取り付け、また研磨紙12に代えて普通の紙を
研磨盤8の上面に貼り合わせて作動させたところ、図8
に示すような軌跡が描かれた。なお、図8も減速機付き
電動機3を所定時間間隔で反転させて得られた軌跡を示
している。図8に明瞭に示されているように、1回転の
軌跡の中に研磨盤のスリップに起因する大きな位相ずれ
を生じていることがわかる。位相ずれの大きさは、凹部
15の幅を変えることによって任意に調整できる。ま
た、凹部15を複数箇所設けることによって、さらに複
雑な軌跡を描くこともできる。
【0027】前記実施例の研磨機を用い、実際にフェル
ール端面の凸球面研磨を行なったときの頂点ずれを図9
に示す。なお、各フェルールの研磨加工は、被加工物ガ
イド体17に2個装着し、5回(合計10端子)行なっ
た。また、錘部材24としては65gのものを用い、6
5g/1端子の荷重が付加されるようにし、曲率半径と
頂点ずれを端面形状測定装置で測定した。図9におい
て、グラフの原点はフェルール細孔の中心を示し、黒点
は凸球面の頂点の位置を示している。図9に示す結果か
ら明らかなように、凸球面の頂点位置は原点(フェルー
ル細孔の中心)近くに集中し、通常の規格である40μ
m(図9の円)内に全て収まっていた。このように、研
磨面S上を被加工物(フェルール)の研磨部がサイクロ
イド状に相対的に移動することにより、外周側の研磨部
位が過度に研磨されることが効果的に防止され、頂点ず
れを生じることなく均一で高精度な凸球面加工を行なう
ことができる。
【0028】以上、好適な実施例について説明したが、
本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、種
々の適用態様、設計変更が可能である。例えば、回転盤
6と研磨盤8の連結は、研磨盤下面に偏心軸を突設し、
この偏心軸を回転盤上面に形成した軸受け穴に嵌挿する
ように構成することもできる。さらに、被加工物ガイド
体17を入れ子式等により長さ方向に伸縮自在に構成
し、研磨工程毎に研磨面Sに対する被加工物の接点を移
動させて、研磨面をより広く有効に活用するようにして
もよい。さらにまた、被加工物は前記したフェルールや
これを装着した光コネクタのみに限られるものではな
く、被加工物ガイド体17の切欠き20の形状を変更し
たり適当な補助治具を用いるなどして、他の被加工物に
も勿論適用でき、また前記した実施例のように研磨面を
弾性研磨面として凸球面研磨する場合に限定されるもの
でもなく、硬質研磨面として平坦面の研磨加工に応用す
ることもできる。さらに、フェルールの取付傾斜角度又
は研磨面の傾斜角度を適宜設定することにより、傾斜型
フェルールの凸球面加工にも適用可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の研磨機は、回転
盤とその上に配置される研磨盤を、回転盤の回転軸線か
ら所定距離偏心した位置で自由回転できるように連結
し、また研磨盤を囲繞するように略円形の内側面を有す
るガイド部材を配置するという極めて簡単な構成によ
り、研磨盤をガイド部材内で僅かずつ位相ずれを生じな
がら遊星運動せしめるものである。それによって、研磨
盤の研磨面上には、静止している被加工物の(相対的な
移動に伴なう)前記したような軌跡が描かれ、研磨面を
全体的に有効に活用しながら短時間に均一で高精度な研
磨加工を行なうことができる。また、研磨盤の研磨面が
平坦であっても、研磨時に研磨部位の周速の差により外
周側の研磨部位が過度に研磨されることはなく、前記の
ような研磨時の被研磨面のサイクロイド状軌跡と相俟っ
て、頂点ずれを生じることなく高精度の凸球面加工を行
なうことができる。従って、フェルール等の光コネクタ
部品の性能(反射減衰量)も向上させることができる。
また、小型化が可能で、携帯に便利で、施工現場におい
て簡便に使用できる安価な研磨機が提供される。また、
例えばガイド部材の内側面に非接触部として作用する凹
部を形成するなど、ガイド部材の内側面にスリップ発生
部を形成することにより、研磨盤の遊星運動に大きな位
相ずれが生じて複雑な軌跡が描かれ、これによって、研
磨面をさらに一層全体的に有効に活用しながら高精度の
研磨加工を行なうことができる。
【0030】また、本発明の研磨機は、研磨盤の上方に
配置された被加工物ガイド体のガイド部にそれぞれ被加
工物を挿入し、各被加工物にそれぞれ個別的に垂直方向
に所定の荷重を付加するように錘部材を配置する構成を
採用するため、従来のように被加工物を保持する保持治
具のバランスをとる必要はなく、被加工物の数に関係な
く高精度に研磨加工を行なうことができ、1個のみの研
磨加工及び2個以上の同時研磨加工のいずれも可能であ
る。この場合、従来の多数個研磨機で研磨したものの中
で手直しが必要なものを選んで再研磨できる。また、被
加工物毎に所望の加工度に応じた研磨加工を行なうこと
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨機の一実施例を示す部分破断断面
図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1に示す研磨機の被加工物ガイド体を取り外
した状態の平面図である。
【図4】図1に示す研磨機の研磨部の構造を示す部分断
面図である。
【図5】図1に示す研磨機を用いて得られる被加工物と
研磨面の接点の相対的移動の軌跡の一例である。
【図6】本発明の研磨機の他の実施例を示し、研磨機の
被加工物ガイド体を取り外した状態の平面図である。
【図7】図6に示す研磨機の部分断面図である。
【図8】図6に示す研磨機を用いて得られる被加工物と
研磨面の接点の相対的移動の軌跡の一例である。
【図9】図6に示す研磨機を用い、フェルール端面の凸
球面研磨を行なったときの頂点ずれを示すグラフであ
る。
【図10】光コネクタ用フェルール同士の接続状態を示
す部分断面図である。
【図11】従来の研磨機の一例の部分断面図である。
【符号の説明】
1 モータハウジング 3 減速機付き電動機 6 回転盤 7 偏心軸 8 研磨盤 10 O−リング 12 研磨紙 14 ガイド部材 15 凹部 17 被加工物ガイド体 20 切欠き(光コネクタガイド部) 21 フェルールガイド 23 ガイドピン 24 錘部材 25 ガイド孔 26 スリット 100 フェルール S 研磨面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転盤(6)と;該回転盤にその回転軸
    線(L1)から所定距離偏心した位置(L2)で自由回転
    自在に連結されていると共に、上面が研磨面(S)に形
    成された研磨盤(8)と;該研磨盤を囲繞する略円形の
    内側面を有し、上記回転盤の回転に伴って研磨盤の側面
    に当接して研磨盤に遊星運動を生ぜしめるガイド部材
    (14)と;上記研磨盤の上方に配置され、被加工物
    (100)を上下方向にガイドする少なくとも1つのガ
    イド部(20,21)が形成された被加工物ガイド体
    (17)と;該被加工物ガイド体のガイド部に挿入され
    た各被加工物に垂直方向に荷重を付加する錘部材(2
    4)とを備えていることを特徴とする研磨機。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材(14)の内側面の少な
    くとも一部に、研磨盤との接触摩擦力が小さいか又は非
    接触でスリップを生じる部分が形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の研磨機。
  3. 【請求項3】 前記ガイド部材(14)が、その内側面
    に形成された少なくとも1つの凹部(15)を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の研磨機。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記ガイド部材(14)の内
    側部又は研磨盤(8)の外側部のいずれか一方又は両方
    が、摩擦抵抗を有する弾性材料から形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の研
    磨機。
  5. 【請求項5】 前記被加工物ガイド体(17)が上方に
    突設された少なくとも2本のガイドピン(23)を有
    し、一方、前記錘部材(24)が、上記ガイドピン挿通
    用の上下方向のガイド孔(25)を有し、上記ガイドピ
    ンに沿って上下移動自在に配置され、その荷重を被加工
    物ガイド体のガイド部(21)内に位置する被加工物
    (100)に直接付加するように構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の研磨
    機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6945860B2 (en) 2002-10-28 2005-09-20 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Apparatus for and method of machining of optical connector end
US7103254B2 (en) 2003-08-25 2006-09-05 Seikoh Giken Co., Ltd. Optical connector end face grinding apparatus
CN106625122A (zh) * 2016-12-16 2017-05-10 张萍 一种用于五金板材压实打磨系统
CN111300236A (zh) * 2020-04-01 2020-06-19 浙江辛子精工机械有限公司 一种智能高精度立式磨床
CN113199371A (zh) * 2021-04-06 2021-08-03 安徽韦斯顿数控科技有限公司 一种复合式抛光数控加工中心

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